JP2003197218A - 固体高分子型燃料電池用膜電極接合体の製造方法 - Google Patents
固体高分子型燃料電池用膜電極接合体の製造方法Info
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Abstract
た膜電極接合体を容易かつ効率よく製造することができ
る固体高分子型燃料電池用膜電極接合体の製造方法の提
供。 【解決手段】 イオン交換膜と、該膜を介し対向配置さ
れる第1の触媒層及び第2の触媒層を各々備える第1の
電極及び第2の電極とからなる膜電極接合体の製造方法
であって、基材上に触媒1を含む液を塗工し第1の触媒
層を形成し、その上にスルホン酸基を有する含フッ素重
合体とフィブリル状のフルオロカーボン重合体とを含む
イオン交換膜形成用塗工液を塗工しイオン交換膜を形成
し、更にその上に触媒2を含む液を塗工し第2の触媒層
を形成し、基材を剥離する。
Description
電池用膜電極接合体の製造方法に関する。
が原理的に水のみであり、地球環境への悪影響がほとん
どない発電システムとして注目されている。これらの燃
料電池のなかでも、特に固体高分子型燃料電池は近年の
研究の急速な進展により出力密度が高められ、実用化が
大いに期待されている。
層を備えるガス拡散性の電極をアノード及びカソードと
し、これらのアノード及びカソードの間にイオン交換膜
を配置させて接合(或いは接触)させて形成される膜電
極接合体として製造されている。そして、膜電極接合体
は、そのアノードに燃料ガス、カソードに酸素を含む酸
化剤ガスを供給することにより内部で電気化学反応が進
行し電気エネルギーを出力する。
向上させるために従来から様々な膜電極接合体の製造方
法が検討されており、例えば以下の方法が知られてい
る。 (1)イオン交換膜上に直接触媒を析出させる方法(例
えば、特公昭58−47471号公報)。 (2)触媒能を有するガス拡散性の電極シートを作製
し、該電極シートをイオン交換膜と接合する方法(例え
ば、米国特許3134697号公報、米国特許3297
484号公報、特公平2−7398号公報)。 (3)触媒層をイオン交換膜上に形成したもの(ハーフ
セル)2組を作製し、それぞれのイオン交換膜側の面を
対向させ圧着して膜電極接合体を作製する方法(例え
ば、特開平6−44984号公報、特開平7−1763
17号公報)。
の触媒を有効に利用できるという利点があり、多く採用
されている。(2)の方法の具体的な方法としては、例
えば、以下の方法が提案されている。 (2−1)電気化学的析出法(例えば、米国特許508
4144号公報)。 (2−2)触媒を含む塗工液をイオン交換膜上に塗布す
ることにより触媒層を形成して電極とし、電極とイオン
交換膜をホットプレス等の熱処理により接合して膜電極
接合体を作製する方法、又は、ガス拡散層(触媒層のガ
ス拡散性を向上させる機能と集電体の機能とを併有して
おり必要に応じて触媒層に隣接して配置される層)上
に、触媒を含む塗工液を塗布することにより触媒層を形
成して電極とし、電極とイオン交換膜をホットプレス等
の熱処理により接合して膜電極接合体を作製する方法
(以下、これらの方法を「塗工法」という。例えば、特
開平4−162365号公報)。なお、この塗工法で
は、膜電極接合体を高電流密度領域で作動させる際のア
ノード及びカソードの濃度分極を防ぐ観点から、特に後
者の方法が主に採用されている。 (2−3)イオン交換膜の他に別途用意した基材フィル
ム上に触媒層を形成し、その後、触媒層上にイオン交換
膜を積層してホットプレスすることにより触媒層をイオ
ン交換膜上に転写する方法(以下、この方法を「転写
法」という。)。
従来の転写法では、電極とイオン交換膜とをホットプレ
ス等の熱処理により接合する工程を、触媒層内のガス透
過性を確保するために、触媒層中に多数存在する細孔を
押しつぶさないような低圧力の条件で行う必要があっ
た。このように熱処理を行う際の圧力が低いと、膜上に
転写した触媒層は脆く、転写中又は転写後において例え
ばその一部が欠けるなどの問題が生じ、膜上の所定の位
置に厚さが均一な触媒層を良好な状態で十分に転写する
ことが困難であった。そのため、歩留まりが低かった。
また、厚さが均一な触媒層が形成されていない場合、こ
れを用いて製造した膜電極接合体は安定した電池性能を
得にくく十分な耐久性も得ることができなくなり、長期
に渡る運転を行う場合の電池出力の低下が大きくなると
いう問題があった。
オン交換膜の厚さを例えば30μm以下程度になるよう
に十分に薄く形成して膜電極接合体の性能を図ろうとす
ると、膜の機械的強度及び引裂強さが低下したり、膜を
ガス拡散電極と接合させる場合等の製造過程における膜
の加工性及び取り扱い性を低下させる等の問題が生じて
いた。そのため、得られる膜電極接合体はイオン交換膜
の耐久性が不十分で、長期に渡って運転させる場合に特
性の低下が著しくなる等の問題が生じていた。
ている塗工液をガス拡散層上に塗工することにより触媒
層を形成する方法では、通常、ガス拡散層は多孔質なカ
ーボンペーパー又はカーボンフェルトからなっているた
め、電極とイオン交換膜とをホットプレスで接合する際
に、ガス拡散層の表面に突き出たカーボン繊維の凹凸部
の一部が触媒層、更にはイオン交換膜にまで食い込むこ
とでガスリークが生じ易くなり、膜電極接合体の開回路
電圧が低下したり、アノードとカソードが短絡する等の
問題が生じるおそれがあった。そのため、この方法で
は、例えば、厚さが30μm以下の薄いイオン交換膜を
用いて膜電極接合体を作製することが困難であり、良好
な耐久性を保ちつつ更なる出力特性の向上を図るには限
界があった。
の薄いイオン交換膜を容易に形成でき膜抵抗を低減でき
る利点を有しているため採用される場合があったが、こ
の方法によるイオン交換膜の厚さの低減は、膜の機械的
強度及び引裂強さが低下したり、膜をガス拡散電極と接
合させる場合等の製造過程における膜の加工性及び取り
扱い性を低下させる等の問題が生じ、限界があった。
膜電極接合体の性能を向上させる観点から、イオン交換
膜のスルホン酸基濃度を増加させる試みも行われている
が、膜中のスルホン酸基濃度の著しい増加は、膜の機械
的強度や引裂強さの低下を招くという問題や、膜を取り
扱う際に寸法変化が起きるという問題が生じていた。ま
た、このようなイオン交換膜を用いて作製した膜電極接
合体はイオン交換膜がクリープし易く耐久性が不十分
で、長期に渡って運転させる場合に特性の低下が著しく
なる等の問題が生じていた。
みてなされたものであり、ハンドリング性、耐久性及び
出力特性に優れた膜電極接合体を容易かつ効率よく製造
することができる固体高分子型燃料電池用膜電極接合体
の製造方法を提供することを目的とする。
からなる固体高分子電解質膜と、該固体高分子電解質膜
を介して対向し該固体高分子電解質膜とそれぞれ隣接し
て配置される第1の触媒層及び第2の触媒層をそれぞれ
備える第1の電極及び第2の電極と、からなる固体高分
子型燃料電池用膜電極接合体の製造方法であって、下記
工程A〜Dを含むことを特徴とする膜電極接合体の製造
方法を提供する。 工程A:基材フィルム上に、触媒1を含む第1の塗工液
を塗工し、第1の触媒層を形成する工程。 工程B:第1の触媒層の上に、スルホン酸基を有する含
フッ素重合体からなるイオン交換樹脂とフィブリル状の
フルオロカーボン重合体とが分散媒に分散された液をイ
オン交換膜形成用塗工液として塗工し、イオン交換膜を
形成する工程。 工程C:イオン交換膜の上に、触媒2を含む第2の塗工
液を塗工し、第2の触媒層を形成する工程。 工程D:工程A〜Cを経て基材フィルム上に形成された
第1の触媒層とイオン交換膜と第2の触媒層とを含む積
層体から、基材フィルムを剥離する工程。
り、厚さ30μm以下の薄いイオン交換膜を用いた膜電
極接合体を安定してかつ効率的に製造できる。しかしな
がら、工程Bでイオン交換樹脂のみが液体に溶解又は分
散されたイオン交換膜形成用塗工液を用いると、できあ
がった膜電極接合体の機械的強度が十分ではなく、ハン
ドリング性や耐久性に問題がでる可能性がある。そこで
本発明では工程Bにおいて、スルホン酸基を有する含フ
ッ素重合体からなるイオン交換樹脂とフィブリル状のフ
ルオロカーボン重合体とが分散媒に分散された液をイオ
ン交換膜形成用塗工液として塗工しイオン交換膜を形成
しており、その結果、機械的強度の問題を解決してい
る。
オン交換膜形成用塗工液から形成されたイオン交換膜中
には、フィブリル状のフルオロカーボン重合体からなる
補強体が膜の面内に均一に含まれる。そのため膜の面内
における強度の異方性が少ない。一方、フィブリル状の
フルオロカーボン重合体からなる補強体を含む膜であっ
ても押出し成形により得られる膜(イオン交換膜)では
補強体が成形時に配向するため、膜のMD方向(押出し
成形時の膜を押し出す方向に対して平行な方向)の強度
と、TD方向(MD方向に対して垂直な方向)の強度と
が異なる。即ち、本発明によれば、イオン交換膜の引裂
き強度や引っ張り強度などの機械的強度を上述の方向性
の影響を受けることなく向上できる。そのため、従来技
術では困難であった厚さが薄くても耐久性及びハンドリ
ング性に優れたイオン交換膜(例えば、厚さが30μm
以下のイオン交換膜)を備える膜電極接合体を容易に製
造することができる。
水素を含む燃料ガスと空気または酸素は、イオン交換膜
及び触媒層中に含まれるイオン交換樹脂のプロトン伝導
性を確保するために飽和水蒸気圧近くにまで加湿されて
いることが多い。そこで、このような作動中の膜電極接
合体のイオン交換膜及び電極における電流密度分布、温
度分布及び水蒸気圧分布をシミュレーションにより解析
してみると、電流密度分布、温度分布及び水蒸気圧分布
は均一になっておらず、局所的な発熱が起こり部分的に
イオン交換膜又は触媒層中のイオン交換樹脂が乾燥し、
局所的な収縮あるいは膨潤が不均一に起こっている可能
性が高いことが示唆された。
上述のフィブリル状のフルオロカーボン重合体からなる
補強体が均一に分散されたイオン交換膜は、作動中の膜
の局所的な収縮または膨潤による力学的な変形またクラ
ックの発生を充分に防止できるため、例えば、30μm
以下という非常に薄い厚さとして膜電極接合体を構成し
ても、優れた機械的強度、耐久性及びハンドリング性が
得られるものと考えられる。
用塗工液は、触媒層を形成する際に触媒粉末と混合して
使用してもよい。すなわち、第1の塗工液及び/又は第
2の塗工液にフィブリル状のフルオロカーボン重合体を
含有させてもよい。これにより、フィブリル状のフルオ
ロカーボン重合体からなる補強体を含有するイオン交換
樹脂を用いて触媒層を形成でき、触媒層の強度を向上さ
せることができるため、膜電極接合体はより優れた機械
的強度、耐久性及びハンドリング性が得られる。
電池用膜電極接合体の製造方法の好適な実施形態につい
て詳細に説明する。
性の電極である第1の電極及び第2の電極と、第1の電
極と第2の電極との間に配置されたイオン交換膜から構
成されているものである。
材フィルム上に第1の触媒層、イオン交換膜、第2の触
媒層を順次積層した触媒層と膜との接合体(以下、膜触
媒層接合体という)を形成する。ここで、第1の電極及
び第2の電極は、それぞれ触媒層のみからなる電極であ
ってもよく、触媒層に隣接してカーボンクロスやカーボ
ンペーパー等からなるガス拡散層を配置し、触媒層とガ
ス拡散層とから構成される電極であってもよい。すなわ
ち、本発明の「膜電極接合体」は、上述の「膜触媒層接
合体」であってもよく、更に、2つのガス拡散層の間に
膜触媒層接合体を配置させた構成であってもよい。この
ガス拡散層は、後述するセパレータのガスの流路と触媒
層との間に配置される多孔質層であり、触媒層にガスが
均一に充分に供給する機能を有し、集電体としても機能
するものである。
程Aは基材フィルム上に、所定の組成の条件を満たすよ
うにして調製された触媒1を含む第1の塗工液を塗工
し、第1の触媒層を形成する工程である。そして、工程
Aにおいて、例えば、第1の触媒層の厚さを厚くする場
合などは、所定の厚さになるまで塗工液の塗工、乾燥を
繰り返してもよい。なお、第1の塗工液については、工
程Cにおいて使用する第2の塗工液と合わせて後に説明
する。
基材上に均一に第1の触媒層を形成できる方法であれば
特に限定されない。例えば、バッチ式の方法としてはバ
ーコータ法、スピンコータ法、スクリーン印刷法等があ
り、連続式の方法としては後計量法と前計量法がある。
後計量法は、過剰の塗工液を塗工し、後から所定の厚さ
となるように塗工液を除去する方法である。前計量法
は、所定の厚さを得るのに必要な量の塗工液を塗工する
方法である。
ブレードコート法、ロッドコート法、ナイフコート法、
スクイズコート法、含浸コート法、コンマコート法等が
あり、前計量法としては、ダイコート法、リバースロー
ルコート法、トランスファロールコート法、グラビアコ
ート法、キスロールコート法、キャストコート法、スプ
レイコート法、カーテンコート法、カレンダコート法、
押出コート法等がある。触媒層上に均一なイオン交換膜
を形成するためには、スクリーン印刷法及びダイコート
法が好ましく、生産効率を考慮すると連続式のダイコー
ト法が好ましい。
厚さは特に限定されないが、第1の触媒層中のガス拡散
を容易にし、電池特性を向上させる観点から、第1の触
媒層の厚さは20μm以下であることが好ましく、1〜
15μmであることがより好ましく、さらに基材フィル
ム上の形成領域の全面に渡って第1の触媒層の厚さが均
一であることが好ましい。
m以下としても均一な厚さの触媒層を容易に形成でき
る。触媒層の厚さを薄くすると単位面積あたりに存在す
る触媒量が少なくなって反応活性が低くなるおそれがあ
るが、この場合は触媒として白金又は白金合金が高担持
率で担持された担持触媒を用いれば、薄くても触媒量が
不足することなく電極の反応活性を高く保てる。
割を有するものであり、第1の塗工液に溶解せず、かつ
各塗工液の乾燥の際に溶融しないものであれば特に限定
されない。例えば、具体的には以下に挙げる材料からな
るフィルムが好ましく使用できる。
(以下、PETという。)、ポリエチレン、ポリプロピ
レン(以下、PPという。)、ポリイミド等の非フッ素
系ポリマー。ポリテトラフルオロエチレン、エチレン/
テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン/ヘキサフ
ルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン/
ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体、ポ
リフッ化ビニリデン等のフッ素系ポリマーが挙げられ
る。
1の触媒層から剥離するので、適度に第1の触媒層から
剥離しやすいことが必要である。その点を考慮すると、
基材フィルムはフッ素系ポリマーからなることが好まし
い。また、非フッ素系ポリマーからなるフィルムを使用
する場合は、表面をシリコーン系離型剤やフッ素系離型
剤等で処理したものを使用することが好ましく、例えば
離型剤で表面処理したPETは好ましく使用できる。
1の触媒層の上にスルホン酸基を有する含フッ素重合体
からなるイオン交換樹脂とフィブリル状のフルオロカー
ボン重合体とが分散媒に分散されたイオン交換膜形成用
塗工液を塗工してフィブリル状のフルオロカーボン重合
体からなる補強体を含むイオン交換膜を形成する工程で
ある。この工程Bにおけるイオン交換膜形成用塗工液の
塗工も上述の工程Aと同様の塗工方法により行うことが
できる。
ン交換膜形成用塗工液を塗工した後、第1の触媒層上の
塗工層から分散媒などの液状成分を蒸発させることによ
り、イオン交換膜を形成する。このとき、第1の触媒層
の細孔にイオン交換膜形成用塗工液に含まれるイオン交
換樹脂が含浸して固化するので、第1の触媒層とイオン
交換膜の界面が強固に接合される。
液の濃度や分散媒を適宜調節すること等によりイオン交
換膜の厚さを調節することができる。例えば、厚さの厚
いイオン交換膜を得る場合は、所定の厚さになるまで上
記塗工液の塗工、乾燥を繰り返して行ってもよい。
説明する。イオン交換膜形成用塗工液の固形分濃度は特
に限定されないが、1〜50質量%、特に5〜35質量
%とすることが好ましい。固形分濃度が低すぎると、塗
工層を乾燥した際にひび割れを生じるおそれがある。一
方、固形分濃度が高すぎると塗工液の粘度が高くなり均
一に塗工できないおそれがある。
状のフルオロカーボン重合体の含有率は、該塗工液中の
固形分の全質量に対する質量比で0.5〜20%である
ことが好ましい。この含有率が0.5%未満であると、
形成されるイオン交換膜においてフィブリル状のフルオ
ロカーボン重合体の補強効果が充分に発現されず、含有
率が20%を超えると膜抵抗(イオン伝導抵抗)が高く
なりやすい。この含有率が2〜10%の場合には、抵抗
が上昇せずかつ補強効果が充分に発現され、さらに液の
粘度もそれほど高くなく電解質膜の形成が容易に行える
ので特に好ましい。
ボン重合体としては、PTFE及びテトラフルオロエチ
レンと少量のフッ素系モノマーとの共重合体が例示され
る。
ルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、
テトラフルオロエチレン/クロロトリフルオロエチレン
共重合体、テトラフルオロエチレン/ペルフルオロ
(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)共重合
体、テトラフルオロエチレン/ペルフルオロ(ブテニル
ビニルエーテル)共重合体等のテトラフルオロエチレン
/ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体等
が挙げられるが、特にPTFEが好ましい。なお、本明
細書において、「A/B共重合体」とは、Aに基づく繰
り返し単位とBに基づく繰り返し単位とからなる共重合
体を示す。共重合体の場合は、テトラフルオロエチレン
に基づく重合単位以外の重合単位が5モル%以下、特に
1モル%以下であることが好ましい。
液に含有させるスルホン酸基を有する含フッ素重合体か
らなるイオン交換樹脂は特に限定されず、例えば、単一
のイオン交換樹脂からなってもよく、2種以上のイオン
交換樹脂を混合したものでもよい。
形成用塗工液に含有させるイオン交換樹脂はスルホン酸
基を有するペルフルオロカーボン重合体からなる樹脂で
あることが好ましい。特に、テトラフルオロエチレンに
基づく繰り返し単位とスルホン酸基を有するペルフルオ
ロビニル化合物に基づく繰り返し単位とからなる共重合
体が好ましい。
下記式(A)で表される化合物(Xはフッ素原子又はト
リフルオロメチル基であり、mは0〜3の整数であり、
nは1〜12の整数であり、pは0又は1である。)が
好ましく、特に式(B)、(C)又は(D)で表される
化合物が好ましい。ただし式(B)〜(D)においてq
は1〜8の整数であり、rは1〜8の整数であり、tは
2又は3である。
観点から、イオン交換膜形成用塗工液に含有させるイオ
ン交換樹脂のイオン交換容量は、0.5〜4.0ミリ当
量/g乾燥樹脂、特に0.7〜2.0ミリ当量/g乾燥
樹脂であることが好ましい。イオン交換容量が0.5ミ
リ当量/g乾燥樹脂未満であるとイオン交換膜のイオン
伝導性が低下する。一方、イオン交換容量が4.0ミリ
当量/g乾燥樹脂を超えると、膜の機械的強度が弱くな
る。
媒は、イオン交換樹脂を良好に分散できる分散媒であれ
ば特に限定されず、使用するイオン交換樹脂により適宜
最適なものを選択して使用してよい。
あっても2種以上の混合分散媒であってもよい。しか
し、沸点50℃以下の低沸点のものはこれをイオン交換
膜形成用塗工液に含有させると、イオン交換膜形成用塗
工液を塗工する前又は塗工する際に当該低沸点の分散媒
が蒸発して塗工液の組成が変わり、塗工層の厚さを制御
するのが困難となりやすいので好ましくない。
ホン酸基を有するペルフルオロカーボン重合体が含まれ
る場合は、アルコール類や液体の含フッ素化合物が好ま
しく使用される。具体的には以下のものが挙げられる。
〜4のものが好ましく、例えばメチルアルコール、エチ
ルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピル
アルコール、tert−ブチルアルコール等が使用でき
る。また、アルコールに水を混合するとイオン交換樹脂
の溶解性を高めることもできる。
が挙げられる。2H−ペルフルオロプロパン、1H,4
H−ペルフルオロブタン、2H,3H−ペルフルオロペ
ンタン、3H,4H−ペルフルオロ(2−メチルペンタ
ン)、2H,5H−ペルフルオロヘキサン、3H−ペル
フルオロ(2−メチルペンタン)等のヒドロフルオロカ
ーボン。ペルフルオロ(1,2−ジメチルシクロブタ
ン)、ペルフルオロオクタン、ペルフルオロヘプタン、
ペルフルオロヘキサン等のフルオロカーボン。1,1−
ジクロロ−1−フルオロエタン、1,1,1−トリフル
オロ−2,2−ジクロロエタン、3,3−ジクロロ−
1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン、1,3
−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロ
パン等のヒドロクロロフルオロカーボン。1H,4H,
4H−ペルフルオロ(3−オキサペンタン)、3−メト
キシ−1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパ
ン等のフルオロエーテル。2,2,2−トリフルオロエ
タノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−
プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオ
ロ−2−プロパノール等の含フッ素アルコール。
素系イオン交換樹脂を含有させる場合には、N,N−ジ
メチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド
(DMSO)、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭
素、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリ
クロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチ
レン等が使用できる。
いて説明する。イオン交換膜形成用塗工液の調製方法は
特に限定されないが、例えば、以下の方法により調製で
きる。すなわち、先ず、−SO2F基を有する含フッ素
重合体と、フィブリル化可能なフルオロカーボン重合体
の粉末とが所定の組成比で混合された混合物を2軸押出
し成形機を用いて混練し、2軸押出し成形法により成形
してペレットを得る。このとき、混合物中のフィブリル
化可能なフルオロカーボン重合体は剪断力が付与されて
フィブリル化される。なお、この段階でフィブリル化可
能なフルオロカーボン重合体をより充分にフィブリル化
させる場合には、得られたペレットを更に押出し成形し
てフィルム化することが好ましい。
を加水分解処理し、次いで酸型化処理することにより、
ペレット(又はフィルム)に含まれる−SO2F基を有
する含フッ素重合体の−SO2F基をスルホン酸基(−
SO3H基)に変換する。
(又はフィルム)を所定の分散媒に分散させることによ
りイオン交換膜形成用塗工液の調製が完了する。なお、
酸型化処理後に得られるペレット(又はフィルム)を所
定の分散媒に分散させる前に、凍結粉砕機などの粉砕機
を使用して粒子径が1〜500μm程度の粒子からなる
粉末の状態にしておくと分散させやすく好ましい。
のフルオロカーボン重合体が含まれていることは、例え
ば、以下の方法により確認することができる。すなわ
ち、イオン交換膜形成用塗工液から分散媒を除去した後
に得られる樹脂を、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察
することにより確認できる。具体的には、例えば、シャ
ーレにイオン交換膜形成用塗工液を滴下し、これをオー
ブン中において60℃、30分間保持して分散媒を除去
することにより、厚さが30μm程度のキャスト膜を形
成する。このキャスト膜をシャーレから剥離して、表面
にプラズマエッチング処理を施し、SEMにより5千〜
1万倍の倍率で観察することにより、キャスト膜中にお
いて短繊維状の形状となっているフィブリル状のフルオ
ロカーボン重合体を確認することができる。
特に限定されないが、50μm以下であることが好まし
い。イオン交換膜の厚さが50μmを超えると、アノー
ドとカソードに挟まれたイオン交換膜中では水蒸気量の
濃度勾配が小さくなり、イオン交換膜が乾燥した状態に
なりやすく、イオン交換膜が乾燥するとプロトン導電性
が低下し電池としての特性が低下するおそれがある。
イオン交換膜の上に、触媒2を含む第2の塗工液を塗工
し、第2の触媒層を形成する工程である。なお、この工
程Cでも、生産効率の観点から、第2の塗工液を塗工し
た後、乾燥して液状成分を除去してから工程Dに移行す
ることが好ましい。また、工程Cにおける第2の塗工液
の塗工も上述の工程Aと同様の塗工方法により行うこと
ができる。更に、工程Cにおいて形成される第2の触媒
層の厚さの条件も第1の触媒層と同様であってよい。
は、工程A〜Cを経て基材フィルム上に形成された第1
の触媒層とイオン交換膜と第2の触媒層とを含む積層体
から、基材フィルムを剥離する工程である。工程Dによ
り、膜触媒層接合体の作製を完了する。
いて説明する。本発明における第1の塗工液及び第2の
塗工液はそれぞれ触媒1及び触媒2を含むが、これらか
ら形成される第1の触媒層及び第2の触媒層を有する膜
電極接合体の出力特性を高めるため、触媒のほかにイオ
ン交換樹脂も含有させることが好ましい。従って、第1
の塗工液及び第2の塗工液には、触媒とイオン交換樹脂
が分散したものを用いることが好ましい。
耐久性を向上させる観点から、第1の塗工液及び第2の
塗工液には、工程Bにおけるイオン交換膜形成用塗工液
に含有させるものと同様のフィブリル状のフルオロカー
ボン重合体を分散させてもよい。
形分濃度は、目的とする触媒層の厚さに合わせて適宜選
択でき、特に限定されないが、イオン交換膜形成用塗工
液と同様の観点から、1〜50質量%、特に5〜35質
量%とすることが好ましい。
合体を第1の塗工液又は第2の塗工液に分散させる場合
は、イオン交換膜形成用塗工液と同様の観点から、フィ
ブリル状のフルオロカーボン重合体の含有率は、該塗工
液中の固形分の全質量に対する質量比で0.5〜20%
であることが好ましく、2〜10%であることがより好
ましい。
塗工液にそれぞれ含有させる触媒1及び触媒2は同じで
も異なっていてもよいが、触媒1も触媒2も白金又は白
金合金からなる金属触媒がカーボンに担持されたものが
好ましい。担体となるカーボンは比表面積が50〜15
00m2/gであることが好ましい。この範囲であれ
ば、金属触媒が分散性よくカーボン担体に担持され、長
期にわたって安定した電極反応の活性に優れる。金属触
媒としては、白金が、固体高分子型燃料電池におけるア
ノードでの水素酸化反応及びカソードでの酸素還元反応
に対して高活性であり好ましい。また、白金合金を使用
すると電極触媒としての安定性や活性をさらに付与でき
る場合もある。
の金属(ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウ
ム、イリジウム)、金、銀、クロム、鉄、チタン、マン
ガン、コバルト、ニッケル、モリブデン、タングステ
ン、アルミニウム、ケイ素、亜鉛、及びスズからなる群
から選ばれる1種以上の金属と白金との合金が好まし
く、該白金合金には白金と合金化される金属と白金との
金属間化合物が含有されていてもよい。特にアノードで
は一酸化炭素を含むガスが供給される場合は、白金とル
テニウムとを含む合金を使用すると、触媒の活性が安定
し好ましい。
させるイオン交換樹脂は同じであっても異なっていても
よい。ただし、耐久性の観点から、イオン交換膜形成用
塗工液に含有させるイオン交換樹脂と同様の樹脂である
ことが好ましい。各触媒層に含まれるイオン交換樹脂は
触媒層のバインダとしても機能する。
高める観点から、第1の塗工液及び第2の塗工液に含有
させるイオン交換樹脂のイオン交換容量もイオン交換膜
形成用塗工液と同様に、0.5〜4.0ミリ当量/g乾
燥樹脂、特に0.7〜2.0ミリ当量/g乾燥樹脂であ
ることが好ましい。
樹脂未満であると触媒層のイオン伝導性が低下する。一
方、イオン交換容量が4.0ミリ当量/g乾燥樹脂を超
えると、触媒層は含水率が高くなり、電池の反応により
生じる水や反応を促進させるために燃料ガスとともに送
られる水が触媒層の外部に排出されにくくなって触媒層
内部に留まるおそれがある。その結果、触媒層の細孔は
水で閉塞され、燃料ガスが触媒層に供給されにくくなり
発電電圧が低下するというフラッディング現象が起こる
おそれがある。
分散媒は、触媒1、触媒2及びイオン交換樹脂を良好に
分散できる分散媒であれば特に限定されず、イオン交換
膜形成用塗工液と同様に、含有される成分により適宜最
適なものを選択して使用してよい。
Dの順に他の工程を挟まずに連続して行うことができる
が、生産効率を高める観点から、工程A〜Cでは、それ
ぞれの工程で述べたように、それぞれの工程における塗
工液を塗工した後に形成される塗工層を乾燥させ、塗工
層から分散媒を除去する乾燥の工程が含まれていること
が好ましい。
形成した塗工層を乾燥させずに次の工程Bに移行する
と、第1の触媒層中の触媒とイオン交換樹脂がイオン交
換膜形成用塗工液の分散媒の影響で当該塗工液に混入
し、第1の触媒層とイオン交換膜の成分が混合するおそ
れがある。その結果、第1の触媒層とイオン交換膜の界
面が明確ではなくなり、また、第1の触媒層の水素酸化
反応速度が低下するおそれがある。
工程Cに移る場合も、イオン交換膜と第2の触媒層との
界面が明確でなくなるおそれがある。また、工程Cにお
いて塗工層を乾燥させずに次の工程Dに移行すると、基
材フィルムの剥離が困難となるおそれがある。
合体を作製する場合には、例えば、工程Dの後、膜触媒
層接合体を2枚のガス拡散層で挟んで膜電極接合体を構
成した後、ホットプレス等の熱処理を行う工程を設け
て、触媒層とガス拡散層とを接合させてもよい。
合体(ガス拡散層を含んでもよい)の外側に、通常、表
面にガスの流路となる溝が形成されているセパレータを
配置して構成する。更に、セパレータを介して膜電極接
合体を複数個積層することにより、スタック構造の固体
高分子型燃料電池を構成することができる。
される第1の触媒層をアノードの触媒層とし、イオン交
換膜上に形成される第2の触媒層をカソードの触媒層と
するように固体高分子型燃料電池を構成することが好ま
しい。これは、第2の触媒層よりも第1の触媒層の方が
イオン交換樹脂のしみこみにより内部の細孔構造が緻密
になりやすいからである。
素を含む燃料ガス、カソードに酸素を含むガスが供給さ
れるため、高性能な電池を得るために、アノードの触媒
層では優れた水素のガス拡散性と大きな水素酸化反応速
度、カソードの触媒層では優れた酸素のガス拡散性と大
きな酸素還元反応速度を得ることが必要である。
触媒層の細孔に、イオン交換膜形成用塗工液中のイオン
交換樹脂が含浸する。そのため、イオン交換膜との界面
を強固に接合できる利点はあるが第1の触媒層は緻密に
なりやすい。しかし、第1の触媒層をアノードの触媒層
として使用すれば、イオン交換樹脂中の水素の透過率は
酸素に比べてはるかに良好であるため、緻密な構造の触
媒層でもガス透過性の低下の問題が生じにくい。
して使用すると、水素に比較して透過率の低い酸素が、
イオン交換樹脂が緻密に詰まった触媒層を通過しなけれ
ばならず、作動中に酸素の物質移動律速によって大きな
濃度分極を起こしやすくなり、電流電圧特性が低下する
おそれがある。すなわち、カソードの触媒層は多孔質に
保つ必要があり、アノードの触媒層はカソードの触媒層
ほど多孔質でなくてもよいので、本発明の製造方法によ
り第1の触媒層をアノードとすればカソードの多孔性が
保たれ高性能の固体高分子型燃料電池が得られる。
細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるも
のではない。例えば、本発明では、基材フィルム上の第
1の触媒層とイオン交換膜との密着強度及び第2の触媒
層とイオン交換膜との密着強度を向上させイオン交換膜
自体の強度を高めるために、工程Cの終了後、すなわ
ち、第2の触媒層を形成した後の膜触媒層接合体と基材
フイルムとの接合体に熱処理を施す熱処理工程を工程C
と工程Dとの間に設けてもよい。
下の1)〜3)の3つの熱処理方法が挙げられる。1)
イオン交換膜の軟化温度以上の温度でオーブン中で加熱
するオーブン加熱法。2)イオン交換膜の軟化温度以上
の温度に加熱し、熱プレスにより接合する熱プレス法。
3)イオン交換膜の軟化温度以上の温度に加熱し、熱間
ロールにより接合する熱間ロール法。
製造効率を向上させる観点から、連続で行うことが好ま
しく、その点ではオーブン加熱法をバッチ式ではなく連
続式で行うか、熱間ロール法を行うのが好ましい。ま
た、オーブン加熱法は、イオン交換膜の軟化温度以上に
加熱したオーブン内に基材フィルムに形成された膜電極
接合体を所定の時間保持することにより実施できる。
00℃、特に120〜180℃が好ましい。また保持時
間は3分〜2時間、特に10分〜1時間とすることが好
ましい。保持時間が長すぎたり温度が高すぎたりすると
触媒層に含まれるイオン交換樹脂又はイオン交換膜のプ
ロトン伝導性が低下するおそれがある。一方保持時間が
短すぎたり温度が低すぎたりすると密着強度が充分に高
まらなかったりイオン交換膜の強度が高まらないおそれ
がある。
間に膜電極接合体を通すことにより行うことができる。
このときロール温度は50〜200℃が好ましく、特に
100〜180℃が好ましい。また、ロール間線圧は5
〜100kg/cm2が好ましい。温度が高すぎると触
媒層に含まれるイオン交換樹脂又はイオン交換膜が溶融
するおそれがあり、温度が低すぎると触媒層とイオン交
換膜との接合強度が充分には高まりにくい。また、ロー
ル間線圧が高すぎると触媒層内の細孔がつぶれるおそれ
があり、低すぎると触媒層とイオン交換膜との密着強度
が充分には高まりにくい。
体高分子型燃料電池用膜電極接合体の製造方法の内容を
更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定
されない。
膜形成用塗工液、アノード触媒層形成用分散液、カソー
ド触媒層形成用分散液をそれぞれ調製し、これらを用い
て膜電極接合体を作製した。
より調製した。すなわち、先ず、テトラフルオロエチレ
ンに基づく重合単位とCF2=CFOCF2CF(C
F3)O(CF2)2SO2Fに基づく重合単位とからなる
共重合体(以下、重合体1という。)の粉末(イオン交
換容量:1.1ミリ当量/グラム乾燥樹脂)9730g
と、PTFEの粉末(商品名:フルオンCD−1,旭硝
子社製)270gとを混合し、2軸押出し成形を行っ
た。これにより、重合体1とフィブリル化されたPTF
Eとを含むペレット9500gを得た。
シド30質量%と水酸化カリウム30質量%とを含む水
溶液中で加水分解処理した。次に、得られたペレットを
1mol/Lの塩酸に浸漬し、室温にて16時間放置す
ることにより、ペレット中の重合体1を酸型に変換して
スルホン酸基を有する含フッ素重合体(以下、重合体2
という。)とした。その後、重合体2とフィブリル化さ
れたPTFEとを含むペレットを水洗し、次いで乾燥さ
せた。
せることにより、フィブリル化されたPTFEと重合体
2とを含むイオン交換膜形成用塗工液を得た。なお、こ
の塗工液中の分散質濃度は塗工液全体に対して10質量
%とし、フィブリル化されたPTFEの濃度は固形分全
体に対して2.7質量%とした。
白金ルテニウム合金担持カーボンとエタノールとを混合
し、固形分濃度が12質量%となるように調製した。な
お、このアノード触媒層形成用分散液において、重合体
2の質量:白金ルテニウム合金担持カーボン中のカーボ
ンの質量=1.2:1とした。また、白金ルテニウム合
金担持カーボンは、白金の質量:ルテニウムの質量=
4:6、白金ルテニウム合金の質量:カーボンの質量:
=1:1であるものを使用した。
中の固形分濃度が13.7質量%となるようにした以外
はアノードの触媒層形成用分散液と同様の条件で調製し
た。
た。先ず、シリコーン系離型剤による表面処理が施され
たPETフィルム上にアノードの触媒層形成用分散液を
ダイコート法で塗工した。そして、オーブン中、80℃
の温度条件のもとで乾燥させ、厚さ:10μm、白金ル
テニウム担持量:0.29mg/cm2のアノード触媒
層を形成した。
形成用塗工液をダイコート法で塗工した。そして、80
℃の温度条件のもとで乾燥し、オーブン中、80℃の温
度条件のもとで10分間乾燥させ、フィブリル状のフル
オロカーボン重合体を補強体として含むイオン交換膜
(厚さ:30μm)を形成した。
成用分散液をダイコート法で塗工した。そして、オーブ
ン中、80℃の温度条件のもとで乾燥させ、厚さ:10
μm、白金担持量:0.23mg/cm2のカソード触
媒層を形成した。
分間熱処理した後、PETフィルムをアノードの触媒層
から剥離した。そして、得られたアノード触媒層とカソ
ード触媒層との間にイオン交換膜が接合された接合体の
両外側に撥水処理を施したカーボンクロス(ガス拡散
層)をそれぞれ押し当てて、有効電極面積が25cm2
となるように切り抜き、膜電極接合体の作製を完了し
た。
調製する際に、重合体1の粉末の質量を9600gに変
更し、PTFEの粉末を400gに変更した以外は実施
例1と同様にして膜電極接合体を作製した。
を以下の条件で調製し、この分散液を用いてカソード触
媒層を形成した以外は実施例1と同様にして膜電極接合
体を作製した。
を、フィブリル化されたPTFEと、重合体2と、白金
担持カーボンと、エタノールとを混合し、固形分濃度が
13.7質量%となるように調製した。なお、このカソ
ード触媒層形成用分散液中の重合体2の質量:白金担持
カーボン中のカーボンの=1.2:1とした。
ソード用の触媒層を形成した以外は、実施例1と同様に
して膜電極接合体を作製した。
ド触媒層形成用の分散液をPPフィルム(厚さ:50μ
m)からなるシートの片面に、白金ルテニウム担持量が
0.29mg/cm2となるようにダイコータで塗布
し、乾燥することでアノード触媒層を形成した。同様
に、実施例1で用いたカソード触媒分散液を別途用意し
たPPフィルム(厚さ:50μm)からなるシートの片
面に、白金担持量が0.23mg/cm2となるように
ダイコータで塗布し、乾燥することでカソード触媒層を
形成した。
触媒層を形成したシートとカソード触媒層を形成したシ
ートを、触媒層が形成された側の面同士が互いに向き合
うように対向させ、更にこれら2枚のシートの間にスル
ホン酸基を有するペルフルオロカーボン重合体からなる
イオン交換膜(商品名:フレミオンHR、旭硝子社製、
イオン交換容量:1.1ミリ当量/g乾燥樹脂、乾燥膜
厚:30μm)を挟み込み、ホットプレスを行った。な
お、ホットプレスの条件は、130℃、3MPa、4分
間とした。
らなるシートをアノード触媒層及びカソード触媒層から
それぞれ剥離し、触媒層と膜からなる接合体を作製し、
更に実施例1と同様にして膜電極接合体を作製した。
及び比較例1の各膜電極接合体にガスの流路が形成され
たセパレータを装着して測定セルとし、電子負荷と直流
電源(高砂製作所社製,FK400L及びEX750
L)を用いて測定セルの電流電圧特性試験を行った。
℃、水素利用率:70%、空気利用率:40%とした。
出力電流密度を0.2A/cm2にて測定した。このと
きの各測定セルの初期の出力電圧と1000時間経過後
の出力電圧とを測定した。その結果を表1に示す。
強度の高いイオン交換膜を備える膜電極接合体を安定し
て、かつ効率的に製造できる。そして得られる膜電極接
合体はハンドリング性、耐久性及び出力特性に優れたも
のとなる。
Claims (8)
- 【請求項1】 イオン交換膜からなる固体高分子電解質
膜と、該固体高分子電解質膜を介して対向し該固体高分
子電解質膜とそれぞれ隣接して配置される第1の触媒層
及び第2の触媒層をそれぞれ備える第1の電極及び第2
の電極と、からなる固体高分子型燃料電池用膜電極接合
体の製造方法であって、下記工程A〜Dを含むことを特
徴とする膜電極接合体の製造方法。 工程A:基材フィルム上に、触媒1を含む第1の塗工液
を塗工し、第1の触媒層を形成する工程。 工程B:前記第1の触媒層の上に、スルホン酸基を有す
る含フッ素重合体からなるイオン交換樹脂とフィブリル
状のフルオロカーボン重合体とが分散媒に分散された液
をイオン交換膜形成用塗工液として塗工し、イオン交換
膜を形成する工程。 工程C:前記イオン交換膜の上に、触媒2を含む第2の
塗工液を塗工し、第2の触媒層を形成する工程。 工程D:前記工程A〜Cを経て前記基材フィルム上に形
成された前記第1の触媒層と前記イオン交換膜と前記第
2の触媒層とを含む積層体から、前記基材フィルムを剥
離する工程。 - 【請求項2】 前記フィブリル状のフルオロカーボン重
合体は、前記イオン交換膜形成用塗工液中に、該塗工液
の固形分の全質量の0.5〜15質量%含まれる請求項
1に記載の膜電極接合体の製造方法。 - 【請求項3】 前記フィブリル状のフルオロカーボン重
合体は、ポリテトラフルオロエチレン又はテトラフルオ
ロエチレンに基づく重合単位を95モル%以上含む共重
合体からなる請求項1又は2に記載の膜電極接合体の製
造方法。 - 【請求項4】 前記第1の塗工液及び/又は前記第2の
塗工液には、スルホン酸基を有する含フッ素重合体から
なるイオン交換樹脂とフィブリル状のフルオロカーボン
重合体が含まれる請求項1〜3のいずれかに記載の膜電
極接合体の製造方法。 - 【請求項5】 前記工程A、前記工程B及び前記工程C
には、それぞれ塗工液を塗工した後乾燥して該塗工液に
含まれる液状成分を除去する操作が含まれており、か
つ、前記工程A、前記工程B、前記工程Cをこの順に連
続して行う請求項1〜4のいずれかに記載の膜電極接合
体の製造方法。 - 【請求項6】 前記触媒1及び触媒2は、いずれも金属
触媒がカーボンに担持された担持触媒であって前記金属
触媒は白金又は白金合金からなり、かつ、前記第1の塗
工液及び前記第2の塗工液にはそれぞれスルホン酸基を
有するペルフルオロカーボン重合体が含まれる請求項1
〜5のいずれかに記載の膜電極接合体の製造方法。 - 【請求項7】 前記工程Cを行った後、得られた積層体
を熱処理する請求項1〜6のいずれかに記載の膜電極接
合体の製造方法。 - 【請求項8】 前記第1の電極をアノードとし、前記第
2の電極をカソードとする請求項1〜7のいずれかに記
載の膜電極接合体の製造方法。
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