JP2018052593A - 吐出容器 - Google Patents
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Abstract
Description
このような吐出容器では、カバー筒を破断して除去することにより、押下ヘッドを露出させる。そして、押下ヘッドと規制筒との係止を解除することにより、押下ヘッド及びステムを上昇移動させる。ここで、カバー筒の有無により、吐出容器が開封されたか否かを判断することが可能となる。
そこで、本発明は、押下ヘッドと規制筒との係止が解除されたか否かを容易に判断できる吐出容器を提供することを目的とする。
この発明では、係止突片が装着キャップ、規制筒及び容器本体のうち上記1つに突き当たったときに、係止突片だけではなく接続部によっても装着キャップ、規制筒及び容器本体のうち上記1つと押下ヘッドとの間に上下方向の隙間が形成されるので、この隙間を大きく確保でき、押下ヘッドと規制筒との係止が解除されたか否かを視覚的により確実に判断できる。
この発明では、吐出容器の組立時において初期的に上下方向に延在する係止突片を挿入孔に挿入するにしたがって、係止突片が挿入孔の内面によって径方向のうちの一方向に向けて案内されて曲げられる。これにより、下方に向かうにしたがって径方向の一方向に漸次延びる係止突片を形成することが容易になる。
この発明では、押下ヘッドを装着キャップに対して押し込んだときに、係止突片が装着キャップ、規制筒及び容器本体のうち上記1つに対して周方向で等間隔に当接するので、押下ヘッドの押込力をこれら係止突片を介して装着キャップ、規制筒及び容器本体のうち上記1つに周方向に均等に分散して受け止めさせることができる。これにより、押下ヘッドの押込操作を安定させることができる。また、複数の係止突片に対して押込力が均等にかからないことによって、一部の係止突片に上下方向に真っ直ぐ延びるように変形させる力が加わり、この係止突片が挿入孔内に進入してしまうことをより確実に規制できる。
この発明では、1条ネジと比較して容器軸回りの少ない回転数で押下ヘッドと規制筒を螺着及び螺着解除できる。
この発明では、吐出容器の組立時において係止突片を挿入孔に挿入する際に、押下ヘッドと規制筒との周方向の位置を特別に合わせることなく、押下ヘッドを規制筒に対して螺着させることによって係止突片を挿入孔に挿入させることができるので、吐出容器の組立を容易にすることができる。
本実施形態にかかる吐出容器1は、図1に示すように、内容物が収容された有底筒状の容器本体2と、容器本体2の円筒状の口部3に装着された吐出ポンプ4と、を備える。
吐出ポンプ4は、容器本体2の口部3に螺着される有頂円筒状の装着キャップ11と、装着キャップ11の内側に配設されたポンプ12と、ポンプ12に装着され、内容物の吐出孔13Aが形成された有頂円筒状の押下ヘッド13と、下降端位置に位置する押下ヘッド13が螺着されて押下ヘッド13及び後述するステム31の上下移動を規制する有頂円筒状の規制筒14と、を備える。
シリンダ32の上端部には、径方向外側に向けて突出するフランジ部34が全周にわたって環状に形成されている。フランジ部34は、容器本体2の口部3の上端開口縁上にパッキン35を介して配置されており、装着キャップ11の頂壁部21と口部3とによって上下方向に挟まれている。これにより、シリンダ32は、容器本体2の口部3内に挿入した状態で支持されている。
また、シリンダ32のうちフランジ部34よりも下方に位置する部分には、容器本体2内とシリンダ32内とを連通する空気孔32Aが形成されている。さらに、シリンダ32の下端部には、下方に向けて延びる円筒状の吸込筒部37が形成されており、吸込筒部37内には、内容物を吸い上げるチューブ38が嵌合されている。
シリンダ32内には、シリンダ32の下端開口を開閉する弁部材(図示略)及びステム31を上方に向けて付勢するコイルバネなどの付勢手段(図示略)が配設されている。
係止突片48は、図1に示すように、接続部47の下端から下方に向かうにしたがって漸次径方向外側に向かうように延びている。また、係止突片48の上面は、規制筒14の天壁部51の下面に上下方向で対向している。なお、係止突片48の上端は、薄肉部を介して接続部47に連結されており、上端を起点として折曲げ変形可能となっている。また、係止突片48は、図1において仮想線で示すように、押下ヘッド13を規制筒14に係止させる前の状態において、上下方向に延在している。
また、天壁部51の下面は、挿入孔51A内に挿入された係止突片48の上面と上下方向で対向しており、天壁部51の上面には、ネジ筒部45の下端が近接または当接している。
内壁部54は、装着キャップ11の頂壁部21の内周縁部よりも径方向内側に配設されている。また、内壁部54の内周面には、突出筒部36が例えばアンダーカット嵌合により内嵌されている。
最初に、吐出容器1の組立方法を説明する。まず、ポンプ12のステム31の上端部に押下ヘッド13の装着筒部43を嵌合させ、ステム31に対して押下ヘッド13を装着する。次に、上記付勢手段の付勢力に抗してステム31を押し下げるように押下ヘッド13を下方移動させながら、押下ヘッド13を固定した状態で規制筒14の取付筒部52を容器軸O回りに回転させて押下ヘッド13のネジ筒部45と規制筒14の取付筒部52とを螺合させる。なお、押下ヘッド13と取付筒部52とを相対的に容器軸O回りに回転させればよく、押下ヘッド13を取付筒部52に対して容器軸O回りに回転させることによって押下ヘッド13のネジ筒部45と規制筒14の取付筒部52とを螺合させてもよい。
これにより、押下ヘッド13は、下降端位置で規制筒14の天壁部51に突き当たった状態となる。
以上のようにして、吐出容器1を組み立てる。
未使用状態において、押下ヘッド13は、下降端位置にあり、係止突片48及び接続部47は、規制筒14の内側に位置しており、押下ヘッド13の周壁部46の下端縁は、規制筒14の天壁部51に当接または近接している。
そして、押下ヘッド13を装着キャップ11に対して容器軸O回りに回転させてネジ筒部45と取付筒部52との螺合を解除していくと、係止突片48及び接続部47は、挿入孔51Aから上方に引き抜かれ、図3及び図4に示すように、規制筒14から離脱される。
そして、押下ヘッド13が下降端位置よりも上方に位置していることを視認することにより、下降端位置にある押下ヘッド13と規制筒14との係止が解除されたか否かを判断する。
例えば、係止突片は、規制筒の天壁部に係止する際に折り曲げられる必要はない。また、係止突片は、下方に向かうにしたがって径方向外側に向けて延在するように形成されているが、下方に向かうにしたがって径方向内側に向けて延在するように形成されてもよい。さらに、係止突片は、軸方向断面視で直線状に延在する必要はなく、曲線状に延在してもよい。その上、複数の係止突片を設ける場合には、一部の係止突片が下方に向かうにしたがって径方向外側に向けて延在するように形成され、残りの係止突片が下方に向かうにしたがって径方向内側に向けて延在するように形成されてもよい。
係止突片は、押下ヘッドの周壁部の下端縁から下方に向けて突出しているが、周壁部の下端縁以外の他の箇所から突出してもよい。また、係止突片は、接続部を介して周壁部に接続されているが、周壁部に直接接続されてもよい。
係止突片は、組立時の当初において上下方向に延在し、その後下方に向かうにしたがって径方向に向けて延在するように形成されているが、組立時の当初から下方に向かうにしたがって径方向に向けて延在するように形成されてもよく、治具などを用いて組立時に挿入孔に挿入されてもよい。
挿入孔の内面は、下方に向かうにしたがって径方向に向けて延在するように傾斜しているが、傾斜していなくてもよい。
挿入孔は、規制筒の天壁部に限らず、装着キャップの頂壁部や容器本体など、他の部材に形成されてもよい。また、挿入孔は、規制筒、装着キャップ及び容器本体のうちの2以上に形成されてもよい。
押下ヘッド及び規制筒は、3条ネジにより螺合しているが、2条や4条以上の多条ネジにより螺合してもよく、多条ネジではない1条ネジにより螺合してもよい。ここで、係止突片の数は、多条ネジの条数と同じでなくてもよく、多条ネジの条数の整数倍または整数分の1であってもよい。また、係止突片の数は、多条ネジの条数の整数倍または整数分の1でなくてもよい。
押下ヘッドは、規制筒に対して螺着されている必要はなく、螺着以外の他の方法によって規制筒に対して係止されてもよい。
規制筒は、装着キャップと別部材として形成されているが、装着キャップと一体に形成されてもよい。
Claims (6)
- 内容物が収容される容器本体と、
前記容器本体の口部に装着される装着キャップと、
前記装着キャップの内側に、上方付勢状態で下方移動自在に支持されたステムを有するポンプと、
前記ステムの上端に装着され、内容物の吐出孔が形成された有頂筒状の押下ヘッドと、 下降端位置に位置する前記押下ヘッドが係止され、前記押下ヘッド及び前記ステムの上方移動を規制する規制筒と、を備え、
前記押下ヘッドの周壁部には、下方に向けて突出すると共に、下方に向かうにしたがって容器軸に直交する径方向に漸次延びる係止突片が形成されており、
前記装着キャップ、前記規制筒及び前記容器本体のうちのいずれか1つには、前記係止突片が離脱可能に挿入された挿入孔が形成されていることを特徴とする吐出容器。 - 前記係止突片が、前記周壁部から下方に向けて突出し、前記挿入孔に離脱可能に挿入された接続部を介して前記周壁部に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の吐出容器。
- 前記係止突片が、下方に向かうにしたがって前記径方向のうちの一方向に漸次延びており、
前記挿入孔における前記径方向のうち前記一方向を向く内面が、上方から下方に向かうにしたがって漸次前記一方向に向けて延びていることを特徴とする請求項1または2に記載の吐出容器。 - 前記係止突片が、前記容器軸回りの周方向に等間隔をあけて複数形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の吐出容器。
- 前記押下ヘッド及び前記規制筒が、多条ネジにより螺合していることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の吐出容器。
- 前記係止突片の数及び前記多条ネジの条数のうちのいずれか一方が、他方の整数倍であることを特徴とする請求項5に記載の吐出容器。
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