グループの一員としての意思と覚悟──出席番号15番、風見和香の信念
デビュー9周年記念日に、桜木心菜、小久保柚乃、風見和香の3人を新たに迎え、9人体制となった私立恵比寿中学。応募総数約7,000人のオーディションから選ばれた新メンバーはなぜ私立恵比寿中学を目指したのか? 新メンバーの加入以前のエピソードから、加入後の怒涛の活動の中で得たものなど、それぞれのパーソナリティを知るべく個別インタヴューを行った。出席番号15番、風見和香の揺るぎない信念に迫った。
INTERVIEW : 風見和香 (私立恵比寿中学)
私立恵比寿中学最年少の出席番号15番、風見和香。合宿オーディションでは、先輩メンバーも驚く声量で歌唱した彼女。新メンバーのなかでも、かなりしっかりとした印象だが、それはきっとエビ中としての活動していくうえでの信念があるからこそ。今回のインタヴューでは、これからのエビ中としての大きな野望について話を訊いた。
インタヴュー&文 : 西田健
写真 : YURIE PEPE
春ツアーに向けて、壁を壊していきたい
──エビ中に入る前はどんな子だったんですか?
風見和香(以下、風見) : 学校ではずっと元気で、外でも遊んで女子とも男子とも遊んだりして、活発な女の子でした。あとは、小さい頃から歌って踊るのが好きでした。年が離れている姉と一緒に、AKB48さんの “ヘビーローテーション” とか、プリキュアのエンディング曲を踊っていました。お笑いも結構好きで、いまの『M-1グランプリ』とかも見てるんですけど、『ドリフ大爆笑』とか『8時だョ!全員集合』とか『志村けんのバカ殿様』とかが好きでした。もともとお笑い番組とかを見ることが多い家だったので、母と見ているうちにハマって、そこから自分でDVD借りて見てました。
──なかなか古いお笑いも見てるんですね(笑)。アイドルや芸能界への憧れはいつ頃から出てきたんですか?
風見 : 小学校低学年の頃、いまとは違う事務所に所属していたんですよ。そこでダンスとか演技のレッスンがたくさんあったんですけど、それよりも友達と遊びたい気持ちが大きくて。朝から1日レッスンで潰れることが嫌で辞めちゃったんですよ。
──なるほど。オーディションの映像を見ていて、声量が大きいなと思っていたんですけど、なにかスポーツをやっていた経験があったりするんでしょうか?
風見 : 昔からずっと新体操をやっていました。朝から夜までとか長い時間をやっていたので、そこで集中力とかが鍛えられたんだと思います。声については、いままでそんなに大きい声で歌ったことがなかったのでわからないことも多かったんですけど、オーディションでは自分の持っている最大限でやってみようという気持ちでやりました。お姉さんメンバーが、「和香ちゃん、声量すごいね」って話をしていて、そこは良かったのかなって思っています。
──合宿オーディションのときの先輩メンバーの印象はどうだったんですか?
風見 : 合宿オーディションのときに先輩メンバーがサプライズで来たんですよ。そのときは、ちょっとドキっとしました(笑)。しかも私の目の前に鏡があったので、先輩メンバーがいらっしゃったところが見えていて、すぐ気づいてたんです。その時はボイトレの真っ最中だったので、「話を聞かなきゃ」と思っていて。でもやっぱり気になるし、どんどん近づいてくるし、「どうしよう!」って思ってました。その時やっていた “誘惑したいや” は、当日に振りも覚えてすぐボイトレに入る流れだったので、ダンスも歌も覚えきれてなくて。そんな状態のときに、いちばん近いところでお姉さんメンバーが見ていたので、こんなボロボロなところを見せられないと思って、本当に恥ずかしかったし、申し訳なかったです。
──いまは新メンバーの3人で活動されることも多いと思うんですけど、他のふたりの第一印象はどうでしたか?
風見 : 最初の合宿のときに心菜と同じチームだったんです。部屋が隣だったんですけど、ノックして心菜が開けてくれた時のパジャマ姿がオーラ全開でした。すっぴんなのにバリアがあるみたいな感じでした。柚乃は、合宿の時といまの印象があんまり変わっていなくて。ちょっとほんわかしているところもあるけど、熱い部分もあるのは、いまと変わらないなと思っています。
──ふたりの色々な面は見えてきましたか?
風見 : 3人で話す場面とかも多いんですけど、心菜が話をしている時に柚乃が違う話を入れ込んできて、急に心菜の話に戻るみたいなことがよくあります(笑)。そういうところは3人で考えてまとめてかなきゃいけないなと思っています。生配信だと、柚乃はコメントを取るのが上手だし、私は自分がMCみたいな立場でいることがやりやすいので、その形で行けたらいいなと思います。
──エビ中で好きな曲はありますか?
風見 : 私は “ラブリースマイリーベイビー” が好きです。潜って泳いで、みたいな踊りも好きです。明るくて元気になれる曲だし、結構ノリノリでみんなも踊れるような振りになっていると思います。あと、まだライヴでやったことはないけど、“ちがうの” のリズムとダンスがめっちゃ好きです。ライヴで歌うことになったら、頑張って踊ろうと思っています。
──加入前はエビ中メンバーに推しはいたんですか?
風見 : 柏木ひなたちゃんの歌の表現力とパフォーマンスがすごいと思っていました。言葉には表せない、すごいだけじゃいい表せないくらいのパフォーマンスをしていたのが印象的でした。ひなちゃん(柏木ひなた)の声量がすごいので、その影響でオーディションでも大きい声で歌おうと思っていたのかもしれないです。
──先輩メンバーからの印象的だった言葉はありますか?
風見 : 本当に悩んでる時にひなちゃんにLINEで相談したら、「私はいつでものんちゃんの味方だから」っていってくれたんですよ。それが本当に嬉しくて。信頼してくれているからこそ、その信頼を壊しちゃいけないなと思いました。先輩メンバーは一緒にいた期間が長いから、考え方が近いこともあると思うんですよ。私たちはまだ入ってぜんぜん経っていないから、お姉さんメンバーがどう思っているかわからない瞬間がまだあって。そこで気を遣ってしまうことがあるので、これからの春ツアーに向けて、壁を壊して行けたらいいなと思っています。あっちから来るのを待つんじゃなくて、私から行けたらなと。