2014/06/22 22:43

BiS、ラスト・ソロ・インタヴュー、テンテンコ編ーー夏休みの宿題をまったくやらずに最終日っていう感じなんです

解散まで、あと約1ヶ月。ソロ活動時代、OTOTOYを訪れたプー・ルイが発した一言からはじまったBiSというプロジェクトも、終わりを迎えようとしている。中野heavy sick ZEROでの初ワンマン、メジャー・デビュー、国技館ライヴ、などなど、その成長を追いつづけていたOTOTOYも、もちろん最後まで彼女たちを追いかける。そこで、現6人のメンバーにソロ・インタヴューを決行。7月8日の横浜アリーナでの解散に向けて、毎週インタヴューを公開して、解散への勢いをもり立てていく。いま逃すと、BiSは一生体験できない。少しでも興味を持っていただけたのであれば、横浜アリーナに足を運んでほしい。このグループは必ず伝説になる。

解散に向けたBiSのラスト・オリジナル・シングル!!

FiNAL DANCE / nerve

BiS

¥ 1,069

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BiS / FiNAL DANCE / nerve
【配信形態】
mp3 単曲 257円 / まとめ 926円

【Track List】
1. FiNAL DANCE
2. nerve (FiNAL ver.)
3. FiNAL DANCE -Acappella-
4. nerve (FiNAL ver.) -Acappella-
5. FiNAL DANCE -Instrumental-
6. nerve (FiNAL ver.) -Instrumental-

INTERVIEW : テンテンコ

テンテンコが、もっともBiSっぽい。ちっちゃくて、戸川純が好きで、体が弱い... でも、殺し屋担当(笑)。「FiNAL DANCE」で〈シドヴィシャスもジョンレノンも救えない理想主義者〉って彼女に唄われたら、ひれ伏すしかないっす！そんな彼女が見つめる今のBiSは、そしてアリーナとはいったいなんなんだろう？それにしても... よくもまぁ、こんなにも個性的なメンバーが集まるものだな、BiSって。

インタヴュー&文 : 飯田仁一郎
写真 : 雨宮透貴

BiS「nerve directed by NIGO®（2.5D × VICE）」

その人にしかできないことをやっている人が好き

ーー「FiNAL DANCE」を初めて聴いたとき、テンコちゃんはどう思いました?

テンテンコ(以下、テンコ) : 初めて聴いたときは、まだ歌詞とかもできてなかったんですけど、すごくキャッチーだなって思いました。(曲調が)明るいじゃないですか? だから、これが最後なんだって若干の戸惑いはあったんですけど、歌詞ができて歌を録って、沖縄の初日で初めて披露したときに、泣いている人がすごくいっぱいいて。わたしも悲しくなってきて、最後なんだなーとすごく思っちゃって。最初はもっとバカっぽくなるのかなって思ったんですけど、結果としてエモーショナルになったのかなって。

ーーちなみに「FiNAL DANCE」でテンコちゃんの使われてる歌詞ってある?

テンコ：ちょっとしかないんですけど、〈君が流したあの涙〉〈燃やしてしまうんだ〉って部分ですね。みんなが笑ったことも、泣いたことも、全部なくなれってところ。今回はPVも最高だと思っていて。

ーーああいうことが、やりたかったのかな?

テンコ：かもしれないですね。バカにしているわけじゃないけど、アイドルがやってることをふざけてやっちゃっている感じ。

ーーテンコちゃんは、もともとアイドルがやりたかった人なんですか?

テンコ：いや。興味はあったんですけど、私がアイドルをやるなんて無理だと思っていて。だけど、アイドルって人気だったし、注目されていたから、知りたいと思って。悪い言い方をすると、それを利用してやってるのがBiSだなと思ったから。

ーーBiSがやってることはテンコちゃんがやりたいこと?

テンコ：ですね。もしかしたら、わたしは他のメンバーよりも、考えていることが渡辺(淳之介)さんと近いのかも。けど、どうやっても渡辺さんとは馬は合わないんですけどね。おもしろいと思うものだったり、自分がやってみたいと思うことは一緒なんですけど。

ーー合わないんだ(笑)。

テンコ：合わないですね。根本的に違う。(渡辺さんは)意地悪ですからね(笑)。

ーーテンコちゃんは、ものごとを斜めから観るタイプなのかな?

テンコ：かもしれないですね。まっすぐなものもすごい好きなんですけどね。憧れるし。

ーーテンコちゃんが憧れるのはどういう人なんですか?

テンコ：戸川純さんです。

ーー完全に斜めですよね(笑)。

テンコ：斜めすぎて、直線みたいな。ビューンって。

ーーどこが好きなんですか?

テンコ：とにかくカワイイと思って。「好き好き大好き」では〈愛してるって言わなきゃ殺す〉って歌っているんですけど、それがかわいいし、純粋だし、いわゆるどこにでもある声ではないじゃないですか。私は、そういうものに意味があると思っていて、戸川さんはそのトップなんです。なんでもできる人より、その人にしかできないことをやっている人が好きです。

ーーつまり、BiSにしかできないことをやるのが価値だと思ってる?

テンコ：そうだと思います。

安定なんて求めたくないって最近強く思うんです

ーーテンコちゃんにとって、これがおもしろいと思っていることは、今、BiSでできている?

テンコ：そこはちょっとズレがあるかも。でも、私が今やるべきことは、ちょっとでも横浜アリーナに来たいと思ってもらうために、一個一個を全力でやることだと思っていて。具体的にいうと、この前、でんぱ組.incさんが武道館でワンマンをやったんですけど、九段下の駅にBiSが何日か限定で武道館側の出口に広告を出していたんですね。「武道館お疲れサマー」「BiSは横アリだよ」って。そういうのが重要だと思っていて。あと駅とかに出した広告とか、最後のジャケットとかも、みんなで水着でイエーってふざけていて、そういうところも大事だと思ってます。

ーー広告代理店みたい(笑)。

テンコ：あはははは。

ーー仙台のライヴ以降、自分たちで考えるっていう方向になっていったけど、そういう方向に関してはどう考えていますか?

テンコ：それはやるべきことだと思っています。車中泊ツアー(BiS全国ツアー「BiS after all」(2013/12/03〜2014/03/03))以降、昔から来てくれている研究員さんが「最近は一個一個のライヴを全力でやっているね」って言ってくれて。それは自分でも感じていることで、日数があと少ししかないんだなって思うし、ライヴはめっちゃ重要ですね。

ーーアリーナに向けてはどんな気持ちでいますか?

テンコ：夏休みの宿題をまったくやらずに最終日っていう感じなんですよ。まったく終わらない宿題があって、でも明日は終業式みたいな。そんな状態でもお客さんが集まってくれて埋まったらおもしろいなって。埋まらなくてもおもしろいけど。

ーーコショージさんは、最近ツアーでファンの人が泣いているのを観て、自分も感傷的になってしまうって言っていたんですけど、テンコちゃんは感傷的な気分になることはありますか?

テンコ：泣くんですよね、コショージも。でも私は全然わかんない。もちろん、これが最後なんだと思うけど、死ぬわけじゃないしって思っちゃうんですよ。多分、泣いてくれる人は、BiSのわたしが好きなんだなって。逆にそこで考えさせられますね。終わったあと、大丈夫かな? って。BiSが終わったあと、私が活動しても、それは好きじゃないんじゃないかって。

ーー終わったあとやりたいことは決まっているの?

テンコ：なんとも言えないんですけど、迷っています。ただ、なにかを続けていくってことは絶対にします。歌ったりしたいです。

ーーアイドルに限らず?

テンコ：それはアイドルではなくてもですね。わたしが思う、かっこいい人になりたいから。

ーーそれはどういう人?

テンコ：自分をちゃんと持っている人。とりあえず、最初から安定を求めることをしないようにしたいなって。安定なんて求めたくないって最近強く思うんです。そこが自分の課題なんですよ、昔から安定を求めがちだから。私は公務員の娘だから、生活のなかで染み込んだものがあって。親が朝9時に仕事行って、夕方には絶対帰ってくるっていう生活を続けていたんですけど、ずっとそれに疑問を持っていて。

ーーテンコちゃんの本質はどっちなんだろうね。

テンコ：本質は、もしかしたらすごくまっとうな人間かもしれない。… いや、どうなんだろう。どっちが本質なのかな。

ーー安定を求めないほうが本質だったら、苦労するよね。

テンコ：それに対しては覚悟があって。わたしが好きだと思う人は、有名になることよりも、自分が好きなものを続けている人たちなんです。

ーー好きなものが、テンちゃんにとっては歌なのかな?

テンコ：歌が昔から好きです。だから音楽は絶対やりたいです。そこは変えない。

ーーテンコちゃんにとって、今のBiSはどんなモードになりつつありますか?

テンコ：一丸となっているっていうのを感じます。でも、スケジュールがいっぱいなので、それをこなすのに精一杯っていうところもあって。いまは感傷に浸るとかそういうのはなくて、とにかくゴールに向かって着実にやっていきたい。私自身必死なんで。身体が弱いっていうのがあるから。でも、あと40日、なんとかなるかなって。

ーーBiSにとってテンちゃんの役割はなんだと思いますか?

テンコ：私は、BiSになる人間というよりも、BiSをおもしろいって言う人だと思っているんですよ。だから、BiSを好きな人たちと好きなものが一緒だったりして、映画とか、本とか、服とか、研究員側の人たちと趣味が合うことが多くて。もっとそういう人たちを引き込める人になれたらいいなと思っています。

ーー研究員の属性と似ているんだ。

テンコ：だからこそ、そういう人たちをもっと取り込むというか、そういうことができているのかなって。最近は女の子たちも来てくれるんですよ。それは、みんなの力があって、引き込めた感はすごくあるんですけど。

クソみたいなものもでてきて、それが生み出した成れの果てですかね(笑)

ーー「FiNAL DANCE」で、〈いつかこの場所へ〉って台詞があるんですけど、テンコちゃんの「この場所」って、なんなんでしょうね?

テンコ：なんなんですかね? BiSが終わって私個人になったら、BiSの持っている空気とかライヴの感じはなくなってしまうと思うんです。研究員の熱さとか、お互いに闘いあっている雰囲気だったり、勝手に生まれるドラマ性だったり、それがあって、BiSのライヴが生まれるから。BiSってメンバーもいっぱい変わってきたし、いまは6人だけど、これまでのみんなも見えるし、研究員とか全部含めてBiSって感じがする。明るい所も暗いところも含めて。

ーー過去のメンバーを招集しようとしていることは、どう思います？

テンコ：あれは、単純におもしろいと思ったんですけどね。… うーん。どうなんですかね。おもしろいことになってくれれば大歓迎なので、お客さんが喜ぼうが怒ろうが、何かアクションが起これば満足です。いま、そのことについて動きが止まってる感があるので、もっとぐちゃぐちゃになればいいのにって思いますね。

ーーテンコちゃんからしたら6人だろうが11人でやろうが、問題はない？

テンコ：問題ないです。別に6人だけって感覚はないから。

ーーBiSってなんですか?

テンコ：アイドル文化ってあるじゃないですか。正統派の流れがあって、90年代にはモーニング娘。ができて、そのあとAKB48で一気に広まって、クソみたいなものもでてきて、それが生み出した成れの果てですかね(笑)。

ーーあははは。これはみんなに聞いているんですけど、BiSのなかで一番好きな曲を教えてくれますか?

テンコ：超、難しいです。音楽として聞けないし、自分の思い入れが入っちゃっているから、単純にこの曲がいいって言えなくて。そういうところでいうと、好きっていうのも言葉が違う気もしますけど、「DIE」かな。あれが、一番思い入れがあります。

BiS「DiE」

ーーそれはなんで?

テンコ：はじめてBiSに入ってレコーディングした曲なんです。PV撮影が終わってYouTubeが出たときに、「あ、わたしBiSに入っている」って気がして。でも、そのときって研究員から受け入れられている感もなくて、風当たりが強かったし、つらかったんです。でも、あの曲で、だんだん受け入れられるようになったと思っていて。っていうのも、わたしがヤバすぎて…。踊れもしないし、ちっちゃいし、すごく標的にされていた感があったんですけど、「DIE」のなかで〈たくさんの星たち〉って歌っているところを研究員たちが取り上げてくれて、「nerve」でいう指差しみたいな部分になって。それが受け入れられるきっかけだったと思うんです。だから「DIE」かな。

>>>ファーストサマーウイカへのラスト・インタヴューはこちら

>>>コショージメグミへのラスト・インタヴューはこちら

これまでのBiSの音源を復習しておこう

WHO KiLLED IDOL?

BiS

¥ 2,096

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STUPiG

BiS

¥ 1,069

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Fly / Hi

BiS

¥ 1,069

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DiE

BiS

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BiSimulation

BiS

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GET YOU

BiS, BiSとDorothy Little Happy

¥ 1,528

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IDOL is DEAD

BiS

¥ 2,515

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PPCC

BiS

¥ 1,069

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primal.

BiS

¥ 1,047

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My Ixxx

BiS

¥ 1,047

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Brand-new idol Society

BiS

¥ 2,409

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BiSプロフィール

プー・ルイ
BiSのリーダー兼ヨゴレ担当。現在女子大学3年生。中学時代からバンド活動を開始。2009年11月4日に第4回レコチョク新人杯に「限られた時間の中で☆」が最終ノミネートされソロでデビュー。2010年6月23日に自身のファースト・ミニ・アルバム「みんなのプー・ルイ」をリリース。

ヒラノノゾミ
秋田出身。きりたんぽうめえよ。秋田のことなめたらのんのんのん。BiSのマイペース担当。現在のアンダー・グラウンドな音楽情報を貪欲に集めるサブカル・ガール。好きな音楽は神聖かまってちゃん、黒猫チェルシー、FALL OUT BOYとロック、オルタナティブに造詣が深い。また、K−popとMadonnaも好き。

カミヤサキ
BiSのハンサム担当。惑わされるな。目覚めるのだ』。＼サキシード仮面～!／BiSのハンサム担当、サキ様こと、カミヤサキです。

テンテンコ
BiSの殺し屋担当。噂が一人歩きしてるみたいだね。」「あなたは?」「テンテン!ビスの殺し屋担当。テンテンことテンテンコです。

ファーストサマーウイカ
BiSの太鼓持ち担当。三度の飯よりBiSが好き～! よいしょよいしょのウイぽんぽん★ ウイぽんこと、ファーストサマーウイカです。

コショージメグミ
BiSの味つけ担当。しょうゆ? さとう? やっぱり　\コショージ!/　BiSの味つけ担当、メグモンことコショージメグミで」。

ジュンジュン
BiSのマネージャー担当。座右の銘は「だめなこと、きてれつなことにパンチするんだ! BiSのマネージャー担当じゅんじゅんこと、わたなべじゅんのすけです」。

BiS Official Web