JP5764168B2 - 大環状多形、そのような多形を含む組成物、ならびにその使用方法および製造方法 - Google Patents

大環状多形、そのような多形を含む組成物、ならびにその使用方法および製造方法 Download PDF

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Description

1.関連出願
本願は、それぞれの全開示が参照により本明細書に組み込まれている、2007年7月
31日に出願された、米国特許出願第11/831,886号、および2007年1月2
2日に出願された米国仮特許出願第60/881,950号の利益を主張する。
2.発明の分野
本発明は、広範囲の抗生物質活性を呈する新規形態の化合物、特にそのような化合物の
結晶多形形態および非晶質形態、そのような化合物のそのような結晶多形形態および非晶
質形態を含む組成物、その製造方法および使用方法を包含する。本発明の化合物および組
成物は、医療および医薬品産業、例えば、それだけに限らないが、大腸炎、例えば、偽膜
性大腸炎、抗生物質関連下痢、およびクロストリジウム・ディフィシレ(Clostridium di
fficile)(「C.difficile」)、クロストリジウム・パーフリンジェンス(C
lostridium perfringens)(「C.perfringens」)、ブドウ球菌(Staphylo
coccus)種、例えばメチシリン耐性ブドウ球菌、バンコマイシン耐性腸球菌を含めた腸球
菌(Enterococcus)による感染症を含めた、抗生物質、化学療法、または抗ウイルス療法
の使用に関連した疾患または障害の治療または予防において有用である。
3.発明の背景
抗生物質関連下痢(「AAD」)疾患は、C.ディフィシレ、メチシリン耐性黄色ブド
ウ球菌(「MRSA」)を含めた黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)(「S.a
ureus」)、およびC.パーフリンジェンスの毒素産生菌株によって生じる。AAD
は、保健医療制度に対する主要な経済的負担を代表し、これは、米国単独における過剰病
院費において、控えめにみて1年当たり30〜60億ドルと推定されている。
AADは、病院および長期看護施設において重大な問題である。C.ディフィシレは、
病院周囲環境におけるAADの主要原因であり、AADの症例の約20%および抗生物質
関連大腸炎(「AAC」)の症例の大部分を占めている。C.ディフィシレ関連下痢(「
CDAD」)の発生率の上昇は、入院患者に広範囲の抗生物質を頻繁に処方することに起
因している。
チアクミシンは、ダクチロスポランギウム・アウランチアクム(Dactylosporangium au
rantiacum)の発酵ブロスから最初に単離された18員マクロライド抗生物質のグループ
である。チアクミシンは、有効なグラム陽性抗生物質である。特に、チアクミシン、特に
チアクミシンBは、様々な細菌性病原体、特にグラム陽性細菌であるC.ディフィシレに
対して活性を示す(Antimicrob.Agents Chemother.、19
91、1108〜1111)。チアクミシンの精製は、適当な溶媒中で実施され、チアク
ミシンBは、143〜145℃の融点を示した(例えば、J.E.Hochlowski
ら、J.Antibiotics、XL巻、5号、575〜588ページ(1987)を
参照されたい)。
化合物の多形挙動は、薬学および薬理学において極めて重要となり得る。多形は、定義
により、結晶格子中の分子の順序の結果として異なる物理的性質を有する、同じ分子の結
晶である。多形によって示される物理的性質の差異により、薬学的パラメーター、例えば
、貯蔵安定性、圧縮率および密度(製剤および製品製造において重要である)、ならびに
溶解速度(バイオアベイラビリティーを求めることにおいて重要な要因である)などが影
響される。安定性の差異は、化学反応性の変化(例えば、他と異なる酸化の結果、一多形
を含む剤形が、別の多形を含む剤形よりも急速に変色する)、または力学的変化(例えば
、動態的に好都合な多形として貯蔵すると崩壊する錠剤が、熱力学的により安定な多形に
転換する)、またはその両方(例えば、一多形の錠剤は、高い湿度でより分解しやすい)
から生じ得る。溶解度/溶解の差の結果として、極端な場合では、多形転移によっては、
効力、またはそれとは反対に毒性の欠如をもたらすことができる。さらに、結晶の物理的
性質は、処理において重要となり得る。例えば、一多形は、溶媒和物を形成する可能性が
より高い場合があり、または濾過し、洗浄して不純物をなくすことが困難である場合があ
る(すなわち、粒子形状およびサイズ分布が、一多形と他の間で異なる場合がある)。
それぞれの医薬化合物は、至適治療血中濃度と致死濃度を有する。化合物のバイオアベ
イラビリティーが、理想的な血中濃度を得るのに必要な、薬物製剤における投与量強度を
決定する。薬物が、バイオアベイラビリティーの異なる2つ以上の多形として結晶化する
ことができる場合、至適用量は、製剤中に存在する多形に依存する。一部の薬物は、狭い
治療濃度と致死濃度の間の差を示す。したがって、医療上および商業上の両方の理由で、
他の動態的に好都合または不都合な多形を実質的に含まない、その最も熱力学的に安定な
多形での薬物を製造し、市販することが重要になる。
したがって、細菌性病原体に関連する障害を治療または予防することに効果的な、安全
で有効な多形の薬物を開発する明白な必要性がある。本発明者らは、広範囲の抗生物質活
性を示す、18員マクロライド化合物の新規の結晶形態および非晶質形態を同定した。
4.発明の概要
本発明は、細菌感染症および原虫感染症を治療または予防するのに有用な、マクロライ
ド化合物の新規の結晶形態および非晶質形態を包含する。例示的実施形態では、本発明の
マクロライド化合物の新規の結晶形態および非晶質形態は、広範囲の抗生物質活性を示す
。こうして、驚いたことに、細菌感染症および原虫感染症、特にグラム陽性およびグラム
陰性細菌、とりわけグラム陽性細菌に関連するものを治療または予防することにおいて、
広範囲の活性を有する抗生物質として作用する、マクロライド化合物の新規の結晶形態お
よび非晶質形態が同定された。
一実施形態では、本発明は、式I

のマクロライドの新規の結晶形態および非晶質形態を包含する。
別の実施形態では、本発明は、その形態が医薬組成物の調製において使用するために必
要な安定性を有する、様々な量の式Iの化合物を含む化合物の混合物を包含する。
別の実施形態では、本発明は、チアクミシンの混合物と式Iの化合物から得られる多形
を包含する。
さらに別の実施形態では、本発明は、式Iの化合物の新規の結晶形態および非晶質形態
を包含する。
別の実施形態では、本発明は、式Iの化合物を含む医薬組成物を包含する。
別の実施形態では、本発明は、式Iの化合物を含む医薬組成物であって、式Iの化合物
が90重量%超の量で存在する医薬組成物を包含する。
別の実施形態では、本発明は、式Iの化合物の1つまたは複数の新規の結晶形態および
非晶質形態を含む医薬組成物を包含する。
別の実施形態では、本発明は、チアクミシンの混合物と式Iの化合物を含む医薬組成物
を包含する。
別の実施形態では、本発明は、チアクミシンの混合物と、少なくとも約75重量%以上
の式Iの化合物を含む医薬組成物を包含する。別の実施形態では、本発明は、チアクミシ
ンの混合物と、少なくとも約80重量%以上の式Iの化合物を含む医薬組成物を包含する
。別の実施形態では、本発明は、チアクミシンの混合物と、少なくとも約85重量%以上
の式Iの化合物を含む医薬組成物を包含する。別の実施形態では、本発明は、チアクミシ
ンの混合物と、少なくとも約90重量%以上の式Iの化合物を含む医薬組成物を包含する
。別の実施形態では、本発明は、チアクミシンの混合物と、少なくとも約95重量%以上
の式Iの化合物を含む医薬組成物を包含する。別の実施形態では、本発明は、チアクミシ
ンの混合物と、少なくとも約99重量%以上の式Iの化合物を含む医薬組成物を包含する
本発明は、それだけに限らないが、細菌感染症および原虫感染症を含めた疾患または障
害を治療または予防するための方法であって、その必要のある対象、好ましくは哺乳動物
に、本発明の化合物を含む、治療または予防有効量の組成物または製剤を投与するステッ
プを含む方法も包含する。
一例示的実施形態では、組成物または製剤は、様々な量の式Iの化合物を含む化合物の
混合物を含む。別の実施形態では、組成物または製剤は、チアクミシンの混合物と式Iの
化合物を含む。さらに別の実施形態では、組成物または製剤は、式Iの化合物の新規の結
晶形態および非晶質形態を含む。さらに別の実施形態では、組成物または製剤は、式Iの
化合物およびチアクミシンの混合物の新規の結晶形態および非晶質形態を含む。
別の特定の実施形態では、治療または予防される疾患または障害は、C.ディフィシレ
、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(「MRSA」)を含めた黄色ブドウ球菌(「S.au
reus」)、およびC.パーフリンジェンスの毒素産生菌株によって生じる。別の特定
の実施形態では、治療または予防される疾患または障害は、抗生物質関連下痢である。
メタノールと水から生成した、式Iの第1の多形化合物のX線粉末回折パターンを示す図である。 酢酸エチルから生成した、式Iの第2の多形化合物のX線粉末回折パターンを示す図である。 メタノールと水から生成した、チアクミシンの混合物に対する温度の影響を示す図である。DSCは、169℃で始まる吸熱曲線、および223℃で始まる重量減少を示す。約177℃での吸熱曲線は、式Iの化合物の第1の多形の融解に対応する。
6.図面の詳細な説明
6.1 一般的な説明
本発明は、様々な量の式Iの化合物を含む化合物の混合物を広く包含する。本発明者ら
は、式Iの化合物および場合によりチアクミシンの混合物の結晶多形形態および非晶質形
態の形成は、結晶化溶媒の選択および結晶化または沈殿の方法および条件に依存すること
を驚いたことに突き止めた。
本発明の一実施形態では、チアクミシンの混合物および式Iの化合物を包含する。別の
実施形態では、本発明は、式Iの化合物および場合によりチアクミシンの混合物の新規の
結晶形態および非晶質形態を包含する。さらに別の実施形態では、本発明は、式Iの化合
物およびチアクミシンの混合物の新規の結晶形態および非晶質形態を包含する。別の実施
形態では、本発明は、式Iの化合物の第1の多形、式Iの化合物の第2の多形、ならびに
その他の多形形態、非晶質形態およびこれらの混合物を含む混合物を包含する。
別の特定の実施形態では、結晶多形および非晶質形態は、チアクミシンの混合物から得
られる。
別の実施形態では、式Iの化合物の結晶多形は、少なくとも以下の回折角2θ、すなわ
ち、7.7°、15.0°、および18.8°±0.04、好ましくは±0.1、より好
ましくは±0.15、さらにより好ましくは±0.2のピークを含む、代表的な粉末回折
パターンを示す。別の実施形態では、式Iの化合物の結晶多形は、少なくとも以下の回折
角2θ、すなわち、7.8°、15.1°、および18.8°±0.04、好ましくは±
0.1、より好ましくは±0.15、さらにより好ましくは±0.2のピークを含む、代
表的な粉末回折パターンを示す。
別の実施形態では、多形は化学構造

を有する。
別の実施形態では、多形は式Iの化合物の化学構造
を有する。
別の実施形態では、多形は、チアクミシンの混合物から選択される少なくとも1つの化
合物をさらに含む。
別の実施形態では、式Iの多形は、少なくとも約75%から約99.99%の量で存在
する。
別の実施形態では、式Iの多形は、少なくとも約75%の量で存在する。
別の実施形態では、式Iの多形は、少なくとも約80%の量で存在する。
別の実施形態では、式Iの多形は、少なくとも約85%の量で存在する。
別の実施形態では、式Iの多形は、少なくとも約90%の量で存在する。
別の実施形態では、式Iの多形は、少なくとも約93%の量で存在する。
別の実施形態では、式Iの多形は、少なくとも約95%の量で存在する。
別の実施形態では、式の多形は、少なくとも約99%の量で存在する。
別の実施形態では、結晶多形は、約163℃から約169℃の融点を示すチアクミシン
の混合物から得られる。別の実施形態では、結晶多形は、約160℃から約170℃の融
点を示すチアクミシンの混合物から得られる。別の実施形態では、結晶多形は、約155
℃から約175℃の融点を示すチアクミシンの混合物から得られる。
別の実施形態では、結晶多形は、チアクミシンの混合物から得られ、約174℃から約
186℃、好ましくは175〜185℃の範囲のDSC吸熱を示す。
別の実施形態では、結晶多形は、チアクミシンの混合物から得られ、これは、少なくと
も以下の回折角2θ、すなわち、7.7°、15.0°、および18.8°±0.04、
好ましくは±0.1、より好ましくは±0.15、さらにより好ましくは±0.2のピー
クを含む粉末回折パターンを示し、約163℃から約169℃の融点を示す。
別の実施形態では、結晶多形は、チアクミシンの混合物から得られ、これは、少なくと
も以下の回折角2θ、すなわち、7.7°、15.0°、および18.8°±0.04、
好ましくは±0.1、より好ましくは±0.15、さらにより好ましくは±0.2のピー
クを含む粉末回折パターンを示し、約160℃から約170℃の融点を示す。
別の実施形態では、チアクミシンの混合物から得られる結晶多形を包含し、これは、少
なくとも以下の回折角2θ、すなわち、7.7°、15.0°、および18.8°±0.
04、好ましくは±0.1、より好ましくは±0.15、さらにより好ましくは±0.2
のピークを含む粉末回折パターンを示す。特定の実施形態では、多形は、式Iの化合物の
化学構造を有する。別の実施形態では、結晶多形は、チアクミシンの混合物から選択され
る、少なくとも1つの化合物をさらに含む。
別の実施形態では、結晶多形は、チアクミシンの混合物から得られ、これは、約150
℃から約156℃の融点を示す。
別の実施形態では、結晶多形は、チアクミシンの混合物から得られ、この混合物は、少
なくとも以下の回折角2θ、すなわち、7.4°、15.5°、および18.8°±0.
2のピークを含む粉末回折パターンを示し、約150℃から約156℃の融点を示す。
本発明の別の実施形態では、治療または予防有効量の式

の化合物の結晶多形および医薬として許容可能な担体を含む医薬組成物を包含する。
特定の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物の第1の多形、式Iの化合物の第2
の多形、式Iの化合物の他の多形形態、式Iの化合物の非晶質形態、およびこれらの混合
物を含む。
別の実施形態では、医薬組成物の結晶多形は、以下の回折角2θ、すなわち、7.7°
、15.0°、および18.8°±0.04、好ましくは±0.1、より好ましくは±0
.15、さらにより好ましくは±0.2のピークを有する。
別の実施形態では、医薬組成物の結晶多形は、チアクミシンの混合物から選択される、
少なくとも1つの化合物をさらに含む。
別の実施形態では、式Iの化合物は、少なくとも約75%から約99.99%、好まし
くは約75%、約85%、約95%、または約99%存在する。
別の実施形態では、医薬組成物の結晶多形は、約163℃から約169℃の融点を示す
別の実施形態では、以下の回折角2θ、すなわち、7.6°、15.4°、および18
.8°±0.04、好ましくは±0.1、より好ましくは±0.15、さらにより好まし
くは±0.2のピークを含むチアクミシンの結晶多形を含む医薬組成物を包含する。特定
の実施形態では、医薬組成物は、チアクミシンの混合物から選択される、少なくとも1つ
の化合物をさらに含む。別の特定の実施形態では、式Iの化合物は、約75%から約99
.99%、好ましくは約75%、約85%、約95%、または約99%存在する。
別の実施形態では、本発明は、立体異性的に(stereomerically)純粋なR−チアクミ
シンと15%未満のチアクミシンの混合物とを含有する医薬組成物を包含する。別の実施
形態では、本発明は、立体異性的に純粋なR−チアクミシンと10%未満のチアクミシン
の混合物とを含有する医薬組成物を包含する。別の実施形態では、本発明は、立体異性的
に純粋なR−チアクミシンと7%未満のチアクミシンの混合物とを含有する医薬組成物を
包含する。別の実施形態では、本発明は、立体異性的に純粋なR−チアクミシンと5%未
満のチアクミシンの混合物とを含有する医薬組成物を包含する。別の実施形態では、本発
明は、立体異性的に純粋なR−チアクミシンと1%未満のチアクミシンの混合物とを含有
する医薬組成物を包含する。別の実施形態では、本発明は、立体異性的に純粋なR−チア
クミシンと15%未満のS−チアクミシンの混合物とを含有する医薬組成物を包含する。
別の実施形態では、本発明は、立体異性的に純粋なR−チアクミシンと10%未満のS−
チアクミシンの混合物とを含有する医薬組成物を包含する。別の実施形態では、本発明は
、立体異性的に純粋なR−チアクミシンと7%未満のS−チアクミシンの混合物とを含有
する医薬組成物を包含する。別の実施形態では、本発明は、立体異性的に純粋なR−チア
クミシンと5%未満のS−チアクミシンの混合物とを含有する医薬組成物を包含する。別
の実施形態では、本発明は、立体異性的に純粋なR−チアクミシンと1%未満のS−チア
クミシンの混合物とを含有する医薬組成物を包含する。別の実施形態では、本発明は、立
体異性的に純粋なR−チアクミシンと15%未満のリピアルマイシン(lipiarmycin)A
4の混合物とを含有する医薬組成物を包含する。別の実施形態では、本発明は、立体異性
的に純粋なR−チアクミシンと10%未満のリピアルマイシンA4の混合物とを含有する
医薬組成物を包含する。別の実施形態では、本発明は、立体異性的に純粋なR−チアクミ
シンと7%未満のリピアルマイシンA4の混合物とを含有する医薬組成物を包含する。別
の実施形態では、本発明は、立体異性的に純粋なR−チアクミシンと5%未満のリピアル
マイシンA4の混合物とを含有する医薬組成物を包含する。別の実施形態では、本発明は
、立体異性的に純粋なR−チアクミシンと1%未満のリピアルマイシンA4の混合物とを
含有する医薬組成物を包含する。
別の実施形態では、医薬組成物の結晶多形は、約153℃から約156℃の融点を示す
別の実施形態では、治療または予防有効量は、約0.01mg/kgから約1000m
g/kg、好ましくは、0.01、0.1、1、2.5、5、10、20、50、100
、250、または500mg/kgである。
別の実施形態では、医薬組成物の結晶多形は、非経口投与、好ましくは、静脈内、筋肉
内、または動脈内に適している。
別の実施形態では、医薬組成物の結晶多形は、経口投与に適している。
本発明の別の実施形態は、細菌感染症を治療するための方法であって、その必要のある
対象に、本発明の多形を含む医薬組成物を投与するステップを含む方法を包含する。
特定の実施形態では、細菌感染症は、消化管において、特にAACまたはAADである
6.2 定義
用語「抗生物質関連状態」は、抗生物質療法により、腸の微生物叢のバランスが乱れ、
C.ディフィシレ、黄色ブドウ球菌およびC.パーフリンジェンスのエンテロトキシン産
生菌株などの病原生物が繁殖することが可能になるときに生じる状態を指す。これらの生
物は、下痢、偽膜性大腸炎、および大腸炎を引き起こす場合があり、他の症状の中でも、
下痢、尿意切迫、腹部痙攣、しぶり、および発熱によって顕在化する。下痢により、重症
の場合、脱水症および脱水症に関連する内科的合併症が生じる。
用語「非対称的に置換された」は、4つの四面体原子価を有する原子が、4つの異なる
原子または基に結合している分子構造を指す。最も一般的な場合には、炭素原子が関与す
る。そのような場合では、炭素原子1個当たり2つの光学異性体(D−とL−鏡像異性体
またはR−とS−鏡像異性体)が生じ、これらは、互いに重ね合わせることができない鏡
像である。多くの化合物は、二以上の不斉炭素を有する。これにより、多くの光学異性体
の可能性がもたらされ、その数は、式2n(式中、nは、不斉炭素の数である)によって
求められる。
本明細書で使用される場合、用語「ブロス」は、発酵の間または発酵後に得られる液体
培地を指す。ブロスは、水、所望の抗生物質(複数も)、未使用の栄養素、生きているか
、または死んでいる生物、代謝産物、および吸着産物(adsorbed product)を含むか、ま
たは含まない吸着剤の混合物を含む。
本明細書で使用される場合、および別段の指定のない限り、用語「細菌感染症(複数も
)」および「原虫感染症(複数も)」は、互換的に使用され、哺乳動物、魚、および鳥類
において起こる細菌感染症および原虫感染症、ならびに本発明の化合物などの抗生物質に
よって治療または予防することができる細菌感染症および原虫感染症に関連する障害を含
む。そのような細菌感染症および原虫感染症、およびそのような感染症に関係する障害に
は、以下のものが含まれる:それだけに限らないが、大腸炎、例えば、偽膜性大腸炎、抗
生物質関連下痢、およびクロストリジウム・ディフィシレ、クロストリジウム・パーフリ
ンジェンス、ブドウ球菌種、メチシリン耐性ブドウ球菌、またはバンコマイシン耐性腸球
菌を含めた腸球菌による感染症を含めた、抗生物質、化学療法、または抗ウイルス療法の
使用に関連した障害;C.ディフィシレ、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌を含めた黄色ブ
ドウ球菌、およびC.パーフリンジェンスの毒素産生菌株によって生じるものを含めた抗
生物質関連下痢;ならびに抗生物質関連大腸炎;スタフィロコッカス・ニューモニアエ(
Staphylococcus pneumoniae)、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)、モラク
セラ・カタラリス(Moraxella catarrhalis)、スタフロコッカス・アウロイス(Staphlo
coccus aureus)、またはペプトストレプトコッカス(Peptostreptococcus)種による感
染に関係する、肺炎、中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎、扁桃炎および乳様突起炎;化膿連鎖
球菌(Streptococcus pyogenes)、C群およびG群連鎖球菌(streptococci)、クロスト
リジウム・ジフテリアエ(Clostridium diptheriae)、またはアクチノバシラス・ヘモリ
チカム(Actinobacillus haemolyticum)による感染に関係するファリニギス(pharynigi
s)、リウマチ熱および糸球体腎炎;肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)、レ
ジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophila)、肺炎連鎖球菌(Streptococcus
pneumoniae)、インフルエンザ菌、またはクラミジア・ニューモニエ(Chlamydia pneumo
niae)による感染に関係する気道感染症;スタフロコッカス・アウロイス、コアグラーゼ
陽性スタフロコッシ(staphlococci)(例えば、表皮ブドウ球菌(S. epidermis)および
S.ヘモリチカス(S. hemolyticus)、化膿ブドウ球菌(Staphylococcus pyogenes)、
ストレプトコッカス・アガラクティエ(Streptococcus agalactiae)、連鎖球菌(Strept
ococcal)C〜F群(微小コロニー(minute-colony)連鎖球菌)、緑色連鎖球菌(virida
ns streptococci)、コリネバクテリウム・ミヌチシマム(Corynebactreium minutissimu
m)、クロストリジウム種、またはバルトネラ・ヘンゼレ(Bartonella henselae)による
感染に関係する無併発性皮膚および軟部組織感染症、膿瘍および骨髄炎、および産褥熱;
スタフィロコッカス・サプロフィチカス(Staphylococcus saprophyticus)または腸球菌
種による感染に関係する無併発性急性尿路感染症;尿道炎および子宮頸管炎;ならびにト
ラコーマ病原体(Chlamydia trachomatis)、軟性下疳菌(Haemophilus ducreyi)、梅毒
トレポネーマ(Treponema pallidum)、ウレアプラズマ・ウレアリチカム(Ureaplasma u
realyticum)、またはナイセリア・ゴノレア(Neiserria gonorrhea)による感染に関係
する性感染症;黄色ブドウ球菌(食中毒および毒素性ショック症候群)、またはA、Bお
よびC群連鎖球菌による感染に関係する毒素疾患;ピロリ菌(Helicobacterpylori)によ
る感染に関係する潰瘍、ボレリア・レカレンチス(Borrelia recurrentis)による感染に
関係する全身性熱性症候群;ライム病菌(Borrelia burgdorferi)による感染に関係する
ライム病、トラコーマ病原体、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)、黄色ブドウ球菌、S.
ニューモニエ(S. pneumoniae)、S.パイロジェン(S. pyogenes)、H.インフルエン
ゼ(H. influenzae)、またはリステリア(Listeria)種による感染に関係する結膜炎、
角膜炎、およびダクロシスチチス(dacrocystitis);マイコバクテリウム・アビウム(M
ycobacterium avium)、またはマイコバクテリウム・イントラセルラーレ(Mycobacteriu
m intracellulare)による感染に関係する播種性マイコバクテリウム・アビウム複合体(
MAC)疾患;カンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)による感染に関
係する胃腸炎、クリプトスポリジウム(Cryptosporidium)種による感染に関係する腸内
原生動物;緑色連鎖球菌による感染に関係する歯性感染;百日咳菌(Bordetella pertuss
is)による感染症に関係する持続性咳;クロストリジウム・パーフリンジェンスまたはバ
クテロイド(Bacteroides)種による感染に関係するガス壊疽;ならびにピロリ菌または
クラミジア・ニューモニエによる感染に関係するアテローム性動脈硬化症。動物において
治療または予防することができる感染症に関係する細菌感染症および原虫感染症および障
害には以下のものが含まれる:P.ハエム(P.haem)、P.ムルトシダ(P. multocida)
、マイコプラスマ・ボビス(Mycoplasma bovis)、またはボルデテラ(Bordetella)種に
よる感染に関係するウシ呼吸器疾患;大腸菌(E coli)または原虫(protozoa)(例えば
、コクシジウム(coccidia)、クリプトスポリジア(cryptosporidia)など)による感染
に関係するウシ腸疾患;黄色ブドウ球菌、乳房連鎖球菌(Strep. uberis)、ストレプト
コッカス・アガラクティエ、ストレプトコッカス・ディスガラクティエ(Strep. dysgala
ctiae)、クレブシエラ(Klebsiella)種、コリネバクテリウム、または腸球菌種による
感染に関係する乳牛乳腺炎;A.プロイロ(A. pleuro.)、P.ムルトシダまたはマイコ
プラズマ種による感染に関係するブタ呼吸器疾患;大腸菌、ローソニア・イントラセルラ
リス(Lawsonia intracellularis)、サルモネラ(Salmonella)、またはセルプリナ・ヒ
オジシンテリエ(Serpulina hyodyisinteriae)による感染に関係するブタ腸疾患;フゾ
バクテリウム(Fusobacterium)種による感染に関係するウシ足腐敗症(footrot);大腸
菌による感染に関係するウシ子宮筋層炎;フソバクテリウム・ネクロフォーラム(Fusoba
cterium necrophorum)またはバクテロイデス・ノドサス(Bacteroides nodosus)による
感染に関係するウシ毛状疣贅:モラクセラ・ボビス(Moraxella bovis)による感染に関
係するウシピンクアイ;原虫(例えば、ネオスポリウム(neosporium))による感染に関
係するウシ早発流産;大腸菌による感染に関係するイヌおよびネコにおける尿路感染症;
表皮ブドウ球菌、スタフィロコッカス・インターメジウス(Staph. intermedius)、コア
グラーゼ陰性スタフィロコッカスまたはP.ムルトシダによる感染に関係する、イヌおよ
びネコにおける皮膚および軟部組織感染症;ならびにアルカリゲネス(Alcaligenes)種
、バクテロイド種、クロストリジウム種、エンテロバクター(Enterobacter)種、ユーバ
クテリウム(Eubacterium)、ペプトストレプトコッカス(Peptostreptococcus)、ポル
フィロモナス(Porphyromonas)、またはプレボテラ(Prevotella)による感染に関係す
る、イヌおよびネコにおける歯牙または口腔感染。本発明の方法によって治療または予防
することができる感染症に関係する他の細菌感染症および原虫感染症、および障害は、S
anford,J.P.ら、「The Sanford Guide To Antim
icrobial Therapy」、27版(Antimicrobial Ther
apy,Inc.、1996)に参照されている。
本明細書で使用される場合、および別段の指定のない限り、用語「結合剤」は、粉末材
料に粘着特性を与えるのに使用される作用剤である。場合によって知られているように、
結合剤、または「造粒剤(granulator)」は、錠剤製剤に粘着性を与え、これにより、圧
縮後に錠剤が無傷のままであることを保証され、ならびに所望の硬度とサイズの顆粒の製
剤により、自由流動特性が改善される。結合剤として一般に使用される材料として、デン
プン;ゼラチン;糖、例えば、スクロース、グルコース、デキストロース、糖蜜、および
ラクトースなど;天然および合成ゴム、例えば、アカシア、アルギン酸ナトリウム、アイ
リッシュモスの抽出物、パンワー(panwar)ゴム、ガッチ(ghatti)ゴム、イサポール皮
(isapol husk)の粘液、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニル
ピロリドン、ビーガム、微結晶性セルロース、微結晶性デキストロース、アミロース、お
よびカラマツアラボガラクタン(larch arabogalactan)などが挙げられる。
本明細書で使用される場合、および別段の指定のない限り、用語「生加水分解性(bioh
ydrolyzable)アミド」、「生加水分解性エステル」、「生加水分解性カルバメート」、
「生加水分解性カーボネート」、「生加水分解性ウレイド」、「生加水分解性リン酸塩」
は、1)化合物の生物活性を妨害しないが、その化合物に、取り込み、作用の持続時間、
または作用の開始などの有利な性質をin vivoで与えることができ、または2)生
物学的に不活性であるが、生物学的に活性な化合物にin vivoで変換される、化合
物のそれぞれアミド、エステル、カルバメート、カーボネート、ウレイド、またはリン酸
塩を意味する。生加水分解性エステルの例として、それだけに限らないが、低級アルキル
エステル、低級アシルオキシアルキルエステル(アセトキシルメチル、アセトキシエチル
、アミノカルボニルオキシ−メチル、ピバロイルオキシメチル、およびピバロイルオキシ
エチルエステルなど)、ラクトニルエステル(フタリジルおよびチオフタリジルエステル
)、低級アルコキシアシルオキシアルキルエステル(メトキシカルボニルオキシ−メチル
、エトキシカルボニルオキシエチルおよびイソプロポキシカルボニルオキシエチルエステ
ル)、アルコキシアルキルエステル、コリンエステル、ならびにアシルアミノアルキルエ
ステル(アセトアミドメチルエステルなど)が挙げられる。生加水分解性アミドの例とし
て、それだけに限らないが、低級アルキルアミド、アミノ酸アミド、アルコキシアシルア
ミド、およびアルキルアミノアルキル−カルボニルアミドが挙げられる。生加水分解性カ
ルバメートの例として、それだけに限らないが、低級アルキルアミン、置換エチレンジア
ミン、アミノ酸、ヒドロキシアルキルアミン、複素環式アミンおよび複素環式芳香族アミ
ン、ならびにポリエーテルアミンが挙げられる。
本明細書で使用される場合、および別段の指定のない限り、用語「担体」は、希釈剤、
補助剤、賦形剤、またはビヒクルを指し、これとともに組成物が投与される。そのような
医薬担体は、滅菌液体、例えば、水および石油、動物、植物または合成由来のものを含め
た油、例えば落花生油、ダイズ油、鉱油、ゴマ油などとすることができる。
本明細書で使用される場合、および別段の指定のない限り、用語「本発明の化合物」は
、式Iの化合物ならびに/またはその医薬として許容可能な塩および多形をまとめて意味
する。本発明の化合物は、これらの化学構造および/または化学名によって本明細書で特
定される。化合物が、化学構造と化学名の両方によって参照され、その化学構造と化学名
が矛盾する場合、化学構造が、その化合物の素性(identity)の決定因である。本発明の
化合物は、1つまたは複数のキラル中心および/または二重結合を含むことができ、した
がって、二重結合異性体(すなわち、幾何異性体)、鏡像異性体、またはジアステレオマ
ーなどの立体異性体として存在することができる。本発明によれば、本明細書で表される
化学構造、したがって本発明の化合物は、対応する化合物のすべての鏡像異性体および立
体異性体、すなわち、立体異性的に純粋な形態(例えば、幾何的に純粋、鏡像異性的に純
粋、またはジアステレオマー的に純粋)ならびに鏡像異性混合物および立体異性混合物を
包含する。鏡像異性混合物および立体異性混合物は、キラル相ガスクロマトグラフィー、
キラル相高速液体クロマトグラフィー、キラル塩錯体としての化合物の結晶化、またはキ
ラル溶媒中での化合物の結晶化などの周知の方法によって、その成分の鏡像異性体または
立体異性体に分離することができる。鏡像異性体および立体異性体は、周知の不斉合成法
によって、立体異性的または鏡像異性的に純粋な中間体、試薬、および触媒からも得るこ
とができる。本発明の化合物は、実質的に立体異性的に純粋であることが好ましい。特定
の実施形態では、用語「本発明の化合物」は、75%超純粋、好ましくは85%超純粋、
より好ましくは95%超純粋、最も好ましくは99%超純粋な、式の化合物ならびにその
多形形態(例えば、式Iの化合物の多形)および非晶質形態を指す。
本明細書で使用される場合、および別段の指定のない限り、「希釈剤」は、製剤の嵩を
増大させて、錠剤を圧縮に実用的なサイズにするために加えられる不活性物質である。一
般に使用される希釈剤として、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、ラクトース、カオリ
ン、マンニトール、塩化ナトリウム、乾燥デンプン、粉糖、シリカなどが挙げられる。
本明細書で使用される場合、および別段の指定のない限り、「崩壊剤(disintegrator
)」または「崩壊剤(disintegrant)」は、投与後の錠剤の分解または崩壊を促進する物
質である。崩壊剤として機能する材料は、デンプン、粘土、セルロース、アルギン、また
はゴムとして化学的に分類されている。他の崩壊剤として、ビーガムHV、メチルセルロ
ース、寒天、ベントナイト、セルロースおよび木産物、天然スポンジ、陽イオン交換樹脂
、アルギン酸、グアーガム、柑橘類パルプ、架橋ポリビニルピロリドン、カルボキシメチ
ルセルロースなどが挙げられる。
対象に(例えば、獣医用途のために動物に、または臨床用途のためにヒトに)投与され
る場合、本発明の化合物は、単離された形態で投与される。本明細書で使用される場合、
および別段の指定のない限り、「単離された」は、本発明の化合物が、(a)植物もしく
は細胞などの天然源、好ましくは細菌培養物、または(b)好ましくは従来の方法による
合成有機化学反応混合物の他の成分から分離されており、本発明の化合物が精製されてい
ることを意味する。本明細書で使用される場合、「精製された」は、単離されたとき、単
離物が、この単離物の少なくとも約70重量%、好ましくは少なくとも約80重量%、よ
り好ましくは少なくとも約90重量%、さらにより好ましくは少なくとも約95重量%、
最も好ましくは少なくとも約99重量%の本発明の化合物を含有することを意味する。
用語「マクロライド」または「大環状分子」は、通常10個を超える原子を含有する大
きい環構造を有する有機分子を指す。
用語「18員大環状分子」は、18個の原子を含有する環構造を有する有機分子を指す
用語「MIC」または「最小阻止濃度」は、in vitroで細菌単離物の増殖を阻
止するのに必要な、抗生物質の最低濃度を指す。抗生物質のMICを求めるための一般的
な方法は、連続的に希釈された抗生物質を含むいくつかの管を準備し、これらに対象とす
る細菌単離物を接種することである。抗生物質のMICは、混濁をまったく示さない(増
殖がまったくない)最低濃度を有する管から求めることができる。
用語「MIC50」は、所与の細菌種内で試験された菌株の50%の増殖を阻止するの
に必要な、抗生物質の最低濃度を指す。
用語「MIC90」は、所与の細菌種内で試験された菌株の90%の増殖を阻止するの
に必要な、抗生物質の最低濃度を指す。
本明細書で使用される場合、および別段の指定のない限り、用語「チアクミシンの混合
物」は、チアクミシンとして知られる化合物のファミリーからの、少なくとも1つのマク
ロライド化合物を含有する組成物を指す。別の実施形態では、用語「チアクミシンの混合
物」には、チアクミシンとして知られる化合物の、少なくとも1つのメンバーと、式Iの
化合物を含有する混合物が含まれ、この式Iの化合物は、約50重量%、60重量%、7
0重量%、80重量%、90重量%、95重量%、99重量%、99.9重量%、または
99.99重量%の量で存在する。特に、用語「チアクミシンの混合物」は、1.0の相
対保持時間(「RTT」)比を有する式Iの化合物を含み、以下の化合物の少なくとも1
つをさらに含む組成物を指す。
ある特定の例示的実施形態では、混合物中に化合物109が存在するとき、場合により
化合物110、111、および/または112のうちの1つもこの混合物中に存在する。
化合物109は、時としてリピアルマイシンA4とも呼ばれる。化合物110は、時とし
てチアクミシンFとも呼ばれる。化合物111は、時としてチアクミシンCとも呼ばれる
。化合物112は、時としてチアクミシンAとも呼ばれる。
本明細書で使用される場合、および別段の指定のない限り、用語「光学的に純粋な」、
「立体異性的に純粋な」、および「実質的に立体異性的に純粋な」は、互換的に使用され
、化合物の1つの立体異性体を含み、その化合物の他の立体異性体(複数も)を実質的に
含まない、1つの立体異性体の化合物または組成物を意味する。例えば、1つのキラル中
心を有する化合物の立体異性的に純粋な化合物または組成物は、その化合物の反対の鏡像
異性体を実質的に含まない。2つのキラル中心を有する化合物の立体異性的に純粋な化合
物または組成物は、その化合物の他のジアステレオマーを実質的に含まない。一般的な立
体異性的に純粋な化合物は、約80重量%超のその化合物の1つの立体異性体と約20重
量%未満のその化合物の他の立体異性体、より好ましくは、約90重量%超のその化合物
の1つの立体異性体と約10重量%未満のその化合物の他の立体異性体、さらにより好ま
しくは、約95重量%超のその化合物の1つの立体異性体と約5重量%未満のその化合物
の他の立体異性体、最も好ましくは、約97重量%超のその化合物の1つの立体異性体と
約3重量%未満のその化合物の他の立体異性体を含む。
本明細書で使用される場合、および別段の指定のない限り、「医薬として許容可能な」
は、ヒトに投与される場合、生理的に許容でき、一般に、急性胃蠕動、眩暈などのアレル
ギー反応または同様の有害反応を生じない材料または組成物を指す。一般に、本明細書で
使用される場合、用語「医薬として許容可能な」は、動物、さらに特にヒトにおける使用
に対して、連邦政府または州政府の管理機関によって承認されている、または米国薬局方
もしくは他の一般に認知された薬局方において列記されていることを意味する。
本明細書で使用される場合、および別段の指定のない限り、用語「医薬として許容可能
な水和物」は、非共有結合性分子間力によって結合されている、化学量論的または非化学
量論的量の水をさらに含む、本発明の化合物を意味する。
本明細書で使用される場合、および別段の指定のない限り、用語「医薬として許容可能
な多形」は、いくつかの異なる形態(例えば、結晶、非晶質)で存在する、本発明の化合
物を指し、本発明は、すべてのこれらの形態を包含する。
本明細書で使用される場合、および別段の指定のない限り、用語「医薬として許容可能
なプロドラッグ」は、式Iの化合物の修飾多形の誘導体を意味し、これは、生物学的条件
下(in vitroまたはin vivo)で、加水分解、酸化、または別の方法で反
応することによってこの化合物を提供することができる。プロドラッグの例として、それ
だけに限らないが、生加水分解性部分、例えば、生加水分解性アミド、生加水分解性エス
テル、生加水分解性カルバメート、生加水分解性カーボネート、生加水分解性ウレイド、
および生加水分解性リン酸塩の類似体などを含む化合物が挙げられる。プロドラッグの他
の例として、オリゴヌクレオチド、ペプチド、脂質、脂肪族基および芳香族基、またはN
O、NO、ONO、およびONO部分を含む化合物が挙げられる。プロドラッグは、
一般に、Burger’s Medicinal Chemistry and Dru
g Discovery、172 178、949 982(Manfred E.Wo
lff編、5版 1995)、およびDesign of Prodrugs(H.Bu
ndgaard編、Elselvier、New York 1985)に記載されてい
るものなどの、周知の方法を使用して調製することができる。
本明細書で使用される場合、語句「医薬として許容可能な塩(複数も)」には、それだ
けに限らないが、本組成物において使用される化合物中に存在することができる、酸性ま
たは塩基性基の塩が含まれる。本来塩基性である、本組成物中に含まれる化合物は、様々
な無機酸および有機酸と多種多様な塩を形成することができる。そのような塩基性化合物
の医薬として許容可能な酸付加塩を調製するのに使用することができる酸は、それだけに
限らないが、硫酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、塩酸塩、臭化水
素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、酸リン酸塩、イソニ
コチン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、クエン酸塩、酸クエン酸塩、酒石酸塩、オ
レイン酸塩、タンニン酸塩、パントテン酸塩、酒石酸水素塩、アスコルビン酸塩、コハク
酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシン酸塩(gentisinate)、フマル酸塩、グルコン酸塩、グ
ルカロン酸塩(glucaronate)、サッカリン酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩
、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスル
ホン酸塩およびパモ酸塩(すなわち、1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3
−ナフトエート))を含めた、無毒性酸付加塩、すなわち薬理学的に許容可能な陰イオン
を含有する塩を形成するものである。アミノ部分を含む本組成物中に含まれる化合物は、
上述した酸に加えて、様々なアミノ酸と医薬として許容可能な塩を形成することができる
。本来酸性である、本組成物中に含まれる化合物は、様々な薬理学的に許容可能な陽イオ
ンと塩基塩を形成することができる。そのような塩の例として、アルカリ金属またはアル
カリ土類金属塩、特に、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、リチウム、亜鉛、カリ
ウム、および鉄の塩が挙げられる。
本明細書で使用される場合、および別段の指定のない限り、用語「予防的に有効な」は
、所与の疾患または障害にかかるリスクを低減する、本発明の化合物もしくは組成物、ま
たはその医薬として許容可能な塩、溶媒和物、多形、またはプロドラッグの量を指す。し
たがって、本発明の化合物は、1つの疾患または障害を予防し、同時に別の疾患または障
害を治療する(例えば、AACを予防すると同時に泌尿器AAD(urinary AAD)を治療
する)のに使用することができる。ある特定の実施形態では、本発明の組成物は、そのよ
うな疾患に対する予防措置として、患者、好ましくはヒトに投与される。本明細書で使用
される場合、「予防」または「予防すること」は、所与の疾患または障害にかかるリスク
の低減を指す。
本明細書で使用される場合、用語「対象」は、哺乳動物、好ましくはヒト、または動物
とすることができる。治療されている対象は、治療の必要のある患者である。
本明細書で使用される場合、および別段の指定のない限り、本発明の化合物もしくは組
成物、またはその医薬として許容可能な塩、溶媒和物、多形、またはプロドラッグの「治
療有効量」という語句は、障害の少なくとも1つの有害作用が回復または軽減される、本
発明の化合物の治療有効性によって評価される。一実施形態では、用語「治療有効量」は
、所望の局所的または全身的効果、および任意の医療措置に伴う妥当な利益/リスク比で
の性能をもたらすのに十分な、薬物または本発明の化合物の量を意味する。一実施形態で
は、本発明の組成物の「治療有効量」という語句は、細菌感染症またはプロタゾアル(pr
otazoal)感染症に関連する少なくとも1つの症状を軽減するための、本発明の化合物の
治療有効性によって評価される。驚いたことに、本発明者らは、治療有効量の本発明の化
合物は、細菌感染症またはプロタゾアル感染症を治療または予防するのに有用であること
を見出した。
本明細書で使用される場合、および別段の指定のない限り、用語「治療」または「治療
すること」は、好ましくは、細菌感染症または原虫感染症に関連する疾患もしくは障害、
またはその少なくとも1つの識別可能な症状の回復を指す。別の実施形態では、「治療」
または「治療すること」は、患者によって必ずしも識別可能ではない、少なくとも1つの
測定可能な身体的パラメーターの回復を指す。さらに別の実施形態では、「治療」または
「治療すること」は、身体的に、例えば、識別可能な症状の安定化、又は生理的に、例え
ば、身体的パラメーターの安定化、あるいは両方により、疾患または障害の進行を阻止す
ることを指す。さらに別の実施形態では、「治療」または「治療すること」は、疾患また
は障害の発症を遅延させることを指す。
6.3 治療的/予防的投与のための本発明の組成物
本発明は、様々な量の式Iの化合物を含むチアクミシンの混合物の、式Iの化合物の第
1の多形、式Iの化合物の第2の多形、これらの他の多形形態、非晶質形態または混合物
を含む組成物を包含する。
本発明は、CDAD、ならびにAADおよびAACを治療するのに使用するための、チ
アクミシンの混合物である抗生物質組成物をさらに包含する。チアクミシンの混合物は、
約76から約100%の式Iの化合物を含有し、これは、18員マクロライドのチアクミ
シンファミリーに属する。
本発明の化合物の活性のために、この化合物は、獣医薬およびヒトの薬において有利に
有用である。本発明の化合物は、細菌感染症および原虫感染症の治療または予防に有用で
ある。いくつかの実施形態では、対象は、感染症を有するが、感染症に関連するいずれの
生理的症状も呈示または顕在化していない。
本発明は、本発明の化合物の結晶多形または非晶質形態を含む、治療有効量の組成物を
患者に投与することによる、治療および予防方法を提供する。患者は、それだけに限らな
いが、ウシ、ウマ、ヒツジ、ブタ、ニワトリ、シチメンチョウ、ウズラ、ネコ、イヌ、マ
ウス、ラット、ウサギ、モルモットなどの動物を含めた哺乳動物であり、ヒトであること
がより好ましい。
本発明の化合物またはチアクミシンの混合物の、1つまたは複数の結晶多形または非晶
質形態を含む本組成物は、任意の従来の経路、例えば、経口投与、注入または大量瞬時投
与、上皮または粘膜皮膚のライニング(例えば、口腔粘膜、直腸および腸の粘膜など)を
通じた吸収による非経口投与によって投与することができ、別の生物学的活性剤と一緒に
投与することができる。投与は全身的または局所的とすることができる。様々な送達系、
例えば、リポソーム、微粒子、マイクロカプセル、カプセルなどへの封入は既知であり、
本発明の化合物を投与するのに使用することができる。ある特定の実施形態では、二以上
の本発明の化合物およびチアクミシンの混合物が患者に投与される。投与方法には、それ
だけに限らないが、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内、皮下、鼻腔内、硬膜外、経口、舌下
、鼻腔内、脳内、膣内、経皮、経直腸(rectally)、吸入、または特に耳、鼻、眼、もし
くは皮膚への局所的が含まれる。投与の好適な様式は、医師の裁量に委ねられ、医学的状
態の部位にある程度依存する。ほとんどの場合、投与により、本発明の化合物の結晶多形
または非晶質形態が血流中に放出される。
特定の実施形態では、本発明の化合物の1つまたは複数の結晶多形または非晶質形態を
、治療が必要な領域に局所的に投与することが望ましい場合がある。これは、例えば、限
定の目的ではなく、手術中の局所注入、例えば、手術後の創傷被覆材と併せた局所適用、
注射、カテーテル、坐剤、またはシアラスティック(sialastic)膜などの膜もしくは繊
維を含めた多孔質、非多孔質、もしくはゼラチン質材料であるインプラントによって達成
することができる。一実施形態では、投与は、アテローム斑組織の部位(または以前の部
位)への直接注射とすることができる。
例えば、吸入器もしくは噴霧器、およびエアロゾル化剤(aerosolizing agent)を含む
製剤の使用、またはフッ化炭素もしくは合成肺表面活性物質での灌流による肺投与も使用
することができる。ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、従来の結合剤およびト
リグリセリドなどのビヒクルを用いて、坐剤として製剤化することができる。
別の実施形態では、本発明の化合物の結晶多形または非晶質形態は、小胞、特にリポソ
ームで送達することができる(Langer、1990、Science 249:15
27〜1533;Treatら、Liposomes in the Therapy
of Infectious Disease and Cancer、Lopez−B
eresteinおよびFidler(編)、Liss、New York、353〜3
65ページ(1989);Lopez−Berestein、同書、317〜327ペー
ジを参照されたい;一般に同書を参照されたい)。
さらに別の実施形態では、本発明の化合物は、制御放出システムで送達することができ
る。一実施形態では、ポンプを使用することができる(Langer、上記;Sefto
n、1987、CRC Crit.Ref.Biomed.Eng.14:201;Bu
chwaldら、1980、Surgery 88:507 Saudekら、1989
、N.Engl.J.Med.321:574を参照されたい)。別の実施形態では、ポ
リマー材料を使用することができる(Medical Applications of
Controlled Release、LangerおよびWise(編)、CRC
Pres.、Boca Raton、Fla.(1974);Controlled
Drug Bioavailability、Drug Product Design
and Performance、Smolen and Ball(編)、Wile
y、New York(1984);RangerおよびPeppas、1983、J.
Macromol.Sci.Rev.Macromol.Chem.23:61を参照さ
れたい;Levyら、1985、Science 228:190;Duringら、1
989、Ann.Neurol.25:351;Howardら、1989、J.Neu
rosurg.71:105も参照されたい)。さらに別の実施形態では、制御放出シス
テムは、本発明の化合物の標的、例えば、肝臓の近傍に配置することができ、したがって
全身用量の一部のみを必要とする(例えば、Goodson、Medical Appl
ications of Controlled Release、上記、2巻、115
〜138ページ(1984)を参照されたい)。Langer、1990、Scienc
e 249:1527〜1533)による総説で論じられている他の制御放出システムを
使用してもよい。
本組成物は、患者に適切に投与するための形態を提供するような、適当な量の医薬とし
て許容可能なビヒクルととともに、好ましくは精製形態で、治療有効量の、本発明の化合
物の結晶多形または非晶質形態、場合により本発明の化合物の二以上の結晶多形または非
晶質形態を含有する。
特定の実施形態では、用語「医薬として許容可能な」は、動物、さらに特にヒトにおけ
る使用に対して、連邦政府または州政府の管理機関によって承認されている、または米国
薬局方もしくは他の一般に認知された薬局方において列記されていることを意味する。用
語「ビヒクル」は、本発明の化合物とともに投与される、希釈剤、補助剤、賦形剤、また
は担体を指す。そのような医薬ビヒクルは、液体、例えば、水および石油、動物、植物ま
たは合成由来のものを含めた油、例えば落花生油、ダイズ油、鉱油、ゴマ油などとするこ
とができる。医薬ビヒクルは、食塩水、アカシアゴム、ゼラチン、デンプンペースト、タ
ルク、ケラチン、コロイドシリカ、尿素などとすることができる。さらに、助剤、安定化
剤、増粘剤、平滑剤、および着色剤も使用することができる。患者に投与される場合、本
発明の化合物および医薬として許容可能なビヒクルは、無菌的であることが好ましい。本
発明の化合物が静脈内に投与される場合、水は好適なビヒクルである。食塩液ならびにデ
キストロースおよびグリセロールの水溶液も、特に注射用溶液のための液体ビヒクルとし
て使用することができる。適当な医薬ビヒクルには、デンプン、グルコース、ラクトース
、スクロース、ゼラチン、麦芽、米、小麦粉、白亜、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウ
ム、グリセロールモノステアレート、タルク、塩化ナトリウム、乾燥脱脂乳、グリセロー
ル、プロピレン、グリコール、水、エタノールなどの賦形剤も含まれる。本組成物は、必
要に応じて、少量の潤滑剤もしくは乳化剤、またはpH緩衝材も含有することができる。
本組成物は、溶液、懸濁液、エマルジョン、錠剤、ピル、ペレット、カプセル、液体含
有カプセル、粉末、徐放製剤、坐剤、エマルジョン、エアロゾル、スプレー剤、懸濁液の
形態、または使用に適した任意の他の形態をとることができる。一実施形態では、医薬と
して許容可能なビヒクルはカプセルである(例えば、米国特許第5,698,155号を
参照されたい)。適当な医薬ビヒクルの他の例は、A.R.Gennaroによる、「R
emington’s Pharmaceutical Sciences」に記載され
ている。
好適な実施形態では、本発明の化合物の結晶多形または非晶質形態は、ヒトへの静脈内
投与に適応した医薬組成物として、常法によって製剤化される。一般に、静脈内投与用の
本発明の化合物の結晶多形または非晶質形態は、滅菌等張水性緩衝液中の溶液である。必
要な場合、組成物は、可溶化剤も含むことができる。静脈内投与用の組成物は、注射部位
の痛みを和らげるための、リドカインなどの局所麻酔薬を場合により含むことができる。
一般に、成分は、例えば、活性剤の量を示したアンプルまたはサシェなどの密封された容
器中の凍結乾燥粉末または無水濃縮物として、別々または単位剤形として一緒に混合され
て供給される。本発明の化合物の結晶多形または非晶質形態が注入によって投与される場
合、これは例えば、滅菌医薬グレード水または食塩水を含む注入ボトルで供給することが
できる。本発明の化合物が注射によって投与される場合、滅菌注射用水または食塩水のア
ンプルは、成分を投与前に混合することができるように提供することができる。
本発明の組成物は、経口投与されることが好適である。経口送達用組成物は、例えば、
錠剤、ロゼンジ、水性もしくは油性懸濁液、顆粒、粉末、エマルジョン、カプセル、シロ
ップ、またはエリキシル剤の形態とすることができる。経口投与される組成物は、1つま
たは複数の任意選択の作用剤、例えば、フルクトース、アスパルテームまたはサッカリン
などの甘味剤、ペパーミント、冬緑油、またはサクランボなどの香味剤、着色剤、および
保存剤を含むことによって、医薬として風味のよい製剤を提供することができる。さらに
、錠剤またはピルの形態の場合、組成物は、コーティングすることによって消化管におけ
る崩壊および吸収を遅延させ、それによって長時間にわたって持続作用を提供することが
できる。浸透活性推進化合物(driving compound)を包囲する選択的透過性膜も、経口投
与される本発明の化合物の結晶多形または非晶質形態に適している。これらの後者のプラ
ットホームでは、カプセルを包囲する環境からの液体は、推進化合物によって吸収され、
これが膨張することによって、開口部を通じて薬剤または薬剤組成物を移動させる。これ
らの送達プラットホームにより、即時放出製剤のスパイクトプロファイル(spiked profi
le)と対照的に、本質的にゼロ次(zero order)の送達プロファイルを提供することがで
きる。グリセロールモノステアレートまたはグリセロールステアレートなどの時間遅延材
料も使用することができる。経口組成物は、標準的なビヒクル、例えば、マンニトール、
ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース
、炭酸マグネシウムなどを含むことができる。そのようなビヒクルは、医薬グレードであ
ることが好ましい。
本明細書に開示される特定の障害または状態の治療において有効となる、本発明の化合
物の結晶多形または非晶質形態の量は、その障害または状態の性質に依存し、標準的な臨
床技法によって求めることができる。さらに、in vitroまたはin vivoア
ッセイを場合により使用することによって、至適投与量範囲を特定するのに寄与すること
ができる。組成物中で使用される正確な用量は、投与経路、および疾患または障害の重症
度にも依存し、医師の判断および各患者の状況によって決定されるべきである。しかし、
経口投与についての適当な投与量範囲は、一般に、体重1キログラム当たり約0.001
ミリグラムから1000ミリグラムの本発明の化合物である。本発明の特定の好適な実施
形態では、経口用量は、体重1キログラム当たり0.01ミリグラムから500ミリグラ
ムであり、より好ましくは、体重1キログラム当たり0.1ミリグラムから100ミリグ
ラムであり、より好ましくは、体重1キログラム当たり0.5ミリグラムから50ミリグ
ラムであり、さらにより好ましくは、体重1キログラム当たり1ミリグラムから10ミリ
グラムである。最も好適な実施形態では、経口用量は、体重1キログラム当たり1ミリグ
ラムの本発明の化合物の結晶多形または非晶質形態である。本明細書で記載される投与量
は、投与される全量を指し、すなわち、二以上の本発明の化合物が投与される場合、好適
な投与量は、投与される本発明の化合物の全量に相当する。経口組成物は、10重量%か
ら95重量%の活性成分を含有することが好ましい。
静脈内(i.v.)投与についての適当な投与量は、体重1キログラム当たり0.00
1ミリグラムから1000ミリグラム、体重1キログラム当たり0.1ミリグラムから1
00ミリグラム、および体重1キログラム当たり1ミリグラムから10ミリグラムである
。鼻腔内投与についての適当な投与量範囲は、一般に体重1キログラム当たり約0.01
pgから体重1キログラム当たり1mgである。坐剤は、一般に、体重1キログラム当た
り0.01ミリグラムから50ミリグラムの本発明の化合物を含有し、0.5重量%から
10重量%の範囲の活性成分を含む。皮内、筋肉内、腹腔内、皮下、硬膜外、舌下、脳内
、膣内、経皮投与、または吸入による投与について推奨される投与量は、体重1キログラ
ム当たり0.001ミリグラムから1000ミリグラムの範囲である。局所投与について
の本発明の化合物の適当な用量は、この化合物が投与される領域に応じて0.001ミリ
グラムから1ミリグラムの範囲である。有効用量は、in vitroまたは動物モデル
試験系から導き出される用量反応曲線から外押(extraporated)することができる。その
ような動物モデルおよび系は、当技術分野で周知である。
本発明は、1つまたは複数の本発明の化合物の結晶多形または非晶質形態で満たされた
1つまたは複数の容器を含む、医薬パックまたはキットも提供する。医薬品または生物学
的製剤の製造、使用または販売を管理する政府機関によって定められた形式の告知を、そ
のような容器(複数も)に場合により添付することができ、この告知は、ヒトへの投与の
ための製造、使用または販売の機関による承認を反映する。ある特定の実施形態では、キ
ットは、二以上の本発明の化合物の結晶多形または非晶質形態を含む。
本発明の化合物の結晶多形または非晶質形態は、ヒトに使用する前に、所望の治療また
は予防活性について、in vitroおよびin vivoでアッセイされることが好
ましい。例えば、in vitroアッセイは、本発明の特定の化合物または本発明の化
合物の組合せの投与が、脂肪酸合成を低下させるのに好適であるかどうかを判定するのに
使用することができる。本発明の化合物は、動物モデル系を使用して有効であり安全であ
ることを実証することもできる。
他の方法は当業者に分かり、本発明の範囲内である。
6.4 本発明の化合物の一般的な合成
18員大環状分子およびその類似体は、発酵によって生成される。チアクミシン生成の
ための、ダクチロスポランギウム・アウランチアクム亜種ハムデネンシス(hamdenensis
)AB 718C−41 NRRL 18085の培養は、滅菌環境において、適切な通
気条件および混合下で、1つまたは複数の吸収剤とともに、炭素供給源、無機塩、および
他の有機成分を含む培地中で実施される。
活性抗菌剤を産生する微生物は、アクチノプラナセエ(Actinoplanaceae)科、ダクチ
ロスポランギウム属に属すると同定された(J.Antibiotics、1987、4
0:567〜574および米国特許第4,918,174号)。これは、ダクチラスポラ
ンギウム・アウランチアクム(Dactylasporangium aurantiacum)亜種ハムデネンシス7
18C−41と命名された。その継代培養物は、これがアクセション番号NRRL 18
085に割り当てられた、ARS Patent Collection of the
Northern Regional Research Center、米国農務省
、1815 North University Street、Peoria、IL.
61604、U.S.A.から得た。菌株AB718C−41の特性は、Journal
of Antibiotics、1987、40:567〜574および米国特許第4
,918,174号に提供されている。
本発明は、微生物ダクチロスポランギウム・アウランチアクム亜種ハムデネンシスの液
内好気性発酵による、新規の抗生物質剤、チアクミシンの組成物を包含する。その生成方
法は、参照により本明細書に組み込まれているWO2004/014295A2に開示さ
れている。
7.1.チアクミシンの粗混合物の調製およびその後の混合物のある特定の多形の結晶化
例示的実施形態では、式Iの化合物を含有するチアクミシンの混合物を、
(i)栄養培地中で微生物を培養することによって、この栄養培地中で混合物を蓄積す
るステップと、
(ii)混合物を吸着するための吸着剤を含む栄養培地から混合物を単離するステップ

を含む方法によって調製する。
栄養培地は、約0.5から約15重量%の吸着剤を含むことが好ましい。吸収剤は、吸
着剤樹脂であることが好ましい。吸着剤樹脂は、Amberlite(登録商標)、XA
D16、XAD16HP、XAD2、XAD7HP、XAD1180、XAD1600、
IRC50、またはDuolite(登録商標)XAD761であることがより好ましい
。微生物は、ダクチロスポランギウム・アウランチアクム亜種ハムデネンシスであること
が好ましい。栄養培地は、重量に基づいて以下の組合せを含む:約0.2%から約10%
のグルコース、約0.02%から約0.5%のKHPO、約0.02%から約0.5
%のMgSO・7HO、約0.01%から約0.3%のKCl、約0.1%から約2
%のCaCO、約0.05%から約2%のカザミノ酸、約0.05%から約2%の酵母
抽出物、および約0.5%から約15%のXAD−16樹脂。培養ステップは、約25℃
から約35℃の温度および約6.0から約8.0のpHで行われることが好ましい。
発酵が完了すると、固体塊(吸着剤樹脂を含む)は、ふるいにかけることによってブロ
スから分離する。この固体塊は、例えば酢酸エチルなどの有機溶媒で溶出し、次いで減圧
下で濃縮する。
7.2.R−チアクミシンBの構造
R−チアクミシンB(主要な最も活性な成分)の構造を、式Iで以下に示す。R−チア
クミシンBのX線結晶構造を、メタノール水溶液中で成長させた、無色の平行六面体形結
晶(0.08×0.14×0.22mm)として得た。このx線構造により、以下に示し
た構造が確認される。公式化学名は、3−[[[6−デオキシ−4−O−(3,5−ジク
ロロ−2−エチル−4,6−ジヒドロキシベンゾイル)−2−O−メチル−β−D−マン
ノピラノシル]オキシ]−メチル]−12(R)−[[6−デオキシ−5−C−メチル−
4−O−(2−メチル−1−オキソプロピル)−β−D−lyxo−ヘキソピラノシル]
オキシ]−11(S)−エチル−8(S)−ヒドロキシ−18(S)−(1(R)−ヒド
ロキシエチル)−9,13,15−トリメチルオキサシクロオクタデカ−3,5,9,1
3,15−ペンタエン−2−オンである。
7.2.1 R−チアクミシンBの分析データ
R−チアクミシンB(これは、ほとんど完全に(すなわち90%超)R−チアクミシン
である)の分析データ。
融点 166〜169℃(イソプロパノールからの白色針状晶)
[α] 20 −6.9(c2.0、MeOH)
MS m/z(ESI)1079.7(M+Na)
1H NMR (400MHz, CD3OD) δ 7.21 (d, 1H), 6.59 (dd, 1H), 5.95 (ddd, 1H), 5.83 (b
r s, 1H), 5.57 (t, 1H), 5.13 (br d, 1H), 5.09 (t, 1H), 5.02 (d, 1H), 4.71 (m, 1H
), 4.71 (br s, 1H), 4.64 (br s, 1H), 4.61 (d, 1H), 4.42 (d, 1H), 4.23 (m, 1H), 4
.02 (五重線, 1H), 3.92 (dd, 1H), 3.73 (m, 2H), 3.70 (d, 1H), 3.56 (s, 3H), 3.52-
3.56 (m, 2H), 2.92 (m, 2H), 2.64-2.76 (m, 3H), 2.59 (七重線, 1H), 2.49 (ddd, 1H)
, 2.42 (ddd, 1H), 2.01 (dq, 1H), 1.81 (s, 3H), 1.76 (s, 3H), 1.65 (s, 3H), 1.35
(d, 3H), 1.29 (m, 1H), 1.20 (t, 3H), 1.19 (d, 3H), 1.17 (d, 3H), 1.16 (d, 3H), 1
.14 (s, 3H), 1.12 (s, 3H), 0.87 (t, 3H);
13C NMR (100MHz, CD3OD) δ 178.4, 169.7, 169.1, 154.6, 153.9, 146.2, 143.7, 14
1.9, 137.1, 137.0, 136.4, 134.6, 128.5, 126.9, 125.6, 124.6, 114.8, 112.8, 108.8
, 102.3, 97.2, 94.3, 82.5, 78.6, 76.9, 75.9, 74.5, 73.5, 73.2, 72.8, 71.6, 70.5,
68.3, 63.9, 62.2, 42.5, 37.3, 35.4, 28.7, 28.3, 26.9, 26.4, 20.3, 19.6, 19.2, 1
8.7, 18.2, 17.6, 15.5, 14.6, 14.0, 11.4.
7.3.R−チアクミシンBの第1の多形の調製
本発明の別の例示的実施形態は、チアクミシンの混合物から式Iの化合物の多形を生成
するための方法であって、
a)メタノール、水、アセトニトリル、酢酸、またはこれらのイソプロピルアルコール
混合物を含む、最小量の溶液中で、約76%から約100%の式Iの化合物を含有するチ
アクミシンの粗混合物を溶解させるステップと、
b)a)の溶液を室温(例えば、約22℃)で静置しながら3から7日間蒸発させるこ
とによって、式Iの化合物の第1の多形を沈殿させるステップと、
c)当技術分野で既知の技法によって、溶液から多形を分離するステップと
を含む方法を含む。
7.3.1.R−チアクミシンBの多形の調製の例示的な実施例1
セクション7.1中の実施例に関して説明した発酵プロセスの後、粗物質を、1.2k
gのBiotage KP−C18−HSシリカカラムを含むBiotage Flas
h 75Lシステムを使用する逆相クロマトグラフィーによって精製し、70:30:1
のMeOH/HO/AcOHで溶出した。75〜80%の式Iの化合物を含む収集画分
を合わせ、最初の体積の3分の1に濃縮することによって、沈殿物を生成させた。この沈
殿物を濾過し、水で洗浄する。この固体を高真空下で乾燥させることによって、オフホワ
イト粉末を得た。HPLC分析により、この粉末は主生成物として約78%の式Iの化合
物および副成分としてチアクミシンの混合物を含むことが示された。
約78%の式Iの化合物(すなわち、50mg)を含有するチアクミシンの混合物を、
2mLのメタノール中に溶解させ、その後に1mLの水を加えた。この溶液を、室温で静
置しながら7日間蒸発させることによって、結晶沈殿物を生成させた。結晶を、濾過によ
って溶液から分離する。メタノール/水で再結晶させた後、結晶は、HPLCに基づいて
、約90%の式Iの化合物を含有する。
7.3.2.R−チアクミシンの多形の調製の例示的な実施例2
セクション7.1中の実施例に関して説明した発酵プロセスの後、粗物質を、3.75
kgのBiotage KP−C18−HSシリカカラムを含むBiotage Fla
sh 150システムを使用する逆相クロマトグラフィーによって精製し、52:48:
1のEtOH/HO/AcOHで溶出した。約80〜88%の式Iの化合物を含む収集
画分を合わせ、最初の体積の3分の1に濃縮することによって、沈殿物を生成させた。こ
の沈殿物を濾過し、水で洗浄した。この固体を高真空下で乾燥させた。HPLC分析によ
り、粉末は主生成物として85.4%の式Iの化合物および副成分としてチアクミシンの
混合物を含むことが示された。
約85%の式Iの化合物(すなわち、1000mg)を含有する混合物を、メタノール
と水とが1:1の比の、20mLのメタノールと水の混合物中に溶解させた。この溶液を
、室温で3日間蒸発/静置させることによって、多形結晶沈殿物を生成させた。結晶を、
濾過によって溶液から分離した。
得られた組成物は、HPLC分析に基づくと、式Iの化合物の第1の多形、および少な
くとも1つのチアクミシン化合物を含有する混合物である。この組成物は、165〜16
9℃の融点を有する。
7.3.3.R−チアクミシンの多形の調製の例示的な実施例3
セクション7.1中の実施例に関して説明した発酵プロセスの後、粗物質を、1.2k
gのBiotage KP−C18−HSシリカカラムを含むBiotage Flas
h 75Lシステムを使用する逆相クロマトグラフィーによって精製し、67:33:4
から70:30:1のMeOH/HO/AcOHで溶出した。90%超の式Iの化合物
を含む収集画分を合わせ、3分の1の体積に濃縮した。沈殿物を濾過し、水で洗浄した。
この固体を高真空下で乾燥させた。HPLC分析により、粉末は94.0%の式Iの化合
物を含むことが示された。
この固体を、X線回折(XRD)および示差走査熱量測定(DSC)によって試験した(図2参照されたい)。この固体のX線回折は、7.7°、15.0°、および18.8°±0.1の角度2θにピークを示し、この固体が、式Iの化合物の第1の多形の形態であることを示す。DSCプロットは、約169℃から開始する吸熱曲線、および177℃でのピークを示す。
7.3.4.R−チアクミシンの多形の調製の例示的な実施例4
セクション7.1中の実施例に関して説明した発酵プロセスの後、粗物質を、1.2k
gのBiotage KP−C18−HSシリカカラムを含むBiotage Flas
h 75Lシステムを使用する逆相クロマトグラフィーによって精製し、52:48:1
のEtOH/HO/AcOHで溶出した。90%超の式Iの化合物を含む収集画分を合
わせ、3分の1の体積の水を加え、室温で一晩放置した。沈殿物を濾過し、水で洗浄した
。この固体を高真空下で乾燥させた。HPLC分析により、粉末は94.7%の式Iの化
合物を含むことが示された。
94.7%の式Iの化合物(すなわち98mg)を含む粉末を、3mLのメタノール中
に溶解させ、次いで1mLの水を加えた。この溶液を、室温で7日間蒸発および静置させ
ることによって、結晶沈殿物を生成させた。結晶を、濾過によって溶液から分離し、メタ
ノール/水3:1で洗浄した。この結晶をX線回折によって分析した。
沈殿物の組成は、HPLC分析に基づくと、166〜169℃の融点を有する、式Iの
化合物を含む混合物である。
7.3.5.R−チアクミシンの多形の調製の例示的な実施例5
セクション7.1中の実施例に関して説明した発酵プロセスの後、混合物をカラム上で
精製し、0.06gのチアクミシンの混合物を、20mLのバイアル中の16mLのメタ
ノールおよび4mLの水中で溶解させた。このバイアルをパラフィルムで覆い、ピンホー
ルを開けた。覆われたバイアルをデシケーター中に置き、室温で10日間貯蔵する。次い
でパラフィルムのカバーを取り除き、バイアルをデシケーターに戻す。パラフィルムを取
り除いて3から5日後以内に、結晶物質が生成する。この結晶物質をメタノールと水の溶
液で洗浄する。式Iの化合物を75.6%で単離した。
に示すこの結晶物質のX線粉末回折パターンは、7.7°、15.0°、および18.°の2θを含んでいた。
7.3.6.R−チアクミシンの多形の調製の例示的な実施例6
イソプロパノールからの多形の調製
セクション7.1中の実施例に関して説明した発酵プロセスの後、粗物質を、3.75
kgのBiotage KP−C18−HSシリカカラムを含むBiotage Fla
sh 150システムを使用する逆相クロマトグラフィーによって精製し、52:48:
1のEtOH/HO/AcOHで溶出した。80〜88%の式Iの化合物を含む収集画
分を合わせ、最初の体積の3分の1に濃縮することによって、沈殿物を生成させた。この
沈殿物を濾過し、水で洗浄した。この固体を高真空下で乾燥させた。HPLC分析により
、粉末は、85.4%の式Iの化合物を含むことが示された。
85.4%の式Iの化合物(すなわち、2000mg)を含む粉末を、900mLのイ
ソプロパノール中に溶解させた。この溶液を加熱することによって、溶解度を増大させ、
次いで濾過することによって不溶性物質を除去した。透明な溶液を、室温で14日間蒸発
/静置させることによって、結晶沈殿物を生成させた。結晶を、濾過によって溶液から分
離する。
沈殿物の組成は、HPLC分析に基づくと、163〜165℃の融点を有する、式Iの
化合物と少なくとも1つの他の関連物質を含む混合物である。
この沈殿物のX線回折は、7.6°および15.4°の角度2θでピークを示す。
7.3.7.R−チアクミシンの多形の調製の例示的な実施例7
セクション7.1中の実施例に関して説明した発酵プロセス、およびカラム精製の後、
式Iの化合物の混合物(90%超、15g)を、最小量のメタノール(約20mLから約
30mL)中に溶解させ、この溶液をイソプロパノール(約100mL)でトリチュレー
トすることによって、多形を生成させた。この固体は、濾過によって溶液から分離し、1
65〜168℃の融点を有する。
XRDダイアグラムは、7.5°、15.2°、15.7°、18.6° 18.7°
の2θ値を含む異なる多形パターンを示す。
7.3.8.R−チアクミシンの多形の調製の例示的な実施例5
アセトニトリルからの多形の調製
上述したように得たチアクミシンの混合物(85.44%の式Iの化合物、1000m
g)を、30mLのアセトニトリル中に溶解させた。この溶液を室温で12日間蒸発およ
び静置させることによって、結晶沈殿物を生成させた。この結晶は、濾過によって溶液か
ら分離し、165〜169℃の融点を示す。
この結晶のXRDダイアグラムは、7.8°、15.1°、18.8°の2θ値を含む
多形のパターンを示す。
7.4.R−チアクミシンの他の多形の調製
本発明の別の例示的実施形態は、式Iの化合物の多形を生成するための方法であって、
a)最小量の酢酸エチル中で、約78%から約100%の式Iの化合物を含有するチア
クミシンの粗混合物を溶解させるステップと、
b)この溶液を室温で3から7日間蒸発および静置させることによって、多形を沈殿さ
せるステップと、
c)溶液から多形を分離するステップと
を含む方法を含む。
7.4.1.R−チアクミシンの多形の調製の例示的な実施例1
酢酸エチルからの多形の調製
セクション7.1中の実施例に関して説明した発酵プロセスの後、粗物質を、3.75
kgのBiotage KP−C18−HSシリカカラムを含むBiotage Fla
sh 150システムを使用する逆相クロマトグラフィーによって精製し、52:48:
1のEtOH/HO/AcOHで溶出した。70〜88%の式Iの化合物を含む収集画
分を合わせ、3分の1の体積に濃縮することによって、沈殿物を生成させた。この沈殿物
を濾過し、水で洗浄する。この固体を高真空下で乾燥させた。HPLC分析により、粉末
は、85.4%の式Iの化合物を含むことが示された。
次いで、この粗チアクミシン混合物(1000mg)を、30mLの酢酸エチル中に溶
解させた。この溶液を室温で12日間蒸発および静置させることによって、式Iの化合物
の多形Bの結晶沈殿物を生成させた。この結晶は、濾過によって溶液から分離した。この
結晶は、約153〜156℃の融点を有し、これにより、第1の多形と異なる多形形態が
立証される。
7.4.2.R−チアクミシンの多形の調製の例示的な実施例2
メタノールおよびイソプロパノールからの多形の調製。
セクション7.1中の実施例に関して説明した発酵プロセスの後、様々な量の式Iの化
合物の6つの異なるバッチの粗物質を、組合せ物が平均91%の式Iの化合物を有するよ
うに合わせた。この組合せ物をメタノール中に溶解させ、回転蒸発によって濃縮した。次
いでこの濃縮溶液を、イソプロパノールと混合し、濾過し、真空で乾燥させることによっ
て、156〜160℃の融点を有する白色粉末を生成する。
この白色粉末のX線粉末回折は、7.5°、15.4°、および18.7°の2θ値を含む
7.4.3.R−チアクミシンの多形の調製の例示的な実施例3
クロロホルムからの多形Bの調製
セクション7.1中の実施例に関して説明した発酵プロセスの後、式Iの化合物を含有
するチアクミシンの粗物質を、クロロホルム中に溶解させ、室温での蒸発によって濃縮す
ることによって、156〜160℃の融点を有する固体を生成した。
7.4.4.R−チアクミシンの多形の調製の例示的な実施例4
アセトンからの多形形態の調製
セクション7.1中の実施例に関して説明した発酵プロセスの後、式Iの化合物を含有
するチアクミシンの粗物質を、アセトン中に溶解させ、室温での蒸発によって濃縮するこ
とによって、156〜160℃の融点を有する固体を生成した。
7.5.式Iの化合物の非晶質形態の調製
チアクミシンの非晶質混合物の調製
チアクミシンの非晶質混合物は、カラム精製後に得、いずれのさらなる処理ステップも
伴わなかった。あるいは、クロロホルムまたはアセトンをチアクミシンの混合物に加える
ことができ、この溶媒を蒸発させることによって非晶質生成物を形成する。
この生成物のX線粉末回折は、明確な回折ピークをまったく示さない。
8.実験データ
8.1.多形の実験データ
式Iの化合物の化合物の第1の多形は、示差走査熱量測定(「DSC」)および粉末X
線回折(「XRD」)によって特徴づけられる。
多形のDSCプロットは、177℃で吸熱曲線を示す。
XRDダイアグラム(図1に報告した)は、7.7°、15.0°、18.8°の回折
角2θを含むピークを示す。XRDは、Phillips粉末回折計を用いて、35kV
および20maで、Cu K−α放射線を使用して、1分当たり1.0度で、20から7
0度の2θを走査することによって分析した。器差(変量)は、0.04(2θ値)であ
る。
様々な量の式Iの化合物を含有する混合物の融点を表1に集約する。少なくとも85%
の多形の形態での式Iの化合物を有するすべての生成物は、融点装置、MEL−TEMP
1001によって測定して、163〜169℃の範囲で融点を有すると思われる。
166〜169℃の融点を有する、HPLC分析に基づいて、式Iの化合物と、場合に
よりチアクミシンの混合物である少なくとも1つの化合物とを含む混合物からの多形結晶
の組成物。
多形結晶のX線回折は、7.8°、15.0°、18.8°および23.9°の角度2
θで特徴的なピークを示す。表2は、実験7.2.2からのR−チアクミシンの第1の多
形についての、得られたX線回折ピークの一覧である。
表3は、実験7.3.6からの多形についての、得られたX線回折ピークの一覧である

8.2.R−チアクミシンの第2の多形の実験データ
式Iの化合物の第2の多形も、示差走査熱量測定(DSC)および粉末X線回折(XR
D)によって特徴づけられる。
多形BのDSCプロットは、158℃で吸熱曲線を示す。XRDダイアグラム、7.6°、15.4°、および18.8°の回折角2θの値を含むピークを示す。多形Bは、融点装置、MEL−TEMP1001によって測定される、153〜156℃の範囲で融点を有する。
上記に論じたAとB以外の式Iの化合物の結晶多形形態が存在し、本明細書に開示され
ていると考えられる。AおよびB、ならびにこれらの非晶質形態または混合物を含めた、
これらの結晶多形形態は、様々な量の式Iの化合物を含有し、ある特定の場合では、チア
クミシンの混合物は、抗生物質活性を有する医薬製剤の製造において有利に使用すること
ができる。
多形Bの存在を示す、7.5°、15.7°、および18.9°±0.04の角度2θ
でピークを有する結晶のX線粉末回折を図3に示す。
多形BのDSCプロットは、約150℃から開始する吸熱曲線、および158℃でのピ
ークを示す。
表4は、例示的な結晶化ロットについて分離された様々なデータの要約である。
本発明は、本発明のいくつかの態様の例示として意図された実施例において開示された
特定の実施形態による範囲内に限定されず、機能的に等価である任意の実施形態は、本発
明の範囲内である。実際に、本明細書に示し、説明したものに加えて、本発明の様々な改
変は、当業者に明らかとなり、添付の特許請求の範囲内に入ることが意図されている。
いくつかの参考文献を引用してきたが、その全開示内容は、参照により本明細書に組み
込まれている。

Claims (14)

  1. (i) 少なくとも7.6°、15.4°、および18.8°±0.2の回折角2θでピークを有する粉末X線回折パターン並びに(ii) 150℃から158℃の範囲のDSC(示差走査熱量測定)吸熱を特徴とする、式Iの化合物


    を含む結晶多形。
  2. 請求項1に記載の結晶多形を含む医薬組成物。
  3. 前記式Iの多形が、全重量の75%から99.99%で存在する、請求項2に記載の医薬組成物。
  4. 前記式Iの多形が、全重量の少なくとも85%で存在する、請求項2に記載の医薬組成物。
  5. 前記式Iの多形が、全重量の少なくとも90%で存在する、請求項2に記載の医薬組成物。
  6. 前記式Iの多形が、全重量の少なくとも95%で存在する、請求項2に記載の医薬組成物。
  7. 前記式Iの多形が、全重量の少なくとも99%で存在する、請求項2に記載の医薬組成物。
  8. 固体剤形である、請求項2〜7のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  9. 医薬として許容可能な賦形剤をさらに含む、請求項2〜8のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  10. 哺乳動物における細菌感染症の治療又は予防に使用するための、請求項2〜9のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  11. 哺乳動物がヒトである、請求項10に記載の医薬組成物。
  12. 細菌感染症がクロストリジウム・ディフィシレ感染症である、請求項10又は11に記載の医薬組成物。
  13. 細菌感染症が消化管感染症である、請求項10〜12のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  14. 細菌感染症がクロストリジウム・ディフィシレ関連下痢(CDAD)である、請求項10又は11に記載の医薬組成物。
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