JP3219421B2 - 情報記録装置 - Google Patents

情報記録装置

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JP3219421B2
JP3219421B2 JP11323091A JP11323091A JP3219421B2 JP 3219421 B2 JP3219421 B2 JP 3219421B2 JP 11323091 A JP11323091 A JP 11323091A JP 11323091 A JP11323091 A JP 11323091A JP 3219421 B2 JP3219421 B2 JP 3219421B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザービームプリン
タ等の情報記録装置に関し、特に文字や図形を表わすビ
ットマップデータをなめらか化処理して印字することに
より、印字された文字や図形の輪郭をスムース化して印
字品質を高めることができる情報記録装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真技術を用いたレーザービ
ームプリンタはコンピュータの出力装置や、ファクシミ
リの出力部、あるいはイメージスキャナーから読み込ん
だ画像データを印字するいわゆるデジタル複写機 等に
用いられている。
【0003】これらに用いられているレーザービームプ
リンタは、例えば300ドット/インチの解像度で印字
される。この場合、文字や図形は図4に示す様に300
ドット/インチの格子上に配置される位置に印字される
黒ドット(●印)と白ドット(○印)により描画され印
字される。同図は、アルファベット文字「a」のドット
パターンを示すものである。300ドット/インチの解
像度ではドットの配置間隔は約85ミクロンとなる。一
般に約20ミクロン程度までは人の視覚で認識できると
言われているが、これに比べて前記解像度(約85ミク
ロン)ではドットにより形成される文字や図形の輪隔部
はギザギザに見え、必ずしも高画質な印字とは言えな
い。
【0004】これを解決するには、次の様なアプローチ
がある。
【0005】第一のアプローチは、単純に解像度を上げ
る(例えば、1200ドット/インチ)方法が考えられ
る。しかしこの場合は、同一面積を表わすのに4×4=
16倍のビットマップメモリが必要になり非常に高価な
装置になってしまうという不都合がある。
【0006】第二のアプローチは、ビットマップメモリ
の容量を増すことなく少量のバッファメモリを追加する
だけで、印字すべき注目画素の周囲ドットデータを参照
して注目画素の印字データを変調することによって、主
走査方向又は主走査方向と副走査方向の解像度を等価的
に上げる方法が知られている。
【0007】USP−4,437,122及びUSP−
4,700,201に述べられている技術は、注目画素
と注目画素の周囲の8画素のみを全て参照して印字すべ
き注目画素を補正する方法である。この種の方法では、
周囲画素の参照領域が狭いので、注目画素が曲線の一部
であることは認識できても、どの程度の曲率を持った曲
線の一部であるかについては認識できない。特に水平に
近い輪郭部や垂直に近い輪郭部の検知ができず、従って
曲率に応じて最適な補正を行うことができないので、そ
の結果スムージング化の効果をベストにすることは困難
である。
【0008】一方、USP−4,847,641に述べ
られている技術は、前記2つの技術に比べて広い領域に
ついて参照するので注目画素がどの程度の曲率を持った
曲線の一部であるかについても認識することが可能であ
る。しかし同技術は、参照対象領域はたしかに広いので
あるが個々に突き合せるマッチング・パターンの一つ一
つは参照対象領域の一部分しか参照していない。従って
同技術には、次に示す様な不都合点が存在する。
【0009】第一に、注目画素がデイザ画像や誤差拡散
法による画像等の二値化中間調画像の一部分であるか否
かの識別ができない。この為に文字画像に対してのスム
ージング効果を上げることはできても、ディザ画像や誤
差拡散法による中間調画素を構成するドットの一部を誤
ってスムージング処理してしまうケースが発生する。例
えば、図9(a)は4×4のディザ画像の一部を取り出
した図である。同図に於いて注目画素5fに対して周辺
部の限定領域を参照したのでは該注目画素が文字又は図
形の一部であると認識してしまいこれによって該注目画
素5fを「白画素」から濃度を持った画素へ変更してし
まうことになる。従って、中間調画像に対して局部的な
画像濃度の変更を発生させ、これによって例えば擬似輪
郭が発生する等の画質劣化を発生する可能性が大きい。
【0010】第二に、注目画素が、画像が密集(入込ん
だ)した画像の一部に属しているか否かの識別ができな
い。例えば図9(b)に1ドットラインの密集線群で構
成される画像の例を示す。この場合各ラインをスムース
化する為にドットの濃度変更が必要な画素は例えば図9
(c)に示す「△印」又は「×印」を付した画素であ
る。同図からわかる様に変更画素は隣接する隣りの画素
の為に変更される画素に隣接又は近接することになる。
これによって画像の解像度が低下する結果となる。この
様に複雑に画素が密集するケースは線画が密集する場合
だけでなく小サイズの文字や漢字に対して発生する場合
がある。この様な場合にスムージング化の為に行った変
更された注目画素が、隣接する画像の為の変更画素と近
接してしまい、当該画素(当該する線又は当該する文字
の辺)と隣接画素の識別が不明確になりその結果とし
て、当該部周辺の画像の解像度(分解度)が極端に低下
し、ぼやけた画像になったり、画像に「モアレ」が発生
したりして画質の低下をもたらす可能性がある。さら
に、こうした画像が密集した部分でスムージングの為に
画素を1画素内で中間調表現すると近傍の画素との相互
作用の為に濃度の再現が不安定になり、環境(温度や湿
度)に対する変動を受けやすく、環境によってスムージ
ングの効果が変ってしまい印字する度に、文字の形状が
異ったフォントに見えてしまう等の不具合を発生する。
もちろん、ディザ画像や画像の密集部に属しているかが
識別できる様に個々のマッチング・パターンの参照領域
を充分広くすれば良いのであるが、これでは同技術が目
的とする「処理回路の簡略化」の効果がなくなってしま
うことになる。
【0011】上記従来技術の欠点を補う技術として、本
出願人は以下に述べる提案をしている。
【0012】即ち、注目画素の周辺領域のドットパター
ンの特徴を領域全体を対象として抽出し、かつ注目画素
の属する図形の境界部のドットパターンを、複数の予じ
め決められた特徴及び境界部のドットパターンとを組み
合わせた照合パターンと照合し、パターンが一致した場
合に注目画素を変更するものであり、簡略化した論理回
路にて広い参照領域を参照することを可能とする。又、
この方式によれば、水平に近い輪郭部や垂直に近い輪郭
部の検知を可能にし、文字や図形の輪郭部の曲率に応じ
て最適なスムージング補正を行うことが可能である。さ
らにディザ画像等の二値化中間調画像又は図形が密集し
ていることを識別する機能を加えてディザ画像や密集画
像に対するスムージング処理を禁止することによって中
間調画像の劣化を改善することが可能である。また変更
しようとする注目画素の周辺部に所定の白領域が有る場
合にだけスムージング化の為の画素変更を行う様にする
ことによって、スムージングの効果が環境によって影境
を受けにくくする効果をも有する。
【0013】上記説明した様に、注目画素が図形・文字
等の画像のどの様な特徴を持った境界部に属しているの
かを調べて検出する方法は、多くの方法が提案されてい
る。これに対して、検出された注目画素が属する境界部
の特徴に応じて注目画素をどの様に変更するかについて
の先行技術としては、USP−4,933,689、特
開昭61ー214661、特開昭61ー214666が
知られている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した技術
では次の様な不具合が生じる。
【0015】第1の不具合は、スムージング処理を行っ
た場合に印字されるラインの太さが、スムージング処理
を行わない場合に比べて変ってしまう点である。すなわ
ち、従来技術では、スムージング処理によって注目画素
を変更する場合に、変更近傍画素との付加又は削減面積
に関する相関や、ラインの左端と右端に対する付加又は
削減面積に関する相関について考慮していなかった。従
って、スムージング処理を行った場合に、スムージング
処理を行わない場合に比べて、印字後のラインの太さが
変わってしまうという問題があった。
【0016】第2の不具合は、スムージングしたくない
ラインに対してもスムージング処理が行われる場合が発
生することである。すなわち、ホストコントローラ等で
作成されたラインのビットデータが、意図的に輪郭部を
ギザギザに印字しようとしたラインに対してまでスムー
ジング化されてしまう場合が発生するという問題であ
る。
【0017】第3の不具合は、1ドット幅のラインに対
するスムージング処理に於いて生じる問題である。図4
2は、45度以下の傾きの1ドット幅の横線に対する本
出願人が出願した先願技術によるスムージング処理を示
すものである。同図(a)は1ドットラインのデータが
ライン上のどこであっても1ドット幅が確保されたタイ
プのラインであって、また同図(d)は1ドットライン
のデータが、副走査のドット位置が変化する場所で局部
的に1ドット幅が確保されないタイプのラインである。
この様に1ドットラインと言っても、2通りのラインが
存在する。例えば、周知のポストスクリプト言語等のプ
リンタ制御言語に於けるライン描画を行う命令を実行し
た場合、言語によって1ラインの描画は上記2種類のラ
インが存在する。どちらのタイプのラインで描かれるか
は、作られたインタプリタによってまちまちである。
上記2種類のタイプの1ドットラインに対して、図形境
界部の特徴検出方法を用いてスムージング処理を行った
場合は、(a)に比べて(d)のスムージング処理後の
印字が、処理領域部で1ドット分に相当する画素面積が
少なく印字されることになる。この結果として、同図
(c)と(f)からわかる様に、(d)に対する処理部
分が細くなったり、又は破線の様に途切れたラインにな
ってしまい、(a)に対する見え方と異なった画質の劣
化が生じるという不都合があった。アルゴリズムを変え
て逆に(d)の細りをなくすると、(a)に対する処理
部分が太ってしまうという不都合があった。
【0018】また、この問題は縦線に対しても同様に発
生する。図47は、45度以上の傾きの1ドット幅の縦
線に対する先願技術によるスムージング処理を示すもの
である。同図(a)は1ドットラインのデータがライン
上のどこであっても1ドット幅が確保されたタイプのラ
インであって、また同図(c)は1ドットラインのデー
タが、副走査のドット位置が変化する場所で局部的に1
ドット幅が確保されないタイプのラインである。
【0019】上記2種類のタイプの1ドットラインに対
して、図形境界部の特徴検出方法を用いてスムージング
処理を行った場合は、(c)に比べて(a)のスムージ
ング処理後の印字が、処理領域部で1ドット分に相当す
る画素面積が大きく印字されることになる。この結果と
して、同図(d)と(b)からわかる様に、(a)に対
する処理部分が太く印字される。また、(a)の太りを
なくする様に処理アルゴリズムを変えると、逆に(c)
に対する処理部分が細く印字される。この結果、(a)
に対する見え方と(c)に対する見え方が異なり、また
いずれかの方の画質劣化が生じるという不都合があっ
た。
【0020】この様に横ライン又は縦ラインのいずれの
場合も、2種類のタイプのラインに対して、いずれも太
りや細りを生じさせなく印字することは困難であった。
【0021】第4の不具合は、1ドットの白ラインに対
するスムージング処理に於いて生じる問題である。図5
1は、45度以下の傾きの白1ドット幅の横線:同
(a)図に対するスムージング処理を示すものである。
同(c)図からわかる様に、この様な白1ドットのライ
ンに対してスムージング処理を行うと、スムージング処
理が行われた部分の白ラインが細くなったり、又は破線
の様に途切れたラインになってしまうという不都合があ
った。またこの様な部分は、電子写真プロセスの影響や
温度・湿度等の環境に対する影響を受けやすく、スムー
ジングの見え方も不安定であった。
【0022】第5の不具合は、特に漢字文字に対して発
生するスムージング処理の弊害である。図54は、漢字
文字の「日」の300dpiのドットパターンを示す図
である。このドットパターンをスムージング処理する
と、図55の様になる。同図からわかる様に、「日」の
文字の局部に(A),(B),(C),(D)なる不用
なパルス(:付いてはいけない。)が付加されてしま
う。これによって、スムージング処理後の文字の画質が
劣化してしまうという不都合があった。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の構成に
より上述した従来技術の第3〜第5の不具合を除去する
ものである。
【0024】
【0025】
【0026】前記第3の不具合に対しては、1ビット幅
のライン幅で形成されるラインに対して、前記ラインの
変局部分におけるライン幅が1ビット幅以上確保されて
いるか、1ビット幅が確保されていないかを識別し、そ
れに応じて注目画素の変更アルゴリズムを異ならしめた
ことにより、いずれのタイプのラインであっても、ライ
ンの太り細りや、破線化等による画質の劣化が生じない
スムージングを行うことができる情報記録装置の提供を
目的とする。この目的を達成するため本発明の情報記録
装置は、情報信号を発生する情報信号発生手段と、前記
情報信号発生手段から発せられたビット情報信号の一部
を一時記憶する記憶手段と、前記記憶したビット情報の
特徴が予め決められた複数のスムージング処理すべき特
徴のうちの1つに合致しているか否かを検出する特徴検
出手段と、前記特徴検出手段が予め決められた複数のス
ムージング処理すべき特徴のうちの1つに合致している
ことを検知した場合に、前記一時記憶手段に記憶された
情報群のうちの特定の注目画素の印字情報をスムージン
グ処理し細分化された小画区の信号に変更する情報変更
手段と、前記情報変更手段からの変更信号を出力部へ出
力する出力手段とを有し、前記特徴検出手段は、1ビッ
ト幅のライン幅で形成されるラインに対して、前記ライ
ンの変局部分におけるライン幅が1ビット幅以上確保さ
れているか、1ビット幅が確保されていないかを識別
し、前記情報変更手段は前記各場合に対応する前記注目
画素の変更アルゴリズムを異ならしめたことを特徴とす
る。
【0027】前記第4の不具合に対しては、1ビット幅
のライン幅で形成される白ラインであることを検出する
と、スムージングによる注目画素の変更を行わないこと
により、1ビット幅の白ラインの細りを防止することが
できる情報記録装置の提供を目的とする。この目的を達
成するため本発明の情報記録装置によれば、情報信号を
発生する情報信号発生手段と、前記情報信号発生手段か
ら発せられたビット情報信号の一部を一時記憶する記憶
手段と、前記記憶したビット情報の特徴が予め決められ
た複数のスムージング処理すべき特徴のうちの1つに合
致しているか否か、及び前記記憶したビット情報の特徴
が予め決められたスムージング処理を禁止する1ビット
幅の白ラインを示すパターンに合致しているか否かを検
出する特徴検出手段と、前記特徴検出手段が予め決めら
れた複数のスムージング処理すべき特徴のうちの1つに
合致していることを検知した場合に、前記一時記憶手段
に記憶された情報群のうちの特定の注目画素の印字情報
をスムージング処理し細分化された小画区の信号に変更
する情報変更手段と、前記情報変更手段からの変更信号
を出力部へ出力する出力手段とを有し、前記特徴検出手
段が、1ビット幅のライン幅で形成される白ラインであ
ることを検出すると、前記情報変更手段は、注目画素の
変更を行わないことを特徴とする。
【0028】前記第5の不具合に対しては、漢字特有の
禁止パターンを組み込むことによってスムージング処理
を排除することにより、漢字文字に対するスムージング
による弊害を防止することができる情報記録装置の提供
を目的とする。この目的を達成するため本発明の情報記
録装置によれば、情報信号を発生する情報信号発生手段
と、前記情報信号発生手段から発せられたビット情報信
号の一部を一時記憶する記憶手段と、前記記憶したビッ
ト情報の特徴が予め決められた複数のスムージング処理
すべき特徴のうちの1つに合致しているか否かを検出す
る第1の特徴検出手段と、前記第1の特徴検出手段が予
め決められた複数のスムージング処理すべき特徴のうち
の1つに合致していることを検知した場合に、前記一時
記憶手段に記憶された情報群のうちの特定の注目画素の
印字情報をスムージング処理し細分化された小画区の信
号に変更する情報変更手段と、前記情報変更手段からの
変更信号を出力部へ出力する出力手段と、前記記憶した
ビット情報の特徴が予め決められた複数の漢字特有のス
ムージング処理を禁止する特定のパターンのうちの1つ
に合致しているか否かを検出する第2の特徴検出手段と
を有し、前記第1の特徴検出手段が予め決められた複数
の特徴のうちの1つに合致していることを検知した場合
であっても、前記第2の特徴検出手段にて複数のスムー
ジング処理を禁止する特定のパターンのうちの1つに合
致していると検出されると、前記情報変更手段は、前記
注目画素の変更を行わないことを特徴とする。
【0029】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実施例を
説明する。
【0030】図1及び図2は本発明を適用したレーザー
ビームプリンタのエンジン部分を示す図である。
【0031】同図において、1は記録媒体である用紙、
2は用紙1を保持する用紙カセットである。3は用紙カ
セット2上に載置された用紙1の最上位の用紙1枚のみ
を分離し、不図示の駆動手段によって分離した用紙の先
端部を給紙ローラ4、4’位置まで搬送させる給紙カム
で、給紙の毎に間欠的に回転し1回転に対応して1枚の
用紙を給紙する。
【0032】18は反射型フォトセンサで、用紙カセッ
ト2の底部に配設された穴部19を通して用紙1の反射
光を検知することにより紙無し検知を行う。
【0033】給紙ローラ4、4’は、用紙が給紙カム3
によってローラ部まで搬送されてくると、用紙1を軽く
挿圧しながら回転し、用紙1を搬送する。用紙1が搬送
されて先端部がレジストシャッター5の位置まで到達す
ると、用紙1はレジストシャッターによって搬送が停止
され、給紙ローラ4、4’は用紙1に対してスリップし
ながら搬送トルクを発生して回転し続ける。この場合、
レジストソレノイド6を駆動することによって、レジス
トシャッター5を上方向へ解除することによって、用紙
1は搬送ローラ7、7’まで送られる。レジストシャッ
ター5の駆動は、レーザービーム20が感光ドラム11
上に結像することによって形成される画像の送出タイミ
ングと同期がとられる。なお21はフォトセンサであ
り、レジストシャッター5の個所に用紙1が有るか否か
を検出する。
【0034】ここで、52は回転多面鏡であり、モータ
53によって駆動される。レーザードライバ50は、ビ
ットデータを生成する為の不図示のキャラクタジェネレ
ータから送出されるドットデータに対応して半導体レー
ザー51を駆動する。該キャラクタジェネレータは、図
4に示した様なアルファベット文字の他に、図54、図
57、に示す日本語文字として漢字文字のビットデータ
を発生する。レーザードライバ50によって駆動される
半導体レーザー51からのレーザービーム20は回転多
面鏡52により主走査方向に走査され回転多面鏡52と
反射ミラー54の間に配置されたfーθレンズ56を経
て、反射ミラー54を介して感光ドラム11上に導か
れ、感光ドラム11上に結像し主走査方向に走査して主
走査ライン57上に潜像を形成する。この場合、300
ドット/インチの印字密度で8枚/分(:A4版又はレ
ターサイズ)の印字速度を持った場合の1ドットを記録
する為のレーザーの点灯時間は約540ナノ秒(1画素
を3つの小画素に分割する場合、1小画素の点灯時間は
180ナノ秒)、また300ドット/インチの印字密度
で16枚/分の印字速度を持った場合の1ドットを記録
する為のレーザーの点灯時間は約270ナノ秒(1画素
を3つの小画素に分割する場合、1小画素の点灯時間は
90ナノ秒)である。また600ドット/インチの印字
密度で8枚/分の印字速度を持った場合の1ドットを記
録する為のレーザーの点灯時間は約135ナノ秒(1画
素を3つの小画素に分割する場合、1小画素の点灯時間
は45ナノ秒)、また600ドット/インチの印字密度
で16枚/分の印字速度を持った場合の1ドットを記録
する為のレーザーの点灯時間は約68ナノ秒(1画素を
3つの小画素に分割する場合、1小画素の点灯時間は2
3ナノ秒)である。現在の技術では、この種のレーザー
ビームプリンタに用いられるレーザードライバ50の駆
動能力は、パルス点灯時間の最短が約4ナノ秒(:点灯
立上り時間約1ナノ秒、消灯立下り時間約1ナノ秒)程
度が限界である。従って、もしこれより短い点灯をさせ
ようとしても点灯させることができないか又は点灯した
場合であっても点灯時間、点灯光量が不安定である。従
ってスムージングの為に変調するレーザー点灯パルス幅
は最短でも約4ナノ秒以上の点灯時間とする。またレー
ザービーム20の走査開始位置に配置されたビームディ
テクタ55は、レーザービーム20を検出することによ
り主走査方向の画像書出しタイミングを決定するための
同期信号としてBD信号を検出する。
【0035】その後、用紙1は給紙ローラ4、4’にか
わり搬送ローラ7、7’によって搬送トルクを得て、感
光ドラム11部に送られる。帯電器13により帯電され
た感光ドラム11の表面は、レーザービーム20の露光
によって潜像が形成される。レーザービームが露光した
部分の潜像は現像器14によりトナー像として顕像化さ
れた後、転写帯電器15により該トナー像を前記用紙1
の紙面上に転写される。なお、12はクリーナーで用紙
1に転写された後のドラム表面をクリーニングする。
【0036】トナー像が転写された用紙1は、その後定
着ローラ8、8’によりトナー像が定着され、排出ロー
ラ9、9’により排紙トレイ10上に排紙される。
【0037】また、16は給紙台であり、用紙カセット
2からの給紙だけでなく、給紙台16から用紙を1枚ず
つ手差し給紙することを可能にするものである。手差し
によって給紙台16上の手差し給紙ローラ17部に給紙
された用紙は、手差し給紙ローラ17により軽く挿圧さ
れて前記給紙ローラ4、4’と同様に、用紙先端がレジ
ストシャッター5に達するまで搬送され、そこでスリッ
プ回動する。その後の搬送シーケンスはカセットから給
紙する場合と全く同様である。
【0038】なお、定着ローラ8は定着ヒータ24を収
納しており、定着ローラのローラ表面をスリップ接触す
るサーミスタ23による検出温度に基ずいて、定着ロー
ラ8の表面温度を所定温度にコントロールして用紙1の
トナー像を熱定着する。22はフォトセンサであり、定
着ローラ8、8’の位置に用紙が有るか否かを検出す
る。
【0039】かかるプリンタは、コントローラとインタ
フェース手段で接続され、コントローラからのプリント
指令及び画像信号を受けて、プリントシーケンスを行う
ものである。このインタフェース手段にて送受される信
号について以下に簡単に説明する。
【0040】図3はプリンタエンジン部と画像データを
生成するコントローラ間のインタフェース信号を示す図
である。同図に示したインタフェース信号の各々につい
て以下に説明する。
【0041】PPRDY信号〜コントローラに対してプ
リンタから送出される信号であって、プリンタの電源が
投入されてプリンタが動作可能状態であることを知らせ
る信号である。
【0042】CPRDY信号〜プリンタに対してコント
ローラから送出される信号であって、コントローラの電
源が投入されてコントローラが動作可能状態であること
を知らせる信号である。
【0043】RDY信号〜コントローラに対してプリン
タから送出される信号であって、プリンタが後述するP
RNT信号を受ければいつでもプリント動作を開始でき
る状態又は継続できる状態にあることを示す信号であ
る。例えば用紙カセット2が紙無しになった場合等でプ
リント動作の実行が不可能になった場合には、該信号
は”偽”となる。
【0044】PRNT信号〜プリンタに対してコントロ
ーラから送出される信号であって、プリント動作の開始
又はプリント動作の継続を指示する信号である。プリン
タは、該信号を受信するとプリント動作を開始する。
【0045】VSREQ信号〜コントローラに対してプ
リンタから送出される信号であって、プリンタから送出
されるRDY信号が”真”状態のときに、コントローラ
からPRNT信号を”真”にすることによりプリント動
作開始の指示が送出された後に、プリンタが画像データ
を受けとることが可能な状態にあることを示す信号であ
る。この状態で、後述するVSYNC信号を受信するこ
とが可能になる。
【0046】VSYNC信号〜プリンタに対してコント
ローラから送出される信号であって、副走査方向に対し
て画像データの送出タイミング同期をとる為の信号であ
る。この同期により、ドラム上に形成されたトナー像は
用紙に対して副走査方向の同期をとって用紙上に転写さ
れる。
【0047】BD信号〜コントローラに対してプリンタ
から送出される信号であって、主走査方向に対して画像
データの送出タイミング同期をとる為の信号である。こ
の同期により、ドラム上に形成されたトナー像は用紙に
対して副走査方向の同期をとって用紙上に転写される。
該信号は、走査レーザービームが主走査の始点にあるこ
とを示す。
【0048】VDO信号〜プリンタに対してコントロー
ラから送出される信号であって、印字する画像データを
送信する為の信号である。該信号は、後述するVCLK
信号に同期して送出される。コントローラは、ホスト装
置から送信されるPCLコード等のコードデータを受
け、該コードデータに対応したキャラクタジェネレータ
から発生される文字ビット信号を発生し、又はホスト装
置から送信されるポストスクリプトコード等のベクトル
コードを受け、該コードに応じた図形ビットデータを発
生し、又はイメージスキャナから読み込まれたビットイ
メージデータを発生し、該データをVDO信号としてプ
リンタへ送信する。プリンタは、該信号が”真”の場合
に黒画像又、”偽”の場合に白画像として印字する。
【0049】VCLK信号〜プリンタに対してコントロ
ーラから送出される信号であって、前記VDO信号の送
信及び受信の同期信号である。
【0050】SC信号〜プリンタに対してコントローラ
から送出される信号である”コマンド”及び、コントロ
ーラに対してプリンタから送出される信号である”ステ
ータス”を双方向に送受信する双方向シリアル信号であ
る。該信号を送信又は、受信するときの同期信号として
後述するSCLK信号を用いる。また、双方向信号の送
信方向を制御する信号として後述するSBSY信号とC
BSY信号とを用いる。ここで、”コマンド”は、8ビ
ットから成るシリアル信号を成し、例えば用紙の給紙モ
ードがカセットから給紙するモードであるか、又は手差
し口から給紙するモードであるかをコントローラがプリ
ンタに対して指示する為の指令情報である。また、”ス
テータス”は、8ビットから成るシリアル信号を成し、
例えばプリンタの定着器の温度がまだプリント可能な温
度に到達していないウエイト状態や、用紙ジャム状態
や、用紙カセットが紙無し状態である等のプリンタの種
々の状態をプリンタからコントローラに対して報知する
為の情報である。
【0051】SCLK信号〜プリンタが”コマンド”を
取り込む為の、あるいはコントローラが”ステータス”
を取り込む為の同期パルス信号である。
【0052】CBSY信号〜コントローラが”コマン
ド”を送信するのに先立ち、SC信号及びSCLK信号
を占有する為の信号である。
【0053】SBSY信号〜プリンタが”ステータス”
を送信するのに先立ち、SC信号及びSCLK信号を占
有する為の信号である。
【0054】VDO信号は、VCLK信号と共にプリン
タに入力後はプリンタエンジン内に配設された本実施例
の信号処理を行うVDO信号処理部101に入力され
る。該VDO信号処理部は入力されたVDO信号を後述
する信号処理により信号変換し、変換信号VDOMとし
て不図示のレーザードライバーに入力され、前記半導体
レーザー51を点滅駆動させる。
【0055】この様なインタフェースの動作について以
下に説明を加える。
【0056】プリンタの電源スイッチが投入され、かつ
コントローラの電源スイッチが投入されたとき、プリン
タはプリンタの内部の状態を初期化した後、コントロー
ラに対してPPRDY信号を”真”にする。一方、コン
トローラは同様にコントローラの内部の状態を初期化し
た後、プリンタに対してCPRDY信号を”真”にす
る。これによって、プリンタとコントローラは互いの電
源が投入されたことを確認する。
【0057】その後、プリンタは定着ローラ8、8’の
内部に収納された定着ヒータ24に通電し、定着ローラ
の表面温度が定着可能な温度に達するとRDY信号を”
真”にする。コントローラはRDY信号が”真”である
ことを確認した後、印字すべきデータが有る場合に、プ
リンタに対してPRNT信号を”真”にする。プリンタ
はPRNT信号が”真”であることを確認すると、感光
ドラム11を回転させ、感光ドラム表面の電位を均一に
イニシャライズすると同時に、カセット給紙モード時に
は給紙カム3を駆動し、用紙先端部をレジストシャッタ
ー5の位置まで搬送する。手差し給紙モード時には、手
差し給紙ローラ17により給紙台16から手差しされた
用紙をレジストシャッター15の位置まで搬送する。し
かる後、プリンタがVDO信号を受け入れ可能な状態に
なると、VSREQ信号を”真”にする。コントローラ
はVSREQ信号が”真”であることを確認した後、V
SYNC信号を”真”にすると同時にBD信号に同期し
てVDO信号を順次送出する。プリンタは、VSYNC
信号が”真”になったことを確認すると、これに同期し
てレジストソレノイド6を駆動してレジストシャッター
5を解除する。これにより用紙1は感光ドラム11に搬
送される。プリンタはVDO信号に応じて、画像を黒に
印字すべきときにはレーザービームを点灯させ、また画
像を白に印字すべきときにはレーザービームを消灯させ
ることにより、感光ドラム11上に潜像を形成し、次に
現像器14で潜像にトナーを付着させて現像してトナー
像を形成する。次に転写帯電器15によりドラム上のト
ナー像を用紙1上に転写し、定着ローラ8、8’によっ
て定着した後に排紙トレーに排紙する。
【0058】図8は、300ドット/インチの印字密度
を有するレーザービームプリンタに適応した本発明によ
る第一の実施例の前記プリンタエンジン部の入力部に設
置されたスムージング化処理を行うVDO信号処理部1
01の回路ブロックを示す図である。
【0059】同第一の実施例は、図5に示す様に印字し
ようとする画素A(:以下ではこの画素を注目画素と呼
ぶ)に対して該注目画素を囲む周辺領域(主走査11画
素×副走査9画素)の画素データの特徴を調べてその結
果に応じて前記注目画素を変更するものである。さらに
具体的に説明すれば、例えば図6に示した解像度300
ドット/インチのアルファベット文字「a」のドットデ
ータ群のうち注目画素Aを印字する場合には該注目画素
Aを囲む領域S(:主走査11画素×副走査9画素=9
9画素)のドットデータを一時記憶手段に格納する。こ
れによって図7に示す様なドット情報を記憶する。しか
る後、該領域S内のドットデータ群の特徴を調べ特徴に
応じて印字すべき注目画素Aのデータを変更して印字す
る。この場合、データの変更はドット群で構成される図
形の輪郭がスムースに印字される様なデータに変更され
る。本第一の実施例では、図10に示す様に注目画素A
は主走査方向に4分割した小画区(x1,x2,x3,
x4)により構成される。従って印字する段階では、等
価的に主走査1200ドット/インチ×副走査300ド
ット/インチの印字密度で印字される。
【0060】図8に於いて、25〜33はラインメモリ
であり入力される画像信号VDOを、クロック信号VC
LKに同期して順次シフトさせながら記憶し、各ライン
メモリは印字するページに対して主走査長のドット情報
を記憶する。各ラインメモリはラインメモリ1→ライン
メモリ2→ラインメモリ3→・・・・・・→ラインメモ
リ9の順に連結されていて副走査方向に対して9ライン
分の主走査長のドット情報を記憶する。34〜42はシ
フトレジスタで各シフトレジスタ1〜9は前記各ライン
メモリ1〜9に対応して各ラインメモリからの出力を入
力する。各シフトレジスタは11ビットのビットから構
成されていて、図示の様に1a〜1k,2a〜2k,3
a〜3k,・・・・・,9a〜9kの主走査方向11ド
ット×副走査方向9ラインのドットマトリクスメモリを
構成する。該マトリクスメモリのうち、中央部のドット
5fを注目ドットとして定義する。43はスムージング
の為にドットマトリクスメモリ内に記憶されたデータの
特徴を検出して前記注目画素5fを必要に応じて変更す
る処理回路であり、前記シフトレジスタ1〜9の各ビッ
ト(:1a〜9kの合計99ビット)が入力され、変更
後のパラレル信号MDTが出力される。該パラレル信号
MDTはパラレルシリアル変換回路44に入力される。
パラレルシリアル変換回路44は、入力されたパラレル
信号MDTをシリアル信号VDOMに変換した後、不図
示のレーザードライバによりレーザー55を駆動する。
本第一の実施例ではパラレル信号は4ビット(X1,X
2,X3,X4)で構成される。同様に主走査1ライン
分の処理を逐次行う。45はクロック発生回路であり、
主走査同期信号であるBD信号を入力し該信号に同期し
たクロック信号としてクロック信号VCKを発生する。
該クロック信号VCKは主走査方向に対して300ドッ
ト/インチの記録を行う為に必要なクロック周波数f0
の4倍の周波数を有する。該クロックVCKに同期して
前記シリアル信号VDOMが順次送出される。46は分
周回路であり、前記クロック信号VCKを入力し、4分
周して周波数f0 のクロック信号VCKNを発生する。
該クロック信号VCKNは、前記ドットマトリクスメモ
リからドットデータを処理回路43に取込む時の同期ク
ロックとして用いられる。
【0061】図8に於いて、コントローラからプリンタ
に対して300ドット/インチの画像信号VDOが画像
クロック信号VCLKに同期して送信されてくると画像
ドットデータは逐次ラインメモリ1〜9に記憶されると
同時に、シフトレジスタ1〜9にラインメモリ1〜9の
ドットデータのうち主走査11ドット×副走査9ドット
のドットマトリクス情報を取り出す。しかる後に処理回
路43で該ドットマトリクス情報の特徴を検出し、検出
された特徴に応じて注目画素に対して主走査方向に4等
分した4つのデータX1〜X4からなる変更データを生
成し印字する様に機能する。
【0062】図11及び図12は主走査方向11ドット
×副走査方向9ドットのマトリクス領域からマトリクス
領域の全領域に渡ってドットパターンの特徴を抽出し、
スムージング化を行うべきドットパターンであるか否か
を調べる為のアルゴリズムを説明する図である。以下同
図について説明する。同図11(a)は主走査方向11
ドット×副走査方向9ドットの参照領域を示す図で主走
査方向に対してa,b,c,d,e,f,g,h,i,
j,k、副走査方向に対して1,2,3,4,5,6,
7,8,9のマトリクスで99個の各画素を表す。例え
ば中心画素は5fで表す。該中心画素をスムージングの
為の変更対象画素として選んである。図11(b)は、
前記図11(a)の参照領域をX1〜X8,Y1〜Y
8,5fの17個の領域に分割したものである。ここ
で、領域X1は3d,3e,3f,4d,4e,4f、
領域X2は3f,3g,3h,4f,4g,4h、領域
X3は6d,6e,6f,7d,7e,7f、領域X4
は6f,6g,6h,7f,7g,7h、領域X5は3
d,3e,4d,4e,5d,5e、領域X6は5d,
5e,6d,6e,7d,7e、領域X7は3g,3
h,4g,4h,5g,5h、領域X8は5g,5h,
6g,6h,7g,7hの各6ドットから構成される。
また領域Y1は1a,1b,1c,2a,2b,2c,
3a,3b,3c、領域Y3は1i,1j,1k,2
i,2j,2k,3i,3j,3k、領域Y4は4i,
4j,4k,5i,5j,5k,6i,6j,6k、領
域Y5は7i,7j,7k,8i,8j,8k,9i,
9j,9k、領域Y7は7a,7b,7c,8a,8
b,8c,9a,9b,9c、領域Y8は4a,4b,
4c,5a,5b,5c,6a,6b,6cの各9ドッ
トから構成される。また領域Y2は1d,1e,1f,
1g,1h,2d,2e,2f,2g,2h、領域Y6
は8d,8e,8f,8g,8h,9d,9e,9f,
9g,9hの各10ドットから構成される。この様に上
記領域は6ドットから成る8個の領域(:X1〜X8)
と9ドットから成る6個の領域(:Y1,Y3,Y4,
Y5,Y7,Y8)と10ドットから成る2個の領
域(:Y2,Y6)と中心画素5fに分割することがで
きる。
【0063】ここで、各領域の特徴をXn、Ynとして表
すことにする。各領域内のドットが全ドット同じ場
合(:全画素が○<白画素>または、全画素が●<黒画
素>)に各領域の特徴(Xn ,Yn)を「0」とする。
また、各領域内のドットが互いに異なる場合(:○<白
画素> と●<黒画素>とが混在している)に各領域の
特徴(Xn,Yn)を「1」とする。例えば領域X1内の
ドットが全て○ドットである場合は領域X1の特徴はX
1=「0」であり、領域X1内のドットが全て●ドット
である場合は領域X1の特徴はX1=「0」であり、領
域X1内のドットが○ドットと●ドットから成る場合は
領域X1の特徴はX1=「1」である。上記の各領域の
特徴は図13に示す回路によって検出される。同図に於
いてA1〜A16は排他論理回路であり、各排他論理回
路A1〜A16は各領域(:X1〜X8,Y1〜Y8)
内の全画素信号に対して排他論理(:入力信号が全て同
じ場合は出力を「0」とし、また入力信号に互に異なる
場合は出力を「1」とする。)をとる。この様にして各
領域の特徴としてX1〜X8,Y1〜Y8が得られる。
また、図14に示す回路は上記各領域の特徴のうちY1
〜Y8の領域に対してどれか1つ以上の特徴Ynが 「
0」であることを検出する回路である。同図に於いてB
1〜B8はインバータ回 路で あり、C1はオア回路で
ある。すなわち各領域の特徴信号Y1〜Y8は各々イン
バ ータ回路B1〜B8で論理反転した後、オア回路C
1に入力される。これによってオア回路C1の出力Z1
はY1〜Y8のうちどれか一つでも「0」の場合に
「1」を出力する。
【0064】従来の技術で述べた前記第1の不具合を改
善した本発明の実施例を以下で説明する。
【0065】23図(a)〜(d)は、境界部の傾きが
1/2(:45度以下の横線)である図形に対するスム
ージング処理を説明する図である。同各図に於いて、左
図のビットパターンが検出された場合には注目画素(:
中心画素)を右図の様に変更する処理を行う。同図
(a)〜(d)のアルゴリズムの詳細は、図25〜図2
8に示す。図25は、図23(a)に対応する具体的な
アルゴリズムを説明する図である。図25(b)に示す
様に領域X5=0、X2=0であって、かつ領域Y1〜
Y8、X3,X4のうち少なくとも1つの領域が0であ
り、かつ図25(a)に示す様にビットパターンが7a
=7b=6c=6d=5e=5f=4g=4h=3i=
3j=2k=0,8a=8b=7c=7d=6e=6f
=5g=5h=4i=4j=3k=1であった場合に
は、注目画素(:中心画素)5fを、x1=0、x2=
0、x3=1、x4=1に変更して出力する。同アルゴ
リズムを実現する回路を、図29に示す。同図に於い
て、B1〜B15はインバータ回路、E1〜E3はアン
ド回路、C1はオア回路である。アンド回路E2の入力
には領域X2,X5の情報が入力され、またオア回路C
1の入力には領域X3,X4,Y1〜Y8(:Z1)の
情報が入力され、アンド回路E1の入力にはビットパタ
ーンの情報が入力され、アンド回路E3の出力として同
条件に合致した場合にはPTN1出力として「1」が出
力され、合致しない場合には「0」が出力される。この
PTN1出力は、後述する図15の回路のオア回路Q4
の入力に接続される。図26は、図23(b)に対応す
る具体的なアルゴリズムを説明する図である。図26
(b)に示す様に領域X1=0であって、かつ領域Y1
〜Y8、X7,X3,X4のうち少なくとも1つの領域
が0であり、かつ図26(a)に示す様にビットパター
ンが7a=6b=6c=5d=5e=4f=4g=3h
=3i=2j=2k=0,8a=7b=7c=6d=6
e=5f=5g=4h=4i=3j=3k=1であった
場合には、注目画素(:中心画素)5fを、x1=0、
x2=0、x3=1、x4=1に変更して出力する。同
アルゴリズムを実現する回路を、図30に示す。同図に
於いて、B1〜B15はインバータ回路、E1,E3は
アンド回路、C1はオア回路である。インバータ回路B
12の入力には領域X1の情報が入力され、またオア回
路C1の入力には領域X3,X4,X7,Y1〜Y
8(:Z1)の情報が入力され、アンド回路E1の入力
にはビットパターンの情報が入力され、アンド回路E3
の出力として同条件に合致した場合にはPTN2出力と
して「1」が出力され、合致しない場合には「0」が出
力される。このPTN2出力は、後述する図15の回路
のオア回路Q13の入力に接続される。図27は、図2
3(c)に対応する具体的なアルゴリズムを説明する図
である。図27(b)に示す様に領域X8=0、X3=
0であって、かつ領域Y1〜Y8、X1,X2のうち少
なくとも1つの領域が0であり、かつ図27(a)に示
す様にビットパターンが7a=6b=6c=5d=5e
=4f=4g=3h=3i=2j=2k=1,8a=7
b=7c=6d=6e=5f=5g=4h=4i=3j
=3k=0であった場合には、注目画素(:中心画素)
5fを、x1=1、x2=1、x3=0、x4=0に変
更して出力する。同アルゴリズムを実現する回路を、図
31に示す。同図に於いて、B1〜B15はインバータ
回路、E1〜E3はアンド回路、C1はオア回路であ
る。アンド回路E2の入力には領域X3,X8の情報が
入力され、またオア回路C1の入力には領域X1,X
2,Y1〜Y8(:Z1)の情報が入力され、アンド回
路E1の入力にはビットパターンの情報が入力され、ア
ンド回路E3の出力として同条件に合致した場合にはP
TN3出力として「1」が出力され、合致しない場合に
は「0」が出力される。このPTN3出力は、後述する
図15の回路のオア回路Q4の入力に接続される。図2
8は、図23(d)に対応する具体的なアルゴリズムを
説明する図である。図28(b)に示す様に領域X4=
0、X8=0であって、かつ領域Y1〜Y8、X1,X
2,X6のうち少なくとも1つの領域が0であり、かつ
同(a)図に示す様にビットパターンが7a=7b=6
c=6d=5e=5f=4g=4h=3i=3j=2k
=1,8a=8b=7c=7d=6e=6f=5g=5
h=4i=4j=3k=0であった場合には、注目画素
(:中心画素)5fを、x1=1、x2=1、x3=
0、x4=0に変更して出力する。同アルゴリズムを実
現する回路を、図32に示す。同図に於いて、B1〜B
16はインバータ回路、E1〜E3はアンド回路、C1
はオア回路である。アンド回路E2の入力には領域X
4,X8の情報が入力され、またオア回路C1の入力に
は領域X1,X2,X6,Y1〜Y8(:Z1)の情報
が入力され、アンド回路E1の入力にはビットパターン
の情報が入力され、アンド回路E3の出力として同条件
に合致した場合にはPTN4出力として「1」が出力さ
れ、合致しない場合には「0」が出力される。このPT
N4出力は、後述する図15の回路のオア回路Q13の
入力に接続される。
【0066】図34(a)〜(d)は、境界部の傾きが
2/1(:45度以上の縦線)である図形に対するスム
ージング処理を説明する図である。同各図に於いて、左
図のビットパターンが検出された場合には注目画素(:
中心画素)を右図の様に変更する処理を行う。図34
(a)〜(d)のアルゴリズムの詳細を、図35〜図3
8に示す。図35は、図34(a)に対応する具体的な
アルゴリズムを説明する図である。図35(b)に示す
様に領域X1=0、X6=0であって、かつ領域Y1〜
Y8、X4,X7のうち少なくとも1つの領域が0であ
り、かつ図35(a)に示す様にビットパターンが1h
=2g=3g=4f=5f=6e=7e=8d=9d=
0,1i=2h=3h=4g=5g=6f=7f=8e
=9e=1であった場合には、注目画素(:中心画素)
5fを、x1=0、x2=0、x3=0、x4=1に変
更して出力する。図36は、図34(b)に対応する具
体的なアルゴリズムを説明する図である。図36(b)
に示す様に領域X5=0であって、かつ領域Y1〜Y
8、X3,X8,X7のうち少なくとも1つの領域が0
であり、かつ図36(a)図に示す様にビットパターン
が1h=2h=3g=4g=5f=6f=7e=8e=
9d=1,1g=2g=3f=4f=5e=6e=7d
=8d=9c=0であった場合には、注目画素(:中心
画素)5fを、x1=0、x2=1、x3=1、x4=
1に変更して出力する。図37は、図34(c)に対応
する具体的なアルゴリズムを説明する図である。図37
(b)に示す様に領域X4=0、X7=0であって、か
つ領域Y1〜Y8、X1,X6のうち少なくとも1つの
領域が0であり、かつ図37(a)に示す様にビットパ
ターンが1h=2h=3g=4g=5f=6f=7e=
8e=9d=0,1g=2g=3f=4f=5e=6e
=7d=8d=9c=1であった場合には、注目画
素(:中心画素)5fを、x1=1、x2=0、x3=
0、x4=0に変更して出力する。図38は、図34
(d)に対応する具体的なアルゴリズムを説明する図で
ある。図38(b)に示す様に領域X4=0、X8=0
であって、かつ領域Y1〜Y8、X1,X8のうち少な
くとも1つの領域が0であり、かつ図38(a)に示す
様にビットパターンが1h=2g=3g=4f=5f=
6e=7e=8d=9d=1,1i=2h=3h=4g
=5g=6f=7f=8e=9e=0であった場合に
は、注目画素(:中心画素)5fを、x1=1、x2=
1、x3=1、x4=0に変更して出力する。
【0067】なお実際には、図23(a)〜(d)の各
パターンは、注目画素(中心画素)を中心として左右を
入れ換えたパターンの特徴抽出の各組(計8パターン)
を有する。また、図34(a)〜(d)の各パターン
は、注目画素(中心画素)を中心として左右を入れ換え
たパターンの特徴抽出の各組(計8パターン)を有す
る。例えば、図23(a)に対する特徴抽出に対して左
右を入れ換えたものは図24に示す様になる。この場合
のスムージング・アルゴリズムは、2a=3b=3c=
4d=4e=5f=5g=6h=6i=7j=7k=0
(:○ドット),3a=4b=4c=5d=5e=6f
=6g=7h=7i=8j=8k=1(:●ドット),
かつX7=X1=0,かつY1〜Y8,X3,X4のう
ち少なくとも1つの領域が「1」であれば、注目画素5
fをx1=1,x2=1,x3=0,x4=0に変更す
る。同様に、図23(b)、(c)、(d)に対しても
左右対称のアルゴリズムが設定される。この様に特徴抽
出のアルゴリズムを左右対称にすることによって、例え
ば「O」,「U」,「V」,「W」等の文字に対するス
ムージングが対称のアルゴリズムによって行われ文字の
見え方を自然にする。
【0068】図15、図16は、前記各特徴検出回路を
含んだ複数の特徴検出回路の各出力信号を入力して入力
した信号に応じて注目画素5fのデータを発生するデー
タ生成回路である。尚、図16は図15の1部の回路を
詳細に示したものである。図15、16に於いてQ1〜
Q16はオア回路、R1〜R64及びU1〜U2は2入
力アンド回路、S1〜S4は16入力オア回路、E4は
インバータ回路、T1はノア回路である。前記複数の特
徴として抽出された特徴検出回路の出力信号の各々は、
オア回路Q1〜Q16のうちの一つに接続される。前記
説明した各特徴検出回路の出力はPTN1,PTN3が
オア回路Q4へ、またPTN2,PTN4がオア回路Q
13へ、・・・・・等接続される。また、上記PTN1
〜PTN4を含む全ての特徴検出回路からの信号はノア
回路T1に接続される。オア回路Q1〜Q16の出力
「1」に対応して、R1〜R64のアンド回路群は各4
個単位から構成されるコード発生回路により20(:R
4出力 )、 21(:R3出力)、22(:R2出力)、
23(:R1出力)の4ビットのコードとして「0」〜
「F」ままでのコードを発生する。これらコード出力の
20の桁はオア回路S1でオアされてオア 回路S1の出
力:x1として出力される。またコード出力の21の桁
はオア回路S2でオ アされてオア回路S2の出力:x
2として出力される。またコード出力の22 の桁 はオ
ア回路S3でオアされてオア回路S3の出力:x3とし
て出力される。またコード 出力 の23の桁はオア回路
S4でオアされてオア回路S4の出力:x4として出力
される。この様にして2つ以上同時に選択されることの
ないQ1〜Q16の出力に対応した1つのコード「0」
〜「F」が、オア回路S1〜S4の出力:x1〜x4と
して得られる。例えばコードが「3」の場合には、x1
=1,x2=1,x3=0,x4=0となり、またコー
ドが「9」の場合には、x1=1,x2=0,x3=
0,x4=1となる。なおノア回路T1の入力には全特
徴一致信号が接続されているので特徴一致信号の1つも
「1」にならなかった場合(:特徴が一つも一致しない
場合)にT1の出力は「1」になる。この時、注目画素
5fが○ドットの場合に2入力アンド回路U1の出力が
「1」になりオア回路Q1の出力を「1」にしてx1〜
x4にコード「0」を出力(:x1=0,x2=0,x
3=0,x4=0)し、また注目画素5fが●ドットの
場合に2入力アンド回路U2の出力が「1」になりオア
回路Q16の出力を「1」にしてx1〜x4にコード
「F」を出力(:x1=1,x2=1,x3=1,x4
=1)する。この様に予じめ決められた特徴に合致しな
い場合は注目画素5fのデータがそのまま保存されて印
字される。
【0069】上記データ生成回路の出力x1〜x4は公
知のパラレルシリアル変換回路44により、x1,x
2,x3,x4の順番にクロック信号VCKに同期して
出力される信号VDOMを発生し、該VDOM信号はレ
ーザードライバを経てレーザーを駆動する。
【0070】前記のアルゴリズムを用いて、図22
(a)に示す傾き45度以下の横ラインをスムージング
処理した場合の出力画像信号を図22(b)に示す。同
図からわかる様に、ライン画像の左部境界部に付加する
パルス幅信号とライン画像の中央部から左部境界部で削
除される幅信号分とは同じ時間分になる様に処理され
る。これは、ライン画像の右部境界部でも同じ処理がさ
れる。また、ライン画像の左部境界部に付加されるパル
ス幅と右部境界部に付加されるパルス幅とは等しくなる
様に処理される。
【0071】また、図33(a)に示す傾き45度以上
の縦ラインをスムージング処理した場合の出力画像信号
を図33(b)に示す。同図からわかる様に、ライン画
像の左端境界部に付加(又は削除)する信号幅と同じ信
号幅分を、右端境界部から削除(又は付加)している。
この結果、スムージング処理後のラインの太さがスムー
ジングを行わない場合と変わらなくすることができる。
【0072】この様な処理によって、スムージング処理
後のラインの太さが太くなったり細くなったりすること
を防止することができる。また、ラインの左端部と右端
部の見え方を均一にすることができ、ラインの画質アッ
プに有効である。
【0073】前記従来の技術で述べた第2の不具合を改
善した本発明の実施例を以下で説明する。
【0074】従来のスムージング技術では、ライン画像
をスムース化するアルゴリズムとして図41(a)〜
(d)に示す様なアルゴリズムを有し、これによって図
39(a)に示すライン画像に対して図39(b)のラ
インになる様なスムージング処理を行なっていた。これ
によって、ラインをスムースに印字していた。図39
(a)のラインは、ラインの境界部のドット構成が、縦
方向2ドット、横方向2ドットであるラインである。こ
の様な、ラインの境界部のドット構成が、縦方向2ドッ
ト以上、横方向2ドット以上であるラインはスムージン
グ処理を行うべきでない。なぜならば、コンピュータで
作成されたこの様なラインは基本的にギザギザに印字す
ることを意図してドットデータに展開されたはずであ
る。なぜならば、コンピュータは自ら管理できるメモリ
領域内で、必要ならば縦1ドット、横1ドットのドット
データに展開することは容易なはずである。従って、こ
の様な境界部ラインに対してスムージング処理を行って
しまうことは、画像データを変えてしまうことになる。
従って本発明の実施例ではこの様な絶て方向2ドット以
上、横方向2ドット以上のラインに対するスムージング
処理を禁止し、図40(b)に示す様にもとのドットの
まま変更せずに印字する。
【0075】前記従来の技術の第3の不具合を改善した
本発明の実施例を以下で説明する。
【0076】図43(a)〜(h)は、本出願人が先に
提案した境界部が水平に近い横ラインに対するスムージ
ング・アルゴリズムを示す図である。この詳細なアルゴ
リズムは、前記説明したものと同様である為にここでは
説明を省略する。前記アルゴリズムを用いてスムージン
グを行った場合、図42(a)に示す様な1ドットライ
ンに対するスムージングによる信号は図42(b)にな
りその結果電子写真の特性により図42(c)の様に紙
上に印字される。また図42(d)に示す様な1ドット
ラインに対するスムージングによる信号は図42(e)
になりその結果電子写真の特性により図42(f)の様
に紙上に印字される。図42(c)と図42(f)から
わかる様に、同じ1ドットラインであっても図42
(a)の場合と図42(d)の場合とで、スムージング
処理部に付加される黒ドット面積が図42(d)の場合
の方が1ドット分少なく印字される。これによって、図
42(d)に対するスムージング印字として図42
(f)の場合のラインが細くなり、線切れが生じる。逆
に、図42(f)に対する細りをなくする様なアルゴリ
ズムによりスムージング処理部に付加するドット面積を
増やした場合には、図42(d)に対するスムージング
処理による細りは防止できるが、図42(a)に対する
スムージング処理部での太りが生じる結果となる。
【0077】図45(a)〜(p)は、本発明の実施例
による水平に近い横ラインの境界部に対するスムージン
グ処理アルゴリズムを示す図である。この詳細なアルゴ
リズムは、前記説明したものと同様である為にここでは
説明を省略する。なお、図45(a)のアルゴリズム
は、図46に示す様な、注目画素(:中心画素)を中心
にして、左右対称、上下対称となる計4パターンの組を
有する。また図45(b)〜(p)の各アルゴリズムに
対しても同様に、注目画素(:中心画素)を中心にし
て、左右対称、上下対称となる不図示の計4パターンの
組を各有する。図45のアルゴリズムでは、前記の2種
類の1ドットラインのうちのどちらのタイプの1ドット
ラインであるかが判別できるので、各々のタイプに応じ
てラインの太り又は細りを防止した最適となる処理を実
施することができる。図44は、上記本発明の実施例に
よるアルゴリズムを用いて前記2つのタイプの1ドット
ラインに対するスムージング処理を行った場合の説明図
である。図44からわかる様に、前記2種類の1ドット
ラインを識別したアルゴリズムを組み込んであり、スム
ージング処理部に於ける画素の黒面積はどちらのタイプ
の1ドットラインに対しても等しくなる様に印字され、
その結果としてスムージング処理部でのラインの細りや
太りが発生するのを防止でき、高画質の印字ができる。
【0078】図48(a)〜(f)は、本出願人が先に
提案した境界部が垂直に近い縦ラインに対するスムージ
ング・アルゴリズムを示す図である。この詳細なアルゴ
リズムは、前記説明したものと同様である為にここでは
説明を省略する。前記アルゴリズムを用いてスムージン
グを行った場合、図47(a)に示す様な1ドットライ
ンに対するスムージングによる信号は図47(b)にな
る。また図47(c)に示す様な1ドットラインに対す
るスムージングによる信号は図47(d)になる。図4
7(b)と図47(d)からわかる様に、同じ1ドット
ラインであっても図47(a)の場合と図47(c)の
場合とで、スムージング処理部に付加される黒ドット面
積が図47(a)の場合の方が1ドット分多く印字され
る。これによって、図47(a)に対するスムージング
印字として図47(b)の場合のラインが太くなり、コ
ブ状の線になる。逆に、図47(a)に対する太りをな
くする様なアルゴリズムによりスムージング処理部に付
加するドット面積を減らした場合には、図47(a)に
対するスムージング処理による太りは防止できるが、図
47(c)に対するスムージング処理部での細りが生じ
る結果となる。
【0079】図50(a)〜(m)は、本発明の実施例
による垂直に近い縦ラインの境界部に対するスムージン
グ処理アルゴリズムを示す図である。この詳細なアルゴ
リズムは、前記説明したものと同様である為にここでは
説明を省略する。なお、図50(a)のアルゴリズム
は、前記説明と同様に、注目画素(:中心画素)を中心
にして、左右対称、上下対称となる不図示の計4パター
ンの組を各有する。図50のアルゴリズムでは、前記1
画素が重なっているラインか重なっていないラインかの
2種類の1ドットラインのうちのどちらのタイプの1ド
ットラインであるかが判別できるので、各々のタイプに
応じてラインの太り又は細りを防止した最適な処理を実
施することができる。図49は、上記本発明の実施例に
よるアルゴリズムを用いて前記2つのタイプの1ドット
ラインに対するスムージング処理を行った場合の説明図
である。図からわかる様に、前記2種類の1ドットライ
ンを識別したアルゴリズムを組み込んであり、スムージ
ング処理部に於ける画素の黒面積はどちらのタイプの1
ドットラインに対しても等しくなる様に印字され、その
結果としてスムージング処理部でのラインの細りや太り
が発生するのを防止でき、高画質の印字ができる。
【0080】前記従来技術の第4の不具合を改善した本
発明の実施例を以下で説明する。
【0081】図51は、45度以下の傾きの白1ドット
幅の横ラインに対してスムージング処理を示すものであ
る。図51(c)からわかる様に、スムージング処理の
結果として、白ラインが、点線の様に途切れて印字され
てしまい、画質が劣化する。また、この場合にはプロセ
ス条件や温度・湿度等の環境に対してもスムージングの
効果に対して影響を受けやすい。
【0082】図53(a)〜(h)は、上記不都合に対
処する為の本発明の実施例の処理アルゴリズムを説明す
る図である。この詳細なアルゴリズムは、前記説明した
ものと同様であるのでここでは説明を省略する。なお、
同図(a)〜(h)の各アルゴリズムは、前記説明と同
様に、注目画素(:中心画素)を中心にして、左右対
称、上下対称となる不図示の計4パターンの組を各々有
する。同パターンに合致した場合には、注目画素(:中
心画素)の変更を行なわないで、注目画素のデータをそ
のまま出力する。この様な処理を行った場合の印字を図
52に示す。同図からわかる様に処理後の印字はスムー
ジング化はなされていないが、線の細りは発生しな
い(:もとの画と同じ)様に印字されることがわかる。
【0083】前記従来技術の第5の不具合を改善した本
発明の実施例を以下で説明する。
【0084】図54、図57は、日本語文字として漢字
文字のビットデータのパターンを示す図で、同ビットパ
ターンは前記のキャラクタ・ジェネレータで生成された
後、プリンタに送信される。同図の様な漢字文字パター
ンに対して、図43及び図48に示す従来技術のアルゴ
リズムを用いてスムージング処理を行った場合には、図
54のパターンに対しては、図55、また図57のパタ
ーンに対しては図58の様にスムージング処理される。
すなわち、各々(A)〜(D)の様なヒゲ状のパルスや
コブが印字され、元の漢字文字に対して画質が劣化して
しまう。上記の様な不具合は、文字のフォントパターン
に直線部分や直角部分が多く含まれる漢字文字で発生す
るケースが多いが、アルファベット文字の中でもいくつ
かの文字、例えば「E」、「F」等の文字の特定のフォ
ントに対しても同様に画質の劣化が発生する。上記不具
合をなくする方法として、本発明の実施例によるアルゴ
リズムについて、図60〜図65を用いて説明する。図
60は、図45(d)のパターンに対する本発明の実施
例を示す。図60に於いて、(a)は照合パターンであ
り、また(b)は(a)に対する禁止パターンである。
すなわち、(a)のパターンに合致した場合であって
も、(b)のパターンと合致していた場合には、非該当
と見なし、注目画素(:中心画素)の変更を行わない様
にする。この場合の詳細なアルゴリズムの説明を図61
を用いて説明する。同図に於いて、領域がX1=X2=
0であって、かつY1〜Y8,X3,X4のうちの少な
くとも1つが「0」であって、かつ5a=5b=5c=
5d=5e=5f=5g=5h=5i=4j=4k=0
(:○画素)であって、かつ6a=6b=6c=6d=
6e=6f=6g=6h=6i=6j=5j=5k=1
(:●画素)であって、かつ「9i=0(:○画素)、
6k=7j=7k=8j=8k=9j=9k=1(:●
画素)」でない場合にだけ注目画素(:中心画素)5f
をx1=0、x2=0、x3=1、x4=0に変更して
印字する。このアルゴリズムは、図62に示す回路によ
って実現できる。同図に於いて、B1〜B17はインバ
ータ回路、E1〜E5はアンド回路、C1はオア回路で
ある。アンド回路E5の一方の入力には前記(a)のパ
ターンの照合結果としてアンド回路E1の出力が接続さ
れ、アンド回路E5の他の入力には、前記(a’)の禁
止パターンの照合結果としてインバータB17の出力が
接続される。この様にして得られた照合出力PTN10
は、、前記図15のオア回路Q5に接続される。図45
の(a)〜(p)の各パターンの各々に対しても同様な
禁止パターンが設定される。従ってこのアルゴリズムに
よれば、図61(a)のパターンに合致しても、図61
(a’)のパターンに合致した場合には、処理を排除し
注目画素の変更を行わなくすることができる。また図6
3は、図50(c)のパターンに対する本発明の実施例
を示す。図63に於いて、(a)は照合パターンであ
り、また(b)は同(a)に対する禁止パターンであ
る。すなわち、(a)のパターンに合致した場合であっ
ても、(b)のパターンと合致していた場合には、非該
当と見なし、注目画素(:中心画素)の変更を行わない
様にする。この場合の詳細なアルゴリズムの説明を図6
4を用いて説明する。同図に於いて、領域がX5=X6
=0であって、かつY1〜Y8,X7,X8のうちの少
なくとも1つが「0」であって、かつ1e=2e=3f
=4f=5f=6f=7f=8f=9f=0(:○画
素)であって、かつ1f=2f=2g=3g=4g=5
g=6g=7g=8g=9g=1(:●画素)であっ
て、かつ「3j=0(:○画素)、1g=1h=1i=
1j=2h=2i=2j=1(:●画素)」でない場合
にだけ注目画素(:中心画素)5fをx1=0、x2=
0、x3=0、x4=1に変更して印字する。このアル
ゴリズムは、図65に示す回路によって実現できる。図
65に於いて、B1〜B17はインバータ回路、E1〜
E5はアンド回路、C1はオア回路である。アンド回路
E5の一方の入力には前記図64(a)のパターンの照
合結果としてアンド回路E1の出力が接続され、アンド
回路E5の他の入力には、前記図64(a’)の禁止パ
ターンの照合結果としてインバータB17の出力が接続
される。この様にして得られた照合出力PTN20
は、、前記図15のオア回路Q9に接続される。図50
の(a)〜(m)の各パターンの各々に対しても同様な
禁止パターンが設定される。従ってこのアルゴリズムに
よれば、図64(a)のパターンに合致しても、図64
(a’)のパターンに合致した場合には、処理を排除し
注目画素の変更を行わなくする。
【0085】上記本実施例によれば、図54の漢字文字
「日」は図56の様に印字され、また図57の漢字文字
「皿」は図59の様に印字される。同図からわかる様に
画質の劣化は発生しないことがわかる。
【0086】[他の実施例]以上の実施例は、副走査方
向に対しては300ドット/インチの印字機能を有する
プリンタエンジンに対して、コントローラから主走査、
副走査共に300ドット/インチの画像データを送信し
た場合に、プリンタエンジン内で主走査方向に対して等
価的に副走査方向の解像度の4倍(:1200ドット/
インチ)、副走査方向に対しては300ドット/インチ
の印字密度で印字する場合について説明したが、主走査
方向の等価印字密度は副走査方向の4倍に限る必要はな
く、2倍、3倍、5倍、6倍、7倍、8倍、・・・・と
してもよい。例えば、主走査方向に8倍(:2400ド
ット/インチ)にしてスムージング処理を行う場合に
は、前記図15で説明した変更パターン発生回路のパタ
ーン発生部を4ビットの小信号(:x1〜x4)でなく
8ビットの小信号(:x1〜x8)で1画素を構成する
様にすれば良い。
【0087】次に副走査方向に対して600ドット/イ
ンチの印字機能を有するプリンタエンジンに対して、コ
ントローラから主走査、副走査共に300ドット/イン
チの画像データを送信する場合に、プリンタエンジン内
で主走査方向に対して等価的に1200ドット/イン
チ、副走査方向に対しては等価的に600ドット/イン
チの印字密度で印字する場合の別の実施例について説明
する。
【0088】図17に本実施例における注目画素を印字
する小画区の取り方を示す。該実施例は、同図において
300ドット/インチの主走査方向11ドット×副走査
方向9ドットからなるドットマトリクスメモリの中央部
の注目画素(:5f)を主走査方向に4倍×副走査方向
に2倍の印字密度の小画区の集合(:x1,x2,x
3,x4,x1,y2,y3,y4)によって決められ
る画像データに変更して印字しようとするものである。
【0089】同実施例はコントローラから送信されるデ
ータに対し前記注目画素を囲む周辺領域(主走査11画
素×副走査9画素)の画像データの特徴を調べてその結
果に応じて前記注目画素を変更するものである。さらに
具体的に説明すれば、例えば前記図6に示した解像度3
00ドット/インチのアルファベット文字「a」のドッ
トデータ群のうち注目画素を印字する場合には該注目画
素を囲む領域(:主走査11画素×副走査9画素=99
画素)のドットデータを一時記憶手段に格納する。しか
る後、該領域内のドットデータ群の特徴を調べ特徴に応
じて印字すべき注目画素のデータを変更して印字する。
この場合、データの変更はドット群で構成される図形の
輪郭がスムースに印字される様なデータに変更される。
本実施例では図17に示す様に注目画素は主走査方向に
4分割、副走査方向に2分割した小画区(x1,x2,
x3,x4,y1,y2,y3,y4)により構成され
る。従って印字する段階では、等価的に主走査1200
ドット/インチ×副走査600ドット/インチの印字密
度で印字される。
【0090】図18は、前記600ドット/インチのプ
リンタエンジンの入力部に設置されたスムージング化処
理を行うVDO信号処理部101の回路ブロックを示す
図であり前記第1の実施例で説明した図8に対応する図
である。図18において図8と同じ付号が付してあるデ
バイスは同機能であるデバイスを示す。
【0091】図18に於いて、SW1〜SW9はスイッ
チ手段であり、同図の「α」「β」の各ポジションを切
換えて各ラインメモリ25〜33に入力する信号を切換
える。該スイッチ手段は後述する制御回路47により発
せられる制御信号SWCにより切換ポジションを制御さ
れる。制御回路47は600ドット/インチの印字を行
う為の副走査600ドット/インチに対応した同期信号
BD’を入力し同期信号BD’が入力される毎にBD’
信号に同期して反転する制御信号SWCを発生する。な
おコントローラとインタフェースする前記同期信号BD
は、該同期信号BD’を主走査1ライン毎に歯抜いた副
走査300ドット/インチに対応した信号として生成さ
れる。まずスイッチ手段SW1〜SW9は「α」ポジシ
ョンに設定される。コントローラは300ドット/イン
チの画像データVDOをBD信号に同期して送信する。
ラインメモリ1〜9は、該300ドット/インチの画像
信号VDOをクロック信号VCLKに同期して順次シフ
トさせながら記憶し、各ラインメモリは印字するページ
に対して主走査長のドット情報を記憶する。各ラインメ
モリはラインメモリ1→ラインメモリ2→ラインメモリ
3→・・・・・・→ラインメモリ9の順に連結されてい
て副走査方向に対して9ライン分の主走査長のドット情
報を記憶する。しかる後、スイッチ手段SW1〜SW9
は制御回路47から発せられる制御信号SWCによりポ
ジション「β」側に切換えられる。34〜42はシフト
レジスタで各シフトレジスタ1〜9は前記各ラインメモ
リ1〜9に対応してクロック信号VCKNに同期して各
ラインメモリからの出力を入力する。この時、ラインメ
モリ1〜9には各ラインメモリから出力されたデータが
スイッチ手段SW1〜SW9を介して再入力される。各
シフトレジスタは11ビットのビットから構成されてい
て、図示の様に1a〜1k,2a〜2k,3a〜3k,
・・・・・,9a〜9kの主走査方向11ドット×副走
査方向9ラインのドットマトリクスメモリを構成する。
該マトリクスメモリのうち、中央部のドット5fを注目
ドットとして定義する。43はスムージングの為にドッ
トマトリクスメモリ内に記憶されたデータの特徴を検出
して前記注目画素5fを必要に応じて変更する処理回路
であり、前記シフトレジスタ1〜9の各ビット(:1a
〜9kの合計99ビット)が入力され、変更後のパラレ
ル信号MDT(:x1,x2,x3,x4)が出力され
る。該パラレル信号MDT(x1,x2,x3,x4)
はパラレルシリアル変換回路44に入力される。パラレ
ルシリアル変換回路44は、入力されたパラレル信号M
DT(x1,x2,x3,x4)をシリアル信号VDO
Mに変換した後、レーザードライバ50により半導体レ
ーザー55を駆動する。同様に主走査1ライン分の処理
を逐次行う。
【0092】しかる後、スイッチ手段SW1〜SW9は
ポジション「α」側に切換えられる。そして次のタイミ
ングで入力される同期信号BD’に同期して同様にライ
ンメモリ1〜9からの読み出しにより次ラインメモリに
データを移行すると共に、シフトレジスタ1〜9へデー
タを出力する。処理回路43はシフトレジスタから出力
される主走査方向11ドット×副走査方向9ドットのド
ットマトリクスメモリの内に記憶されたデータの特徴を
検出して前記注目画素5fを必要に応じて変更し、パラ
レル信号MDT(y1、y2、y3、y4)を出力す
る。パラレルシリアル変換回路44は、入力されたパラ
レル信号MDT(y1,y2,y3,y4)をシリアル
信号VDOMに変換した後、レーザードライバ50によ
り半導体レーザー55を駆動する。同様に主走査1ライ
ン分の処理を逐次行う。
【0093】しかる後、スイッチ手段SW1〜SW9は
ポジション「α」側に切換えられる。そして次にコント
ローラから送信される300ドット/インチの次の副走
査ラインの画像信号VDOの入力を行う。
【0094】本実施例では、上記説明の毎くパラレル信
号は4ビットであるが、同期信号BD’に応じて第一の
MDT信号(x1,x2,x3,x4)と第二のMDT
信号(y1,y2,y3,y4)とが交互に出力され
る。45はクロック発生回路であり、主走査同期信号で
あるBD’信号を入力し該信号に同期したクロック信号
としてクロック信号VCKを発生する。該クロック信号
VCKは主走査方向に対して600ドット/インチの記
録を行う為に必要なクロック周波数f0 の2倍の周波数
を有する。該クロックVCKに同期して前記シリアル信
号VDOM(:x1,x2,x3,x4又はy1,y
2,y3,y4)が順次送出される。46は分周回路で
あり、前記クロック信号VCKを入力し、2分周して周
波数f0 のクロック信号VCKNを発生する。該クロッ
ク信号VCKNは、前記ドットマトリクスメモリからド
ットデータを処理回路43に取込む時の同期クロックと
して用いられる。
【0095】前記処理回路43のうち、特徴抽出回路部
は第1の実施例で説明した図13、図14、図29〜図
32及び図62、図65に示した回路と同じである。処
理回路43のうち、本実施例で用いるデータ生成回路を
図19〜図21に示す。同図において図15、16と同
じ付号が付してあるデバイスは同じ機能を有したデバイ
スを示す。図20は図19のデータ生成部1を、図21
は図19のデータ生成部2を詳細に示したものである。
【0096】図19、20、21は、前記検出したデー
タ列の特徴に応じて注目画素5fのデータを発生するデ
ータ生成回路である。図19〜21に於いてQ1〜Q1
6及びQ1’〜Q16’はオア回路、R1〜R61及び
R1’〜R64’及びU1〜U2は2入力アンド回路、
S1〜S4及びS1’〜S4’及びS5〜S8は16入
力オア回路、E4及びE18はインバータ回路、T1は
ノア回路である。前記図18で説明した第一のMDT信
号を発生する場合には、制御回路47から出力される制
御信号SWCは「1」レベルが出力される。この状態で
は2入力アンド回路U3〜U6及びU3’〜U6’及び
2入力オア回路S5〜S8により、データ生成部1が選
択されパラレル信号としてx1,x2,x3,x4が出
力される。また前記図18で説明した第二のMDT信号
を発生する場合には、制御回路47から出力される制御
信号SWCは「0」レベルが出力される。この状態では
2入力アンド回路U3〜U6及びU3’〜U6’及び2
入力オア回路S5〜S8により、データ生成部2が選択
されパラレル信号としてy1,y2,y3,y4が出力
される。
【0097】複数パターンに対応した各特徴検出回路の
出力信号の各々は、x1〜x4の出力データを選択する
為にオア回路Q1〜Q16のうちの一つに接続されると
同時にy1〜y4のデータを選択する為にオア回路Q
1’〜Q16’のうちの一つに接続される。
【0098】上記データ生成回路の出力x1〜x4は公
知のパラレルシリアル変換回路44により、x1,x
2,x3,x4の順番にクロック信号VCKに同期して
出力される信号VDOMを発生し、またデータ生成回路
の出力y1〜y4は同様にパラレルシリアル変換回路4
4により、y1,y2,y3,y4の順番にクロック信
号VCKに同期して出力される信号VDOMを発生し、
該VDOM信号はレーザードライバを経て半導体レーザ
ーを駆動する。前記のアルゴリズムは、上記の600ド
ット/インチのプリンタエンジンにも同様に適応でき
る。
【0099】以上の実施例は、副走査方向に対しては6
00ドット/インチの印字機能を有するプリンタエンジ
ンに対して、コントローラから主走査、副走査共に30
0ドット/インチの画像データを送信した場合に、プリ
ンタエンジン内で主走査方向に対して等価的に副走査方
向の解像度の4倍(:1200ドット/インチ)、副走
査方向に対しては600ドット/インチの印字密度で印
字する場合について説明したが、主走査方向の等価印字
密度は副走査方向の4倍に限る必要はなく、2倍、3
倍、5倍、6倍、7倍、8倍、・・・・としてもよい。
例えば、主走査方向に8倍(:2400ドット/イン
チ)にしてスムージング処理を行う場合には、前記図1
9〜21で説明した変更パターン発生回路のパターン発
生部を4ビットの小信号(:x1〜x4,y1〜y4)
でなく8ビットの小信号(:x1〜x8,y1〜y8)
で1画素を構成する様にすれば良い。
【0100】以上発明した如く本発明の実施例によれば
45度以上の傾きの縦ラインの左端で付加(又は削減)
した信号幅(面積)と等しい信号幅(面積)をラインの
右端で削減(又は付加)することによってラインの太さ
を変らない様にすることができる。また、45度以下の
傾きの横ラインに対して、ラインのエッジ部分に付加す
るパルス幅と等しい幅の信号を原信号から削除すること
によって、ラインの太さを変らない様にすることができ
る。
【0101】又、本実施例によれば、同じ傾きのライン
であってもその境界部のドット構成を調べることによっ
て、スムージングを行うべきか行わないべきかを判別し
て処理することによって不必要(:悪影響を与える)な
スムージングを行わない様にすることができる。
【0102】又、本実施例によれば、1ドットラインが
2種類のどちらのタイプの1ドットラインであるのかを
判別して、各タイプの1ドットラインに対するスムージ
ングの処理を変更することによって、いずれのタイプの
1ドットラインであっても、ラインの太りや細りや、破
線化等による1ドットラインの画質の劣化が生じない様
なスムージング技術を提供できる。
【0103】又、本実施例によれば、ラインが1ドット
の白ラインであるか否かを判別して、1ドットの白ライ
ンであった場合にはスムージングの処理を行わない様に
することにより、1ドットの白ラインの細りを防止し、
環響に対する画質の安定性を保つことができる。
【0104】又、本実施例によれば、漢字特有の禁止パ
ターンを組み込むことによって漢字に対してはスムージ
ング処理を排除することにより、漢字文字に対するスム
ージングによる弊害をなくすことができる。
【0105】
【発明の効果】以上説明した様に本発明によれば、1ビ
ット幅のライン幅で形成されるラインに対して、前記ラ
インの変局部分におけるライン幅が1ビット幅以上確保
されているか、1ビット幅が確保されていないかを識別
し、それに応じて注目画素の変更アルゴリズムを異なら
しめたことにより、いずれのタイプのラインであって
も、ラインの太り細りや、破線化等による画質の劣化が
生じないスムージングを行うことができる。また本発明
によれば、1ビット幅のライン幅で形成される白ライン
であることを検出するとスムージングによる注目画素の
変更を行わないことにより、1ビット幅の白ラインの細
りを防止することができる。また本発明によれば、漢字
特有の禁止パターンを組み込むことによって漢字に対し
てはスムージング処理を排除することができ、漢字文字
に対するスムージングによる弊害を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるレーザービームプリン
タのエンジン部分を示す図である。
【図2】図1のエンジン部とコントローラ間のインタフ
ェース信号を示す図である。
【図3】プリンタエンジン部とコントローラ間のインタ
フェース信号を示す図である。
【図4】ドットデータで表わされたパターンの一例を示
す図である。
【図5】マトリクスメモリを示す図である。
【図6】図4のドットパターンから画像データをマトリ
クスメモリに記憶する模式図である。
【図7】図4のドットパターンから画像データをマトリ
クスメモリに記憶する模式図である。
【図8】本発明の第一の実施例のブロックを示す図であ
る。
【図9】従来技術の不都合を説明する図である。
【図10】本発明の第一の実施例で適用する注目画素の
変更画区を示す図である。
【図11】本発明に適用するデータの特徴抽出アルゴリ
ズムを説明する図である。
【図12】本発明に適用するデータの特徴抽出アルゴリ
ズムを説明する図である。
【図13】本発明の特徴抽出部の回路の例を示す図であ
る。
【図14】本実施例の特徴抽出部の回路の例を示す図で
ある。
【図15】本実施例の特徴抽出部の回路例を示す図であ
る。
【図16】図15の一部を詳細に示した図である。
【図17】注目画素を主走査方向に4分割、副走査方向
に2分割する他の実施例を示した図である。
【図18】注目画素を主走査方向及び副走査方向に分割
し、スムージング処理を行なうブロック図である。
【図19】他の実施例の特徴抽出部の回路例を示す図で
ある。
【図20】図19のデータ生成部1の詳細を示した図で
ある。
【図21】図19のデータ生成部2の詳細を示した図で
ある。
【図22】45度以下の横線に対する本実施例のスムー
ジングの効果を説明するための図である。
【図23】45度以下の横線に対するスムージング処理
を説明するための図である。
【図24】図23(a)のパターンを左右入れ換えた図
である。
【図25】本実施例の特徴抽出アルゴリズムの例を示す
図である。
【図26】本実施例の特徴抽出アルゴリズムの例を示す
図である。
【図27】本実施例の特徴抽出アルゴリズムの例を示す
図である。
【図28】本実施例の特徴抽出アルゴリズムの例を示す
図である。
【図29】図16に対応した特徴抽出回路を示した図で
ある。
【図30】図17に対応した特徴抽出回路を示した図で
ある。
【図31】図18に対応した特徴抽出回路を示した図で
ある。
【図32】図19に対応した特徴抽出回路を示した図で
ある。
【図33】45度以下の縦線に対するスムージングの効
果を説明するための図である。
【図34】45以上の縦線に対するスムージング処理を
説明するための図である。
【図35】本実施例の特徴抽出アルゴリズムの例を示す
図である。
【図36】本実施例の特徴抽出アルゴリズムの例を示す
図である。
【図37】本実施例の特徴抽出アルゴリズムの例を示す
図である。
【図38】本実施例の特徴抽出アルゴリズムの例を示す
図である。
【図39】縦方向2ドット及び横方向2ドットの段差を
有するラインに対する従来のスムージング処理を示した
図である。
【図40】縦方向2ドット及び横方向2ドットの段差を
有するラインに対する本実施例の処理を示した図であ
る。
【図41】図39に示したスムージング処理のアルゴリ
ズムを示した図である。
【図42】2種類の1ドットラインに対するスムージン
グ処理を示した図である。
【図43】境界部が水平に近い横ラインに対するスムー
ジングアルゴリズムを示した図である。
【図44】水平に近い横ラインに対する本実施例による
スムージングの効果を示した図である。
【図45】図44のスムージングのアルゴリズムの示し
た図である。
【図46】図45(a)を変形したパターンを示した図
である。
【図47】従来のスムージング処理の例を示した図であ
る。
【図48】境界部が垂直に近い縦ラインに対するスムー
ジングアルゴリズムを示した図である。
【図49】垂直に近い縦ラインに対する本実施例による
スムージングの効果を示した図である。
【図50】図49のスムージングのアルゴリズムを示し
た図である。
【図51】白ラインに対する従来のスムージング処理の
例を示した図である。
【図52】白ラインに対する本実施例における処理の効
果を示した図である。
【図53】白ラインに対するスムージングのアルゴリズ
ムを示した図である。
【図54】漢字文字のドットパターンを示した図であ
る。
【図55】図54の漢字文字に対する従来のスムージン
グ処理の例を示した図である。
【図56】図54の漢字文字に対する本実施例における
処理の効果を示した図である。
【図57】漢字文字のドットパターンの他の例を示した
図である。
【図58】図57の漢字文字に対する従来のスムージン
グ処理の例を示した図である。
【図59】図57の漢字文字に対する本実施例における
処理の効果を示した図である。
【図60】漢字文字に対する本実施例におけるスムージ
ング禁止処理を説明するための図である。
【図61】漢字文字に対する特徴抽出アルゴリズムの例
を示した図である。
【図62】漢字文字に対するスムージング禁止回路を示
した図である。
【図63】漢字文字に対するスムージング禁止処理の他
の例を説明するための図である。
【図64】漢字文字に対する特徴抽出アルゴリズムの他
の例を示した図である。
【図65】漢字文字に対するスムージング禁止回路の他
の例を示した図である。
【符号の説明】
11 感光ドラム 14 現像器 51 半導体レーザー 52 ポリゴンミラー 8〜8’ 定着器 200 コントローラ 100 プリンタ 101 VDO信号処理部 25〜33 ラインメモリ 34〜42 シフトレジスタ 43 処理回路 44 パラレルシリアル変換回路 45 クロック発生回路 46 分周回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 徹雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 金岩 清史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 真野 宏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 山田 博通 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 伊藤 道夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−133665(JP,A) 実開 昭63−80669(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/40 - 1/409 H04N 1/387 101 G06T 3/40

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報信号を発生する情報信号発生手段
    と、 前記情報信号発生手段から発せられたビット情報信号の
    一部を一時記憶する記憶手段と、 前記記憶したビット情報の特徴がめ決められた複数の
    スムージング処理すべき特徴のうちのつに合致してい
    るか否かを検出する特徴検出手段と、 前記特徴検出手段が予め決められた複数のスムージング
    処理すべき特徴のうちの1つに合致していることを検知
    した場合に、前記一時記憶手段に記憶された情報群のう
    ちの特定の注目画素の印字情報をスムージング処理し細
    分化された小画区の信号に変更する情報変更手段と、 前記情報変更手段からの変更信号を出力部へ出力する出
    力手段とを有し、 前記特徴検出手段は、1ビット幅のライン幅で形成され
    ラインに対して、前記ラインの変局部分におけるライ
    ン幅が1ビット幅以上確保されているか、1ビット幅が
    確保されていないかを識別し、前記情報変更手段は前記
    各場合に対応する前記注目画素の変更アルゴリズムを異
    ならしめたことを特徴とする情報記録装置。
  2. 【請求項2】 情報信号を発生する情報信号発生手段
    と、 前記情報信号発生手段から発せられたビット情報信号の
    一部を一時記憶する記憶手段と、 前記記憶したビット情報の特徴がめ決められた複数の
    スムージング処理すべき特徴のうちのつに合致してい
    るか否か、及び前記記憶したビット情報の特徴が予め決
    められたスムージング処理を禁止する1ビット幅の白ラ
    インを示すパターンに合致しているか否かを検出する特
    徴検出手段と、 前記特徴検出手段が予め決められた複数のスムージング
    処理すべき特徴のうちの1つに合致していることを検知
    した場合に、前記一時記憶手段に記憶された情報群のう
    ちの特定の注目画素の印字情報をスムージング処理し細
    分化された小画区の信号に変更する情報変更手段と、 前記情報変更手段からの変更信号を出力部へ出力する出
    力手段とを有し、 前記特徴検出手段が、1ビット幅のライン幅で形成され
    白ラインであることを検出すると、前記情報変更手段
    は、注目画素の変更を行わないことを特徴とする情報記
    録装置。
  3. 【請求項3】 情報信号を発生する情報信号発生手段
    と、 前記情報信号発生手段から発せられたビット情報信号の
    一部を一時記憶する記憶手段と、 前記記憶したビット情報の特徴がめ決められた複数の
    スムージング処理すべき特徴のうちのつに合致してい
    るか否かを検出する第1の特徴検出手段と、 前記第1の特徴検出手段が予め決められた複数のスムー
    ジング処理すべき特徴のうちの1つに合致していること
    を検知した場合に、前記一時記憶手段に記憶された情報
    群のうちの特定の注目画素の印字情報をスムージング処
    理し細分化された小画区の信号に変更する情報変更手段
    と、 前記情報変更手段からの変更信号を出力部へ出力する出
    力手段と、 前記記憶したビット情報の特徴がめ決められた複数の
    漢字特有のスムージング処理を禁止する特定のパターン
    のうちのつに合致しているか否かを検出する第2の特
    徴検出手段とを有し、 前記第1の特徴検出手段が予め決められた複数の特徴の
    うちの1つに合致していることを検知した場合であって
    も、前記第2の特徴検出手段にて複数のスムージング処
    理を禁止する特定のパターンのうちのつに合致してい
    ると検出されると、前記情報変更手段は、前記注目画素
    の変更を行わないことを特徴とする情報記録装置。
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