JP4883215B1 - 端子およびこれを用いたコネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】長いバネ長を確保することにより、所定の接点圧力を確保でき、接触信頼性が高いとともに、応力集中が生じにくく、寿命の長い端子を提供する。
【解決手段】ハウジング10に圧入固定して使用する端子30において、前記ハウジング10に圧入する圧入用固定部31に設けた分岐部33から第1,第2,第3延在部34a,34b,34cを蛇行させながら延在して蛇行した第1,第2スリット35a,35bを形成するとともに、前記第1,第2,第3延在部34a,34b,34cの自由端を一体化した先端部に、前記ハウジング10の接点孔14から出し入れ可能に突出する可動接点部36を設けてある。
【選択図】図2

Description

本願発明は端子、例えば、ハウジングに組み込まれてコネクタを形成するだけでなく、基板に直接実装して使用できる端子に関する。
従来、端子としては、例えば、基幹部を支持辺部に連接したバネ辺部を介して端子接点部を一体に形成したICソケット用コンタクトにおいて、前記バネ辺部は、連結部から前記端子接点部へ延びる上片アームと前記基幹部へ延びる下片アームとにより構成される横向き略U形を呈し、その上片アームが、それぞれ互いに離間し並行状に延在する第1バネ部、第2バネ部により構成され、前記下片アームが、それぞれ互いに離間し並行状に延在する第3バネ部、第4バネ部により構成され、さらに、前記バネ辺部が、前記連結部側から基幹部側へ向けて下る傾斜状であることを特徴とするICソケット用コンタクトがある(特許文献1参照)。
特開2001−237015号公報
しかしながら、前述のICソケット用コンタクトでは、例えば、特許文献1の図4に示すように、直線状の上片アーム2および下片アーム3を連結部8で接続している。このため、バネ長を長くできず、所定の接点圧を確保しにくいので、高い接触信頼性が得られないとともに、連結部8に応力集中が生じやすく、寿命が短いという問題点がある。
本発明に係る端子は、長いバネ長を確保することにより、所定の接点圧を確保でき、接触信頼性が高いとともに、応力集中が生じにくく、寿命の長い端子を提供することを課題とする。
本発明に係る端子は、前記課題を解決するために、基材に圧入固定して使用する端子において、前記基材に圧入する圧入用固定部に設けた分岐部から複数本の延在部を蛇行させながら延在して少なくとも1本の蛇行したスリットを形成するとともに、前記延在部の自由端を一体化した先端部に、前記基材の接点孔から出し入れ可能に突出する可動接点部を設け、前記延在部の中間部のうち、曲率半径が小さい応力集中が生じる少なくとも1つの領域において隣り合う前記延在部の巾寸法を異ならしめる一方、前記スリットの巾寸法を、動作時に弾性変形する前記延在部の対向する部分が接近しても当接しない巾寸法とした構成としてある。
本発明によれば、バネ長が長くなり、複数本のバネが可動方向に重なるため、所定の接点圧が得やすくなり、接触信頼性が向上する。また、応力集中が生じにくくなり、寿命の長い端子が得られる。
本発明の実施形態としては、圧入用固定部に交差するように突設した支持部の先端に、分岐部を設けた構成としてもよい。
本実施形態によれば、支持部の長さ分だけバネ長が長くなるので、接触信頼性が更に向上する。
本発明の他の実施形態としては、支持部が湾曲していてもよい。
本実施形態によれば、バネ長がより長くなり、接触信頼性が向上する。特に、支持部が外方向に湾曲していれば、動作時に他の延在部に当接しにくくなり、変位量が大きな可動接点部が得られ、耐衝撃性に優れた端子が得られる。
本発明の別の実施形態としては、分岐部から3本の延在部を延在してもよい。
本実施形態によれば、応力を分散させることができ、耐久性が向上するとともに、電気抵抗値の低い端子が得られる。
本発明の新たな実施形態としては、分岐部から延在する第1,第2,第3延在部の一端部が、同一直線上に位置するように構成してもよい。
本実施形態によれば、第1,第2,第3延在部の支点が同一直線上に揃うので、応力解析が容易となり、設計が容易になる。
本発明の別の実施形態としては、圧入用固定部に設けた第1分岐部から第1延在部と第2分岐部とが延在するとともに、前記第2分岐部から第2延在部と第3延在部とが延在した構成としてもよい。
本実施形態によれば、1つの分岐部から多数の延在部が延在していないので、応力集中が生じにくくなり、寿命がより一層長い端子が得られる。
本発明の異なる実施形態としては、隣り合う延在部が平行に延在する構成であってもよい。特に、スリットの巾寸法は、動作時に隣り合う延在部が相互に接触しない巾寸法であってもよい。
本実施形態によれば、動作時に不快な接触音が生じない。
本発明の別の実施形態としては、延在部を一体化した先端部に、基材の位置規制用受け部に当接する位置規制用突部を突設した構成としてもよい。また、延在部を一体化した先端部に、基材の位置規制用受け部に当接する位置規制用当接部を設けておいてもよい。
本実施形態によれば、端子の可動接点部を所定の位置に正確に位置決めできるので、動作特性が向上する。
本願の発明に係るコネクタとしては、前述に記載された端子の圧入用固定部を、基材であるハウジングの圧入孔に圧入して固定するとともに、前記ハウジングに設けた接点孔から端子の可動接点部が出し入れ可能に突出する構成としてある。
本発明によれば、接触信頼性が高く、寿命の長いコネクタが得られる。
本発明の実施形態としては、ハウジングの接点孔の開口縁部に設けた位置規制用受け部に、端子の可動接点部の周囲に突設した位置規制用突部を当接させて位置決めする構成としてもよい。また、ハウジングの接点孔の開口縁部に設けた位置規制用受け部に、端子の可動接点部の周囲に設けた位置規制用当接部を当接させて位置決めする構成としてもよい。
本実施形態によれば、端子の可動接点部を高い位置決め精度で位置決めできるので、動作特性にバラツキのないコネクタが得られるという効果がある。
図1A,1Bおよび1Cは本願発明の第1実施に係る端子を組み込んだコネクタを示す斜視図、断面斜視図および平面図である。 図2A,2Bは図1で図示した第1実施形態に係る端子を組み込んだコネクタの断面斜視図および端子単体の斜視図である。 図3A,3Bは第1実施形態に係る端子の動作前後を示す断面図である。 図4Aおよび4Bは本願発明の第2実施に係る端子を組み込んだコネクタを示す斜視図および平面図である。 図5A,5Bは図4で図示した第2実施形態に係る端子を組み込んだコネクタの断面斜視図および端子単体の斜視図である。 図6A,6Bは第2実施形態に係る端子の動作前後を示す断面図である。 図7Aおよび7Bは本願発明の第3実施に係る端子を組み込んだコネクタを示す斜視図および平面図である。 図8A,8Bは図7で図示した第3実施形態に係る端子を組み込んだコネクタの断面斜視図および端子単体の斜視図である。 図9A,9Bは第3実施形態に係る端子の動作前後を示す断面図である。 図10Aおよび10Bは本願発明の第4実施に係る端子を組み込んだコネクタを示す斜視図および平面図である。 図11A,11Bは図10で図示した第4実施形態に係る端子を組み込んだコネクタの断面斜視図および端子単体の斜視図である。 図12A,12Bは第4実施形態に係る端子の動作前後を示す断面図である。 図13Aおよび13Bは本願発明の第5実施に係る端子を組み込んだコネクタを示す斜視図および平面図である。 図14A,14Bは図13で図示した第5実施形態に係る端子を組み込んだコネクタの断面斜視図および端子単体の斜視図である。 図15A,15Bは第5実施形態に係る端子の動作前後を示す断面図である。
本発明に係る端子の実施形態を図1ないし図15の添付図面に従って説明する。
第1実施形態は、図1ないし図3に示すように、樹脂成形された高さ4mmのハウジング10に所定のピッチで固定金具20を圧入するとともに、前記固定金具20,20の間に接続端子30を圧入したコネクタに適用した場合である。
前記ハウジング10は、図1に示すように、その両側近傍とその中央とに固定金具20を上方から圧入できる第1収納スペース11を設けてあるとともに、前記第1収納スペース11の対向する内側面には係止用突条12を設けてある。また、前記ハウジング10は、図2に示すように、前記第1収納スペース11,11の間に背面側から接続端子30を圧入できる第2収納スペース13を設けてある。そして、前記ハウジング10は、その正面側に、前記第2収納スペース13に連通し、かつ、後述する可動接点部36を出し入れできる接点孔14を設けてあるとともに、前記第2収納スペース13に連通する圧入孔15を設けてある。前記接点孔14の両側開口縁部に補強用リブ16を突設するとともに、前記接点孔14の上方縁部に位置規制用受け部17を形成してある。
固定金具20は、図1に示すように、薄板をプレス加工で打ち抜いて形成した略門型のプレス成形品であり、その内側面に係止爪21を突設してある。このため、前記ハウジング10の第1収納スペース11に前記固定金具20を上方から圧入すると、前記係止爪21が前記ハウジング10の係止用突条12に係止し、前記固定金具20が抜け止めされるとともに、前記固定金具20の固定用下端部22が前記ハウジング10の底面から接続固定できるように露出する(図3)。
接続端子30は、図2に示すように、圧入用固定部31から上方に突出した略J形状の支持部32の先端に分岐部33を設けてある。また、前記圧入用固定部31には、その一端部の上面に係止爪31aを突設してある一方、その他端部の下面から接続部31bを設けることにより、圧入用切り欠き部31cを形成してある。さらに、前記分岐部33から略平行に蛇行する第1,第2,第3延在部34a,34b,34cを延在することにより、第1,第2スリット35a,35bを形成してある。そして、前記第1,第2,第3延在部34a,34b,34cの先端部を一体化して形成した自由端部に可動接点部36を設けてある。さらに、前記第1延在部34aの先端には位置規制用突部37を突設してある。
なお、本実施形態では、第1,第2,第3延在部34a,34b,34cの湾曲部分における巾寸法を順次、大きくしてある。このため、動作時における応力集中が生じにくくなり、寿命が伸びるという利点がある。
また、本実施形態に係る第1,第2スリット35a,35bの巾寸法は、接続端子30の可動接点部36を動作させても第1,第2,第3延在部34a,34b,34cが相互に接触しない大きさとなっている。このため、所定の動作時において第1,第2,第3延在部34a,34b,34cが相互に接触することがなく、不快な接触音が生じない。
そして、図3に示すように、前記ハウジング10の第2収納スペース13に背面側から前記接続端子30を挿入し、前記圧入用固定部31を圧入孔15に圧入し、係止爪31aを圧入孔15の内面に係止するとともに、切り欠き部31cをハウジング10の縁部に係合することにより、固定できる。そして、接続端子30の位置規制用突部37がハウジング10の位置規制用受け部17に当接して位置規制されるとともに、接続端子30の接続部31bが固定金具20の固定用下端部22と面一となる。
図示しないプリント基板に実装したコネクタに、例えば、携帯電子機器のバッテリーを圧接させることにより、可動接点部36を押し込むと、第1,第2,第3延在部34a,34b,34cが弾性変形するとともに、支持部32が弾性変形する。そして、所定の押し込み量の範囲内であれば、第1,第2スリット35a,35bの巾寸法を大きくしてあるので、第1,第2,第3延在部34a,34b,34cが相互に接触することがなく、摩擦音を発生させることがない。特に、可動接点部36と圧入用固定部31との間に、蛇行する第1,第2,第3延在部34a,34b,34cおよび支持部32が配置され、バネ長が長く、所望の変位量を確保できるとともに、応力集中が生じにくい。このため、接触信頼性が向上するとともに、寿命の長いコネクタが得られるという利点がある。
第2実施形態は、図4ないし図6に示すように、前述の第1実施形態とほぼ同様であり、異なる点は第1,第2,第3延在部34a,34b,34cの接続構造が異なっている点である。
すなわち、図5に示すように、本実施形態に係る接続端子30は、支持部32の先端に位置する第1分岐部33aから第1延在部34aと第2分岐部33bとが延在し、前記第2分岐部33bから第2,第3延在部34b,34cが分岐している。このため、分岐部33a,33bに対する応力集中がより一層生じにくくなり、寿命が伸びるとともに、設計の自由度が広がるという利点がある。
他は前述の第1実施形態とほぼ同様であるので、同一部分については同一番号を附して説明を省略する。
第3実施形態は、図7ないし図9に示すように、第1実施形態とほぼ同様であり、異なる点は、ハウジング10に固定金具20を組み込む第1収納スペース11を設けず、接点孔14の下方縁部に位置規制用受け部17を配置した点である。
また、第3実施形態に係る接続端子30は、図8に示すように、その圧入用固定部31に設けた分岐部33から略平行に蛇行する第1,第2延在部34a,34bを延在することにより、第1スリット35aを形成してある。そして、前記第1,第2延在部34a,34bの先端部を一体化して形成した自由端部に可動接点部36を設けてある。さらに、本実施形態に係る第1スリット35aの巾寸法は、接続端子30の可動接点部36を動作させても第1,第2延在部34a,34bが相互に接触しない隙間となっている。また、前記可動接点部36の先端部に位置規制用突部37を突設してある。
したがって、図9に示すように、前記ハウジング10の第2収納スペース13に背面側から前記接続端子30を挿入し、前記圧入用固定部31を圧入孔15に圧入し、係止爪31aを圧入孔15の内面に係止するとともに、切り欠き部31cをハウジング10の縁部に係合することにより、抜け止めできる。また、接続端子30の位置規制用突部37がハウジング10の位置規制用受け部17に当接して位置規制される。
そして、図示しないプリント基板に実装したコネクタに、例えば、携帯電子機器のバッテリーを圧接させることにより、可動接点部36を押し込むと、第1,第2延在部34a,34bが弾性変形する。このとき、所定の押し込み量の範囲内であれば、第1スリット35aの巾寸法を大きくしてあるので、第1,第2延在部34a,34bが相互に接触することがなく、摩擦音を発生せず、円滑な動作が可能なる。特に、本実施形態では、可動接点部36と圧入用固定部31との間の第1,第2延在部34a,34bが大きく蛇行し、バネ長が長く、応力集中が生じにくい。このため、接触信頼性が高いとともに、寿命の長いコネクタを得られるという利点がある。
なお、他は前述の実施形態とほぼ同様であるので、同一部分には同一番号を附して説明を省略する。
第4実施形態に係るコネクタは、図10ないし図12に示すように、断面縦長のハウジング10に接続端子30を組み込んだ場合である。
前記ハウジング10は、図10に示すように、その底面の両側縁部に配置した第1収納スペース(図示せず)に固定金具20を圧入してあるとともに、前記第1収納スペースの間に背面側から接続端子30を圧入できる第2収納スペース13を設けてある(図11)。また、前記ハウジング10は、その底面にプリント基板の貫通孔に挿入できる固定金具23を圧入してある。さらに、前記ハウジング10は、その正面側に、前記第2収納スペース13に連通し、かつ、後述する可動接点部36を出し入れできる接点孔14を設けてあるとともに、前記第2収納スペース13に連通する圧入孔15を設けてある。そして、前記接点孔14の上方縁部に位置規制用受け部17を形成してある。
接続端子30は、図11に示すように、圧入用固定部31から上方に突出した湾曲する支持部32の先端に分岐部33を設けてある。また、前記圧入用固定部31には、その一端部の上面に係止爪31aを突設してある一方、その他端部の下面から接続部31bを設けることにより、圧入用切り欠き部31cを形成してある。さらに、前記分岐部33から略平行に蛇行する第1,第2延在部34a,34bを延在することにより、第1スリット35aを形成してある。そして、前記第1,第2延在部34a,34bの先端部を一体化して形成した自由端部に可動接点部36を設けてある。また、本実施形態では、第1延在部34aの位置規制用当接部38をハウジング10の位置規制用受け部17に当接させて位置規制する構造となっている。
なお、本実施形態に係る第1スリット35aの巾寸法は、接続端子30の可動接点部36を動作させても第1,第2延在部34a,34bが相互に接触しない隙間となっている。このため、所定の動作時には接触することがなく、不快な接触音が生じないという利点がある。
そして、図11に示すように、前記ハウジング10の第2収納スペース13に背面側から前記接続端子30を挿入し、前記圧入用固定部31を圧入孔に圧入し、係止爪31aを圧入孔15の内面に係止するとともに、切り欠き部31cをハウジング10の縁部に係合することにより、抜け止めできる。そして、接続端子30の位置規制用当接部38がハウジング10の位置規制用受け部17に当接して位置規制される。
図示しないプリント基板に実装したコネクタの可動接点部36を押し込むと、第1,第2延在部34a,34bが弾性変形するとともに、支持部32が弾性変形する。このとき、所定の押し込み量の範囲内であれば、第1スリット35aの巾寸法を大きくしてあるので、第1,第2延在部34a,34bが相互に接触することがなく、摩擦音を発生させない。特に、可動接点部36と圧入用固定部31との間に支持部32および第1,第2延在部34a,34bが配置され、バネ長が長く、応力集中が生じにくい。このため、接触信頼性が高く、寿命の長いコネクタが得られるという利点がある。
特に、本実施形態によれば、可動接点部36が内側に押し込まれても、支持部32が外側に湾曲しているので、第2延在部34bが支持部32に当接することがない。このため、縦長で床面積の小さいコネクタが得られるという利点がある。
第5実施形態に係るコネクタは、図13ないし図15に示すように、下面縁部に略L字形状の取付用段部10aを有するハウジング10に接続端子30を組み込んだ場合である。
前記ハウジング10は、図13に示すように、その底面縁部に略L字形状の取付用段部10aを形成してあるとともに、その両側近傍に固定金具23を上方から圧入できる第1収納スペース11を設けてある。また、前記ハウジング10は、図14に示すように、前記第1収納スペース11の間に上方側から接続端子を圧入できる第2収納スペース13を設けてある。そして、前記ハウジング10は、その正面側に前記第2収納スペース13に連通し、かつ、後述する可動接点部36を出し入れできる接点孔14を設けてあるとともに、前記第2収納スペース13に連通する圧入孔15を設けてある。前記接点孔14の開口縁部の両側に補強用リブ16を突設してある。また、前記接点孔14の下方側縁部を位置規制用受け部17とするとともに、前記第2収納スペース13の内側面には抜け止め用突起18を突設してある。
接続端子30は、図14に示すように、両側縁部に係止爪31aを突設した圧入用固定部31の一端部の一方側に分岐部33を延在してあるとともに、他方側から接続部31bを延在して圧入用切り欠き部31cを形成してある。また、前記分岐部33から略平行に蛇行する第1,第2延在部34a,34bを延在することにより、第1スリット35aを形成してある。そして、前記第1,2延在部34a,34bの先端部を一体化して形成した自由端部に可動接点部36を設けてある。さらに、本実施形態では、第2延在部34bの位置規制用当接部38を位置規制用受け部17に当接させて位置規制する構造となっている。
なお、また、本実施形態では、第1,第2延在部34a,34bの湾曲部分における巾寸法を順次、大きくしてある。このため、動作時における応力集中が生じにくくなり、寿命が伸びるという利点がある。
本実施形態に係る第1スリット35aの巾寸法は、接続端子30の可動接点部36を動作させても、第1,第2延在部34a,34bが相互に接触しない隙間となっている。このため、所定の動作時には接触することがなく、不快な接触音が生じないという利点がある。
そして、図15に示すように、前記ハウジング10の第2収納スペース13に上方から前記接続端子30を挿入し、前記圧入用固定部31を圧入孔15に圧入し、係止爪31aを圧入孔15の内面に係止するとともに、切り欠き部31cをハウジング10の縁部に係合することにより、抜け止めする。そして、前記第1,2延在部34a,34bが抜け止め突起18を乗り越えた後、第2延在部34bの位置規制用当接部38がハウジング10の位置規制用受け部17に当接して位置規制される。
図示しないプリント基板の切り欠いた角部の上面縁部にコネクタを実装し、例えば、図示しないバッテリーを圧接させることにより、可動接点部36を内側に押し込むと、第1,第2延在部34a,34bが弾性変形する。このとき、所定の押し込み量の範囲内であれば、第1スリット35aの巾寸法を大きくしてあるので、第1,第2延在部34a,34bが相互に接触することがないとともに、第1延在部34a同士で接触することがないので、摩擦音を発生させることなく、円滑な動作が可能となる
なお、前述の実施形態では、接触信頼性を高めるために2枚1組の接続端子と1枚の接続端子とを組み合わせる場合について説明したが、全て1枚の接続端子だけで構成してもよく、また、全て2枚1組の接続端子で構成してもよい。さらに、3枚1組で接続端子を組み込んでも良く、必要に応じて接続端子の数を選択できることは勿論である。
また、延在部およびスリットは一様な巾寸法である必要はなく、必要に応じて巾寸法を変化させてもよい。例えば、延在部の湾曲部分のうち、外側に位置する延在部の湾曲部分の巾寸法だけを大きくし、応力集中の発生を防止することにより、耐久性を高めてもよい。
さらに、前記実施形態では、基材であるハウジングに接続端子を組み込む場合について説明したが、プリント基板を基材とし、その側端面に本願の接続端子を直接組み込んでもよい。これによれば、ハウジグおよび固定金具を必要とせず、結果として装置全体をより一層小型化できるという利点がある。
本発明に係る端子は、前述の形状に限らず、平行に蛇行する複数本の延在部を有するものであれば、特に限定するものではない。
10:ベース
13:第2収納スペース
14:接点孔
17:位置規制用受け部
20,23:固定金具
30:接続端子
31:圧入用固定部
32:支持部
33:分岐部
34a,34b,34c:第1,第2,第3延在部
35a,35b:第1,第2スリット
36:可動接点部
37:位置規制用突部
38:位置規制用当接部

Claims (13)

  1. 基材に圧入固定して使用する端子において、
    前記基材に圧入する圧入用固定部に設けた分岐部から複数本の延在部を蛇行させながら延在して少なくとも1本の蛇行したスリットを形成するとともに、
    前記延在部の自由端を一体化した先端部に、前記基材の接点孔から出し入れ可能に突出する可動接点部を設け、
    前記延在部の中間部のうち、曲率半径が小さい応力集中が生じる少なくとも1つの領域において隣り合う前記延在部の巾寸法を異ならしめる一方、
    前記スリットの巾寸法を、動作時に弾性変形する前記延在部の対向する部分が接近しても当接しない巾寸法としたことを特徴とする端子。
  2. 圧入用固定部に交差するように突設した支持部の先端に、分岐部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の端子。
  3. 支持部が湾曲していることを特徴とする請求項2に記載の端子。
  4. 分岐部から3本の延在部が延在していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の端子。
  5. 分岐部から延在する第1,第2,第3延在部の一端部が、同一直線上に位置していることを特徴とする請求項4に記載の端子。
  6. 圧入用固定部に設けた第1分岐部から第1延在部と第2分岐部とが延在するとともに、前記第2分岐部から第2延在部と第3延在部とが延在したことを特徴とする請求項4項に記載の端子。
  7. 隣り合う延在部が平行に延在していることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の端子。
  8. スリットの巾寸法が、動作時に隣り合う延在部が相互に接触しない巾寸法であることを特徴する請求項1ないし7のいずれか1項に記載の端子。
  9. 延在部を一体化した先端部に、基材の位置規制用受け部に当接する位置規制用突部を突設したことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の端子。
  10. 延在部を一体化した先端部に、基材の位置規制用受け部に当接する位置規制用当接部を設けたことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の端子。
  11. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載の端子の圧入用固定部を、基材であるハウジングの圧入孔に圧入して固定するとともに、前記ハウジングに設けた接点孔から端子の可動接点部が出し入れ可能に突出させたことを特徴とするコネクタ。
  12. ハウジングの接点孔の開口縁部に設けた位置規制用受け部に、端子の可動接点部の周囲に突設した位置規制用突部を当接させて位置決めすることを特徴する請求項11に記載のコネクタ。
  13. ハウジングの接点孔の開口縁部に設けた位置規制用受け部に、端子の可動接点部の周囲に設けた位置規制用当接部を当接させて位置決めすることを特徴する請求項11に記載のコネクタ。
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