JP4288146B2 - 溶接熱影響部の耐軟化性に優れたバーリング性高強度鋼板の製造方法 - Google Patents

溶接熱影響部の耐軟化性に優れたバーリング性高強度鋼板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、溶接熱影響部の耐軟化性に優れた引張強度540MPa以上のバーリング性高強度鋼板およびその製造方法に関するものであり、特に、成形後にスポット、アーク、プラズマ、レーザー等により溶接される場合や、これら溶接後に成形される場合において加工性と溶接部の強度の両立が求められる自動車部品等の用途に用いられる素材として好適な溶接熱影響部の耐軟化性に優れたバーリング性高強度鋼板およびその製造方法に関するものである。
近年、自動車の燃費向上などのために軽量化を目的として、Al合金等の軽金属や高強度鋼板の自動車部材への適用が進められている。
ただ、Al合金等の軽金属は比強度が高いという利点があるものの鋼に比較して著しく高価であるためその適用は特殊な用途に限られてきた。より広い範囲で自動車の軽量化を推進するためには安価な高強度鋼板の適用が強く求められている。
一般に材料は高強度になるほど成形性が悪くなる。鉄鋼材料においても例外ではなく、これまでに高強度と高延性の両立の試みがなされてきた。また、自動車部品に使用される材料に求められる特性としては延性の他にバーリング加工性がある。しかし、バーリング加工性も高強度化に伴って低下する傾向を示すため、バーリング加工性の向上も高強度鋼板の自動車部品への適用の課題となっている。一方、自動車部品はプレス成形等によって加工された部材をスポット、アーク、プラズマ、レーザー等の溶接によってアッセンブルされる。また、最近では鋼板をこれら溶接によって接合した後にプレス成形される場合もある。いずれにしても成形時もしくは部品として組み付けられて使用された時の溶接部強度は成形限界、安全性の面から非常に重要である。従って、自動車部品等への高強度鋼板の適用にあたっては、そのバーリング加工性とともに溶接部強度も重要な検討課題となる。
バーリング加工性に優れた高強度鋼板については、Ti、Nbを添加することにより第二相を低減し主相であるポリゴナルフェライト中にTiC、NbCを析出強化させることによって伸びフランジ性の優れた高強度熱延鋼板とした発明がある(例えば、特許文献1)。
また、Ti、Nbを添加することにより第二相を低減しミクロ組織をアシキュラーフェライトとしTiC、NbCで析出強化することによって伸びフランジ性の優れた高強度熱延鋼板とした発明がある(例えば、特許文献2)。
一方、溶接部強度を改善する技術としては、Nb、Moの複合添加により溶接部の軟化を抑制する鋼板を得る発明がある(例えば、特許文献3)。
また、NbNの析出を活用して溶接部の軟化を抑制するフェライトおよびマルテンサイトからなる鋼板を得る発明もある(例えば、特許文献4)。
しかしながら、サスペンションアームやフロントサイドメンバー等一部の部品用鋼板においては、バーリング加工性をはじめとする成形性とともに溶接部の強度が大変に重要であり、上記従来技術では、これら両特性を共に満足することができない。また例え両特性が満足されたとしても安価に安定して製造できる製造方法を提供することが重要であり、上記従来技術では、不十分であると言わざるを得ない。
すなわち、特許文献1に記載の発明では、高い伸びフランジ性を得るために面積率で85%以上のポリゴナルフェライトが必須であるが、85%以上のポリゴナルフェライトを得るためには熱間圧延後にフェライト粒の成長を促進するため長時間の保持が必要であり操業コスト上好ましくない。
また、特許文献2に記載の発明では、転位密度が高いミクロ組織と微細なTiC及び/又はNbCの析出によって80kgf/mm2で17%程度の延性しかなく成形性が不十分である。
さらに、これらの発明は溶接部の軟化については何ら言及していいない。一方、特許文献3に記載の発明には、バーリング加工性向上に関しては何も記載されていない。
さらに、特許文献4に記載の発明は、フェライト−マルテンサイト複合組織鋼に関するものでは本発明のバーリング加工性に優れる鋼板のミクロ組織を得る技術とは明らかに異なる。
特開平6−200351号公報 特開平7−11382号公報 特開2000−87175号公報 特開2000−178654号公報
本発明は、上記問題点を解決して成形後にスポット、アーク、プラズマ、レーザー等により溶接される場合や、これら溶接後に成形される場合において加工性と溶接部の強度の両立が求められる自動車部品等の用途に用いられる素材として好適な溶接熱影響部の耐軟化性に優れたバーリング性高強度鋼板の製造方法を得ようとするものである。すなわち、本発明は、溶接熱影響部の耐軟化性に優れた引張強度540MPa以上のバーリング性高強度鋼板を安価に安定して製造できる製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、現在通常に採用されている製造設備により工業的規模で生産されている薄鋼板の製造プロセスを念頭において、バーリング性高強度鋼板の溶接熱影響部の耐軟化性を向上させるべく鋭意研究を重ねた。その結果、C:0.01〜0.1%、Si:0.01〜2%、Mn:0.05〜3%、P≦0.1%、S≦0.03%、Al:0.005〜1%、N:0.0005〜0.005%、Ti:0.05〜0.5%、を含み、さらに0<C−(12/48Ti−12/14N−12/32S)≦0.05%、さらに、Mo+Cr≧0.2%、かつCr≦0.5%、Mo≦0.5%、を満たす範囲でC、S、N、Tiを含有し残部がFe及び不可避的不純物からなる鋼であって、そのミクロ組織が、フェライト、またはフェライトおよびベイナイトからなるバーリング性高強度鋼板がバーリング性は非常に優れるものの溶接熱影響部が著しく軟化することを知見した。さらに上記バーリング性高強度鋼板の溶接熱影響部軟化の原因が溶接温度履歴によるミクロ組織の焼き戻しによるものであることを突き止め、耐軟化性を向上させるためにはCr、Moの複合添加が非常に有効であることを新たに見出し、本発明をなしたものである。
即ち、本発明の要旨は、以下の通りである。
(1) 質量%にて、
C :0.01〜0.1%、
Si:0.01〜2%、
Mn:0.05〜3%、
P ≦0.1%、
S ≦0.03%、
Al:0.005〜1%、
N :0.0005〜0.005%、
Ti:0.05〜0.5%、
を含み、さらに
0%<C−(12/48Ti−12/14N−12/32S)≦0.05%、
さらに
Mo+Cr≧0.2%、かつCr≦0.5%、Mo≦0.5%、
を満たす範囲でC、S、N、Ti、Cr、Moを含有し残部がFe及び不可避的不純物からなる成分の鋼の鋼片の熱間圧延に際して仕上圧延をAr 3 変態点温度+30℃以上の温度域で終了し、その後10秒以内に冷却終了までの平均冷却速度が50℃/秒以上の冷却速度で700℃以下の温度域まで冷却し、350℃以上650℃以下の巻き取り温度にて巻き取る熱間圧延をすることを特徴とする、溶接熱影響部の耐軟化性に優れたバーリング性高強度鋼板の製造方法。
(2) 前記(1)に記載の鋼がさらに、質量%にて、Nb:0.01〜0.5%を含み、さらに0<C−(12/48Ti+12/93Nb−12/14N−12/32S)≦0.05%、を満たす範囲でNbを含有することを特徴とする溶接熱影響部の耐軟化性に優れたバーリング性高強度鋼板の製造方法。
(3) 前記(1)又は(2)に記載の鋼が、さらに、質量%にて、Ca:0.0005〜0.002%、REM:0.0005〜0.02%の一種または二種を含有することを特徴とする、溶接熱影響部の耐軟化性に優れたバーリング性高強度鋼板の製造方法。
(4) 前記(1)ないし(3)のいずれか1項に記載の鋼が、さらに、質量%にて、Cu:0.2〜1.2%を含有することを特徴とする、溶接熱影響部の耐軟化性に優れたバーリング性高強度鋼板の製造方法。
(5) 前記(1)ないし(4)のいずれか1項に記載の鋼が、さらに、質量%にて、Ni:0.1〜0.6%を含有することを特徴とする、溶接熱影響部の耐軟化性に優れたバーリング性高強度鋼板の製造方法。
(6) 前記(1)ないし(5)のいずれか1項に記載の鋼が、さらに、質量%にて、B:0.0002〜0.002%を含有することを特徴とする、溶接熱影響部の耐軟化性に優れたバーリング性高強度鋼板の製造方法。
前記(1)ないし(6)のいずれか1項に記載の成分の鋼の鋼片を熱間圧延、酸洗、冷間圧延後、800℃以上の温度域で5〜150秒間保持し、その後平均冷却速度が50℃/秒以上の冷却速度で700℃以下の温度域まで冷却する工程の熱処理をすることを特徴とする、溶接熱影響部の耐軟化性に優れたバーリング性高強度鋼板の製造方法。
前記(1)ないし(6)のいずれか1項に記載の製造方法において、熱間圧延工程終了後に亜鉛めっき浴中に浸積させて鋼板表面を亜鉛めっきすることを特徴とする、溶接熱影響部の耐軟化性に優れたバーリング性高強度鋼板の製造方法。
前記(7)に記載の製造方法において前記熱処理終了後、亜鉛めっき浴中に浸積させて鋼板表面を亜鉛めっきすることを特徴とする、溶接熱影響部の耐軟化性に優れたバーリング性高強度鋼板の製造方法。
10前記(8)又は(9)に記載の製造方法において、亜鉛めっき浴中に浸積させて鋼板表面を亜鉛めっきした後、合金化処理することを特徴とする、溶接熱影響部の耐軟化性に優れたバーリング性高強度鋼板の製造方法。
以上詳述したように、本発明は、溶接熱影響部の耐軟化性に優れた引張強度540MPa以上のバーリング性高強度鋼板およびその製造方法に関するものであり、これらの薄鋼板を用いることにより、成形後にスポット、アーク、プラズマ、レーザー等により溶接される場合や、これら溶接後に成形される場合において溶接熱影響部の耐軟化性の大幅な改善が期待できるため、本発明は、工業的価値が高い発明であると言える。
まず、溶接熱影響部の耐軟化性に及ぼすC*量(C*=C−(12/48Ti−12/14N−12/32S):以下C*と標記する。)およびCr、Mo含有量の影響についての調査を行った。そのための供試材は、次のようにして準備した。すなわち、0.05%C−1.0%Si−1.4%Mn−0.01%P−0.001%SをベースにC*量(Ti、N含有量)およびCr+Mo量を変化させて成分調整し溶製した鋳片を熱間圧延して常温で巻き取り、550℃で1時間等温保持した後、炉冷する熱処理を施した。これらの鋼板についてアーク溶接部硬度測定を行った結果を図2に示す。
ここで、この結果より、C*量およびCr+Mo量と溶接熱影響部の軟化程度ΔHv(ΔHv=Hv(母材硬度平均値)−Hv(溶接熱影響最軟化部硬度)と定義する:図1参照)には強い相関があり、C*量が0より大きく0.05%以下かつCr+Mo量が0.2%以上で溶接熱影響部の軟化が著しく抑制されることを新規に知見した。
このメカニズムは必ずしも明らかではないが、ベイニティックなミクロ組織により強度を得ている材料は、アーク溶接等の溶接熱サイクルでその熱影響部が軟化する場合がある。MoもしくはCrは溶接のような短時間の熱サイクルでも、C等の元素とクラスタリングもしくは析出して強度を上昇させ、結果として熱影響部の軟化を抑制したと推測される。ただし、MoとCrの含有量の合計が0.2%未満ではこの効果が失われる。
一方、MoもしくはCr炭化物等を得るためには、TiC等の高温で析出する炭化物で固定される当量以上のCを含有しなければならない。従って、C*≦0でこの効果は失われる。
なお、アーク溶接の溶接熱影響部の硬度測定はについては、JIS Z 3101記載の1号試験片にて、JIS Z 2244記載の試験方法に準じてで測定した。ただし、アーク溶接は、シールドガス:CO2、ワイヤ:日鐵溶接工業(株)製YM−60Cφ1.2mmを用い、溶接速度:100cm/分、溶接電流:260±10A、溶接電圧:26±1V、供試材の板厚は2.6mmとし、硬度測定位置は、表面より0.25mm、測定間隔は、0.5mmで、試験力は98Nとした。
次に、本発明における鋼板のミクロ組織について説明する。
鋼板のミクロ組織は、優れたバーリング加工性を確保するためにフェライト単相が望ましい。ただし、必要に応じ一部ベイナイトを含むことを許容するものであるが、良好なバーリング加工性を確保するためには、ベイナイトの体積分率は10%以下が望ましい。なお、ここで言うフェライトとはベイニティックフェライトおよびアシュキュラーフェライト組織も含む。また、ベイナイトとは透過型電子顕微鏡にて薄膜を観察した場合フェライトラス間にセメンタイト等の炭化物を含むかもしくはフェライトラス内にセメンタイト等の炭化物を含む組織である。一方、ベイニティックフェライトおよびアシュキュラーフェライト組織とはTi、Nbの炭窒化物以外はフェライトラス内およびフェライトラス間に炭化物を含まない組織と定義する。
また、不可避的なマルテンサイト、残留オーステナイトおよびパーライトを含むことを許容するものであるが、良好なバーリング性を確保するためには、残留オーステナイトおよびマルテンサイトを合わせた体積分率は5%未満が望ましい。さらに、良好な疲労特性を確保するためには、粗大な炭化物を含むパーライトの体積分率は5%以下が望ましい。また、ここで、フェライト、ベイナイト、残留オーステナイト、パーライト、マルテンサイトの体積分率とは鋼板板幅の1/4Wもしくは3/4W位置より切出した試料を圧延方向断面に研磨し、ナイタール試薬を用いてエッチングし、光学顕微鏡を用い200〜500倍の倍率で観察された板厚の1/4tにおけるミクロ組織の面積分率で定義される。
次に、本発明の化学成分の限定理由について説明する。
Cは、本発明における最も重要な元素の一つである。すなわち、Cは、溶接のような短時間の熱サイクルでもMoもしくはCrとクラスタリングもしくは析出して溶接熱影響部の軟化を抑制する効果がある。ただし、0.1%超含有していると加工性及び溶接性が劣化するので、0.1%以下とする。また0.01%未満であると強度が低下するので0.01%以上とする。
Siは、固溶強化元素として強度上昇に有効である。所望の強度を得るためには、0.01%以上含有する必要がある。しかし、2%超含有すると加工性が劣化する。そこで、Siの含有量は0.01%以上、2%以下とする。
Mnは、固溶強化元素として強度上昇に有効である。所望の強度を得るためには、0.05%以上必要である。また、Mn以外にSによる熱間割れの発生を抑制するTiなどの元素が十分に添加されない場合には質量%でMn/S≧20となるMn量を添加することが望ましい。一方、3%超添加するとスラブ割れを生ずるため、3%以下とする。
Pは、不純物であり低いほど望ましく、0.1%超含有すると加工性や溶接性に悪影響を及ぼすとともに疲労特性も低下させるので、0.1%以下とする。
Sは、多すぎると熱間圧延時の割れを引き起こすので極力低減させるべきであるが、0.03%以下ならば許容できる範囲である。
Alは、溶鋼脱酸のために0.005%以上添加する必要があるが、コストの上昇を招くため、その上限を1%とする。また、あまり多量に添加すると、非金属介在物を増大させ伸びを劣化させるので望ましくは0.5%以下とする。
Nは、Cよりも高温にてTiおよびNbと析出物を形成し、所望のCを固定するのに有効なTiおよびNbを減少させる。従って極力低減させるべきであるが、0.005%以下ならば許容できる範囲である。
Tiは、本発明における最も重要な元素の一つである。すなわち、Tiは析出強化により鋼板の強度上昇に寄与する。ただし、0.05%未満ではこの効果が不十分であり、0.5%超含有してもその効果が飽和するだけでなく合金コストの上昇を招く。従ってTiの含有量は0.05%以上、0.5%以下とする。さらに、バーリング加工性を劣化させるセメンタイト等の炭化物の原因となるCを析出固定し、バーリング加工性の向上に寄与するためには、C−(12/48Ti−12/14N−12/32S)≦0.05%の条件を満たすことが必要である。一方、溶接熱影響部の軟化抑制の面からは、MoもしくはCrをクラスタリングもしくは析出させるに十分な固溶Cが必要であるので、0<C−(12/48Ti−12/14N−12/32S)とする。
Mo、Crは、本発明の最も重要な元素の一つであり、溶接のような短時間の熱サイクルでも、C等の元素とクラスタリングもしくは析出して熱影響部の軟化を抑制する。ただし、MoとCrの含有量の合計が0.2%未満ではこの効果が失われる。また、それぞれ、0.5%超含有してもその効果が飽和するので、それぞれ、Mo≦0.5%、Cr≦0.5%とする。
Nbは、Ti同様に析出強化により鋼板の強度上昇に寄与する。ただし、0.01%未満ではこの効果が不十分であり、0.5%超含有してもその効果が飽和するだけでなく合金コストの上昇を招く。従ってNbの含有量は0.01%以上、0.5%以下とする。さらに、バーリング加工性を劣化させるセメンタイト等の炭化物の原因となるCを析出固定し、C−(12/48Ti+12/93Nb−12/14N−12/32S)≦0.05%の条件を満たすことが必要である。一方、溶接熱影響部の軟化抑制の面からは、MoもしくはCrをクラスタリングもしくは析出させるに十分な固溶Cが必要であるので、0<C−(12/48Ti+12/93Nb−12/14N−12/32S)とする。
CaおよびREMは、破壊の起点となったり、加工性を劣化させる非金属介在物の形態を変化させて無害化する元素である。ただし、0.005%未満添加してもその効果がなく、Caならば0.02%超、REMならば0.2%超添加してもその効果が飽和するのでCa=0.005〜0.02%、REM=0.005〜0.2%添加することが好ましい。
Cuは、固溶状態で疲労特性を改善する効果がある。ただし、0.2%未満では、その効果は少なく、1.2%を超えて含有すると巻取り中に析出して析出強化により鋼板の静的強度が著しく上昇するため、加工性が著しく劣化することになる。また、このようなCuの析出強化では、疲労限は静的強度の上昇ほどには向上しないので疲労限度比が低下してしまう。そこで、Cuの含有量は0.2〜1.2%の範囲とする。
Niは、Cu含有による熱間脆性防止のために必要に応じ添加する。ただし、0.1%未満ではその効果が少なく、1%を超えて添加してもその効果が飽和するので、0.1〜1%とする。
Bは、固溶C量の減少が原因と考えられるPによる粒界脆化を抑制することによって疲労限を上昇させる効果があるので必要に応じ添加する。さらに、母材強度が640MPa以上である場合、溶接熱影響部のうちα→γ→α変態が起こる熱履歴を受ける部位において低Ceq故に焼が入らず、軟化する恐れがある場合に焼入れ性を向上させるBを添加することにより、当該部位での軟化を抑制し、継手の破断形態を溶接部から、母材部へ遷移させる効果があるので必要に応じて添加する。ただし、0.0002%未満ではその効果を得るために不十分であり、0.002%超添加するとスラブ割れが起こる。よって、Bの添加は、0.0002%以上、0.002%以下とする。
さらに、強度を付与するために、V、Zrの析出強化もしくは固溶強化元素の一種または二種以上を添加してもよい。ただし、それぞれ、0.02%、0.02%未満ではその効果を得ることができない。また、それぞれ、0.2%、0.2%を超え添加してもその効果は飽和する。
なお、これらを主成分とする鋼にSn、Co、Zn、W、Mgを合計で1%以下含有しても構わない。しかしながらSnは熱間圧延時に疵が発生する恐れがあるので0.05%以下が望ましい。
次に、本発明の製造方法の限定理由について、以下に詳細に述べる。
本発明は、鋳造後、熱間圧延後冷却ままもしくは熱間圧延後、熱間圧延後冷却・酸洗し冷延した後に熱処理、あるいは熱延鋼板もしくは冷延鋼板を溶融めっきラインにて熱処理を施したまま、更にはこれらの鋼板に別途表面処理を施すことによっても得られる。
本発明において熱間圧延に先行する製造方法は特に限定するものではない。すなわち、高炉や電炉等による溶製に引き続き各種の2次製錬で目的の成分含有量になるように成分調整を行い、次いで通常の連続鋳造、インゴット法による鋳造の他、薄スラブ鋳造などの方法で鋳造すればよい。原料にはスクラップを使用しても構わない。連続鋳造よって得たスラブの場合には高温鋳片のまま熱間圧延機に直送してもよいし、室温まで冷却後に加熱炉にて再加熱した後に熱間圧延してもよい。
再加熱温度については特に制限はないが、1400℃以上であると、スケールオフ量が多量になり歩留まりが低下するので、再加熱温度は1400℃未満が望ましい。また、1000℃未満の加熱はスケジュール上操業効率を著しく損なうため、再加熱温度は1000℃以上が望ましい。さらには、1100℃未満での加熱はTiおよび/またはNbを含む析出物がスラブ中で再溶解せず粗大化し析出強化能を失うばかりでなくバーリング加工性にとって望ましいサイズと分布のTiおよび/またはNbを含む析出物が析出しなくなるので、再加熱温度は1100℃以上が望ましい。
熱間圧延工程は、粗圧延を終了後、仕上げ圧延を行うが、粗圧延後または、それに続くデスケーリング後にシートバーを接合し、連続的に仕上げ圧延をしてもよい。その際に粗バーを一旦コイル状に巻き、必要に応じて保温機能を有するカバーに格納し、再度巻き戻してから接合を行ってもよい。また、その後の仕上げ圧延はデスケーリング後に再びスケールが生成してしまうのを防ぐために5秒以内に行うのが望ましい。
仕上げ圧延は、最終パス温度(FT)がAr3変態点+30℃以上の温度域で終了する必要がある。これは、熱間圧延後の冷却工程においてバーリング加工性にとって好ましいベイニティックなフェライト、またはフェライトおよびベイナイトを得るためにγ→α変態が低温で起こることが必要であるが、最終パス温度(FT)がAr3変態点+30℃未満の温度域ではひずみ誘起によるフェライト変態核生成が起こり、ポリゴナルで粗大なフェライトが生成してしまう懸念がある。仕上げ温度の上限は本発明の効果を得るためには特に定める必要はないが、操業上スケール疵が発生する可能性があるため、1100℃以下とすることが好ましい。ここでAr3変態点温度とは、例えば以下の計算式により鋼成分との関係で簡易的に示される。すなわち
Ar3=910−310×%C+25×%Si−80×%Mn
仕上圧延を終了した後は、指定の巻取温度(CT)まで冷却するが、その冷却開始までの時間は10秒以内とする。これは冷却開始までの時間が10秒超であると圧延直後に再結晶したオーステナイト粒が粗大化してしまいγ→α変態後のフェライト粒が粗大化してしまう懸念があるからである。次に冷却終了までの平均冷却速度であるが、50℃/秒以上が必要である。これは冷却終了までの平均冷却速度が50℃/秒未満であるとバーリング加工性にとって好ましいベイニティックなフェライト、またはフェライトおよびベイナイトの体積分率が減少してします恐れがあるからである。また、冷却速度の上限は実際の工場設備能力等を考慮すると500℃/秒以下である。冷却終了温度は700℃以下の温度域であることが必要である。これは冷却終了温度が700℃超であるとバーリング加工性にとって好ましいベイニティックなフェライト、またはフェライトおよびベイナイト以外のミクロ組織が生成してしまう怖れがあるからである。冷却終了温度の下限は本発明の効果を得るためには特に定める必要はない。ただし、巻き取り温度以下には本発明のプロセス上ありえない。冷却終了後から巻き取りまでのの工程については特に定めないが、必要に応じて巻き取り温度まで冷却してもよいが、この場合、熱ひずみによる板そりが懸念されることから、300℃/s以下とすることが望ましい。
次に巻取温度が350℃未満では十分なTiおよび/またはNbを含む析出物が生じなくなり、強度低下が懸念される、650℃超ではTiおよび/またはNbを含む析出物のサイズが粗大化し析出強化による強度上昇に寄与しなくなるばかりでなく、析出物が大きすぎると析出物と母相の界面にボイドが生じやすくなり、穴拡性が低下する恐れがある。従って巻取温度は350℃〜650℃とする。さらに、巻取り後の冷却速度は特に限定しないが、Cuを1%以上添加した場合、巻取温度(CT)が450℃超であると巻取り後にCuが析出して加工性が劣化するばかりでなく、疲労特性向上に有効な固溶状態のCuが失われる恐れがあるので、巻取温度(CT)が450℃超の場合、巻取り後の冷却速度は200℃までを30℃/s以上とすることが望ましい。
熱間圧延工程終了後は必要に応じて酸洗し、その後インラインまたはオフラインで圧下率10%以下のスキンパスまたは圧下率40%程度までの冷間圧延を施しても構わない。
次に、冷延鋼板として最終製品にする場合であるが、熱間での仕上げ圧延条件は特に限定しない。また、仕上げ圧延の最終パス温度(FT)はAr3変態点温度未満で終了しても差し支えないが、その場合は、圧延前もしくは圧延中に強い加工組織が残留するため、続く巻取処理または加熱処理により回復、再結晶させることが望ましい。続く酸洗後の冷間圧延工程は特に限定することなく本発明の効果が得られる。
この様に冷間圧延された鋼板の熱処理は連続焼鈍工程を前提としている。まず、800℃以上の温度域で5〜150秒間行う。この熱処理温度が800℃未満の場合には後の冷却においてバーリング加工性にとって好ましいベイニティックなフェライト、またはフェライトおよびベイナイトが得られない懸念があるので、熱処理温度は800℃以上とする。また、熱処理温度の上限は特に定めないが、連続焼鈍設備の制約上実質的に900℃以下である。
一方、この温度域での保持時間は、5秒未満では、TiおよびNbの炭窒化物が完全に再固溶するのに不十分であり、150秒超の熱処理を行ってもその効果が飽和するばかりでなく生産性を低下させるので、保持時間は5〜150秒間とする。
次に冷却終了までの平均冷却速度であるが、50℃/秒以上が必要である。これは冷却終了までの平均冷却速度が50℃/秒未満であるとバーリング加工性にとって好ましいベイニティックなフェライト、またはフェライトおよびベイナイトの体積分率が減少してします恐れがあるからである。また、冷却速度の上限は実際の工場設備能力等を考慮すると200℃/秒以下である。
冷却終了温度は700℃以下の温度域であることが必要であるが、連続焼鈍設備を用いる場合、冷却終了温度が550℃超になることは通常はないので特に配慮する必要はない。また、冷却終了温度の下限は本発明の効果を得るためには特に定める必要はない。
さらにその後、必要に応じてスキンパス圧延を施してもよい。
酸洗後の熱延鋼板、もしくは上記の熱処理工程終了後の冷延鋼板に亜鉛めっきを施すためには、亜鉛めっき浴中に浸積し、必要に応じて合金化処理してもよい。
以下に、実施例により本発明をさらに説明する。
表1に示す化学成分を有するA〜Mの鋼は、転炉にて溶製して、連続鋳造後、表2に示す加熱温度で再加熱し、粗圧延に続く仕上げ圧延で1.2〜5.5mmの板厚にした後に巻き取った。ただし、表中の化学組成についての表示は質量%である。なお、表2に示すように一部については熱間圧延工程後、酸洗、冷延、熱処理を行った。板厚は0.7〜2.3mmである。一方、上記鋼板のうち鋼Hおよび鋼C−7については、亜鉛めっきを施した。
製造条件の詳細を表2に示す。ここで、「SRT」はスラブ加熱温度、「FT」は最終パス仕上げ圧延温度、「開始時間」とは圧延終了から冷却開始までの時間、「冷却速度」とは、冷却開始から冷却停止までの平均冷却速度、「CT」は巻き取り温度である。ただし、後に冷延工程にて圧延を行う場合はこのような制限の限りではないので「―」とした。
このようにして得られた熱延板の引張試験は、供試材を、まず、JIS Z 2201記載の5号試験片に加工し、JIS Z 2241記載の試験方法に従って行った。試験片の形状及び寸法は、図3(a)、(b)に示すとおりであり、鋼板1、2の継目4を溶接して溶接金属3を形成し、端部に補助板5、6を装着して試験片とした。表2に降伏強度(YP)、引張強度(TS)、破断伸び(El)を示す。一方、バーリング加工性(穴拡げ性)については日本鉄鋼連盟規格JFS T 1001−1996記載の穴拡げ試験方法に従って評価した。表2に穴拡げ率(λ)を示す。ここで、フェライト、ベイナイト、残留オーステナイト、パーライト、マルテンサイトの体積分率とは鋼板板幅の1/4Wもしくは3/4W位置より切出した試料を圧延方向断面に研磨、エッチングし、光学顕微鏡を用い200〜500倍の倍率で観察された板厚の1/4tにおけるミクロ組織の面積分率で定義される。さらに、図3に示す溶接継手引張試験片にてJIS Z 2241に準じた方法で引っ張り試験を実施し、その破断個所を目視外観観察より母材部/溶接部と分類した。継手強度の観点からこの溶接破断部は溶接部より母材部の方がより望ましい。
なお、アーク溶接の溶接熱影響部の硬度測定はについては、JIS Z 3101記載の1号試験片にて、JIS Z 2244記載の試験方法に準じて測定した。ただし、アーク溶接は、シールドガス:CO2、ワイヤ:日鐵溶接工業(株)製YM−28φ1.2mm、YM−60Cφ1.2mm、YM−80Cφ1.2mmを必要に応じて使い分け、溶接速度:100cm/分、溶接電流:260±10A、溶接電圧:26±1V、供試材の板厚は研磨を行い2.6mmとし、硬度測定位置は、表面より0.25mm、測定間隔は、0.5mmで、試験力は98Nとした。
本発明に沿うものは、鋼A、B、C−1、C−7、F、H、K、L、Mの9鋼であり、所定の量の鋼成分を含有し、そのミクロ組織が、フェライト、またはフェライトおよびベイナイトからなることを特徴とする溶接熱影響部の耐軟化性に優れたバーリング性高強度鋼板が得られており、従って、本発明記載の方法によって評価した従来鋼の熱影響部軟化度ΔHvが50以上であるのに対して有意差が認められる。さらに、鋼FについてはB添加の効果により、溶接熱影響部のうちα→γ→α変態が起こる熱履歴を受ける部位において焼入れ性が向上した結果、破断位置が母材部となっている。
上記以外の鋼は、以下の理由によって本発明の範囲外である。すなわち、鋼C−2は、仕上圧延終了温度(FT)が本発明請求項8の範囲外であるので、請求項1記載の目的とするミクロ組織が得られず十分な穴拡げ性(λ)が得られていない。鋼C−3は、仕上圧延終了から冷却開始までの時間が本発明請求項8の範囲外であるので、請求項1記載の目的とするミクロ組織が得られず十分な穴拡げ性(λ)が得られていない。鋼C−4は、平均冷却速度が本発明請求項8の範囲外であるので、請求項1記載の目的とするミクロ組織が得られず十分な穴拡げ性(λ)が得られていない。鋼C−5は、冷却終了温度および巻き取り温度が本発明請求項8の範囲外であるので、請求項1記載の目的とするミクロ組織が得られず十分な穴拡げ性(λ)が得られていない。鋼C−6は、巻き取り温度が本発明請求項8の範囲外であるので、請求項1記載の目的とするミクロ組織が得られず十分な穴拡げ性(λ)が得られていない。鋼C−8は、熱処理温度が本発明請求項9の範囲外であるので、請求項1記載の目的とするミクロ組織が得られず十分な穴拡げ性(λ)が得られていない。鋼C−9は、保持時間が本発明請求項9の範囲外であるので、請求項1記載の目的とするミクロ組織が得られず十分な穴拡げ性(λ)が得られていない。鋼Dは、C*が本発明請求項1または2の範囲外であるので、熱影響部の軟化度(ΔHv)が大きい。鋼Eは、C*が本発明請求項1または2の範囲外であるので、熱影響部の軟化度(ΔHv)が大きい。鋼Eは、C添加量およびC*が本発明請求項1または2の範囲外であるので、熱影響部の軟化度(ΔHv)が大きい。鋼Gは、Mo+Cr量が本発明請求項1の範囲外であるので、熱影響部の軟化度(ΔHv)が大きい。鋼Iは、Mo+Cr量が本発明請求項1の範囲外であるので、熱影響部の軟化度(ΔHv)が大きい。鋼Jは、C*が本発明請求項1または2の範囲外であるので、熱影響部の軟化度(ΔHv)が大きい。なお、ここに記載のC*は、前記した如く、C*=C−(12/48Ti−12/14N−12/32S)を意味する。





















Figure 0004288146
Figure 0004288146
*量およびCr+Mo量と溶接熱影響部の軟化程度ΔHvとの関係を示す図である。 *量及びCr+Mo量を変化させた成分組成鋼板についてのアーク溶接部硬度との関係を示す図である。 実施例における引張試験片の形状を示す図で、(a)は平面図、(b)は側面図である。
符号の説明
1、2 鋼板
3 溶接金属
4 継目
5、6 補助板

Claims (10)

  1. 質量%にて、
    C :0.01〜0.1%、
    Si:0.01〜2%、
    Mn:0.05〜3%、
    P ≦0.1%、
    S ≦0.03%、
    Al:0.005〜1%、
    N :0.0005〜0.005%、
    Ti:0.05〜0.5%、
    を含み、さらに
    0%<C−(12/48Ti−12/14N−12/32S)≦0.05%、
    さらに
    Mo+Cr≧0.2%、かつCr≦0.5%、Mo≦0.5%、
    を満たす範囲でC、S、N、Ti、Cr、Moを含有し残部がFe及び不可避的不純物からなる成分の鋼の鋼片の熱間圧延に際して仕上圧延をAr 3 変態点温度+30℃以上の温度域で終了し、その後10秒以内に冷却終了までの平均冷却速度が50℃/秒以上の冷却速度で700℃以下の温度域まで冷却し、350℃以上650℃以下の巻き取り温度にて巻き取る熱間圧延をすることを特徴とする、溶接熱影響部の耐軟化性に優れたバーリング性高強度鋼板の製造方法。
  2. 請求項1記載の鋼がさらに、質量%にて、
    Nb:0.01〜0.5%、
    を含み、さらに
    0<C−(12/48Ti+12/93Nb−12/14N−12/32S)≦0.05%、
    を満たす範囲でNbを含有することを特徴とする、溶接熱影響部の耐軟化性に優れたバーリング性高強度鋼板の製造方法
  3. 請求項1又は2に記載の鋼が、さらに、質量%にて、
    Ca:0.0005〜0.002%、
    REM:0.0005〜0.02%
    の一種または二種を含有することを特徴とする、溶接熱影響部の耐軟化性に優れたバーリング性高強度鋼板の製造方法
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の鋼が、さらに、質量%にて、
    Cu:0.2〜1.2%
    を含有することを特徴とする、溶接熱影響部の耐軟化性に優れたバーリング性高強度鋼板の製造方法
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の鋼が、さらに、質量%にて、
    Ni:0.1〜0.6%
    を含有することを特徴とする、溶接熱影響部の耐軟化性に優れたバーリング性高強度鋼板の製造方法
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の鋼が、さらに、質量%にて、
    B :0.0002〜0.002%
    を含有することを特徴とする、溶接熱影響部の耐軟化性に優れたバーリング性高強度鋼板の製造方法
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の成分の鋼の鋼片を熱間圧延、酸洗、冷間圧延後、800℃以上の温度域で5〜150秒間保持し、その後平均冷却速度が50℃/秒以上の冷却速度で700℃以下の温度域まで冷却する工程の熱処理をすることを特徴とする、溶接熱影響部の耐軟化性に優れたバーリング性高強度鋼板の製造方法。
  8. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の製造方法において、熱間圧延工程終了後に亜鉛めっき浴中に浸積させて鋼板表面を亜鉛めっきすることを特徴とする、溶接熱影響部の耐軟化性に優れたバーリング性高強度鋼板の製造方法。
  9. 請求項に記載の製造方法において前記熱処理終了後、亜鉛めっき浴中に浸積させて鋼板表面を亜鉛めっきすることを特徴とする、溶接熱影響部の耐軟化性に優れたバーリング性高強度鋼板の製造方法。
  10. 請求項又は請求項に記載の製造方法において、亜鉛めっき浴中に浸積させて鋼板表面を亜鉛めっきした後、合金化処理することを特徴とする、溶接熱影響部の耐軟化性に優れたバーリング性高強度鋼板の製造方法。
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