JP5653818B2 - インクジェット記録装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明はインクジェット記録装置及び画像形成方法に係り、特に紫外線等の活性光線の照射によって硬化するインクを用いるインクジェット方式の画像形成技術に関する。
従来、汎用の画像形成装置として、インクジェットヘッドからカラーインクを吐出させて、記録媒体上に所望の画像を形成するインクジェット記録装置が知られている。近年、紙などの浸透性を有する媒体だけでなく、樹脂フィルムなどの非浸透性(難浸透性)媒体が使用されるようになり、媒体上に着弾したインクに活性光線として紫外線を照射して硬化させる装置が提案されている。かかる装置に適用される紫外線硬化型インクは、紫外線に対して所定の感度を有する開始剤が含有されている。
紫外線硬化型インクが適用されるインクジェット記録装置では、インクジェットヘッドが搭載されるキャリッジに紫外線照射用の光源を搭載し、紫外線光源をインクジェットヘッドに追従して走査させ、媒体に着弾した直後のインク液滴に紫外線を照射して、インク液滴の位置ずれや着弾干渉を回避している。
特許文献1は、インクジェットヘッドの主走査方向の両側に配置された硬化用光源が記録媒体の搬送方向下流側に移動可能に構成された、紫外線硬化型のプリントシステムを開示している。特許文献1に記載されたプリントシステムは、インク打滴の直後に低光量の紫外線を照射してインク液滴を半硬化(仮硬化)させ、一定時間経過した後に高光量の紫外線を照射してインク液滴を本硬化させている。
打滴直後のインク滴の移動、変形を阻止する程度に、インクを部分的に硬化させる工程は、「仮硬化」、「部分硬化」、「半硬化」、「ピニング(pinning)」或いは「セット(set)」などと呼ばれる。本明細書では「仮硬化」、「ピニング」という用語を用いる。一方、仮硬化後に、さらなるUV照射を行い、インクを十分に硬化させる工程は「本硬化」或いは「キュアリング(curing)」と呼ばれる。
米国特許第7600867号明細書
特許文献1に記載のようにピニング露光とキュアリング露光とを分離することによって、インクの硬化制御性を改善することが可能となった。すなわち、仮硬化と本硬化の間に時間的間隔を置くことで、硬化したインクと媒体との密着性を高めることが可能になった。また、インクを固めるキュアリングを下流側でまとめて行うことで、シングリング打滴しながらのピニングとキュアリングを同時に行う照射方式に較べて、隣接するインク間の積算光量が総じて同程度になる。これにより表面の硬化(ブロッキング)性が改善されるという利点となった。
しかしながら、例えば、カラーインクの他に、白インクや透明(クリア)インクを吐出するためのノズル列を具備したインクジェットヘッドを用い、当該ヘッドのノズル列を分割して、各分割ノズル領域からの吐出によって、カラー層、カラー層の下地となる白インク層(白地層)、或いは、カラー層上にあって光沢性を改善するクリアインク層(透明層)を媒体上に積層形成する場合に、従来の構成を適用すると、白インク層や透明層にバンディング現象が顕著となる問題があった。ここでバンディング現象と呼ぶものは、マルチパス印字によるスワス幅周期に対応して光沢性が異なる現象を指す。
この現象について更に評価、考察を深めた結果、カラー層を形成するカラーインクと、白インク、クリアインクのインク種ごとに紫外線照射光量に対する硬化性能が異なるため、バンディング縞が顕著に目立つ場合があることが判明した。特許文献1に記載されたプリントシステムは、仮硬化と本硬化の光量を変えているものの、すべてのインクに照射される光量は概ね同一である。カラーインクの層とホワイトインクやクリアインクの層を積層させる画像形成では、インクごとの紫外線の吸収特性の違いに起因する上記課題を解決することは困難である。
また、下地層としての白インク層や、最表層で光沢性を改善する透明層は、カラー層と違ってドット解像度があまり要求されず、むしろ層の平坦性、均一性が重要となる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、各インクの活性化エネルギーの吸収特性の違いや各インクで形成すべき層の性質に合わせて好ましい硬化処理が実現されるインクジェット記録装置及び画像形成方法を提供することを目的とする。
本発明は前記目的を達成するために、活性光線の照射によって硬化する第1インクを吐出させる複数のノズルが並べられた第1ノズル列と、前記第1インクと異なる硬化特性を持つ第2インクを吐出させる複数のノズルが並べられた第2ノズル列と、を含んだ複数のノズル列を有するインクジェットヘッドと、前記インクジェットヘッドから吐出された前記第1インク及び前記第2インクを付着させる記録媒体に対して前記インクジェットヘッドを第1方向に往復移動させる走査手段と、前記インクジェットヘッドに対して前記記録媒体を前記第1方向と平行でない第2方向に相対移動させる相対移動手段と、前記ノズル列を前記第2方向に複数の領域に分割し、前記分割された各分割ノズル領域の単位ごとに前記インクジェットヘッドのインク吐出を制御する吐出制御手段と、前記記録媒体上に付着したインクに対して前記活性光線を照射する活性光線照射手段と、前記活性光線照射手段による前記活性光線の照射範囲を前記各分割ノズル領域に対応して複数の領域に分割する照射領域分割手段と、前記照射領域分割手段によって分割された分割照射領域の光量を領域別に制御する光量制御手段と、を備え、前記活性光線照射手段は、前記走査手段によって前記インクジェットヘッドとともに移動し、前記記録媒体上に付着したインクを不完全に硬化させる程度の活性光線を照射する仮硬化手段としての第1の活性光線照射手段であり、仮硬化用の前記第1の活性光線照射手段とは別に、前記記録媒体上のインクを本硬化させる活性光線を照射する本硬化手段としての第2の活性光線照射手段を備えていることを特徴とするインクジェット記録装置を提供する。
他の発明態様については、明細書及び図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、ノズル列の領域分割に合わせて活性光線の照射領域が分割され、分割ノズル領域に対応した照射領域の調整が可能である。これにより、分割ノズル領域ごとに適切な硬化処理を行うことができる。本発明によって白地層や透明層を形成する際のインク吐出領域に対して活性光線の照射を抑制することが可能となり、層の平坦化、均一化が促進され、バンディング現象を回避することができる。
本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の外観斜視図 図1に示すインクジェット記録装置の用紙搬送路を模式的に示す説明図 図1に示すインクジェットヘッド及び紫外線照射部の配置構成を示す平面透視図 図3に示す紫外線照射部を移動させる光源移動部の構成例を示す斜視図 第1具体例に係る画像の層構造を模式的に図示した説明図 図5に示す画像を形成するためのインクジェットヘッド及び紫外線照射部の構成例を示す説明図 本実施形態の仮硬化光源として用いる仮硬化光源ユニットの第1構成例を示す側面透視図 図7の仮硬化光源ユニットの平面透視図 第2構成例に係る仮硬化光源ユニットの斜視図 図9に示した仮硬化光源ユニットの側面図 図9に示した仮硬化光源ユニットの内部における光線を記載した透視図 図12(a)は、図11で説明した全面照射時のメディア面における照度分布を示した図、図12(b)は図12(a)におけるメディア搬送方向(X方向)についての照度分布断面を示すグラフ 第2構成例に係る仮硬化光源ユニットにおいて上流側のみ照射を行った場合の透視図 図14(a)は、第2構成例に係る仮硬化光源ユニットにおいて上流側をオン、下流側をオフしたときメディア面における照射分布を表す図、図14(b)は、図14(a)におけるメディア搬送方向(X方向)についての照度分布断面を示すグラフ 図15(a)は、第2構成例に係る仮硬化光源ユニットにおいて上流側をオフ、下流側をオンしたときメディア面における照射分布を表す図、図15(b)は、図15(a)におけるメディア搬送方向(X方向)についての照度分布断面を示すグラフ 仮硬化光源ユニットにおけるLED配列形態の他の例を示す模式図 第3構成例に係る仮硬化光源ユニットを用いた紫外線照射部の配置構成を示す模式図 第3構成例に係る仮硬化光源ユニットを下面側から見た斜視図 第3構成例に係る仮硬化光源ユニットのハウジング内の構造を示す図 ハウジングの内部に配置される分割部品(ミラー部材)の例を示した斜視図 第3構成例に係る仮硬化光源ユニットにおいて、全面照射時の光線を示した透視図 第3構成例に係る仮硬化光源ユニットにおいて、上流のみ照射時の様子を示す透視図 第3構成例に係る仮硬化光源ユニットにおいて、下流のみ照射時の様子を示す透視図である。 図24(a)は、第3構成例に係る仮硬化光源ユニットにおける全面照射時のメディア面上での照射分布を示す図、図24(b)は図24(a)におけるメディア搬送方向(X方向)についての照度分布断面を示すグラフ 図25(a)は、第3構成例に係る仮硬化光源ユニットにおいて、上流側をオン、下流側をオフしたときメディア面における照射分布を表す図、図25(b)は、図25(a)におけるメディア搬送方向(X方向)についての照度分布断面を示すグラフ 図26(a)は、第3構成例に係る仮硬化光源ユニットにおいて、上流側をオフ、下流側をオンしたときメディア面における照射分布を表す図、図26(b)は、図26(a)におけるメディア搬送方向(X方向)についての照度分布断面を示すグラフ 第2具体例に係る画像形成プロセスにより形成された画像の層構造を模式的に図示した説明図 図27に示す画像を形成するためのインクジェットヘッド及び紫外線照射部の構成例を示す説明図 第3具体例に係る画像の層構造を模式的に図示した説明図 図29に示す画像を形成するための紫外線照射部の構成例を示す説明図 第4具体例に係る画像の層構造を模式的に図示した説明図 図31に示す画像を形成するための紫外線照射部の構成例を示す説明図 第4構成例に係る仮硬化光源ユニットの構成を示す側面透視図 図33の仮硬化光源ユニットの平面透視図 第5構成例に係る仮硬化光源ユニットの構成を示す側面透視図 第5構成例に係る仮硬化光源ユニットにおいて、下流側の1/3の領域のみを照射する様子を示した透視図 第5構成例に係る仮硬化光源ユニットにおいて、中央部の1/3の領域を照射しない場合の例を示した透視図 図38(a)は、図36で説明した1/3照射時のメディア面上での照射分布を示す図、図38(b)は、図38(a)におけるメディア搬送方向(X方向)についての照度分布断面を示すグラフ 図39(a)は、図37で説明した中央1/3領域を照射しない場合のメディア面上での照射分布を示す図、図39(b)は、図39(a)におけるメディア搬送方向(X方向)についての照度分布断面を示すグラフ 第6構成例に係る仮硬化光源ユニットの構成を示す透視図 第6構成例に係る仮硬化光源ユニットのハウジング内に配置される仕切部材(ミラー部材)の構成例を示す斜視図 第6構成例に係る仮硬化光源ユニットのハウジング内に配置される仕切部材(ミラー部材)の構成例を示す斜視図 図43(a)は、第6構成例の仮硬化光源ユニットにおいて、全面照射した場合のメディア面上での照射分布を示す図、図43(b)は、図43(a)におけるメディア搬送方向(X方向)についての照度分布断面を示すグラフ 図44(a)は、第6構成例の仮硬化光源ユニットにおいて、中央1/3領域のみ照射を行わない場合のメディア面上での照射分布を示す図、図44(b)は、図44(a)におけるメディア搬送方向(X方向)についての照度分布断面を示すグラフ 光源移動機構の他の構成例を示す斜視図 図45に示す光源移動機構のロック解除状態を示す斜視図 図45に示す光源移動機構の配置を示す平面図 本硬化光源の変形例を模式的に図示した説明図 インクジェットヘッドのインク供給系の概略構成を示すブロック図 インクジェット記録装置の制御系の概略構成を示すブロック図
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
(第1実施形態)
〔インクジェット記録装置の全体構成〕
図1は本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置の外観斜視図である。このインクジェット記録装置10は、紫外線硬化型インク(UV硬化インク)を用いて記録媒体12上にカラー画像を形成するワイドフォーマットプリンタである。ワイドフォーマットプリンタは、大型ポスターや商業用壁面広告など、広い描画範囲を記録するのに好適な装置である。ここでは、A3ノビ以上に対応するものを「ワイドフォーマット」と呼ぶ。
インクジェット記録装置10は、装置本体20と、この装置本体20を支持する支持脚22とを備えている。装置本体20には、記録媒体(メディア)12に向けてインクを吐出するドロップオンデマンド型のインクジェットヘッド24と、記録媒体12を支持するプラテン26と、ヘッド移動手段(走査手段)としてのガイド機構28及びキャリッジ30が設けられている。
ガイド機構28は、プラテン26の上方において、記録媒体12の搬送方向(X方向)に直交し且つプラテン26の媒体支持面と平行な走査方向(Y方向)に沿って延在するように配置されている。キャリッジ30は、ガイド機構28に沿ってY方向に往復移動可能に支持されている。キャリッジ30には、インクジェットヘッド24が搭載されるとともに、記録媒体12上のインクに紫外線を照射する仮硬化光源(ピニング光源)32A,32Bと、本硬化光源(キュアリング光源)34A,34Bとが搭載されている。
仮硬化光源32A,32Bは、インクジェットヘッド24から吐出されたインク滴が記録媒体12に着弾した後に、隣接液滴同士が合一化しない程度にインクを仮硬化させるための紫外線を照射する光源である。本硬化光源34A,34Bは、仮硬化後に追加露光を行い、最終的にインクを完全に硬化(本硬化)させるための紫外線を照射する光源である。詳細は後述するが、本硬化光源34A,34Bのいずれか一方又は両方は、インクジェットヘッド24及び仮硬化光源32A,32BとY方向について並ぶように、X方向へ移動可能に構成されている。
キャリッジ30上に配置されたインクジェットヘッド24、仮硬化光源32A,32B及び本硬化光源34A,34Bは、ガイド機構28に沿ってキャリッジ30とともに一体的に(一緒に)移動する。キャリッジ30の往復移動方向(Y方向)を「主走査方向」、記録媒体12の搬送方向(X方向)を「副走査方向」と呼ぶ場合がある。Y方向が「第1方向」に相当し、X方向が「第2方向」に相当する。
記録媒体12には、紙、不織布、塩化ビニル、合成化学繊維、ポリエチレン、ポリエステル、ターポリンなど、材質を問わず、また、浸透性媒体、非浸透性媒体を問わず、様々な媒体を用いることができる。記録媒体12は、装置の背面側からロール紙状態(図2参照)で給紙され、印字後は装置正面側の巻き取りローラ(図1中不図示、図2の符号44)で巻き取られる。プラテン26上に搬送された記録媒体12に対して、インクジェットヘッド24からインク滴が吐出され、記録媒体12上に付着したインク滴に対して仮硬化光源32A,32B、本硬化光源34A,34Bから紫外線が照射される。
図1において、装置本体20の正面に向かって左側の前面に、インクカートリッジ36の取り付け部38が設けられている。インクカートリッジ36は、紫外線硬化型インクを貯留する交換自在なインク供給源(インクタンク)である。インクカートリッジ36は、本例のインクジェット記録装置10で使用される各色インクに対応して設けられている。色別の各インクカートリッジ36は、それぞれ独立に形成された不図示のインク供給経路によってインクジェットヘッド24に接続される。各色のインク残量が少なくなった場合にインクカートリッジ36の交換が行われる。
また、図示を省略するが、装置本体20の正面に向かって右側には、インクジェットヘッド24のメンテナンス部が設けられている。該メンテナンス部は、非印字時におけるインクジェットヘッド24を保湿するためのキャップと、インクジェットヘッド24のノズル面(インク吐出面)を清掃するための払拭部材(ブレード、ウエブ等)が設けられている。インクジェットヘッド24のノズル面をキャッピングするキャップは、メンテナンスのためにノズルから吐出されたインク滴を受けるためのインク受けが設けられている。
〔記録媒体搬送路の説明〕
図2は、インクジェット記録装置10における記録媒体搬送路を模式的に示す説明図である。図2に示すように、プラテン26は逆樋状に形成され、その上面が記録媒体12の支持面(媒体支持面)となる。プラテン26の近傍における記録媒体搬送方向(X方向)の上流側には、記録媒体12を間欠搬送するための記録媒体搬送手段である一対のニップローラ40が配設される。このニップローラ40は記録媒体12をプラテン26上で記録媒体搬送方向へ移動させる。
ロール・ツー・ロール方式の媒体搬送手段を構成する供給側のロール(送り出し供給ロール)42から送り出された記録媒体12は、印字部の入り口(プラテン26の記録媒体搬送方向の上流側)に設けられた一対のニップローラ40によって、記録媒体搬送方向に間欠搬送される。インクジェットヘッド24の直下の印字部に到達した記録媒体12は、インクジェットヘッド24により印字が実行され、印字後に巻き取りロール44に巻き取られる。印字部の記録媒体搬送方向の下流側には、記録媒体12のガイド46が設けられている。
印字部においてインクジェットヘッド24と対向する位置にあるプラテン26の裏面(記録媒体12を支持する面と反対側の面)には、印字中の記録媒体12の温度を調整するための温調部50が設けられている。印字時の記録媒体12が所定の温度となるように調整されると、記録媒体12に着弾したインク液滴の粘度や、表面張力等の物性値が所望の値になり、所望のドット径を得ることが可能となる。なお、必要に応じて、温調部50の上流側にプレ温調部52を設けてもよいし、温調部50の下流側にアフター温調部54を設けてもよい。
〔インクジェットヘッドの説明〕
図3は、キャリッジ30上に配置されるインクジェットヘッド24と仮硬化光源32A,32B及び本硬化光源34A,34Bの配置形態の例を示す平面透視図である。
インクジェットヘッド24には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)、ライトシアン(LC)、ライトマゼンタ(LM)、クリア(透明)インク(CL)、ホワイト(白)インク(W)の各色のインクごとに、それぞれ色のインクを吐出するためのノズル列61Y、61M、61C、61K、61LC、61LM、61CL、61Wが設けられている。図3ではノズル列を点線により図示し、ノズルの個別の図示は省略されている。また、以下の説明では、ノズル列61Y、61M、61C、61K、61LC、61LM、61CL、61Wを総称して符号61を付してノズル列を表すことがある。
インク色の種類(色数)や色の組合せについては本実施形態に限定されない。例えば、LC、LMのノズル列を省略する形態、CLやWのノズル列のいずれか一方を省略する形態、メタルインクのノズル列を追加する形態、Wのノズル列に代わりメタルインクのノズル列を具備する形態、特別色のインクを吐出するノズル列を追加する形態などが可能である。また、色別のノズル列の配置順序も特に限定はない。ただし、複数のインク種のうち紫外線に対する硬化感度の低いインクを仮硬化光源32A又は32Bに近い側に配置する構成が好ましい。
色別のノズル列61ごとにヘッドモジュールを構成し、これらを並べることによって、カラー描画が可能なインクジェットヘッド24を構成することができる。例えば、イエローインクを吐出するノズル列61Yを有するヘッドモジュール24Yと、マゼンタインクを吐出するノズル列61Mを有するヘッドモジュール24Mと、シアンインクを吐出するノズル列61Cを有するヘッドモジュール24Cと、黒インクを吐出するノズル列61Kを有するヘッドモジュール24Kと、LC、LM、CL、Wの各色のインクを吐出するノズル列61LC、61LM、61CL、61Wをそれぞれ有する各ヘッドモジュール24LC、24LM、24CL、24Wとをキャリッジ30の往復移動方向(主走査方向、Y方向)に沿って並ぶように等間隔に配置する態様も可能である。色別のヘッドモジュール24Y、24M、24C、24K、24LC、24LMのモジュール群(ヘッド群)を「インクジェットヘッド」と解釈してもよいし、各モジュールをそれぞれ「インクジェットヘッド」と解釈することも可能である。或いはまた、1つのインクジェットヘッド24の内部で色別にインク流路を分けて形成し、1ヘッドで複数色のインクを吐出するノズル列を備える構成も可能である。
各ノズル列61は、複数個のノズルが一定の間隔で記録媒体搬送方向(副走査方向、X方向)に沿って1列に(直線的に)並んだものとなっている。本例のインクジェットヘッド24は、各ノズル列61を構成するノズルの配置ピッチ(ノズルピッチ)が254μm(100dpi)、1列のノズル列61を構成するノズルの数は256ノズル、ノズル列61の全長Lw(ノズル列の全長)は約65mm(254μm×255=64.8mm)である。また、吐出周波数は15kHzであり、駆動波形の変更によって10pl、20pl、30plの3種類の吐出液滴量を打ち分けることができる。
インクジェットヘッド24のインク吐出方式としては、圧電素子(ピエゾアクチュエータ)の変形によってインク滴を飛ばす方式(ピエゾジェット方式)が採用されている。吐出エネルギー発生素子として、静電アクチュエータを用いる形態(静電アクチュエータ方式)の他、ヒータなどの発熱体(加熱素子)を用いてインクを加熱して気泡を発生させ、その圧力でインク滴を飛ばす形態(サーマルジェット方式)を採用することも可能である。ただし、紫外線硬化型インクは、一般に溶剤インクと比べて高粘度であるため、紫外線硬化型インクを使用する場合には、吐出力が比較的大きなピエゾジェット方式を採用することが好ましい。
〔作画モードについて〕
本例に示すインクジェット記録装置10は、マルチパス方式の描画制御が適用され、印字パス数の変更によって印字解像度を変更することが可能である。例えば、高生産モード、標準モード、高画質モードの3種類の作画モードが用意され、各モードでそれぞれ印字解像度が異なる。印刷目的や用途に応じて作画モードを選択することができる。
高生産モードでは、600dpi(主走査方向)×400dpi(副走査方向)の解像度で印字が実行される。高生産モードの場合、主走査方向は2パス(2回の走査)によって600dpiの解像度が実現される。一回目の走査(キャリッジ30の往路)では300dpiの解像度でドットが形成される。2回目の走査(復路)では一回目の走査(往路)で形成されたドットの中間を300dpiで補間するようにドットが形成され、主走査方向について600dpiの解像度が得られる。
一方、副走査方向については、ノズルピッチが100dpiであり、一回の主走査(1パス)により副走査方向に100dpiの解像度でドットが形成される。したがって、4パス印字(4回の走査)により補間印字を行うことで400dpiの解像度が実現される。なお、高生産モードのキャリッジ30の主走査速度は、1270mm/secである。
標準モードでは、600dpi×800dpiの解像度で印字が実行され、主走査方向は2パス印字、副走査は8パス印字により600dpi×800dpiの解像度を得ている。
高画質モードでは、1200×1200dpiの解像度で印字が実行され、主走査方向は4パス、副走査方向が12パスにより1200dpi×1200dpiの解像度を得ている。
<シングリング走査によるスワス幅について>
ワイドフォーマット機の作画モードでは、解像度設定毎に、それぞれシングリング(インターレス)する作画条件が決定されている。具体的には、インクジェットヘッドの吐出ノズル列の幅Lw(ノズル列の長さ)をパス数(スキャン繰り返し回数)だけ分割してシングリング作画するので、インクジェットヘッドのノズル列幅、並びに、主走査方向及び副走査方向のパス数(インターレースする分割数)によってスワス幅が異なる。なお、マルチパス方式によるシングリング作画の詳細については、例えば、特開2004−306617号公報に説明されている。
一例として、FUJIFILM Dimatix社製のQS-10ヘッド(100dpi,256ノズル)を用いた場合のシングリング作画によるパス数とスワス幅の関係は下表(表1)の様になる。作画によって想定されるスワス幅は使用するノズル列幅を主走査方向パス数と副走査方向パス数の積で分割した値となる。
〔紫外線照射部の配置〕
図3に示すように、インクジェットヘッド24のキャリッジ移動方向(Y方向)の左右両脇に、仮硬化光源32A,32Bが配置される。さらに、インクジェットヘッド24の記録媒体搬送方向(X方向)の下流側に本硬化光源34A,34Bが配置されている。本硬化光源34A,34Bは、インクジェットヘッド24からY方向に仮硬化光源32A,32Bよりも外側(さらに遠くの位置)に配置される。本硬化光源34A,34Bは、記録媒体搬送方向と反対方向(−X方向)へ移動可能に構成されており、キャリッジ移動方向に沿って、仮硬化光源32A,32B及びインクジェットヘッド24と並ぶように配置を変更することができる。
インクジェットヘッド24のカラーインク用のノズル(ノズル列61Y,61M,61C,61K,61LC,61LMに含まれるノズル)から吐出されて記録媒体12上に着弾したカラーインク滴は、その直後にその上を通過する仮硬化光源32A(又は32B)によって仮硬化のための紫外線が照射される。
また、記録媒体12の間欠搬送に伴ってインクジェットヘッド24の印字領域を通過した記録媒体12上のインク滴は、本硬化光源34A,34Bにより本硬化のための紫外線が照射される。このようにして、インク液滴を一旦仮硬化状態にすることで、着弾干渉を防止しつつ、ドットの展開時間(ドットが所定のサイズに広がる時間)を取ることができ、ドットの高さの均一化が図れると共に、液滴と媒体との相互作用を促進して、密着性を増す事ができる。
一方、ホワイトインクにより形成される白地層は、カラー画像層の下地となるので、カラー画像層ほどのドット解像度は要求されない。同様に、クリアインクにより形成される透明層は、カラー画像層の表面の光沢性を向上させるための表面光沢層となるので、カラー画像層ほどのドット解像度は要求されない。
下地白層とクリア層のバンディング現象を詳細に検証したところ、カラーインクは打滴位置を固定する為にピニング光が必要とされるが、白またはクリアインクは、下地、あるいは表層を作るものであるから、打滴された位置においてピニングされる必要性に乏しい。むしろ、白地層や透明層の形成時には、白、或いはクリアインクの吐出位置に対応するピニング光量をオフ(0mJ/cm)にする、或いは照射光量を低減することによって、着弾滴がピニングされない状態とし、インクが濡れ広がり易い状況を作って、層の平坦化、均一化を図ることが好ましい。
したがって、本実施形態では、白インク用のノズル(ノズル列61Wに含まれるノズル)から吐出されて記録媒体12上に着弾する白インク滴、並びに、クリアインク用のノズル(ノズル列61CLに含まれるノズル)から吐出されて記録媒体12上に着弾するクリアインク滴に対しては、仮硬化のための紫外線は照射しない構成とする、或いは、照射する場合でも、カラーインクの仮硬化時よりも少ない光量の紫外線を照射する構成とする。
これにより、記録媒体上に着弾した白インクやクリアインクのドットの広がり時間を確保することができ、層の平坦性・均一性を向上させることができる。
また、本例では、ホワイトインク用のノズル(ノズル列61Wに含まれるノズル)から吐出されて記録媒体に着弾したホワイトインクは、ホワイトインクの吐出位置に対応して紫外線照射が可能な位置に移動させた本硬化光源34Aによって、本硬化処理時とほぼ同量の紫外線が照射される。
ホワイトインクにより形成される白地層の紫外線透過率が低いことに起因して、ホワイトインクの膜厚が小さい段階で(ホワイトインクの記録媒体への着弾直後から)、本硬化処理時とほぼ同量の活性化エネルギーが付与され、硬化処理が実行される。
なお、仮硬化光源32A、32Bは、インクジェットヘッド24による印字動作中、2つ同時に点灯しても良いが、主走査方向のキャリッジ移動において後側となる仮硬化光源のみ点灯させることで光源の寿命を延ばすことを図っても良い。また、本硬化光源34A、34Bは、インクジェット記録装置10の印刷動作中、2つ同時に点灯される。走査速度の遅い作画モードでは、片方を消灯することも可能であり、仮硬化光源32A、32Bと、本硬化光源34A、34Bの発光開始タイミングは、同時でもよいし、異なっていてもよい。
〔本硬化光源の移動の説明〕
図4は、本硬化光源34Aの移動機構(光源移動部)35の構成例を示す斜視図である。同図に示す光源移動部35は、ラックアンドピニオン方式の直線移動機構が適用される。すなわち、光源移動部35は、本硬化光源34Aの移動方向である記録媒体搬送方向に沿って固定配置されるシャフト35Aと、本硬化光源34Aのケースに取り付けられ、シャフト35Aに沿って歯状の凹凸が形成されたラック35Bと、回転軸にピニオンギア35Cが取り付けられた駆動モータ35Dと、ラックの端部に形成された検出片35Eを検出するための光学式のポジションセンサ35Fと、を備えている。
駆動モータ35Dの回転軸を回転させるとピニオンギア35Cが回転し、ピニオンギア35Cとラック35Bの歯のかみ合いによってラック35Bがシャフト35Aに沿って移動し、ラック35Bとともに本硬化光源34Aがシャフト35Aに沿って移動する。ラック35Bの先端に設けられた検出片35Eがポジションセンサ35Fの検出範囲に入り込むと、駆動モータ35Dの回転が停止され、本硬化光源34Aが所定位置に停止する。
なお、インクジェットヘッド24をはさんで本硬化光源34Aの反対側に位置する本硬化光源34Bにも同様の構成を有する移動機構を備えて、移動可能に構成してもよい。また、ポジションセンサ35Fを複数備えて、本硬化光源34Aを複数の位置に移動させるように構成してもよい。
〔画像形成プロセスの説明〕
本例に示すインクジェット記録装置10は、カラーインク(Y、M、C、K、LC、LMなど)により形成されるカラー画像層(図5に符号82を付して図示)と、ホワイトインクにより形成される白地層(図5に符号80を付して図示)又は、クリアインクにより形成される透明層(図29に符号84を付して図示)とを積層させ、層構造の画像を形成するように構成されている。また、層形成の順番とインクの紫外線吸収特性(インクの硬化特性)に応じて、紫外線照射量が制御される。
例えば、ホワイトインクは顔料として酸化チタンや酸化亜鉛などを含有しているために、カラーインクやクリアインクに比べて紫外線の透過性が劣り、カラーインクやクリアインクと単位体積あたり同量の紫外線を照射したときには硬化時間が長くなる。ホワイトインクとカラーインク及びクリアインクとの紫外線透過特性に起因する硬化特性の違いを解消するために、カラーインクやクリアインクよりもホワイトインクに対する単位時間あたりの紫外線照射量が多くなるように紫外線照射が制御される。かかる画像形成の具体例は後述する。
なお、Kインクは、紫外線透過性の観点によれば硬化時間が長くなるインクに分類されるが、カラー画像層の形成に用いられ、打滴直後に仮硬化させて打滴干渉を防止する必要があることからカラーインクに分類される。
<白地層と表面光沢層(透明層)について>
カラーインクによって形成されるカラー層に対して、その下地となる白インク層(白地層)は一般に二酸化チタン、酸化亜鉛などを顔料として用い、カラーインクよりも透過率が低い。一方、透明層は顔料を含まず、透過率は高く、モノマーが光重合により硬化したポリマである。いずれのインク層ともワイドフォーマットプリンターで用いる場合は、下地層、または表面光沢層として用いるために、打滴された直後のピニング露光(仮硬化)の必要性に乏しい。むしろ、打滴後の滴が積極的に濡れ広がり、平坦化を促進するために、カラー層と違ってピニング光によって露光されない機構、或いは、ピニング光による硬化の作用を低減する機構とする構成が好ましい。
実験によれば、カラー層はピニング光として、単位面積あたり、1mJ/cm〜20mJ/cmが打滴直後に照射されることが望ましく、更には2mJ/cm〜6mJ/cmが好適である。一方、下地となる白地層或いは、表面光沢層となるクリア層はピニング光量としては0mJ/cm〜4mJ/cmが、打滴直後に照射されることが望ましく、更には0mJ/cm〜2mJ/cmが好適である。
ピニング光は、インクの打滴直後に他のインクとの合一、干渉によって滴形状が崩れること、或いは滴が移動することを回避するために、キャリッジ走査によって1回から複数回露光される。キュアリング光は画像形成されたインクを完全に硬化させる露光を言う。キュアリング光もキャリッジ走査によって、複数回に渡って照射される。1回から複数回のピニング露光と、複数回のキャリング露光によって、全ての積算の露光量は200mJ/cmから1000〜3000mJ/cmの光量に達する。紫外線硬化型インクに含まれる開始剤、増感剤の照射波長に対する感度とその含有量よって、インク感度の傾向が決定され、ラジカル重合、カチオン重合によってインクは硬化する。
本実施形態では、カラー層、白地層、透明層など、各層を形成する分割ノズル領域の描画範囲に対応して適切なピニング光を照射できるように、分割ノズル領域に合わせて仮硬化光源の照射領域が分割され、各領域の光量(照度分布)が調整される。詳細については後述する。
〔画像形成プロセスの詳細な説明〕
本例に示すインクジェット記録装置10に適用される画像形成方法は、各ノズル列61が記録媒体搬送方向について複数の領域に分割され、分割されたいずれかの領域を用いてカラーインク、クリアインク又はホワイトインクのそれぞれが吐出され、カラー画像層、透明層、白地層が形成される。ノズル列61の分割数は像形成層数Nである。
また、記録媒体12はノズル列61の分割された領域の記録媒体搬送方向の長さをマルチパス数で除算した単位((ノズル列の全長Lw/像形成層数N)/マルチパス数で求められる単位)で一方向へ間欠送りされ、ノズル列61の記録媒体搬送方向上流側の領域から吐出されたインクの層の上に、同方向下流側の領域から吐出されたインクの層が積層されるように構成されている。ここで、「マルチパス数」とは、キャリッジ走査方向のパス数と記録媒体搬送方向のパス数の積で定義される。
さらに、他のインクよりも硬化するまでに時間を要するホワイトインクは、ホワイトインクの吐出位置に移動させた本硬化光源34A,34Bのいずれか一方によって、着弾直後から本硬化処理時とほぼ同じ光量の紫外線が照射される。ホワイトインクの着弾エリアのみに本硬化処理時と同光量の紫外線が照射されるように、本硬化光源34A,34Bの記録媒体搬送方向における照射エリアの長さは、(ノズル列の全長Lw/像形成層数N)以下とされる。
なお、以下の説明では、本硬化光源34A,34Bの照射エリアの記録媒体搬送方向の長さと本硬化光源34A,34Bの記録媒体搬送方向の長さとは同一であるものとして説明する。実際の本硬化光源34A,34Bの記録媒体搬送方向の長さは、照射エリアの広がりが考慮され、所定の照射エリアが得られるように決められている。また、「像形成層数N」は「分割数」と記載することがある。
<第1具体例>
図5は、第1具体例に係る画像形成プロセスにより形成された画像の層構造を模式的に図示した説明図である。同図に示す画像は、記録媒体12に白地層80が形成され、白地層80の上にカラー画像層82が形成(積層)された層構造を有し、像形成層数は2である。
図6は、図5に示す層構造を有する画像を形成するためのインクジェットヘッド24の構成、及び本硬化光源34A,34Bの配置を模式的に図示した説明図である。なお、記録媒体搬送方向(X方向)は同図に下向き矢印線で図示した上から下向きであり、キャリッジ30の往復移動方向(Y方向)は左右方向である。
図6に示すように、各ノズル列61は上流側領域61−1と下流側領域61−2に二分割され、ホワイトインクはノズル列61Wの上流側領域61−1のみから吐出され、カラーインクはノズル列61Y,61M,61C,61K,61LC,61LMの下流側領域61−2のみから吐出される。そして、上流側領域61−1から吐出されたホワイトインクによる白地層80(図5参照)が形成されると、記録媒体12を記録媒体搬送方向に距離((Lw/2)/マルチパス数)だけ移動させて、先に形成された白地層80の上に下流側領域61−2から吐出させたカラーインクによるカラー画像層82が形成される。
白地層80の上にカラー画像層82が形成される間、当該カラーインクの吐出位置に隣接する記録媒体搬送方向上流側のホワイトインクの吐出位置には、ノズル列61Wの上流側領域61−1のみからホワイトインクが吐出される。すなわち、カラー画像層82の形成と同時に、次のカラー画像の形成領域となる白地層80の形成が進行する。また、白地層80を形成するホワイトインクの吐出、及びカラー画像層82を形成するカラーインクの吐出には、先に説明したマルチパス方式が適用される。
符号34A−1を付して破線により図示した位置、すなわち、ホワイトインクの吐出位置に対応した位置(ホワイトインクを吐出させるノズル列61Wの上流側領域61−1とキャリッジ移動方向に並ぶ位置)に本硬化光源34Aを移動させて(移動方向を上向き矢印線により図示)、ホワイトインクが記録媒体12に着弾した直後から本硬化光源34Aによって本硬化処理とほぼ同量の紫外線が照射される。一方、カラーインクは、仮硬化光源32A,32Bによる仮硬化処理の後に、本硬化光源34Bによる本硬化処理が施される。
すなわち、画像形成プロセスのステップ1は白地層80の形成工程であり、図6における左側の本硬化光源34Aを、ホワイトインクの吐出位置に対応して移動させ(符号34A−1)、キャリッジ30(図3参照)をキャリッジ移動方向へ走査させる。そして、ノズル列61Wの上流側領域61−1のみからホワイトインクを吐出させる。図6の左から右へキャリッジ30が移動するときにホワイトインクが打滴され、ノズル列61Wに後続して、同キャリッジ移動方向に走査する本硬化光源34Aから、記録媒体12に着弾した直後のホワイトインクに対して紫外線が照射される。一回のキャリッジの走査で本硬化処理と同量(一回のキャリッジの走査あたり10mJ/cm以上)の紫外線が照射されて、ホワイトインクがほぼ硬化した白地層80(図5参照)が形成される。
なお、本例の場合、図6の右から左へキャリッジ30が移動する走査時にはホワイトインクの打滴は停止されるが、本硬化光源34Aの点灯状態は維持され、本硬化光源34Aからの紫外線の照射は継続される。
ホワイトインクは、硬化膜の黄変が顕著に目立ってしまうので、この黄変を防止するためにカラーインクなどよりも反応開始剤の含有量が少なくなっている。また、顔料として酸化チタンや酸化亜鉛を含有しているために、カラーインクやクリアインクと比べて紫外線を吸収しにくい(硬化しにくい)性質を有している。
仮硬化光源32A,32B及び本硬化光源34A,34Bの発光源として紫外線発光ダイオード(UV−LED)素子が適用された場合を考えると、UV−LED素子の発光波長帯は365nm〜405nmの長波帯のみであり、インクに含有する開始剤の長波化対応が必須となる。一方、開始剤の長波化のためにインクの硬化膜が黄変してしまうことがあるので、黄変が顕著に目立つホワイトインク、クリアインクは、開始剤の含有量が制限されている。
また、白地層80は、いわゆるべた画像なのでカラー画像に比べて大きいサイズのドット(液滴)を使用することができる。また、上述したように、ホワイトインク(白地層80)の紫外線透過率がカラーインクなどよりも低いため、ホワイトインクの膜厚が小さい段階で本硬化処理時とほぼ同量の活性化エネルギーが付与され、ホワイトインクの硬化処理が実行される。したがって、ホワイトインクは、仮硬化光源32A,32Bによるピニング露光を行わず(或いは、カラーインクのピニング光量よりも低光量による照射を行い)、着弾滴の濡れ広がり時間をできるだけ確保した後に、本硬化処理と同等の活性化エネルギーを付与して完全に硬化させる。
ステップ2はカラー画像層82の形成工程である。記録媒体12のホワイトインクの吐出位置から記録媒体搬送方向へ距離(Lw/2)だけ下流側のカラーインクの吐出位置では、すでに白地層80が形成されている。カラー画像層形成工程(ステップ2)では、この白地層80上の位置でキャリッジ30をキャリッジ移動方向へ走査させて、ノズル列61Y,61M,61C,61K,61LC,61LMの下流側領域61−2からカラーインクを吐出させ、白地層80に重ねてカラーインクを打滴する。
また、ノズル列61Y,61M,61C,61K,61LC,61LMに後続する仮硬化光源32A,32Bから、記録媒体12に着弾した直後のカラーインクに対して、紫外線を照射して仮硬化させ、ゲル状態にする。そうすることでカラーインクの着弾干渉が防止される。
このとき、着弾直後のカラーインクに対して、仮硬化光源32A,32Bから照射される紫外線は、一回のキャリッジの走査あたり、例えば1〜5mJ/cmと低光量である。本例に示す画像形成に適用される仮硬化のための低光量は、本硬化のための高光量に対して1/10から1/2程度となっている。
また、詳細は後述するが、仮硬化光源32A,32Bは、二分割されたノズル列の各分割ノズル領域(上流側領域61−1、下流側領域61−2)の描画範囲に対応して、照射領域がX方向に二分割されており、図6中符号32A−1、32A−2、32B−1、32B−2で示す分割単位(分割照射領域)ごとに光量の制御が可能となっている。
ステップ3はカラー画像層82の形成工程から本硬化処理工程までの期間であり、記録媒体12のカラーインクの吐出位置からさらに記録媒体搬送方向へ(Lw/2)だけ下流側の白地層80にカラー画像層82が積層された部分は、ノズル列61の吐出位置から抜け出し、本硬化光源34Bによる紫外線照射エリアに位置している。仮硬化処理工程から本硬化処理工程までの間に所定時間を取ることで、白地層80とカラー画像層82との密着親和性が高くなり、ドットの広がりが促進されるとともにパイルハイトの低減化が促進され、さらに、カラー画像の光沢性が向上する。
ステップ4は本硬化処理工程であり、インクジェットヘッド24の記録媒体搬送方向下流側に配置された本硬化光源34Bを用い、キャリッジ30をキャリッジ移動方向へ走査させて、本硬化光源34Bによる紫外線照射位置に移動したカラー画像層82に本硬化処理が施される。カラー画像層82の本硬化処理における紫外線光量は、一回のキャリッジの走査あたり10mJ/cm以上である。カラー画像層82を本硬化させることで、カラー画像層82の光沢性がより向上し、白地層80とカラー画像層82との密着性の改善とカラー画像層82の膜質硬化とが両立される。
〔仮硬化光源ユニットの第1構成例〕
図7は本実施形態の仮硬化光源32A,32Bとして用いる仮硬化光源ユニットの第1構成例を示す側面透視図である。図8はその平面透視図である。図7及び図8に示す第1構成例に係る仮硬化光源ユニット210は略直方体の箱形状を成す。仮硬化光源ユニット210は、アルミ製のハウジング(囲い)212の中に、複数個の紫外線発光ダイオード素子(以下、「UV−LED素子」と記載する。)214が納められ、該ハウジング212の底面部に透過型の光拡散板216が配置された構造を有する。
LED素子214が実装された配線基板220は、LED実装面221を光拡散板216の方に向けた状態で(図7において、UV−LED素子214の発光面を下方に向けた状態)でハウジング212の上部に配置される。
配線基板220に実装されるUV−LED素子214の個数については、特に限定はないが、必要なUV照射幅とコストの観点から、なるべく少ない数とすることが好ましい。本例では、配線基板220上に6個のUV−LED素子214が一列に並んで配置されている。図3及び図6で説明したインクジェットヘッド24の記録媒体搬送方向(X方向)に沿ったノズル列幅Lwに対して一度にUV照射を行うことができるUV照射幅を得るために、6個のUV−LED素子214は、記録媒体搬送方向に並んで配置されている。図7の横方向が記録媒体搬送方向(X方向)であり、図7の右から左に向かって記録媒体12が搬送されるものとする。
配線基板220には放熱性・耐熱性が強化されたメタル基板が用いられている。メタル基板の詳細な構造は図示しないが、アルミや銅などのメタル板の上に絶縁層が形成され、該絶縁層の上にUV−LED素子214及びLED駆動用の配線回路(アノード配線、カソード配線)等が形成されている。なお、ベースメタル上に回路が形成されたメタルベース基板を用いてもよいし、基板内部にメタル板が埋め込まれたメタルコア基板を用いてもよい。
また、配線基板220におけるLED実装面221のLED素子214の周囲には、UV耐性のある高反射率の白色レジスト処理が施されている。この白色レジスト層(不図示)により、配線基板220の表面で紫外線を反射・散乱させることができ、UV−LED素子214が発生する光を効率良く仮硬化用のUV照射に利用することができる。
光拡散板216は、UV−LED素子214から発せられた光を透過しつつ拡散させる光学材料で形成された乳白色板である。例えば、光拡散板216には、白色顔料(光拡散物質)を分散した白色アクリル板が用いられる。白色アクリル板に限らず、ガラスなど透明な材料中に光拡散用の微粒子を分散混入させて成形した光学部材を使用することもできる。光拡散物質(白色顔料等)の含有量、平均粒径を変えることによって透過率や拡散特性が異なる光拡散板が得られる。
なお、透過型の光拡散板として、光を拡散させる手段は、このアクリル樹脂にシリカ粉体を分散させる手段に限らず、溶融石英からなる基板の表面をフロスト処理、曇りガラス処理、スリガラス処理することなどによっても容易に実現することができる。
このような透過型の光拡散板216は、配線基板220のLED実装面221に対向して、ハウジング212の下部に配置される。図7において光拡散板216の下面(符号217)は、記録媒体(不図示)に対面する光出射面である。全てのUV−LED素子214(本例の場合6個)を点灯させた場合に光拡散板216の光出射面217から記録媒体12上に、インクジェットヘッド24のノズル列幅Lw以上の光照射幅で紫外線が照射される。
本例の仮硬化光源ユニット210では、6個のUVLED素子214がX方向に並んだLED配列が2つの領域に分割されている。すなわち、X方向に沿って並ぶ複数個のUV−LED素子214は、記録媒体搬送方向(X方向)の上流側の領域224−1と、下流側の領域224−2の二領域に分割されており、各分割領域224−1、224−2にそれぞれ3個ずつのUV−LED素子214が含まれている。
ハウジング212の内部には、上記2分割されたLED素子列の領域を区画するための範囲規制部材として、遮光性のある仕切部材226が設けられており、一方の領域のUV−LED素子214の光が、他方の領域に進入しない構造となっている。一般に、UV−LED素子は照射範囲が広く、広がりながら伝搬する性質を持つが、本例のように、仕切部材226によってLED素子の周囲を覆う構造により、照射領域を分けることができる。
また、各分割領域224−1、224−2ごとに、それぞれの領域内のUV−LED素子214の発光量を制御することができる。例えば、ホワイトインクによる層形成時には上流側の領域224−1に属する3つのUV−LED素子214がオフされ、下流側の領域224−2に属する3つのUV−LED素子214がオンされる。
このような仕切部材226による発光範囲の分割と、各領域224−1,224−2内に属するLED素子の発光制御との組合せによって、紫外線の照射領域を分割することができ、各分割照射領域の光量を個別に制御することが可能である。
すなわち、図7及び図8に示した第1構成例は、光源箱の上部にLED素子列を配置した上方照射型LED光源ユニットであり、LEDの照射点灯領域をインクジェットヘッド24のノズル列の分割領域に対応して分割点灯制御する構成となっている。発光量の制御には、電流値制御、パルス幅変調制御、オンオフ制御などが含まれる。電流値を制御する電流制御手段、パルス幅変調制御を行うパルス幅変調制御手段、オンオフ制御を行うオンオフ制御手段のいずれか、もしくはこれらの適宜の組合せを備える構成とする。
図7及び図8に例示した構成に限らず、例えば、ハウジング212の下面に、照射領域を決定する高反射率のアルミ板を設け、当該アルミ板の枠をずらすことで、上流側/下流側の照射領域を変えることも可能である。或いはまた、高反射率のアルミ板の枠を交換することによって、照射領域を変更する態様も可能である。この場合、高反射率のアルミ板によって照射範囲が規制されるため、このアルミ板が「範囲規制部材」に相当する。その他、光照射範囲を制限するメカシャッターや液晶シャッターなどを設けて、照射領域を規制する態様も可能である。
〔仮硬化光源ユニットの第2構成例〕
図9は、第2構成例に係る仮硬化光源ユニットの斜視図である。図10は側面図、図11は内部の透視図である。これらの図面中、図7及び図8で説明した第1構成例と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図9から図11に示した仮硬化光源ユニット230は、上流側及び下流側の両端面にUV−LED素子214が配置され、点灯させるLED素子によって、照射する領域を選択可能な光源箱の構造となっている。ハウジング232の内面はアルミ蒸着による反射面234,235となっており、ハウジング232の内面で反射された光は、記録媒体12に向けて照射される。
上流側の端面(図10の右側)に配置されたUV−LED素子214群と、下流側の端面(図10の左側)に配置されたUV−LED素子214群とをそれぞれ発光制御することによって、2分割されたノズル列の上流側ノズル領域(図6の符号61−1参照)による描画範囲に対応する上流側領域の仮硬化露光と、下流側ノズル領域(図6の符号61−2参照)による描画範囲に対応する下流側領域の仮硬化露光とを分離制御可能である。
図11は、上流側及び下流側の両端面のLED素子群を全て点灯させて、ノズル列の全幅(Lw)に対応する描画範囲の全域に仮硬化用の紫外線を照射するとき(全面照射を行う場合)の光線を記載した透視図である。図11において、ハウジング232の左側(下流側)半分の天井面は、上流に向かって高さが次第に低くなる傾斜面となっている。ハウジング232の下流側端面に配置されたUV−LED素子214から発せられた光は、この傾斜する天井面(反射面234)で反射され、下方の記録媒体12へと導かれる。
同様に、図11において、ハウジング232の右側(上流側)半分の天井面は、下流に向かって高さが次第に低くなる傾斜面となっている。ハウジング232の上流側端面に配置されたUV−LED素子214から発せられた光は、この傾斜する天井面(反射面235)で反射され、下方の記録媒体12へと導かれる。
図12(a)は、図11で説明した全面照射時のメディア面における照射光量の分布(照度分布)を示した図であり、図12(b)は図12(a)におけるメディア搬送方向(X方向)についての照度分布断面を示すグラフである。なお、図12(b)は、メディア面における照射領域の中心線(Y方向中心線)上での分布を示すものである。
なお、図12(a)の縦軸はX軸となっており、プラス方向が記録媒体搬送方向の下流側方向に該当し、マイナス方向が記録媒体搬送方向の上流側方向に該当する。
図13は、仮硬化光源ユニット230において、下流側のみ照射を行った場合の透視図である。片側の端面に配置したUV−LED素子214をオフにして、他方の端面のUV−LED素子214をオンすることにより、図13のように照射領域を分割制御できる。なお、下流側の端面に配置したUV−LED素子214をオフ、上流側の端面に配置したUV−LED素子214をオンとすることで、上流側のみ照射を行うことができる。
図14(a)は、上流側をオフ、下流側をオンしたときメディア面における照射分布を表す。図14(b)は、図14(a)におけるメディア搬送方向(X方向)についての照度分布断面(メディア面における照射領域の中心線(Y方向中心線)上での分布)を示すグラフである。
図15(a)は、上流側をオン、下流側をオフしたときメディア面における照射分布を表す。図15(b)は、図15(a)におけるメディア搬送方向(X方向)についての照度分布断面(メディア面における照射領域の中心線(Y方向中心線)上での分布)を示すグラフである。
上述した第2構成例の仮硬化光源ユニット230においては、上流側及び下流側の両端面にそれぞれ配置されるUV−LED素子214は互いに向き合うように、対称的に配置してもよいが、図16のように、主走査方向の位置を異ならせて配置してもよい。
図16は、第2構成例の仮硬化光源ユニット230におけるLED配列形態の他の例を示す模式図である。図16において、仮硬化光源ユニット230を挟んで左側が用紙搬送方向の上流側、右側が下流側に相当する。副走査方向(X方向)にノズルが並ぶノズル列61に対して、仮硬化光源ユニット230の上流側端面に配置されたUV−LED素子214−1と、下流側端面に配置されたUV−LED素子214−2は、互いに主走査方向(Y方向)の位置が異なる位置に配置される。
このような構成によれば、ノズルからの距離が離れている領域のみ、より一層インクが打滴後に広がってピニングされることになるため、バンディング縞などが一層目立ち難くなる。このため、白インク及びクリアインクに適する硬化が可能になる。
〔仮硬化光源ユニットの第3構成例〕
図17は、第3構成例に係る仮硬化光源ユニットを用いた紫外線照射部の配置構成を示す模式図である。図17ではインクジェットヘッドの記載を省略し、仮硬化光源ユニット240A,240Bと本硬化光源34A,34Bの配置形態のみを示した。また、図17では、本硬化光源34A,34Bを構成する各UV−LED素子215の配置形態を示すためLED背面側を表示した。
図17の本硬化光源34A,34Bは、それぞれ12個のUV−LED素子215を備え、Y方向に6個のLEDが一定間隔で並んだLED素子列をX方向に2列並べた配置形態となっている。この6×2列で配置されるLED素子群は、X方向の上流側のLED素子列と下流側のLED素子列とがY方向に配置位置をずらした千鳥状の配置となっている。なお、本硬化光源34A,34Bを構成するLEDの個数及び配置形態はこの例に限定されない。
図17に示した仮硬化光源ユニット240A,240Bは、X方向の下流側の端面に複数個のUV−LED素子214が配置されており、点灯させるLEDによって、照射する領域を選択可能な光源箱の構造となっている。ここでは、仮硬化光源ユニット240A,240Bは、それぞれ4個のUV−LED素子214が上下2段、左右2列の2×2配列形態で配置されている例を示すが、LEDの個数及び配置形態はこの例に限定されない。
図18は、仮硬化光源ユニット240A又は240Bを下面側から見た斜視図である。構造が共通する仮硬化光源ユニット240A,240Bを符号240として示した。ハウジング242の底面に配置された光拡散板246の光出射面247のうち、UV−LED素子214に近い領域には、光量分布を調整するためのパターンが形成されている。
図19はハウジング242の内部構造を示している。図19では光拡散板246の記載を省略している。図19に示すように、ハウジング242内には、上下に並ぶUV−LED素子214の光伝達空間を隔てる分割部品としてのミラー部材252が配置されている。図20は、ハウジング242の内部に配置される分割部品(ミラー部材252)の例を示した斜視図である。図19及び図20に示したように、仮硬化光源ユニット240(光源箱)の内部は、ミラー部材252によって区画される二重天井の構造となっている。ミラー部材252の上側の面252A及び下側の面252Bは、いずれも反射面として機能する。また、ハウジング242を構成するフレーム部材254の天井面(ハウジング242の内側の面)も反射面として機能する。
図21は、仮硬化光源ユニット240において、全面照射時の光線を示した透視図である。図22は上流のみ照射時の様子を示す透視図、図23は、下流のみ照射時の様子を示す透視図である。
ハウジング242のX方向片側端面に配置される4個のUV−LED素子214のうち、上段に配置される2個のUV−LED素子214から発せられる光は、図22に示すように、ミラー部材252の上面側(252A)及びハウジング242の天面242Aで反射され、記録媒体12上に導かれる。この上段LEDによる照射領域261は、当該仮硬化光源ユニット240の全照射範囲のうち、X方向の上流側の領域となる。
一方、4個のUV−LED素子214のうち、下段に配置される2個のUV−LED素子214から発せられる光は、図23に示すように、ミラー部材252の下面側(252B)で反射され、記録媒体12上に照射される。この下段LEDによる照射領域262は、当該仮硬化光源ユニット240の全照射範囲のうち、X方向の下流側の領域となる。
このように、ミラー部材252の配置によって、紫外線の照射領域が上流側、下流側の2領域に分割され、それぞれの照射領域がノズル列の分割領域(図6の符号61−1、61−2参照)に対応している。かかる構成により、下地となる白インク層を、上流側のノズル(符号61−1)で吐出した場合、その着弾インクが記録媒体12上で広がるように、上流側半分ではピニング光を照射しない、或いは、ピニング光量を下流側半分よりも低光量とするという光量制御が可能である。
図24(a)は、第3構成例に係る仮硬化光源ユニット240における全面照射時のメディア面上での照射分布を示す図であり、図24(b)は図24(a)におけるメディア搬送方向(X方向)についての照度分布断面(メディア面における照射領域の中心線(Y方向中心線)上での分布)を示すグラフである。
図25(a)は、下流側をオン、上流側をオフしたときメディア面における照射分布を表す。図25(b)は、図25(a)におけるメディア搬送方向(X方向)についての照度分布断面(メディア面における照射領域の中心線(Y方向中心線)上での分布)を示すグラフである。
図26(a)は、下流側をオフ、上流側をオンしたときメディア面における照射分布を表す。図26(b)は、図26(a)におけるメディア搬送方向(X方向)についての照度分布断面(メディア面における照射領域の中心線(Y方向中心線)上での分布)を示すグラフである。
<第2具体例>
図27は、第2具体例に係る画像形成プロセスにより形成された画像の層構造を模式的に図示した説明図であり、図28は、図27に示す層構造を有する画像を形成するためのインクジェットヘッド24の構成、及び本硬化光源34A,34Bの配置を模式的に図示した説明図である。以下の説明では、先に説明した部分と同一又は類似する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図27に示す画像は、像形成層数が2であり、透明の記録媒体12にカラー画像層82が形成され、カラー画像層82上に白地層80が形成される。かかる構造を有する画像は、記録媒体12の裏面(画像が形成される面の反対側面)から見たときに白地層80を背景としてカラー画像層82を視認することができる。
ステップ1はカラー画像層82の形成工程であり、図28における左側の本硬化光源34Aを、符号34A−2を付して破線により図示した、ホワイトインクの吐出位置(ノズル列61Wの下流側領域61−2とキャリッジ移動方向に並ぶ位置)に移動させる(移動方向を上向き矢印線により図示)。そして、キャリッジ30をキャリッジ移動方向へ走査させて、ノズル列61Y,61M,61C,61K,61LC,61LMの上流側領域61−1から記録媒体12上にカラーインクを吐出させる。また、ノズル列61Y,61M,61C,61K,61LC,61LMに後続する仮硬化光源32A,32Bから、記録媒体12に着弾した直後のカラーインクに対して、一回のキャリッジの走査で低光量(一回のキャリッジの走査あたり1〜5mJ/cm)の紫外線を照射して仮硬化させ、ゲル状態にする。そうすることでカラーインクの着弾干渉が防止される。
ステップ2はカラー画像層82の形成工程から白地層80の形成工程までの期間であり、仮硬化状態が所定時間維持されることで記録媒体12とカラー画像層82との密着親和性が高くなり、ドットの広がりが促進されるとともにパイルハイトの低減化が促進され、さらに、カラー画像の光沢性が向上する。
ステップ3は白地層80の形成工程であり、記録媒体12のカラーインクの吐出位置から記録媒体搬送方向へ(Lw/2)だけ下流側のホワイトインクの吐出位置(すでに形成されたカラー画像層82上)では、キャリッジ30(図3参照)をキャリッジ移動方向へ走査させ、ノズル列61Wの下流側領域61−2のみから仮硬化状態のカラー画像層82の上にホワイトインクを吐出させる。そして、ノズル列61Wに後続してキャリッジ移動方向に走査する本硬化光源34Aから記録媒体12に着弾した直後のホワイトインク、及びホワイトインクの下の仮硬化状態のカラー画像層82に対して、一回のキャリッジの走査で本硬化処理と同等の高い光量(一回のキャリッジの走査あたり10mJ/cm)以上の紫外線が照射され、白地層80(図27参照)が形成されるとともに、カラー画像層82の硬化が促進される。
当該白地層80に対する仮硬化光源32A,32Bの照射領域の制御については、第1具体例で説明したものと同様である。
ステップ4は本硬化処理工程であり、インクジェットヘッド24の記録媒体搬送方向下流側に配置された本硬化光源34Bを用いて、白地層80及びカラー画像層82に本硬化処理が施される。かかる本硬化処理における紫外線光量は一回のキャリッジの走査あたり10mJ/cm である。白地層80及びカラー画像層82を本硬化させることで、カラー画像層82の光沢性がより向上し、白地層80とカラー画像層82との密着性の改善とカラー画像層82の膜質硬化とが両立される。
<第3具体例>
図29は、第3具体例に係る画像形成プロセスにより形成された画像の層構造を模式的に図示した説明図であり、図30は、図29に示す層構造を有する画像を形成するためのインクジェットヘッド24の構成、及び本硬化光源34A,34Bの配置を模式的に図示した説明図である。図29に示す画像は、像形成層数が2であり、記録媒体12にカラー画像層82が形成され、カラー画像層82上に透明層84が形成されている。
ステップ1はカラー画像層82の形成工程であり、本硬化光源34Aを移動させずにインクジェットヘッド24の記録媒体搬送方向下流側に配置したまま(図30中符号34A−0を付して図示)、キャリッジ30をキャリッジ移動方向へ走査させて、ノズル列61Y,61M,61C,61K,61LC,61LMの上流側領域61−1から記録媒体12上にカラーインクを吐出させる。また、ノズル列61Y,61M,61C,61K,61LC,61LMに後続する仮硬化光源32A,32Bから、記録媒体12に着弾した直後のカラーインクに対して一回のキャリッジの走査で低光量(一回のキャリッジの走査あたり1〜5mJ/cm)の紫外線を照射して仮硬化させ、ゲル状態にする。そうすることでカラーインクの着弾干渉が防止される。
ステップ2は透明層84の形成工程であり、記録媒体12のカラーインクの吐出位置から記録媒体搬送方向へ(Lw/2)だけ下流側のクリアインクの吐出位置(すでに形成されたカラー画像層82上)では、キャリッジ30をキャリッジ移動方向へ走査させて、ノズル列61CLの下流側領域61−2から仮硬化状態のカラー画像層82にクリアインクを吐出させる。また、ノズル列61CLに後続する仮硬化光源32A,32Bから、カラー画像層82上に着弾した直後のクリアインクに対して一回のキャリッジの走査で低光量(カラー画像層82に対するピニング露光よりも低光量)の紫外線を照射して仮硬化させる。或いは、当該クリアインクに対してピニング露光を実施しないものとする。これにより、クリアインクの濡れ広がりが促進され、透明層の平坦化、均一化を達成できる。
ステップ3はカラー画像層82の形成工程から本硬化処理工程までの期間であり、記録媒体12のカラーインクの吐出位置からさらに記録媒体搬送方向へ(Lw/2)だけ下流側のカラー画像層82の上に透明層84が積層された部分はノズル列61の吐出位置から抜け出し、本硬化光源34Bによる紫外線照射エリアに位置する。クリアインクの仮硬化状態を所定時間維持することで、カラー画像層82への浸透、ドットの広がり及びパイルハイトの低減化が促進さる。また、カラー画像層82の光沢性がより向上するとともに、記録媒体12とカラー画像層82との密着性、及びカラー画像層82と透明層84との密着性も改善される。
ステップ4は本硬化処理工程であり、インクジェットヘッド24の記録媒体搬送方向下流側に配置された本硬化光源34A,34Bを用い、キャリッジ30をキャリッジ移動方向へ走査させて、カラー画像層82及び透明層84に本硬化処理が施される。かかる本硬化処理における紫外線光量は、一回のキャリッジの走査あたり10mJ/cm以上である。カラー画像層82及び透明層84を本硬化させることで、記録媒体12とカラー画像層82の密着性がより改善され、カラー画像層82の膜質硬化が両立される。
<第4具体例>
図31は、第4具体例に係る画像形成プロセスにより形成された画像の層構造を模式的に図示した説明図であり、図32は、図31に示す層構造を有する画像を形成するためのインクジェットヘッド24の構成、及び本硬化光源34Aの配置を模式的に図示した説明図である。図31に示す画像は、像形成層数が3であり、透明の記録媒体12に第1のカラー画像層82−1、白地層80、第2のカラー画像層82−2の順に各層が積層された構造を有している。すなわち、白地層80が上下のカラー画像層82−1,82−2にはさまれた構造を有している。かかる構造を有する画像は、記録媒体12の両面から白地層80を背景としたカラー画像層82が視認される。
図32に示すように、各ノズル列61は上流側領域61−11と、中央領域61−12と、下流側領域61−13に三分割され、カラーインクはノズル列61Y,61M,61C,61K,61LC,61LMの上流側領域61−11及び下流側領域61−13のみから吐出され、ホワイトインクはノズル列61Wの中央領域61−12のみから吐出される。
すなわち、ノズル列61Y,61M,61C,61K,61LC,61LMの上流側領域61−11から吐出させたカラーインクにより、カラー画像層82−1が形成されると、記録媒体12の記録媒体搬送方向に距離(Lw/3)だけ下流側のホワイトインクの吐出位置では、カラー画像層82−1の上にノズル列61Wの中央領域61−12から吐出させたホワイトインクによる白地層80が形成(積層)され、さらに、記録媒体12の記録媒体搬送方向に距離(Lw/3)だけ下流側のカラーインクの吐出位置では、ノズル列61Y,61M,61C,61K,61LC,61LMの下流側領域61−13から吐出させたカラーインクによりカラー画像層82−2が形成(積層)される。
仮硬化光源32A,32Bは、上記3分割されたノズル列の各分割ノズル領域(上流側領域61−11、中央領域61−12、下流側領域61−13)の描画範囲に対応して、照射領域がX方向に3分割されており、図32中符号32A−11、32A−12、32A−13、32B−11、32B−12、32B−13で示す分割単位(分割照射領域)ごとに光量の制御が可能となっている。
また、本硬化光源34Aは、符号34A−12を付して破線により図示した、ホワイトインクの吐出位置(ホワイトインクを吐出させるノズル列61Wの中央領域61−12とキャリッジ移動方向に並ぶ位置)に移動され、記録媒体12に着弾した直後のホワイトインクに対して、一回のキャリッジの走査で本硬化処理と同等の高光量(一回のキャリッジの走査あたり10mJ/cm)以上の紫外線が照射される。なお、本硬化光源34AのX方向照射幅は、分割されたノズル領域(符号61−12)に対応する幅とされる。
一方、カラーインクに対して、仮硬化光源32A,32Bから一回のキャリッジの走査あたり1〜5mJ/cmの紫外線照射による仮硬化処理の後に、本硬化光源34B(又は、本硬化光源34A)から一回のキャリッジの走査あたり10mJ/cm以上の紫外線照射による本硬化処理が施される。
画像形成プロセスのステップ1はカラー画像層82−1の形成工程であり、ホワイトインクの吐出位置に本硬化光源34Aを移動させ、キャリッジ30をキャリッジ移動方向へ走査させて、ノズル列61Y,61M,61C,61K,61LC,61LMの上流側領域61−11から記録媒体12上にカラーインクを吐出させる。また、ノズル列61Y,61M,61C,61K,61LC,61LMに後続する仮硬化光源32A,32Bから、記録媒体12に着弾した直後のカラーインクに対して、一回のキャリッジの走査で低光量(一回のキャリッジの走査あたり1〜5mJ/cm)の紫外線を照射して仮硬化させ、ゲル状態にする。そうすることでカラーインクの着弾干渉が防止される。
ステップ2はカラー画像層82−1の形成工程から白地層80の形成工程までの期間であり、カラー画像層82が形成された部分は、仮硬化状態が一定時間維持されることで、カラー画像層82−1と記録媒体12との密着性が向上し、ドットの広がり及びパイルハイトの低減化が促進される。
ステップ3は白地層80の形成工程であり、記録媒体12のカラーインクの吐出位置から記録媒体搬送方向へ(Lw/3)だけ下流側のホワイトインク吐出位置では、キャリッジ30をキャリッジ移動方向へ走査させ、ノズル列61Wの中央領域61−12のみから仮硬化状態のカラー画像層82−1の上にホワイトインクを吐出させる。そして、ノズル列61Wに後続して走査する本硬化光源34Aから記録媒体12に着弾した直後のホワイトインク、及びホワイトインクの下の仮硬化状態のカラー画像層82−1に対して、一回のキャリッジの走査で本硬化処理と同等の高光量(一回のキャリッジの走査あたり10mJ/cm以上)の紫外線が照射されて、ホワイトインクがほぼ硬化した白地層80が形成される。当該白地層80に対する仮硬化光源32A,32Bの照射領域の光量制御については、第1具体例で説明したものと同様である。
ステップ4はカラー画像層82−2の形成工程であり、記録媒体12のホワイトインク吐出位置からさらに記録媒体搬送方向へ(Lw/3)だけ下流側のカラーインク吐出位置では、キャリッジ30をキャリッジ移動方向へ走査させて、ノズル列61Y,61M,61C,61K,61LC,61LMの下流側領域61−13から白地層80の上にカラーインクを吐出させる。また、ノズル列61Y,61M,61C,61K,61LC,61LMに後続する仮硬化光源32A,32Bから、記録媒体12に着弾した直後のカラーインクに対して、一回のキャリッジの走査で低光量(一回のキャリッジの走査あたり1〜5mJ/cm)の紫外線を照射して仮硬化させ、ゲル状態にする。
そうすると、白地層80の上に着弾したカラーインクの着弾干渉が防止されるとともに、仮硬化状態が一定時間維持されることで、ドットの広がり及びパイルハイトの低減化が促進される。
ステップ5はカラー画像層82の形成工程から本硬化処理工程までの期間であり、インクジェットヘッド24の記録媒体搬送方向下流側に配置された本硬化光源34Bを用いて、カラー画像層82−1,82−2、及びカラー画像層82−1,82−2にはさまれた白地層80に本硬化処理が施される。かかる本硬化処理における紫外線光量は、一回のキャリッジの走査あたり10mJ/cm以上である。カラー画像層82−1,82−2及び白地層80を本硬化させることで、カラー画像層82−1,82−2の光沢性がより向上し、記録媒体12とカラー画像層82−1の密着性、カラー画像層82−1,82−2と白地層80との密着性の改善と、カラー画像層82−1,82−2の膜質硬化とが両立される。
〔仮硬化光源ユニットの第4構成例〕
図33は、図31から図32で説明した3層構造の画像形成に対応した仮硬化光源ユニット300の構成例を示す側面透視図である。図34はその平面透視図である。図33及び図34に示す第4構成例において、図7及び図8で説明した第1構成例と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図33及び図34に示す仮硬化光源ユニット300は、第1構成例の仮硬化光源ユニット210(図7及び図8)と基本的な構成は同じであり、LED素子列の分割形態が3分割となっている点で相違する。すなわち、図33及び図34に示す仮硬化光源ユニット300は、X方向に沿って並ぶ複数個のUV−LED素子214は、記録媒体搬送方向(X方向)の下流側の領域304−1と、中央部の領域304−2と、上流側の領域304−2の3領域に分割されており、各分割領域304−1、304−2、304−3にそれぞれ2個ずつのUV−LED素子214が含まれている。
ハウジング212の内部には、上記3分割されたLED素子列の領域を区画するための範囲規制部材として、遮光性のある仕切部材226が設けられている。仕切部材226は、中央部の領域304−2に属する2個のUV−LED素子214の周囲を囲うように配置される。
ホワイトインクによる層形成時には中央部の領域304−2に属するUV−LED素子214がオフされ、下流側及び上流側の領域304−1、304−3に属するUV−LED素子214がオンされる。
或いはまた、中央部の領域304−2に属するUV−LED素子214をオフする制御に代えて、これらUV−LED素子214の発光量を、下流側及び上流側の領域304−1、304−3に属するUV−LED素子214よりも低光量として発光させる態様も可能である。
〔仮硬化光源ユニットの第5構成例〕
図35は、図31から図32で説明した3層構造の画像形成に対応した仮硬化光源ユニットの他の構成例を示す側面透視図である。図35に示す第5構成例において、図9から図11で説明した第2構成例と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図35に示す仮硬化光源ユニット310は、第2構成例の仮硬化光源ユニット210(図9から図11)と同様に上流側端面、及び下流側の端面にUV−LED素子214が配置される点で共通しており、ハウジング232の内部に、図19で説明したミラー部材252と類似するミラー部材312,313が配置され、照射領域が3分割されている点で第2構成例と相違する。
図36は、3分割された照射領域のうち、下流側の1/3の領域のみを照射する様子を示した透視図である。この場合、下流側の端面の下段に配置されたUV−LED素子214がオンされ、他のLEDはオフされる。点灯(オン)されたUV−LED素子214から発せられた光は、ミラー部材312の下面312Aで反射され、記録媒体12に照射される。
なお、上流側端面の下段に配置されたUV−LED素子214を点灯させ、その他のLEDをオフすることにより、上流側の1/3領域のみを照射することが可能である。
図37は、3分割された照射領域のうち、下流側1/3の領域と上流側1/3の領域について照射を行い、中央部の1/3の領域を照射しない場合の例を示した透視図である。この場合、下流側及び上流側の両端面の下段に配置されたUV−LED素子214がオンされ、上段のLEDはオフされる。点灯(オン)されたUV−LED素子214から発せられた光は、ミラー部材312、313の下面312A、313Aで反射され、記録媒体12に照射される。
このような構成により、ノズル列の上流側(図32の符号61−11参照)、下流側(符号61−13参照)から吐出されるカラー層を仮硬化露光し、中間の白インク層にはピニング露光しない(又はカラー層よりも低光量のピニング露光を行う)、分離露光制御が実現される。
図35〜図37に示した仮硬化光源ユニット310におけるミラー部材312の下面側の反射面312Aは「第1反射面」に相当する。ミラー部材234の下面側の反射面は「第2反射面」に相当する。ミラー部材313の下面側の反射面313Aは「第3反射面」に相当し、ミラー部材235の下面側の反射面は「第4反射面」に相当する。また、図37の符号304−1で示す領域が「第1照射領域」に相当し、符号304−2で示す領域が「第2照射領域」、符号304−3で示す領域が「第3領域」に相当する。
図38(a)は、図36で説明した1/3照射時のメディア面上での照射分布を示す図である。図38(b)は、図38(a)におけるメディア搬送方向(X方向)についての照度分布断面(メディア面における照射領域の中心線(Y方向中心線)上での分布)を示すグラフである。
図39(a)は、図37で説明した中央1/3領域を照射しない場合(下流、上流の各領域を照射する場合)のメディア面上での照射分布を示す図である。図39(b)は、図39(a)におけるメディア搬送方向(X方向)についての照度分布断面(メディア面における照射領域の中心線(Y方向中心線)上での分布)を示すグラフである。
〔仮硬化光源ユニットの第6構成例〕
図40は、3層構造の画像形成に適用可能な仮硬化光源ユニットの他の構成例を示す透視図である。図40に示す仮硬化光源ユニット350において、図17から図23で説明した第3構成例の仮硬化光源ユニット240の構成と同一又は類似する要素には、同一の符号を付し、その説明は省略する。
図40の仮硬化光源ユニット350は、上流側又は下流側の端面の一方の端面に複数個のUV−LED素子214を配置する点で第3構成例の仮硬化光源ユニット240と共通するが、ハウジングの内部に、図41及び図42で示すように、下段2個のUV−LED素子214の左右を、上流側と下流側に分離した仕切部材362が配置され、照射領域が3分割される点で第3構成例と相違する。仕切部材362の各面は反射面として機能する。
ノズル列の全範囲に紫外線を照射する場合には、全てのUV−LED素子214を点灯させる。中央部の照射領域のみをオフする場合には、下段のUV−LED素子214のうち一方(図40において奥)のLEDをオフにする。下段の他方(図40において手前側)のLEDは点灯させるが、当該LEDから発せられる光は仕切部材362の反射面362A、362B、362C等で反射され、光通過部364から記録媒体12に向けて出射される。また、上段のUV−LED素子214から発せられた光は、仕切部材362の上面並びにハウジングの内面で反射され、記録媒体12上に導かれる。こうして、中央部の領域のみをオフする(低光量とする)分離露光制御が可能である。
図40〜図42に示した仮硬化光源ユニット350において、反射面362A、362B、362Cの組み合わせが「第5反射面」に相当する。仕切部材362による反射面362D、362E、362Fの組み合わせが「第6反射面」に相当し、ハウジング242の天面による反射面が「第7反射面」に相当する。
図40に示した4個のUV−LED素子214のうち、下段の手前側の1つが「第1のグループに属する活性光線発光素子」に相当し、下段の奥の1つが「第2のグループに属する活性光線発光素子」に相当する。上段に配置された2個のUV−LED素子214が「第3のグループに属する活性光線発光素子」に相当する。
本例では、4個のUV−LED素子214を用いた構成のため、各グループに属するLEDは1つ又は2つとなっているが、グループごとの発光素子の個数は本例に限定されない。各グループに少なくとも1つの発光素子が含まれていればよい。
図43(a)は、第6構成例の仮硬化光源ユニット350において全面照射した場合のメディア面上での照射分布を示す図である。図43(b)は、図43(a)におけるメディア搬送方向(X方向)についての照度分布断面(メディア面における照射領域の中心線(Y方向中心線)上での分布)を示すグラフである。
図44(a)は、第6構成例の仮硬化光源ユニット350において、中央1/3領域のみ照射を行わない場合のメディア面上での照射分布を示す図である。図44(b)は、図44(a)におけるメディア搬送方向(X方向)についての照度分布断面(メディア面における照射領域の中心線(Y方向中心線)上での分布)を示すグラフである。
上述した第1〜第4具体例において、形成される画像の形態(各層を形成するインクの種類、層数等)が決められる層形成モードが切り換えられると、本硬化光源34Aを自動的にホワイトインクの吐出位置に移動させるように構成する態様が好ましい。層形成モードの切り換えは、後述する入力装置(図50に符号122を付して図示)による入力信号に応じて行うことができる。
かかる層形成モードの切り換えにより、本硬化光源34Aを自動的に移動させる構成例として、キャリッジ移動方向の画像形成領域外で本硬化光源34Aを押圧するカム機構と、本硬化光源34Aを所定位置にロックさせるロック機構(ストッパー)と、を含む形態の光源移動部が挙げられる。
図45は、上述したカム機構(カム35A’)及びロック機構(ストッパー35B’,35C’等)を含む光源移動部35’の構成を示す斜視図である。同図に示すように、キャリッジ30(図3参照)を同図中左方向に走査させて、画像形成領域外に設けられたカム35A’の配設位置まで移動させると、図45に示すように、硬化光源34Aの底面に設けられたカムローラ35D’がカム35A’に形成されたカム曲線に沿って移動し、
硬化光源34Aはスライドシャフト35E’,35F’に沿って副走査方向X(図47に白抜き矢印線により図示)へスライドする。
なお、硬化光源34Aは、押圧スプリング35G’,35H’により、インクジェットヘッド24の記録媒体搬送方向下流側(図47に図示した白抜き矢印線と反対方向)へ付勢され、スライドシャフト35E’,35F’の端にはストッパー35I’,35Jが設けられている。
硬化光源34Aの底面に設けられた爪部35K’が、硬化光源34Aの停止位置に対応してキャリッジ30に設けられ、下側からバネ(弾性変形部材)35L’,35M’により上方向に付勢されるロック機構35B’,35C’の位置に到達すると、爪部35K’とロック機構35B’(35C’)が係合され、硬化光源34Aが所定位置に固定される。
例えば、ストッパー35C’は、図6に符号34A−1を付した硬化光源34Aの固定位置に対応し、ストッパー35B’は、図28に符号34A−2を付した硬化光源34Aの固定位置に対応している。
図46は、図45に示す光源移動機構のロック解除状態を示す斜視図である。キャリッジ30を図3における右側に移動させて、画像形成領域外のロック解除カム35N’,35O’の配設位置に達すると、ロック解除カム35N’,35O’によってロック機構35B’,35C’の爪部35K’に係合される端と反対側の端が押し上げられ、ロック機構35B’,35C’の爪部35K’と係合される端が下方向へ押し下げられ、ロック機構35B’(35C’)と爪部35K’との係合が解除される。
そうすると、押圧スプリング35G’,35H’の弾性力(復元力)によって、硬化光源34Aをインクジェットヘッド24の記録媒体搬送方向下流側へ移動させ、スライドシャフト35E’,35F’の端に設けられたストッパー35I’,35J’に突き当たり、この位置に停止する。
図47は、図45に示す光源移動機構の配置を示す平面図である。同図に示すように、カム35A’及びロック解除カム35N’,35O’は、画像形成領域の外に設けられ、他の構造は、キャリッジ30に搭載されている。かかる構成によれば、キャリッジ30を画像形成領域外に設けられカム機構(ロック機構、ロック解除機構)の位置に移動させることで、本硬化光源34Aを自動的にホワイトインクの吐出位置に移動させることが可能となる。
なお、他の実施形態として、本硬化光源34Aのポジション(現在位置)をセンサにより検出し、層形成モードに対応する所望の位置に本硬化光源34Aが位置していない場合は、表示パネルにその旨を表示させることも好ましい。かかる態様では、表示パネルに表示された情報を操作者が視認して、手動で本硬化光源34Aの位置を変更する形態も考えられる。
本実施形態では、具体例の説明は省略したが、ホワイトインクをメタルインクに置き換
えてメタルインクによる層が形成される場合にも、上述した第1〜第5具体例と同様の画像形成が可能である。すなわち、カラーインクやクリアインクと比較して、紫外線の吸収特性が低く、相対的に紫外線に対する感度が低いインクを用いて背景や下地となる層が形成される場合には、当該背景層(下地層)を形成するインクは、仮硬化処理をせずに本硬化処理が施される。
本発明における活性化光線に対する感度(硬化の速さ)は、以下のように定義される。
まず、一定膜厚のインク膜を生成した後に、露光量を増やしながら段階的に露光し、その膜にインクジェット紙を擦り付け、擦り付けたインクジェット紙に転写物が付着するか否かを目視で確認する。擦り付けたインクジェット紙に付着するインクが無くなるまでに必要な露光量が多いものを、相対的に紫外線に対する感度が低いインクと定義する。
具体的に、紫外線に対する感度が低いインクとして、ブラックインク、ホワイトインク、メタリックインクが挙げられる。これらのインクは紫外線領域から可視光領域にかけて光透過性が悪く、イエロー、シアン、マゼンタインクなどのカラーインクより硬化に時間がかかることがある。
つまり、ブラックインク、ホワイトインク、メタリックインク等の相対的に紫外線に対する感度が低いインクは、イエロー、シアン、マゼンタインクなどのカラーインクと異なり、紫外線領域から可視光領域(200nm〜700nm)にかけてブロードの(広範囲の周波数帯域に対応する)吸収特性を有しているので、短波光、長波光とも透過が困難である。例えば、現在市場で望まれている画像の色濃度を実現しようとしたときに、多くの光源における主たるピーク波長である365nmの上記のカラーインクの光透過率は、ホワイトインク等に比べて1.5倍から10倍程度である。
また、先に述べたように、長波発光波長(365nm〜405nm)しか有さない紫外線発光ダイオードを硬化光源に適用すると、開始剤の長波化が必須であり、それにより硬化膜が黄変してしまうことがある。そのため黄変が顕著に目立つクリアインクなどでは開始剤量が制限され、紫外線に対して感度が低く硬化が遅くなってしまう。
<本硬化光源の位置を変更する手段の変形例>
図48は、本硬化光源34Aの変形例を模式的に図示した説明図である。同図に示す本硬化光源34Aのユニットモジュールがカセット化され、キャリッジ30(図3参照)に本硬化光源ユニットモジュールが取り付けられるカセット(本硬化光源ユニットモジュール)挿入部160,162,164が設けられている。図48に示す例では、ノズル列61が三分割される場合(第4具体例)に対応して、記録媒体搬送方向上流側から、カセット挿入部160,162,164が設けられている。
すなわち、最大像形成層数Nmaxと同じ数のカセット挿入部を備え、ホワイトインクの吐出位置に対応するカセット挿入部に本硬化光源ユニットモジュールを挿入するように構成する態様が好ましい。この場合に、本硬化光源ユニットモジュールの紫外線照射エリアの記録媒体搬送方向の長さは、(ノズル列の全長Lw/最大像形成層数Nmax)となる。
〔インク供給系の説明〕
図49は、インクジェット記録装置10のインク供給系の構成を示すブロック図である。同図に示すように、インクカートリッジ36に収容されているインクは、供給ポンプ70によって吸引され、サブタンク72を介してインクジェットヘッド24に送られる。サブタンク72には、内部のインクの圧力を調整するための圧力調整部74が設けられている。圧力調整部74は、バルブ76を介してサブタンク72と連通される加減圧用ポンプ77と、バルブ76と加減圧用ポンプ77との間に設けられる圧力計78と、を具備している。
通常の印字時は、加減圧用ポンプ77がサブタンク72内のインクを吸引する方向に動作し、サブタンク72の内部圧力及びインクジェットヘッド24の内部圧力が負圧に維持される。一方、インクジェットヘッド24のメンテナンス時は、加減圧用ポンプ77がサブタンク72内のインクを加圧する方向に動作し、サブタンク72の内部及びインクジェットヘッド24の内部が強制的に加圧され、インクジェットヘッド24内のインクがノズルを介して排出される。インクジェットヘッド24から強制的に排出されたインクは、上述したキャップ(図示せず)のインク受けに収容される。
〔インクジェット記録装置の制御系の説明〕
図50はインクジェット記録装置10の構成を示すブロック図である。同図に示すように、インクジェット記録装置10は、制御手段としての制御装置102が設けられている。制御装置102としては、例えば、中央演算処理装置(CPU)を備えたコンピュータ等を用いることができる。制御装置102は、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置10の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。制御装置102には、記録媒体搬送制御部104、キャリッジ駆動制御部106、光源制御部108、画像処理部110、吐出制御部112が含まれる。これらの各部は、ハードウエア回路又はソフトウエア、若しくはこれらの組合せによって実現される。
記録媒体搬送制御部104は、記録媒体12(図1参照)の搬送を行うための搬送駆動部114を制御する。搬送駆動部114は、図2に示すニップローラ40駆動する駆動用モータ、及びその駆動回路が含まれる。プラテン26(図1参照)上に搬送された記録媒体12は、インクジェットヘッド24による主走査方向の往復走査(印刷パスの動き)に合わせて、スワス幅単位で副走査方向へ間欠送りされる。
図50に示すキャリッジ駆動制御部106は、キャリッジ30(図1参照)を主走査方向に移動させるための主走査駆動部116を制御する。主走査駆動部116は、キャリッジ30の移動機構に連結される駆動用モータ、及びその制御回路が含まれる。光源制御部108は、光源駆動回路118を介して仮硬化光源32A,32Bの発光を制御するとともに、光源駆動回路119を介して本硬化光源34A,34Bの発光を制御する制御手段である。仮硬化光源32A,32B及び本硬化光源34A,34Bとして、UV−LED素子(紫外LED素子)やメタルハライドランプなどのUVランプが適用される。
制御装置102は、操作パネル等の入力装置122、表示装置120が接続されている。入力装置122は、手動による外部操作信号を制御装置102へ入力する手段であり、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、操作ボタンなど各種形態を採用しうる。表示装置120には、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRTなど、各種形態を採用し得る。オペレータは、入力装置122を操作することにより、作画モードの選択、印刷条件の入力や付属情報の入力・編集などを行うことができ、入力内容や検索結果等の
各種情報は、表示装置120の表示を通じて確認することができる。
また、インクジェット記録装置10には、各種情報を格納しておく情報記憶部124と、印刷用の画像データを取り込むための画像入力インターフェース126が設けられている。画像入力インターフェース126には、シリアルインターフェースを適用してもよいし、パラレルインターフェースを適用してもよい。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。
画像入力インターフェース126を介して入力された画像データは、画像処理部110にて印刷用のデータ(ドットデータ)に変換される。ドットデータは、一般に、多階調の画像データに対して色変換処理、ハーフトーン処理を行って生成される。色変換処理は、sRGBなどで表現された画像データ(例えば、RGB各色について8ビットの画像データ)をインクジェット記録装置10で使用するインク各色の色データに変換する処理である。
ハーフトーン処理は、色変換処理により生成された各色の色データに対して、誤差拡散法や閾値マトリクス等の処理で各色のドットデータに変換する処理である。ハーフトーン処理の手段としては、誤差拡散法、ディザ法、閾値マトリクス法、濃度パターン法など、各種公知の手段を適用できる。ハーフトーン処理は、一般に3以上の階調値を有する階調画像データを元の階調値未満の階調値を有する階調画像データに変換する。最も簡単な例では、2値(ドットのオンオフ)のドット画像データに変換するが、ハーフトーン処理において、ドットサイズの種類(例えば、大ドット、中ドット、小ドットなどの3種類)に対応した多値の量子化を行うことも可能である。
こうして得られた2値又は多値の画像データ(ドットデータ)は、各ノズルの駆動(オン)/非駆動(オフ)、さらに、多値の場合には液滴量(ドットサイズ)を制御するインク吐出データ(打滴制御データ)として利用される。
吐出制御部112は、画像処理部110において生成されたドットデータに基づいて、ヘッド駆動回路128に対して吐出制御信号を生成する。また、吐出制御部112は、不図示の駆動波形生成部を備えている。駆動波形生成部は、インクジェットヘッド24の各ノズルに対応した吐出エネルギー発生素子(本例では、ピエゾ素子)を駆動するための駆動電圧信号を生成する手段である。駆動電圧信号の波形データは、予め情報記憶部124に格納されており、必要に応じて使用する波形データが出力される。駆動波形生成部から出力された信号(駆動波形)は、ヘッド駆動回路128に供給される。なお、駆動波形生成部から出力される信号はデジタル波形データであってもよいし、アナログ電圧信号であってもよい。
ヘッド駆動回路128を介してインクジェットヘッド24の各吐出エネルギー発生素子に対して、共通の駆動電圧信号が印加され、各ノズルの吐出タイミングに応じて各エネルギー発生素子の個別電極に接続されたスイッチ素子(不図示)のオンオフを切り換えることで、対応するノズルからインクが吐出される。
情報記憶部124は、制御装置102のCPUが実行するプログラム、及び制御に必要な各種データなどが格納されている。情報記憶部124は、作画モードに応じた解像度の設定情報、パス数(スキャンの繰り返し数)、仮硬化光源32A,32B及び本硬化光源34A,34Bの制御情報などが格納されている。
エンコーダ130は、主走査駆動部116の駆動用モータ、及び搬送駆動部114の駆動用モータに取り付けられており、該駆動モータの回転量及び回転速度に応じたパルス信号を出力し、該パルス信号は制御装置102に送られる。エンコーダ130から出力されたパルス信号に基づいて、キャリッジ30の位置、及び記録媒体12の位置が把握される。
センサ132は、キャリッジ30に取り付けられており、センサ132から得られたセンサ信号に基づいて記録媒体12の幅が把握される。
制御装置102は、本硬化光源34A,34Bの光源移動部35の動作を制御する。例えば、入力装置122から画像形成プロセスの選択情報や本硬化光源34A,34Bの位置情報が入力されると、画像形成プロセスに対応する位置に本硬化光源34A(34B)を移動させる。
上記の如く構成されたインクジェット記録装置及び画像形成方法によれば、ノズル列の分割領域に対応して、ピニング露光領域を分割制御できるため、インク層ごとに適切な硬化処理を実現できる。これにより、白地層、クリアインク光沢層にバンディング現象が発生することを回避することができる。すなわち、白インクのインク吐出領域やクリアインクのインク吐出領域に対するピニング露光をオフ、或いは低光量化することで、白インク滴やクリアインク滴の広がりを促進させることができ、層の平坦化及び均一化を達成できる。これにより、スワス毎の周期的な縞が視認できる状況を回避できる。
また、本実施形態によれば、紫外線の透過特性がよく、紫外線に対する感度が高く硬化が速いインク(カラーインク、クリアインク)に対して、吐出直後に仮硬化光源32A,32Bから低光量の紫外線を照射して仮硬化状態とし、本硬化光源34A,34Bのいずれか一方を、紫外線の透過特性が劣り(紫外線に対する感度が低く)、硬化が遅いインク(ホワイトインク)の吐出位置に移動させ、紫外線に対する感度が低く、硬化の遅いインクに対して吐出直後に本硬化光源34A(34B)から高光量の紫外線を照射して硬化させるので、作画する画像に使用されるインクによって紫外線光量(照射エネルギー量)が最適化され、感度の異なる二種類以上のインクを層として重ねる画像形成が可能となる。
具体的には、カラーインク、クリアインクは、打滴(記録媒体への着弾)直後に仮硬化光源32A,32Bから低光量の紫外線が照射され仮硬化状態とされ、ドット展開時間経過後、かつ、パイルハイトの均一化後に、本硬化光源34B(34A)から高光量の紫外線が照射され本硬化状態とされる。したがって、仮硬化から本硬化までの間にドット展開時間が取られることでドットのゲインをより大きく取ることが可能となり、さらに、パイハイトの均一化の時間が取られることで画像の粒状性が向上する。
また、本硬化光源34A,34Bの少なくともいずれ一方を、記録媒体搬送方向に平行移動可能に構成するとともに、紫外線に対する感度が低く硬化の遅いインクの吐出位置に選択的に配置することができ、さらに、紫外線に対する感度が低く硬化の遅いインクの吐出範囲(ノズル列の全長Lw/像形成層数(分割数)N)に対応して本硬化光源34A,34Bの照射エリアが決められるので、紫外線に対する感度が低く硬化の遅いインクのみに選択的に高光量の紫外線が照射され、インク間の硬化時間の差に起因する不具合を回避しうる。
<変形例1>
上記実施形態では、描画ヘッド部(インクジェットヘッド24)が色別に1列のノズル列を有する例を説明したが、ノズルの配列形態はこの例に限定されない。例えば、各色について、2列の千鳥配列、或いは、さらに多列のマトリクス配列その他の2次元配列でもよい。
<変形例2>
図3のインクジェットヘッド24は、色別のノズル列61が主走査方向(Y方向)に沿って一定のノズル列間ピッチで複数列(インク色数と同数の列)配列されているが、Y方向のノズル列間隔は必ずしも一定でなくてもよい。
<変形例3>
上記実施形態では、主走査方向についてインクジェットヘッド24の両側に仮硬化光源32A、32Bと本硬化光源34A、34Bを対称的に配置し(中心線に対して線対称に配置)、往復走査(双方向)で打滴及びUV露光を行う例を述べたが、インクジェットヘッド24の片側のみに仮硬化光源、本硬化光源を配置して、一方向走査時に描画を行う態様も可能である。
<変形例4>
上記実施形態では、記録媒体の搬送方向(X方向)と、インクジェットヘッドの往復移動方向(Y方向)とが直交する場合を説明したが、媒体搬送方向とヘッドの往復移動方向とは必ずしも直交していなくてもよい。記録媒体上に2次元の描画を行うためには、媒体搬送方向とヘッド往復移動方向が平行でなければよい。
<変形例5>
第1具体例〜第4具体例を適宜組み合わせることもできる。例えば、記録媒体上に白地層を形成し、その白地層の上にカラー画像を形成し、カラー画像の上に透明層を形成するという態様も可能である。
<記録媒体について>
「記録媒体」は、インクが付着される媒体の総称であり、印字媒体、被記録媒体、被画像形成媒体、受像媒体、被吐出媒体、ブリントメディアなど様々な用語で呼ばれるものが含まれる。本発明の実施に際して、記録媒体の材質や形状等は、特に限定されず、連続用紙、カット紙、シール用紙、OHPシート等の樹脂シート、フィルム、布、不織布、配線パターン等が形成されるプリント基板、ゴムシート、その他材質や形状を問わず、様々な媒体に適用できる。
<装置応用例>
上述の実施形態では、ワイドフォーマットタイプのインクジェット記録装置を例示したが、本発明の適用範囲はこれに限定されない。ワイドフォーマット以外のインクジェット記録装置への適用も可能である。
<付記>
上記に詳述した実施形態についての記載から把握されるとおり、本明細書では以下に示す発明を含む多様な技術思想の開示を含んでいる。
(発明1):活性光線の照射によって硬化する第1インクを吐出させる複数のノズルが並べられた第1ノズル列と、前記第1インクと異なる硬化特性を持つ第2インクを吐出させる複数のノズルが並べられた第2ノズル列と、を含んだ複数のノズル列を有するインクジェットヘッドと、前記インクジェットヘッドから吐出された前記第1インク及び前記第2インクを付着させる記録媒体に対して前記インクジェットヘッドを第1方向に往復移動させる走査手段と、前記インクジェットヘッドに対して前記記録媒体を前記第1方向と平行でない第2方向に相対移動させる相対移動手段と、前記ノズル列を前記第2方向に複数の領域に分割し、前記分割された各分割ノズル領域の単位ごとに前記インクジェットヘッドのインク吐出を制御する吐出制御手段と、前記記録媒体上に付着したインクに対して前記活性光線を照射する活性光線照射手段と、前記活性光線照射手段による前記活性光線の照射範囲を前記各分割ノズル領域に対応して複数の領域に分割する照射領域分割手段と、前記照射領域分割手段によって分割された分割照射領域の光量を領域別に制御する光量制御手段と、を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
この発明によれば、分割したノズル領域に合わせて、各領域に対応した活性光線の照射制御が可能である。これにより、分割ノズル領域ごとに適切な硬化処理を行うことができる。
(発明2):発明1に記載のインクジェット記録装置において、前記吐出制御手段は、前記分割ノズル領域の単位ごとに前記第1インク及び前記第2インクを含む各インクの吐出を制御して、前記記録媒体上に各分割ノズル領域から吐出されたインクによる層を形成し、異なる分割ノズル領域から吐出されたインクにより形成される複数の層を積層させるように前記インクジェットヘッドのインク吐出を制御することを特徴とする。
かかる態様によれば、異なる分割ノズル領域から吐出されるインクによって形成される各層に対して適切な光量制御が可能である。
(発明3):発明1又は2に記載のインクジェット記録装置において、前記第インクはカラーインクであり、前記第2インクは白インク又はクリアインクであることを特徴とする。
白インク又はクリアインクに対して、カラーインクとは異なる露光を行うことができ、白地層や透明層のバンディング現象を回避することができる。
(発明4):発明3に記載のインクジェット記録装置において、前記カラーインクを吐出させる分割ノズル領域に対応する分割照射領域の光量に比べて、前記インク又は前記クリアインクを吐出させる分割ノズル領域に対応する分割照射領域の光量を低光量とすることを特徴とする。
かかる態様によれば、インク、クリアインクの着弾滴が広がりや易くなり、層の平坦化、均一化を達成できる。
(発明5):発明4に記載のインクジェット記録装置において、前記複数の分割ノズル領域のうち、いずれかの分割ノズル領域から前記カラーインクが吐出され、当該吐出されたカラーインクによって前記記録媒体上にカラー層が形成されるとともに、前記カラー層の下地として、又は前記カラー層の上に積層して、前記複数の分割ノズル領域のうち、前記カラー層を形成する分割ノズル領域とは異なる分割ノズル領域から前記白インクが吐出され、当該吐出された白インクによって前記記録媒体上にホワイト層が積層形成されることを特徴とする。
白地層の上にカラー層を形成する態様、カラー層の上に白地層を形成する態様の両方の態様があり得る。また、カラー層の上に白地層を形成し、さらにその白地層の上にカラー層を積層形成する態様もあり得る。
(発明6):発明4に記載のインクジェット記録装置において、前記複数の分割ノズル領域のうち、いずれかの分割ノズル領域から前記カラーインクが吐出され、当該吐出されたカラーインクによって前記記録媒体上にカラー層が形成されるとともに、前記カラー層の下地として、又は前記カラー層の上に積層して、前記複数の分割ノズル領域のうち、前記カラー層を形成する分割ノズル領域とは異なる分割ノズル領域から前記クリアインクが吐出され、当該吐出されたクリアインクによって前記記録媒体上に透明層が積層形成されることを特徴とする。
発明6と発明5とを組合せることも可能である。
(発明7):発明1から6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置において、前記活性光線照射手段は、前記走査手段によって前記インクジェットヘッドとともに移動し、前記記録媒体上に付着したインクを不完全に硬化させる程度の活性光線を照射する仮硬化手段としての第1の活性光線照射手段であり、仮硬化用の前記第1の活性光線照射手段とは別に、前記記録媒体上のインクを本硬化させる活性光線を照射する本硬化手段としての第2の活性光線照射手段を備えていることを特徴とする。
仮硬化露光用の活性光線を照射する手段について、分割照射の構成を適用する態様が好ましい。
発明7の具体的態様として、例えば、前記インクジェットヘッドと、前記仮硬化光源と、前記本硬化光源とがキャリッジに一体的に搭載され、前記走査手段は、前記キャリッジを前記記録媒体に対して相対移動させることを特徴とする。
(発明8):発明7に記載のインクジェット記録装置において、前記第2の活性光線照射手段は、前記インクジェットヘッドから前記第1方向に前記第1の活性光線照射手段よりも外側に配置され、前記分割ノズル領域の描画範囲に対応した前記第2方向の位置に前記第2の活性光線照射手段を移動させるための照射位置変更手段を備えることを特徴とする。
かかる態様によれば、相対的に活性光線に対する感度が低く硬化が遅いインクの吐出位置に活性光線の照射範囲が対応するように、活性光線照射手段を移動させることができ、インク間の硬化感度の違いによる異常を回避しうる。
(発明9):発明8に記載のインクジェット記録装置において、前記第1インク及び第2インクを含む複数種類のインクのうち、相対的に前記活性光線に対する感度が低く硬化が遅いインクを吐出する位置に前記第2の活性光線照射手段の照射範囲が対応するように、前記第2の活性光線照射手段の位置が設定されることを特徴とする。
例えば、カラーインクに比べて低感度のホワイトインクを吐出させる分割ノズル領域に対応する位置に第2の活性光線照射手段(本硬化手段)を配置する。
(発明10):発明1から9のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置において、前記活性光線照射手段は、複数個の活性光線発光素子が並んだ発光素子列を備え、前記照射領域分割手段として、前記発光素子列を複数の領域に分けて各領域の光出射範囲を規制する範囲規制部材が設けられていることを特徴とする。
発光素子列を分割ノズル領域に対応させて領域分けすることにより、分割ノズル領域に合わせた照射領域の調整が可能である。
(発明11):発明1から9のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置において、前記活性光線照射手段は、前記第2方向の両端面にそれぞれ活性光線発光素子が配置されるとともに、前記各活性光線発光素子から発せられた光を前記記録媒体に向けて反射する反射面を有し、前記光量制御手段は、前記両端面の各面に配置した前記活性光線発光素子の発光量を制御することを特徴とする。
第2方向の上流側及び下流側の両端面に発光素子を配置する構成により、各端面の発光素子の発光制御を行うことにより、分割ノズル領域に対応した照射領域の分離制御が可能である。
(発明12):発明11に記載のインクジェット記録装置において、前記活性光線照射手段は、前記両端面の各面にそれぞれ複数個の前記活性光線発光素子が配置され、前記両端面のうち一方の端面に配置された複数個の活性光線発光素子のうち、一部の活性光線発光素子から発せられた光を反射して第1照射領域に光を導く第1反射面と、当該一方の端面に配置された複数個の活性光線発光素子のうち他の一部の活性光線発光素子から発せられた光を反射して前記第1照射領域と異なる第2照射領域に光を導く第2反射面と、前記両端面のうち他方の端面に配置された複数個の活性光線発光素子のうち、一部の活性光線発光素子から発せられた光を反射して前記第1照射領域及び前記第2照射領域のいずれとも異なる第3照射領域に光を導く第3反射面と、当該他方の端面に配置された複数個の活性光線発光素子のうち、他の一部の活性光線発光素子から発せられた光を反射して前記第2照射領域に光を導く第4反射面と、を備えることを特徴とする。
かかる態様によれば、照射領域を3分割して領域別に光量を制御することが可能である。
(発明13):発明1から9のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置において、前記活性光線照射手段は、前記第2方向の両端面のうち一方の端面のみに複数個の活性光線発光素子が配置され、前記複数個の活性光線発光素子のうち、一部の活性光線発光素子から発せられた光を反射して第1照射領域に光を導く第1反射面と、前記複数個の活性光線発光素子のうち、前記一部の活性光線発光素子以外の他の一部の活性光線発光素子から発せられた光を反射して前記第1照射領域と異なる第2照射領域に光を導く第2反射面と、を備え、前記光量制御手段は、前記一部の活性光線発光素子及び前記他の一部の活性光線発光素子の発光量を制御することを特徴とする。
かかる態様によれば、第2方向の上流側或いは下流側のいずれか一方の端面のみに活性光線発光素子を配置する構成によって、照射領域の分割制御を実現できる。
(発明14):発明1から9のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置において、前記活性光線照射手段は、前記第2方向の両端面のうち一方の端面のみに3個以上の複数個の活性光線発光素子が配置され、前記複数個の活性光線発光素子が3つのグループに区分けされ、前記複数個の活性光線発光素子のうち第1のグループに属する活性光線発光素子から発せられた光を反射して第1照射領域に光を導く第5反射面と、前記複数個の活性光線発光素子のうち第2のグループに属する活性光線発光素子から発せられた光を反射して前記第1照射領域と異なる第2照射領域に光を導く第6反射面と、前記複数個の活性光線発光素子のうち第3のグループに属する活性光線発光素子から発せられた光を反射して前記第1照射領域及び第2照射領域のいずれとも異なる第3照射領域に光を導く第7反射面と、を備え、前記光量制御手段は、前記グループ単位で前記複数個の活性光線発光素子の発光量を制御することを特徴とする。
かかる態様によれば、第2方向の上流側或いは下流側のいずれか一方の端面のみに活性光線発光素子を配置する構成によって、照射領域を3分割して領域別に光量を制御することが可能である。
(発明15):活性光線の照射によって硬化する第1インクを吐出させる複数のノズルが並べられた第1ノズル列と、前記第1インクと異なる硬化特性を持つ第2インクを吐出させる複数のノズルが並べられた第2ノズル列と、を含んだ複数のノズル列を有するインクジェットヘッド、記録媒体に対して第1方向に移動させる走査工程と、前記インクジェットヘッドに対して前記記録媒体を前記第1方向と平行でない第2方向に相対移動させる相対移動工程と、前記ノズル列を前記第2方向に複数の領域に分割し、前記分割された各分割ノズル領域の単位ごとに前記インクジェットヘッドのインク吐出を制御する吐出制御工程と、前記吐出制御工程によって前記インクジェットヘッドから吐出され、前記記録媒体上に付着したインクに対して前記活性光線を照射する活性光線照射工程であって、前記各分割ノズル領域に対応して前記活性光線の照射範囲が複数の領域に分割され、当該分割された分割照射領域の光量を領域別に制御して前記活性光線の照射を行う活性光線照射工程と、を有することを特徴とする画像形成方法。
10…インクジェット記録装置、12…記録媒体、24…インクジェットヘッド、32A,32B…仮硬化光源、34A,34…本硬化光源、35…光源移動部(移動機構)、61,61C,61M,61Y,61K,61CL,61W…ノズル列、61−1,61−2,61−11,61−12,61−13…分割単位、80…白地層、82,82−1,82−2…カラー画像層、84…透明層、102…制御装置、108…光源制御部、114…搬送駆動部、116…主走査駆動部、118,119…光源駆動回路,128…吐出制御部、210…仮硬化光源ユニット、212…ハウジング、214,215…UV−LED素子、226…仕切部材、230…仮硬化光源ユニット、232…ハウジング、235…反射面、240…仮硬化光源ユニット、242…ハウジング、252…ミラー部材、300,310…仮硬化光源ユニット、312,313…ミラー部材、350…仮硬化光源ユニット

Claims (15)

  1. 活性光線の照射によって硬化する第1インクを吐出させる複数のノズルが並べられた第1ノズル列と、前記第1インクと異なる硬化特性を持つ第2インクを吐出させる複数のノズルが並べられた第2ノズル列と、を含んだ複数のノズル列を有するインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドから吐出された前記第1インク及び前記第2インクを付着させる記録媒体に対して前記インクジェットヘッドを第1方向に往復移動させる走査手段と、
    前記インクジェットヘッドに対して前記記録媒体を前記第1方向と平行でない第2方向に相対移動させる相対移動手段と、
    前記ノズル列を前記第2方向に複数の領域に分割し、前記分割された各分割ノズル領域の単位ごとに前記インクジェットヘッドのインク吐出を制御する吐出制御手段と、
    前記記録媒体上に付着したインクに対して前記活性光線を照射する活性光線照射手段と、
    前記活性光線照射手段による前記活性光線の照射範囲を前記各分割ノズル領域に対応して複数の領域に分割する照射領域分割手段と、
    前記照射領域分割手段によって分割された分割照射領域の光量を領域別に制御する光量制御手段と、を備え、
    前記活性光線照射手段は、前記走査手段によって前記インクジェットヘッドとともに移動し、前記記録媒体上に付着したインクを不完全に硬化させる程度の活性光線を照射する仮硬化手段としての第1の活性光線照射手段であり、
    仮硬化用の前記第1の活性光線照射手段とは別に、前記記録媒体上のインクを本硬化させる活性光線を照射する本硬化手段としての第2の活性光線照射手段を備えていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記第2の活性光線照射手段は、前記インクジェットヘッドから前記第1方向に前記第1の活性光線照射手段よりも外側に配置され、
    前記分割ノズル領域の描画範囲に対応した前記第2方向の位置に前記第2の活性光線照射手段を移動させるための照射位置変更手段を備えることを特徴とする請求項に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記第1インク及び第2インクを含む複数種類のインクのうち、相対的に前記活性光線に対する感度が低く硬化が遅いインクを吐出する位置に前記第2の活性光線照射手段の照射範囲が対応するように、前記第2の活性光線照射手段の位置が設定されることを特徴とする請求項に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記活性光線照射手段は、複数個の活性光線発光素子が並んだ発光素子列を備え、
    前記照射領域分割手段として、前記発光素子列を複数の領域に分けて各領域の光出射範囲を規制する範囲規制部材が設けられていることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記光量制御手段は、前記仮硬化手段としての前記第1の活性光線照射手段の光量を、前記分割照射領域に対する領域別に制御することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 活性光線の照射によって硬化する第1インクを吐出させる複数のノズルが並べられた第1ノズル列と、前記第1インクと異なる硬化特性を持つ第2インクを吐出させる複数のノズルが並べられた第2ノズル列と、を含んだ複数のノズル列を有するインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドから吐出された前記第1インク及び前記第2インクを付着させる記録媒体に対して前記インクジェットヘッドを第1方向に往復移動させる走査手段と、
    前記インクジェットヘッドに対して前記記録媒体を前記第1方向と平行でない第2方向に相対移動させる相対移動手段と、
    前記ノズル列を前記第2方向に複数の領域に分割し、前記分割された各分割ノズル領域の単位ごとに前記インクジェットヘッドのインク吐出を制御する吐出制御手段と、
    前記記録媒体上に付着したインクに対して前記活性光線を照射する活性光線照射手段と、
    前記活性光線照射手段による前記活性光線の照射範囲を前記各分割ノズル領域に対応して複数の領域に分割する照射領域分割手段と、
    前記照射領域分割手段によって分割された分割照射領域の光量を領域別に制御する光量制御手段と、を備え、
    前記活性光線照射手段は、前記第2方向の両端面にそれぞれ活性光線発光素子が配置されるとともに、前記各活性光線発光素子から発せられた光を前記記録媒体に向けて反射する反射面を有し、
    前記光量制御手段は、前記両端面の各面に配置した前記活性光線発光素子の発光量を制御することを特徴とするインクジェット記録装置。
  7. 前記活性光線照射手段は、
    前記両端面の各面にそれぞれ複数個の前記活性光線発光素子が配置され、
    前記両端面のうち一方の端面に配置された複数個の活性光線発光素子のうち、一部の活性光線発光素子から発せられた光を反射して第1照射領域に光を導く第1反射面と、当該一方の端面に配置された複数個の活性光線発光素子のうち他の一部の活性光線発光素子から発せられた光を反射して前記第1照射領域と異なる第2照射領域に光を導く第2反射面と、
    前記両端面のうち他方の端面に配置された複数個の活性光線発光素子のうち、一部の活性光線発光素子から発せられた光を反射して前記第1照射領域及び前記第2照射領域のいずれとも異なる第3照射領域に光を導く第3反射面と、当該他方の端面に配置された複数個の活性光線発光素子のうち、他の一部の活性光線発光素子から発せられた光を反射して前記第2照射領域に光を導く第4反射面と、
    を備えることを特徴とする請求項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 活性光線の照射によって硬化する第1インクを吐出させる複数のノズルが並べられた第1ノズル列と、前記第1インクと異なる硬化特性を持つ第2インクを吐出させる複数のノズルが並べられた第2ノズル列と、を含んだ複数のノズル列を有するインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドから吐出された前記第1インク及び前記第2インクを付着させる記録媒体に対して前記インクジェットヘッドを第1方向に往復移動させる走査手段と、
    前記インクジェットヘッドに対して前記記録媒体を前記第1方向と平行でない第2方向に相対移動させる相対移動手段と、
    前記ノズル列を前記第2方向に複数の領域に分割し、前記分割された各分割ノズル領域の単位ごとに前記インクジェットヘッドのインク吐出を制御する吐出制御手段と、
    前記記録媒体上に付着したインクに対して前記活性光線を照射する活性光線照射手段と、
    前記活性光線照射手段による前記活性光線の照射範囲を前記各分割ノズル領域に対応して複数の領域に分割する照射領域分割手段と、
    前記照射領域分割手段によって分割された分割照射領域の光量を領域別に制御する光量制御手段と、を備え、
    前記活性光線照射手段は、前記第2方向の両端面のうち一方の端面のみに複数個の活性光線発光素子が配置され、前記複数個の活性光線発光素子のうち、一部の活性光線発光素子から発せられた光を反射して第1照射領域に光を導く第1反射面と、
    前記複数個の活性光線発光素子のうち、前記一部の活性光線発光素子以外の他の一部の活性光線発光素子から発せられた光を反射して前記第1照射領域と異なる第2照射領域に光を導く第2反射面と、を備え、
    前記光量制御手段は、前記一部の活性光線発光素子及び前記他の一部の活性光線発光素子の発光量を制御することを特徴とするインクジェット記録装置。
  9. 活性光線の照射によって硬化する第1インクを吐出させる複数のノズルが並べられた第1ノズル列と、前記第1インクと異なる硬化特性を持つ第2インクを吐出させる複数のノズルが並べられた第2ノズル列と、を含んだ複数のノズル列を有するインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドから吐出された前記第1インク及び前記第2インクを付着させる記録媒体に対して前記インクジェットヘッドを第1方向に往復移動させる走査手段と、
    前記インクジェットヘッドに対して前記記録媒体を前記第1方向と平行でない第2方向に相対移動させる相対移動手段と、
    前記ノズル列を前記第2方向に複数の領域に分割し、前記分割された各分割ノズル領域の単位ごとに前記インクジェットヘッドのインク吐出を制御する吐出制御手段と、
    前記記録媒体上に付着したインクに対して前記活性光線を照射する活性光線照射手段と、
    前記活性光線照射手段による前記活性光線の照射範囲を前記各分割ノズル領域に対応して複数の領域に分割する照射領域分割手段と、
    前記照射領域分割手段によって分割された分割照射領域の光量を領域別に制御する光量制御手段と、を備え、
    前記活性光線照射手段は、前記第2方向の両端面のうち一方の端面のみに3個以上の複数個の活性光線発光素子が配置され、前記複数個の活性光線発光素子が3つのグループに区分けされ、前記複数個の活性光線発光素子のうち第1のグループに属する活性光線発光素子から発せられた光を反射して第1照射領域に光を導く第5反射面と、
    前記複数個の活性光線発光素子のうち第2のグループに属する活性光線発光素子から発せられた光を反射して前記第1照射領域と異なる第2照射領域に光を導く第6反射面と、
    前記複数個の活性光線発光素子のうち第3のグループに属する活性光線発光素子から発せられた光を反射して前記第1照射領域及び第2照射領域のいずれとも異なる第3照射領域に光を導く第7反射面と、を備え、
    前記光量制御手段は、前記グループ単位で前記複数個の活性光線発光素子の発光量を制御することを特徴とするインクジェット記録装置。
  10. 前記吐出制御手段は、前記分割ノズル領域の単位ごとに前記第1インク及び前記第2インクを含む各インクの吐出を制御して、前記記録媒体上に各分割ノズル領域から吐出されたインクによる層を形成し、異なる分割ノズル領域から吐出されたインクにより形成される複数の層を積層させるように前記インクジェットヘッドのインク吐出を制御することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記第1インクはカラーインクであり、前記第2インクは白インク又はクリアインクであることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  12. 前記カラーインクを吐出させる分割ノズル領域に対応する分割照射領域の光量に比べて、前記白インク又は前記クリアインクを吐出させる分割ノズル領域に対応する分割照射領域の光量を低光量とすることを特徴とする請求項11に記載のインクジェット記録装置。
  13. 前記複数の分割ノズル領域のうち、いずれかの分割ノズル領域から前記カラーインクが吐出され、当該吐出されたカラーインクによって前記記録媒体上にカラー層が形成されるとともに、前記カラー層の下地として、又は前記カラー層の上に積層して、前記複数の分割ノズル領域のうち、前記カラー層を形成する分割ノズル領域とは異なる分割ノズル領域から前記白インクが吐出され、当該吐出された白インクによって前記記録媒体上にホワイト層が積層形成されることを特徴とする請求項12に記載のインクジェット記録装置。
  14. 前記複数の分割ノズル領域のうち、いずれかの分割ノズル領域から前記カラーインクが吐出され、当該吐出されたカラーインクによって前記記録媒体上にカラー層が形成されるとともに、前記カラー層の下地として、又は前記カラー層の上に積層して、前記複数の分割ノズル領域のうち、前記カラー層を形成する分割ノズル領域とは異なる分割ノズル領域から前記クリアインクが吐出され、当該吐出されたクリアインクによって前記記録媒体上にクリア層が積層形成されることを特徴とする請求項12に記載のインクジェット記録装置。
  15. 活性光線の照射によって硬化する第1インクを吐出させる複数のノズルが並べられた第1ノズル列と、前記第1インクと異なる硬化特性を持つ第2インクを吐出させる複数のノズルが並べられた第2ノズル列と、を含んだ複数のノズル列を有するインクジェットヘッド、記録媒体に対して第1方向に移動させる走査工程と、
    前記インクジェットヘッドに対して前記記録媒体を前記第1方向と平行でない第2方向に相対移動させる相対移動工程と、
    前記ノズル列を前記第2方向に複数の領域に分割し、前記分割された各分割ノズル領域の単位ごとに前記インクジェットヘッドのインク吐出を制御する吐出制御工程と、
    前記吐出制御工程によって前記インクジェットヘッドから吐出され、前記記録媒体上に付着したインクに対して前記活性光線を照射する活性光線照射工程であって、前記各分割ノズル領域に対応して前記活性光線の照射範囲が複数の領域に分割され、当該分割された分割照射領域の光量を領域別に制御して前記活性光線の照射を行う活性光線照射工程と、
    を有し、
    前記活性光線照射工程は、前記走査工程による前記インクジェットヘッドの移動とともに、前記記録媒体上に付着したインクを不完全に硬化させる程度の活性光線を照射する仮硬化の工程としての第1の活性光線照射工程であり、
    仮硬化用の前記第1の活性光線照射工程とは別に、前記記録媒体上のインクを本硬化させる活性光線を照射する本硬化の工程としての第2の活性光線照射工程を備えていることを特徴とする画像形成方法。
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