JPH0684167A - 磁気記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体及びその製造方法

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JPH0684167A
JPH0684167A JP25577592A JP25577592A JPH0684167A JP H0684167 A JPH0684167 A JP H0684167A JP 25577592 A JP25577592 A JP 25577592A JP 25577592 A JP25577592 A JP 25577592A JP H0684167 A JPH0684167 A JP H0684167A
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magnetic
film
thin film
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circuit
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JP25577592A
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Kazunobu Chiba
一信 千葉
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 非磁性支持体上に磁性塗膜,金属磁性薄膜が
順次形成して磁気記録媒体を作製するに際し、磁性塗膜
形成後、金属磁性薄膜の形成に先行して磁性塗膜中の残
留溶剤,未反応低分子を揮発除去するか、中間膜を形成
する。 【効果】 磁性塗膜上に金属磁性薄膜が接着性良く形成
され、走行耐久性,スチル耐久性に優れた磁気記録媒体
を得ることが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は非磁性支持体上に磁性塗
膜,金属磁性薄膜が順次形成されてなる磁気記録媒体及
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、磁気記録媒体としては、酸化
物磁性粉末あるいは合金磁性粉末等の粉末磁性材料と、
塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体,ポリエステル樹
脂,ウレタン樹脂,ポリウレタン樹脂等の有機結合剤と
を主体とする磁性塗膜が非磁性支持体上に形成されてな
る塗布型の磁気記録媒体が広く使用されている。しか
し、この塗布型の磁気記録媒体は、磁性層が磁性粉末以
外に結合剤や研磨剤,帯電防止剤等の非磁性材料によっ
て構成されるため、その分磁性粉末の充填密度が低くな
っており、特に短波長領域において電磁変換特性が不十
分である。
【0003】これに対して、高密度磁気記録への要求の
高まりと共に、Co−Ni合金、Co−Cr合金、Co
−O等の金属磁性材料を、メッキや真空薄膜形成技術手
段(真空蒸着法やスパッタリング法、イオンプレーティ
ング法等)によってポリエステルフィルムやポリアミ
ド、ポリイミドフィルム等の非磁性支持体上に直接被着
した、いわゆる金属磁性薄膜型の磁気記録媒体が提案さ
れ注目を集めている。この金属磁性薄膜型の磁気記録媒
体は抗磁力や角形比等に優れ、短波長での電磁変換特性
に優れるばかりでなく、磁性層の厚みを極めて薄くでき
るため、記録減磁や再生時の厚み損失が著しく小さいこ
と、磁性層中に非磁性材である結合剤を混入する必要が
無いため磁性材料の充填密度を高めることが出来ること
など、数々の利点を有している。
【0004】ところが、このような薄膜型の磁気記録媒
体は、磁性層が真空薄膜成膜手段によって形成される
が、真空薄膜成膜手段はその原理上生産効率がわるく、
材料の使用効率も極端に低いため、コスト的に高いもの
となっている。また、上記薄膜型の磁気記録媒体は、短
波長領域の電磁変換特性には優れるものの長波長領域の
特性は不十分であり、長波長領域から短波長領域の広い
範囲の記録信号を扱うには不適当である。
【0005】そこで、最近、塗布型の磁気記録媒体,薄
膜型の磁気記録媒体の両者の長所を併せ持つようにした
磁気記録媒体として、磁性層が磁性塗膜と金属磁性薄膜
よりなる磁気記録媒体が開発され、長波長領域から短波
長領域に亘る記録信号が扱えるものとして注目を集めて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、磁性層が磁
性塗膜と金属磁性薄膜よりなる磁気記録媒体は、磁性粉
末と結合剤を主体とする混合物を有機溶媒とともに混練
してなる磁性塗料を非磁性支持体上に塗布、乾燥して磁
性塗膜を形成し、次いでこの磁性塗膜上に金属磁性薄膜
を真空薄膜成膜手段によって成膜することによって作製
される。
【0007】ところが、このようにして作製される磁気
記録媒体は、磁性塗膜と金属磁性薄膜の接着性が不十分
であり、十分なスチル耐久性が得られない。また、ヘッ
ド等に対して繰り返し走行させると、徐々に金属磁性薄
膜が脱落し、エラーレートが増大するといった不都合が
生じる。
【0008】そこで、本発明はこのような従来の実情に
鑑みて提案されたものであり、磁性塗膜上に金属磁性薄
膜が良好な接着性をもって形成されており、良好なスチ
ル特性,走行耐久性を発揮する磁気記録媒体及びその製
造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、金属磁性
薄薄膜が接着性良く形成されないのは、以下の理由であ
ることを見い出した。
【0010】すなわち、磁性塗膜中には、乾燥工程にお
いて揮発せず、残存した溶媒あるいは未反応低分子が含
まれている。この残留溶剤,未反応低分子は金属磁性薄
膜成膜時に揮発して、成膜環境の真空度を劣化させる。
このことが、成膜性に悪影響を与え、成膜される金属磁
性薄膜の密着性を低下させている。
【0011】そこで、磁性塗膜形成後、金属磁性薄膜成
膜を成膜するのに先行して、磁性塗膜中の残留溶剤,未
反応低分子を除去するか、磁性塗膜上に中間膜を形成し
ておき、残留溶剤,未反応低分子の揮発をこの中間膜に
よって抑えたところ、成膜環境の真空度の劣化が防止さ
れ、金属磁性薄膜が密着性良く形成されることが判明し
た。
【0012】本発明はこのような知見に基づいて完成さ
れたものである。すなわち、本発明の磁気記録媒体は、
非磁性支持体上に強磁性粉末と結合剤とを主体とする磁
性塗膜、真空薄膜成膜手段により形成された中間膜およ
び金属磁性薄膜が順次積層されてなるものである。ま
た、上記金属磁性薄膜が多層構造であることを特徴とす
るものである。
【0013】さらに、上記中間膜の膜厚が3〜150n
mであるこのと特徴とするものである。また、さらに、
非磁性支持体上に強磁性粉末と結合剤とを主体とする磁
性塗膜、真空薄膜成膜手段により形成された中間膜およ
び金属磁性薄膜が順次積層され、さらに上記金属磁性薄
膜上に保護層が設けられてなるものである。
【0014】また、入力ディジテル画像信号を複数の画
素データからなるブロック単位のデータに変換してブロ
ック化し、該ブロック化されたデータをブロック単位に
圧縮符号化し、該圧縮符号化されたデータをチャンネル
符号化し、該チャンネル符号化されたデータを回転ドラ
ムに装着された磁気ヘッドにより磁気記録媒体に記録す
るようにした磁気記録方式に用いられる磁気記録媒体に
おいて、非磁性支持体上に強磁性粉末と結合剤とを主体
とする磁性塗膜、真空薄膜成膜手段により形成された中
間膜および金属磁性薄膜が順次積層されてなるものであ
る。
【0015】さらに、本発明の磁気記録媒体の製造方法
は、非磁性支持体上に強磁性粉末と結合剤を主体とする
磁性塗膜を形成し、該磁性塗膜上に真空薄膜成膜手段に
より金属磁性薄膜を形成して磁気記録媒体を製造するに
際し、上記金属磁性薄膜を形成するのに先行して磁性塗
膜中の残留溶剤を揮発させて除去することを特徴とする
ものである。
【0016】また、さらに、非磁性支持体上に強磁性粉
末と結合剤とを主体とする磁性塗膜を形成し、該磁性塗
膜上に真空薄膜成膜手段により中間膜、金属磁性薄膜を
順次形成して磁気記録媒体を製造するに際し、上記中間
膜を形成するに先行して、上記磁性塗膜中の残留溶剤を
揮発させて除去することを特徴とするものである。ま
た、残留溶剤の揮発除去を真空環境下で行うことを特徴
とするものである。
【0017】非磁性支持体上に磁性塗膜,金属磁性薄膜
の2層の磁性層が形成されてなる磁気記録媒体を作製す
るには、まず、磁性粉末を結合剤中に分散してなる混合
物を有機溶媒とともに混練して磁性塗料を調整し、この
磁性塗料を非磁性支持体上に塗布,乾燥して磁性塗膜を
形成する。
【0018】磁性塗料を構成する磁性粉末,結合剤,溶
媒は、塗布型の磁気テープにおいて使用されるものがい
ずれも使用可能である。例示すれば、磁性粉末としては
γ−Fe2 3 ,Co含有γ−Fe2 3 ,Co被着γ
−Fe2 3 ,Fe3 4 ,Co含有γ−Fe3 4
Co被着−Fe3 4 ,CrO2 等の酸化物磁性粉末
や、Fe,Co,Ni,Fe−Co,Fe−Ni,Fe
−Co−Ni,Co−Ni,Fe−Co−B,Fe−C
o−Cr−B,Mn−Bi,Mn−Al,Fe−Co−
V等の金属磁性粉末があげられる。更に、これらに種々
の特性を改善する目的でAl,Si,Ti,Cr,M
n,Cu,Zn等の金属成分が添加されたものであって
もよい。また、バリウムフェライト等の六方晶フェライ
トや窒化鉄等も使用可能である。なお、これら強磁性粉
末の比表面積は、電磁変換特性に優れた磁気記録媒体を
得るには40m2 /g以上であることが好ましい。
【0019】また、結合剤としては塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体,塩化ビニル−プロピオン酸共重合体,塩
化ビニル酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、等の
塩化ビニル系樹脂や、ポリエステルポリウレタン、ポリ
エーテルポリウレタン、ポリカーボネートポリウレタ
ン、等のポリウレタン樹脂等が挙げられる。
【0020】さらに、上記溶媒としては、アセトン,メ
チルエチルケトン,メチルイソブチルケトン,シクロヘ
キサノン等のケトン系、酢酸メチル,酢酸エチル,酢酸
ブチル,乳酸エチル,酢酸グリコールモノエチルエーテ
ル等のエステル系、グリコールジメチルエーテル,グリ
コールモノエチルエーテル,ジオキサン等のグリコール
エーテル系、ベンゼン,トルエン,キシレン等の芳香族
炭化水素、ヘキサン,ヘプタン等の脂肪族炭化水素、メ
チレンクロライド,エチレンクロライド,四塩化炭素,
クロロホルム,エチレンクロルヒドリン,ジクロルベン
ゼン等の塩素化炭化水素等が挙げられる。
【0021】なお、上記磁性塗料にさらに各種分散剤、
潤滑剤、帯電防止剤、防錆剤等の添加剤を添加しても良
いが、良好な電磁変換特性を発揮する磁気記録媒体を得
るにはこれら添加剤の添加量等を調整することが好まし
い。これは、磁性塗膜中に添加剤があまり多量に含有さ
れていると、その分磁性粉末の充填密度が低くなり、さ
らには磁性塗膜の表面性が劣化するからである。たとえ
ば、上記添加剤のうち研磨剤の含有量は磁性粉末100
重量部に対して4重量部以下とすることが望ましい。
【0022】このようにして磁性塗膜を形成した後、金
属磁性薄膜を真空薄膜成膜手段によって形成するが、本
発明においては、金属磁性薄膜を密着性良く形成するた
めに、金属磁性薄膜の形成に先行して磁性塗膜中に残存
する残留溶剤,未反応低分子を揮発させて除去しておく
か、あるいは磁性塗膜上に中間膜を形成する。これによ
り、金属磁性薄膜成膜時において、残存溶媒,未反応低
分子が揮発するのが抑えられて成膜環境が高真空度に維
持されるようになり、金属磁性薄膜が密着性良く形成さ
れる。
【0023】まず、残留溶剤,未反応低分子の揮発除去
は、磁性塗膜が形成され、ロールに巻回されたテープロ
ールを再びロールに巻き直すといった簡単な操作を行う
ことができる。さらに、この操作を高温雰囲気下、真空
空間中で行うとより効率良く残留溶剤,未反応低分子が
揮発し、操作の高速化を図る上で有利である。この場
合、雰囲気中の温度等の条件を用いる溶媒の沸点によっ
て適宜選択するとより好ましい。このような揮発除去処
理によって磁性塗膜中の残留溶剤の含有量を0.4重量
%以下、より好ましくは0.25重量%以下とすると次
工程において密着性に優れた金属磁性薄膜が形成される
こととなる。
【0024】一方、上記中間膜は、真空薄膜成膜手段に
よって成膜される。真空薄膜成膜手段としては、真空下
で保護膜材料を加熱蒸発させた支持体上に沈着させる真
空蒸着法、保護材料の蒸発を放電空間中で行うイオンプ
レーティング法、アルゴンを主成分とする雰囲気中でグ
ロー放電を起こし生じたアルゴンイオンでターゲット表
面の原子をたたき出すスパッタ法等のいわゆるPVD法
や、キャン対向電極型プラズマCVD法、プラズマ照射
CVD法、ECRプラズマCVD法、トーチ型DCプラ
ズマCVD法、アークジェットプラズマCVD法などの
CVD法等が挙げられる。
【0025】上記真空薄膜成膜手段によって中間膜とな
る材料としては、Cu,Cr,Al,Ag,Zn,Z
r,Pt,Co,Ni,Fe,Au,Ti,W,Mo等
やこれらの合金が挙げられる。
【0026】なお、中間膜を形成する場合には、成膜に
先行して磁性塗膜表面を大気中でコロナ処理するかボン
バード処理すると、磁性塗膜表面に中間膜が密着性よく
形成され、耐久性が向上する。このようにして磁性塗膜
中の残留溶剤,未反応低分子を揮発除去し、あるいは中
間膜を形成した後、金属磁性薄膜を真空薄膜成膜手段に
よって形成する。
【0027】真空薄膜成膜手段としては、中間膜の成膜
において例示したPVD法,CVD法がいずれも採用可
能である。
【0028】また、金属磁性薄膜となる金属磁性材料と
しては、通常の蒸着テープにおいて使用される金属磁性
材料がいずれも使用可能であり、例えばFe−Co,C
o−Ni,Fe,Co,Niなどの強磁性金属,Fe−
Co,Co−Ni,Fe−Co−Ni,Fe−Cu,C
o−Cu,Co−Au,Co−Pt,Mn−Bi,Mn
−Al,Fe−Cr,Co−Cr,Ni−Cr,Fe−
Co−Cr,Co−Ni−Cr,Fe−Co−Ni−C
r等の強磁性合金が挙げられる。金属磁性薄膜として
は、これら金属磁性材料の単層膜であってもよく、多層
膜であってもよい。多層膜とする場合には、各層の間に
層同士の付着力を向上させたり、抗磁力を制御するため
の膜を設けると良い。
【0029】さらに、上記金属磁性薄膜には、耐蝕性改
善等のために表面が酸化物となるような処理を施すよう
にしても良く、またさらに走行耐久性を得るための保護
膜を設けるようにしても良い。
【0030】上記保護膜としては、金属磁性薄膜型の磁
気記録媒体において、通常使用されている保護膜がいず
れも使用できる。例えば、カーボン,CrO2 ,Al2
3,BN,Co酸化物,MgO,SiO2 ,Si3
4 ,SiNx ,SiC,SiNx −SiO2 ,ZrO2
TiO2 ,TiC等を真空薄膜成膜手段によって成膜し
た単層膜,多層膜あるいは複合膜等が挙げられる。な
お、真空薄膜成膜手段としては、中間膜の成膜において
例示した真空薄膜成膜手段がいずれも使用可能である。
【0031】以上が本発明の基本的な構成であるが、本
発明においては、さらに必要に応じてバックコート層、
下塗層、潤滑剤層,防錆剤層を形成するようにしても良
い。この場合、バックコート層に含まれる非磁性顔料、
結合剤あるいは潤滑剤,防錆剤層に含まれる材料として
は従来公知のものがいずれも使用できる。
【0032】
【作用】非磁性支持体上に磁性塗膜,金属磁性薄膜を形
成して磁気記録媒体を作製するに際し、磁性塗膜形成
後、金属磁性薄膜の形成に先行して磁性塗膜中に残存す
る残留溶剤,未反応低分子を揮発させて除去しておく
か、あるいは磁性塗膜上に中間膜を形成すると、金属磁
性薄膜成膜時において、残存溶媒,未反応低分子が揮発
するのが抑えられて成膜環境が高真空度に維持されるよ
うになり、金属磁性薄膜が密着性良く形成される。
【0033】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について実験
結果に基づいて説明する。
【0034】実施例1 本実施例は、金属磁性薄膜の成膜に先行して中間膜を形
成した例である。
【0035】以下の材料を表1に示す混合量で秤り採
り、サンドミルにて4時間分散,混合して磁性塗料を調
製した。 磁性塗料の材料 メタル磁性粉末(比表面積50m2 /g) カーボンブラック アルミナ ポリエステルポリウレタン 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 メチルエチルケトン トルエン
【0036】
【表1】
【0037】調製した磁性塗料を厚さ10μm,幅15
0mmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィル
ム上に、連続巻取り式グラビアコータを用いて膜厚が3
μmとなるように塗布し、加熱硬化して磁性塗膜を形成
した。次いで、形成された磁性塗膜表面をカレンダー処
理し、該磁性塗膜上にスパッタ法により表2に示す膜厚
のTi中間膜を形成した。
【0038】Ti中間膜形成に使用したスパッタ装置の
構成を図1に示す。上記スパッタ装置は、頭部と底部に
排気口115を有する真空室101内に、送りロール1
03,巻き取りロール104,円筒キャン105よりな
るテープ支持系と、ターゲット109が載置され、グロ
ー放電を起こすためのスパッタカソード108を有して
なる。
【0039】上記テープ支持系を構成する送りロール1
03,巻取りロール104はそれぞれ時計回り(図中、
矢印a方向)に定速回転するようになされており、保護
膜が形成されるテープ102はこれら送りロール103
から巻取りロール104に亘って掛け渡され、送りロー
ル103から巻き取りロール104に順次走行する。ま
た、送りロール103から巻取りロール104に亘って
掛け渡されるテープ102の中途位置には、上記各ロー
ル103,104の径よりも大径となされた上記円筒キ
ャン105がテープ原反102を下方に引き出すように
配設されている。上記円筒キャン105も送りロール1
03,巻取りロール104同様時計回り(図中、矢印A
方向)に定速回転するようになされており、また図示し
ない冷却装置が内蔵され、テープ原反102の温度上昇
による変形を防止するようになっている。なお、上記送
りロール103,巻取りロール104,冷却キャン10
5の円筒高さは、テープ102の幅と略同じである。
【0040】さらに、上記テープ支持系には、上記送り
ロール103と上記円筒キャン105の間及び上記円筒
キャン105と上記巻取りロールの間にそれぞれガイド
ロール106,107を有しており、上記送りロール1
03、円筒キャン105、巻取りロール104に順次亘
って走行するテープ102に所定のテンションがかけら
れ、テープ102が円滑に走行するようになされてい
る。
【0041】また、上記スパッタ装置においては、グロ
ー放電を起こすためのDC電圧またはRFバイアス電圧
が上記巻取りロール104に印加されるようになってお
り、また円筒キャン105の左右及び下方に高周波電源
が接続された上記スパッタカソード108が上記円筒キ
ャンと略平行となるように配置されている。これらスパ
ッタカソード108の幅もテープ102の幅と略同じで
ある。さらに真空室101内にスパッタガスを導入する
ためのガス導入管114が排出口を上記スパッタカソー
ド108の近傍となるように取付けられている。
【0042】このような構成のスパッタ装置によってテ
ープ102に中間膜を形成するには、スパッタカソード
108上にターゲット109を載置して接着するととも
にテープ原反ロールを送りロール103として取り付
け、テープを磁性塗膜側がスパッタカソード側となるよ
うに円筒キャン105,巻取りロール104に亘って掛
け渡す。そして、排気口115から真空室101の空気
を排気し、真空室101内が所定の真空度となったとこ
ろで、スパッタガスの導入、電圧印加を行う。これによ
り、グロー放電が引き起こってアルゴンイオンガスが発
生し、ターゲットから原子が叩き出されてテープ102
上に被着する。このときテープ102を走行させること
により、テープ表面に順次叩き出された原子が被着し、
中間膜が成膜されることとなる。
【0043】以下に中間膜スパッタ条件を示す。 中間膜スパッタ条件 方式 :DCマグネトロンスパッタ方式 ターゲット材 :チタン 使用ガス :アルゴン バックグランド真空度:4×10-3Pa 成膜時真空度 :2Pa テープ速度 :0.1mm/秒
【0044】このようにして中間膜を形成した後、Co
80−Ni20(重量%)よりなる金属磁性薄膜をを形成し
た。
【0045】金属磁性薄膜形成に使用した真空蒸着装置
の構成を図2に示す。この真空蒸着装置は、頭部と低部
にそれぞれ設けられた排気口135から排気されて内部
が真空状態となされた真空室1内に、図中の反時計回り
方向に定速回転する送りロール123と、図中の時計回
り方向に定速回転する巻取りロール4とが設けられ、こ
れら送りロール123から巻取りロール124にテープ
状の非磁性支持体122が順次走行するようになされて
いる。
【0046】これら送りロール123から巻取りロール
124側に上記非磁性支持体122が走行する中途部に
は、上記各ロール123、124の径よりも大径となさ
れた冷却キャン125が設けられている。この冷却キャ
ン125は、上記非磁性支持体122を図中下方に引き
出す様に設けられ、図中の時計回り方向に定速回転する
構成とされる。尚、上記送りロール123、巻取りロー
ル124、及び、冷却キャン125は、それぞれ非磁性
支持体122の幅と略同じ長さからなる円筒状をなすも
のであり、また上記冷却キャン125には、内部に図示
しない冷却装置が設けられ、上記非磁性支持体122の
温度上昇による変形等を抑制し得るようになされてい
る。
【0047】従って、上記非磁性支持体122は送りロ
ール123から順次送り出され、さらに上記冷却キャン
125の周面を通過し、巻取りロール124に巻取られ
ていくようになされている。尚、上記送りロール123
と上記冷却キャン125との間及び該冷却キャン125
と上記巻取りロール124との間にはそれぞれガイドロ
ール126、127が配設され、上記送りロール123
から冷却キャン125及び該冷却キャン125から巻取
りロール124にわたって走行する非磁性支持体122
に所定のテンションをかけ、該非磁性支持体122が円
滑に走行するようになされている。また、上記真空室1
21内には、上記冷却キャン125の下方にルツボ12
8が設けられ、このルツボ128内に金属磁性材料12
9が充填されている。このルツボ128は、上記冷却キ
ャン125の長手方向の幅と略同一の幅を有してなる。
【0048】一方、上記真空室121の側壁部には、上
記ルツボ128内に充填された金属磁性材料129を加
熱蒸発させるための電子銃130が取り付けられる。こ
の電子銃130は、当該電子銃130より放出される電
子線Xが上記ルツボ128内の金属磁性材料129に照
射されるような位置に配設される。そして、この電子銃
130によって蒸発した金属磁性材料129が冷却キャ
ン125の周面を定速走行する非磁性支持体122上に
磁性層として被着形成されるようになっている。
【0049】また、上記冷却キャン125と上記ルツボ
128との間であって該冷却キャン125の近傍には、
シャッタ133が配設されている。このシャッタ133
は、上記冷却キャンの周面を定速走行する非磁性支持体
122の所定領域を覆う形で形成されこのシャッタ13
3により上記蒸発せしめられた金属磁性材料129が上
記非磁性支持体122に対して所定の角度範囲で斜めに
蒸着されるようになっている。更に、このような蒸着に
際し、上記真空室121の側壁部を貫通して設けられる
酸素ガス導入口134を介して非磁性支持体122の表
面に酸素ガスが供給され、磁気特性、耐久性及び耐候性
の向上が図られている。
【0050】この真空蒸着は、真空室121を例えば真
空度1×10-4Torrに保ちながら、これら真空室121
内にガス導入口134により酸素ガスを例えば250c
c/分の割合で導入しながら行う。この場合、非磁性支
持体122に対する蒸着金属の入射膜は例えば45〜9
0°の範囲とする。また、磁性層は円筒キャン125に
おいて例えば2000Åの厚さに蒸着される。
【0051】以下に本実施例で採用した金属磁性薄膜蒸
着条件を示す。 金属磁性薄膜蒸着条件 インゴット :Co80−Ni20(数値は重量%を表
す。) 入射角 :45〜90° テープ速度 :0.17m/秒または0.34m秒 磁性層厚 :200nmまたは100nm 酸素導入量 :3.3×10-63 /秒 蒸着時真空度:9.5×10-2Pa 以上のようにして形成された中間膜の膜厚,金属磁性薄
膜の層構成を表2に示す。
【0052】
【表2】
【0053】金属磁性薄膜を形成した後、該金属磁性薄
膜上にスパッタ法により膜厚15nmの保護膜を形成し
た。なお、保護膜形成に使用したスパッタ装置は中間膜
形成に使用したスパッタ装置と同様のものである。以下
に本実施例で採用した保護膜スパッタ条件を示す。 保護膜スパッタ条件 方式 :DCマグネトロンスパッタ ターゲット材 :カーボン 使用ガス :アルゴン バックグランド真空度:4×10-3Pa 成膜時真空度 :3Pa テープ速度 :0.2m/秒
【0054】保護膜を形成した後、以下に示す材料を2
4時間混合,分散してバックコート塗料を調製した。 バックコート塗料の組成 カーボンブラック:100重量部 ポリウレタン樹脂:100重量部 そして、このバックコート塗料を保護膜側とは反対側の
表面に塗布,硬化して膜厚0.6μmのバックコート層
を形成した。
【0055】さらに、保護膜表面にパーフルオロポリエ
ーテルを塗布してトップコート層を形成し、8mm幅に
裁断して磁気テープ(サンプルテープ1〜サンプルテー
プ3)を作製した。
【0056】実施例2 本実施例は、金属磁性薄膜の成膜に先行して残留溶剤の
揮発除去を行った例である。
【0057】非磁性支持体上に実施例1と同様にして磁
性塗膜を形成した。ただし、磁性塗料には下記に示す組
成のものを使用した。 磁性塗料の材料 メタル磁性粉末(比表面積50m2 /g):100重量部 カーボンブラック : 2重量部 アルミナ : 2重量部 ポリエステルポリウレタン : 8重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 : 8重量部 メチルエチルケトン :150重量部 トルエン : 70重量部
【0058】そして、磁性塗膜中の残留溶剤を表3に示
す方法で揮発除去した。なお、サンプルテープ4の残留
溶剤の揮発除去は次工程の金属磁性薄膜形成で使用する
真空蒸着装置内で行った。次いで、上記磁性塗膜上に実
施例1と同様にして金属磁性薄膜を形成した。金属磁性
薄膜の層構成を併せて表3に示す。
【0059】
【表3】
【0060】さらに、保護膜、バックコート層,トップ
コート層を形成して裁断し、磁気テープ(サンプルテー
プ4,サンプルテープ5)を作製した。
【0061】実施例3 本実施例は、金属磁性薄膜の成膜に先行して残留溶剤の
揮発除去および中間膜の形成を行った例である。
【0062】非磁性支持体上に実施例1と同様にして磁
性塗膜を形成した。ただし、磁性塗料には表4に示す組
成のものを使用した。
【0063】
【表4】
【0064】そして、磁性塗膜中の残留溶剤を表5に示
す方法で揮発除去した。なお、揮発除去は次工程の中間
膜形成で使用するスパッタ装置内で行った。
【0065】
【表5】
【0066】次いで、上記磁性塗膜上に実施例1と同様
にして中間膜を形成し、該中間膜上に金属磁性薄膜を形
成した。中間膜の膜厚,金属磁性薄膜の層構成を表6に
示す。
【0067】
【表6】
【0068】さらに、保護膜、バックコート層,トップ
コート層を形成して裁断し、磁気テープ(サンプルテー
プ6〜サンプルテープ)を作製した。
【0069】比較例1 中間膜,金属磁性薄膜,保護膜を形成しないこと以外は
実施例1と同様にして磁気テープ(比較テープ1)を作
製した。ただし、磁性塗料には以下に示す組成のもの
を、トップコート層材料には、オレイン酸を使用した。
【0070】 磁性塗料の組成 メタル磁性粉末(比表面積502 mm2 /g):100重量部 カーボンブラック : 8重量部 アルミナ : 8重量部 オレイン酸 : 1重量部 ポリエステルポリウレタン : 8重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 : 8重量部 メチルエチルケトン :150重量部 トルエン : 70重量部
【0071】比較例2 磁性塗膜,中間膜,保護膜を形成しないこと以外は実施
例1と同様にして磁気テープ(比較テープ2)を作製し
た。ただし、トップコート層材料には、オレイン酸を使
用した。
【0072】比較例3 中間膜,保護膜を形成しないこと以外は実施例1と同様
にして磁気テープ(比較テープ3)を作製した。ただ
し、磁性塗料には以下に示す組成のものを、トップコー
ト層材料には、オレイン酸を使用した。 磁性塗料の組成 メタル磁性粉末(比表面積502 mm2 /g):100重量部 カーボンブラック : 8重量部 アルミナ : 8重量部 オレイン酸 : 1重量部 ポリエステルポリウレタン : 8重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 : 8重量部 メチルエチルケトン :150重量部 トルエン : 70重量部
【0073】このようにして作製した磁気テープについ
て、スチル耐久性,電磁変換特性,金属磁性薄膜の接着
性及びエラーレートを調べた。
【0074】ここで、スチル耐久性は、温度25度,相
対湿度50%環境下においてスチル再生したときに再生
出力が初期の出力レベルより3dB減衰するまでの時間
(スチル時間)によって評価した。電磁変換特性は、波
長0.5μmまたは3.0μmの記録信号を再生したと
きの再生出力によって評価した。これらスチル時間,再
生出力はソニー社製,商品名EV−S900改造機を用
いて測定した。また、金属磁性薄膜の接着性は、2時間
長の磁気テープをヘッドに対して100回繰り返し走行
(シャトル走行)させた後、ヘッド部における磁気テー
プからの粉落ちの様子を光学式顕微鏡で観察することに
よって評価した。その結果を表7に示す。ただし、表7
中、電磁変換特性にかかる再生出力は比較テープ1の再
生出力を0dBとしたときの再生出力である。
【0075】
【表7】
【0076】まず、比較テープ1,比較テープ2の再生
出力を他の磁気テープの再生出力と比較してわかるよう
に、金属磁性薄膜を有さず、磁性塗膜のみを有する場合
には特に短波長信号の再生出力が低く、逆に磁性塗膜を
有さず、金属磁性薄膜のみを有する場合には長波長領域
の再生出力が不足している。したがって、短波長領域か
ら長波長領域に亘る記録信号を扱うには磁性塗膜と金属
磁性薄膜の両方を有することが必要である。
【0077】一方、磁性塗膜,金属磁性薄膜の両方を有
する磁気記録媒体同士を比較すると、中間膜の形成,残
留溶剤の揮発除去の少なくともいずれかを行ったサンプ
ルテープ1〜サンプルテープ8は、これら処置を施さな
い比較テープ3に比べてシャトル走行後の粉落量が少な
く、スチル耐久性にも優れ、エラーレートも格段に小さ
い。特に、中間膜の形成,残留溶剤の揮発除去の両者を
併用したサンプルテープ6〜サンプルテープ8はこれら
傾向が顕著である。
【0078】したがって、磁性塗膜上に金属磁性薄膜が
形成された磁気テープを作製するに際し、金属磁性薄膜
の形成に先行して中間膜の形成,残留溶剤の揮発除去を
行うことは耐久性,記録再生特性に優れた磁気記録媒体
を作製する上で有効であることがわかる。
【0079】しかし、中間膜を設ける場合において、中
間膜の膜厚があまり厚くなるとサンプルテープ3を見て
わかるように再生出力が不十分となる。したがって、中
間膜の膜厚は3〜150nmの範囲とすることが好まし
い。
【0080】本発明は、ディジタルの記録媒体として好
適なものである。そこで、以下このディジタルVTRに
ついて説明する。A.記録再生装置の構成 カラービデオ信号をディジタル化して磁気テープ等の記
録媒体に記録するディジタルVTRとしては、放送局用
のD1フォーマットのコンポーネント形ディジタルVT
R及びD2フォーマットのコンポジット形ディジタルV
TRが実用化されている。
【0081】前者のD1フォーマットディジタルVTR
は、輝度信号及び第1,第2の色差信号をそれぞれ1
3.5MHz、6.75MHzのサンプリング周波数で
A/D変換した後、所定の信号処理を行って磁気テープ
上に記録するもので、これらコンポーネント成分のサン
プリング周波数が4:2:2であることから、4:2:
2方式とも称されている。
【0082】一方、後者のD2フォーマットディジタル
VTRは、コンポジットカラービデオ信号をカラー副搬
送波信号の周波数の4倍の周波数の信号でサンプリング
を行ってA/D変換し、所定の信号処理を行った後、磁
気テープに記録するようにしている。
【0083】いずれにしても、これらのディジタルVT
Rは、共に放送局用に使用されることを前提に設計され
ているために、画質最優先とされ、1サンプルが例えば
8ビットにA/D変換されたディジタルカラービデオ信
号を実質的に圧縮することなしに記録するようになされ
ている。したがって、例えばD1フォーマットのディジ
タルVTRでは、大型のカセットテープを使用しても高
々1.5時間程度の再生時間しか得られず、一般家庭用
のVTRとして使用するには不適当である。
【0084】そこで本実施例においては、例えば5μm
のトラック幅に対して最短波長0.5μmの信号を記録
するようにし、記録密度8×105 bit/mm2 以上を
実現するとともに、記録情報を再生歪みが少ないような
形で圧縮する方法を併用することによって、テープ幅が
8mmあるいはそれ以下の幅狭の磁気テープを使用しても
長時間の記録・再生が可能なディジタルVTRに適用す
るものとする。
【0085】以下、このディジタルVTRの構成につい
て説明する。
【0086】a.信号処理部 先ず、本実施例において用いたディジタルVTRの信号
処理部について説明する。図3は記録側の構成全体を示
すものであり、1Y、1U、1Vでそれぞれ示す入力端
子に、例えばカラービデオカメラからの三原色信号R,
G,Bから形成されたディジタル輝度信号Y、ディジタ
ル色差信号U、Vが供給される。この場合、各信号のク
ロックレートはD1フォーマットの各コンポーネント信
号の周波数と同一とされる。すなわち、それぞれのサン
プリング周波数が13.5MHz、6.75MHzとさ
れ、且つこれらの1サンプル当たりのビット数が8ビッ
トとされている。したがって、入力端子1Y、1U、1
Vに供給される信号のデータ量としては、約216Mb
psとなる。この信号のうちブランキング時間のデータ
を除去し、有効領域の情報のみを取り出す有効情報抽出
回路2によってデータ量が約167Mbpsに圧縮され
る。
【0087】そして、上記有効情報抽出回路2の出力の
うちの輝度信号Yが周波数変換回路3に供給され、サン
プリング周波数が13.5MHzからその3/4に変換
される。周波数変換回路3としては、例えば間引きフィ
ルタが使用され、折り返し歪みが生じないようになされ
ている。この周波数変換回路3の出力信号は、ブロック
化回路5に供給され、輝度データの順序がブロックの順
序に変換される。ブロック化回路5は、後段に設けられ
たブロック符号化回路8のために設けられている。
【0088】図5は、符号化の単位のブロックの構造を
示す。この例は、3次元ブロックであって、例えば2フ
レームに跨がる画面を分割することにより、同図に示す
ように(4ライン×4画素×2フレーム)の単位ブロッ
クが多数形成される。なお、図5において実線は奇数フ
ィールドのラインを示し、破線は偶数フィールドのライ
ンを示す。
【0089】また、有効情報抽出回路2の出力のうち、
2つの色差信号U、Vがサブサンプリング及びサブライ
ン回路4に供給され、サンプリング周波数がそれぞれ
6.75MHzからその半分に変換された後、2つのデ
ィジタル色差信号が互いにライン毎に選択され、1チャ
ンネルのデータに合成される。したがって、このサブサ
ンプリング及びサブライン回路4からは線順次化された
ディジタル色差信号が得られる。このサブサンプリング
及びサブライン回路4によってサブサンプル及びサブラ
イン化された信号の画素構成を図6に示す。図6中、○
は第1の色差信号Uのサブサンプリング画素を示し、△
は第2の色素信号Vのサンプリング画素を示し、×はサ
ブサンプルによって間引かれた画素の位置を示す。
【0090】上記サブサンプリング及びサブライン回路
4からの線順次化出力信号は、ブロック化回路6に供給
される。ブロック化回路6では一方のブロック化回路5
と同様に、テレビジョン信号の走査の順序の色差データ
がブロックの順序のデータに変換される。このブロック
化回路6は、一方のブロック化回路5と同様に、色差デ
ータを(4ライン×4画素×2フレーム)のブロック構
造に変換する。そしてこれらブロック化回路5及びブロ
ック化回路6の出力信号が合成回路7に供給される。
【0091】合成回路7では、ブロックの順序に変換さ
れた輝度信号及び色差信号が1チャンネルのデータに変
換され、この合成回路7の出力信号がブロック符号化回
路8に供給される。ブロック符号化回路8としては、後
述するようにブロック毎のダイナミックレンジに適応し
た符号化回路(ADRCと称する。)、DCT(Dis
crete Cosine Transform)回路
等が適用できる。前記ブロック符号化回路8からの出力
信号は、さらにフレーム化回路9に供給され、フレーム
構造のデータに変換される。このフレーム化回路9で
は、画素系のクロックと記録系のクロックとの乗り換え
が行われる。
【0092】次いで、フレーム化回路9の出力信号がエ
ラー訂正符号のパリティ発生回路10に供給され、エラ
ー訂正符号のパリティが生成される。パリティ発生回路
10の出力信号はチャンネルエンコーダ11に供給さ
れ、記録データの低域部分を減少させるようなチャンネ
ルコーディングがなされる。チャンネルエンコーダ11
の出力信号が記録アンプ12A,12Bと回転トランス
(図示は省略する。)を介して一対の磁気ヘッド13
A,13Bに供給され、磁気テープに記録される。な
お、オーディオ信号と、ビデオ信号とは別に圧縮符号化
され、チャンネルエンコーダ11に供給される。
【0093】上述の信号処理によって、入力のデータ量
216Mbpsが有効走査期間のみを抽出するによって
約167Mbpsに低減され、さらに周波数変換とサブ
サンプル、サブラインとによってこれが84Mbpsに
減少される。このデータは、ブロック符号化回路8で圧
縮符号化することにより、約25Mbpsに圧縮され、
その後のパリティ、オーディオ信号等の付加的な情報を
加えて、記録データ量としては31.56Mbpsとな
る。
【0094】次に、再生側の構成について図4を参照し
ながら説明する。再生の際には、図4に示すように、先
ず磁気ヘッド13A,13Bからの再生データが回転ト
ランス及び再生アンプ14A,14Bを介してチャンネ
ルデコーダ15に供給される。チャンネルデコーダ15
において、チャンネルコーディングの復調がされ、チャ
ンネルデコーダ15の出力信号がTBC回路(時間軸補
正回路)16に供給される。このTBC回路16におい
て、再生信号の時間軸変動成分が除去される。TBC回
路16からの再生データがECC回路17に供給され、
エラー訂正符号を用いたエラー訂正とエラー修整とが行
われる。ECC回路17の出力信号がフレーム分解回路
18に供給される。
【0095】フレーム分解回路18によって、ブロック
符号化データの各成分がそれぞれ分離されるとともに、
記録系のクロックから画素系のクロックへの乗り換えが
なされる。フレーム分解回路18で分離された各データ
がブロック複号回路19に供給され、各ブロック単位に
原データと対応する復元データが複号され、複号データ
が分配回路20に供給される。この分配回路20で複号
データが輝度信号と色差信号に分離される。輝度信号及
び色差信号がブロック分解回路21,22にそれぞれ供
給される。ブロック分解回路21,22は、送信側のブ
ロック化回路5,6とは逆に、ブロックの順序の複号デ
ータをラスター走査の順に変換する。
【0096】ブロック分解回路21からの複号輝度信号
が補間フィルタ23に供給される。補間フィルタ23で
は、輝度信号のサンプリングレートが3fsから4fs
(4fs=13.5MHz)に変換される。補間フィル
タ23からのディジタル輝度信号Yは出力端子26Yに
取り出される。
【0097】一方、ブロック分解回路22からのディジ
タル色差信号が分配回路24に供給され、線順次化され
たディジタル色差信号U,Vがディジタル色差信号U及
びVにそれぞれ分離される。分配回路24からのディジ
タル色差信号U,Vが補間回路25に供給され、それぞ
れ補間される。補間回路25は、復元された画素データ
を用いて間引かれたライン及び画素のデータを補間する
もので、補間回路25からはサンプリングレートが2f
sのディジタル色差信号U及びVが得られ、出力端子2
6U,26Vにそれぞれ取り出される。
【0098】b.ブロック符号化 図3におけるブロック符号化回路8としては、ADRC
(AdaptiveDynamic Range Co
ding)エンコーダが用いられる。このADRCエン
コーダは、各ブロックに含まれる複数の画素データの最
大値MAXと最小値MINを検出し、これら最大値MA
X及び最小値MINからブロックのダイナミックレンジ
DRを検出し、このダイナミックレンジDRに適応した
符号化を行い、原画素データのビット数よりも少ないビ
ット数により、再量子化を行うものである。ブロック符
号化回路8の他の例としては、各ブロックの画素データ
をDCT(Discrete Cosine Tran
sform)した後、このDCTで得られた係数データ
を量子化し、量子化データをランレングス・ハフマン符
号化して圧縮符号化する構成を用いてもよい。
【0099】ここでは、ADRCエンコーダを用い、さ
らにマルチダビングした時にも画質劣化が生じないエン
コーダの例を図7を参照しながら説明する。図7におい
て、入力端子27に例えば1サンプルが8ビットに量子
化されたディジタルビデオ信号(或いはディジタル色差
信号)が図3の合成回路7より入力される。入力端子2
7からのブロック化データが最大値,最小値検出回路2
9及び遅延回路30に供給される。最大値,最小値検出
回路29は、ブロック毎に最小値MIN、最大値MAX
を検出する。遅延回路30からは、最大値及び最小値が
検出されるのに要する時間、入力データを遅延させる。
遅延回路30からの画素データが比較回路31及び比較
回路32に供給される。
【0100】最大値,最小値検出回路29からの最大値
MAXが減算回路33に供給され、最小値MINが加算
回路34に供給される。これらの減算回路33及び加算
回路34には、ビットシフト回路35から4ビット固定
長でノンエッジマッチング量子化した場合の1量子化ス
テップ幅の値(△=1/16DR)が供給される。ビッ
トシフト回路35は、(1/16)の割算を行うよう
に、ダイナミックレンジDRを4ビットシフトする構成
とされている。減算回路33からは(MAX−△)のし
きい値が得られ、加算回路34からは(MIN+△)の
しきい値が得られる。これらの減算回路33及び加算回
路34からのしきい値が比較回路31,32にそれぞれ
供給される。なお、このしきい値を規定する値△は、量
子化ステップ幅に限らず、ノイズレベルに相当する固定
値としてもよい。
【0101】比較回路31の出力信号がANDゲート3
6に供給され、比較回路32の出力信号がANDゲート
37に供給される。ANDゲート36及びANDゲート
37には、遅延回路30からの入力データが供給され
る。比較回路31の出力信号は、入力データがしきい値
より大きい時にハイレベルとなり、したがってANDゲ
ート36の出力端子には、(MAX〜MAX−△)の最
大レベル範囲に含まれる入力データの画素データが抽出
される。一方、比較回路32の出力信号は、入力データ
がしきい値より小さい時にハイレベルとなり、したがっ
てANDゲート37の出力端子には、(MIN〜MIN
+△)の最小レベル範囲に含まれる入力データの画素デ
ータが抽出される。
【0102】ANDゲート36の出力信号が平均化回路
38に供給され、ANDゲート37の出力信号が平均化
回路39に供給される。これらの平均化回路38,39
は、ブロック毎に平均値を算出するもので、端子40か
らブロック周期のリセット信号が平均化回路38,39
に供給されている。平均化回路38からは、(MAX〜
MAX−△)の最大レベル範囲に属する画素データの平
均値MAX´が得られ、平均化回路39からは(MIN
〜MIN+△)の最小レベル範囲に属する画素データの
平均値MIN´が得られる。平均値MAX´から平均値
MIN´が減算回路41で減算され、この減算回路41
からダイナミックレンジDR´が得られる。
【0103】また、平均値MIN´が減算回路42に供
給され、遅延回路43を介された入力データから平均値
MIN´が減算回路42において減算され、最小値除去
後のデータPDIが形成される。このデータPDI及び
修整されたダイナミックレンジDR´が量子化回路44
に供給される。この実施例では、量子化に割り当てられ
るビット数nが0ビット(コード信号を転送しない)、
1ビット、2ビット、3ビット、4ビットの何れかとさ
れる可変長のADRCであって、エッジマッチング量子
化がなされる。割り当てビット数nは、ブロック毎にビ
ット数決定回路45において決定され、ビット数nのデ
ータが量子化回路44に供給される。
【0104】可変長ADRCは、ダイナミックレンジD
R´が小さいブロックでは、割り当てビット数nを少な
くし、ダイナミックレンジDR´が大きいブロックで
は、割り当てビット数nを多くすることで、効率の良い
符号化を行うことができる。すなわち、ビット数nを決
定する際のしきい値をT1〜T4(T1<T2<T3<
T4)とすると、(DR´<T1)のブロックは、コー
ド信号が転送されず、ダイナミックレンジDR´の情報
のみが転送され、(T1≦DR´<T2)のブロック
は、(n=1)とされ、(T2≦DR´<T3)のブロ
ックは、(n=2)とされ、(T3≦DR´<T4)の
ブロックは、(n=3)とされ、(DR´≧T4)のブ
ロックは、(n=4)とされる。
【0105】かかる可変長ADRCではしきい値T1〜
T4を変えることで、発生情報量を制御すること(いわ
ゆるバッファリング)ができる。したがって、1フィー
ルド或いは、1フレーム当たりの発生情報量を所定値に
することが要求されるこの発明のディジタルビデオテー
プレコーダのような伝送路に対しても可変長ADRCを
適用できる。
【0106】発生情報量を所定値にするためのしきい値
T1〜T4を決定するバッファリング回路46では、し
きい値の組(T1、T2、T3、T4)が複数例えば3
2組用意されており、これらのしきい値の組がパラメー
タコードPi(i=0、1、2・・・・31)により区
別される。パラメータコードPiの番号iが大きくなる
に従って、発生情報量が単調に減少するように設定され
ている。ただし、発生情報量が減少するに従って、復元
画像の画質が劣化する。
【0107】バッファリング回路46からのしきい値T
1〜T4が比較回路47に供給され、遅延回路48を介
されたダイナミックレンジDR´が比較回路47に供給
される。遅延回路48は、バッファリング回路46でし
きい値の組が決定されるのに要する時間、DR´を遅延
させる。比較回路47では、ブロックのダイナミックレ
ンジDR´と各しきい値とがそれぞれ比較され、比較出
力がビット数決定回路45に供給され、そのブロックの
割り当てビット数nが決定される。量子化回路44で
は、ダイナミックレンジDR´と割り当てビット数nと
を用いて遅延回路49を介された最小値除去後のデータ
PDIがエッジマッチングの量子化により、コード信号
DTに変換される。量子化回路44は、例えばROMで
構成されている。
【0108】遅延回路48、50をそれぞれ介して修整
されたダイナミックレンジDR´、平均値MIN´が出
力され、さらにコード信号DTとしきい値の組を示すパ
ラメータコードPiが出力される。この例では、一旦ノ
ンエッジマッチ量子化された信号が新たにダイナミック
レンジ情報に基づいて、エッジマッチ量子化されている
ためにダビングした時の画像劣化は少ないものとされ
る。
【0109】c.チャンネルエンコーダ及びチャンネル
デコーダ 次に、図3のチャンネルエンコーダ11及びチャンネル
デコーダ15について説明する。このチャンネルエンコ
ーダ11においては、図8に示すように、パリティ発生
回路10の出力が供給される適応型スクランブル回路
で、複数のM系列のスクランブル回路51が用意され、
その中で入力信号に対し最も高周波成分及び直流成分の
少ない出力が得られるようなM系列が選択されるように
構成されている。パーシャルレスポンス・クラス4検出
方式のためのプリコーダ52で、1/1−D2 (Dは単
位遅延用回路)の演算処理がなされる。このプリコーダ
52の出力を記録アンプ12A,13Aを介して磁気ヘ
ッド13A,13Bにより、記録再生し、再生出力を再
生アンプ14A,14Bによって増幅するようになされ
ている。
【0110】一方、チャンネルデコーダ15において
は、図9に示すように、パーシャルレスポンス・クラス
4の再生側の演算処理回路53は、1+Dの演算が再生
アンプ14A,14Bの出力に対して行われる。また、
いわゆるビタビ複号回路54においては、演算処理回路
53の出力に対してデータの相関性や確からしさ等を用
いた演算により、ノイズに強いデータの複号が行われ
る。このビタビ複号回路54の出力がディスクランブル
回路55に供給され、記録側のスクランブル処理によっ
て並び変えられたデータが元の系列に戻されて原データ
が復元される。この実施例において用いられるビタビ複
号回路54によって、ビット毎の複号を行う場合より
も、再生C/N換算が3dBで改良が得られる。
【0111】d.走行系 磁気ヘッド13A及び磁気ヘッド13Bは、図10に示
すように、一体構造とされた形でドラム76に取付けら
れる。ドラム76の周面には、180°よりやや大きい
か、あるいはやや小さい巻き付け角で磁気テープ(図示
せず。)が斜めに巻き付けられており、磁気ヘッド13
A及び磁気ヘッド13Bが同時に磁気テープを走査する
ように構成される。
【0112】また、前記磁気ヘッド13A及び磁気ヘッ
ド13Bのギャップの向きは、互いに反対側に傾くよう
に(例えば磁気ヘッド13Aはトラック幅方向に対して
+20°、磁気ヘッド13Bは−20°傾斜するよう
に)設定されており、再生時にいわゆるアジマス損失に
よって隣接トラック間のクロストーク量を低減するよう
になされている。
【0113】図11及び図12は、磁気ヘッド13A,
13Bを一体構造(いわゆるダブルアジマスヘッド)と
した場合のより具体的な構成を示すもので、例えば高速
で回転される上ドラム76に一体構造の磁気ヘッド13
A,13Bが取り付けられ、下ドラム77が固定とされ
ている。ここで、磁気テープ78の巻き付け角θは16
6°、ドラム径φは16.5mmである。
【0114】したがって、磁気テープ78には、1フィ
ールドのデータが5本のトラックに分割して記録され
る。このセグメント方式により、トラックの長さを短く
することができ、トラックの直線性に起因するエラーを
小さくすることができる。
【0115】上述のように、ダブルアジマスヘッドで同
時記録を行うようにすることで、180°の対向角度で
一対の磁気ヘッドが配置されたものと比較して直線性に
起因するエラー量を小さくすることができ、またヘッド
間距離が小さいのでペアリング調整をより正確に行うこ
とができる。したがって、このような走行系により、幅
狭のトラックで記録・再生を行うことができる。
【0116】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明においては、磁性塗膜上に金属磁性薄膜を形成するに
際し、磁性塗膜形成後、金属磁性薄膜形成に先行して磁
性塗膜中の残留溶剤,未反応低分子を揮発除去するか、
中間膜を形成するので、長波長領域から短波長領域に亘
って良好な記録再生特性を発揮するとともに磁性塗膜上
に金属磁性薄膜が接着性良く形成され、走行耐久性,ス
チル耐久性に優れた磁気記録媒体を得ることが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】中間膜を形成するのに使用するスパッタ装置の
構成を示す模式図である。
【図2】金属磁性薄膜を形成するのに使用する真空蒸着
装置の構成を示す模式図である。
【図3】ディジタル画像信号を再生歪みが少ないような
形で圧縮して記録するディジタルVTRの信号処理部の
記録側の構成を示すブロック図である。
【図4】信号処理部の再生側の構成を示すブロック図で
ある。
【図5】ブロック符号化のためのブロックの一例を示す
略線図である。
【図6】サブサンプリング及びサブラインの説明のため
の略線図である。
【図7】ブロック化符号回路の一例を示すブロック図で
ある。
【図8】チャンネルエンコーダの一例の概略を示すブロ
ック図である。
【図9】チャンネルデコーダの一例の概略を示すブロッ
ク図である。
【図10】磁気ヘッドの配置の一例を模式的に示す平面
図である。
【図11】回転ドラムの構成例及び磁気テープの巻き付
け状態を示す平面図である。
【図12】回転ドラムの構成例及び磁気テープの巻き付
け状態を示す側面図である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に強磁性粉末と結合剤と
    を主体とする磁性塗膜、真空薄膜成膜手段により形成さ
    れた中間膜及び金属磁性薄膜が順次積層されてなる磁気
    記録媒体。
  2. 【請求項2】 上記金属磁性薄膜が多層構造であること
    を特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 上記中間膜の膜厚が3〜150nmであ
    る請求項1記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 非磁性支持体上に強磁性粉末と結合剤と
    を主体とする磁性塗膜、真空薄膜成膜手段により形成さ
    れた中間膜及び金属磁性薄膜が順次積層され、さらに上
    記金属磁性薄膜上に保護膜が設けられてなる磁気記録媒
    体。
  5. 【請求項5】 入力ディジテル画像信号を複数の画素デ
    ータからなるブロック単位のデータに変換してブロック
    化し、該ブロック化されたデータをブロック単位に圧縮
    符号化し、該圧縮符号化されたデータをチャンネル符号
    化し、該チャンネル符号化されたデータが回転ドラムに
    装着された磁気ヘッドにより記録されることを特徴とす
    る請求項1記載の磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 非磁性支持体上に強磁性粉末と結合剤を
    主体とする磁性塗膜を形成し、該磁性塗膜上に真空薄膜
    成膜手段により金属磁性薄膜を形成して磁気記録媒体を
    製造するに際し、 磁性塗膜形成後、金属磁性薄膜を形成するのに先行して
    磁性塗膜中の残留溶剤を揮発させて除去することを特徴
    とする磁気記録媒体の製造方法。
  7. 【請求項7】 非磁性支持体上に強磁性粉末と結合剤と
    を主体とする磁性塗膜を形成し、該磁性塗膜上に真空薄
    膜成膜手段により中間膜、金属磁性薄膜を順次形成して
    磁気記録媒体を製造するに際し、 磁性塗膜形成後、中間膜を形成するのに先行して、上記
    磁性塗膜中の残留溶剤を揮発させて除去することを特徴
    とする磁気記録媒体の製造方法。
  8. 【請求項8】 残留溶剤の揮発除去を真空環境下で行う
    ことを特徴とする請求項6または請求項7記載の磁気記
    録媒体の製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8038776B2 (en) 2008-03-12 2011-10-18 Bha Group, Inc. Apparatus for filtering gas turbine inlet air
US9212852B2 (en) 2012-07-11 2015-12-15 Lg Electronics Inc. Support mechanism for a heat exchanger in an air-conditioning system
US9389026B2 (en) 2012-07-11 2016-07-12 Lg Electronics Inc. Heat exchanger
US9677819B2 (en) 2013-02-01 2017-06-13 Lg Electronics Inc. Air conditioner and heat exchanger therefor
CN117705175A (zh) * 2024-02-05 2024-03-15 宁德时代新能源科技股份有限公司 检测设备的校验方法及装置、涂布系统和电子设备

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