JP2703521B2 - 密閉形スクロール流体装置 - Google Patents

密閉形スクロール流体装置

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JP2703521B2
JP2703521B2 JP7186795A JP18679595A JP2703521B2 JP 2703521 B2 JP2703521 B2 JP 2703521B2 JP 7186795 A JP7186795 A JP 7186795A JP 18679595 A JP18679595 A JP 18679595A JP 2703521 B2 JP2703521 B2 JP 2703521B2
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池川正人
椎林正夫
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    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C29/00Component parts, details or accessories of pumps or pumping installations, not provided for in groups F04C18/00 - F04C28/00
    • F04C29/0021Systems for the equilibration of forces acting on the pump
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、冷凍、空調用の冷媒用
圧縮機として用いられる密閉形スクロール流体装置に関
するものである。 【0002】 【従来の技術】密閉形スクロール圧縮装置の従来構造に
ついては、特開昭53−35840号にて開示されてい
る。この引用例では、スクロール流体装置を密閉容器内
にフランジを介して固定している。また、スクロール流
体装置の圧縮要素部である固定スクロール中央部の吐出
ポ−トから、冷媒ガスが密閉容器外へ導かれ吐出される
構造が開示されている。なお、密閉容器内部の空間は吸
入ガスが導かれており、電動機の周囲も含めて低圧圧力
となる吸入圧力の雰囲気にある構造である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】密閉形スクロール圧縮
装置の技術課題として、上記引用例においては、スクロ
ール流体装置を密閉容器内にフランジを介して固定する
構造となっているため、組立てに当たって使用部品点数
も増加し、装置全体の小形化・軽量化の点で問題がある
ほか、吐出ガス中に含まれる潤滑油の分離にも問題があ
り、スクロール流体装置の圧縮要素部である固定スクロ
ール中央部の吐出ポ−トから、冷媒ガスが密閉容器外へ
直接導かれ吐出される構造となっているため、吐出圧力
の圧力脈動が大きく、吐出配管の振動を助長し、配管の
亀裂や騒音が生じる。また、両スクロール間で形成され
る圧縮室は反ラップ側に変形し、両スクロールラップの
歯先と歯底間の隙間が大きくなり、漏洩が増大し性能が
低下する等の問題があった。 【0004】本発明は上記問題点に鑑みて発明されたも
ので、本発明の目的は、スクロール圧縮要素部を収納す
る密閉容器の径を小さく抑えて装置全体の小形化・軽量
化を図ると共に、吐出圧力の圧力脈動を軽減せしめ、か
つ吐出配管の振動を小さくして、該吐出配管の亀裂等を
防止すると共に、圧力脈動に起因する騒音の発生を抑
え、ひいては圧縮機の信頼性を向上することを図り、併
せて密閉容器内で循環している潤滑油を効率よく分離
し、油の機外への流出を防止し、固定スクロール鏡板の
反ラップ側への変形を抑え、漏洩が少なく性能の優れた
密閉形スクロール流体装置を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明による密閉形スクロール流体装置は、密閉容
器内に、スクロール圧縮要素部と電動機とを主軸を介し
て連設して収納するとともに、スクロール圧縮要素部
は、渦巻状のラップを内側にしてかみ合せた固定スクロ
ールおよび旋回スクロールと、旋回スクロールの自転を
阻止し旋回運動させるための自転阻止部材と、前記固定
スクロールが結合されたフレームと、フレームに軸受を
介して回転自在に支持され電動機に連設した主軸と、を
備え、固定スクロールには中心部に開口する吐出口と外
周部に開口する吸入口とを設け、吸入口からガスを吸入
し両スクロールにより形成される密閉空間を中心部に移
動させつつ容積を減少させてガスを圧縮する冷凍、空調
用の冷媒圧縮機として用いられる密閉形スクロール流体
装置において、前記固定スクロールあるいはフレームの
少なくとも一方の外周面を前記密閉容器の内壁に密着結
合し、固定スクロール鏡板の反ラップ側に密閉容器によ
り覆われる比較的広いガス域となる空間の吐出室を形成
し、固定スクロールの中心部に設けられた吐出口から圧
縮されたガスが前記吐出室に一旦排出された後、該中心
部に設けられた吐出口よりも外周部側に流れ、その後外
へ送り出される構成とし、かつ、前記固定スクロール
鏡板の反ラップ側の面に、吐出ガス圧力にほぼ等しい圧
力が作用するよう構成されたことを特徴とするものであ
る。 【0006】 【作用】上記した本発明の構成によれば、固定スクロー
ルあるいはフレームの少なくとも一方の外周面を密閉容
器の内壁に密着結合した構成とされているので、密閉容
器の径を小さく抑えることができ、また、両スクロール
にて形成される圧縮空間から吐出口を経た冷媒ガスは、
一旦比較的広いガス域となる空間の吐出室に排出された
後、該中心部に設けられた吐出口よりも外周部側に流
れ、その後外部へ送り出される構成とされているので、
該広い空間を有する吐出室内に排出された潤滑油を混入
した冷媒ガスは、カバー1bの内壁面に衝突し、外周方
向に広がるガス流の方向変換作用と流速の大幅な低下作
用とにより、冷媒ガス中に混入した潤滑油の分離を促進
すると共に、吐出圧力の圧力脈動幅を大きく軽減する
用があり、併せてこの吐出室によって冷媒ガス中の油を
効率よく分離する作用がある。また、固定スクロール鏡
板の反ラップ側の面に、吐出ガス圧にほぼ等しい圧力が
作用するので、固定スクロール鏡板の反ラップ側への変
形を抑え、漏洩少なくする。 【0007】 【実施例】以下この発明の一実施例を図1から図4によ
り説明する。図1および図2は、この発明の一実施例を
示すものである。 【0008】密閉容器1は2つの部分1a,1bに分割
され、、これら二つの部分があとで結合され一体の気密
容器を形成している。固定スクロール2は、端板2a、
この端板2aに直立しているラップ2bからなる。また
固定スクロールは、その外周部に吸入口2cを、その中
央部に吐出口2dを備えている。この吐出口2dは密閉
容器室1内で開口し、密閉容器1内を吐出圧力に保持し
ている。旋回スクロール3は、円板状の端板3aに直立
しているラップ3b,反ラップ側の面(背面)に形成さ
れたスクロールボス3cからなる。両スクロール2,3
の各ラップ2b,3bは、インボリュ−ト曲線あるいは
これに類似する曲線に成形されている。これら固定スク
ロール2と旋回スクロール3とは互いにラップ2b,3
bが向き合った状態で噛み合っている。フレ−ム4は、
旋回スクロール3及び後述する自動阻止部材5を納める
空間を有し、固定スクロール2の外周部分に数本のボル
ト(図示せず)によって結合され、またそのフレ−ム4
の外周面は、前記密閉容器1の内壁にぴったり密着して
結合されている。 【0009】旋回スクロール3の端板3aは、背面がフ
レ−ム4に支えられ、端板3aが固定スクロール2の端
板2aからそれほどはなれることなく運動できるように
なっている。自転阻止部材5は、一方の面と他方の面に
溝(図示せず)を有するリングと各溝に嵌合するオルダ
ムキ−からなり、前記の各溝は互いに直交している。一
方の溝にはフレ−ム4に固定されたオルダムキ−6がは
め込まれている。主軸(クランクシャフト)7は、フレ
−ム4に取り付けた軸受8に支持されている。このクラ
ンクシャフト7の頭部には偏心軸(クランクピン)7a
がクランクシャフト7の軸心から旋回半径εに相当する
距離だけはなれた位置に設けられ、このクランクピン7
aが旋回スクロールボス3cに嵌め込まれ係合してい
る。この両者の係合部には、クランクピン7aの上端面
の上方に軸方向に延びた空間(軸方向隙間)が形成され
ている。給油孔9は、クランクシャフト6に、その下端
面から頭部にわたって形成され、クランクピン部の上端
面に開口している。なお、符号11は電動機であり、そ
のステ−タは、前記密閉容器1の内壁にぴったり密着し
て結合されている。符号12は吸入管、符号13は吐出
管である。密閉容器内は、空間を前記フレ−ム4により
固定スクロール2の反ラップ側の吐出室20と電動機1
1側の電動機室22とに区画し、吐出室20と電動機室
22とを連通する流路21(21a,21b,21c,
21d,21e)をフレ−ム外縁部にあって密閉容器1
aの内壁に沿って設けている。電動機室22側からガス
を吐出する吐出管13を設けている。該吐出管13は、
電動機室22の上方部でフレ−ム4の外縁部近傍にあっ
て、上記連通流路21と軸方向に重ならない密閉容器1
aの壁部に設置している。図1において、両スクロール
2、3にて形成される圧縮空間から吐出口2dを経た冷
媒ガスは、一旦比較的広いガス域となる空間の吐出室2
0に吐出される。吐出20に吐出された冷媒ガスのガス
流速は、大幅に低下すると共に、吐出圧力の圧力脈動幅
は大きく軽減されることになる。 【0010】次に、給油通路10は、旋回スクロール3
に設けられており、旋回スクロール3の中心部から放射
状に延びている。これら給油通路10の中心部と給油孔
9とは、スクロールボス3cとクランクシャフト7の係
合部に形成された空間(軸方向隙間)にそれぞれ連通し
ている。また、給油通路10の油の放出端は固定スクロ
ール2と旋回スクロール3との摺動面に開口している。 【0011】図3は、給油通路10の別の実施態様を示
すもので、給油通路10の油の放出端をラップ3bの端
面に開口したものである。他は、図1、図2と同じであ
る。図4は、給油通路10のさらに別の実施態様を示す
もので、給油通路10の油の放出端を密閉空間V1に開
口したものである。その他は図1、図2と同じである。
密閉容器1の底部に溜められている油は、吐出圧を受
け、給油孔9を上昇して係合部の空間(軸方向隙間)に
流入し、ここから給油通路10に入り、固定スクロール
2と旋回スクロール3との摺動面、ラップ3bと固定ス
クロール2の端板2aとの摺動面または密閉空間V1に
圧送される。 【0012】冷媒ガスは吸入管12を経て密閉容器内の
圧縮要素部に導入され、ここで圧縮されると共に、上記
摺動部及び軸受などに供給される潤滑油が圧縮要素部
2、3に導かれ混合される。この潤滑油を混入した冷媒
ガスは高温、高圧となって密閉空間から固定スクロール
中央部の吐出口2dより吐出室20へ吐出される。一旦
比較的広いガス域となる吐出室20に吐出された冷媒ガ
スは、さらにフレーム4の外縁部にあって、密閉容器1
の内壁に沿って設けた連通流路21(21aなど)を通
って、さらに広い空間の電動機室22へと移動すること
になる。このような容器内で2つの空間をはさんで絞り
作用をなす連通流路21という構成により、二段階によ
る吐出圧力の圧力脈動の低減作用が得られ、吐出圧力の
圧力脈動幅を更に大巾に低減できる。このため、電動機
室22から器外にガスを導く吐出配管13の振動振幅が
大きく低下することになる。また、吐出配管13の根元
部の配管応力の減少も図られ、配管亀裂事故を未然に防
止できるようになる。 【0013】このほかの効果として、図1の構成におい
て上記した潤滑油を混入した冷媒ガスは密閉空間から固
定スクロール中央部の吐出口2dより比較的広いガス域
となる吐出室20へ吐出され、カバー1bの内壁面に衝
突作用と四方に広がるガス流の方向変換作用とガス速度
の低下により、冷媒ガス中に混合した油の一部は冷媒ガ
スから分離されることになる。また、吐出室20で分離
した油は比較的油状(液状)なので、電動機室22に流
れ込むときの冷媒ガスには油が最も多く混入し、電動機
室22に圧縮ガスを下向きに混入して油に作用する重力
効果を油分離作用に有効に活用できる。これによって冷
媒ガス中から油が除去され、油上り量を抑制できると共
に、圧縮冷媒ガスが電動機室22を通って外部に取出さ
れるので、その冷媒ガスにより電動機11が冷却され
る。 【0014】油を各摺動面、密閉空間V1 に供給する
際、吐出圧を利用したが、給油孔9を、その下方端を軸
心に開口し、頭部を軸心から離れた位置に開口すれば、
細孔9自体にポンプ作用を持たせることができ、このポ
ンプ作用と吐出圧を兼用することもできる。前記の実施
によれば、クランクシャフト及び旋回スクロールに常時
連通している給油孔を設けたので、旋回スクロールと固
定スクロールとの摺動面密閉空間に強制給油が可能とな
り給油が確実となる。従って各摺動面の潤滑を良くして
摩擦損傷を大幅に軽減すると共に焼き付きを防止するこ
とができる。 【0015】 【発明の効果】本発明によれば、固定スクロールあるい
はフレームの少なくとも一方の外周面を密閉容器の内壁
に密着結合した構成とされているので、密閉容器の径を
小さく抑えて、装置全体の小形化・軽量化が図られるの
に加えて、密閉容器への結合に際して特別の部材(フラ
ンジ、取付ボルト)等を必要としないことから、部品点
数の増加を抑え生産性の向上および低価格化を図ること
が可能となる。また、固定スクロール鏡板の反ラップ側
に密閉容器により覆われる比較的広いガス域となる空間
の吐出室を形成し、固定スクロールの中心部に設けられ
た吐出口から圧縮されたガスが前記吐出室に一旦排出さ
れた後、該中心部に設けられた吐出口よりも外周部側に
流れ、その後外部へ送り出される構成とされているの
で、該広い空間を有する吐出室内に排出された潤滑油を
混入した冷媒ガスは、カバー1bの内壁面に衝突し、外
周方向に広がるガス流の方向変換作用と流速の大幅な低
下作用とにより、冷媒ガス中に混入した潤滑油の分離を
促進すると共に、吐出圧力の圧力脈動幅を大きく軽減す
ることができ、併せてこの吐出室によって冷媒ガス中の
油を効率よく分離することができる。さらに、固定スク
ロール鏡板の反ラップ側の面に、吐出ガス圧にほぼ等し
い圧力が作用するので、両スクロールにより形成される
圧縮室のラップの歯先と歯底間の隙間が増大することを
抑えることができ、漏洩が少なく性能の優れた密閉形
クロール流体装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明の一実施例の縦断図面。 【図2】図1のII−II断面図。 【図3】旋回スクロールに設けた給油通路の別の実施態
様を示す図。 【図4】同じく給油通路のさらに別の実施態様を示す
図。 【符号の説明】 1…密閉容器 2…固定スクロール 3…旋回スクロール 4…フレ−ム 5…自転阻止部材 7…クランクシャフト 8…軸受 9…給油孔 10…給油通路 20…吐出室 21…連通流路 22…電動機室

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【1】 密閉容器内に、スクロール圧縮要素部と電動機
    とを主軸を介して連設して収納するとともに、スクロー
    ル圧縮要素部は、渦巻状のラップを内側にしてかみ合せ
    た固定スクロールおよび旋回スクロールと、旋回スクロ
    ールの自転を阻止し旋回運動させるための自転阻止部材
    と、前記固定スクロールが結合されたフレームと、フレ
    ームに軸受を介して回転自在に支持され電動機に連設し
    た主軸と、を備え、固定スクロールには中心部に開口す
    る吐出口と外周部に開口する吸入口とを設け、吸入口か
    らガスを吸入し両スクロールにより形成される密閉空間
    を中心部に移動させつつ容積を減少させてガスを圧縮す
    る冷凍、空調用の冷媒圧縮機として用いられる密閉形ス
    クロール流体装置において、 前記固定スクロールあるいはフレームの少なくとも一方
    の外周面を前記密閉容器の内壁に密着結合し、固定スク
    ロール鏡板の反ラップ側に密閉容器により覆われる比較
    的広いガス域となる空間の吐出室を形成し、固定スクロ
    ールの中心部に設けられた吐出口から圧縮されたガスが
    前記吐出室に一旦排出された後、該中心部に設けられた
    吐出口よりも外周部側に流れ、その後外部へ送り出され
    る構成とし、かつ、前記固定スクロール鏡板の反ラップ
    側の面に、吐出ガス圧力にほぼ等しい圧力が作用するよ
    う構成されたことを特徴とする密閉形スクロール流体装
    置。
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