王将とは、
- 将棋の駒の一つ。以下で詳述する。
- 将棋のタイトルの一つ「王将戦」。
- 株式会社王将フードサービスが運営する中華料理チェーン。「餃子の王将」「いけすの王将」
- イートアンド株式会社が運営する中華料理チェーン。「大阪王将」
- 林一二株式会社(センタン)が発売しているアイスクリーム。
- 村田英雄の楽曲。1961年発表。
王将(将棋の駒)
将棋においては、相手の王将を取れることが確定すると勝利となる(詰み)。つまりは将棋で一番重要な駒である。
動ける場所は隣接する8マス(上下左右および斜め四方)。
王将を初期位置(自陣の中央)に置いたままでは、相手から攻められる場所が増えるため、自陣の右側や左側にあらかじめ王将を逃がしておき、周りに金将や銀将を置いて守りを固めることが多い(囲い)。多くの場合は、攻撃の主力の駒である飛車と反対側に王将が置かれる(居飛車なら王将は左側、振り飛車なら右側)が、例外もある。
また、王将が相手陣の奥まで入ると(入玉)、入られた側にとっては非常に詰めにくくなる。もし両者の王将が相手陣内に入り込んで、どちらも詰められる見込みがなくなった場合は、両者の駒の数で決着をつけたり引き分けにしたりする(「持将棋」の記事を参照)。
なお多くの将棋駒のセットでは、一方が「王将」、もう一方が「玉将」となっている。「王」はその名の通り「王様」の意味だが、「玉」は宝石などの意味での「玉」である。「王様」が討ち取られたら負けという意味で「王」には意味があるし、一方で「玉」についても宝物という意味からすれば「金将」や「銀将」などと繋がりがあるといえる。文字が似ていることもあって、両方の意味を敢えて持たせているのだろうが、そうなった経緯については不明である。
慣例として、上位者が「王将」、下位者が「玉将」を用いる。
王将に纏わる格言
玉は包むように寄せよ・王手は追う手
詰みを狙いに行く際に、王手を連発するのは良くない。まず敵玉の逃げ道を塞いでから攻め込むことで、容易に詰ませやすくなる。
玉は下段に落とせ・中段玉寄せにくし
前項と似た意味合いの格言。玉が中段に脱出すると、四方八方へ逃げ道が生じ逃げられやすくなってしまう。反対に、下段に追い落とせば詰めやすくなる。
玉の早逃げ八手の得
必ずしも八手とは限らないが、自玉が安全地帯にさっさと逃げておくのはそれくらい有効な手であることが多い。もたもたしていると、相手は前項前々項にあるように、こちらの退路を塞いで下段へ落とそうとしてくる。ならば危険が迫る前に逃げておけば、相手はこちらの玉を思うように包囲できなくなる。
居玉は避けよ
居玉とは初期位置にいる王将のこと。概要にもあるように、初期位置の王将は狙われやすく守りにくいためこれを避けるべきであるという意。ただし藤井システムなどの例外はある。なお中住まいという王将が中央にいる囲いもあるが、この場合もひとつ上の5九(5二)に上がっておくことで大きく安定感が増す。
玉飛接近すべからず
飛車は最大の攻め駒であり、その近くでは駒の交換や成り込みなどが多く発生しやすく、いわば戦いの最前線にあたる。そこに王将がいるのは危険であるので避けた方が良い。相手からも総攻撃の目標地点とされてしまう。ただしこれも藤井システムなどの例外がある。
へぼ将棋、玉より飛車を可愛がり
初心者のうちは、最優先で守るべき玉将よりも、最も強い駒である飛車の方を大事にする傾向にあるという格言。勝つために飛車を切れるようになれたなら、ひとまずへぼレベルは脱した証拠である。
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関連項目
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