3日夜、ソウルの国会に集まった国会議員ら(聯合=共同)
 4日、戒厳令が宣言された後、ソウルの国会前を警備する警察官(ロイター=共同)

 【ソウル共同】「訳が分からない」。3日夜、「戒厳」のニュース速報が出ると、ソウル市内を走っていたタクシー運転手は驚きを隠さなかった。最大野党代表は、戒厳令は「違憲」だとして国民に国会へ集結するよう呼びかけた。戒厳司令部の発表は、国会やデモなど「全ての政治活動を禁じる」とし、軍と市民側の衝突が憂慮される。

 尹錫悦政権に批判的な立場の弁護士は「めちゃくちゃだ。恥ずかしい」と話した。

 戒厳司令部は「全ての言論と出版は戒厳司令部の統制を受ける」とした。マスコミの報道も今後制約を受ける可能性があるとの懸念が出ている。

 ソウル市民らは困惑の表情を浮かべた。女性会社員(32)は「生活にどれだけの影響があるのか想像もつかない。不安で寝られない」。郊外に住む女性(32)は「戒厳令を下すほどの状況なのか。(大統領の)自傷行為に思える」と漏らした。別の市民は「映画を見ているようだ」と不安を訴えた。