sgt.の迫力のライヴ音源を高音質HQDファイルでお送りします
映画音楽的な手法にクラシック、ノイズ、エモ、ジャズ、即興といったジャンルを融合させてきた。彼らの高音質ライブ音源が遂に発売。録音からミックス、マスタリングまでをオトトイで行い、24bit/48KHzのHQD音源で送るこのライブ・アルバムは、2009年11月25日に下北沢eraにて行われた"Capital of gravity TOUR " FINAL -ONEMAN SHOW-の軌跡を鮮明に記録。結成10年を迎えた彼らの集大成であり、新たなステージでもある1時間を越える大作を、高音質のHQDファイルでどうぞ。
『Capital of gravity TOUR FINAL -ONEMAN SHOW-@下北沢era』
1.囚人達のジレンマゲーム 2.すばらしき光
3.白夜
4.Tears of na-ga
5.Epsilon
6.声を出して考える方法
7.Apollo Program
8.Paranoia
9.再生と密室
10.ムノユラギ
11.銀河を壊して発電所を創れ
12.Ant's planet (encore)
"Capital of gravity TOUR " FINAL -ONEMAN SHOW- 2009.11.25@下北沢era
11月25日の下北沢ERA。バンド結成10周年にして初のワンマン・ライヴを行ったは、二部構成のステージでアンコールを含めて13曲を披露した。あまりにも濃厚なその時間は、彼らが如何に<聴かせる>タイプのバンドであるかを実感させてくれた。
自身の楽曲である「Kalliope」での4人が入場し、「囚人達のジレンマゲーム」で幕を開ける。すぐさまゲスト・ピアノに中村圭作を迎え、曲間なく演奏は進む。観客は個々に横乗りで音に耳を集中させている。ピンと張りつめた緊張感が、各パートの一音一音を浮き上がらせていく。ライヴとは思えないくらい正確なビートとアンサンブルに加え、中村のピアノによる音の厚みがライヴ・ハウスを包み込む。
圧巻はゲスト・サックスの大谷能生を迎えて6人で演奏された「Epsilon」。情緒的でムードあるピアノに、モダン・ジャズや現代音楽にも精通した大谷のサックスと紅一点の成井幹子のヴァイオリンが調和しながらも、他のリズム隊に反発することなくとけ込んでいく。ジャズ調に転換したと思えば、ベースとギターの音が自然に前面に浮かび上がる。決してパート毎に独奏を促すわけではなく、あくまでも全体性を保ちながら自然と各楽器が顔を見せてくる様が非常に面白い。周りを見渡せば、目を瞑ったり身体を自然に揺らせながら各自で一音一音に耳を澄ませている。
休憩を挟んで始まった二部は、ドラムの大野均が観客を盛り上げようとコール&レスポンスを仕掛けながら進んでいく。時間の経過と共に動くスペースもないくらいに人で溢れ返った会場は、個々人の内面から感情が喚起されるような盛り上がりを見せる。会場の温度は確実に熱くなっているのが肌で伝わってくるが、決してダイヴやモッシュが起こる類の盛り上がりではない。耳だけでなく身体全体で音を吸収するような、そんな特殊な体験をのライヴはもたらしてくれる。2部の最後を締める「銀河の車窓から-reprise-」で、会場の熱気は最高潮に達する。最後のディストーションが懸かったアンサンブルが、それまでの緊張感を一気に解放するかのようにエモーショナルで爆発力のある一体感を創出した。
今回のワンマンは、10月に発売された2ndミニ・アルバム『capital of gravity』のリリース・ツアー・ファイナル。結成10年の総括でもあり、それが張りつめた緊張感をもたらしていたのも事実であるが、彼らの人柄がよくわかる気鋭に満ちたライヴであった。のエンジニア/マスタリングを担当している山下大輔のライヴ・ハウス下北沢ERAを会場に選び、DJに「銀河の車窓から-reprise-」のリミックスを担当したを、VJにアルバム・アートワークとPVの制作のmitchelを迎えたことからも、が真摯でメンバー・シップを大切にするバンドだということが伝わってきた。それは観客に対しても同じで、未発表DVDを特典としてプレゼントしたり、ライヴで一体感を作ろうと盛り上げようと投げかける。そうした姿勢に対して客席の反応が薄いように思えたかもしれないが、それはの演奏に一音一音に集中していたからであり、観客はの音楽を正面から受け止め咀嚼していた。
アンコール前に成井が少し長めのMCで、バンドに対する愛情や感謝を素直に語っていたが、そこから音楽とは違った視点からのの熱さが滲みでていた。最初に<聴かせる>と書いたように、のライヴは音源と遜色ないくらいのハイ・レベルな仕上がりである。音楽に対して真摯でストイックなバンドという部分が強調されがちだが、4人のメンバーの熱さも注目すべき大切な部分だ。成井は、を家族のようなものと評したが、まさに的を得た表現であろう。今日この場所に集まった全員が家族のような結びつきを見せていた。そのような中でもひとたび演奏が始まると、静まりその音に皆が集中する。これだけ、<聴かせる>というライヴを体現することが出来るのは、10年の歩みと妥協なき姿勢が実を結んだからであろう。絆はますます強くなっていく。その節目として、初のワンマン・ライヴはとても貴重な夜であったことは間違いない。(text by 西澤裕郎)
sgt. PROFILE
1999年結成。2003年より現在のメンバー編成にて活動。映画音楽的な手法にロック、ジャズ、ノイズ、エモや即興といったサウンドが融合したマルチ・インストゥルメンタル・バンド。2005年11月に1st mini album『perception of causality』でデビュー(mastering engineer : mino takaaki/toe)。翌年11月にgood music! とのSplit CD『sggmt!! 』を発売。これまでにオリジナル、ライブ盤、DVD、オムニバスも含め8作品を製作/参加。
主にライブを活動の主軸に置くスタイルで、ジャーマン・プログレの“CAN”のボーカリストDamo Suzukiと共演(60分の即興ライブ・セッション)や、山本精一(ROVO)を中心に千住宗臣(ボアダムス、ウリチパン郡)やEXPEも参加する PARA、中村達也×勝井祐二とも共演。また、The World Heritage(勝井祐二、鬼怒無月、ナスノミツル、吉田達也)、芳垣安洋(ROVO、ONJQ)率いるVincent Atmicusや、54-71、twin electric violins band(勝井祐二、定村史朗、芳垣安洋、益子樹)とのツーマン・ライブも開催。近年はOTONOTANI、アラバキ・ロック・フェスに出演や、 rega、nhhmbase、Saxon Shore(us)等のツアー・サポートも勤める。2008年9月には約3年振りとなるオリジナル作品を初のフル・アルバムとしてリリース。また作品の全てのアートワークを新進気鋭のクリエイター迫田悠が手掛け、楽曲とリンクしたコンセプチュアルな内容となり話題に。作品自体も海外で高い評価を受ける。現在はサポートだったギターの田岡が正式メンバーとなり4人編成に戻り精力的に活動中。
またメンバーの成井幹子は、大友良英率いるONJOのライブでストリングスへの参加や、木村カエラ、ILL(ex.SUPERCAR)のバック・バンド参加などの経歴がある。ソロとしても勝井祐二とのデュオや、坂本弘道や巻上公一などと共演。
高音質ライヴ録音シリーズ
Parabolica Jam '09 at 渋谷CLUB QUATTRO / LITE
2009年10月28日に渋谷CLUB QUATTROにて行われたLITEが主催する【Parabolica JAM’09】のライブを、CDの2倍以上のデータ量にあたる24bit/48KHzのHQDファイルで高音質配信。LITE独特のプログレッシヴで鋭角的なリフが生み出す、エモーショナルでスリリングな楽曲を、是非HQDファイルで体感してください!!
・ HQD高音質ライヴ音源 LITE、tera melos、Adebisi Shank
Parabolica Jam '09 at 渋谷CLUB QUATTRO / tera melos
2009年10月28日に渋谷CLUB QUATTROにて行われたLITE主催【Parabolica JAM’09】のtera melosのライブを、CDの2倍以上のデータ量にあたる24bit/48KHzのHQDファイルで高音質配信。Cap'n JazzやMODEST MOUSEなどの泣き変態エモ的な歌メロが乗り、とにかく独創的でアクロバティックな圧巻の演奏です。
・ HQD高音質ライヴ音源 LITE、tera melos、Adebisi Shank
Parabolica Jam '09 at 渋谷CLUB QUATTRO / Adebisi Shank
2009年10月28日に渋谷CLUB QUATTROにて行われたLITEが主催する【Parabolica JAM’09】でのAdebisi Shankのライブを、CDの2倍以上のデータ量にあたる24bit/48KHzのHQDファイルで高音質配信。掻きなるギター、けたたましいドラム、気狂いベースが作り出す、ぶっ飛んだ世界は異次元そのもの。
・ HQD高音質ライヴ音源 LITE、tera melos、Adebisi Shank