JPS6212478B2 - - Google Patents

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JPS6212478B2
JPS6212478B2 JP15008376A JP15008376A JPS6212478B2 JP S6212478 B2 JPS6212478 B2 JP S6212478B2 JP 15008376 A JP15008376 A JP 15008376A JP 15008376 A JP15008376 A JP 15008376A JP S6212478 B2 JPS6212478 B2 JP S6212478B2
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JP
Japan
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pulse
circuit
load
drive
signal
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JP15008376A
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JPS5374075A (en
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Sakiho Okazaki
Kiichi Kawamura
Minoru Hosokawa
Hiroshi Ishii
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Publication of JPS5374075A publication Critical patent/JPS5374075A/ja
Publication of JPS6212478B2 publication Critical patent/JPS6212478B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、電子時計に関し、特にその電気機械
変換機構としてのパルスモータの駆動方式に関す
る。
水晶振動子を時計標準振動子としたいわゆる水
晶腕時計が実用化されて以来、その高精度、高信
頼性から広く普及するに至つた。その間、この水
晶腕時計の技術革新はめざましく、その消費電力
についても当初20数μw必要としたものが現在で
は5μw程度で実現できるようになつた。しかし
ながら現状の消費電力5μwの内訳を見ると水晶
振動子の発振、分周等回路関係で1.5〜2μw、
パルスモータで3〜3.5μwと、かなりアンバラ
ンスが目立つ、即ち電気機械変換機構の消費電力
が全体の消費電力の6〜7割もしめているわけで
今後さらに低電力化を図つていくためにはこのパ
ルスモータの低消費電力化が効果的でありそうで
ある。しかし現状のパルスモータの変換効率はか
なり高くこれ以上の効率アツプはかなり困難であ
る。ただ従来のパルスモータは、カレンダー機構
の如き耐付加機構、温度、磁気等の耐環境、振
動、衝撃等の耐外乱等の要求から最悪状態でも充
分に作動する様に設計されてきた。そのため一定
の駆動条件で一定負荷に耐える性能がモータに要
求されていたのであるが、実際に時計体がこの様
な負荷状態にあるのは一日の内4〜5時間程度で
ほかの20時間はほとんど無負荷状態である。
即ち時計体が常に無負荷状態であれば、モータ
ー機構はそれほど大きな負荷に耐える様な設計を
する必要はなく、その場合には消費電力もかなり
低減できるのであるが、時計は短時間ではあるが
厳しい環境になるので、これを保証するために大
電力を供給して大駆動出力を得るパルスモータを
用いる必要があつた。
本発明は、パルスモータの駆動方式を負荷が小
さいときには少ない電力で駆動し、負荷が大きい
ときは大電力で駆動することにより上述の不合理
性を改め、パルスモータで消費する電力を大幅に
低減するものである。しかもこの様な駆動方式を
機械的接点等を含まず信頼性のある全電子的な手
段で構成するとともにモーターの種類、量産によ
るバラツキ等にも対処できる安定な駆動を実現し
たものである。
以下、本発明につき説明する。
第1図は、電子腕時計用パルスモータの一例で
あり、図において1は2極に着磁された永久磁石
性のローターで、このローター1をはさんでステ
ータ2,3が対向して配置されているが、これら
のステータ2,3はそれぞれコイル4を巻いた継
鉄5に接続して1組のステータを構成している。
ステータ2,3は、ローター1が一定方向に回転
できる様にローター1の中心に対しステータ2,
3の円孤部2a,3aを偏心させ、ローター1の
静止時の磁極(NおよびS)位置をステータ2,
3の一方にずらしている。この種のパルスモータ
は従来から実用化されており第2図に示す様な回
路ブロツクで駆動されていた。10は水晶振動子
であり、発振回路11により駆動され、その周波
数は分周器12により分周され、波形整形器13
で適当な時間間隔で適当な時間幅の180゜位相の
異なる2つのパルスが成形される。
その一例として、2″毎7.8secのパルスを考え以
下これについて説明していく。このパルスを
CMOSインバーターで構成されるドライバー1
4,15に入力し、その出力をコイル4の端子4
a,4bに供給する第3図はこのドライバー部の
詳細図であり、一方のインバーター14の入力端
子16に18なる信号を印加すると矢印19で示
す様に電流が流れ、逆に他方のインバーター15
の入力端子17に同様の信号を印加すると矢印1
9と対称的なルートに電流が流れる。即ち両イン
バーターの入力端子16,17に交互に信号を印
加することによりコイル4に流れる電流を交互に
反転させることができ、具体的には1秒毎に交互
に反転する7.8msecの電流コイル4に流すことが
できる。このような駆動回路により第1図のステ
ツプモータのステータ2,3にはN極、S極が交
互に発生し、ローター1の磁極と反撥、吸引によ
りローター1を180゜ずつ回転させることができ
る。そしてこのローター1の回転は中間車6を介
して4番車7に伝達され、さらに3番車8、2番
車9、さらには図示しないが筒カナ、筒車、カレ
ンダー機構に伝達され、時針、分針、秒針、カレ
ンダー等からなる指示機構を作動させる。
第1図のパルスモータは、原理的には以上の説
明の如く作動し、これを電子腕時計用の変換機構
として用いてきた。
第3図のドライブ回路において、端子17にハ
イレベル信号を端子16に信号18を印加して矢
印19の如く電流を流したときMOSトランジス
タ15にはチヤンネルインピーダンスによつて駆
動電流に基づく電圧降下が生じ端子4bでこの電
流に相当する信号波形を検出することができる。
その電流波形は、例えば第4図の如くになる。第
4図で区間Aは駆動区間でこの場合7.8msec、こ
の区間Aで流れる電流がモーター駆動で消費され
る電流である。この区間Aでの電流波形が図の如
く複雑な形状を示すのは、駆動回路によつて印加
された電圧に基づいて生ずる電流の他の駆動され
たローターの回転によつてコイルに、誘起電流が
重畳されるためである。区間Bは、駆動パルス印
加後の区間で、ローターは慣性による回転と安定
位置に停止する迄の振動を行う。このときこの区
間は第3図の駆動用インバータ14,15のPチ
ヤンネルMOSトランジスタがONになつているた
めコイル4とこのトランジスタとのループで前記
ローターの動きに応じたコイル4への誘起電流が
流れる。第4図の区間Bの波形が脈動しているの
はこのためである。従つてこの駆動電流波形、及
び駆動後の誘起電流波形の形状とローターの回転
位置とはほぼ対応をつけることができる。
さて、第4図の波形20と波形20′は、一連
の波形であり、これはローターへの負荷が非常に
少ない場合である。波形22と波形22′も一連
の波形であつて、この場合ローターへの負荷が大
きくローターの作動限界に近い状態であり、波形
21、波形21′は許容最大負荷の約1/2の負荷を
かけた場合である。この様に負荷を変化させたと
きの電流波形をよく観察すると、負荷が大きくな
るのに従つて波形が右に延びていくことがわか
る。これは負荷の増大に従つてローターの回転が
遅くなるためであり、安定位置に停止するまでの
ローター振動周波数が低く、且つ振幅が小さくな
る事を実験的に確かめている。この減少を逆に考
えると、ローターへの負荷が常に無負荷状態にあ
るならば、駆動パルス幅は7.8msecよりもつと短
いパルス幅で駆動できると理解される。
事実パルス幅を短くしても、モーターは作動
し、駆動力、即ち出力トルクは減少する。この状
況を第5図に示す。第5図は駆動パルス幅を変化
させたときの出力トルク特性Tと消費電力特性I
を表わしたものである。前述の駆動パルス幅7.8
msecはこの図でP2に相当する。即ちパルス幅P2
で出力トルクはT2であり、消費電力はI2である。
この出力トルクT2は前述の様に時計体の遭遇す
る負荷に充分耐えられる様に設定される。
ところがローターにかかる負荷が小さいか無視
できる程度であればもつと出力トルクは小さくて
よく、駆動パルス幅も短くでき、従つて消費電力
も少なくできる。例えば、P1のパルス幅で駆動す
れば、出力トルクT1で消費電力もI1で済む、本発
明はこの点に着目し、ローターにかかる負荷を検
出することにより、無負荷時もしくは負荷が小さ
いときは狭いパルス幅で駆動し、大きい負荷がか
かつたときには広いパルス幅で駆動しようとする
もので合理的で低電力化を図るものである。前に
も述べたように無負荷状態にある方が圧倒的に多
いので低消費電力化の効果は非常に大きい。例え
ば、第5図の如く無負荷時(20時間)はP1のパル
ス幅で負荷時(4時間)はP2のパルス幅で駆動
し、I1/I2=1/2であるとすると平均消費電力は I=I×20+I×4/24=14/24I2
0.58I2 となり、常時P2のパルス幅で駆動した従来の方式
に比し、60%以下の電力で済み大幅な低消費電力
化がはかれる。
ところで今、上で「負荷を検出して……」と簡
単に述べたが、この負荷の検出方法が本発明の大
きなポイントであることはいうまでもない。次に
此の負荷検出方法について述べる。第4図のコイ
ルに流れる電流波形を見ると、負荷の増大ととも
に、この電流波形が変化することがわかる。即ち
駆動区間Aでは極大、極小になる位置が負荷の増
大とともに右へシフトしている。この点に着目し
て負荷の大きさを知ることができるが、この波形
の変化量は極めて少なく量産のバラツキを吸収す
ることはむずかしく、又、極めて微妙な制御をし
なければならない。
そこで本発明は、駆動パルス印加後の区間Bに
着目した。この区間Bにおいても負荷の増大につ
れて、例えば最初の極小値をとる点は右へシフト
している。しかも区間Aの波形の変化量に比し、
数倍の変化量を得られる。従つて、この区間Bに
おける誘起電流波形によつて負荷の大小を検出す
ることは、上述の区間Aに比し容易で、信頼性も
高くなる。この減少は、駆動パルス幅を短くした
ときも同様で、第6図にその状況を示す。この第
6図に示した駆動は第4図に比し、駆動パルス幅
が狭いため小さな負荷に耐えるのみであるが無負
荷時の駆動電流波形23、同じく駆動後の誘起電
流波形23′と作動限界負荷時の駆動電流波形2
4、同じく駆動後の誘起電流波形24′との関係
は、第4図と同様である。負荷の検出は上述の方
法で行うが、本発明の構成は通常モーターへは無
負荷時を想定した狭い駆動パルスで駆動し、常に
駆動後の誘起電流波形で負荷の大きさを検出し、
負荷が小さいときは、初めの狭い駆動パルス幅で
の駆動を継続する。負荷が増加してきて、狭い駆
動パルス幅での駆動の限界に近づいてきた場合、
次の駆動から一定時間広い駆動パルス幅で駆動
し、その後、当初の狭い駆動パルス幅での駆動に
もどす。本発明は概略この様な構成であるが第7
図のプロツク図によりさらに詳説する。
第7図は、本発明の構成を示すブロツク図であ
り、25は時間標準振動子を含む発振回路、26
は分周回路等を含む回路、27はパルスモーター
駆動回路。28はパルスモーターでここまでの構
成は従来の電子腕時計と同じである。29は負荷
検出回路で第4図、第6図で説明した様に駆動パ
ルス印加後の誘起電流波形により負荷を検出す
る。30は制御回路で負荷検出回路29で検出し
た負荷の状態に応じてパルスモーター28の駆動
を制御する回路で、通常無負荷時は狭い駆動パル
スを負荷時には広い駆動パルスを供給するように
制御する。この制御方式を第8図につき説明す
る。第8図は駆動パルスの状態を示したもので、
先のパルスモーターの項で述べたように供給され
るこの状態をパルス31,32の様に示した。パ
ルス31,32は無負荷状態の狭いパルス幅であ
る。パルス31,32を印加後。第7図の検出回
路が負荷状態を検出するが、無負荷又は小さな負
荷状態である。即ちパルス31後の負荷検出は無
負荷と判定したので、次のパルス32は狭いパル
ス幅となり、パルス32後の負荷検出も無負荷と
判定したので次のパルス33も狭いパルス幅とな
る。そしてパルス33後の負荷検出では、有負荷
状態と判定した。この場合パルス33後、数10m
sec後に、実効値の大きな広いパルス幅の第2の
駆動パルス34がパルス33と同じ極性(即ち同
じ電流方向)で印加される。
その後の一定パルス数については広いパルス幅
のパルス35,36が印加され、その後再び初め
の狭いパルス幅のパルス37,38…………が印
加される。パルス33とパルス34の関係を説明
すると、パルス33の駆動で負荷が大きいことを
検出すると数10msec後に広いパルス幅のパルス
34が印加される。これはパルス33後の負荷検
出で負荷が大きいと判定するが、このときロータ
ーが作動したかどうかの判定は難しい、というの
は第6図の誘起電流波形は負荷の増加ともに右へ
シフトするとともに減衰する。そしてローターが
作動しなかつたときは、誘起電流が出ないのであ
るが負荷が限界に近いときローターがやつと作動
する状態との区別がつきにくい。負荷が徐々に増
加する場合は、負荷が大きいと判定してもそのと
きのパルス33ではローターが作動しているし、
負荷が急激で狭いパルス幅では駆動できない大き
さになるとパルス33ではローターは作動しな
い。
この両者を判別するのは困難である。そこでパ
ルス印加後の負荷の検出は多少余裕をもつように
設定するのが簡単である。本構成では、パルス3
4を印加する。パルス33でローターが作動した
ときは、パルス34はパルス33と同方向のパル
スであるため、このパルス34は逆相のパルスに
なり、ローターは回転しない。又、パルス33で
ローターが作動しなかつたときはパルス34で駆
動される、このとき数10msec遅れてローターが
駆動されることになるが、これが秒針の作動とし
て目に判別されることはなく、これを原因とした
見苦しさを心配する必要は全くない。以下パルス
34を補正パルスと称する。次に負荷の検出後、
広いパルス幅のパルス35,36を一定のパルス
数継続させる構成にした理由は、ローターにかか
る負荷として最も大きいのは、カレンダー機構で
あつて、これは3〜4時間継続するので直ちに狭
いパルス幅にもどすとまた負荷状態と判断し、こ
れを繰り返すと作動毎に2つのパルスを供給する
ことになり、消費電力が増大し、低消費電力化の
意義がなくなる。又、ローターにかかる負荷はカ
レンダー機構だけでなく、磁場、低温、外乱等の
単発的な負荷もある。この様な場合には、広いパ
ルス幅の継続パルス数はなるべく少ない方が望ま
しい。この様な現象を考慮して、継続パルス数は
数10秒〜数10分に設定することが望ましい。以上
が本発明の構成であるが、次に本発明の具体的実
施例につき説明する。第9図は、本発明になる時
計の負荷検出回路及び駆動パルス制御回路の一例
である。第9図中25は発振回路、26は分周回
路であり、28はモーター、27は駆動回路、2
9はモーター負荷検出回路、30は制御回路であ
り、各々第7図のブロツク図と番号の対応をとつ
てある。以下、回路素子について順次説明してい
く。
39のNAND GATE出力は無負荷状態のモー
ターを駆動する際の狭いパルスを作る為のクロツ
クであり、例えば1秒信号の立下りに対して5m
sec遅れたクロツクパルスを発生する。この時デ
イレイフリツプフロツプ42は、入力の1秒信号
を5msec遅らせて出力する事になり、ゲート4
6の出力に5msec幅の狭いパルスが発生する。
フリツプフロツプ44は128Hzをクロツク入力と
するデイレイフリツプフロツプ44の出力は入力
1秒信号に対して7.8msec遅れる。従つて、ゲー
ト47の出力に7.8msec幅のパルスが得られ、こ
れを有負荷時の駆動用広パルスとする。ゲート4
0は、駆動パルス印加直後にローター動作によつ
て生ずる電流波形の極小部分が現れるまでの時間
に対し、無負荷状態と有負荷状態を判別するパル
スを発生する為のロツクであり、42,44と同
様の動作によつて43と48の出力に判定基準パ
ルスを得る。
第10図58は、ゲート46の出力狭パルスに
相当し、59はゲート48出力の判定基準パルス
に相当する。ゲート41は、補正パルス用の回路
であつて、パルス幅7.8msecの広パルス、発生位
置は、ゲート46或いは47のパルスに対して、
例えば30msec遅れる。第10図66にその例を
示す。ゲート41の入力端子57は、後述する補
正信号であつて、該補正信号がHIGHになつた場
合のみ41の出力に補正パルス信号を発生し後段
に供給する。ゲート39,40,41の入力信号
は、前記パルスを得る為の信号で、分周回路26
の出力を適当に組み合わせる。ゲート89,49
は、上記パルスを駆動用インバータ14,15に
対して分離、1秒おきに交互に出力させる回路で
ある。ゲート50は、カウンタ52が雰の状態に
おいて補正パルスが41の出力端子に発せられた
場合に、カウンタ52にカウント入力を一発送り
込むものである。52がカウントを始めると、以
後カウンタ52の出力が全て雰にもどるまでゲー
ト50はOFF状態となる。ゲート50の出力に
よつて52が、カウント状態に入ると51のゲー
トが開き以後52の出力が全て雰になるまで2秒
信号をカウント信号として52に送り続ける。カ
ウンタ52は、前述した如く、数10秒〜数10分の
間で適当に設定されており、モーターが有負荷状
態にある事を検出してから、上記時間幅だけ広い
駆動信号を出力し続ける為のタイマーとなる。4
7は、カウンタ52の出力をゲート入力としてお
り、52がカウント状態にある間、広パルスを後
段に出力するものである。第9図ブロツク29
は、駆動パルス印加後のモーターの動作状態より
モーター負荷を検出する回路の一例である。5
3,54はトランスミツシヨンゲートであつて、
駆動用インバータ14,15の出力を駆動信号に
応じて交互に選択する。
53,54の出力は結合されてコンデンサを介
し、微分増幅器55に入力される。53,54の
出力信号の内、無負荷状態の波形と有負荷状態の
波形をそれぞれ第10図60,61に示す。微分
回路は、この場合ピーク検出器として動作し、微
分回路出力を更に2個のインバータを通して得た
信号は各ピークで反転する矩形波となり、60に
対しては62,61に対しては64の信号が得ら
れる。
インバータの出力はCR時定数回路により遅延
されてナンドゲート56の一方の入力となり、ま
た2個のインバータの中間の出力をナンドゲート
56の他方の入力とすることにより、第10図の
信号63と65を得る。信号63は出力波形60
に対応し、信号65は出力波形61に対応してい
る。出力波形60,61と信号63,65を比較
すると信号62,63のパルスが出力波形の所定
のピーク位置を示していることは明確である。負
荷状態の検出はこの信号63,65のパルス位置
が前述の判定基準パルス59の内側にあるか外側
にあるかで判断され、前者の場合を無負荷状態と
判定し、後者を有負荷状態と判定する。従つて信
号63は無負荷状態を示し、信号65は有負荷状
態を示すことになる。
次に補正パルスの発生手段について述べる。ゲ
ート104はゲート56の出力となる負荷検出信
号と、ゲート48の出力となる判定基準パルス信
号59、及びデイレイフリツプフロツプ44の出
力となる1秒信号を7.8msec遅延させた信号とを
入力としている。尚デイレイフリツプフロツプ4
4の出力信号は禁止ゲートとなるゲート104に
おいて検出可能期間を決定するマスク信号として
働く。以上の構成により無負荷のときの検出信号
(第10図63)はゲート104を通過するが、
有負荷のときの検出信号65は禁止される。ライ
ン57はゲート107と108によに形成される
フリツプフロツプの出力であり、ゲート106及
び105によりセツト入力が形成される。ゲート
106に入力される1秒信号はフリツプフロツプ
の初期セツト状態を決定するものであり、負荷検
出状態のとき出力57を必ずHに設定しておく。
この状態で無負荷状態を検出した信号がゲート1
04を通過するとゲート105,106を通つて
フリツプフロツプをリセツトして出力57をL状
態にする。
しかし重負荷のときにはリセツト信号が入らな
いので出力はHにセツトされたままとなる。出力
57がHのままでいるとゲート41が補正パルス
信号を発生する状態となるため駆動回路用のゲー
ト48もしくは89を通つてコイルに補正パルス
が供給される。尚ゲート105の他方の入力はカ
ウンタ52が作動開始すると同時に検出信号の通
過を禁止する信号を入力されている。尚、補正パ
ルスはゲート41により通常の駆動パルスより大
きなパルス幅に設定されるとともに、重負荷状態
が検出された駆動パルスを同極性のパルスが供給
される。即ちNANDゲート90と91及びNAND
ゲート92と93にはゲート信号として2秒信号
が印加され、特にNANDゲート90,91はイン
バータ94を介しているためにNADゲート9
2,93とは逆極性の2秒信号が印加されてい
る。
これにより、ORゲート95を通過した通常の
駆動パルス用信号はNANDゲート90とNANDゲ
ート92を1秒毎に交互に通過して駆動回路に供
給される。また、駆動パルス印加後にコイルに発
生する誘起電流から重負荷状態が検出されると前
述の如く補正パルス66が駆動パルスから数10m
sec遅れて出力される。
補正パルス信号はNANDゲート91及び93に
入力されるが、NANDゲート91と93は各々ゲ
ート90と92のゲート信号を共用しているため
に、補正パルスは駆動パルスと同極性のパルスと
してコイルに供給される。この結果、波形61の
場合に対しては、補正パルス66が引き続いて印
加され、66によつてローターの回転は完結す
る。但し、前述の如く66が印加される以前にロ
ーターの回転が完結している場合も含まれる。補
正パルス信号は、また、ゲート50を介してカウ
ンタ52に入力され、51のゲートをON状態に
して52をカウント状態にする。以後、一定時間
ゲート47をON状態に保ち広パルス駆動信号を
供給し続ける。広パルスが供給されている間、5
7はLOW状態にあり、補正パルスは出力されな
い。これは、広パルス駆動時ではモーターは充分
な出力トルクがあるものと考えられるからであ
る。
以上の如く本実施例においては、通常の駆動パ
ルスの波形成形回路は第9図中99の枠で囲まれ
ており、5msecパルス幅の駆動パルスを前述の
如くデイレイフリツプフロツプ42とゲート39
及びゲート46、インバータ96で形成し、又、
7.8msecパルス幅の駆動パルスを、128Hzのクロ
ツク信号を有するデユレイフリツプフロツプ44
とゲート47及びインバータ96で形成する。又
負荷検出回路として第9図で示される負荷検出回
路29が用いられる。補正パルス発生回路は、第
9図中98の枠で囲まれており、フリツプフロツ
プの出力57を入力とするゲート41と、ゲート
41の出力を駆動パルスと同極性の補正パルスと
なるよう駆動回路に供給するゲート91,93と
により形成される。
本発明においては補正パルスが駆動パルスの発
生から20msec以上遅れて出力されるようゲート
41で設定されている。尚20msec以上としたの
は第20図によつて説明される。
第20図は駆動パルス印加後ロータの動きを示
すが、この約20msecまではロータの動きが大き
く、この位置で補正パルスが印加されると、ロー
タの逆転、もしくは2ステツプ駆動される恐れが
ある。更に、第7図と対比させたとき、第7図の
制御回路30は、補正パルス発生回路98、波形
成形回路99、及びカウンタ52を含んでいる。
ピーク検出回路としては、55の微分増幅回路
の他に、様々な方式が考えられる。第18図は、
遅延回路を用いたピーク検出回路のブロツク図
で、図中53,54はトランスミツシヨンゲー
ト、80は第9図55に代る一般的な増幅器、8
1は遅延回路、82は80及び81の出力を入力
する比較器である。増幅器80の一例を第13図
又は第14図に示す。前述したモーター駆動検出
波形23,24等の実質的に電源レベル付近に発
生する数mv〜数10mv程度の信号である為、抵
抗166,167で分圧し、増幅器の入力動作レ
ベルに変換してやる。端子168には、第16図
76の波形が現れている。第14図は、第13図
を改良した回路であつて、抵抗167の代りに
MOSトランジスタを挿入し、増幅器入力レベル
が動作レベルになる様にトランジスタ169のチ
ヤンネルインピーダンスを制御してやる帰還回路
をもつ、ブロツク170は出力レベルを検出する
回路である。第15図は遅延回路81の簡単な実
施例であつて、171,173はトランスミツシ
ヨンゲート、172,174は負荷コンデンサで
ある。
この場合、端子168の入力信号76は出力端
子において77の如く遅延する。第17図は、こ
の波形を模型的に表したもので、入力信号76は
トランスミツシヨンゲート171によつて、コン
デンサ172に伝えられ172の端子電圧波形は
79となる。更に、トランスミツシヨンゲート1
73によつて出力端子175には、波形77が表
われる。比較器82は波形76と77が入力され
る時、78を示す短形信号を出力する。
遅延回路としては第15図が適しているが、他
に入力信号周波数が比較的低いため、バケツリレ
ー型データ転送素子も適する。
本発明における負荷検出方式に時計体に加わる
磁界或いは衝撃等に対しても有効な動作をするこ
とが確められている。第19図は直流磁界をパル
スモーターのコイル方向に加えた場合の検出電流
波形である。83は外部磁界がモーター内コアに
誘起する磁場と駆動用磁場の方向が相反する場合
であり、84は両磁場が同方向にある場合であ
る。83,84において、波形85,86は外部
磁場が雰であり、ほぼ同一波形とみなせる。8
7,88は外部磁界が40Gaussの時の波形であ
る。波形より83の方向の動作は外部磁界が強く
なるほど動作しにくくなり、負荷が大きくなつた
場合の動作と同一特性を示す。従つて本発明にな
る時計回路にあつては外部磁界の影響に対しても
有効な動作を示し、実験的に外部磁界に対する強
度が従来の時計と代らない事が確認されている。
第19図87の場合、波形の極小位置が判定基
準パルス以後に現れるため、87′で示す補正信
号が加わつている。耐衝撃性についても以上の説
明から本発明が有効な効果をもつものであること
は極めて容易に類推されよう。
以上本発明の実施例につき詳説したが、本発明
においては負荷が大きくなつた時に駆動パルスに
続いて印加する実効値の大きな補正パルスをロー
ターの回転振動が安定してから、即ち狭パルスの
印加よりも20msec以上遅れて(実施例において
は約30msec)印加することにより、例えば狭パ
ルスから広パルスへの切換を極めて安定した動作
で行わせ信頼性を高めている。本発明はここで述
べた実施例に限定されるものではなく種々の改
良、変更、応用が可能である。例えば、パルスモ
ーターはここで述べたパルスモーターに限定され
るものではない。モーター以外の変換機構でもよ
いし、パルスモーターの内第11図に示すパルス
モーターであつても全く同じ構成で実現出来る。
第11図のパルスモーターは、ローター200が
永久磁石で作られ、ステーター201は第1図と
違つてギヤツプのない一体型であるとともにロー
ターの静止位置を定めるためのノツチ202,2
03が形成されている。204は駆動コイルであ
る。この様なパルスモーターは、ステーター20
1が接続しているため、駆動後の誘起電流は第1
2図に示すように、第4図、第6図に比し若干異
なる。しかし、無負荷時の波形205,20
5′、負荷時の波形206,206′の関係は基本
的には同様であり、同じ方式で実現できることが
理解されよう。
【図面の簡単な説明】
第1図は電子腕時計のパルスモーターの一例を
示す図。第2図、第3図は従来の回路構成を示す
図で第4図は時計におけるパルスモーター駆動コ
イルの電流波形を示す図。第5図はパルスモータ
ーの駆動パルス幅に対する出力トルクと消費電力
の関係図。第6図は従来の駆動パルスよりも狭い
パルス幅で、モーターを駆動した場合のコイル電
流波形図。第7図は本発明になる時計の回路ブロ
ツクを表す図。第8図は本発明になる回路による
モーター駆動パルスのタイムチヤート例を示す
図。第9図は第8図のブロツク回路の一具体例を
示す回路図。第10図は第9図におけるタイムチ
ヤート例を示す図。第11図は本発明に係る電子
腕時計のパルスモーターの例を示す図。第12図
は第11図のパルスモーターにおける狭パルス駆
動時のコイル電流波形図。第13図〜第18図は
第9図における負荷検出部の別の例を示す図。第
19図は本発明になる電子腕時計に直流磁界を印
加した場合のコイル電流波形の変化を示す図。第
20図は測定グラフを示す。 25……発振回路、26……分周回路、27…
…駆動回路、28……モーター、29……モータ
ー負荷検出回路、30……制御回路、31〜33
……狭パルス駆動信号、34……補正信号、35
……広パルス駆動信号、59……負荷判定基準パ
ルス、60……無負荷時検出信号、61……有負
荷時検出信号、98……補正パルス発生回路、9
9……波形成形回路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 発振回路25、前記発振回路の出力信号を分
    周する分周回路26、前記分周回路の出力信号に
    もとずいて作動する駆動回路27、コイルと永久
    磁石ロータとステータからなり前記駆動回路によ
    つて駆動されるパルスモータ−とを有する電子時
    計において、前記コイルに発生する誘起電流を検
    出する負荷検出回路29と、前記分周回路26と
    前記駆動回路27の間に接続され前記負荷検出回
    路の出力信号にもとづいて前記パルスモータ−の
    駆動を制御する制御回路30とを備え、前記制御
    回路30は前記分周回路の信号により前記駆動回
    路の駆動パルスを成形する波形成形回路99と、
    前記負荷検出回路が重負荷状態を検出したとき前
    記駆動パルスにひきつづいて前記駆動パルスより
    実効値が大きくしかも前記駆動パルスと同極性で
    且つ前記駆動パルスより20msec以上遅れて出力
    される補正パルスを成形する補正パルス発生回路
    98とを備えたことを特徴とする電子時計。
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