JP6783852B2 - 歯科用ガラス粉末 - Google Patents

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Description

本発明は、歯科用ガラス粉末に関する。
歯科用ガラス粉末としては、アルミノシリケートガラス粉末がよく知られている。アルミノシリケートガラス粉末は、主成分として、Al(III)及びSi(IV)の酸化物を含むガラス粉末である。中でも、フルオロアルミノシリケートガラス粉末は、フッ素による歯質強化効果や、齲蝕予防効果が期待されていることから、歯科用の材料に広く用いられている(例えば、特許文献1、2参照)。
フルオロアルミノシリケートガラス粉末の用途としては、歯科用グラスアイオノマーセメントが知られている。
歯科用グラスアイオノマーセメントは、一般に、フルオロアルミノシリケートガラス粉末と、ポリカルボン酸系重合体及び水を含む液体から構成され、フルオロアルミノシリケートガラス粉末中のアルミニウム(イオン)と、液体に含まれるポリカルボン酸系重合体の酸塩基反応により、硬化体が得られる。
特開昭62−67008号公報 特開昭63−201038号公報
しかしながら、歯質脱灰抑制効果を向上させることが望まれている。
そこで、本発明の一態様は、歯質脱灰抑制効果を向上させることが可能な歯科用ガラス粉末を提供することを目的とする。
発明の一態様は、歯科用ガラス粉末において、亜鉛、ケイ素、フッ素を含み、アルミニウムを実質的に含まず、亜鉛の含有量が、酸化亜鉛(ZnO)に換算した量で20質量%以上60質量%以下であり、ケイ素の含有量が、酸化ケイ素(SiO)に換算した量で15質量%以上50質量%以下であり、フッ素の含有量が1質量%以上30質量%以下である。
本発明の一態様によれば、歯質脱灰抑制効果を向上させることが可能な歯科用ガラス粉末を提供することができる。
次に、本発明を実施するための形態を説明する。
<歯科用ガラス粉末>
本実施形態の歯科用ガラス粉末は、亜鉛、ケイ素及びフッ素を含み、アルミニウムを実質的に含まない。これにより、歯質脱灰抑制効果を向上させることができる。
本願明細書及び特許請求の範囲において、アルミニウムを実質的に含まないとは、アルミニウムの含有量が、酸化アルミニウム(Al)に換算した量で1質量%以下であることを意味する。
これは、歯科用ガラス粉末の原料組成物にアルミニウム化合物を配合しない場合でも、歯科用ガラス粉末の製造工程において、不純物として、アルミニウム化合物が混入する場合や、歯科用ガラス粉末の組成を評価する蛍光X線分析装置の検出誤差等を考慮したものである。通常、歯科用ガラス粉末の原料にアルミニウム化合物を配合しなければ、歯科用ガラス粉末中のアルミニウムの含有量が、酸化アルミニウム(Al)に換算した量で1質量%を超えることはない。
歯科用ガラス粉末中のアルミニウムの含有量は、酸化アルミニウム(Al)に換算した量で0〜0.5質量%であることが好ましく、0〜0.3質量%であることがさらに好ましい。
歯科用ガラス粉末中の亜鉛の含有量は、酸化亜鉛(ZnO)に換算した量で10〜60質量%であることが好ましく、20〜55質量%であることがさらに好ましい。歯科用ガラス粉末中の亜鉛の含有量が、酸化亜鉛(ZnO)に換算した量で10質量%以上であることにより、歯科用ガラス粉末の歯質脱灰抑制効果を向上させることができ、60質量%以下であることにより、透明性の高いガラス粉末が得られやすくなる。
歯科用ガラス粉末中のケイ素の含有量は、酸化ケイ素(SiO)に換算した量で15〜50質量%であることが好ましく、20〜40質量%であることがさらに好ましい。ここで、ケイ素は、ガラス中で網目形成の役割を果たす。歯科用ガラス粉末中のケイ素の含有量が、酸化ケイ素(SiO)に換算した量で15質量%以上であることにより、透明性の高いガラス粉末が得られやすくなり、50質量%以下であることにより、歯科用セメント用のガラス粉末として使用する際に、適度な硬化性の歯科用セメントが得られやすくなる。
歯科用ガラス粉末中のフッ素(F)の含有量は、1〜30質量%であることが好ましく、3〜20質量%であることがさらに好ましい。歯科用ガラス粉末中のフッ素(F)の含有量が1質量%以上であることにより、歯質の強化を期待することができ、30質量%以下であることにより、歯科用セメント用のガラス粉末として使用する際に、適度な硬化性の歯科用セメントが得られやすくなる。
歯科用ガラス粉末は、カルシウム、リン、ストロンチウム、ランタン、ナトリウム、カリウム等をさらに含んでいてもよい。
歯科用ガラス粉末中のカルシウムの含有量は、酸化カルシウム(CaO)に換算した量で0〜30質量%であることが好ましく、5〜20質量%であることがさらに好ましい。歯科用ガラス粉末がカルシウムを含有することにより、歯科用セメント用のガラス粉末として使用する際に、操作性が改善される。
歯科用ガラス粉末中のリンの含有量は、酸化リン(V)(P)に換算した量で0〜10質量%であることが好ましく、0〜5質量%であることがさらに好ましい。歯科用ガラス粉末がリンを含有することにより、歯科用セメント用のガラス粉末として使用する際に、操作性が改善される。
歯科用ガラス粉末中のストロンチウムの含有量は、酸化ストロンチウム(SrO)に換算した量で0〜40質量%であることが好ましく、10〜30質量%であることがさらに好ましい。歯科用ガラス粉末がストロンチウムを含有することにより、歯科用セメント用のガラス粉末として使用する際に、歯科用セメントの硬化体のX線造影性が向上する。
歯科用ガラス粉末中のランタンの含有量は、酸化ランタン(La)に換算した量で0〜50質量%であることが好ましく、10〜40質量%であることがさらに好ましい。歯科用ガラス粉末がランタンを含有することにより、歯科用セメント用のガラス粉末として使用する際に、歯科用セメントの硬化体の耐酸性が向上する。
歯科用ガラス粉末中のナトリウムの含有量は、酸化ナトリウム(NaO)に換算した量で0〜15質量%であることが好ましく、1〜10質量%であることがさらに好ましい。歯科用ガラス粉末がナトリウムを含有することにより、ガラス粉末の屈折率を下げ、透明性の高いガラス粉末が得られやすくなる。
歯科用ガラス粉末中のカリウムの含有量は、酸化カリウム(KO)に換算した量で0〜10質量%であることが好ましく、1〜5質量%であることがさらに好ましい。歯科用ガラス粉末がカリウムを含有することにより、ガラス粉末の屈折率を下げ、透明性の高いガラス粉末が得られやすくなる。
本実施形態の歯科用ガラス粉末は、例えば、歯科用グラスアイオノマーセメント等の歯科用セメントに適用することができる。
<歯科用ガラス粉末の製造方法>
本実施形態の歯科用ガラス粉末は、亜鉛化合物、ケイ素化合物及びフッ素化合物を含み、アルミニウム化合物を含まない原料組成物を溶融させた後、粉砕することにより製造することができる。
亜鉛化合物としては、特に限定されないが、酸化亜鉛、フッ化亜鉛等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
ケイ素化合物としては、特に限定されないが、無水ケイ酸等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
フッ素化合物としては、特に限定されないが、フッ化カルシウム、フッ化ストロンチウム、フッ化ナトリウム等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
原料組成物は、カルシウム化合物、リン化合物、ストロンチウム化合物、ランタン化合物、ナトリウム化合物、カリウム化合物等をさらに含んでいてもよい。
カルシウム化合物としては、特に限定されないが、フッ化カルシウム、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
リン化合物としては、特に限定されないが、リン酸カルシウム、リン酸ストロンチウム、リン酸二水素ナトリウム等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
ストロンチウム化合物としては、特に限定されないが、フッ化ストロンチウム、水酸化ストロンチウム、炭酸ストロンチウム、酸化ストロンチウム、リン酸ストロンチウム等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
ランタン化合物としては、特に限定されないが、フッ化ランタン、酸化ランタン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
ナトリウム化合物としては、特に限定されないが、リン酸二水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、フッ化ナトリウム等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
カリウム化合物としては、特に限定されないが、フッ化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、リン酸水素二カリウム等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
なお、原料組成物における各化合物は、歯科用ガラス粉末のアルミニウム以外の組成に対応するように配合すればよい。
本実施形態の歯科用ガラス粉末の数平均粒子径は、0.02〜30μmであることが好ましく、0.02〜20μmであることがさらに好ましい。歯科用ガラス粉末の数平均粒子径が0.02μm以上であることにより、歯科用セメント用のガラス粉末として使用する際に、操作性が改善され、30μm以下であることにより、歯科用セメントの硬化体の耐摩耗性が向上する。
<歯科用グラスアイオノマーセメント>
本実施形態の歯科用グラスアイオノマーセメントは、本実施形態の歯科用ガラス粉末を有する。
本実施形態の歯科用ガラス粉末は、水の存在下、歯科用ガラス粉末中の亜鉛(イオン)と、ポリカルボン酸系重合体との酸塩基反応により、硬化する。
ポリカルボン酸系重合体としては、特に限定されないが、α,β−不飽和カルボン酸の単独重合体あるいは共重合体が挙げられる。
α,β−不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、2−クロロアクリル酸、3−クロロアクリル酸、アコニット酸、メサコン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、グルタコン酸、シトラコン酸等が挙げられる。
また、ポリカルボン酸系重合体は、α,β−不飽和カルボン酸と、α,β−不飽和カルボン酸と共重合することが可能な成分との共重合体であってもよい。
α,β−不飽和カルボン酸と共重合することが可能な成分としては、例えば、アクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリル酸エステル、アクリル酸塩類、塩化ビニル、塩化アリル、酢酸ビニル等が挙げられる。
この場合、ポリカルボン酸系重合体を構成するモノマーに対するα,β−不飽和カルボン酸の割合は、50質量%以上であることが好ましい。
これらのポリカルボン酸系重合体の中で、アクリル酸またはイタコン酸の単独重合体または共重合体が特に好ましい。
歯科用グラスアイオノマーセメントは、通常、ポリカルボン酸系重合体及び水を含む液体をさらに有し、歯科用ガラス粉末と、ポリカルボン酸系重合体及び水を含む液体を混合した後、練和して、歯科用グラスアイオノマーセメントの練和物を調製することにより使用する。
なお、ポリカルボン酸系重合体は、少なくとも一部が粉末であってもよい。
歯科用グラスアイオノマーセメントの練和物を調製する際の、液体に対する歯科用ガラス粉末の質量比は、1〜5であることが好ましい。液体に対する歯科用ガラス粉末の質量比が1以上であることにより、歯科用グラスアイオノマーセメントの硬化体の強度を高くすることができ、5以下であることにより、歯科用グラスアイオノマーセメントの練和物の粘度が適切となり、歯科用ガラス粉末と液体の練和操作がし易くなる。
以下、実施例及び比較例を挙げ、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、実施例に限定されるものではない。
<実施例1〜8>
酸化亜鉛(ZnO)、無水ケイ酸(SiO)、フッ化カルシウム(CaF)、リン酸カルシウム(Ca(PO)、フッ化ストロンチウム(SrF)、酸化リン(P)、酸化ランタン(La)、フッ化ナトリウム(NaF)及び炭酸水素カリウム(KHCO)を所定の比率で配合した後、乳鉢を用いて、充分に混合撹拌した。得られた混合物を白金るつぼに入れ、電気炉内に設置した。電気炉を1300℃まで昇温し、溶融させて十分均質化した後、水中に流し出し、塊状のガラスとした。得られた塊状のガラスを、アルミナ製のボールミルを用いて、20時間粉砕した後、120メッシュの篩を通過させ、ガラス粉末を得た。
なお、実施例1〜8においては、原料組成物にアルミニウム化合物を配合していないが、酸化アルミニウム(Al)に換算した量で0.1〜0.5質量%のアルミニウムが検出された。この原因としては、粉砕時に使用したアルミナ製のボールやアルミナ製のポット由来のアルミナが混入したこと、あるいは、蛍光X線分析装置の検出誤差が考えられる。
<比較例1〜6>
酸化亜鉛(ZnO)、酸化アルミニウム(Al)、フッ化アルミニウム(AlF)、無水ケイ酸(SiO)、フッ化カルシウム(CaF)、リン酸カルシウム(Ca(PO)、フッ化ストロンチウム(SrF)、酸化リン(P)、酸化ランタン(La)、フッ化ナトリウム(NaF)及び炭酸水素カリウム(KHCO)を所定の比率で配合した後、乳鉢を用いて、充分に混合撹拌した。得られた混合物を白金るつぼに入れ、電気炉内に設置した。電気炉を1300℃まで昇温し、溶融させて十分均質化した後、水中に流し出し、塊状のガラスとした。得られた塊状のガラスを、アルミナ製のボールミルを用いて、20時間粉砕した後、120メッシュの篩を通過させ、ガラス粉末を得た。
次に、ガラス粉末の数平均粒子径及び組成を評価した。
<ガラス粉末の数平均粒子径>
レーザー回折散乱式粒度分布計LA−950(堀場製作所社製)を用いて、ガラス粉末の粒度分布を測定したところ、実施例及び比較例の何れのガラス粉末も数平均粒子径が6〜9μmであった。
<ガラス粉末の組成>
蛍光X線分析装置ZSX Primus II(リガク社製)を用いて、ガラス粉末を分析し、組成を求めた。
表1に、ガラス粉末の組成(単位:質量%)の評価結果を示す。
なお、Zn、Al、Si、Ca、P、Sr、La、Na及びKの含有量は、それぞれZnO、Al、SiO、CaO、P、SrO、La、NaO及びKOに換算した量である。
次に、グラスアイオノマーセメントの歯質脱灰抑制効果及び硬化性を評価した。
<グラスアイオノマーセメントの練和物の調製>
ガラス粉末と、ポリアクリル酸の50質量%水溶液とを、ポリアクリル酸の50質量%水溶液に対するガラス粉末の質量比が1.8となるように混合した後、練和し、グラスアイオノマーセメントの練和物を得た。
<歯質脱灰抑制効果>
牛歯象牙質を注水下、耐水研磨紙#1200で研磨し、平坦にした研磨面に、直径が3mmの穴が開いているポリテトラフルオロエチレン製のシールを貼り付けた。穴の面の半分にグラスアイオノマーセメントの練和物を塗布し、37℃、100%RHの恒温層に24時間放置し、グラスアイオノマーセメントの練和物を硬化させた。
37℃の脱灰液(50mM酢酸、1.5mM塩化カルシウム、0.9mMリン酸二水素カリウム、pH4.5)に硬化体が形成された牛歯象牙質を24時間浸漬し、穴の面のもう半分の硬化体が形成されておらず、脱灰液が触れる面を試験面とした。
精密切断機を用いて、厚さが1mmとなるように、硬化体が形成された牛歯象牙質を切断し、試験体を得た。
X線検査装置を用いて、透過法により試験体を撮影し、画像処理ソフトを用いて、撮影画像を解析し、ミネラルロス量を求め、歯質脱灰抑制効果を評価した。歯質脱灰抑制効果の判定基準は、以下の通りである。なお、ミネラルロス量が小さい程、歯質脱灰抑制効果が高くなる。
A:ミネラルロス量が2100体積%・μm未満である場合
B:ミネラルロス量が2100体積%・μm以上2600体積%・μm未満である場合
C:ミネラルロス量が2600体積%・μm以上である場合
ここで、グラスアイオノマーセメントの練和物を全く塗布しなかった以外は、上記と同様にして、歯質脱灰抑制効果を評価したところ、ミネラルロス量は、4557体積%・μm以上であった。
<硬化性>
23℃に調整した金型(8mm×75mm×100mm)をアルミニウム箔の上に置き、金型の上面と同じ高さまでグラスアイオノマーセメントの練和物を充填した。練和終了から60秒後に、37℃、100%RHの恒温層に放置し、グラスアイオノマーセメントの練和物を硬化させた。練和終了から90秒後に、400gのビカー針を硬化体の表面に垂直に降ろし、5秒間維持した。これを10秒間隔で行い、ビカー針によるくぼみが完全な円形でなくなるまでの時間を求めた(ISO 9917-1 Water-based cements Part1:Powder/liquid acid-base cements 8.1 Net setting time参照)。なお、硬化性の判定基準は、以下の通りである。
A:硬化時間が1分30秒以上6分以下である場合
B:硬化時間が1分30秒未満である又は6分を超える場合
表1に、グラスアイオノマーセメントの歯質脱灰抑制効果及び硬化性の評価結果を示す。
Figure 0006783852
表1から、実施例1〜8のガラス粉末を含むグラスアイオノマーセメントは、歯質脱灰抑制効果が高いことがわかる。
これに対して、比較例1〜6のガラス粉末を含むグラスアイオノマーセメントは、ガラス粉末中のアルミニウムの含有量が、酸化アルミニウム(Al)に換算した量で21.3〜25.9質量%であるため、歯質脱灰抑制効果が低い。
本国際出願は、2016年3月28日に出願された日本国特許出願2016−063856に基づく優先権を主張するものであり、日本国特許出願2016−063856の全内容を本国際出願に援用する。

Claims (5)

  1. 亜鉛、ケイ素及びフッ素を含み、アルミニウムを実質的に含まず、
    亜鉛の含有量が、酸化亜鉛(ZnO)に換算した量で20質量%以上60質量%以下であり、
    ケイ素の含有量が、酸化ケイ素(SiO)に換算した量で15質量%以上50質量%以下であり、
    フッ素の含有量が1質量%以上30質量%以下である、歯科用ガラス粉末。
  2. ルシウム又はランタンをさらに含む、請求項1に記載の歯科用ガラス粉末。
  3. ッ素の含有量が3質量%以上であ請求項1又は2に記載の歯科用ガラス粉末。
  4. ッ素の含有量が6.8質量%以下である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の歯科用ガラス粉末。
  5. トロンチウムをさらに含み、
    ストロンチウムの含有量が、酸化ストロンチウム(SrO)に換算した量で12.4質量%以下である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の歯科用ガラス粉末。
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