JPS6255454A - 燃料噴射ポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は内燃機関へ燃料噴射ノズルを介して燃料を供給
する燃料噴射ポンプに関し、特にアイドル運転領域にお
ける騒音低減と、その他の領域における出力の確保を可
能とした燃料噴射ポンプに関する。

（従来技術） 従来の燃料噴射ポンプにおいて、上記目的のために噴射
率制御機能を持つ装置として、たとえば実開昭５８−１
１３８６９号公報に示されているものがある。ここに開
示された技術は制御回路とアクチェータを使用して、コ
ントロールスリーブのプランジャ軸方向位置を制御する
ことで、内燃機関の運転状況に合わせてカムの使用位置
を変え、これによりアイドル運転領域における騒音低減
と、その他の領域における出力の確保を可能としたもの
である。そのため、この燃料噴射ポンプは電子制御回路
を持たねばならず、高価なものとなる問題点を持ってい
た。

（発明の目的） 本発明は上記従来の問題点に鑑み為されたもので、カム
の形状を少ない回動範囲で多くのリフト量を得るように
変えることで、アイドル運転領域における低噴射率と、
その他の領域における高噴射率を得ることが出来る燃料
噴射ポンプを提供することを目的とする。

（発明の構成） 本発明は回転駆動されかつカム面形状にともなってプラ
ンジャを回転往復動させるカムディスクを備え、吸入燃
料を加圧、分配し、送出弁を介して内燃機関に圧送供給
する燃料噴射ポンプにおい゛　て、前記カムを、カム回
転角にたいし最も早い部分がプランジャ速度高速の領域
、中間部分が低速でかつほぼ一定速度の領域、残りの部
分が高速でかつ最も速い速度を持つ領域、となる特性と
したものである。

以上のように構成することで、初めのプランジャ速度高
速の領域の通過で、燃料噴射ポンプと燃料噴射ノズルと
を連通ずる燃料噴射管の噴射管内圧を、噴射開始圧力に
まで上界させることが可能となる。これにより、次の低
速でかつほぼ一定速度の領域で噴射を始めることができ
、低噴射率の状態を得ることができる。したがって、ア
イドル運転領域での騒音低減が可能になる。

噴射量が多いときには続く高速の領域においても燃料噴
射が続くため、高噴射率での燃料噴射が可能になり、そ
の他の領域での必要な出力を得ることが可能となる。

本発明が以上のようなカム形状を持つ理由は、フェイス
カムを利用する分配型燃料噴射ポンプはカムの一周で全
気筒に燃料を供給しなければならず、しかもタイマ進角
制御のためにプランジャリフトＯの領域を設けなければ
ならないため、噴射に利用出来るカム角度が（（３６０
°／気筒数）−タイマ制御用カム角〕しかなく、噴射始
めのカム角を遅らせることが出来ないためである。

（発明の実施例） 以下、本発明を図示の第１実施例にもとすき説明する。

第１図は本発明の燃料噴射ポンプの構成を示す断面図で
あり、第２図は本発明のカム形状の説明図である。

燃料タンク内の燃料は、駆動軸１を介して機関により駆
動される送油ポンプ２によりポンプハウジング３内の吸
入空間４へ送り込まれ、吸入空間４内の圧力は図示しな
いレギュレーティングバルブにより機関回転数に応答し
た圧力に制御されている。ポンプハウジング３に固定さ
れたバレル５にはポンプ兼分配用のプランジャ６が嵌装
され、ポンプハウジング３とバレル５およびプランジャ
６とにより加圧室１４が形成されている。プランジ中６
の基部にはカムディスク７が固定され、カムディスク７
と駆動軸１とは図示しないドライビングディスクを介し
て回転方向に結合されている。

カムディスク７には機関の気筒数に等しい数の山を有す
る後記のカム面が形成され、このカム面はローラホルダ
８のローラ９に図示しないプランジャスプリングにより
押圧保持される。これによりプランジャ６は駆動軸１の
回転にともなって回転しつつ、カムディスク７のカム面
のローラ９の転勤案内作用によって往復動し、燃料の吸
入、加圧、分配、圧送を行っている。

プランジ′＋６には機関気筒数と同数の吸入溝１２、カ
ットオフボート１３、加圧室１４とカットオフボート１
３とを連通させる連通孔１５、連通孔１５に連通する分
配溝１６が設けられ、コントロールスリーブ１１が摺動
自在に嵌装される。

ポンプハウジング３、バレル５を通して形成され、デリ
バリバルブ２０が配されている圧送通路１９は、気筒数
と同数円周方向に均等に、プランジャ６の回転往復動に
ともない所定のタイミングで分配溝１６と連通ずる位置
に形成され、各気筒へ図示しない燃料噴射管を介して連
通している。

コントロールスリーブ１１は公知のガバナ機構の制御レ
バー２１によって、負荷に合う位置をとるように制御さ
れ、前記カットオフボート１３と関連して噴射量制御を
行う。

次に、カムディスク７のカム面の形状を第２図により説
明する。図において、一点鎖線はプランジャ速度特性、
実線はプランジャリフト対カム回転角特性を示す。カム
面の形状は、カムディスク７の回転角が０（基準位置）
からθ１までの間でプランジャ速度高速の領域を持たせ
、θ１までは徐々に速度が低下するように形成しである
。また、θ１〜θ２まではプランジャ速度をほぼ一定速
度の約０．２５　Ｍ／ＳＥＣとし、カム角度はアイドル
運転時に必要とする噴射量を得ることができる角度に設
定しである。このプランジャ速度は燃焼状態を悪化させ
ることが無く、しかもゆっくり燃焼が行われる噴射率を
得ることのできる速度範囲に相当する。

また、θ２〜θ３ではプランジャ速度を増加させ、θ３
においてプランジャ速度を最も速くし、このときの速度
を約０．６５〜０．７　Ｍ／ＳＥＣとする。

以降θ４に向は減少させ、その後基準位置に向は増加す
るように形成しておく。このプランジャ速度は必要な出
力を得るのに、必要かつ十分な噴射率を得ることのでき
る速度範囲に相当する。これによりプランジャリフト特
性が第２図実線に示すようになる。

次に、作用について説明する。

駆動軸１の回転にともなうプランジャ６の回転往復動に
より、プランジャ６が図中左方向に移動する吸入行程に
あるときは、吸入空間４内にある燃料油は吸入通路１８
を通り吸入溝１２を介して加圧室１４に吸入される。

吸入通路１８が吸入溝１２から外れプランジャ６が図中
右方向に移動すると、加圧室１４内の燃料油は加圧され
つつ分配溝１６から圧送通路１９に送り出され、デリバ
リバルブ２０を経て噴射管を通り各気筒に設けられた噴
射ノズルに圧送される。燃料噴射ポンプの燃料噴射は、
噴射管内圧力が噴射ノズルの噴射開始圧力に達したとき
から始まる。そのためにはプランジャが圧送を開始して
から所定量リフトし、加圧室および噴射管内の圧力が噴
射開始圧力以上に達するまで加圧室の体積を減少させな
ければならない。このリフト量はデリバリバルブ、噴射
管の長さ、噴射開始圧力が決まれば決まるものである。

しかして本発明では燃料圧送初期でプランジャリフト速
度を速くして、カムの少ない回動範囲で多くのリフト量
を得るようにしている。

これにより、θ１までの期間にて管内圧力を噴射開始圧
力にまで高めることができ、続く速度が低い領域での燃
料噴射が可能になり、アイドル運転領域にて低噴射率で
の燃料噴射ができ、騒音低減が可能となる。噴射量が増
加すると、θ３以降の続く高速領域にまでも燃料噴射が
続（ため、高噴射率での燃料噴射ができ、この領域での
必要な出力の確保が可能となる。燃料噴射はカットオフ
ボート１３がコントロールスリーブ１１の縁からはずれ
て吸入空間４に開口し、加圧室１４内の燃料が吸入空間
４に流出して圧力が低下することで終了となる。

次に、本発明の第２実施例につき、第３図に従い説明す
る。

第２実施例は送出弁に第３図に示す等圧弁を利用するも
のであり、その他の燃料噴射ポンプ自体の作動は第１実
施例と同一である。

等圧弁は弁体２８１の一端側にシート部３２１が形成さ
れ、シート部３２１はばね２９１を受けるばね受は部と
弁座体２７１に当接するシート面を有する。他端側には
弁座体２７１内を摺動自在に変位する羽根状の案内部３
３１が形成されている。

更に、弁体２８１には弁体の上下を連通ずる通路４１１
が形成され、通路は一端側が小径に、他端側が大径とさ
れ、段差部分にはシート部が形成されている。通路の大
径部内にはボール弁４３１が配され、通路の大径部内端
部近傍には係止部材４４１が配され、係止部材４４１と
ボール弁４３１の間にばばね受け４５１とばね受け４６
１を介してばね４７１が配されてい、る。以上により、
等圧弁内に噴射管内圧力を一定に保ためのリリーフ弁が
形成される。

以上のように構成しであることから、燃料加圧行程にお
いて、弁体２８１は加圧室１４内の燃料圧力上昇により
ばね２９１に抗して変位し、弁座体２７１と案内部３３
１間を通して燃料を噴射管内に送り出し、燃料の噴射が
行われる。

噴射の終了時は、弁体２８１の弁座体２７１への着座後
、ボール弁４３１が噴射管内圧力によりばね４７１に抗
して変位し、噴射管内残留圧力をばね４７１で設定した
圧力に保つ作用を持つ。この実施例は以上に示す等圧弁
を使用して、残留圧力を噴射開始圧力の５０％に保ち、
噴射開始圧力を得るために必要とするプランジャリフト
量を少なくしたものである。以上により、カム回転初期
におけるプランジャリフト量およびカムの回動角も少な
くでき、カムの設計が楽になり、設計の自由度を増加さ
せることができるという効果がある。

なお、残留圧力を噴射開始圧力の３．５％〜７５％程度
の範囲で設定しても、同様の効果を得ることができる。

設定圧力が３５％以上であれば、噴射管内残留圧力を通
常の送出弁使用時の残留圧力（最大でも３０％程度）以
上に保つことができ、噴射開始圧力を得るために必要と
するプランジャリフ１４を少なくすることができ、発明
の目的の達成が容易となるためである。しかも噴射管内
残留圧力は一定に保ことができるため、通常のデリバリ
バルブを使用するのに比べて噴射量のばらつき等を減少
させることができる。

また７５％以下であれば、等圧弁の耐久性の著しい低下
と、残留圧力の過度の上昇による不正噴射等の噴射系の
問題の発生を防止できる。

次に、本発明の第３実施例につき第４図に従い説明する
。この実施例は送出弁をアングライヒデリバリとしたも
のであり、その他の燃料噴射ポンプ自体の作動は第１′
実施例と同一である。第４図に示すように、弁体２８２
の一端側にシート部３２２が形成され、シート部３２２
はばねを受けるばね受は面と弁座体２７２に当接するシ
ート面とを有する。他端側には弁座体２７２内を摺動自
在に変位する羽根状の案内部３３２が形成され、シート
部３２２と案内部３３２の間に形成される吸い戻しカラ
ー３４２は、周縁に切欠き３５２が形成されている。以
上のように構成されているため、機関回転数が低い場合
には弁体２８２の動きもゆっくりで、切欠き３５２を介
して吸い戻し燃料が燃料噴射管内と加圧室１４内とを自
由に往き来して、送出弁が逆止弁として作用する。した
がって吸い戻し燃料が少なくなり、噴射管内の残圧力は
高くなる。機関回転数が高い場合には弁体２８２の動き
は早くなり、切欠き３５２を介しての吸い戻し燃料の燃
料噴射管内と加圧室１４内との自由な往き来はできにく
くなり、このため吸い戻し量は機関回転数の上昇にとも
ない増加する。

その結果燃料噴射管内の残留圧力は機関回転数の上昇に
伴い低下する。

従って、アイドル運転時には噴射管内圧力を噴射開始圧
力にまで上昇させるために必要とするプランジャリフト
が少なくなり、少ないカム回転角で噴射を始めることが
できる。これにより、低いプランジャ速度で低噴射率を
得ることができる。

回転数が高い場合には噴射管内圧力を噴射開始圧力にま
で上昇さするために必要とするプランジャリフトが多く
なり、多いカム回転角で噴射を始めることになる。これ
により、高いプランジャ速度で高噴射率を得ることがで
きる。

この実施例では、高回転時には噴射開始位置が遅れるが
、これはタイマ機構により補正可能であり、しかも、ア
イドル運転時の残留圧力が高いことから、カムの回転初
期におけるプランジャリフト量およびカムの回動角も少
なくすることができ、カムの設計が楽になり、設計の自
由度を増加させることができるという効果を持つ。

なお、本発明では、一定速度領域でのプランジャ速度を
０．２５　Ｍ／ＳＥＣとしたが、燃焼状態を悪化させる
ことなくゆっくり燃焼を行わせることができる速度であ
れば他の速度でもよく、また、最高速度を０．６５〜０
．７　Ｍ／ＳＢｃの範囲としたが、出力を確保すること
のできる速度であれば他の速度でもよい。

（発明の効果） 以上説明した如く、本発明によればカムディスクのカム
形状を、カム回転角に対し最も早い部分にプランジャ速
度高速の領域を持ち、次の領域に低速でありかつ一定速
の領域を持つように構成したため、少ない回転角で充分
なプランジャリフトを得て、噴射管内圧を噴射開始圧力
にまで上昇させることができるようになり、アイドル運
転領域における機関騒音の低減と、その他の領域におけ
る出力の確保を図ることができ、構成が極めて簡単で廉
価でありながら高性能な燃料噴射ポンプを得ることがで
きるという、優れた効果を持つものである。

しかも、等圧弁、アングライヒ送出弁の使用により、更
に効果的な耐久性のある燃料噴射ポンプを得ることがで
きるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は燃料噴射ポンプの構成を示す断面図。 第２図は本発明の一実施例におけるカム面形状の説明図
。 第３図は本発明の第２実施例に使用をする等圧弁の一例
を示す断面図。 第４図は本発明の第３実施例に使用をするアングライヒ
送出弁の一例を示す断面図。 ６・・・プランジャ、７・・・カムディスク、８・・・
ローラホルダー、９・・・ローラ。 特許出願人　ヂーゼル機器株式会社 代　理　人　　弁理士　砂　子　信　夫第　　　１　　
　図 第　　５　　図 第４図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１）　回転駆動されかつカム面形状にともなってプラ
   ンジャを回転往復動させるカムディスクを備え、吸入燃
   料を加圧、分配し、送出弁を介して内燃機関に圧送供給
   する燃料噴射ポンプにおいて、前記カムを、カム回転角
   に対し最も早い部分がプランジャ速度高速の領域、中間
   部分が低速でかつほぼ一定速度の領域、残りの部分が高
   速でかつ最も速い速度を持つ領域となる特性としたこと
   を特徴とする燃料噴射ポンプ。 （２）　前記送出弁を等圧弁としたことを特徴とする特
   許請求の範囲第１項記載の燃料噴射ポンプ。（３）　前
   記送出弁をアングライヒ送出弁としたことを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載の燃料噴射ポンプ。 （４）　前記等圧弁の設定圧力を燃料噴射ノズルの噴射
   開始圧力の３５％〜７５％としたことを特徴とする特許
   請求の範囲第２項記載の燃料噴射ポンプ。