奥書とは? わかりやすく解説

おく‐がき【奥書】

読み方:おくがき

著作写本などの巻末の、著者名書写年月日来歴などについての書き入れ識語(しきご)。

官公署で、書類記載され事項真正であることを証明するために末尾に書く文。

芸能で、奥義伝授のときに門弟授け証文


奥書

読み方:オクガキ(okugaki)

(1)文書の左末尾(奥)に、原則として異筆書かれ記事のこと。
(2)記録著述経文などの巻末その伝来、書写年月経緯記したもの。
(3)奥義授け文書の意。

別名


奥付

(奥書 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/12 04:43 UTC 版)

奥付おくづけとは、の本文が終わった後や巻末に設けられる書誌に関する事項(書誌事項)が記述されている部分。


注釈

  1. ^ 住民票の抄本・謄本に為される首長の証明と同じ

出典

  1. ^ a b c 図書館用語辞典編集委員会『最新図書館用語大辞典』柏書房、2004年、32頁
  2. ^ 図書館用語辞典編集委員会『最新図書館用語大辞典』柏書房、2004年、433頁
  3. ^ 文部科学大臣認可し、官報告示した定価(上記の定価は、各教科書取次供給所に表示します。)」と表記されている。
  4. ^ 戦前の辞書である上田・松井(1919年540ページ、283コマ「おく・づけ」)の漢字には「奥附」という表記のみが記され、「奥付」は見られない。実際の用例としては、兵藤(1909年)奥付に「最新獨和兵語字典奥附」という一文が記されていることなどが挙げられる(信岡2004年39ページ図10)。
  5. ^ 実際にはこの補正案は実施されておらず、現在の常用漢字にも「附」は含まれている。
  6. ^ 漢字表記に関しては正統主義寄りの新明解でさえ単に「奥付」としており(第5版)、注としても「奥附」は示していない。
  7. ^ 刊記と木記については、日立ソリューションズ(2010年)に端的な解説がある。名古屋大学(2005年7ページ中ほど)に実例があるので、参照されたい。


「奥付」の続きの解説一覧

奥書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/26 03:59 UTC 版)

大島本」の記事における「奥書」の解説

桐壺関屋夢浮橋巻末に奥書がある。 関屋巻文十三九月十八日 依大内左京所望、染紫毫 者也 権中納言雅康 桐壺巻彼源氏物語事於長府、従京都豊芸為和談上使 聖護院殿様御下向候、然者久々在府候、桐壺大門跡 様御筆候、夢浮橋新門跡様御筆候、大門跡 様御名道増様与申、新門跡様御名道澄様与申也 永禄七年七月八日 吉見大蔵太輔正頼花押夢浮橋源氏一部五十四帖雖為新写之本、依有数奇之 志附属良鎮大僧正者也 文正元年十一月十六日 桃華老人 うつしをくわかむらさき一本は いまもゆかりの色とやはみね 右光源氏一部五十四帖令附属正弘朝 臣、以庭訓之旨加首筆、用談義之処 秘本也、堅可被禁外見者也 延徳二年六月十九日大僧正 あはれこのわかむらさき一本に 心をそめてみる人もかな 右事書奥書異本 夢浮橋御門跡道澄御手跡也 長門府中長福寺御在寺候時也、同巻 桐壺大御門道増御手跡也 聖護院殿様之事也 永禄七年七月八日 吉見大蔵太輔正頼花押関屋巻の奥書に飛鳥井雅康筆とある。池田亀鑑は、もともとは夢浮橋にあったもので、補写が行われた際に切り取られ関屋に付けられたのであろうとした。この説に対して佐々木孝浩は、奥書は、もともと関屋巻のものであって、他の巻は別の写本書本とする立場である。桐壺及び夢浮橋にある奥書によって、この2帖が、飛鳥井雅康ではなく、(桐壺道増夢浮橋道澄)による補写であることがわかる。桐壺夢浮橋のみ別人の筆になっていることについて、池田亀鑑は「家本としての価値高めるため」であろうとした。

※この「奥書」の解説は、「大島本」の解説の一部です。
「奥書」を含む「大島本」の記事については、「大島本」の概要を参照ください。

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