OTOTOY EDITOR'S CHOICE Vol.217
OTOTOY編集者の週替わりプレイリスト&コラム(毎週金曜日更新)
サン・仮面ライダー
2週間くらい前に観た映画「シン・仮面ライダー」のことをずーっとずーっと考えつづけている。念の為先に言っておくが、僕の立場は賛否で言えば「賛」だ。
冒頭の戦闘シーンから、庵野秀明節を感じるカット割に「おおっ!」と思わされた。ルックとして、とにかくカッコ良いのだ。特にグッときたのは、ハチオーグが登場するあたりのシーン。シンプルに西野七瀬さんも浜辺美波さんも、役者としてもすごく好きなのだけど、ハチオーグの部下の黄色いスーツにツーブロック&オールバックの上杉柊平氏がとんでもなく色気に満ち溢れていてよかった。
確かに、全体的にすごく変な作風だし、トンチキな部分もかなりある。冒頭から血も流れるし、グロテスクな表現も多い。「否」の人も気持ちもめちゃくちゃわかる。でもそういう部分も含めて、僕はこの映画が好きだと思った。
2019年に公開された、「劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer」という映画がある。これは本当にストーリーはトンチキだしすごくメタ的な作品なのだけど、それでも「仮面ライダーには凸凹している部分もあるけど、それも含めて仮面ライダーなんだ」というメッセージを届けてくれたのである。そのメッセージが僕の中にビシッと刺さっていて、だからこそ僕は「シン・仮面ライダー」を愛することができたのかもしれないのである。
好きなところをあげれば考えれば考えるほど、キリがない「シン・仮面ライダー」。いまは僕は初代「仮面ライダー」のテレビシリーズを第1話から見ているところだ(ちなみに100話以上ある)。映画は本当にあと5回くらい観たい。