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三冠(さんかん)とは、あるジャンルの主要3部門(3賞)で、一人が(同時に)トップに立つこと。(同様に、二冠・四冠・五冠・六冠・七冠など、○冠という形もあるのでこの記事で説明する。)
賞レースそのものを○冠と呼ぶわけではなく、あくまで複数部門の覇者が現れたときだけ、「二冠達成」「二冠王」、「三冠達成」「三冠王」、・・・という言い方をする。
Triple Crownの略語として初めに競馬で使われ、1958年頃から野球でも「三冠王」の表現で使われるようになった。
競馬における三冠
日本では、その年の中央競馬で「クラシック三冠」の対象レース(皐月賞、東京優駿、菊花賞;いずれも3歳馬限定レース)を全部勝つと「三冠馬」の称号を与えられる。
これまでに、セントライト(1941)、シンザン(1964)、ミスターシービー(1983)、シンボリルドルフ(1984)、ナリタブライアン(1994)、ディープインパクト(2005)、オルフェーヴル(2011)、コントレイル(2020)が達成した。
また、牝馬にも牝馬の三冠(牝馬三冠)があり、同じく3歳馬限定の桜花賞、優駿牝馬(オークス)、そして秋華賞(1996年以降。1995年まではエリザベス女王杯)を全部勝つと「牝馬三冠馬」となる。
こちらはこれまでに、メジロラモーヌ(1986)、スティルインラブ(2003)、アパパネ(2010)、ジェンティルドンナ(2013)、アーモンドアイ(2018)、デアリングタクト(2020)、リバティアイランド(2023)が達成した。
うち、無敗で達成したのはシンボリルドルフ、ディープインパクト、コントレイル、デアリングタクトの4頭。2020年には史上初の牡馬・牝馬ともに無敗の三冠馬が誕生した。
アメリカ、イギリス、アイルランド、フランス、ドイツなど競馬を開催している各国にもそれぞれ三冠レースが存在する。ただ、アメリカこそ三冠が現在も権威と価値を保っているが、イギリスでは春のクラシックホースが三冠目のセントレジャーSに出走すること自体が稀となり、フランスでは凱旋門賞の方が優先されるなど、欧州の多くでは「三冠」は形骸化し価値や権威を失っている。
また、日本の地方競馬でも各地域ごとに独自の三冠レースが存在する。
なお日本の古馬(4歳以上)のレースにおいては、春は大阪杯・天皇賞(春)・宝塚記念の3レースを、秋は天皇賞(秋)・ジャパンカップ・有馬記念の3レースをそれぞれすべて勝つと特別報奨金が出る制度があり、非公式ながらそれぞれ「春古馬三冠」「秋古馬三冠」と呼ばれる。こちらも詳しくは当該記事を参照。
「三冠ジョッキー」という言葉は、三冠馬を駆った騎手のことを指す場合が多いが、まれに「クラシック三冠いずれも勝利経験がある騎手」という意味で使われることもある。文脈で判断すること(なお、クラシック三冠馬はいずれも三冠レース全てで同じ騎手が乗った。三冠牝馬だとジェンティルドンナのみ、優駿牝馬で岩田康誠騎手が騎乗停止のため川田将雅騎手が代打で勝利している)。
野球(打撃)における三冠
今では日本人なら大抵聞いたことがある「打撃三冠王」という表現であるが、考え出したのは戦後のメディアだった。
西鉄ライオンズに、中西太という往年の大打者(後年の名コーチとしての姿を知っている方も多いだろう)がいた。彼は全盛期、パ・リーグにおいて
1953 1955 1958 |
という世にも美しい記録を連発していった(なお、54年本塁打王・57年打点王も獲得)。
それまで、大リーグでは古くから浸透していたTriple Crownという概念は日本で注目されていなかった(1938年秋期には中島治康が達成していたにも関わらず)のだが、こうした記録が続いたため、「中西 今年も1点差 惜しくも三重勝ならず」的な報道の注目が集まった。「三重勝」「トリプル冠」などと書く社もあったが、結局「三冠王」という表現が定着した。
そして、1965年に野村克也が実際に三冠王を取り、1973年・1974年に王貞治が取ったことにより、○冠王という言葉が日本で完全に定着した。
三冠王達成者
1リーグ時代 |
パ・リーグ1965 野村克也(南海) |
セ・リーグ1973 王貞治(巨人)★ |
★は「出塁率」「長打率」1位(OPS完全1位)を加えた五冠達成者。
なお、セパ両リーグの3部門トップの数字を合わせても3冠王である「仮想1リーグ制3冠」は、2リーグ制以降では以下の2人のみ。
73王 84ブーマー。
ちなみに五冠といえば、95年イチロー(オリックス)が「打率」「打点」「出塁率」「安打数」「盗塁数」の変則五冠。本塁打もあと3本出ていれば三冠王と盗塁王を同時に達成という、信じられないような事態が起きるところであった。
野球(投手)における○冠
「投手三冠」「投手四冠」という言い方がされることは多いが、打撃ほどはっきり相場が定着していない。ずっと表彰タイトルとして固定されている打撃三冠と違い、投手は表彰タイトルが時代によって違うためである。
近年でいうと、
セ・リーグでは1991年から2012年まで「防御率」「勝数」「奪三振数」の3部門
パ・リーグでは1989年から2012年まで「最優秀投手(13勝以上の投手のうち最高勝率)」を加えた4部門
を公式タイトルとして表彰していた。
2013年からは両リーグとも「最高勝率」(13勝以上が条件)を正式にタイトルとして統一したため、現在では「最優秀防御率」「最多勝」「最高勝率」「奪三振王」の四冠を「投手四冠」、ここから勝率を除いた三冠を「投手三冠」と呼ぶのが妥当か。
2013年以降の四冠達成者は、2021年~2023年に山本由伸(オリックス)が3年連続で達成したのみ。
2013年以降で勝率を除いた三冠は、2018年の菅野智之(巨人)と2020年の千賀滉大(ソフトバンク)が達成している。また防御率を除いた「最多勝」「最高勝率」「奪三振王」の三冠は2019年の山口俊(巨人)が達成している。
なお「防御率」「勝数」「奪三振数」「勝率」「完投数」「完封数」「投球回数」の先発指標リーグ七冠を達成した投手;
38(秋)ヴィクトル・スタルヒン、43藤本英雄、06斉藤和巳、21・22山本由伸。
高校野球における三冠
高校野球では、選抜高等学校野球大会(センバツ、春の甲子園)、全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園)、秋の国民体育大会の三大会で優勝することを三冠と称する。ただし、国体の注目度が低いため、センバツと夏の甲子園の両方の甲子園大会で優勝することを「春夏連覇」と称して讃えるのが一般的。
三冠達成校は、和歌山県立箕島高等学校(1979年)、横浜高等学校(1998年)、大阪桐蔭高等学校(2012年・2018年)の3校4回。ただし1979年と2018年は雨天のため準決勝以降が行われず、準決勝に残った4校が全て優勝扱いとなっているため、ちゃんと決勝まで行われての三冠は1998年の横浜と2012年の大阪桐蔭の2校2回のみ。また2010年には興南高等学校が春夏連覇を達成したが、国体は準々決勝以降が行われなかったため「優勝校なし」となっている。
また、11月に行われる明治神宮野球大会を含めると四冠となるが、3年生にとっては10月の国体が最後の大会となるため、三冠達成チームが同年の神宮大会に出ることはできない。そのため同一年での四冠達成校はまだないが、1998年の横浜は三冠達成の前年(1997年)の神宮大会を優勝しているため、同一チームでの四冠と見なすことはできる。
囲碁における七冠・将棋における八冠
囲碁・将棋には、各新聞社などが主催するタイトル戦が毎年度ある。囲碁は7つ、将棋は8つ。
(順位選を勝ち抜くなどして決まった挑戦者が、各タイトルの保持者と対局をおこなう)
将棋
将棋での全八冠独占は、2023年に藤井聡太が初めて達成。
2017年に叡王が創設される以前の全七冠独占は、1996年前半に羽生善治が保持していたのが唯一。
さらにタイトル戦が少なかった時代には、升田幸三が1957年に「三冠独占」、大山康晴は1959年に「三冠独占」を果たしてから、1960年に王位戦が始まると「四冠独占」、1962年に棋聖戦が始まると「五冠独占」を達成。1962年に王将を二上達也に奪われたが、1963年に全てのタイトルを防衛した上で奪還して再び「五冠独占」を達成すると、以降は1966年の前期棋聖戦(当時は年2回だった)を二上に奪われただけで、後期で奪還して同年まで「五冠独占」を継続した。
また「(叡王を除く)七冠すべてを経験」は中原誠・谷川浩司・羽生善治が達成している。ちなみに、羽生は七冠独占の年度にタイトル以外のNHK杯戦、早指し将棋選手権でも優勝し「九冠」も成し遂げている。
羽生は叡王以外の7大タイトル全ての永世称号(各タイトルの通算or連続獲得期数が規定に達すると得られる称号)を獲得しており、前人未到の「永世七冠」を2017年に達成した。また、タイトル以外の棋戦で名誉NHK杯選手権者の永世称号も獲得しているため、「永世八冠」でもあったりする。
また、将棋のタイトルで記事名の三冠を同時に保持したことがあるのは、升田幸三、大山康晴、中原誠、米長邦雄、谷川浩司、羽生善治、森内俊之、渡辺明、豊島将之、藤井聡太の10人である。
将棋の女流タイトルは、現在、白玲、清麗、女王、女流王座、女流名人、女流王位、女流王将、倉敷藤花の8タイトルがあり、里見香奈の六冠が最多記録。里見は「(白玲を除く)七冠すべてを経験」も達成している(里見のみ)。タイトルが2つだった時代には林葉直子が二冠独占を3回、4つだった時代には清水市代が四冠独占を2回達成している。
囲碁
囲碁では、井山裕太が2016年4月に史上初の七冠独占を達成。11月に名人を失冠し六冠に後退したが、その後六冠を全て防衛し、2017年11月に再び名人を奪還して2度目の七冠独占を達成(囲碁・将棋を通じて史上初)。
なお、囲碁では棋聖・名人・本因坊は特に格が高く、独占者は「大三冠」と呼ぶ。これまでの達成者は趙治勲、井山裕太の二名。
囲碁では「七冠すべてを経験」(同時獲得でなくてよい)のことをグランドスラムと呼び、趙治勲・張栩・井山裕太の3人が達成している。井山は2017年に年間で7タイトル全てを獲得し年間グランドスラムを達成した。
囲碁の女流タイトルは、現在、女流棋聖・女流名人・女流立葵杯・扇興杯・女流本因坊の5タイトルがあり、謝依旻が2016年に五冠独占を達成している(謝はタイトルが棋聖・名人・本因坊の3つだった時代にも三冠独占を達成している)。
サッカーにおける三冠
国内のサッカーの大会を開催するのによくある形式として、「リーグ戦」「オープンカップ(国内全チームを対象とした少試合数での大会)」「リーグカップ(上位リーグのチームだけによる少試合数での大会)」と分けるというものがある。それらを同年度にすべて制覇すると三冠という。「トレブル」とも。
日本男子の場合、上記の三大会は「Jリーグ(J1)」「天皇杯」「Jリーグカップ(旧:ナビスコ杯→現:ルヴァン杯)」であり、Jリーグ創設以降では2000年度の鹿島アントラーズ、2014年度のガンバ大阪が三冠を達成している。前身の日本サッカーリーグ時代の三冠は1978年度の三菱重工(現・浦和レッドダイヤモンズ)、1989年度・1990年度の日産自動車(現・横浜F・マリノス)の合計3回。
日本女子の場合、上記の三大会は「日本女子サッカーリーグ(なでしこリーグ)」「皇后杯」「なでしこリーグカップ」であり、2007年度・2018年度に日テレ・ベレーザが、2013年度にINAC神戸レオネッサが三冠を達成している。
プロレスにおける三冠
主に1989年4月に全日本プロレスで創設された「三冠ヘビー級王座」のことを指す。
かねてから存在していたインターナショナル・ヘビー級王座、UNヘビー級王座の2つと、1973年に創設されていた同団体のPWFヘビー級王座を統一したもので、初代王者はジャンボ鶴田(対戦相手はスタン・ハンセン)。
統一王座だが、2013年までベルトは3本全てを使用していた。同年に3本のベルトを馬場家に返還することを決定し、新たに1本のベルトを作製した。
以後、全日本プロレスの象徴となるタイトルとなるが、三沢光晴らが大量離脱してプロレスリング・ノアを旗揚げして以降は、新日本プロレスをはじめとして他団体(ノア含む)の選手もベルトを巻くようになっている。
三大メジャータイトル
一方で、日本のプロレス界で俗に「メジャー団体」と呼ばれる新日本プロレス、全日本プロレス、プロレスリング・ノアの3団体が管轄するタイトルを制覇することを「メジャー完全制覇」または「グランドスラム」と呼ぶ場合がある。以下、シングル王座の達成者を記載する。
- ヘビー級シングル王座:佐々木健介(2008年)、高山善廣(2009年)、武藤敬司(2021年)、小島聡(2022年)、永田裕志(2023年)
- ジュニアヘビー級シングル王座:丸藤正道(2010年)、田中稔(2019年)
大学駅伝における三冠
大学駅伝では、体育の日の出雲駅伝(出雲全日本大学選抜駅伝競走)、11月の全日本大学駅伝(全日本大学駅伝対校選手権大会)、正月の箱根駅伝(東京箱根間往復大学駅伝競走)を大学三大駅伝としており、この三大会を同一年度に制覇することを三冠と呼ぶことがある。
ただし出雲と全日本は全国大会だが、箱根は関東大会なので、関東学生陸上競技連盟に加盟している大学でないと三冠は達成できない。しかし世間的な注目度が箱根駅伝一強なので、関東に有力選手が集まるため、1989年に始まった出雲の優勝校は全て関東の大学であり、1970年開始の全日本でも関東以外で優勝したのは福岡大学(79年、81年、82年)と京都産業大学(86年)のみである。
三冠を達成しているのは大東文化大学(1990年度)、順天堂大学(2000年度)、早稲田大学(2010年度)、青山学院大学(2016年度)、駒澤大学(2022年度)の5校。
文学における○冠
日本の純文学の世界では、芥川賞、野間文芸新人賞、三島由紀夫賞の三賞を「三冠」と呼ぶことがある。いずれも純文学の若手作家に与えられる賞。三賞を制覇しているのは笙野頼子、鹿島田真希、本谷有希子、村田沙耶香、今村夏子の5名(それぞれ、三賞すべて別の作品で受賞)。笙野頼子は2007年にその三賞受賞作をまとめた作品集『笙野頼子三冠小説集』を出版している。
大衆小説では対応する賞にそれぞれ直木賞、吉川英治文学新人賞、山本周五郎賞の三賞があるが、こちらは特に三冠とは呼ばれていない。この三賞を制覇しているのは宮部みゆき、船戸与一、恩田陸、佐藤究、垣根涼介の5名。
ちなみにこの三賞は吉川新人賞は山周賞・直木賞受賞者を、山周賞は直木賞受賞者をそれぞれ暗黙の了解として対象外にしているため、三賞制覇するには吉川新人賞→山周賞→直木賞という順番で獲るしかない。宮部・船戸・恩田・垣根の4人は三賞をそれぞれ別の作品で受賞しているが、佐藤は山周賞と直木賞を同一作品でダブル受賞している。
また、文学賞がたくさんある日本では、ひとつの作品が複数の文学賞を同時に受賞することを「○冠」と表現することは多い。たとえば垣根涼介『ワイルド・ソウル』は大藪春彦賞・吉川英治文学新人賞・日本推理作家協会賞を、村山由佳『ダブル・ファンタジー』は中央公論文芸賞・島清恋愛文学賞・柴田錬三郎賞を同時に受賞し、それぞれ「三冠」と呼ばれた。誰も知らないようなマニアックな賞もカウントされることがあり、冲方丁『天地明察』は本屋大賞・吉川英治文学新人賞の他、北東文芸賞・舟橋聖一文学賞・大学読書人大賞で「五冠」と称されている。
国内および翻訳ミステリー小説においては、「このミステリーがすごい!」「週刊文春ミステリーベスト10」「本格ミステリ・ベスト10」の3つの年間ランキング全てで1位を獲ることを「三冠」と呼ぶ場合がある。達成したのは東野圭吾『容疑者Xの献身』(2005年)、今村昌弘『屍人荘の殺人』(2017年)、米澤穂信『黒牢城』(2021年)。
また後発の「ミステリが読みたい!」を加え、「このミス」「週刊文春」「ミス読み」の三冠は、国内では米澤穂信が『満願』『王とサーカス』(2014年・2015年の2年連続)で、辻真先が『たかが殺人じゃないか』(2020年)で達成している。翻訳ではデイヴィッド・ゴードン『二流小説家』(2011年)とピエール・ルメートル『その女アレックス』(2015年)、および後述のホロヴィッツが3回達成している。
この4ランキング全て1位の四冠完全制覇は、国内では米澤穂信『黒牢城』(2021年)のみ。
翻訳ではアンソニー・ホロヴィッツが『カササギ殺人事件』(2018年)『メインテーマは殺人』(2019年)『その裁きは死』(2020年)で3年連続完全制覇を達成(2021年の『ヨルガオ殺人事件』は三冠に留まり4年連続はならず)。
海外SFでは、SFファンの読者投票であるヒューゴー賞、選考委員の選ぶネビュラ賞、SF雑誌「ローカス」の選ぶランキング1位を表彰するローカス賞の三賞を受賞することを「トリプル・クラウン」と呼ぶ。が、ヒューゴー賞とネビュラ賞に比べてローカス賞の地位が若干低いため、ヒューゴー賞・ネビュラ賞の「ダブル・クラウン」の方が一般的に権威のあるものとして知られており、ローカス賞はおまけみたいな扱いである。トリプル・クラウン達成作はアーサー・C・クラーク『宇宙のランデヴー』、ル=グウィン『所有せざる人々』、コニー・ウィリス『ドゥームズデイ・ブック』、マイケル・シェイボン『ユダヤ警官同盟』など。
国内SFでは相当するものに星雲賞、日本SF大賞、「SFが読みたい!」1位があるが、特に三冠とかトリプル・クラウンとか呼ばれたりはしていない。こちらの達成作は柾悟郎『ヴィーナス・シティ』、伊藤計劃『ハーモニー』、藤井太洋『オービタル・クラウド』の3作。
また、飛浩隆は『象られた力』と『自生の夢』の短編集2冊において、ともに表題作の短編で星雲賞、短編集として日本SF大賞と「SFが読みたい!」1位の変則三冠を2回達成している。
映画における○冠
アカデミー賞などの映画賞では、ひとつの賞につき「作品賞」「監督賞」「脚本賞」「主演男優賞」「主演女優賞」「助演男優賞」「助演女優賞」etc...と多数の部門に分かれており、ひとつの作品が同じ賞で複数の部門を受賞することを「○冠」と表現することがある。
何しろ部門が多いため、二冠三冠どころか、五冠七冠、はては10冠ぐらいまで積み上がることもある。アカデミー賞の最多獲得作品は、『ベン・ハー』(1959年)、『タイタニック』(1997年)、『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』(2003年)の11冠。日本アカデミー賞は『Shall we ダンス?』(1996年)の13冠が最多。
ちなみにゴールデンラズベリー賞(ラジー賞)では、『ジャックとジル』(2012年)が10部門完全制覇を達成している。
ニコニコ大百科における三冠
ニコニコ大百科では非公式企画として「隔週の私的オススメ記事」「今週のオススメ記事」「今週のクソ記事」の紹介コーナーがある。しかしこの3つをすべて受賞、もとい紹介されるのは至難と言われている。というのも「隔週の私的オススメ記事」として紹介された記事が「今週のオススメ記事」として紹介されるケースが少なく(「隔週の私的オススメ記事」ができたのが2018年で、他2つが設立された2008年より10年後というのが一因)、さらに「今週のオススメ記事」と「今週のクソ記事」が相反するものとなっているためで、この3つを受賞するのには「大幅な加筆」「オススメともクソとも捉えることができる内容」「急上昇ワードなどで取り上げられるほどの認知度」が必要とされる。
そのため2022年6月までに三冠を達成した記事は存在しなかったが、翌7月に『ゆるキャン△前の山梨』が初めて三冠(第74回隔週の私的オススメ記事、第641回今週のクソ記事、第735回の今週のオススメ記事)を達成している。ちなみに『ゆるキャン△前の山梨』の記事を作成したゲスト氏は「百ッカデミー賞2021授賞式」にて「だれよりも山梨県人賞」を受賞しており、(記事ではなく個人のため除外されるが)仮に含めると四冠である。
関連項目
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