JP3175526B2 - 積層延伸フィルム用ポリプロピレン組成物及び積層延伸フィルム - Google Patents
積層延伸フィルム用ポリプロピレン組成物及び積層延伸フィルムInfo
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Description
プロピレン組成物及びかかる組成物を表面層にもつ積層
延伸フィルムに関する。さらに詳しくは低温ヒートシー
ル性とホットタック性のバランスに優れたフィルムを与
え、且つフィルムにした時に、透明性を阻害することが
少なく、製膜性に優れた積層延伸フィルム用ポリプロピ
レン組成物及びかかるポリプロピレン組成物を表面層に
もつ積層延伸フィルムに関するものである。
しているところから、例えば包装用フィルム分野等の広
汎な用途に供されている。しかし、ポリプロピレンフィ
ルムは単層ではヒートシール可能温度が高くしかも適正
なヒートシール温度範囲が狭いことから、この種の用途
においては低温度におけるヒートシール性を向上させる
ため、エチレンおよび/またはα−オレフィンをランダ
ム共重合させたプロピレンランダム共重合体が使用され
ているのが一般的である。また、ランダム共重合体はコ
モノマーのランダム性が良く低結晶性・低融点で且つ透
明性とヒートシール性が良好であるため、ポリプロピレ
ンフィルムの片面または両面に積層させて使用されてい
る。
方法としては、溶媒重合法またはバルク重合法が従来か
ら知られている。これらの重合法では、共重合体をヘプ
タン、ヘキサンなどの溶媒中またはプロピレンとα−オ
レフィン及び/又はエチレンとの混合液媒体中で重合ま
たは後処理を行うため、低温でのヒートシール性に有効
な共重合体成分が溶解・除去されたり、α−オレフィン
及び/又はエチレンなどのコモノマー含有量を上げよう
とすると共重合体自身が溶解して生産ができないなどの
問題が発生する。この理由から、これらの重合法でさら
に低温でのヒートシールが可能な素材を達成しようとす
ると大幅に制限があり、工業的に有利な方法での製造は
実質上達成されていない。
溶剤または活性モノマー液体が実質的に存在しない、い
わゆる気相重合法によってプロピレンランダム共重合体
を製造する試みがなされている。例えば、特開昭63−
276541号公報に記載の方法は、主成分であるプロ
ピレン・ブテン−1共重合体は気相重合法により製造さ
れたものではあるが、20℃キシレン可溶分が15重量
%以上と多く、耐ブロッキング性、ブリード白化性を悪
化させ包装用フィルムとしては未だ不十分である。特
に、大型加工機による製膜の場合にかかる欠点が発現し
易い。また、低温ヒートシール改質剤としては、三塩化
チタン触媒で製造したプロピレン・ブテン−1共重合体
を使用しているため分子量分布が広く、包装用フィルム
としては好ましくない低分子量の重合体成分が多い。そ
のため、低温ヒートシール性には優れるものの長時間の
フィルム製膜時に縦ロール延伸時のロールへの付着物が
増加し、フィルム製膜性が悪化する。また、特開昭55
−14223号公報に記載の方法では、低温ヒートシー
ル改質剤として用いているプロピレン・ブテン−1共重
合体は三塩化チタン触媒を使用し、ヘプタンを溶媒とし
て製造されたものであり、ブテン−1含量も低いために
融点が高めで、ヒートシール可能温度が高く低温ヒート
シール性としてはいまだ不十分である。また分子量分布
も広いために、耐ブロッキング性、ブリード白化性など
に影響する低分子量の重合体成分が多く、一般包装用フ
ィルムとしては好ましくない。
に記載されている方法は、組成物としては低温ヒートシ
ール性は改良されるが、主成分であるプロピレン・エチ
レン共重合体やプロピレン・エチレン・ブテン−1共重
合体は、コモノマー含量が低いために融点が140℃以
上と高く、高いホットタック強度の発現にはいまだ不十
分である。特開昭56−58861号公報でも、透明性
と低温ヒートシール性の改善されたフィルムについての
記述があるが、主成分であるプロピレン・エチレン共重
合体やプロピレン・エチレン・ブテン−1共重合体は、
コモノマー含量が低いため、高融点の共重合体となり、
ホットタック性に難点がある。特開昭64−18633
号公報においても同様に主成分であるプロピレン・エチ
レン共重合体やプロピレン・エチレン・ブテン−1共重
合体は、バルク重合法で製造されており、コモノマー含
量が低くく、好ましいホットタック性を与えるには不十
分である。
特開昭54−28351号公報、特公昭55−4666
4公報、特開昭55−59964号公報及び特開昭61
−118449号公報には、低温ヒートシール改質剤と
してポリブテンあるいはブテン−1含量70重量%以上
のブテン−1・プロピレン共重合体を用いる例が開示さ
れている。しかし、ポリブテンでは約110℃と融点が
高く低温ヒートシール性の発現には不十分であり、ブテ
ン−1・プロピレン共重合体は融点も低く、低温ヒート
シール性は改善されるが、結晶化速度がポリプロピレン
に比べて非常に遅いため、ホットタック性は悪化する傾
向にあり、低温ヒートシール性とホットタック性のバラ
ンスに優れた組成物とは言い難い。すなわち、低温ヒー
トシール改質剤としてはコモノマー含量の高いプロピレ
ンランダム共重合体でなければ、低温ヒートシール性を
満足できず、一方、コモノマー含量が高すぎてもホット
タック性が悪化する。また、主成分である結晶性プロピ
レンランダム重合体のコモノマー含量が低いと融点が高
くなり、ホットタック強度が不足し、逆にコモノマー含
量が高くなりすぎると、今度は低分子量の重合体成分が
多く耐ブロッキング性、ブリード白化性などが悪化した
り、製膜性も悪くなり、低温ヒートシール性とホットタ
ック性のバランスに優れたフィルムを得ることができな
い。
レンのフィルムが本来有する好ましい特性である透明性
を損なうことなく長時間安定して製膜ができ、かつ低温
ヒートシール性とホットタック性のバランスに優れた積
層延伸フィルム用ポリプロピレン組成物、及びかかる組
成物を表面層に持つ積層延伸フィルムを提供せんとする
ものである。
ロピレンランダム共重合体組成物を開発すべく鋭意研究
した結果、実質的に溶媒の不存在下で重合して得られる
特定量の20℃キシレン可溶分を有し、またα−オレフ
ィン含有量が特定の範囲にある結晶性プロピレンランダ
ム重合体とα−オレフィン含有量が特定の範囲にあるプ
ロピレン・α−オレフィンランダム重合体とからなる組
成物であって、かつかかる組成物の20℃キシレン可溶
分が特定の範囲にある組成物によって、上記目的が達成
できることを見いだし本発明を完成するに至った。
存在下でプロピレンとエチレンおよび/またはα−オレ
フィンとを重合して得られる20℃キシレン可溶分が1
2.7重量%以下、プロピレン成分含有量が73〜97
重量%、エチレン成分含有量が0〜6重量%およびα−
オレフィン成分含有量が3〜27重量%である結晶性プ
ロピレンランダム共重合体75〜95重量%と、(B)
プロピレンとα−オレフィンとを重合して得られるプロ
ピレン成分含有量が35〜65重量%およびα−オレフ
ィン成分含有量が35〜65重量%であるプロピレン・
α−オレフィンランダム共重合体5〜25重量%とから
なる組成物であって、該組成物の20℃キシレン可溶分
が30重量%以下であることを特徴とする積層延伸フィ
ルム用ポリプロピレン組成物にかかるものである。
ピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)が、溶
媒の存在下でTi、Mg、ハロゲンおよび電子供与体を
必須成分とする固体触媒成分を用いてプロピレンとα−
オレフィンとを重合して得らたものである積層延伸フィ
ルム用ポリプロピレン組成物にかかるものである。
用ポリプロピレン組成物を表面層にもつ積層延伸フィル
ムにかかるものである。
現するのに十分なα−オレフィン含有量をもち、かつ2
0℃キシレン可溶分の少ない結晶性プロピレン・α−オ
レフィンランダム共重合体と低分子量が少ない狭分子量
分布及び狭組成分布の低温ヒートシール性を向上させる
プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体とからな
る組成物を結晶性ポリプロピレンフィルムの片面または
両面に積層させることにより、長時間安定した製膜性、
低温ヒートシール性及びホットタック性の優れたフィル
ムを得ることが可能となった。
ポリプロピレン組成物を構成する結晶性プロピレンラン
ダム共重合体(A)は、実質的に溶媒の不存在下でプロ
ピレンとエチレンおよび/またはα−オレフィンとを重
合して得られたプロピレンランダム共重合体であり、2
0℃キシレン可溶分が12.7重量%以下で、且つ該共
重合体中のプロピレン成分含有量が73〜97重量%、
エチレン成分含有量が0〜6重量%およびα−オレフィ
ン成分含有量が3〜27重量%からなるものである。
中におけるプロピレン成分、エチレン成分、およびα−
オレフィン成分の含有量はそれぞれプロピレン成分含有
量が73〜97重量%好ましくは75〜95重量%、エ
チレン成分含有量が0〜6重量%好ましくは0.5〜5
重量%,およびα−オレフィン成分含有量が3〜27重
量%好ましくは5〜25重量%である。プロピレン成分
含有量が73重量%未満になると融点が低すぎてフィル
ム製膜性が悪化し、また97重量%を越えると融点が高
く低温ヒートシール性が不足する。エチレン成分は必須
成分ではないが、6重量%程度含有することが長時間の
フィルム製膜性とホットタック強度の点より好ましい。
また、α−オレフィン成分含有量は3〜27重量%が好
ましく、含有量が3未満になると融点が高くホットタッ
ク強度が発現せず、含有量が27重量%を越えるとフィ
ルムの製膜性が悪化する。
は、20℃キシレン可溶部が12.7重量%以下であ
る。20℃キシレン可溶分が15重量%を超えると長時
間のフィルム製膜時における縦ロール延伸時に延伸ロー
ルに低分子量成分が付着し製膜性が著しく悪化する。
尚、結晶性プロピレンランダム共重合体(A)のメルト
フローレイト(MFR)は、一般には1〜20g/10
分である。このMFRを適正値にコントロールする為
に、パーオキサイドによる処理を行っても良い。
のα−オレフィン、例えばブテン−1、ペンテン−1、
ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、3−メチ
ルペンテン−1等があげられるが、この中でもブテン−
1が好適に使用される。
体(A)は、実質的に溶媒の不存在下でプロピレンとエ
チレンおよび/またはα−オレフィンとを重合して得ら
れる。溶媒の実質的不存在下とは、溶媒重合法やバルク
重合法によらず、いわゆる気相重合法によることを指
す。気相重合は、公知の流動床型反応器、攪拌機付き流
動床型反応器等により、実施することができる。また重
合は反応器中でガスが液化することなく、かつ重合体粒
子が溶融塊化しない温度、圧力の条件下で実施すること
が必須であり、重合条件としては、20〜150℃、好
ましくは50〜95℃の温度範囲及び、1〜50kg/
cm2 (ゲージ圧、以下Gと略す)の圧力範囲が一般的
である。また得られる重合体の溶融流動性を調節する目
的で、水素等の分子量調節剤を添加するのが好ましい。
重合は、回分式重合あるいは連続重合あるいは両者の組
み合わせの重合のいずれかの方法でも実施することが可
能であり、また重合で消費される単量体及び分子量調節
剤は連続的あるいは間けつ的に反応器へ供給することが
できる。本発明で使用する共重合体は、気相重合の後に
触媒残渣の除去あるいは低分子量ポリマーの除去を目的
に、アルコール類あるいは炭化水素溶媒等で洗浄するこ
とも可能である。
ム共重合体(A)の製造に使用される触媒は、公知のα
−オレフインの立体規則性重合用触媒であり、例えばT
iCl3 、TiCl3 ・1/3AlCl3 を主要成分と
する触媒、あるいは塩化マグネシウムにTi化合物を担
持させた担体担持型触媒などの固体触媒成分と、有機ア
ルミニウム触媒成分および電子供与性化合物等の第3成
分とからなるもので有り、いわゆるチーグラー・ナッタ
触媒すなわち周期律表第IV−VIII 族遷移金属化合物
と周期律表第I−III 族典型金属の有機化合物とからな
る触媒であり、該遷移金属化合物あるいはこれを含有す
る触媒成分が固体であることが好ましい。また、いわゆ
るメタロセン触媒も使用できる。
(A)チタン、マグネシウム、ハロゲンおよび電子供与
体を必須とする固体触媒成分、(B)有機金属化合物及
び(C)ケイ素化合物よりなる触媒系が好適に用いられ
る。
はチタン、マグネシウム、およびハロゲンを必須成分と
して含有し、一般にはチタン化合物を有機マグネシウム
化合物で還元して得られる固体生成物をエステル化合物
で処理した後、四塩化チタンで処理して得られる。
(OR)b X4-b (Rは炭素数が1〜20の炭化水素
基、Xはハロゲン原子、bは0<b≦4の数字を表
す。)で表される。Rの具体例としては、メチル、エチ
ル、iso−プロピル、ブチル、iso−ブチル、アミ
ル、iso−アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、
デシル、ドデシル等のアルキル基、フェニル、クレジ
ル、キシリル、ナフチル等のアリール基、シクロヘキシ
ル、シクロペンチル等のシクロアルキル基、プロペニル
等のアリル基、ベンジル基等のアラルキル基等が例示さ
れる。
−炭素の結合を含有する任意の型の有機マグネシウム化
合物を使用することができる。とくに一般式RMgX
(式中、Rは炭素数が1〜20の炭化水素基を、Xはハ
ロゲンを表す。)で表されるグリニャール化合物および
一般式RR’Mg(式中、R,R’は炭素数が1〜20
の炭化水素基を表す。ここでR,R’は同一でも異なっ
ていてもよい。)で表せるマグネシウム化合物が好適に
使用される。
チルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムクロリ
ド、エチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウム
アイオダイド、プロピルマグネシウムクロリド、プロピ
ルマグネシウムブロミド、ブチルマグネシウムクロリ
ド、ブチルマグネシウムブロミド、sec−ブチルマグ
ネシウムクロリド、sec−ブチルマグネシウムブロミ
ド、tert−ブチルマグネシウムクロリド、tert
−ブチルマグネシウムブロミド、アミルマグネシウムク
ロリド、iso−アミルマグネシウムクロリド、フェニ
ルマグネシウムクロリド、フェニルマグネシウムブロミ
ド等が、RR’Mgで表されるマグネシウム化合物とし
てジエチルマグネシウム、ジプロピルマグネシウム、ジ
−iso−プロピルマグネシウム、ジブチルマグネシウ
ム、ジ−sec−ブチルマグネシウム、ジ−tert−
ブチルマグネシウム、ブチル−sec−ブチルマグネシ
ウム、ジアミルマグネシウム、ジフェニルマグネシウム
等が挙げられる。
よび多価のカルボン酸エステルが挙げられ、脂肪族カル
ボン酸エステル、オレフィンカルボン酸エステル、脂環
式カルボン酸エステル、芳香族カルボン酸エステルが適
宜用いられる。具体例としては、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸フェニル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸
エチル、酪酸エチル、吉草酸エチル、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、安息香酸
エチル、安息香酸ブチル、トルイル酸メチル、トルイル
酸エチル、アニス酸エチル、コハク酸ジエチル、コハク
酸ジブチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジブチル、マ
レイン酸ジメチル、マレイン酸ジブチル、イタコン酸ジ
エチル、イタコン酸ジブチル、フタル酸モノエチル、フ
タル酸ジメチル、フタル酸メチルエチル、フタル酸ジエ
チル、フタル酸ジn−プロピル、フタル酸ジイソプロピ
ル、フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジイソブチル、
フタル酸ジn−ヘプチル、フタル酸ジn−オクチル、フ
タル酸ジフェニル等のエステル化合物が好適に使用され
る。
る有機アルミニウム化合物(B)は、少なくとも分子内
に1個のAl−炭素結合を有するものである。かかる有
機アルミニウム化合物の具体例としては、トリエチルア
ルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシ
ルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム、ジエチ
ルアルミニウムハライド、ジイソブチルアルミニウムハ
ライド等のジアルキルアルミニウムハライド、トリアル
キルアルミニウムとジアルキルアルミニウムハライドの
混合物、テトラエチルジアルモキサン、テトラブチルジ
アルモキサン等のアルキルアルモキサンが例示できる。
これらの有機アルミニウム化合物のうち、トリアルキル
アルミニウム、トリアルキルアルミニウムとジアルキル
アルミニウムハライドの混合物、アルキルアルモキサン
が好ましく、とりわけトリエチルアルミニウム、トリイ
ソブチルアルミニウム、トリエチルアルミニウムとジエ
チルアルミニウムクロリドの混合物およびテトラエチル
ジアルモキサンが好ましい。
ものが例示される。一般式R1 R2 Si(OR3 )2
(R1 は炭素数が1〜20の炭化水素基又は炭素数が5
〜20の脂環式炭化水素基を表し、R2 、R3 は炭素数
が1〜20の炭化水素基を表す。)で示されるケイ素化
合物が好適に使用される。
しては、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシ
ラン、ジシクロヘキシル、ジイソブチル、ジオクタデシ
ル又はジメチルジメトキシシラン、シクロヘキシル、イ
ソブチル、オクタデシル又はエチルトリメトキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルメチルジメ
トキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエト
キシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニ
ルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ブ
チルトリエトキシシラン、テトラブトキシシラン、ビニ
ルトリブトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン等を
例示することができる。
(A)成分中のTi原子のモル比を1〜1000、好ま
しくは5〜600、(C)成分/(B)成分中のAl原
子のモル比を0.02〜500、好ましくは0.05〜
10となるように使用できる。
成する他の成分であるプロピレン・α−オレフィンラン
ダム共重合体(B)は、プロピレンとα−オレフィンと
を重合して得られ、プロピレン・α−オレフィンランダ
ム共重合体(B)中のプロピレン成分含有量が35〜6
5重量%およびα−オレフィン成分含有量35〜65重
量%であるプロピレン・α−オレフィンランダム共重合
体である。
合体(B)中のプロピレン成分含有量は35〜65重量
%好ましくは40〜60重量%である。またα−オレフ
ィン成分含有量35〜65重量%好ましくは40〜60
重量%である。プロピレン成分含有量が35重量%未満
ではホットタック強度が劣り、また65重量%越えると
低温ヒートシール性が劣る。
合体(B)は、狭分子量分布及び狭組成分布を有する観
点より、GPCにより測定した分子量分布(Mw/M
n)が4.0以下であることがより好ましい。
合体(B)を構成するα−オレフィン成分のα−オレフ
ィンとしては、結晶性プロピレンランダム共重合体
(A)で使用したものが同様に使用できる。即ち、炭素
数4〜10のα−オレフィン、例えばブテン−1、ペン
テン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−
1、3−メチルペンテン−1等があげられるが、この中
でもブテン−1が好適に使用される。また、本発明の目
的を損なわない範囲で少量のエチレンを含有することも
できる。
ダム共重合体(B)の製造用触媒としては、結晶性プロ
ピレンランダム共重合体(A)で使用したものが同様に
使用できるが、少なくともチタン、マグネシウム、ハロ
ゲンおよび電子供与体を必須とする固体触媒成分を含有
するチーグラー・ナッタ触媒を用いるのがより好まし
い。そして、かかる重合触媒としては、結晶性プロピレ
ンランダム共重合体(A)を製造するときに使用した
(A)チタン、マグネシウム、ハロゲンおよび電子供与
体を必須とする固体触媒成分が例として挙げられ、この
固体触媒成分と(B)有機金属化合物及び(C)ケイ素
化合物よりなる触媒系が好適に使用される。
れにおいても行うことができるが、特に液相において共
重合体が溶解する条件、即ち、溶媒の存在下で行うのが
好ましい。液相で行う場合は、不活性溶媒、例えばヘキ
サン、ヘプタン、灯油のような脂肪族炭化水素、シクロ
ヘキサンのような脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンのような芳香族炭化水素中で重合させるい
わゆる溶媒法によることができる。あるいはオレフィン
それ自身を反応媒体とするいわゆるバルク法によること
もできる。この中でも溶媒の存在下に行うのが最も好ま
しい。本発明の共重合体は、通常のチーグラー型触媒を
用いるオレフィンの重合反応と同様に行うことができ
る。共重合の温度は通常30ないし140℃、好ましく
は50ないし120℃の範囲に選ぶのがよい。また重合
は、加圧下に行うのが好ましく、通常、常圧ないし50
kg/cm2 程度の加圧下で行うのが好ましい。分子量
の調節は、重合温度、触媒成分の使用割合などの重合条
件を変えることによって、ある程度調節できるが、重合
系中に水素を添加するのが最も効果的である。
レンランダム共重合体(A)とプロピレン・α−オレフ
ィンランダム共重合体(B)の組成比は、プロピレンラ
ンダム共重合体(A)が75〜95重量%、好ましくは
80〜90重量%、プロピレン・α−オレフィンランダ
ム共重合体(B)が5〜25重量%、好ましくは10〜
20重量%である。更に、20℃キシレン可溶分が30
重量%以下、好ましくは28重量%以下のものが好適に
使用される。これらの範囲をはずれるものでは本願発明
の目的である良好な製膜性を有し、且つ低温ヒートシー
ル性とホットタック性の優れたポリプロピレン組成物と
は成り得ない。
イトが1〜50g/10分、好ましくは2〜30g/1
0分、さらに好ましくは3〜20g/10分の範囲のも
のが透明性、フィルムの製膜に際しての高速加工性の点
から好ましい。また、ポリプロピレン組成物は軟質であ
りその極限粘度は、通常、テトラリン中で135℃にお
いて測定した値が、1〜3dl/gの範囲のものが好適
に使用される。
用される酸化防止剤、中和剤、滑剤、アンチブロッキン
グ剤、帯電防止剤などを本目的を損なわない限りにおい
て必要に応じて配合することができる。
説明する。本発明のポリプロピレン組成物を表面層にも
つ延伸フィルムは、ポリプロピレンのフィルムが本来有
する好ましい特性である透明性を損なうことなく製膜で
き、かつ低温ヒートシール性とホットタック性のバラン
スに優れた、基材となるフィルムの片面、あるいは両面
に、積層してなる表面層をもつ延伸フィルムを得ること
ができる。
フィルムの片面、あるいは両面に、上記軟質ポリプロピ
レン組成物を公知の方法によって積層することにより得
ることができる。基材としては、例えば結晶性α−オレ
フィン重合体が用いられ、特に結晶性ポリプロピレンが
好適に使用される。結晶性ポリプロピレンは、一般的に
は沸騰ヘプタン不溶部分を80%以上含み、極限粘度
(〔η〕)が1.3〜4.2dl/gを有し、重合体中
のプロピレン成分が95%以上のものが好適に使用でき
る。また結晶性ポリプロピレンは、5%以下のエチレン
及び/又はブテン−1成分を含む共重合体であってもよ
い。
方法により得ることができる。即ち、基材層および上記
ポリプロピレン組成物を予め成形したシートを用いて加
圧ローラー間に一緒に通す方法、上記ポリプロピレン組
成物をトルエン等の溶媒の溶液または分散体として基材
層上に塗布して積層する方法、上記ポリプロピレン組成
物を基材層に溶融押出コーティングして積層する方法、
又は上記ポリプロピレン組成物および基材ポリマーを別
々の押出機で押出し共通のダイの中または出口で両者が
まだ溶融状態のうち接合する方法等によって本発明の積
層フィルムが得られる。
用できるが、好ましくは上記ポリプロピレン組成物を積
層後、一軸あるいは二軸延伸させる。かかる積層延伸フ
ィルムは次のような公知の方法で製造される。即ち、
1.シートを成形する押出用ダイの中、又は出口付近
で、まだ溶融状態のうちに両者を複合する所謂共押しで
原反積層シートを作製し、その後で、二軸延伸する方
法。2.基材のシートに、上記ポリプロピレン組成物を
押出ラミネート加工を行ない、その後で二軸延伸する方
法。3.基材のシートをあらかじめ金属ロールを含むロ
ール群で加熱状態でMD方向に一軸延伸し、このシート
上に、上記軟質ポリプロピレン組成物を押出ラミネート
加工を行ない、その後で、TD方向へ延伸する方法等が
有るが、この中では主に3.の方法が一般的である。
に優れ、かつ広範囲のヒートシール可能温度を有してい
る。即ち、75mmのフィルム巾のホットタック強度が
260g以上のシール可能温度領域が、40℃以上であ
るものが得られる。
ルムは、透明性、製膜性を損なうことなく、低温ヒート
シール性とホットタック性のバランスに優れており、極
めて大きな実用的価値を有するものである。
るが本発明の範囲は実施例のみに限定されるものではな
い。
各項目の測定値は、下記の方法で測定した。 (1)ブテン含有量(単位:重量%)13 C−核磁気共鳴スペクトル法により決定した。 (2)エチレン含有量(単位:重量%) エチレン含有量:高分子分析ハンドブック(1985
年、朝倉書店発行)の256ページ“(i)ランダム共
重合体”の項記載の方法によってIRスペクトル法で決
定した。 (3)メルトフローレイト(MFR)(単位:g/10
分) JIS K7210に従い、条件−14の方法で測定し
た。 (4)透明性(ヘイズ)(単位:%) JIS K7105に従い測定した。
温度)(単位:℃) フィルムのシーラント面同志を重ね合わせ、所定の温度
に加熱されたヒートシーラー(東洋精機製)で2kg/
cm2 Gの荷重で2秒間圧着してヒートシールする。一
夜放置後、23℃で剥離速度200mm/分、剥離角度
180度で剥離した時の剥離抵抗力が300g/25m
mになるシール温度を求め、ヒートシール温度とした。 (6)ホットタック強度(g/75mm) 75mm巾のフィルムのシーラント面同志を重ね合わ
せ、所定の温度に加熱されたヒートシーラー(テスター
産業製)で2kg/cm2 Gの荷重で2秒間圧着しヒー
トシールする。次いで荷重を除いた直後に板状スプリン
グでシール部分に剥離力を加え、剥離長さが1/8イン
チ(3.2mm)を示す剥離力を求めた。 (7)20℃シキレン可溶分(CXS)(単位:重量
%) 試料1gを沸騰キシレン100mlに完全に溶解させた
後、20℃に降温し、4時間放置する。その後、これを
析出物と溶液とにろ別し、ろ液を乾固して減圧下70℃
で乾燥した。その重量を測定して含有%を求めた。 (8)重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn) ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)に
より、下記の条件で測定した。また、検量線は標準ポリ
スチレンを用いて作成した。 機種 ミリポアウォーターズ社製 150CV型 カラム Shodex M/S 80 測定温度 145℃、溶媒 オルトジクロルベンゼン、 サンプル濃度 5mg/8ml なお、本条件でNBS(National Bureau of Standard
s) のStandardReference Meterial706(Mw/Mn
=2.1のポリスチレン)を測定したところ、分子量分
布(Mw/Mn)2.1が得られた。 (9)製膜性 フィルム製膜時の縦延伸ロールとフィルムのロール離れ
が良好で、肉眼で観察してロールがほとんど汚れていな
いものを○、ロール離れが良好であまり汚れていないも
のを△、ロール離れが悪く汚れが目だったものを×とし
た。 (10)極限粘度 ウベローデ型粘度計を用いて濃度 0.1、0.2およ
び0.5g/dlの3点について還元粘度を測定した。
極限粘度は、「高分子溶液、高分子実験学11」(19
82年共立出版株式会社刊)第491頁に記載の計算方
法、すなわち、還元粘度を濃度に対しプロットし、濃度
をゼロに外挿する外挿法によって求めた。溶媒としてテ
トラリンを溶媒として用い、温度135℃で評価した。
ットル(L)のフラスコをアルゴンで置換した後、グリ
ニャール用削状マグネシウム32.0gを投入した。滴
下ロートにブチルクロリド120gとジブチルエーテル
500mlを仕込み、フラスコ中のマグネシウムに約3
0ml滴下し、反応を開始させた。反応開始後、50℃
で4時間かけて滴下を続け、滴下終了後、60℃で更に
1時間反応を続けた。その後、反応溶液を室温に冷却
し、固形分をろ別した。ジブチルエーテル中のブチルマ
グネシウムクロリドを1規定硫酸で加水分解し、指示薬
としてフェノールフタレインを使用して1規定水酸化ナ
トリウム水溶液で逆滴定して濃度を決定したところ、濃
度は2.1mol/Lであった。 (b)固体生成物の合成 撹拌機、滴下ロートを備えた500mlのフラスコをア
ルゴンで置換した後、ヘキサン240ml、テトラブト
キシチタン5.4g(15.8mmol)およびテトラ
エトキシシラン61.4g(295mmol)を投入
し、均一溶液とした。次に、(a)で合成した有機マグ
ネシウム化合物150mlを、フラスコ内の温度を5℃
に保ちながら滴下ロートから4時間かけて徐々に滴下し
た。滴下終了後、室温で更に1時間撹拌したのち室温で
固液分離し、ヘキサン240mlで3回洗浄を繰り返し
た後減圧乾燥して、茶褐色の固体生成物45.0gを得
た。固体生成物中にはチタン原子が1.7重量%、エト
キシ基が33.8重量%、ブトキシ基が2.9重量%含
有されていた。又、この固体生成物のCu−Ka線によ
る広角X線回析図には、明瞭な回折ピ−クは全く認めら
れず、非晶構造であった。 (c)エステル処理固体の合成 100mlのフラスコをアルゴンで置換した後、(b)
で合成した固体生成物6.5g、トルエン16.2m
l、及びフタル酸ジイソブチル4.3ml(16mmo
l)を加え、95℃で1時間反応を行った。 (d)固体触媒の合成(活性化処理) 上記(c)での洗浄終了後、フラスコにトルエン16.
2ml、フタル酸ジイソブチル0.36ml(1.3m
mol)、ブチルエーテル2.2ml(13mmol)
および四塩化チタン38.0ml(346mmol)を
加え、95℃で3時間反応を行った。反応終了後、95
℃で固液分離した後、同温度でトルエン33mlで2回
洗浄を行った。上述したフタル酸ジイソブチルとブチル
エーテル及び四塩化チタンとの混合物による処理を同一
条件で更にもう一度繰り返し、ヘキサン33mlで3回
洗浄して、黄土色の固体触媒5.0gを得た。固体触媒
中には、チタン原子が2.1重量%、マグネシウム原子
が19.9重量%、フタル酸エステルが12.7重量%
含まれていた。 (e)プロピレン予備重合触媒調整 十分に精製したヘキサン100mlを500mlの撹拌
機付反応機に添加し、あらかじめ系内を十分チッソ置換
したのち、トリエチルアルミニウム(以下TEAと略
す)1.24mmol、シクロヘキシルエチルジンメト
キシシラン(以下CHEDMSと略す)0.124mm
olおよび前記固体触媒をTi原子に換算して0.01
g添加する。20℃以下を維持しながらプロピレンを連
続的に添加し、その吸収量を調節することによりポリプ
ロピレン/固体触媒=2.4(重量比)のプロピレン予
備重合触媒を得た。
合体(B)の製造 (e)で調整した予備重合触媒を用いて、プロピレンと
ブテン−1の共重合体を連続プロセスにより製造した。
重合反応は、内容積100Lの温水ジャケット・撹拌機
付き反応層にて満液状態で連続的に行った。予備重合触
媒の反応層への供給については、内容積250Lの撹拌
機付き調合層にて、まずn−ヘキサン150Lと触媒保
護用のTEA27.5gを調整しておき、予備重合触媒
70.5gとTEA27.5gを同時に投入後、撹拌循
環し、その懸濁液を15L/hrで連続的に反応層へ供
給した。 助触媒の反応層への供給については、内容積
80Lの撹拌機付き調合層にて、TEAをn−ヘキサン
で希釈し、TEAとして0.035kg/hrを連続的
に反応層へ供給した。立体規則性向上剤としてCHED
MSを用い、助触媒と同じ方法により0.00465k
g/hrを連続的に反応層へ供給した。モノマーの反応
層への供給については、まず内容積300Lの調合層へ
プロピレン3.6kg/hr、1−ブテン 12.9k
g/hrを連続的に供給し、同時にn−ヘキサンについ
ても調合層が一定のレベルを保つよう供給した。調合層
からこのモノマー溶液をポンプにより昇圧して、約−5
℃に冷却した後、64kg/hrで連続的に反応層へ供
給した。分子量調節剤として水素を用い、連続的にモノ
マー溶液ラインに合流させてから反応層へ供給した。反
応層の温度については、モノマー溶液の冷却温度と温水
ジャケット温度の調節により40℃に保った。反応層の
圧力については、15kg/cm2 Gを保つように調節
した。(反応槽中のポリマー濃度は3.1%であっ
た。) 反応槽から抜き出した重合体溶液に、少量のメタノール
を添加して重合反応を停止させ、脱圧により未反応モノ
マーを除去した。さらにアルカリ水洗した後、大量の水
中でスチームにより溶媒を除去して共重合体を2kg/
hrの速度で得た。乾燥は加熱装置付真空乾燥機にて行
った。13C−NMRにより測定した共重合体のブテン−
1含有量は57.9重量%、135℃のテトラリン溶媒
にて測定した極限粘度は1.6dl/gであった。また
MFR=5.6であり,Mw/Mn=3.6であった。
法で固体触媒の調整した。かくして得られた固体触媒1
g中には、チタンが4.9mmol、n−ブトキシ基が
0.35mmol含有されていた。
1)の製造 内容積20〜45m3 の3槽の重合槽を用いて重合温度
65℃、重合圧力7〜15kg/cm2 G、平均滞留時
間2.5時間となるように上記(a)で調整した固体触
媒を供給し、同時にDEAC 2.7mol/Hr、ε
−カプロラントン 0.08mol/Hr(Al/ε−
カプロラクトン=100/3モル比)を供給しながら、
重合槽内の水素濃度 1.5vol%としてプロピレン
とブテン−1を連続的に供給して気相重合を行った。得
られた共重合体は、プロピレン含有量76.9重量%、
ブテン−1含有量23.1重量%であった。また、MF
R=1.6、CXS=12.7、Mw/Mn=4.3で
あった。
を調整した。 (f)触媒成分 十分に精製したヘキサン150Lを250Lの攪拌機付
反応器に添加し、系内を十分チッソ置換したのち、トリ
エチルアルミニウム(以下TEAと略す)3.2mo
l、シクロヘキシルエチルジメトキシシラン(以下CH
EDMSと略す)0.32molおよび前記参考例1で
得た固体触媒(d)をTi原子に換算して51.8g添
加する。25℃を維持しながらプロピレン2.8kgを
2時間にわたって連続的に添加した。
2)の製造 内容積20〜45m3 の3槽の重合槽を用いて重合温度
80℃、重合圧力7〜15kg/cm2 G、平均滞留時
間6時間となるように上記(f)で調整した触媒成分を
供給し、同時にTEA 50mmol/Hr、CHED
MS 5mmol/Hr、(Al/CHEDMS=10
/1モル比)を供給しながら、重合槽内の水素濃度0.
25%としてプロピレンとエチレンとブテン−1を連続
的に供給して気相重合を行った。得られた共重合体は、
プロピレン含有量88.6重量%、エチレン含有量1.
2重量%、ブテン−1含有量10.2重量%であった。
また、MFR=3.9、CXS=2.4、Mw/Mn=
3.0であった。
(A−1)に、ステアリン酸カルシュウム0.15重量
%、スミライザーBHT 0.1重量%、イルガノック
ス1010を0.05重量%、2,5−ジメチル−2,
5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン 0.09重
量%を加えヘンシェルミキサーで混合した後、40mm
φ押出機で造粒、ペレット化した。ペレットはMFR=
7.9、Mw/Mn=3.1であった。得られたペレッ
ト85重量%と参考例1で得られたプロピレン・α−オ
レフィンランダム共重合体(B)15重量%をヘンシェ
ルミキサーで混合し、同様に40mmφ押出機で造粒、
ペレット化し表1に示したポリプロピレンランダム共重
合体組成物を得た。次に基材層として、住友ノーブレン
FS2011D(住友化学製)を使用し、表面のヒート
シール層として上記のペレットを使用して、テンター式
延伸機により2種3層の積層延伸フィルムを得た。この
フィルムの基材層は、樹脂温度257℃で溶融押出し、
又、ヒートシール層は、樹脂温度222℃で溶融押出を
行い、30℃の冷却ロールにて急冷することにより、厚
さ0.9mmのシート状に冷却固化し、つづいて予熱
後、縦延伸機のロール周速差により延伸温度120℃で
縦方向に5倍延伸し、引き続き延伸温度157℃で横方
向に8倍延伸し、165℃で熱処理を行い、シーラント
厚さ1μm基材20μmの2種3層の延伸フィルムが長
時間の製膜でもロールへの付着による製膜不良も無く得
られた。得られたフィルムの製膜性、ヒートシール温
度、ホットタック強度、透明性(ヘイズ)を表2に示し
た。
(A−1)を、実施例1と同様に40mmφ押出機で造
粒、ペレット化した。ペレットはMFR=7.9、Mw
/Mn=3.1であった。得られたペレットとプロピレ
ン・α−オレフィンランダム共重合体(B)の混合割合
を変更した以外は、実施例1と同様に評価を実施し、表
1に示したポリプロピレンランダム共重合体組成物を得
た。評価結果を表2に示した。
−2)にステアリン酸カルシュウム 0.15重量%、
スミライザーBHT 0.1重量%、イルガノックス1
010 0.05重量%、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン 0.03重量%
を加えヘンシェルミキサーで混合した後、40mmφ押
出機で造粒、ペレット化した。ペレットはMFR=4.
4、Mw/Mn=3.0であった。得られたペレットと
参考例1で得たプロピレン・α−オレフィンランダム共
重合体(B)を使用し、その混合割合を変更した以外
は、実施例1と同様に評価を実施し、表1に示したポリ
プロピレンランダム共重合体組成物を得た。評価結果を
表2に示した。
評価し、評価結果を表2に示した。
レン・α−オレフィンランダム共重合体(B)の混合割
合を変更した以外は、実施例1と同様に評価を実施し、
表1に示したポリプロピレンランダム共重合体組成物を
得た。評価結果を表2に示した。
マーXR110T(三井石油化学製;MFR=7.5、
ブテン−1含有量=30.8重量%)に変更した以外
は、実施例1と同様に評価を実施した。
(A−1)をプロピレン・エチレン共重合体(MFR=
11.3、エチレン含有量=4.5重量%)に変更した
以外は、実施例1と同様に評価を実施し表1に示したポ
リプロピレンランダム共重合体組成物を得た。評価結果
を表2に示した。
ム共重合体(B)をPB−1(M2481:三井石油化
学製、MFR=8.8、ブテン−1含有量=80.6重
量%)に変更した以外は、実施例3と同様に評価を実施
し、表1に示したポリプロピレンランダム共重合体組成
物を得た。評価結果を表2に示した。
合体の組成やCXSが本発明の範囲をはずれた場合に
は、製膜性、低温ヒートシール性とホットタック性のバ
ランスが悪く、本発明の目的が達成出来ない。
れ、かつ低温ヒートシール性とホットタック性のバラン
スに優れた積層延伸用フィルムを与えるポリプロピレン
組成物、及びかかる組成物を表面層にもつ積層延伸フィ
ルムを得ることができる。
Claims (6)
- 【請求項1】(A)実質的に溶媒の不存在下でプロピレ
ンとエチレンおよび/またはα−オレフィンとを重合し
て得られる20℃キシレン可溶分が12.7重量%以
下、プロピレン成分含有量が73〜97重量%、エチレ
ン成分含有量が0〜6重量%およびα−オレフィン成分
含有量が3〜27重量%である結晶性プロピレンランダ
ム共重合体75〜95重量%と、 (B)プロピレンとα−オレフィンとを重合して得られ
るプロピレン成分含有量が35〜65重量%およびα−
オレフィン成分含有量が35〜65重量%であるプロピ
レン・α−オレフィンランダム共重合体5〜25重量
%、 とからなる組成物であって、該組成物の20℃キシレン
可溶分が30重量%以下であることを特徴とする積層延
伸フィルム用ポリプロピレン組成物。 - 【請求項2】プロピレン・α−オレフィンランダム共重
合体(B)が、溶媒の存在下でTi、Mg、ハロゲンお
よび電子供与体を必須成分とする固体触媒成分を用いて
プロピレンとα−オレフィンとを重合して得られたもの
であることを特徴とする請求項1記載の積層延伸フィル
ム用ポリプロピレン組成物。 - 【請求項3】プロピレン・α−オレフィンランダム共重
合体(B)の分子量分布(Mw/Mn)が、4.0以下
であることを特徴とする請求項1記載の積層延伸フィル
ム用ポリプロピレン組成物。 - 【請求項4】α−オレフィンがブテン−1であることを
特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層延
伸フィルム用ポリプロピレン組成物。 - 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層
延伸フィルム用ポリプロピレン組成物を表面層にもつこ
とを特徴とする積層延伸フィルム。 - 【請求項6】75mmのフィルム巾のホットタック強度
が260g以上のシール可能温度領域が、40℃以上で
あることを特徴とする請求項5記載の積層延伸フィル
ム。
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