JP2001003004A - 雨筋防止被覆組成物 - Google Patents
雨筋防止被覆組成物Info
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- JP2001003004A JP2001003004A JP11177425A JP17742599A JP2001003004A JP 2001003004 A JP2001003004 A JP 2001003004A JP 11177425 A JP11177425 A JP 11177425A JP 17742599 A JP17742599 A JP 17742599A JP 2001003004 A JP2001003004 A JP 2001003004A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 水系塗料塗膜において屋外における雨筋汚染
を低減でき、塗膜形成直後からの汚れが防止できて、ま
た、効果の持続性にも優れている被覆組成物を提供す
る。 【解決手段】 (A)1分子中に、ヒドラジン基および
/またはセミカルバジド基と、非イオン性親水基または
イオン性親水基、及び、非イオン性親水基またはイオン
性親水基に転化しうる基よりなる群から選ばれる少なく
とも1つの有機基とを有する水系ヒドラジン誘導体組成
物、および、(B)ポリカルボニル化合物及び/又はポ
リエポキシ化合物、を含有する雨筋防止被覆組成物。
を低減でき、塗膜形成直後からの汚れが防止できて、ま
た、効果の持続性にも優れている被覆組成物を提供す
る。 【解決手段】 (A)1分子中に、ヒドラジン基および
/またはセミカルバジド基と、非イオン性親水基または
イオン性親水基、及び、非イオン性親水基またはイオン
性親水基に転化しうる基よりなる群から選ばれる少なく
とも1つの有機基とを有する水系ヒドラジン誘導体組成
物、および、(B)ポリカルボニル化合物及び/又はポ
リエポキシ化合物、を含有する雨筋防止被覆組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料、建築仕上塗
材等として有用であり、具体的には、建築物、鋼構造
物、建材、モルタル、コンクリート、プラスチック、自
動車への塗料、建築仕上塗材等の上塗りとして塗装する
かあるいは、建材、モルタル、コンクリート、鋼材、自
動車、プラスチックへ直接塗装するクリアーコート剤、
トップコート剤、塗料等として各種用途に利用すること
ができる雨筋汚染防止性に優れた被覆組成物に関する。
材等として有用であり、具体的には、建築物、鋼構造
物、建材、モルタル、コンクリート、プラスチック、自
動車への塗料、建築仕上塗材等の上塗りとして塗装する
かあるいは、建材、モルタル、コンクリート、鋼材、自
動車、プラスチックへ直接塗装するクリアーコート剤、
トップコート剤、塗料等として各種用途に利用すること
ができる雨筋汚染防止性に優れた被覆組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、建築物の壁面に見られる雨筋ある
いは雨だれの汚染は、雨水が流れ落ちる箇所に発生し、
雨筋が付いていない場所との汚れの差が建築物の美観を
損ねてしまうことが問題視されている。通常この雨筋汚
染を防ぐには、塗膜表面の親水性を高めることによって
達成できる。溶剤系塗料においては、アルコキシシラン
を塗膜表面へ配位させ、経時的に加水分解することによ
って塗膜表面を親水性化させる技術が提案されている。
この技術の問題点は塗膜形成直後の1ヶ月間前後の気象
条件により、加水分解の程度が左右されるため、とくに
乾燥した条件が続くことで加水分解が遅れ、塗膜が汚れ
てしまうという欠点があった。
いは雨だれの汚染は、雨水が流れ落ちる箇所に発生し、
雨筋が付いていない場所との汚れの差が建築物の美観を
損ねてしまうことが問題視されている。通常この雨筋汚
染を防ぐには、塗膜表面の親水性を高めることによって
達成できる。溶剤系塗料においては、アルコキシシラン
を塗膜表面へ配位させ、経時的に加水分解することによ
って塗膜表面を親水性化させる技術が提案されている。
この技術の問題点は塗膜形成直後の1ヶ月間前後の気象
条件により、加水分解の程度が左右されるため、とくに
乾燥した条件が続くことで加水分解が遅れ、塗膜が汚れ
てしまうという欠点があった。
【0003】水系塗料において、この雨筋汚染を防ぐ方
法として特開平9−52974号公報では、特定の溶剤
を水性エマルジョンへ添加することによりその塗膜の水
接触角が小さくなり、雨筋を低減できることが提案され
ているが、その効果は充分なものではなく、長期にわた
りその効果を持続することが難しかった。特開平10−
46099号公報では、特定の不飽和単量体と重合性界
面活性剤にて乳化重合により雨筋を低減できることが提
案されているが、長期にわたりその効果を持続すること
が難しかった。
法として特開平9−52974号公報では、特定の溶剤
を水性エマルジョンへ添加することによりその塗膜の水
接触角が小さくなり、雨筋を低減できることが提案され
ているが、その効果は充分なものではなく、長期にわた
りその効果を持続することが難しかった。特開平10−
46099号公報では、特定の不飽和単量体と重合性界
面活性剤にて乳化重合により雨筋を低減できることが提
案されているが、長期にわたりその効果を持続すること
が難しかった。
【0004】特開平10−298489号公報では、特
定のブロックコポリマーの架橋剤とジヒドラジド化合物
架橋剤を併用し、ポリカルボニル化合物との架橋塗膜に
より雨筋を低減できることが提案されているが、耐水性
が充分なものではなく、その持続性にも劣った
定のブロックコポリマーの架橋剤とジヒドラジド化合物
架橋剤を併用し、ポリカルボニル化合物との架橋塗膜に
より雨筋を低減できることが提案されているが、耐水性
が充分なものではなく、その持続性にも劣った
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、水系
塗料からなる塗膜において屋外に曝露されたとき雨筋状
の汚染を低減でき、とくに塗膜形成直後からの汚れが防
止でき、および雨筋状の汚染を低減化の持続性に優れて
いる雨筋防止被覆組成物を提供することである。
塗料からなる塗膜において屋外に曝露されたとき雨筋状
の汚染を低減でき、とくに塗膜形成直後からの汚れが防
止でき、および雨筋状の汚染を低減化の持続性に優れて
いる雨筋防止被覆組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のよ
うな問題点を解決するため鋭意検討をかさねた結果、特
定のヒドラジン誘導体若しくは組成物と、ポリカルボニ
ル化合物等とを混合して被覆組成物とすると、それから
得られる塗膜が水に対する接触角を低下でき、塗膜の雨
筋が目立たないという効果を発現することを見出し、本
発明を完成するに至った。
うな問題点を解決するため鋭意検討をかさねた結果、特
定のヒドラジン誘導体若しくは組成物と、ポリカルボニ
ル化合物等とを混合して被覆組成物とすると、それから
得られる塗膜が水に対する接触角を低下でき、塗膜の雨
筋が目立たないという効果を発現することを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明の第1は、(A)1分子中
に、ヒドラジン基および/またはセミカルバジド基と、
非イオン性親水基またはイオン性親水基、及び、非イオ
ン性親水基またはイオン性親水基に転化しうる基よりな
る群から選ばれる少なくとも1つの有機基とを有する水
系ヒドラジン誘導体組成物、および、(B)ポリカルボ
ニル化合物及び/又はポリエポキシ化合物、を含有する
雨筋防止被覆組成物である。発明の第2は、(A)水系
ヒドラジン誘導体組成物が、下記一般式(1)で表され
る発明の第1に記載の雨筋防止被覆組成物である。
に、ヒドラジン基および/またはセミカルバジド基と、
非イオン性親水基またはイオン性親水基、及び、非イオ
ン性親水基またはイオン性親水基に転化しうる基よりな
る群から選ばれる少なくとも1つの有機基とを有する水
系ヒドラジン誘導体組成物、および、(B)ポリカルボ
ニル化合物及び/又はポリエポキシ化合物、を含有する
雨筋防止被覆組成物である。発明の第2は、(A)水系
ヒドラジン誘導体組成物が、下記一般式(1)で表され
る発明の第1に記載の雨筋防止被覆組成物である。
【0008】
【化2】
【0009】(式中、R1 は、直鎖状または分岐状の炭
素数2〜20のアルキレンジイソシアネート、置換基を
有しても有さなくても良い炭素数5〜25のシクロアル
キレンジイソシアネート、置換基を有しても有さなくて
も良い炭素数6〜20のアリーレンジイソシアネート、
及び置換基を有しても有さなくても良い炭素数8〜20
のアラルキレンジイソシアネートからなる群から選ばれ
る少なくとも1種のジイソシアネートの3量体〜20量
体オリゴマーに由来する、末端イソシアネート基を有さ
ないポリイソシアネート残基を表し、もしくはR1 は上
記ジイソシアネートに由来する、末端イソシアネート基
を有さないジイソシアネート残基を表し、もしくはR1
は炭素数1〜8のイソシアナトアルキル基で置換されて
いる炭素数2〜20のアルキレンジイソシアネートに由
来する、末端イソシアネ―ト基を有さないトリイソシア
ネート残基を表す。R2 は、直鎖状又は分岐状の炭素数
1〜20のアルキレン基、炭素数5〜20のシクロアル
キレン基、もしくは置換基を有しても有さなくても良い
炭素数6〜10のアリーレン基を表す。R3 は、水素原
子又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。Yは、非イ
オン系親水性基、イオン系親水性基及びイオン系親水性
基に転化しうる基よりなる群から選ばれる少なくとも1
つを有機基を表す。nは、0又は1を表す。p及びq
は、各々0又は正の整数であり、rは1以上の整数で、
(p+q)≧1かつ20≧(p+q+r)≧2であ
る。)
素数2〜20のアルキレンジイソシアネート、置換基を
有しても有さなくても良い炭素数5〜25のシクロアル
キレンジイソシアネート、置換基を有しても有さなくて
も良い炭素数6〜20のアリーレンジイソシアネート、
及び置換基を有しても有さなくても良い炭素数8〜20
のアラルキレンジイソシアネートからなる群から選ばれ
る少なくとも1種のジイソシアネートの3量体〜20量
体オリゴマーに由来する、末端イソシアネート基を有さ
ないポリイソシアネート残基を表し、もしくはR1 は上
記ジイソシアネートに由来する、末端イソシアネート基
を有さないジイソシアネート残基を表し、もしくはR1
は炭素数1〜8のイソシアナトアルキル基で置換されて
いる炭素数2〜20のアルキレンジイソシアネートに由
来する、末端イソシアネ―ト基を有さないトリイソシア
ネート残基を表す。R2 は、直鎖状又は分岐状の炭素数
1〜20のアルキレン基、炭素数5〜20のシクロアル
キレン基、もしくは置換基を有しても有さなくても良い
炭素数6〜10のアリーレン基を表す。R3 は、水素原
子又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。Yは、非イ
オン系親水性基、イオン系親水性基及びイオン系親水性
基に転化しうる基よりなる群から選ばれる少なくとも1
つを有機基を表す。nは、0又は1を表す。p及びq
は、各々0又は正の整数であり、rは1以上の整数で、
(p+q)≧1かつ20≧(p+q+r)≧2であ
る。)
【0010】発明の第3は、(C)1分子中に、ヒドラ
ジン基および/またはセミカルバジド基を2個以上有す
るポリヒドラジン化合物と、(D)1分子中に、ヒドラ
ジン基またはセミカルバジド基と反応しうる少なくとも
1の有機基と、非イオン性親水基またはイオン性親水
基、及び、非イオン性親水基またはイオン性親水基に転
化しうる基よりなる群から選ばれる少なくとも1の有機
基とを有する親水性化合物、および、(B)ポリカルボ
ニル化合物及び/又はポリエポキシ化合物、とを含有す
る雨筋防止被覆組成物である。以下、本発明を詳細に説
明する。
ジン基および/またはセミカルバジド基を2個以上有す
るポリヒドラジン化合物と、(D)1分子中に、ヒドラ
ジン基またはセミカルバジド基と反応しうる少なくとも
1の有機基と、非イオン性親水基またはイオン性親水
基、及び、非イオン性親水基またはイオン性親水基に転
化しうる基よりなる群から選ばれる少なくとも1の有機
基とを有する親水性化合物、および、(B)ポリカルボ
ニル化合物及び/又はポリエポキシ化合物、とを含有す
る雨筋防止被覆組成物である。以下、本発明を詳細に説
明する。
【0011】本発明の第1の組成物には、(A)1分子
中に、ヒドラジン基および/またはセミカルバジド基
と、非イオン性親水基またはイオン性親水基、及び、非
イオン性親水基またはイオン性親水基に転化しうる基よ
りなる群から選ばれる少なくとも1つの有機基とを有す
る水系ヒドラジン誘導体組成物を含有する。本発明にい
う水系ヒドラジン誘導体組成物は、1分子中にヒドラジ
ン基またはセミカルバジド基を有する化合物の組成物で
ある。ヒドラジン基は以下の(2)式で表される。
中に、ヒドラジン基および/またはセミカルバジド基
と、非イオン性親水基またはイオン性親水基、及び、非
イオン性親水基またはイオン性親水基に転化しうる基よ
りなる群から選ばれる少なくとも1つの有機基とを有す
る水系ヒドラジン誘導体組成物を含有する。本発明にい
う水系ヒドラジン誘導体組成物は、1分子中にヒドラジ
ン基またはセミカルバジド基を有する化合物の組成物で
ある。ヒドラジン基は以下の(2)式で表される。
【0012】−NR2NH2 (2) (式中、R2 は水素原子又は炭素数1〜20のアルキル
基を表す。) ヒドラジン基またはセミカルバジド基は、1分子中に平
均して1を超える量存在することが好ましい。すなわ
ち、水系ヒドラジン誘導体組成物は、1分子中にヒドラ
ジン基および/またはセミカルバジド基を1個有するモ
ノヒドラジン水系化合物が存在しても良いが、ヒドラジ
ン基および/またはセミカルバジド基を2個以上有する
ポリヒドラジン水系化合物を含む組成物であることが好
ましい。ヒドラジン基、セミカルバジド基は、1分子中
もしくは組成物中に、どちらか一方のみであっても良い
し、両者を共に有していても良い。好ましくはセミカル
バジド基を有することである。
基を表す。) ヒドラジン基またはセミカルバジド基は、1分子中に平
均して1を超える量存在することが好ましい。すなわ
ち、水系ヒドラジン誘導体組成物は、1分子中にヒドラ
ジン基および/またはセミカルバジド基を1個有するモ
ノヒドラジン水系化合物が存在しても良いが、ヒドラジ
ン基および/またはセミカルバジド基を2個以上有する
ポリヒドラジン水系化合物を含む組成物であることが好
ましい。ヒドラジン基、セミカルバジド基は、1分子中
もしくは組成物中に、どちらか一方のみであっても良い
し、両者を共に有していても良い。好ましくはセミカル
バジド基を有することである。
【0013】また、水系ヒドラジン誘導体組成物は、1
分子中に少なくとも1個の、非イオン性親水基またはイ
オン性親水基、及び、非イオン性親水基またはイオン性
親水基に転化しうる基よりなる群から選ばれる少なくと
も1つの有機基を有していればよく、1分子中に2個以
上有機基を含んでいても良い。また、有機基の種類は一
種でも良いし、複数種でも良い。水系ヒドラジン誘導体
組成物は、水溶性、あるいは溶液状で被覆組成物中に存
在しても良いし、または、疎水性で水分散体状で存在し
ても良く、特に限定されるものではない。
分子中に少なくとも1個の、非イオン性親水基またはイ
オン性親水基、及び、非イオン性親水基またはイオン性
親水基に転化しうる基よりなる群から選ばれる少なくと
も1つの有機基を有していればよく、1分子中に2個以
上有機基を含んでいても良い。また、有機基の種類は一
種でも良いし、複数種でも良い。水系ヒドラジン誘導体
組成物は、水溶性、あるいは溶液状で被覆組成物中に存
在しても良いし、または、疎水性で水分散体状で存在し
ても良く、特に限定されるものではない。
【0014】水系ヒドラジン誘導体組成物に含まれても
よいモノヒドラジン水系化合物としては、ヒドラジノベ
ンゼンスルホン酸、ヒドラジノ安息香酸などが例示さ
れ、ポリヒドラジン水系化合物としては、上記式(1)
で表されるものが例示される。好ましくは、上記式
(1)で例示されるものである。
よいモノヒドラジン水系化合物としては、ヒドラジノベ
ンゼンスルホン酸、ヒドラジノ安息香酸などが例示さ
れ、ポリヒドラジン水系化合物としては、上記式(1)
で表されるものが例示される。好ましくは、上記式
(1)で例示されるものである。
【0015】水系ヒドラジン誘導体組成物には、必要に
応じ界面活性剤を添加しても良い。添加できる界面活性
剤としては、例えば、高級脂肪酸、樹脂酸、酸性脂肪ア
ルコール、硫酸エステル、高級アルキルスルホン酸、ス
ルホン酸アルキルアリル、スルホン化ひまし油、スルホ
こはく酸エステル、アルケニルコハク酸等の塩に代表さ
れるアニオン性界面活性剤、あるいはエチレンオキサイ
ドと長鎖脂肪アルコールまたはフェノール類、リン酸類
との公知の反応生成物に代表されるノニオン性界面活性
剤、4級アンモニウム塩等を含有するカチオン性界面活
性剤、(部分鹸化)ポリビニルアルコール等の高分子分
散安定剤等やそれらの併用が挙げられる。
応じ界面活性剤を添加しても良い。添加できる界面活性
剤としては、例えば、高級脂肪酸、樹脂酸、酸性脂肪ア
ルコール、硫酸エステル、高級アルキルスルホン酸、ス
ルホン酸アルキルアリル、スルホン化ひまし油、スルホ
こはく酸エステル、アルケニルコハク酸等の塩に代表さ
れるアニオン性界面活性剤、あるいはエチレンオキサイ
ドと長鎖脂肪アルコールまたはフェノール類、リン酸類
との公知の反応生成物に代表されるノニオン性界面活性
剤、4級アンモニウム塩等を含有するカチオン性界面活
性剤、(部分鹸化)ポリビニルアルコール等の高分子分
散安定剤等やそれらの併用が挙げられる。
【0016】上記界面活性剤のうち、アルケニルコハク
酸及び/又はその塩(アルカリ金属塩、アンモニウム
塩)の添加は水系ヒドラジン誘導体組成物の水溶性、或
いは水分散性を大幅に向上させることができるため好ま
しい。これらの具体例としては、例えば、ラテムルAS
K、ラテムルDSK(商品名)花王(株)製)等があ
る。水系ヒドラジン誘導体組成物は、水への分散性ある
いは溶解性等のコントロール性が良好であり、ポリカル
ボニル化合物やポリエポキシ化合物に対する反応性およ
び親水性を有しているため、従来では達し得なかった親
水性を塗膜へ付与し、かつ耐水性や各種硬化性能を発現
できる。したがって本発明の水系ヒドラジン誘導体組成
物は、(とりわけ水系の)ポリカルボニル化合物及び/
又はポリエポキシ化合物の塗膜親水性付与硬化剤として
有用なものである。
酸及び/又はその塩(アルカリ金属塩、アンモニウム
塩)の添加は水系ヒドラジン誘導体組成物の水溶性、或
いは水分散性を大幅に向上させることができるため好ま
しい。これらの具体例としては、例えば、ラテムルAS
K、ラテムルDSK(商品名)花王(株)製)等があ
る。水系ヒドラジン誘導体組成物は、水への分散性ある
いは溶解性等のコントロール性が良好であり、ポリカル
ボニル化合物やポリエポキシ化合物に対する反応性およ
び親水性を有しているため、従来では達し得なかった親
水性を塗膜へ付与し、かつ耐水性や各種硬化性能を発現
できる。したがって本発明の水系ヒドラジン誘導体組成
物は、(とりわけ水系の)ポリカルボニル化合物及び/
又はポリエポキシ化合物の塗膜親水性付与硬化剤として
有用なものである。
【0017】本発明の被覆組成物は、(B)ポリカルボ
ニル化合物及び/又はポリエポキシ化合物を含有する。
水系ヒドラジン誘導体組成物とポリカルボニル化合物と
の組み合わせは、貯蔵安定性が非常に優れる上、耐水
性、耐汚染性、硬度等に優れた皮膜を比較的低温で与え
ることができるため特に好ましい。ここで、ポリカルボ
ニル化合物とは、1分子中にケト基若しくはアルド基を
1個以上有する化合物を指す。ポリカルボニル化合物を
用いることにより、水系ヒドラジン誘導体組成物と組み
合わせて塗膜を形成した場合、雨筋汚染が防止可能で、
その持続性、耐水性にも優れるものとなる。
ニル化合物及び/又はポリエポキシ化合物を含有する。
水系ヒドラジン誘導体組成物とポリカルボニル化合物と
の組み合わせは、貯蔵安定性が非常に優れる上、耐水
性、耐汚染性、硬度等に優れた皮膜を比較的低温で与え
ることができるため特に好ましい。ここで、ポリカルボ
ニル化合物とは、1分子中にケト基若しくはアルド基を
1個以上有する化合物を指す。ポリカルボニル化合物を
用いることにより、水系ヒドラジン誘導体組成物と組み
合わせて塗膜を形成した場合、雨筋汚染が防止可能で、
その持続性、耐水性にも優れるものとなる。
【0018】ポリカルボニル化合物としては、例えばカ
ルボニル基を含有する共重合体、特開平2−23801
5号公報に記載されているがごときヒドロキシアセトン
等のカルボニル基のあるモノまたはポリアルコールを原
料とするカルボニル基含有ポリウレタン類、アセトアセ
チル化ポリビニルアルコール、アセトアセチル化ヒドロ
キシアルキルセルロース等、及びこれらの併用が挙げら
れる。
ルボニル基を含有する共重合体、特開平2−23801
5号公報に記載されているがごときヒドロキシアセトン
等のカルボニル基のあるモノまたはポリアルコールを原
料とするカルボニル基含有ポリウレタン類、アセトアセ
チル化ポリビニルアルコール、アセトアセチル化ヒドロ
キシアルキルセルロース等、及びこれらの併用が挙げら
れる。
【0019】これらの中で好ましいポリカルボニル化合
物は、カルボニル基含有エチレン性不飽和単量体(イ)
と、該単量体(イ)と共重合可能なエチレン性不飽和単
量体(ロ)とを共重合することによって得られるカルボ
ニル基を含有する共重合体であり、さらに好ましくはポ
リカルボニル化合物が、カルボニル基含有エチレン性不
飽和単量体(イ)0.1〜30重量%と、該単量体
(イ)と共重合可能なエチレン性不飽和単量体(ロ)7
0〜99.9重量%とを共重合することによって得られ
るカルボニル基を含有する共重合体である。
物は、カルボニル基含有エチレン性不飽和単量体(イ)
と、該単量体(イ)と共重合可能なエチレン性不飽和単
量体(ロ)とを共重合することによって得られるカルボ
ニル基を含有する共重合体であり、さらに好ましくはポ
リカルボニル化合物が、カルボニル基含有エチレン性不
飽和単量体(イ)0.1〜30重量%と、該単量体
(イ)と共重合可能なエチレン性不飽和単量体(ロ)7
0〜99.9重量%とを共重合することによって得られ
るカルボニル基を含有する共重合体である。
【0020】カルボニル基含有エチレン性不飽和単量体
(イ)としては、ダイアセトンアクリルアミド、ダイア
セトンメタクリルアミド、アクロレイン、ビニルメチル
ケトン、アセトアセトキシエチルメタクリレート、アセ
トアセトキシエチルアクリレート、ホルミルスチロール
等や、その併用が挙げられる。単量体(イ)と共重合可
能なエチレン性不飽和単量体(ロ)としては、アクリル
酸エステル、メタクリル酸エステル、カルボキシル基を
持つエチレン性不飽和単量体類、エポキシ基を持つエチ
レン性不飽和単量体類、アクリルアミド系単量体、メタ
クリルアミド系単量体、シアン化ビニル類等が挙げら
れ、(メタ)アクリル酸エステルの例としては、アルキ
ル部の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸アルキル
エステル、アルキル部の炭素数が1〜18の(メタ)ア
クリル酸ヒドロキシアルキルエステル、エチレンオキサ
イド基の数が1〜100個の(ポリ)オキシエチレン
(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド基の数が
1〜100個の(ポリ)オキシプロピレン(メタ)アク
リレート、エチレンオキサイド基の数が1〜100個の
(ポリ)オキシエチレンジ(メタ)アクリレート等が挙
げられる。(メタ)アクリル酸エステルの具体例として
は、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘ
キシル、(メタ)アクリル酸メチルシクロヘキシル、
(メタ)アクリル酸ドデシル等が挙げられる。(メタ)
アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルの具体例として
は、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アク
リル酸2−ヒドロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリ
ル酸ドデシル等が挙げられる。(ポリ)オキシエチレン
(メタ)アクリレートの具体例としては、(メタ)アク
リル酸エチレングリコール、メトキシ(メタ)アクリル
酸エチレングリコール、(メタ)アクリル酸ジエチレン
グリコール、メトキシ(メタ)アクリル酸ジエチレング
リコール、(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコー
ル、メトキシ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコ
ール等が挙げられる。(ポリ)オキシプロピレン(メ
タ)アクリレートの具体例としては、(メタ)アクリル
酸プロピレングリコール、メトキシ(メタ)アクリル酸
プロピレングリコール、(メタ)アクリル酸ジプロピレ
ングリコール、メトキシ(メタ)アクリル酸ジプロピレ
ングリコール、(メタ)アクリル酸テトラプロピレング
リコール、メトキシ(メタ)アクリル酸テトラプロピレ
ングリコール等が挙げられる。(ポリ)オキシエチレン
ジ(メタ)アクリレートの具体例としては、ジ(メタ)
アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸
ジエチレングリコール、メトキシ(メタ)アクリル酸ジ
エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチ
レングリコール等が挙げられる。
(イ)としては、ダイアセトンアクリルアミド、ダイア
セトンメタクリルアミド、アクロレイン、ビニルメチル
ケトン、アセトアセトキシエチルメタクリレート、アセ
トアセトキシエチルアクリレート、ホルミルスチロール
等や、その併用が挙げられる。単量体(イ)と共重合可
能なエチレン性不飽和単量体(ロ)としては、アクリル
酸エステル、メタクリル酸エステル、カルボキシル基を
持つエチレン性不飽和単量体類、エポキシ基を持つエチ
レン性不飽和単量体類、アクリルアミド系単量体、メタ
クリルアミド系単量体、シアン化ビニル類等が挙げら
れ、(メタ)アクリル酸エステルの例としては、アルキ
ル部の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸アルキル
エステル、アルキル部の炭素数が1〜18の(メタ)ア
クリル酸ヒドロキシアルキルエステル、エチレンオキサ
イド基の数が1〜100個の(ポリ)オキシエチレン
(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド基の数が
1〜100個の(ポリ)オキシプロピレン(メタ)アク
リレート、エチレンオキサイド基の数が1〜100個の
(ポリ)オキシエチレンジ(メタ)アクリレート等が挙
げられる。(メタ)アクリル酸エステルの具体例として
は、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘ
キシル、(メタ)アクリル酸メチルシクロヘキシル、
(メタ)アクリル酸ドデシル等が挙げられる。(メタ)
アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルの具体例として
は、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アク
リル酸2−ヒドロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリ
ル酸ドデシル等が挙げられる。(ポリ)オキシエチレン
(メタ)アクリレートの具体例としては、(メタ)アク
リル酸エチレングリコール、メトキシ(メタ)アクリル
酸エチレングリコール、(メタ)アクリル酸ジエチレン
グリコール、メトキシ(メタ)アクリル酸ジエチレング
リコール、(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコー
ル、メトキシ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコ
ール等が挙げられる。(ポリ)オキシプロピレン(メ
タ)アクリレートの具体例としては、(メタ)アクリル
酸プロピレングリコール、メトキシ(メタ)アクリル酸
プロピレングリコール、(メタ)アクリル酸ジプロピレ
ングリコール、メトキシ(メタ)アクリル酸ジプロピレ
ングリコール、(メタ)アクリル酸テトラプロピレング
リコール、メトキシ(メタ)アクリル酸テトラプロピレ
ングリコール等が挙げられる。(ポリ)オキシエチレン
ジ(メタ)アクリレートの具体例としては、ジ(メタ)
アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸
ジエチレングリコール、メトキシ(メタ)アクリル酸ジ
エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチ
レングリコール等が挙げられる。
【0021】カルボキシル基を持つエチレン性不飽和単
量体類として具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、
イタコン酸、フマール酸、マレイン酸、マレイン酸の半
エステル、クロトン酸などがあり、(メタ)アクリルア
ミド系単量体類としては、例えば(メタ)アクリルアミ
ド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブト
キシメチル(メタ)アクリルアミドなどがあり、シアン
化ビニル類としては、例えば(メタ)アクリロニトリル
などがある。
量体類として具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、
イタコン酸、フマール酸、マレイン酸、マレイン酸の半
エステル、クロトン酸などがあり、(メタ)アクリルア
ミド系単量体類としては、例えば(メタ)アクリルアミ
ド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブト
キシメチル(メタ)アクリルアミドなどがあり、シアン
化ビニル類としては、例えば(メタ)アクリロニトリル
などがある。
【0022】エポキシ基を持つエチレン性不飽和単量体
類として具体的には、(メタ)アクリル酸グリシジル、
(メタ)アクリル酸2,3−シクロヘキセンオキサイ
ド、アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。また上
記以外の具体例としては、例えばエチレン、プロピレ
ン、イソブチレン等のオレフィン類、ブタジエン等のジ
エン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロオレフィ
ン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、n−酪酸ビニ
ル、安息香酸ビニル、p−t−ブチル安息香酸ビニル、
ピバリン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、バー
サチック酸ビニル、ラウリン酸ビニル等のカルボン酸ビ
ニルエステル類、酢酸イソプロペニル、プロピオン酸イ
ソプロペニル等のカルボン酸イソプロペニルエステル
類、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテ
ル、シクロヘキシルビニルエーテル等のビニルエーテル
類、スチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合
物、酢酸アリル、安息香酸アリル等のアリルエステル
類、アリルエチルエーテル、アリルフェニルエーテル等
のアリルエーテル類、さらにγ−(メタ)アクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、4−(メタ)アクリロイ
ルオキシ−2,2,6,6,−テトラメチルピペリジ
ン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,
6,6,−ペンタメチルピペリジン、パーフルオロメチ
ル(メタ)アクリレート、パーフルオロプロピル(メ
タ)アクリレート、パーフルオロプロピロメチル(メ
タ)アクリレート、ビニルピロリドン、トリメチロール
プロパントリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル
酸アリル等やそれらの併用が挙げられる。
類として具体的には、(メタ)アクリル酸グリシジル、
(メタ)アクリル酸2,3−シクロヘキセンオキサイ
ド、アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。また上
記以外の具体例としては、例えばエチレン、プロピレ
ン、イソブチレン等のオレフィン類、ブタジエン等のジ
エン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロオレフィ
ン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、n−酪酸ビニ
ル、安息香酸ビニル、p−t−ブチル安息香酸ビニル、
ピバリン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、バー
サチック酸ビニル、ラウリン酸ビニル等のカルボン酸ビ
ニルエステル類、酢酸イソプロペニル、プロピオン酸イ
ソプロペニル等のカルボン酸イソプロペニルエステル
類、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテ
ル、シクロヘキシルビニルエーテル等のビニルエーテル
類、スチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合
物、酢酸アリル、安息香酸アリル等のアリルエステル
類、アリルエチルエーテル、アリルフェニルエーテル等
のアリルエーテル類、さらにγ−(メタ)アクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、4−(メタ)アクリロイ
ルオキシ−2,2,6,6,−テトラメチルピペリジ
ン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,
6,6,−ペンタメチルピペリジン、パーフルオロメチ
ル(メタ)アクリレート、パーフルオロプロピル(メ
タ)アクリレート、パーフルオロプロピロメチル(メ
タ)アクリレート、ビニルピロリドン、トリメチロール
プロパントリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル
酸アリル等やそれらの併用が挙げられる。
【0023】ポリカルボニル化合物は、懸濁重合、乳化
重合又は溶液重合により得られることが好ましく、乳化
重合によって得られるラテックスであることはさらに好
ましい。さらにポリカルボニル化合物が、加水分解性シ
ラン(E)、カルボニル基含有エチレン性不飽和単量体
(イ)、およびエチレン性不飽和単量体(ロ)からな
り、好ましくは乳化重合またはミニエマルション重合を
含む懸濁重合から得られるシラン変性されてなるポリカ
ルボニル化合物は、塗膜の高耐候性化を付与する観点か
ら好ましく、本発明の雨筋防止被覆組成物のさらなる高
耐久性化を可能とする。
重合又は溶液重合により得られることが好ましく、乳化
重合によって得られるラテックスであることはさらに好
ましい。さらにポリカルボニル化合物が、加水分解性シ
ラン(E)、カルボニル基含有エチレン性不飽和単量体
(イ)、およびエチレン性不飽和単量体(ロ)からな
り、好ましくは乳化重合またはミニエマルション重合を
含む懸濁重合から得られるシラン変性されてなるポリカ
ルボニル化合物は、塗膜の高耐候性化を付与する観点か
ら好ましく、本発明の雨筋防止被覆組成物のさらなる高
耐久性化を可能とする。
【0024】ここで使用する加水分解性シラン(E)と
しては、下記式(a)で表される、シリコーン構造を有
するシランから選ばれる少なくとも1種を含むことが好
ましく、これらのオリゴマーも含まれる。 (R1 )n −Si−(R2 )4-n (a) (式中nは0〜3の整数であり、R1 は水素原子、炭素
数1〜16の脂肪族炭化水素基、炭素数5〜10のアリ
ール基、炭素数5〜6のシクロアルキル基、ビニル基、
炭素数1〜10のアクリル酸アルキル基、または炭素数
1〜10のメタクリル酸アルキル基から選ばれる。n個
のR1 は同一であっても、異なっても良い。R2 は炭素
数1〜8のアルコキシ基、アセトキシ基または水酸基か
ら選ばれる。4−n個のR2 は同一であっても、異なっ
ても良い。) 特に、加水分解性シラン(E)には、式(a)において
n=1とおいたシランの少なくとも1種を含んでいるこ
とが好ましい。このときR1 としてはメチル基、フェニ
ル基、ビニル基、γ−(メタ)アクリロキシプロピル基
が好ましく、R 2 はそれぞれ独立して、メトキシ基、エ
トキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキ
シ基、水酸基が好ましい。
しては、下記式(a)で表される、シリコーン構造を有
するシランから選ばれる少なくとも1種を含むことが好
ましく、これらのオリゴマーも含まれる。 (R1 )n −Si−(R2 )4-n (a) (式中nは0〜3の整数であり、R1 は水素原子、炭素
数1〜16の脂肪族炭化水素基、炭素数5〜10のアリ
ール基、炭素数5〜6のシクロアルキル基、ビニル基、
炭素数1〜10のアクリル酸アルキル基、または炭素数
1〜10のメタクリル酸アルキル基から選ばれる。n個
のR1 は同一であっても、異なっても良い。R2 は炭素
数1〜8のアルコキシ基、アセトキシ基または水酸基か
ら選ばれる。4−n個のR2 は同一であっても、異なっ
ても良い。) 特に、加水分解性シラン(E)には、式(a)において
n=1とおいたシランの少なくとも1種を含んでいるこ
とが好ましい。このときR1 としてはメチル基、フェニ
ル基、ビニル基、γ−(メタ)アクリロキシプロピル基
が好ましく、R 2 はそれぞれ独立して、メトキシ基、エ
トキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキ
シ基、水酸基が好ましい。
【0025】n=1とおいた加水分解性シラン(E)の
好ましい具体例としては、メチルトリメトシキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシ
シラン、フェニルトリエトキシシラン、イソブチルトリ
メトキシシラン、ビニルエトキシシラン、γ−アクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルト
リエトキシシランなどがあり、またこれらの二種以上を
含んでいてもよい。
好ましい具体例としては、メチルトリメトシキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシ
シラン、フェニルトリエトキシシラン、イソブチルトリ
メトキシシラン、ビニルエトキシシラン、γ−アクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルト
リエトキシシランなどがあり、またこれらの二種以上を
含んでいてもよい。
【0026】その他の加水分解性シラン(E)を具体的
に示せば、環状シランの具体例としては、オクタメチル
シクロテトラシロキサン、オクタフェニルシクロシロキ
サン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、デカメチル
シクロペンタシロキサン、テトラメチルテトラビニルシ
クロテトラシロキサンなどが上げられる。その他のシラ
ンの具体例として、ジメチルジメトキシシラン、ジフェ
ニルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジ
フェニルジエトキシシラン、メチルフェニルシラン、γ
−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、ト
リフェニルエトキシシラン、トリメチルメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、クロロシランとしてあげら
れ、例えばメチルクロロシラン、メチルジクロロシラ
ン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラ
ン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルクロロシラ
ン、ビニルクロルシラン、γ−(メタ)アクリロキシプ
ロピルトリクロロシラン、γ−(メタ)アクリロキシプ
ロピルジクロロメチルシランを含むことがでる。加水分
解基を有する線状シロキサンの例としては、下記の一般
式(3)、(4)、(5)で表される化合物が挙げられ
る。
に示せば、環状シランの具体例としては、オクタメチル
シクロテトラシロキサン、オクタフェニルシクロシロキ
サン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、デカメチル
シクロペンタシロキサン、テトラメチルテトラビニルシ
クロテトラシロキサンなどが上げられる。その他のシラ
ンの具体例として、ジメチルジメトキシシラン、ジフェ
ニルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジ
フェニルジエトキシシラン、メチルフェニルシラン、γ
−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、ト
リフェニルエトキシシラン、トリメチルメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、クロロシランとしてあげら
れ、例えばメチルクロロシラン、メチルジクロロシラ
ン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラ
ン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルクロロシラ
ン、ビニルクロルシラン、γ−(メタ)アクリロキシプ
ロピルトリクロロシラン、γ−(メタ)アクリロキシプ
ロピルジクロロメチルシランを含むことがでる。加水分
解基を有する線状シロキサンの例としては、下記の一般
式(3)、(4)、(5)で表される化合物が挙げられ
る。
【0027】
【化3】
【0028】
【化4】
【0029】
【化5】
【0030】(式中、R1 は水素、炭素数1〜16の脂
肪族炭化水素基、炭素数5〜10のアリール基、炭素数
5〜6のシクロアルキル基、ビニル基、炭素数1〜10
のアクリル酸アルキル基又は炭素数1〜10のメタクリ
ル酸アルキル基から選ばれ、各R2 はそれぞれ、独立し
て炭素数1〜8のアルコキシ基、アセトキシ基、水酸
基、エポキシ基又はポリオキシアルキレンオキサイド基
から選ばれ、mは1〜999の正の整数を表す。) 本発明では加水分解性のないシランとして、シリコーン
系マクロマーを併用することもシリコーンを導入する点
で可能であり、該シリコーン系マクロマーは、片末端に
ラジカル重合性基を有する、シリコーンを骨格とする高
分子量単量体であり、その好ましい数平均分子量は、ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定さ
れるポリスチレン換算の数平均分子量で1,000〜1
00,000であり、より好ましくは数平均分子量が
2,000〜50,000である。マクロマーの数平均
分子量が1,000未満であると、得られるグラフトポ
リマーにおける枝ポリマーが短すぎてシリコーンに由来
する上塗り塗膜との密着性、耐候性等の特性が発現し難
く、一方マクロマーの数平均分子量が100,000を
超えると、共重合させるビニル単量体との共重合性が乏
しく、グラフトポリマーの収率が低くなる。上記ラジカ
ル重合性基としては、アクリロイル基、メタクリロイル
基、スチリル基、アリル基、ビニルベンジル基、ビニル
エーテル基、ビニルアルキルシリル基、ビニルケトン基
およびイソプロペニル基等が挙げられる。
肪族炭化水素基、炭素数5〜10のアリール基、炭素数
5〜6のシクロアルキル基、ビニル基、炭素数1〜10
のアクリル酸アルキル基又は炭素数1〜10のメタクリ
ル酸アルキル基から選ばれ、各R2 はそれぞれ、独立し
て炭素数1〜8のアルコキシ基、アセトキシ基、水酸
基、エポキシ基又はポリオキシアルキレンオキサイド基
から選ばれ、mは1〜999の正の整数を表す。) 本発明では加水分解性のないシランとして、シリコーン
系マクロマーを併用することもシリコーンを導入する点
で可能であり、該シリコーン系マクロマーは、片末端に
ラジカル重合性基を有する、シリコーンを骨格とする高
分子量単量体であり、その好ましい数平均分子量は、ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定さ
れるポリスチレン換算の数平均分子量で1,000〜1
00,000であり、より好ましくは数平均分子量が
2,000〜50,000である。マクロマーの数平均
分子量が1,000未満であると、得られるグラフトポ
リマーにおける枝ポリマーが短すぎてシリコーンに由来
する上塗り塗膜との密着性、耐候性等の特性が発現し難
く、一方マクロマーの数平均分子量が100,000を
超えると、共重合させるビニル単量体との共重合性が乏
しく、グラフトポリマーの収率が低くなる。上記ラジカ
ル重合性基としては、アクリロイル基、メタクリロイル
基、スチリル基、アリル基、ビニルベンジル基、ビニル
エーテル基、ビニルアルキルシリル基、ビニルケトン基
およびイソプロペニル基等が挙げられる。
【0031】ポリカルボニル化合物は、スルホン酸基又
はスルホネート基を有するエチレン性不飽和単量体、硫
酸エステル基を有するエチレン性不飽和単量体、リン酸
エステル基を有する不飽和単量体、およびそれらの混合
物よりなる群から選ばれるアニオン型エチレン性不飽和
単量体(ハ)の存在下、共重合することによって得られ
ることが好ましい。
はスルホネート基を有するエチレン性不飽和単量体、硫
酸エステル基を有するエチレン性不飽和単量体、リン酸
エステル基を有する不飽和単量体、およびそれらの混合
物よりなる群から選ばれるアニオン型エチレン性不飽和
単量体(ハ)の存在下、共重合することによって得られ
ることが好ましい。
【0032】スルホン酸基又はスルホネート基を有する
エチレン性不飽和単量体は、ラジカル重合性の二重結合
を有し、かつスルホン酸基のアンモニウム塩、ナトリウ
ム塩またはカリウム塩である基により一部が置換され
た、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜4のアル
キルエーテル基、炭素数2〜4のポリアルキルエーテル
基、炭素数6または10のアリール基及びコハク酸基か
らなる群より選ばれる置換基を有する化合物であるか、
スルホン酸基のアンモニウム塩、ナトリウム塩またはカ
リウム塩である基が結合しているビニル基を有するビニ
ルスルホネート化合物である。
エチレン性不飽和単量体は、ラジカル重合性の二重結合
を有し、かつスルホン酸基のアンモニウム塩、ナトリウ
ム塩またはカリウム塩である基により一部が置換され
た、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜4のアル
キルエーテル基、炭素数2〜4のポリアルキルエーテル
基、炭素数6または10のアリール基及びコハク酸基か
らなる群より選ばれる置換基を有する化合物であるか、
スルホン酸基のアンモニウム塩、ナトリウム塩またはカ
リウム塩である基が結合しているビニル基を有するビニ
ルスルホネート化合物である。
【0033】硫酸エステル基を有するエチレン性不飽和
単量体は、ラジカル重合性の二重結合を有し、かつ硫酸
エステル基のアンモニウム塩、ナトリウム塩またはカリ
ウム塩である基により一部が置換された、炭素数1〜2
0のアルキル基、炭素数2〜4のアルキルエーテル基、
炭素数2〜4のポリアルキルエーテル基及び炭素数6ま
たは10のアリール基からなる群より選ばれる置換基を
有する化合物である。
単量体は、ラジカル重合性の二重結合を有し、かつ硫酸
エステル基のアンモニウム塩、ナトリウム塩またはカリ
ウム塩である基により一部が置換された、炭素数1〜2
0のアルキル基、炭素数2〜4のアルキルエーテル基、
炭素数2〜4のポリアルキルエーテル基及び炭素数6ま
たは10のアリール基からなる群より選ばれる置換基を
有する化合物である。
【0034】具体的には、例えばスルホン酸基のアンモ
ニウム塩、ナトリウム塩またはカリウム塩である基によ
り一部が置換されたコハク酸基を有する化合物の具体例
として、アリルスルホコハク酸塩、エレミノールJS−
2(商品名)(三洋化成(株)製)、ラテムルS−12
0、S−180A、S−180(商品名)(花王(株)
製)等があげられ、硫酸エステル基を有するエチレン性
不飽和単量体としては、アクアロンHS−10(商品
名)(第一工業製薬(株)製)、アデカリアソープSE
−1025N(商品名)(旭電化工業(株)製)等があ
げられ、その他、スルホネート基により一部が置換され
たアリール基を有する化合物の具体例として、p−スチ
レンスルホン酸のアンモニウム塩、ナトリウム塩および
カリウム塩、が挙げられる。スルホン酸基のアンモニウ
ム塩、ナトリウム塩又はカリウム塩である基が結合して
いるビニル基を有するビニルスルホネート化合物として
例えば、2−スルホエチルアクリレート等のアルキルス
ルホン酸(メタ)アクリレートやメチルプロパンスルホ
ン酸(メタ)アクリルアミド、アリルスルホン酸等のア
ンモニウム塩、ナトリウム塩およびカリウム塩、リン酸
エステル基を有する不飽和単量体としては、アデカリア
ソープSDX−730、SDX−731、SDX−33
4(商品名)(旭電化工業(株)製)等のアンモニウム
塩、ナトリウム塩およびカリウム塩が挙げられる。
ニウム塩、ナトリウム塩またはカリウム塩である基によ
り一部が置換されたコハク酸基を有する化合物の具体例
として、アリルスルホコハク酸塩、エレミノールJS−
2(商品名)(三洋化成(株)製)、ラテムルS−12
0、S−180A、S−180(商品名)(花王(株)
製)等があげられ、硫酸エステル基を有するエチレン性
不飽和単量体としては、アクアロンHS−10(商品
名)(第一工業製薬(株)製)、アデカリアソープSE
−1025N(商品名)(旭電化工業(株)製)等があ
げられ、その他、スルホネート基により一部が置換され
たアリール基を有する化合物の具体例として、p−スチ
レンスルホン酸のアンモニウム塩、ナトリウム塩および
カリウム塩、が挙げられる。スルホン酸基のアンモニウ
ム塩、ナトリウム塩又はカリウム塩である基が結合して
いるビニル基を有するビニルスルホネート化合物として
例えば、2−スルホエチルアクリレート等のアルキルス
ルホン酸(メタ)アクリレートやメチルプロパンスルホ
ン酸(メタ)アクリルアミド、アリルスルホン酸等のア
ンモニウム塩、ナトリウム塩およびカリウム塩、リン酸
エステル基を有する不飽和単量体としては、アデカリア
ソープSDX−730、SDX−731、SDX−33
4(商品名)(旭電化工業(株)製)等のアンモニウム
塩、ナトリウム塩およびカリウム塩が挙げられる。
【0035】これらのアニオン型エチレン性不飽和単量
体(ハ)は、エマルジョン中にエマルジョン粒子にラジ
カル重合した共重合物として存在しているか、未反応物
としてエマルジョン粒子へ吸着、あるいはエマルジョン
水相中に存在しているか、又は水溶性単量体との共重合
物あるいは単量体同士の共重合物としてエマルジョン粒
子へ吸着、あるいはエマルジョン水相中に存在してい
る。とくにの状態の比率を高めることによって、エマル
ジョンより得られるフィルムの耐水性を良好なものとす
ることができる。またアニオン型エチレン性不飽和単量
体(ハ)は、エマルジョンより得られるフィルムの熱分
解ガスクロマトグラム質量分析(Py−GC−MS)、
又は熱分解質量分析(Py−MS)により同定すること
ができる。他の方法として、エマルジョンの水相成分を
分離した後、高速原子衝撃質量分析(FABマススペク
トル)によって同定することも可能である。
体(ハ)は、エマルジョン中にエマルジョン粒子にラジ
カル重合した共重合物として存在しているか、未反応物
としてエマルジョン粒子へ吸着、あるいはエマルジョン
水相中に存在しているか、又は水溶性単量体との共重合
物あるいは単量体同士の共重合物としてエマルジョン粒
子へ吸着、あるいはエマルジョン水相中に存在してい
る。とくにの状態の比率を高めることによって、エマル
ジョンより得られるフィルムの耐水性を良好なものとす
ることができる。またアニオン型エチレン性不飽和単量
体(ハ)は、エマルジョンより得られるフィルムの熱分
解ガスクロマトグラム質量分析(Py−GC−MS)、
又は熱分解質量分析(Py−MS)により同定すること
ができる。他の方法として、エマルジョンの水相成分を
分離した後、高速原子衝撃質量分析(FABマススペク
トル)によって同定することも可能である。
【0036】本発明のポリカルボニル化合物を得るにあ
たっては、アニオン型エチレン性不飽和単量体(ハ)以
外に通常の界面活性剤を併用することができる。例え
ば、脂肪酸石鹸、アルキルスルホン酸塩、アルキルスル
ホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、ポ
リオキシエチレンアルキルアリール硫酸塩等のアニオン
性界面活性剤やポリオキシエチレンアルキルアリールエ
ーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマ
ー等の非反応性ノニオン型界面活性剤、α−〔1−
〔(アリルオキシ)メチル〕−2−(ノニルフェノキ
シ)エチル〕−ω−ヒドロキシポリオキシエチレン(商
品名:アデカリアソープNE−20、NE−30、NE
−40等、旭電化工業(株)製)、ポリオキシエチレン
アルキルプロペニルフェニルエーテル(商品名:アクア
ロンRN−10、RN−20、RN−30、RN−50
等、第一製薬工業(株)製)等の反応性ノニオン型界面
剤といわれるエチレン性不飽和単量体と共重合なノニオ
ン型界面活性剤等が用いられる。
たっては、アニオン型エチレン性不飽和単量体(ハ)以
外に通常の界面活性剤を併用することができる。例え
ば、脂肪酸石鹸、アルキルスルホン酸塩、アルキルスル
ホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、ポ
リオキシエチレンアルキルアリール硫酸塩等のアニオン
性界面活性剤やポリオキシエチレンアルキルアリールエ
ーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマ
ー等の非反応性ノニオン型界面活性剤、α−〔1−
〔(アリルオキシ)メチル〕−2−(ノニルフェノキ
シ)エチル〕−ω−ヒドロキシポリオキシエチレン(商
品名:アデカリアソープNE−20、NE−30、NE
−40等、旭電化工業(株)製)、ポリオキシエチレン
アルキルプロペニルフェニルエーテル(商品名:アクア
ロンRN−10、RN−20、RN−30、RN−50
等、第一製薬工業(株)製)等の反応性ノニオン型界面
剤といわれるエチレン性不飽和単量体と共重合なノニオ
ン型界面活性剤等が用いられる。
【0037】本発明において、ポリカルボニル化合物を
得るに当たって、ラジカル重合触媒として、熱または還
元性物質などによってラジカル分解してエチレン性不飽
和単量体の付加重合を起こさせるもので、水溶性または
油溶性の過硫酸塩、過酸化物、アゾビス化合物等が使用
される。その例としては、過硫酸カリウム、過硫酸ナト
リウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、t−ブチル
ハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾ
エート、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、2,2
−アゾビス(2−ジアミノプロパン)ハイドロクロライ
ド、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)等があり、その量としてはエチレン性不飽和単量体
に対して通常0.1〜1重量%配合される。
得るに当たって、ラジカル重合触媒として、熱または還
元性物質などによってラジカル分解してエチレン性不飽
和単量体の付加重合を起こさせるもので、水溶性または
油溶性の過硫酸塩、過酸化物、アゾビス化合物等が使用
される。その例としては、過硫酸カリウム、過硫酸ナト
リウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、t−ブチル
ハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾ
エート、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、2,2
−アゾビス(2−ジアミノプロパン)ハイドロクロライ
ド、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)等があり、その量としてはエチレン性不飽和単量体
に対して通常0.1〜1重量%配合される。
【0038】重合は、常圧下、65〜90℃の重合温度
で実施されるのが好ましいが、モノマーの重合温度にお
ける蒸気圧等の特性に合わせ、高圧下でも実施すること
ができる。なお、重合速度の促進、及び70℃以下での
低温の重合を望まれるときには、例えば重亜硫酸ナトリ
ウム、塩化第一鉄、アスコルビン酸塩、ロンガリット等
の還元剤をラジカル重合触媒と組み合わせて用いると有
利である。さらに分子量を調節するために、ブチルメル
カプタン、ドデシルメルカプタン、α−メチルスチレン
ダイマー等の連鎖移動剤を任意に添加することも可能で
ある。
で実施されるのが好ましいが、モノマーの重合温度にお
ける蒸気圧等の特性に合わせ、高圧下でも実施すること
ができる。なお、重合速度の促進、及び70℃以下での
低温の重合を望まれるときには、例えば重亜硫酸ナトリ
ウム、塩化第一鉄、アスコルビン酸塩、ロンガリット等
の還元剤をラジカル重合触媒と組み合わせて用いると有
利である。さらに分子量を調節するために、ブチルメル
カプタン、ドデシルメルカプタン、α−メチルスチレン
ダイマー等の連鎖移動剤を任意に添加することも可能で
ある。
【0039】ポリカルボニル化合物を長期に安定に保つ
ため、pH5〜10の範囲に調整することが好ましく、
必要に応じてアンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、ジメチルアミノエタノール等のアミン類、塩
酸、硫酸、酢酸、乳酸等の酸類を添加することも可能で
ある。
ため、pH5〜10の範囲に調整することが好ましく、
必要に応じてアンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、ジメチルアミノエタノール等のアミン類、塩
酸、硫酸、酢酸、乳酸等の酸類を添加することも可能で
ある。
【0040】本発明の被覆組成物に用いることができる
ポリエポキシ化合物としては、例えば(メタ)アクリル
酸グリシジル等のエポキシ基含有エチレン性不飽和単量
体を必須成分として他の不飽和単量体と塊状重合法、懸
濁重合法、乳化重合法、溶液重合法などによって共重合
させることにより得られるエポキシ基を含有する共重合
体や、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノー
ルF型エポキシ樹脂、環式脂肪族系エポキシ樹脂、グリ
シジルエステル系エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エ
ポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、トリグリシ
ジルイソシアヌレート等のエポキシ化合物を水に分散さ
せたもの、及びこれらの併用が挙げられる。
ポリエポキシ化合物としては、例えば(メタ)アクリル
酸グリシジル等のエポキシ基含有エチレン性不飽和単量
体を必須成分として他の不飽和単量体と塊状重合法、懸
濁重合法、乳化重合法、溶液重合法などによって共重合
させることにより得られるエポキシ基を含有する共重合
体や、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノー
ルF型エポキシ樹脂、環式脂肪族系エポキシ樹脂、グリ
シジルエステル系エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エ
ポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、トリグリシ
ジルイソシアヌレート等のエポキシ化合物を水に分散さ
せたもの、及びこれらの併用が挙げられる。
【0041】本発明の雨筋防止被覆組成物は、(A)水
系ヒドラジン誘導体組成物と、(B)ポリカルボニル化
合物及び/又はポリエポキシ化合物との固形分重量比
が、(A)/(B)=0.1/99.9〜99/1の範
囲内であることが好ましい。これにより、雨筋汚染防止
効果に優れ、低温硬化性と貯蔵安定性を兼ね備え、耐水
性、硬度等に優れた皮膜を与えることができる。この比
率が0.1/99.9未満である場合は、雨筋汚染防止
の効果が出現しないので好ましくない。99/1を超え
ると、得られる塗膜の耐水性に劣り好ましくない。
系ヒドラジン誘導体組成物と、(B)ポリカルボニル化
合物及び/又はポリエポキシ化合物との固形分重量比
が、(A)/(B)=0.1/99.9〜99/1の範
囲内であることが好ましい。これにより、雨筋汚染防止
効果に優れ、低温硬化性と貯蔵安定性を兼ね備え、耐水
性、硬度等に優れた皮膜を与えることができる。この比
率が0.1/99.9未満である場合は、雨筋汚染防止
の効果が出現しないので好ましくない。99/1を超え
ると、得られる塗膜の耐水性に劣り好ましくない。
【0042】発明の第3では、発明の第1における
(A)水系ヒドラジン誘導体組成物に代えて、(C)1
分子中に、ヒドラジン基および/またはセミカルバジド
基を2個以上有するポリヒドラジン化合物と、(D)1
分子中に、ヒドラジン基またはセミカルバジド基と反応
しうる少なくとも1の有機基と、非イオン性親水基また
はイオン性親水基、及び、非イオン性親水基またはイオ
ン性親水基に転化しうる基よりなる群から選ばれる少な
くとも1つの有機基とを有する親水性化合物、の混合物
を含有する。これにより、被覆組成物から得られる塗膜
の親水性を任意にコントロールすることが可能になる。
(A)水系ヒドラジン誘導体組成物に代えて、(C)1
分子中に、ヒドラジン基および/またはセミカルバジド
基を2個以上有するポリヒドラジン化合物と、(D)1
分子中に、ヒドラジン基またはセミカルバジド基と反応
しうる少なくとも1の有機基と、非イオン性親水基また
はイオン性親水基、及び、非イオン性親水基またはイオ
ン性親水基に転化しうる基よりなる群から選ばれる少な
くとも1つの有機基とを有する親水性化合物、の混合物
を含有する。これにより、被覆組成物から得られる塗膜
の親水性を任意にコントロールすることが可能になる。
【0043】(C)ポリヒドラジン化合物は、被覆の優
れた耐水性、雨筋防止機能の持続性を発現するために硬
化剤として機能させることから、1分子中に2個以上の
ヒドラジン基および/またはセミカルバジド基を有する
ものである。ここで、セミカルバジド基の耐加水分解性
が、ヒドラジン基より良好であることから、(C)ポリ
ヒドラジン化合物はセミカルバジド基を有するポリセミ
カルバジド化合物であることが好ましい。(C)ポリヒ
ドラジン化合物としては、ポリヒドラジド化合物、ポリ
セミカルバジド化合物、または式(6)で表される炭酸
ポリヒドラジド類等が挙げられる。
れた耐水性、雨筋防止機能の持続性を発現するために硬
化剤として機能させることから、1分子中に2個以上の
ヒドラジン基および/またはセミカルバジド基を有する
ものである。ここで、セミカルバジド基の耐加水分解性
が、ヒドラジン基より良好であることから、(C)ポリ
ヒドラジン化合物はセミカルバジド基を有するポリセミ
カルバジド化合物であることが好ましい。(C)ポリヒ
ドラジン化合物としては、ポリヒドラジド化合物、ポリ
セミカルバジド化合物、または式(6)で表される炭酸
ポリヒドラジド類等が挙げられる。
【0044】
【化6】
【0045】(式中xは0〜20の整数を意味する。) ポリヒドラジド化合物の具体例としては、蓚酸ジヒドラ
ジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、
グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、ピ
メリン酸ジヒドラジド、スベリン酸ジヒドラジド、アゼ
ライン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデ
カンジヒドラジド、ヘキサデカンジオヒドラジド、1,
4−シクロヘキサンジヒドラジド、酒石酸ジヒドラジ
ド、リンゴ酸ジヒドラジド、イミノジ酢酸ジヒドラジ
ド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、
イタコン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、
テレフタル酸ジヒドラジド、2,6−ナフトエ酸ジヒド
ラジド、1,4−ナフトエ酸ジヒドラジド、4,4‘−
ビスベンゼンジヒドラジド、2,6−ピリジンジヒドラ
ジド等のジカルボン酸ジヒドラジド類、1,3,5−シ
クロヘキサントリカルボン酸トリヒドラジド、トリメリ
ット酸トリヒドラジド、クエン酸トリヒドラジド、ニト
リロ酢酸トリヒドラジド、1,2,4−ブタントリカル
ボン酸トリヒドラジド等のトリカルボン酸トリヒドラジ
ド類、ピロメリット酸テトラヒドラジド、1,4,5,
8−ナフトエ酸テトラヒドラジド、エチレンジアミン四
酢酸テトラヒドラジド等のテトラカルボン酸テトラヒド
ラジド類及び式(7)で表されるがごとき数平均分子量
が500〜500000の酸ヒドラジド系ポリマー等や
それらの併用が挙げられる。
ジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、
グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、ピ
メリン酸ジヒドラジド、スベリン酸ジヒドラジド、アゼ
ライン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデ
カンジヒドラジド、ヘキサデカンジオヒドラジド、1,
4−シクロヘキサンジヒドラジド、酒石酸ジヒドラジ
ド、リンゴ酸ジヒドラジド、イミノジ酢酸ジヒドラジ
ド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、
イタコン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、
テレフタル酸ジヒドラジド、2,6−ナフトエ酸ジヒド
ラジド、1,4−ナフトエ酸ジヒドラジド、4,4‘−
ビスベンゼンジヒドラジド、2,6−ピリジンジヒドラ
ジド等のジカルボン酸ジヒドラジド類、1,3,5−シ
クロヘキサントリカルボン酸トリヒドラジド、トリメリ
ット酸トリヒドラジド、クエン酸トリヒドラジド、ニト
リロ酢酸トリヒドラジド、1,2,4−ブタントリカル
ボン酸トリヒドラジド等のトリカルボン酸トリヒドラジ
ド類、ピロメリット酸テトラヒドラジド、1,4,5,
8−ナフトエ酸テトラヒドラジド、エチレンジアミン四
酢酸テトラヒドラジド等のテトラカルボン酸テトラヒド
ラジド類及び式(7)で表されるがごとき数平均分子量
が500〜500000の酸ヒドラジド系ポリマー等や
それらの併用が挙げられる。
【0046】
【化7】
【0047】(式中、Xは水素原子またはカルボキシル
基であり、Yは水素原子またはメチル基であり、Aはア
クリルアミド、メタアクリルアミド、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステル、無水マレイン酸から選ばれ
る単量体の重合した単位であり、Bはアクリルアミド、
メタアクリルアミド、アクリル酸エステル、メタクリル
酸エステル、無水マレイン酸と共重合可能な単量体の重
合した単位である。また、l、m及びnは下記の各式を
満足する各構成成分のモル分率を示す。 2モル%≦l≦100モル% 0モル%≦m+n≦98モル% l+m+n=100モル% また、上記酸ヒドラジド系ポリマーは、ランダム共重合
体でも、ブロック共重合体でもよい。) ポリセミカルバジド化合物の具体例としては、式(8)
で表されるセミカルバジド誘導体、式(9)で表される
ビスセミカルバジド類等が挙げられる。
基であり、Yは水素原子またはメチル基であり、Aはア
クリルアミド、メタアクリルアミド、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステル、無水マレイン酸から選ばれ
る単量体の重合した単位であり、Bはアクリルアミド、
メタアクリルアミド、アクリル酸エステル、メタクリル
酸エステル、無水マレイン酸と共重合可能な単量体の重
合した単位である。また、l、m及びnは下記の各式を
満足する各構成成分のモル分率を示す。 2モル%≦l≦100モル% 0モル%≦m+n≦98モル% l+m+n=100モル% また、上記酸ヒドラジド系ポリマーは、ランダム共重合
体でも、ブロック共重合体でもよい。) ポリセミカルバジド化合物の具体例としては、式(8)
で表されるセミカルバジド誘導体、式(9)で表される
ビスセミカルバジド類等が挙げられる。
【0048】
【化8】
【0049】(式中、R11は、直鎖状または分岐状の炭
素数2〜20のアルキレンジイソシアネート、置換基を
有しても有さなくても良い炭素数5〜25のシクロアル
キレンジイソシアネート、置換基を有しても有さなくて
も良い炭素数6〜20のアリーレンジイソシアネート、
及び置換基を有しても有さなくても良い炭素数8〜20
のアラルキレンジイソシアネートからなる群から選ばれ
る少なくとも1種のジイソシアネートの3量体〜20量
体オリゴマーに由来する、末端イソシアネート基を有さ
ないポリイソシアネート残基、もしくはR11は炭素数1
〜8のイソシアナトアルキル基で置換されている炭素数
2〜20のアルキレンジイソシアネートに由来する、末
端イソシアネート基を有さないトリイソシアネート残基
を表す。R 12は、水素原子又は炭素数1〜20のアルキ
ル基を表す。R13は、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜2
0のアルキレン基、炭素数5〜20のシクロアルキレン
基、もしくは置換基を有しても有さなくても良い炭素数
6〜10のアリーレン基を表す。nは、0又は1を表
す。l及びmは、各々0又は正の整数を表す。ただし、
20≧(l+m)≧3である。)
素数2〜20のアルキレンジイソシアネート、置換基を
有しても有さなくても良い炭素数5〜25のシクロアル
キレンジイソシアネート、置換基を有しても有さなくて
も良い炭素数6〜20のアリーレンジイソシアネート、
及び置換基を有しても有さなくても良い炭素数8〜20
のアラルキレンジイソシアネートからなる群から選ばれ
る少なくとも1種のジイソシアネートの3量体〜20量
体オリゴマーに由来する、末端イソシアネート基を有さ
ないポリイソシアネート残基、もしくはR11は炭素数1
〜8のイソシアナトアルキル基で置換されている炭素数
2〜20のアルキレンジイソシアネートに由来する、末
端イソシアネート基を有さないトリイソシアネート残基
を表す。R 12は、水素原子又は炭素数1〜20のアルキ
ル基を表す。R13は、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜2
0のアルキレン基、炭素数5〜20のシクロアルキレン
基、もしくは置換基を有しても有さなくても良い炭素数
6〜10のアリーレン基を表す。nは、0又は1を表
す。l及びmは、各々0又は正の整数を表す。ただし、
20≧(l+m)≧3である。)
【0050】
【化9】
【0051】(式中、R14は、直鎖状または分岐状の炭
素数2〜20の2価の脂肪族残基、炭素数6〜25の2
価の脂環族残基、置換基を有しても有さなくても良い炭
素数6〜25の2価の芳香族残基、及び置換基を有して
も有さなくても良い炭素数6〜25の2価の芳香脂環族
残基を表す。R2 は、水素原子又は炭素数1〜20のア
ルキル基を表す。) 上記ポリセミカルバジド化合物の中で、式(8)で表さ
れるセミカルバジド誘導体は、被覆組成物の硬化剤とし
て用いた場合、多官能の上、後で述べるポリカルボニル
化合物等に対する相溶性が良好なため、架橋能力が高
く、強靭でかつ耐水性に優れた皮膜を得ることができる
ので非常に好ましい。
素数2〜20の2価の脂肪族残基、炭素数6〜25の2
価の脂環族残基、置換基を有しても有さなくても良い炭
素数6〜25の2価の芳香族残基、及び置換基を有して
も有さなくても良い炭素数6〜25の2価の芳香脂環族
残基を表す。R2 は、水素原子又は炭素数1〜20のア
ルキル基を表す。) 上記ポリセミカルバジド化合物の中で、式(8)で表さ
れるセミカルバジド誘導体は、被覆組成物の硬化剤とし
て用いた場合、多官能の上、後で述べるポリカルボニル
化合物等に対する相溶性が良好なため、架橋能力が高
く、強靭でかつ耐水性に優れた皮膜を得ることができる
ので非常に好ましい。
【0052】式(8)で表されるセミカルバジド誘導体
は、1分子中に−NCO基を3個以上有するポリイソシ
アネート化合物とヒドラジン誘導体とを反応させること
によって得られる。該1分子中に−NCO基を3個以上
有するポリイソシアネート化合物としては、例えば、ジ
イソシアネート化合物をビュレット結合、尿素結合、イ
ソシアヌレート結合、ウレタン結合、アロファネート結
合、ウレトジオン結合等を形成することによりオリゴマ
ー化したポリイソシアネート化合物、及びこれらの併用
が挙げられる。
は、1分子中に−NCO基を3個以上有するポリイソシ
アネート化合物とヒドラジン誘導体とを反応させること
によって得られる。該1分子中に−NCO基を3個以上
有するポリイソシアネート化合物としては、例えば、ジ
イソシアネート化合物をビュレット結合、尿素結合、イ
ソシアヌレート結合、ウレタン結合、アロファネート結
合、ウレトジオン結合等を形成することによりオリゴマ
ー化したポリイソシアネート化合物、及びこれらの併用
が挙げられる。
【0053】上記ジイソシアネート化合物の例として
は、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等のア
ルキレンジイソシアネート、4,4−メチレンビスシク
ロヘキシルジイソシアネート(水添MDI)、イソフォ
ロンジイソシアネート(IPDI)、ジメチルシクロヘ
キサンジイソシアネート(水添XDI)等のシクロアル
キレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシア
ネート、2,6−トリレンジイソシアネートおよびその
混合物(TDI)、ジフェニルメタン−4,4−ジイソ
シアネート(MDI)、ナフタレン−1,5−ジイソシ
アネート(NDI)、3,3−ジメチル−4,4−ビフ
ェニレンジイソシアネート(TODI)、粗製TDI、
ポリメチレンポリフェニルジイソシアネート、粗製MD
I、フェニレンジイソシアネート等のアリーレンジイソ
シアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)等
のアラルキレンジイソシアネート等、及びこれらの併用
が挙げられる。
は、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等のア
ルキレンジイソシアネート、4,4−メチレンビスシク
ロヘキシルジイソシアネート(水添MDI)、イソフォ
ロンジイソシアネート(IPDI)、ジメチルシクロヘ
キサンジイソシアネート(水添XDI)等のシクロアル
キレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシア
ネート、2,6−トリレンジイソシアネートおよびその
混合物(TDI)、ジフェニルメタン−4,4−ジイソ
シアネート(MDI)、ナフタレン−1,5−ジイソシ
アネート(NDI)、3,3−ジメチル−4,4−ビフ
ェニレンジイソシアネート(TODI)、粗製TDI、
ポリメチレンポリフェニルジイソシアネート、粗製MD
I、フェニレンジイソシアネート等のアリーレンジイソ
シアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)等
のアラルキレンジイソシアネート等、及びこれらの併用
が挙げられる。
【0054】これらジイソシアネート化合物のうち、生
成するセミカルバジド誘導体を含有する組成物を用いた
皮膜の耐熱黄変性、耐候性等の向上の点からアルキレン
ジイソシアネート、シクロアルキレンジイソシアネート
が望ましい。更に、上記したポリイソシアネート化合物
以外にも、1,8−ジイソシアナト−4−イソシアナト
メチルオクタン等の、炭素数1〜8のイソシアナトアル
キル基で置換されている炭素数2〜20のアルキレンジ
イソシアネート等を挙げることができるが、後述するポ
リカルボニル化合物等との相溶性の観点から、前述し
た、ジイソシアネート化合物をオリゴマー化して得られ
るポリイソシアネート化合物を用いることが好ましい。
成するセミカルバジド誘導体を含有する組成物を用いた
皮膜の耐熱黄変性、耐候性等の向上の点からアルキレン
ジイソシアネート、シクロアルキレンジイソシアネート
が望ましい。更に、上記したポリイソシアネート化合物
以外にも、1,8−ジイソシアナト−4−イソシアナト
メチルオクタン等の、炭素数1〜8のイソシアナトアル
キル基で置換されている炭素数2〜20のアルキレンジ
イソシアネート等を挙げることができるが、後述するポ
リカルボニル化合物等との相溶性の観点から、前述し
た、ジイソシアネート化合物をオリゴマー化して得られ
るポリイソシアネート化合物を用いることが好ましい。
【0055】上記1分子中に−NCO基を3個以上有す
るポリイソシアネート化合物を用いて合成したセミカル
バジド誘導体は、多官能となるため架橋密度が高く強靭
な皮膜を与えることができるが、1分子中のセミカルバ
ジド基の数が多くなりすぎると生成するセミカルバジド
誘導体の粘度が高くなり取り扱いが困難となる。従っ
て、セミカルバジド誘導体の合成に用いるポリイソシア
ネート化合物の1分子中の−NCO基の数は3〜20個
が好ましい。
るポリイソシアネート化合物を用いて合成したセミカル
バジド誘導体は、多官能となるため架橋密度が高く強靭
な皮膜を与えることができるが、1分子中のセミカルバ
ジド基の数が多くなりすぎると生成するセミカルバジド
誘導体の粘度が高くなり取り扱いが困難となる。従っ
て、セミカルバジド誘導体の合成に用いるポリイソシア
ネート化合物の1分子中の−NCO基の数は3〜20個
が好ましい。
【0056】これらのポリイソシアネート化合物のう
ち、それから誘導されるセミカルバジド誘導体が、後述
するポリカルボニル化合物等との相溶性に優れ、該セミ
カルバジド誘導体を含有してなる被覆組成物から生成す
る皮膜の硬度、耐薬品性、耐熱性等の点から好ましいも
のとしては、例えば、基本骨格としてイソシアヌレート
構造またはビュレット構造を有するものが挙げられる。
また、ポリカルボニル化合物等との被覆組成物から得ら
れる皮膜の柔軟性に優れるものとしては、例えば、基本
骨格としてウレタン構造を有するものが挙げられる。基
本骨格としてイソシアヌレート構造を有するポリイソシ
アネート化合物としては、例えば特開昭55−3838
0号公報等に記載されているがごときヘキサメチレンジ
イソシアネートのイソシアヌレート型ポリイソシアネー
ト、特開昭57−78460号公報に記載されているが
ごときイソホロンジイソシアネートとヘキサメチレンジ
イソシアネートとの共重合イソシアヌレート型ポリイソ
シアネート、特開昭57−47321号公報等に記載さ
れているがごとき多官能アルコールで変性されたイソシ
アヌレート型ポリイソシアネート、特開昭64−331
15号公報に記載されているがごとき低粘度イソシアヌ
レート型ポリイソシアネート、特開平6−312969
号公報に記載されているがごとき高分岐型イソシアヌレ
ート型ポリイソシアネート等に代表される、ジイソシア
ネート化合物を触媒の存在下に環状3量化反応を行い、
かつその転化率をおおむね5〜80重量%、好ましくは
10〜60重量%で停止した後、余剰のジイソシアネー
ト化合物を除去精製して得られるイソシアヌレート構造
を有するポリイソシアネート化合物が挙げられる。
ち、それから誘導されるセミカルバジド誘導体が、後述
するポリカルボニル化合物等との相溶性に優れ、該セミ
カルバジド誘導体を含有してなる被覆組成物から生成す
る皮膜の硬度、耐薬品性、耐熱性等の点から好ましいも
のとしては、例えば、基本骨格としてイソシアヌレート
構造またはビュレット構造を有するものが挙げられる。
また、ポリカルボニル化合物等との被覆組成物から得ら
れる皮膜の柔軟性に優れるものとしては、例えば、基本
骨格としてウレタン構造を有するものが挙げられる。基
本骨格としてイソシアヌレート構造を有するポリイソシ
アネート化合物としては、例えば特開昭55−3838
0号公報等に記載されているがごときヘキサメチレンジ
イソシアネートのイソシアヌレート型ポリイソシアネー
ト、特開昭57−78460号公報に記載されているが
ごときイソホロンジイソシアネートとヘキサメチレンジ
イソシアネートとの共重合イソシアヌレート型ポリイソ
シアネート、特開昭57−47321号公報等に記載さ
れているがごとき多官能アルコールで変性されたイソシ
アヌレート型ポリイソシアネート、特開昭64−331
15号公報に記載されているがごとき低粘度イソシアヌ
レート型ポリイソシアネート、特開平6−312969
号公報に記載されているがごとき高分岐型イソシアヌレ
ート型ポリイソシアネート等に代表される、ジイソシア
ネート化合物を触媒の存在下に環状3量化反応を行い、
かつその転化率をおおむね5〜80重量%、好ましくは
10〜60重量%で停止した後、余剰のジイソシアネー
ト化合物を除去精製して得られるイソシアヌレート構造
を有するポリイソシアネート化合物が挙げられる。
【0057】基本骨格としてビュレット構造を有するポ
リイソシアネート化合物としては、例えば特開昭53−
106797号公報、特開昭55−11452号公報等
に記載されているがごときヘキサメチレンジイソシアネ
ート系ビュレット型ポリイソシアネート、特開昭59−
95259号公報に記載されているがごときイソホロン
ジイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートと
の共重合ビュレット型ポリイソシアネート等に代表され
る、水、t−ブタノール、尿素等のいわゆるビュレット
化剤とジイソシアネートとを、ビュレット化剤/ジイソ
シアネートが当量比1/2〜1/100、好ましくは1
/3〜1/50で反応させた後、余剰のジイソシアネー
ト化合物を除去精製して得られるビュレット構造を有す
るポリイソシアネート化合物が挙げられる。
リイソシアネート化合物としては、例えば特開昭53−
106797号公報、特開昭55−11452号公報等
に記載されているがごときヘキサメチレンジイソシアネ
ート系ビュレット型ポリイソシアネート、特開昭59−
95259号公報に記載されているがごときイソホロン
ジイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートと
の共重合ビュレット型ポリイソシアネート等に代表され
る、水、t−ブタノール、尿素等のいわゆるビュレット
化剤とジイソシアネートとを、ビュレット化剤/ジイソ
シアネートが当量比1/2〜1/100、好ましくは1
/3〜1/50で反応させた後、余剰のジイソシアネー
ト化合物を除去精製して得られるビュレット構造を有す
るポリイソシアネート化合物が挙げられる。
【0058】基本骨格としてウレタン構造を有するポリ
イソシアネート化合物としては、例えば特開昭61−2
8518号公報や特開平4−50277号公報等に記載
されているがごときポリカプロラクトンポリオールとジ
イソシアネートとを−NCO/−OH当量比5〜40で
反応させた後、余剰のジイソシアネートを除去精製して
得られるウレタン型ポリイソシアネート等が挙げられ
る。とくに分子量が2000未満である場合には柔軟性
に加え、耐水性、耐熱性等に優れたものとなり、なおか
つ高い硬度を発現することができる。
イソシアネート化合物としては、例えば特開昭61−2
8518号公報や特開平4−50277号公報等に記載
されているがごときポリカプロラクトンポリオールとジ
イソシアネートとを−NCO/−OH当量比5〜40で
反応させた後、余剰のジイソシアネートを除去精製して
得られるウレタン型ポリイソシアネート等が挙げられ
る。とくに分子量が2000未満である場合には柔軟性
に加え、耐水性、耐熱性等に優れたものとなり、なおか
つ高い硬度を発現することができる。
【0059】ポリイソシアネート化合物と反応させるヒ
ドラジン誘導体としては、例えばヒドラジン及びその水
和物、メチルヒドラジン、エチルヒドラジン等のモノア
ルキルヒドラジン、エチレン−1,2−ジヒドラジン、
プロピレン−1,3−ジヒドラジン、ブチレン−1,4
−ジヒドラジン等のジヒドラジン化合物、蓚酸ジヒドラ
ジド、マロン酸ジヒドラジド、こはく酸ジヒドラジド、
グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セ
バシン酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマ
ル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、イソフタ
ル酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジド等のジカルボ
ン酸ジヒドラジド類、トリメリット酸トリヒドラジド等
のトリカルボン酸トリヒドラジド類、上記一般式(6)
で表される炭酸ポリヒドラジド類、また上記一般式
(9)で表されるビスセミカルバジド類等、及びそれら
の併用が挙げられる。
ドラジン誘導体としては、例えばヒドラジン及びその水
和物、メチルヒドラジン、エチルヒドラジン等のモノア
ルキルヒドラジン、エチレン−1,2−ジヒドラジン、
プロピレン−1,3−ジヒドラジン、ブチレン−1,4
−ジヒドラジン等のジヒドラジン化合物、蓚酸ジヒドラ
ジド、マロン酸ジヒドラジド、こはく酸ジヒドラジド、
グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セ
バシン酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマ
ル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、イソフタ
ル酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジド等のジカルボ
ン酸ジヒドラジド類、トリメリット酸トリヒドラジド等
のトリカルボン酸トリヒドラジド類、上記一般式(6)
で表される炭酸ポリヒドラジド類、また上記一般式
(9)で表されるビスセミカルバジド類等、及びそれら
の併用が挙げられる。
【0060】上記セミカルバジド誘導体の製造におい
て、前述したポリイソシアネート化合物のNCO基と、
ヒドラジン誘導体中の−NHNH2 基または−NHNH
2 基に転化し得る基との当量比は、1:1.2〜10
0、好ましくは1:2〜80、さらに好ましくは1:4
〜50である。当量比が1:1.2未満である場合は、
生成物が高分子量化し、粘度の上昇が著しく好ましくな
い。また1:100より大きくなると未反応のヒドラジ
ン誘導体が多く存在し好ましくない。
て、前述したポリイソシアネート化合物のNCO基と、
ヒドラジン誘導体中の−NHNH2 基または−NHNH
2 基に転化し得る基との当量比は、1:1.2〜10
0、好ましくは1:2〜80、さらに好ましくは1:4
〜50である。当量比が1:1.2未満である場合は、
生成物が高分子量化し、粘度の上昇が著しく好ましくな
い。また1:100より大きくなると未反応のヒドラジ
ン誘導体が多く存在し好ましくない。
【0061】セミカルバジド誘導体を製造後、余剰のヒ
ドラジン誘導体は必要に応じ蒸留、抽出等で除去するこ
とができる。またセミカルバジド組成物は、無溶媒また
は溶媒中で製造できる。溶媒としては、NCO基に不活
性であるか、または反応成分よりも活性の低いものが使
用できる。溶媒はセミカルバジド組成物中に残存しても
良いが、常圧あるいは減圧下で加熱し蒸留除去すること
もできる。
ドラジン誘導体は必要に応じ蒸留、抽出等で除去するこ
とができる。またセミカルバジド組成物は、無溶媒また
は溶媒中で製造できる。溶媒としては、NCO基に不活
性であるか、または反応成分よりも活性の低いものが使
用できる。溶媒はセミカルバジド組成物中に残存しても
良いが、常圧あるいは減圧下で加熱し蒸留除去すること
もできる。
【0062】発明の第3で使用する(D)親水性化合物
は、(C)ポリヒドラジン化合物と反応して親水性を付
与する機能を有する。そのため、(D)親水性化合物
は、ヒドラジン基またはセミカルバジド基と反応しうる
少なくとも1の有機基を有する。そのような基として
は、アルド基、ケト基、エポキシ基、アミン基などがあ
げられるが、好ましくはアルド基またはケト基である。
は、(C)ポリヒドラジン化合物と反応して親水性を付
与する機能を有する。そのため、(D)親水性化合物
は、ヒドラジン基またはセミカルバジド基と反応しうる
少なくとも1の有機基を有する。そのような基として
は、アルド基、ケト基、エポキシ基、アミン基などがあ
げられるが、好ましくはアルド基またはケト基である。
【0063】また、(D)親水性化合物は、非イオン性
親水基またはイオン性親水基、及び、非イオン性親水基
またはイオン性親水基に転化しうる基よりなる群から選
ばれる少なくとも1つの有機基を有する。そのような基
としては、水酸基、ポリアルキレンオキサイド基、リン
酸基及び/またはその塩等をあげることができるが、好
ましくはカルボキシル基及び/またはその塩、スルホン
酸基及び/またはその塩である。さらに好ましくは、一
分子中にアルド基またはケト基と、カルボン酸基または
スルホン酸基からとからなるケトン酸化合物及び/又は
その塩である。具体的に例示すれば、ケトンスルホン酸
類としては、スルホン酸ベンズアルデヒド、ジスルホン
酸ベンズアルデヒド、ケトカルボン酸類としては、モノ
ケトンカルボン酸としては一般式(10)で示される。
親水基またはイオン性親水基、及び、非イオン性親水基
またはイオン性親水基に転化しうる基よりなる群から選
ばれる少なくとも1つの有機基を有する。そのような基
としては、水酸基、ポリアルキレンオキサイド基、リン
酸基及び/またはその塩等をあげることができるが、好
ましくはカルボキシル基及び/またはその塩、スルホン
酸基及び/またはその塩である。さらに好ましくは、一
分子中にアルド基またはケト基と、カルボン酸基または
スルホン酸基からとからなるケトン酸化合物及び/又は
その塩である。具体的に例示すれば、ケトンスルホン酸
類としては、スルホン酸ベンズアルデヒド、ジスルホン
酸ベンズアルデヒド、ケトカルボン酸類としては、モノ
ケトンカルボン酸としては一般式(10)で示される。
【0064】
【化10】
【0065】(R6 は、水素原子、フェニル基、又は置
換されていないか或いはヒドロキシル基又は炭素数1〜
8のアルコキシ基で置換されている直鎖状または分岐状
の炭素数1〜30のアルキル基を表す。R7 は、置換さ
れていないか或いはヒドロキシル基又は炭素数1〜8の
アルコキシ基で置換されている直鎖状または分岐状の炭
素数1〜30のアルキレン基を表す。pは0又は1を表
す。) 具体的に例えばピルビン酸、レブリン酸、アセト酢酸、
トリメチルピルビン酸、プロピオニル酢酸、ベンゾイル
ギ酸、フェニルピルビン酸、ケトカプリン酸、ケトウン
デカン酸、ケトステアリン酸、ケトヘンエイコセン酸、
ベンゾイル酢酸、ベンゾイルプロピオン酸、ケトグリコ
ン酸等が挙げられる。モノケトンジカルボン酸としては
一般式(11)で示される。
換されていないか或いはヒドロキシル基又は炭素数1〜
8のアルコキシ基で置換されている直鎖状または分岐状
の炭素数1〜30のアルキル基を表す。R7 は、置換さ
れていないか或いはヒドロキシル基又は炭素数1〜8の
アルコキシ基で置換されている直鎖状または分岐状の炭
素数1〜30のアルキレン基を表す。pは0又は1を表
す。) 具体的に例えばピルビン酸、レブリン酸、アセト酢酸、
トリメチルピルビン酸、プロピオニル酢酸、ベンゾイル
ギ酸、フェニルピルビン酸、ケトカプリン酸、ケトウン
デカン酸、ケトステアリン酸、ケトヘンエイコセン酸、
ベンゾイル酢酸、ベンゾイルプロピオン酸、ケトグリコ
ン酸等が挙げられる。モノケトンジカルボン酸としては
一般式(11)で示される。
【0066】
【化11】
【0067】(R8 、R9 は、各々独立して、置換され
ていないか或いはヒドロキシル基又は炭素数1〜8のア
ルコキシ基で置換されている直鎖状または分岐状の炭素
数1〜30のアルキレン基を表す。q、rは、各々0又
は1を表す。) 具体的に例えばケトマロン酸、アセトンジカルボン酸、
2−ケトグルタル酸、アセトンジ酢酸、アセトンジプロ
ピオン酸等が挙げられる。ケトン酸の塩は、上記ケトン
酸を塩基で中和することにより得ることができる。中和
に用いる塩基としては、例えばKOH、NaOH、Li
OH等のアルカリ金属の水酸化物、アミン類等や、これ
らの併用が挙げられる。
ていないか或いはヒドロキシル基又は炭素数1〜8のア
ルコキシ基で置換されている直鎖状または分岐状の炭素
数1〜30のアルキレン基を表す。q、rは、各々0又
は1を表す。) 具体的に例えばケトマロン酸、アセトンジカルボン酸、
2−ケトグルタル酸、アセトンジ酢酸、アセトンジプロ
ピオン酸等が挙げられる。ケトン酸の塩は、上記ケトン
酸を塩基で中和することにより得ることができる。中和
に用いる塩基としては、例えばKOH、NaOH、Li
OH等のアルカリ金属の水酸化物、アミン類等や、これ
らの併用が挙げられる。
【0068】上記アミン類の具体例としては、例えばア
ンモニア、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチ
ルアミン、N−メチルエタノールアミン、ジエタノール
アミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、メチルジエタ
ノールアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン、トリエチルアミン、ピロリジン、ピペリジ
ン、モルホリン等が挙げられる。
ンモニア、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチ
ルアミン、N−メチルエタノールアミン、ジエタノール
アミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、メチルジエタ
ノールアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン、トリエチルアミン、ピロリジン、ピペリジ
ン、モルホリン等が挙げられる。
【0069】(C)ポリヒドラジン化合物と(D)親水
性化合物との混合は、任意の割合で行うことができる
が、ポリヒドラジン化合物中のヒドラジン基および/ま
たはセミカルバジド基に対する親水性化合物中のアルド
基および/またはケト基の比が、(アルド基、ケト基)
/(ヒドラジン基、セミカルバジド基)モル比で0.0
01〜10の範囲であることが好ましい。
性化合物との混合は、任意の割合で行うことができる
が、ポリヒドラジン化合物中のヒドラジン基および/ま
たはセミカルバジド基に対する親水性化合物中のアルド
基および/またはケト基の比が、(アルド基、ケト基)
/(ヒドラジン基、セミカルバジド基)モル比で0.0
01〜10の範囲であることが好ましい。
【0070】また(C)ポリヒドラジン化合物と(D)
親水性化合物との混合は、任意の温度範囲において、無
溶媒または溶媒中で行うことができる。上記溶媒の具体
例としては、水、t−ブタノール、イソプロパノール、
2−ブトキシエタール等のアルコール類、ジオキサン、
テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエ
ーテル等のエーテル系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド等のアミド系溶媒、N−メチル−2
−ピロリドン等のラクタム系溶媒、ジメチルスルホキシ
ド等のスルホキシド系溶媒、酢酸エチル、セロソルブア
セテート等のエステル系溶媒、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素系溶媒、n−ヘキサン等の脂肪族炭化水
素系溶媒等やその併用が挙げられる。
親水性化合物との混合は、任意の温度範囲において、無
溶媒または溶媒中で行うことができる。上記溶媒の具体
例としては、水、t−ブタノール、イソプロパノール、
2−ブトキシエタール等のアルコール類、ジオキサン、
テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエ
ーテル等のエーテル系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド等のアミド系溶媒、N−メチル−2
−ピロリドン等のラクタム系溶媒、ジメチルスルホキシ
ド等のスルホキシド系溶媒、酢酸エチル、セロソルブア
セテート等のエステル系溶媒、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素系溶媒、n−ヘキサン等の脂肪族炭化水
素系溶媒等やその併用が挙げられる。
【0071】本発明において、塗膜の硬化性を高める目
的から(A)水系ヒドラジン誘導体組成物と、(C)ポ
リヒドラジン化合物を併用することもでき、その使用す
る比率としては、(A)/(C)が、100/0〜0.
1/99.9であり、好ましくは10/0〜1/9であ
る。本発明の雨筋防止被覆組成物は、(A)水系ヒドラ
ジン誘導体組成物や(C)ポリヒドラジン化合物と、
(B)ポリカルボニル化合物もしくはポリエポキシ化合
物との反応性を制御する目的で、式(12)で表される
モノケトン類を混合する事ができる。
的から(A)水系ヒドラジン誘導体組成物と、(C)ポ
リヒドラジン化合物を併用することもでき、その使用す
る比率としては、(A)/(C)が、100/0〜0.
1/99.9であり、好ましくは10/0〜1/9であ
る。本発明の雨筋防止被覆組成物は、(A)水系ヒドラ
ジン誘導体組成物や(C)ポリヒドラジン化合物と、
(B)ポリカルボニル化合物もしくはポリエポキシ化合
物との反応性を制御する目的で、式(12)で表される
モノケトン類を混合する事ができる。
【0072】R15R16C=O(12) (式中R15、R16は各々、水素原子、直鎖状もしくは分
岐状の2〜20個の炭素原子を有する脂肪族残基、5〜
20個の炭素原子を有する脂環族残基、置換基を有して
も有さなくても良い芳香族残基、から選ばれた少なくと
もいずれか一を表す。またR15、R16環状構造を形成し
ても良い。) 前記式(12)で表されるモノケトン類としては、30
〜200℃の比較的低沸点のもの(例えばアセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノン等)が上記反応性の制御がし易く好ましい。
岐状の2〜20個の炭素原子を有する脂肪族残基、5〜
20個の炭素原子を有する脂環族残基、置換基を有して
も有さなくても良い芳香族残基、から選ばれた少なくと
もいずれか一を表す。またR15、R16環状構造を形成し
ても良い。) 前記式(12)で表されるモノケトン類としては、30
〜200℃の比較的低沸点のもの(例えばアセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノン等)が上記反応性の制御がし易く好ましい。
【0073】本発明において、雨筋防止被覆組成物に
は、(F)紫外線吸収剤および/または光安定剤を含有
することが、塗膜の高耐候性化を付与する観点から好ま
しく、これにより、さらなる高耐久性化が可能となる。
紫外線吸収剤を例示すると、分子内にラジカル重合性の
二重結合を有するラジカル重合性のもの、光安定剤とし
て、分子内にラジカル重合性の二重結合を有するラジカ
ル重合性のものが挙げられる。具体的には、紫外線吸収
剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール
系、トリアジン系から選ばれる少なくとも1種が好まし
い。ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤としては、具体的
には、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒド
ロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−
ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−
ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、
ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシ
フェニル)メタン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,
4’ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−
テトラヒドロキシベンゾフェノン、4−ドデシルオキシ
−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4
−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒ
ドロキシ−4−ステアリルオキシベンゾフェノンなどが
ある。ラジカル重合性ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤
として具体的には、2−ヒドロキシ−4−アクリロキシ
ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メタクリロキシ
ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−アクリロキシベ
ンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−メタクリロキシベ
ンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(アクリロキシ−
エトキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(メ
タクリロキシ−エトキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロ
キシ−4−(メタクリロキシ−ジエトキシ)ベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−(アクリロキシ−トリエト
キシ)ベンゾフェノンなどがある。ベンゾトリアゾール
系の紫外線吸収剤として具体的には、2−(2’−ヒド
ロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾト
リアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オ
クチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒド
ロキシ−3,5−ジ−tert−オクチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’,
5’−ビス(α,α’−ジメチルベンジル)フェニル〕
ベンゾトリアゾール)、メチル−3−〔3−tert−
ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)
−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネートとポリエチ
レングリコール(分子量300)との縮合物(日本チバ
ガイギー(株)製、製品名:TINUVIN113
0)、イソオクチル−3−〔3−(2H−ベンゾトリア
ゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル〕プロピオネート(日本チバガイギー
(株)製、製品名:TINUVIN384)、2−(3
−ドデシル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベ
ンゾトリアゾール(日本チバガイギー(株)製、製品
名:TINUVIN571)、2−(2’−ヒドロキシ
−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−
5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキ
シ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)ベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オク
トキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒ
ドロキシ−3’−(3’’,4’’,5’’,6’’−
テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェ
ニル〕ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス〔4
−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2
H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール〕、2
−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−
ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール
(日本チバガイギー(株)製、製品名:TINUVIN
900)などがある。ラジカル重合性ベンゾトリアゾー
ル系の紫外線吸収剤として具体的には、2−(2’−ヒ
ドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2
H−ベンゾトリアゾール(大塚化学(株)製、製品名:
RUVA−93)、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メ
タクリロキシエチル−3−tert−ブチルフェニル)
−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ
−5’−メタクリリルオキシプロピル−3−tert−
ブチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾ
ール、3−メタクリロイル−2−ヒドロキシプロピル−
3−〔3’−(2’’−ベンゾトリアゾリル)−4−ヒ
ドロキシ−5−tert−ブチル〕フェニルプロピオネ
ート(日本チバガイギー(株)製、製品名:CGL−1
04)などがある。トリアジン系紫外線吸収剤として具
体的には、TINUVIN400(製品名、日本チバガ
イギー(株)製)などがある。さらに、無機系の紫外線
吸収剤として、酸化セリウム結晶微粒子または該酸化セ
リウム結晶微粒子を他無機粒子へコーティングした材料
が挙げられる。具体的な商品名を例示すると、ニードラ
ールW−15、U−15、W−100、U−100(多
木化学(株)製)、セリガードS−3018−02、T
−3018−02、M−3018−03(日本無機化学
工業(株)製)等がある。また光安定剤としては、ヒン
ダードアミン系から選ばれる少なくとも1種を用いるこ
とが好ましい。ヒンダードアミン系光安定剤としては、
塩基性が低いものが好ましく、具体的には塩基定数(p
Kb)が8以上のものが好ましい。具体的には、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)サ
クシネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペン
タメチル−4−ピペリジル)2−(3,5−ジ−ter
t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−ブチルマ
ロネート、1−〔2−〔3−(3,5−ジ−tert−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピニルオキシ〕
エチル〕−4−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピニルオキシ〕−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケー
トとメチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−
ピペリジル−セバケートの混合物(日本チバガイギー
(株)製、製品名:TINUVIN292)、ビス(1
−オクトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)セバケート、TINUVIN123(製品
名、日本チバガイギー(株)製)などがある。ラジカル
重合性ヒンダードアミン系光安定剤として具体的には、
1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメ
タクリレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4
−ピペリジルアクリレート、2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジルメタクリレート、2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジルアクリレート、1,
2,2,6,6−ペンタメチル−4−イミノピペリジル
メタクリレート、2,2,6,6,−テトラメチル−4
−イミノピペリジルメタクリレート、4−シアノ−2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレ
ート、4−シアノ−1,2,2,6,6−ペンタメチル
−4−ピペリジルメタクリレートなどがある。(F)紫
外線吸収剤および/または光安定剤は、雨筋防止被覆組
成物の固形分重量に対して0.1重量%〜5重量%用い
ることが好ましい。
は、(F)紫外線吸収剤および/または光安定剤を含有
することが、塗膜の高耐候性化を付与する観点から好ま
しく、これにより、さらなる高耐久性化が可能となる。
紫外線吸収剤を例示すると、分子内にラジカル重合性の
二重結合を有するラジカル重合性のもの、光安定剤とし
て、分子内にラジカル重合性の二重結合を有するラジカ
ル重合性のものが挙げられる。具体的には、紫外線吸収
剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール
系、トリアジン系から選ばれる少なくとも1種が好まし
い。ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤としては、具体的
には、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒド
ロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−
ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−
ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、
ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシ
フェニル)メタン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,
4’ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−
テトラヒドロキシベンゾフェノン、4−ドデシルオキシ
−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4
−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒ
ドロキシ−4−ステアリルオキシベンゾフェノンなどが
ある。ラジカル重合性ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤
として具体的には、2−ヒドロキシ−4−アクリロキシ
ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メタクリロキシ
ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−アクリロキシベ
ンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−メタクリロキシベ
ンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(アクリロキシ−
エトキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(メ
タクリロキシ−エトキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロ
キシ−4−(メタクリロキシ−ジエトキシ)ベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−(アクリロキシ−トリエト
キシ)ベンゾフェノンなどがある。ベンゾトリアゾール
系の紫外線吸収剤として具体的には、2−(2’−ヒド
ロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾト
リアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オ
クチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒド
ロキシ−3,5−ジ−tert−オクチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’,
5’−ビス(α,α’−ジメチルベンジル)フェニル〕
ベンゾトリアゾール)、メチル−3−〔3−tert−
ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)
−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネートとポリエチ
レングリコール(分子量300)との縮合物(日本チバ
ガイギー(株)製、製品名:TINUVIN113
0)、イソオクチル−3−〔3−(2H−ベンゾトリア
ゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル〕プロピオネート(日本チバガイギー
(株)製、製品名:TINUVIN384)、2−(3
−ドデシル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベ
ンゾトリアゾール(日本チバガイギー(株)製、製品
名:TINUVIN571)、2−(2’−ヒドロキシ
−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−
5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキ
シ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)ベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オク
トキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒ
ドロキシ−3’−(3’’,4’’,5’’,6’’−
テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェ
ニル〕ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス〔4
−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2
H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール〕、2
−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−
ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール
(日本チバガイギー(株)製、製品名:TINUVIN
900)などがある。ラジカル重合性ベンゾトリアゾー
ル系の紫外線吸収剤として具体的には、2−(2’−ヒ
ドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2
H−ベンゾトリアゾール(大塚化学(株)製、製品名:
RUVA−93)、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メ
タクリロキシエチル−3−tert−ブチルフェニル)
−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ
−5’−メタクリリルオキシプロピル−3−tert−
ブチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾ
ール、3−メタクリロイル−2−ヒドロキシプロピル−
3−〔3’−(2’’−ベンゾトリアゾリル)−4−ヒ
ドロキシ−5−tert−ブチル〕フェニルプロピオネ
ート(日本チバガイギー(株)製、製品名:CGL−1
04)などがある。トリアジン系紫外線吸収剤として具
体的には、TINUVIN400(製品名、日本チバガ
イギー(株)製)などがある。さらに、無機系の紫外線
吸収剤として、酸化セリウム結晶微粒子または該酸化セ
リウム結晶微粒子を他無機粒子へコーティングした材料
が挙げられる。具体的な商品名を例示すると、ニードラ
ールW−15、U−15、W−100、U−100(多
木化学(株)製)、セリガードS−3018−02、T
−3018−02、M−3018−03(日本無機化学
工業(株)製)等がある。また光安定剤としては、ヒン
ダードアミン系から選ばれる少なくとも1種を用いるこ
とが好ましい。ヒンダードアミン系光安定剤としては、
塩基性が低いものが好ましく、具体的には塩基定数(p
Kb)が8以上のものが好ましい。具体的には、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)サ
クシネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペン
タメチル−4−ピペリジル)2−(3,5−ジ−ter
t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−ブチルマ
ロネート、1−〔2−〔3−(3,5−ジ−tert−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピニルオキシ〕
エチル〕−4−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピニルオキシ〕−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケー
トとメチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−
ピペリジル−セバケートの混合物(日本チバガイギー
(株)製、製品名:TINUVIN292)、ビス(1
−オクトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)セバケート、TINUVIN123(製品
名、日本チバガイギー(株)製)などがある。ラジカル
重合性ヒンダードアミン系光安定剤として具体的には、
1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメ
タクリレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4
−ピペリジルアクリレート、2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジルメタクリレート、2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジルアクリレート、1,
2,2,6,6−ペンタメチル−4−イミノピペリジル
メタクリレート、2,2,6,6,−テトラメチル−4
−イミノピペリジルメタクリレート、4−シアノ−2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレ
ート、4−シアノ−1,2,2,6,6−ペンタメチル
−4−ピペリジルメタクリレートなどがある。(F)紫
外線吸収剤および/または光安定剤は、雨筋防止被覆組
成物の固形分重量に対して0.1重量%〜5重量%用い
ることが好ましい。
【0074】(F)紫外線吸収剤および/または光安定
剤を雨筋防止被覆組成物に含有させる方法としては、特
開平3−37288号公報または特開平4−29857
3号公報に記載の水性エマルジョンに紫外線吸収剤およ
び/または光安定剤を後添加する方法、特開昭64−2
0201号公報、特開平7−292009号公報に記載
の紫外線吸収剤を、ポリカルボニル化合物もしくはポリ
エポキシ化合物の両者若しくは片方の重合中に添加する
方法、特開平3−128978号公報に記載のラジカル
重合性の二重結合を有する光安定剤を、ポリカルボニル
化合物もしくはポリエポキシ化合物の両者若しくは片方
の重合中に用いる方法、特開平5−39327号公報に
記載のラジカル重合性の二重結合を有する紫外線吸収剤
をポリカルボニル化合物若しくはポリエポキシ化合物の
両者若しくは片方の重合中に用いる方法、さらに特開平
7−173404号公報に記載の、重合中のシリル基を
安定化させるために重合を中性付近のpHで実施するシ
リコーン変性アクリル系エマルジョンに紫外線吸収剤お
よび/または光安定剤を共重合もしくは後添加する方法
等が例示され、いずれの方法でもよい。
剤を雨筋防止被覆組成物に含有させる方法としては、特
開平3−37288号公報または特開平4−29857
3号公報に記載の水性エマルジョンに紫外線吸収剤およ
び/または光安定剤を後添加する方法、特開昭64−2
0201号公報、特開平7−292009号公報に記載
の紫外線吸収剤を、ポリカルボニル化合物もしくはポリ
エポキシ化合物の両者若しくは片方の重合中に添加する
方法、特開平3−128978号公報に記載のラジカル
重合性の二重結合を有する光安定剤を、ポリカルボニル
化合物もしくはポリエポキシ化合物の両者若しくは片方
の重合中に用いる方法、特開平5−39327号公報に
記載のラジカル重合性の二重結合を有する紫外線吸収剤
をポリカルボニル化合物若しくはポリエポキシ化合物の
両者若しくは片方の重合中に用いる方法、さらに特開平
7−173404号公報に記載の、重合中のシリル基を
安定化させるために重合を中性付近のpHで実施するシ
リコーン変性アクリル系エマルジョンに紫外線吸収剤お
よび/または光安定剤を共重合もしくは後添加する方法
等が例示され、いずれの方法でもよい。
【0075】しかし、紫外線吸収剤や光安定剤は、成膜
助剤などと混合して後添加した場合、水性媒体中での分
散性が不充分になりやすく、得られた塗膜の粒子界面に
集中して存在しやすいため、降雨などにより溶出しやす
い場合がある。そこで長期の耐久性を向上させるために
は、(B)ポリカルボニル化合物及び/又はポリエポキ
シ化合物と、(F)紫外線吸収剤及び/または光安定剤
とを複合化させることが好ましい。具体的には、(B)
ポリカルボニル化合物及び/又はポリエポキシ化合物の
乳化重合またはミニエマルション重合を含む懸濁重合時
に、エチレン性不飽和単量体(ロ)と紫外線吸収剤及び
/または光安定剤(F)を共存させ、水性媒体中におい
て乳化重合またはミニエマルション重合を含む懸濁重合
することが好ましい。
助剤などと混合して後添加した場合、水性媒体中での分
散性が不充分になりやすく、得られた塗膜の粒子界面に
集中して存在しやすいため、降雨などにより溶出しやす
い場合がある。そこで長期の耐久性を向上させるために
は、(B)ポリカルボニル化合物及び/又はポリエポキ
シ化合物と、(F)紫外線吸収剤及び/または光安定剤
とを複合化させることが好ましい。具体的には、(B)
ポリカルボニル化合物及び/又はポリエポキシ化合物の
乳化重合またはミニエマルション重合を含む懸濁重合時
に、エチレン性不飽和単量体(ロ)と紫外線吸収剤及び
/または光安定剤(F)を共存させ、水性媒体中におい
て乳化重合またはミニエマルション重合を含む懸濁重合
することが好ましい。
【0076】特にシラン変性されてなるポリカルボニル
化合物と、紫外線吸収能が高いベンゾフェノン系、ベン
ゾトリアゾール系、トリアジン系紫外線吸収剤、ヒンダ
ードアミン系光安定剤と組み合わせると、これらによる
相乗効果で、被覆組成物は卓越した耐候性を示す。
化合物と、紫外線吸収能が高いベンゾフェノン系、ベン
ゾトリアゾール系、トリアジン系紫外線吸収剤、ヒンダ
ードアミン系光安定剤と組み合わせると、これらによる
相乗効果で、被覆組成物は卓越した耐候性を示す。
【0077】本発明の被覆組成物には、必要により通常
塗料等に添加配合される成分、例えば顔料、充填剤、分
散剤、光安定剤、湿潤剤、増粘剤、レオロジーコントロ
ール剤、消泡剤、可塑剤、成膜助剤、防錆剤、染料、防
腐剤等がそれぞれの目的に応じて選択、組み合わせて配
合することができる。
塗料等に添加配合される成分、例えば顔料、充填剤、分
散剤、光安定剤、湿潤剤、増粘剤、レオロジーコントロ
ール剤、消泡剤、可塑剤、成膜助剤、防錆剤、染料、防
腐剤等がそれぞれの目的に応じて選択、組み合わせて配
合することができる。
【0078】また、本発明の被覆組成物は、建築仕上塗
材または塗料等のトップコートとして有用となる。建築
仕上塗材、塗料としては、その基材が例えばコンクリー
ト、セメントモルタル、スレート板、ケイカル板、石膏
ボード、押し出し成形板、発泡性コンクリート等の無機
建材あるいは建築造物、また織布、不織布または金属等
を基材とした建材等があげられ、さらに鋼構造物、金属
基材の家電、自動車、プラスチック基材の家電、自動車
部品等の各種基材があげられ、これら基材を含む各種下
地にそのままかあるいは下塗り塗料を介して塗装される
塗料又は建築仕上材のトップコートであり、さらに具体
的にはシーラーレスフィラーを含む複層仕上塗材用トッ
プコートとして、該仕上塗材が薄付け仕上塗材、厚付け
仕上塗材、石材調仕上材、弾性仕上げ材等があげられ、
グロスペイントあるいはフラットペイント等の合成樹脂
エマルジョンペイント、木部塗料、瓦用塗料、プラスチ
ック用塗料、金属用塗料として自動車塗料、自動車補修
塗料、家電用等があげられる。
材または塗料等のトップコートとして有用となる。建築
仕上塗材、塗料としては、その基材が例えばコンクリー
ト、セメントモルタル、スレート板、ケイカル板、石膏
ボード、押し出し成形板、発泡性コンクリート等の無機
建材あるいは建築造物、また織布、不織布または金属等
を基材とした建材等があげられ、さらに鋼構造物、金属
基材の家電、自動車、プラスチック基材の家電、自動車
部品等の各種基材があげられ、これら基材を含む各種下
地にそのままかあるいは下塗り塗料を介して塗装される
塗料又は建築仕上材のトップコートであり、さらに具体
的にはシーラーレスフィラーを含む複層仕上塗材用トッ
プコートとして、該仕上塗材が薄付け仕上塗材、厚付け
仕上塗材、石材調仕上材、弾性仕上げ材等があげられ、
グロスペイントあるいはフラットペイント等の合成樹脂
エマルジョンペイント、木部塗料、瓦用塗料、プラスチ
ック用塗料、金属用塗料として自動車塗料、自動車補修
塗料、家電用等があげられる。
【0079】
【発明の実施の形態】以下に、参考例、実施例及び比較
例により本発明を詳細に説明する。なお例中の部および
%は重量表示である。実施例中、参考例中に用いられる
各種測定の測定方法、配合は、下記の通りである。
例により本発明を詳細に説明する。なお例中の部および
%は重量表示である。実施例中、参考例中に用いられる
各種測定の測定方法、配合は、下記の通りである。
【0080】 分子量分布の測定方法 ゲルパーミィテーションクロマトグラフィーを用いて、
ポリスチレン標品検量線より求めた。 (使用機器) ・装置:東ソー(株)HLC−8020 ・カラム:東ソー(株) TSKgelG−5000HXL TSKgelG−4000HXL TSKgelG−2000HXL ・データ処理:東ソーSC8010 ・キャリヤー:テトラヒドロフラン
ポリスチレン標品検量線より求めた。 (使用機器) ・装置:東ソー(株)HLC−8020 ・カラム:東ソー(株) TSKgelG−5000HXL TSKgelG−4000HXL TSKgelG−2000HXL ・データ処理:東ソーSC8010 ・キャリヤー:テトラヒドロフラン
【0081】 セミカルバジド基含有量の測定方法 サンプル約0.2g(Wグラム)をジメチルアセトアミ
ド10ccに溶解する。これに、シクロヘキシルイソシ
アネート2.5gを50ccのジメチルアセトアミドに
溶解した液を5cc加え、室温で1時間放置する。その
後、ジノルマルブチルアミン3.2gをトルエン100
ccに溶解した液10cc加え、さらに30分放置す
る。その後、イソプロパノール70ccを加え、指示薬
としてブロモクレゾールグリーンを少量加え、0.1規
定の塩酸(ファクターをF)で滴定する(滴定量A)。
同様の操作をサンプルを加えないで行う(滴定値B)。
以下の式によりセミカルバジド基含有量(単位はmeq
/g)が求められる。 (B−A)×0.1×F/W
ド10ccに溶解する。これに、シクロヘキシルイソシ
アネート2.5gを50ccのジメチルアセトアミドに
溶解した液を5cc加え、室温で1時間放置する。その
後、ジノルマルブチルアミン3.2gをトルエン100
ccに溶解した液10cc加え、さらに30分放置す
る。その後、イソプロパノール70ccを加え、指示薬
としてブロモクレゾールグリーンを少量加え、0.1規
定の塩酸(ファクターをF)で滴定する(滴定量A)。
同様の操作をサンプルを加えないで行う(滴定値B)。
以下の式によりセミカルバジド基含有量(単位はmeq
/g)が求められる。 (B−A)×0.1×F/W
【0082】塗料配合処方例 下記配合処方に従い、各実施例の配合物を塗料とした。 顔料ディスパージョン(下記配合物をコロイドミルにて分散させる。) 水 82.5部 分散剤:ポイズ530(製品名、花王(株)製) 7.5部 トリポリリン酸ナトリウムの5%水溶液 7.5部 増粘剤:ダイセルHEC SP−600 (製品名、ダイセル化学工業(株)製)の3%水溶液 25.0部 消泡剤:SNデフォーマー777(製品名、サンノプコ(株)製)2.5部 ルチル型酸化チタン:タイペークR−930 (商品名、石原産業(株)製) 375.0部 レットダウン成分(上記顔料ディスパージョンに加えて下記配合を実施) 各実施例、比較例の配合物(固形分換算) 460.0部 エチレングリコールモノブチルエーテル 45.0部 エチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル 90.0部 水 30.0部 消泡剤:SNデフォーマー777(製品名、サンノプコ(株)製)1.0部
【0083】 屋外曝露試験 10×20cmアルマイト板上に、各実施例、比較例の配
合物を塗料としたものを、乾燥膜厚100g/m2 とな
るようにワイヤーコーターで塗布し、室温にて4週間乾
燥させて試験体を得た。この試験体を屋外(川崎市川崎
区夜光)にて地面に塗膜面が垂直に、かつ北方向になる
ように固定し、アルマイト製の庇から降雨時に塗膜面へ
雨水が流れる様に調節した。9月1日から翌年の年3月
31日まで試験を実施し、曝露開始1カ月後、6カ月後
について下記の判定基準に従い、判定した。 判定基準 ◎:雨筋が全く見られない。 〇:全体が汚れてはいるが、雨筋が見られない。 △:全体が汚れ、やや雨筋が見られる。 ×:雨筋が著しく見られる。
合物を塗料としたものを、乾燥膜厚100g/m2 とな
るようにワイヤーコーターで塗布し、室温にて4週間乾
燥させて試験体を得た。この試験体を屋外(川崎市川崎
区夜光)にて地面に塗膜面が垂直に、かつ北方向になる
ように固定し、アルマイト製の庇から降雨時に塗膜面へ
雨水が流れる様に調節した。9月1日から翌年の年3月
31日まで試験を実施し、曝露開始1カ月後、6カ月後
について下記の判定基準に従い、判定した。 判定基準 ◎:雨筋が全く見られない。 〇:全体が汚れてはいるが、雨筋が見られない。 △:全体が汚れ、やや雨筋が見られる。 ×:雨筋が著しく見られる。
【0084】 持続性試験 10cm×10cmのアルマイト板上に、各実施例、比
較例の配合物を塗料としたものを、乾燥膜厚100g/
m2 となるようにワイヤーコーターで塗布し、室温にて
4週間乾燥させて試験体を得た。引き続きサンシャイン
型ウエザオメーター(スガ試験機(株)製、WEL−S
UN−DC)を使用して暴露試験(降雨サイクル;12
分/時間、ブラックパネル温度60〜66℃)を100
0時間行い、上記と同様の屋外曝露試験を実施し、曝露
開始6カ月後について下記の判定基準に従い、判定し
た。 判定基準 ◎:雨筋が全く見られない。 〇:全体の汚れてはいるが、雨筋が見られない。 △:全体の汚れ、やや雨筋が見られる。 ×:雨筋が著しく見られる。
較例の配合物を塗料としたものを、乾燥膜厚100g/
m2 となるようにワイヤーコーターで塗布し、室温にて
4週間乾燥させて試験体を得た。引き続きサンシャイン
型ウエザオメーター(スガ試験機(株)製、WEL−S
UN−DC)を使用して暴露試験(降雨サイクル;12
分/時間、ブラックパネル温度60〜66℃)を100
0時間行い、上記と同様の屋外曝露試験を実施し、曝露
開始6カ月後について下記の判定基準に従い、判定し
た。 判定基準 ◎:雨筋が全く見られない。 〇:全体の汚れてはいるが、雨筋が見られない。 △:全体の汚れ、やや雨筋が見られる。 ×:雨筋が著しく見られる。
【0085】
【参考例1】ポリヒドラジン化合物(1)の合成例。 イソホロンジイソシアネート222部、ヘキサメチレン
ジイソシアネート168部、ビュレット化剤としての水
2.4部を、エチレングリコールメチルエーテルアセテ
ートとリン酸トリメチルの1:1(重量比)の混合溶媒
130部に溶解し、反応温度160℃にて1.5時間反
応させた。得られた反応液を薄膜蒸留缶を用いて、1回
目は1.0mmHg/160℃の条件下、2回目は0.
1mmHg/200℃の条件下にて2段階の処理により
余剰のイソホロンジイソシアネートおよびヘキサメチレ
ンジイソシアネート、および溶媒を留去回収した。得ら
れたポリイソシアネート化合物Aは、イソホロンジイソ
シアネートとヘキサメチレンジイソシアネートのコビュ
レット型ポリイソシアネートであり、残存イソホロンジ
イソシアネートが0.7重量%、残存ヘキサメチレンジ
イソシアネート0.1重量%、−NCO含有量は19.
6重量%、粘度は20000(±3000)mPa.s
/40℃、数平均分子量は約800(±100)であ
り、平均−NCO官能基数は約3.7であった。還流冷
却器、温度計および撹拌装置を有する反応器にいれたイ
ソプロピルアルコール230部にヒドラジン1水和物2
0部を室温で添加した。これに上記のポリイソシアネー
ト化合物Aの42部をテトラハイドロフラン168部に
溶解した溶液を40℃にて約1時間かけて添加し、さら
に40℃にて3時間撹拌を続けた。得られた反応液中の
テトラハイドロフラン、ヒドラジン、水等を加熱減圧下
に留去することによりポリヒドラジン化合物(1)を白
色固体として得た。セミカルバジド基含有量を測定した
ところ、4.1meq/gであった。
ジイソシアネート168部、ビュレット化剤としての水
2.4部を、エチレングリコールメチルエーテルアセテ
ートとリン酸トリメチルの1:1(重量比)の混合溶媒
130部に溶解し、反応温度160℃にて1.5時間反
応させた。得られた反応液を薄膜蒸留缶を用いて、1回
目は1.0mmHg/160℃の条件下、2回目は0.
1mmHg/200℃の条件下にて2段階の処理により
余剰のイソホロンジイソシアネートおよびヘキサメチレ
ンジイソシアネート、および溶媒を留去回収した。得ら
れたポリイソシアネート化合物Aは、イソホロンジイソ
シアネートとヘキサメチレンジイソシアネートのコビュ
レット型ポリイソシアネートであり、残存イソホロンジ
イソシアネートが0.7重量%、残存ヘキサメチレンジ
イソシアネート0.1重量%、−NCO含有量は19.
6重量%、粘度は20000(±3000)mPa.s
/40℃、数平均分子量は約800(±100)であ
り、平均−NCO官能基数は約3.7であった。還流冷
却器、温度計および撹拌装置を有する反応器にいれたイ
ソプロピルアルコール230部にヒドラジン1水和物2
0部を室温で添加した。これに上記のポリイソシアネー
ト化合物Aの42部をテトラハイドロフラン168部に
溶解した溶液を40℃にて約1時間かけて添加し、さら
に40℃にて3時間撹拌を続けた。得られた反応液中の
テトラハイドロフラン、ヒドラジン、水等を加熱減圧下
に留去することによりポリヒドラジン化合物(1)を白
色固体として得た。セミカルバジド基含有量を測定した
ところ、4.1meq/gであった。
【0086】
【参考例2】ポリヒドラジン化合物(2)の合成例。 ヘキサメチレンジイソシアネート168部、ビュレット
化剤としての水1.5部を、エチレングリコールメチル
エーテルアセテートとリン酸トリメチルの1:1(重量
比)の混合溶媒130部に溶解し、反応温度160℃に
て1時間反応させた。得られた反応液を薄膜蒸留缶を用
いて、1回目は1.0mmHg/160℃の条件下、2
回目は0.1mmHg/200℃の条件下にて2段階の
処理により余剰のヘキサメチレンジイソシアネート、お
よび溶媒を留去回収し、残留物を得た。得られた残留物
は、99.9重量%のポリイソシアネートB(ヘキサメ
チレンジイソシアネートのビュウレット型ポリイソシア
ネート)および0.1重量%の残存ヘキサメチレンジイ
ソシアネートを含んでいた。得られた残留物の粘度は1
900(±200)mPa.s/25℃、数平均分子量
は約600(±100)であり、平均−NCO官能基数
は約3.3、−NCO基含有量は23.3重量%であっ
た。
化剤としての水1.5部を、エチレングリコールメチル
エーテルアセテートとリン酸トリメチルの1:1(重量
比)の混合溶媒130部に溶解し、反応温度160℃に
て1時間反応させた。得られた反応液を薄膜蒸留缶を用
いて、1回目は1.0mmHg/160℃の条件下、2
回目は0.1mmHg/200℃の条件下にて2段階の
処理により余剰のヘキサメチレンジイソシアネート、お
よび溶媒を留去回収し、残留物を得た。得られた残留物
は、99.9重量%のポリイソシアネートB(ヘキサメ
チレンジイソシアネートのビュウレット型ポリイソシア
ネート)および0.1重量%の残存ヘキサメチレンジイ
ソシアネートを含んでいた。得られた残留物の粘度は1
900(±200)mPa.s/25℃、数平均分子量
は約600(±100)であり、平均−NCO官能基数
は約3.3、−NCO基含有量は23.3重量%であっ
た。
【0087】還流冷却器、温度計および撹拌装置を有す
る反応器にイソプロピルアルコール1000部にヒドラ
ジン1水和物80部を撹拌しながら約30分かけて室温
で添加した後、、ポリイソシアネートB(NCO基含量
23.3重量%)144部をテトラヒドロフラン576
部に溶解した溶液を10℃にて約1時間かけて添加し、
さらに40℃にて3時間撹拌を続け、1000部の水を
添加した。続いて得られた反応液中のイソプロピルアル
コール、ヒドラジン、テトラヒドロフラン、水等を加熱
減圧下に留去することにより168部のビウレット構造
を有するポリヒドラジン化合物(2)を得た。セミカル
バジド基含有量を測定したところ、4.6meq/gで
あった。
る反応器にイソプロピルアルコール1000部にヒドラ
ジン1水和物80部を撹拌しながら約30分かけて室温
で添加した後、、ポリイソシアネートB(NCO基含量
23.3重量%)144部をテトラヒドロフラン576
部に溶解した溶液を10℃にて約1時間かけて添加し、
さらに40℃にて3時間撹拌を続け、1000部の水を
添加した。続いて得られた反応液中のイソプロピルアル
コール、ヒドラジン、テトラヒドロフラン、水等を加熱
減圧下に留去することにより168部のビウレット構造
を有するポリヒドラジン化合物(2)を得た。セミカル
バジド基含有量を測定したところ、4.6meq/gで
あった。
【0088】
【参考例3】レブリン酸16.7部に水160.3部、
10%アンモニア水溶液23部を添加し、30℃にて3
0分かく拌した後、参考例1で得られたポリヒドラジン
化合物(1)100部を添加し、さらに30℃にて1時
間かく拌を行うことにより均一透明な水系ヒドラジン誘
導体組成物(1)の水溶液を得た。
10%アンモニア水溶液23部を添加し、30℃にて3
0分かく拌した後、参考例1で得られたポリヒドラジン
化合物(1)100部を添加し、さらに30℃にて1時
間かく拌を行うことにより均一透明な水系ヒドラジン誘
導体組成物(1)の水溶液を得た。
【0089】
【参考例4】レブリン酸19.1部に水100.9部、
2N水酸化ナトリウム水溶液80部を添加し、30℃に
て30分かく拌した後、参考例1で得られたポリヒドラ
ジン化合物(1)100部を添加し、さらに30℃にて
1時間かく拌を行うことにより均一透明な水系ヒドラジ
ン誘導体組成物(2)の水溶液を得た。
2N水酸化ナトリウム水溶液80部を添加し、30℃に
て30分かく拌した後、参考例1で得られたポリヒドラ
ジン化合物(1)100部を添加し、さらに30℃にて
1時間かく拌を行うことにより均一透明な水系ヒドラジ
ン誘導体組成物(2)の水溶液を得た。
【0090】
【参考例5】参考例1で得られたポリヒドラジン化合物
(1)27部にピルビン酸2部及び水58部を添加し3
0℃にて30分かく拌した後、10%アンモニア水溶液
3.6部を添加し、さらに30℃にて1時間かく拌を行
うことにより均一透明な水系ヒドラジン誘導体組成物
(3)の水溶液を得た。
(1)27部にピルビン酸2部及び水58部を添加し3
0℃にて30分かく拌した後、10%アンモニア水溶液
3.6部を添加し、さらに30℃にて1時間かく拌を行
うことにより均一透明な水系ヒドラジン誘導体組成物
(3)の水溶液を得た。
【0091】
【参考例6】参考例1で得られたポリヒドラジン化合物
(1)100部にα−ケトグルタル酸27部及び水90
部を添加し30℃にて30分攪拌した後、2N水酸化ナ
トリウム水溶液83部を添加し、さらに30℃にて1時
間かく拌を行うことにより均一透明な水系ヒドラジン誘
導体組成物(4)の水溶液を得た。
(1)100部にα−ケトグルタル酸27部及び水90
部を添加し30℃にて30分攪拌した後、2N水酸化ナ
トリウム水溶液83部を添加し、さらに30℃にて1時
間かく拌を行うことにより均一透明な水系ヒドラジン誘
導体組成物(4)の水溶液を得た。
【0092】
【参考例7】参考例2で得られたポリヒドラジン化合物
(2)100部にレブリン酸29.3部及び水190.
7部を添加し30℃にて30分かく拌した後、2N水酸
化カリウム水溶液80部を添加し、さらに30℃にて1
時間かく拌を行うことにより均一透明な水系ヒドラジン
誘導体組成物(5)の水溶液を得た。
(2)100部にレブリン酸29.3部及び水190.
7部を添加し30℃にて30分かく拌した後、2N水酸
化カリウム水溶液80部を添加し、さらに30℃にて1
時間かく拌を行うことにより均一透明な水系ヒドラジン
誘導体組成物(5)の水溶液を得た。
【0093】
【参考例8】α−ケトグルタル酸18.4部、水66.
6部、および2N水酸化ナトリウム水溶液115部を添
加し、30℃にて30分攪拌した後、参考例2で得られ
たポリヒドラジン化合物(2)100部を添加し、30
℃にて1時間かく拌を行うことにより均一透明な水系ヒ
ドラジン誘導体組成物(6)の水溶液を得た。
6部、および2N水酸化ナトリウム水溶液115部を添
加し、30℃にて30分攪拌した後、参考例2で得られ
たポリヒドラジン化合物(2)100部を添加し、30
℃にて1時間かく拌を行うことにより均一透明な水系ヒ
ドラジン誘導体組成物(6)の水溶液を得た。
【0094】
【参考例9】1,3,5−シクロヘキサントリカルボン
酸トリヒドラジド14部にレブリン酸10部及び水10
8部を添加し、30℃にて1時間かく拌を行うことによ
り均一透明な水系ヒドラジン誘導体組成物(7)の水溶
液を得た。
酸トリヒドラジド14部にレブリン酸10部及び水10
8部を添加し、30℃にて1時間かく拌を行うことによ
り均一透明な水系ヒドラジン誘導体組成物(7)の水溶
液を得た。
【0095】
【参考例10】セバシン酸ジヒドラジド36部にα−ケ
トグルタル酸23部及び水94部を添加し30℃にて3
0分かく拌した後、10%アンモニア水溶液49部を添
加し、さらに30℃にて1時間かく拌を行うことにより
均一透明な水系ヒドラジン誘導体組成物(8)の水溶液
を得た。
トグルタル酸23部及び水94部を添加し30℃にて3
0分かく拌した後、10%アンモニア水溶液49部を添
加し、さらに30℃にて1時間かく拌を行うことにより
均一透明な水系ヒドラジン誘導体組成物(8)の水溶液
を得た。
【0096】
【参考例11】2−スルホベンズアルデヒドナトリウム
塩13.1部、水186.9部を添加し、30℃にて3
0分攪拌した後、参考例2で得られたポリヒドラジン化
合物(2)100部を添加し、30℃にて1時間かく拌
を行うことにより均一透明な水系ヒドラジン誘導体組成
物(9)の水溶液を得た。
塩13.1部、水186.9部を添加し、30℃にて3
0分攪拌した後、参考例2で得られたポリヒドラジン化
合物(2)100部を添加し、30℃にて1時間かく拌
を行うことにより均一透明な水系ヒドラジン誘導体組成
物(9)の水溶液を得た。
【0097】
【参考例12】還流冷却器、温度計および撹拌装置を有
する反応器にいれたイソプロピルアルコール103部に
ヒドラジン1水和物8.9部を室温で添加した。これに
イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート型ポリ
イソシアネート(商品名:VESTANATT−189
0。数平均分子量は約800、平均NCO基数は約3.
2、NCO基含有量16.4wt%のもの(100%ペ
レット品)。ヒュルス・ジャパン(株)製。)23部を
テトラハイドロフラン92部に溶解した溶液を10℃に
て約1時間かけて添加し、さらに40℃にて3時間撹拌
を続けた。その後、反応系を40℃にて撹拌しながらブ
チルセロソルブ50部を添加た。得られた反応液中のテ
トラハイドロフラン、ヒドラジン、イソプロピルアルコ
ール、ブチルセロソルブ等を加熱減圧下に留去すること
により固形分50%のポリヒドラジン化合物(4)のブ
チルセロソルブ溶液を得た。 得られたポリヒドラジン
化合物(4)の50%ブチルセロソルブ溶液95部にレ
ブリン酸7.0部及び10%アンモニア水溶液9.5
部、さらにラテムルASK(固形分28%)(商品名)
(花王(株)製)6.7部と水26.8部を添加し、3
0℃にて1時間かく拌を行い均一透明な水系ヒドラジン
誘導体組成物(12)の水溶液を得た。
する反応器にいれたイソプロピルアルコール103部に
ヒドラジン1水和物8.9部を室温で添加した。これに
イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート型ポリ
イソシアネート(商品名:VESTANATT−189
0。数平均分子量は約800、平均NCO基数は約3.
2、NCO基含有量16.4wt%のもの(100%ペ
レット品)。ヒュルス・ジャパン(株)製。)23部を
テトラハイドロフラン92部に溶解した溶液を10℃に
て約1時間かけて添加し、さらに40℃にて3時間撹拌
を続けた。その後、反応系を40℃にて撹拌しながらブ
チルセロソルブ50部を添加た。得られた反応液中のテ
トラハイドロフラン、ヒドラジン、イソプロピルアルコ
ール、ブチルセロソルブ等を加熱減圧下に留去すること
により固形分50%のポリヒドラジン化合物(4)のブ
チルセロソルブ溶液を得た。 得られたポリヒドラジン
化合物(4)の50%ブチルセロソルブ溶液95部にレ
ブリン酸7.0部及び10%アンモニア水溶液9.5
部、さらにラテムルASK(固形分28%)(商品名)
(花王(株)製)6.7部と水26.8部を添加し、3
0℃にて1時間かく拌を行い均一透明な水系ヒドラジン
誘導体組成物(12)の水溶液を得た。
【0098】
【参考例13】還流冷却器、温度計および撹拌装置を有
する反応器にテトラハイドロフラン22部、参考例1の
ポリイソシアネートA(ポリイソシアネート化合物Aを
酢酸エチルで79.6%の溶液としたもの。NCO基含
量15.6重量%)23部、「ユニオックス(商標)M
1000」〔日本油脂(株)製、水酸基価56.9のポ
リオキシエチレンメチルエーテル〕10部、触媒として
ジブチル錫ジラウレート0.001部を入れ60℃にて
4時間反応した。次に還流冷却器、温度計および撹拌装
置を有する反応器に入れたテトラハイドロフラン147
部にヒドラジン1水和物7.3部を撹拌しながら30分
かけて室温で添加した後更に1時間撹拌した。この反応
液に先に得られた反応物を40℃にて撹拌しながら1時
間かけて添加しその後更に40℃にて4時間撹拌した。
その後182部の水を30分かけて40℃で添加しさら
に30分撹拌を続けた。得られた反応液中のテトラハイ
ドロフラン、酢酸エチル、ヒドラジン、水等を加熱減圧
下に留去することにより固形分30%の水系ヒドラジン
誘導体組成物(11)の水分散体を得た。また溶媒をす
べて除去し、セミカルバジド基含有量を測定したとこ
ろ、2.6meq/gであった。
する反応器にテトラハイドロフラン22部、参考例1の
ポリイソシアネートA(ポリイソシアネート化合物Aを
酢酸エチルで79.6%の溶液としたもの。NCO基含
量15.6重量%)23部、「ユニオックス(商標)M
1000」〔日本油脂(株)製、水酸基価56.9のポ
リオキシエチレンメチルエーテル〕10部、触媒として
ジブチル錫ジラウレート0.001部を入れ60℃にて
4時間反応した。次に還流冷却器、温度計および撹拌装
置を有する反応器に入れたテトラハイドロフラン147
部にヒドラジン1水和物7.3部を撹拌しながら30分
かけて室温で添加した後更に1時間撹拌した。この反応
液に先に得られた反応物を40℃にて撹拌しながら1時
間かけて添加しその後更に40℃にて4時間撹拌した。
その後182部の水を30分かけて40℃で添加しさら
に30分撹拌を続けた。得られた反応液中のテトラハイ
ドロフラン、酢酸エチル、ヒドラジン、水等を加熱減圧
下に留去することにより固形分30%の水系ヒドラジン
誘導体組成物(11)の水分散体を得た。また溶媒をす
べて除去し、セミカルバジド基含有量を測定したとこ
ろ、2.6meq/gであった。
【0099】
【参考例14】レブリン酸32.7部に水33.3部、
2N水酸化ナトリウム水溶液134部を添加し、30℃
にて30分かく拌した後、参考例1で得られたポリヒド
ラジン化合物(1)100部を添加し、さらに30℃に
て1時間かく拌を行うことにより均一透明な水系ヒドラ
ジン誘導体組成物(12)の水溶液を得た。
2N水酸化ナトリウム水溶液134部を添加し、30℃
にて30分かく拌した後、参考例1で得られたポリヒド
ラジン化合物(1)100部を添加し、さらに30℃に
て1時間かく拌を行うことにより均一透明な水系ヒドラ
ジン誘導体組成物(12)の水溶液を得た。
【0100】
【参考例15】ポリカルボニル化合物(1)の調整。
【0101】還流冷却器、滴下槽、温度計および撹拌装
置を有する反応器に、イオン交換水514重量部、界面
活性剤(商品名:アデカリアソープSE−1025N、
旭電化工業(株)製)の25%水溶液7.2重量部を投
入し、反応容器中の温度を80℃に上げてから、過硫酸
アンモニウムの2%水溶液13.5重量部を投入し5分
間攪拌した。次にメタクリル酸メチル51.8重量部、
アクリル酸ブチル108.4重量部、ダイアセトンアク
リルアミド10.8重量部、メタクリル酸9重量部、イ
オン交換水120.2重量部、アデカリアソープSE−
1025N25%水溶液を5.76重量部、ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル(商品名:エマルゲン
950、花王(株)製)の25%水溶液10.8重量
部、過硫酸アンモニウム2%水溶液9重量部の混合液を
反応容器中へ滴下槽より1時間かけて流入させた。流入
中は反応容器中の温度を80℃に保った。流入終了後、
反応容器中の温度を80℃にして0.75時間保った。
次にメタクリル酸メチル236.9重量部、アクリル酸
ブチル430.9重量部、ダイアセトンアクリルアミド
43.2重量部、メタクリル酸9.0重量部、イオン交
換水384重量部、アデカリアソープSE−1025N
25%水溶液を23.0重量部、過硫酸アンモニウム2
%水溶液36.0重量部の混合液を反応容器中へ滴下槽
より2.5時間かけて流入させた。流入終了後、反応容
器中の温度を80℃にして1.5時間保った。続いてそ
の後室温まで冷却し、25%アンモニア水溶液を添加し
てpHを8に調整してから100メッシュの金網で濾過
し、固形分44.6%、平均粒径1020Åのカルボニ
ル基を有するラテックスとしてポリカルボニル化合物
(1)を得た。
置を有する反応器に、イオン交換水514重量部、界面
活性剤(商品名:アデカリアソープSE−1025N、
旭電化工業(株)製)の25%水溶液7.2重量部を投
入し、反応容器中の温度を80℃に上げてから、過硫酸
アンモニウムの2%水溶液13.5重量部を投入し5分
間攪拌した。次にメタクリル酸メチル51.8重量部、
アクリル酸ブチル108.4重量部、ダイアセトンアク
リルアミド10.8重量部、メタクリル酸9重量部、イ
オン交換水120.2重量部、アデカリアソープSE−
1025N25%水溶液を5.76重量部、ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル(商品名:エマルゲン
950、花王(株)製)の25%水溶液10.8重量
部、過硫酸アンモニウム2%水溶液9重量部の混合液を
反応容器中へ滴下槽より1時間かけて流入させた。流入
中は反応容器中の温度を80℃に保った。流入終了後、
反応容器中の温度を80℃にして0.75時間保った。
次にメタクリル酸メチル236.9重量部、アクリル酸
ブチル430.9重量部、ダイアセトンアクリルアミド
43.2重量部、メタクリル酸9.0重量部、イオン交
換水384重量部、アデカリアソープSE−1025N
25%水溶液を23.0重量部、過硫酸アンモニウム2
%水溶液36.0重量部の混合液を反応容器中へ滴下槽
より2.5時間かけて流入させた。流入終了後、反応容
器中の温度を80℃にして1.5時間保った。続いてそ
の後室温まで冷却し、25%アンモニア水溶液を添加し
てpHを8に調整してから100メッシュの金網で濾過
し、固形分44.6%、平均粒径1020Åのカルボニ
ル基を有するラテックスとしてポリカルボニル化合物
(1)を得た。
【0102】
【参考例16】ポリカルボニル化合物(2)の調整。 還流冷却器、滴下槽、温度計および撹拌装置を有する反
応器に、イオン交換水514.6重量部、界面活性剤
(商品名:アデカリアソープSE−1025N、旭電化
工業(株)製)の25%水溶液7.2重量部を投入し、
反応容器中の温度を80℃に上げた。次にダイアセトン
アクリルアミド5.4重量部、スチレン9重量部、メタ
クリル酸メチル48.2重量部、アクリル酸2−エチル
ヘキシル108.4重量部、メタクリル酸9重量部、イ
オン交換水120.2重量部、アデカリアソープSE−
1025N25%水溶液を5.76重量部、ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル(商品名:エマルゲン
950、花王(株)製)の25%水溶液10.8重量
部、過硫酸アンモニウム2%水溶液22.5重量部の混
合液を反応容器中へ滴下槽より1時間かけて流入させ
た。流入中は反応容器中の温度を80℃に保った。流入
終了後、反応容器中の温度を80℃にして0.75時間
保った。次にダイアセトンアクリルアミド21.6重量
部、スチレン36重量部、メタクリル酸メチル222.
5重量部、アクリル酸2−エチルヘキシル430.9重
量部、メタクリル酸9.0重量部、イオン交換水38
4.5重量部、アデカリアソープSE−1025N25
%水溶液を23.0重量部、過硫酸アンモニウム2%水
溶液36.0重量部の混合液を反応容器中へ滴下槽より
2.5時間かけて流入させた。流入終了後、反応容器中
の温度を80℃にして1.5時間保った。続いてその後
室温まで冷却し、25%アンモニア水溶液を添加してp
Hを8に調整してから100メッシュの金網で濾過し、
固形分44.6%、平均粒径1150Åのカルボニル基
を有するラテックスとしてポリカルボニル化合物(2)
を得た。
応器に、イオン交換水514.6重量部、界面活性剤
(商品名:アデカリアソープSE−1025N、旭電化
工業(株)製)の25%水溶液7.2重量部を投入し、
反応容器中の温度を80℃に上げた。次にダイアセトン
アクリルアミド5.4重量部、スチレン9重量部、メタ
クリル酸メチル48.2重量部、アクリル酸2−エチル
ヘキシル108.4重量部、メタクリル酸9重量部、イ
オン交換水120.2重量部、アデカリアソープSE−
1025N25%水溶液を5.76重量部、ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル(商品名:エマルゲン
950、花王(株)製)の25%水溶液10.8重量
部、過硫酸アンモニウム2%水溶液22.5重量部の混
合液を反応容器中へ滴下槽より1時間かけて流入させ
た。流入中は反応容器中の温度を80℃に保った。流入
終了後、反応容器中の温度を80℃にして0.75時間
保った。次にダイアセトンアクリルアミド21.6重量
部、スチレン36重量部、メタクリル酸メチル222.
5重量部、アクリル酸2−エチルヘキシル430.9重
量部、メタクリル酸9.0重量部、イオン交換水38
4.5重量部、アデカリアソープSE−1025N25
%水溶液を23.0重量部、過硫酸アンモニウム2%水
溶液36.0重量部の混合液を反応容器中へ滴下槽より
2.5時間かけて流入させた。流入終了後、反応容器中
の温度を80℃にして1.5時間保った。続いてその後
室温まで冷却し、25%アンモニア水溶液を添加してp
Hを8に調整してから100メッシュの金網で濾過し、
固形分44.6%、平均粒径1150Åのカルボニル基
を有するラテックスとしてポリカルボニル化合物(2)
を得た。
【0103】
【参考例17】ポリカルボニル化合物(3)の調整。 撹拌機、還流冷却器、滴下槽および温度計を取り付けた
反応容器に水290部、エチレン性不飽和単量体と共重
合可能な二重結合を分子中に持つスルホコハク酸ジエス
テルアンモニウム塩(製品名:ラテムルS−180A、
花王(株)製)の20%水溶液10部を投入し、反応容
器中の温度を80℃に上げてから、過硫酸アンモニウム
の2%水溶液を10部添加した5分後に、メタクリル酸
メチル60部、メタクリル酸シクロヘキシル5部、アク
リル酸ブチル20部、ダイアセトンアクリルアミド5重
量部、メタクリル酸10部、ベンゾトリアゾール系紫外
線吸収剤(製品名:TINUVIN384、日本チバガ
イギー(株)製)1部の混合液とラテムルS−180A
の20%の水溶液5部、過硫酸アンモニウムの2%の水
溶液15部、水48部からなる乳化混合液を滴下槽より
40分かけて流入させる。流入中は反応容器の温度を8
0℃に保つ。流入が終了してから反応容器の温度を80
℃にして30分保つ。次に、メタクリル酸メチル200
部、メタクリル酸シクロヘキシル20部、アクリル酸ブ
チル152部、ダイアセトンアクリルアミド20重量
部、メタクリル酸8部、TINUVIN384を4部の
混合液とラテムルS−180Aの20%の水溶液20
部、過硫酸アンモニウムの2%の水溶液60部、水19
2部からなる乳化混合液、およびγ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン1部、ジメチルジメトキシシ
ラン20部、メチルトリメトキシシラン20部からなる
混合液とを別々の滴下槽より160分かけて流入させ
る。反応中のpHは4以下に維持した。流入中は反応容
器の温度を80℃に保つ。流入が終了してから反応容器
の温度を80℃にして120分保つ。室温まで冷却後、
水素イオン濃度を測定したところpH2.0であった。
25%アンモニア水溶液を添加してpHを8に調整して
から100メッシュの金網でろ過した。ろ過された凝集
物の乾燥重量は全単量体に対して0.06%とわずかで
あった。得られたエマルジョンの固形分は44.7%、
粒子径98nmのカルボニル基を有するラテックスとし
てポリカルボニル化合物(3)を得た。
反応容器に水290部、エチレン性不飽和単量体と共重
合可能な二重結合を分子中に持つスルホコハク酸ジエス
テルアンモニウム塩(製品名:ラテムルS−180A、
花王(株)製)の20%水溶液10部を投入し、反応容
器中の温度を80℃に上げてから、過硫酸アンモニウム
の2%水溶液を10部添加した5分後に、メタクリル酸
メチル60部、メタクリル酸シクロヘキシル5部、アク
リル酸ブチル20部、ダイアセトンアクリルアミド5重
量部、メタクリル酸10部、ベンゾトリアゾール系紫外
線吸収剤(製品名:TINUVIN384、日本チバガ
イギー(株)製)1部の混合液とラテムルS−180A
の20%の水溶液5部、過硫酸アンモニウムの2%の水
溶液15部、水48部からなる乳化混合液を滴下槽より
40分かけて流入させる。流入中は反応容器の温度を8
0℃に保つ。流入が終了してから反応容器の温度を80
℃にして30分保つ。次に、メタクリル酸メチル200
部、メタクリル酸シクロヘキシル20部、アクリル酸ブ
チル152部、ダイアセトンアクリルアミド20重量
部、メタクリル酸8部、TINUVIN384を4部の
混合液とラテムルS−180Aの20%の水溶液20
部、過硫酸アンモニウムの2%の水溶液60部、水19
2部からなる乳化混合液、およびγ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン1部、ジメチルジメトキシシ
ラン20部、メチルトリメトキシシラン20部からなる
混合液とを別々の滴下槽より160分かけて流入させ
る。反応中のpHは4以下に維持した。流入中は反応容
器の温度を80℃に保つ。流入が終了してから反応容器
の温度を80℃にして120分保つ。室温まで冷却後、
水素イオン濃度を測定したところpH2.0であった。
25%アンモニア水溶液を添加してpHを8に調整して
から100メッシュの金網でろ過した。ろ過された凝集
物の乾燥重量は全単量体に対して0.06%とわずかで
あった。得られたエマルジョンの固形分は44.7%、
粒子径98nmのカルボニル基を有するラテックスとし
てポリカルボニル化合物(3)を得た。
【0104】
【参考例18】カルボニル基を持たないアクリルラテッ
クス(1)の調整。 還流冷却器、滴下槽、温度計および撹拌装置を有する反
応器に、イオン交換水514重量部、界面活性剤(商品
名:アデカリアソープSE−1025N、旭電化工業
(株)製)の25%水溶液7.2重量部を投入し、反応
容器中の温度を80℃に上げてから、過硫酸アンモニウ
ムの2%水溶液13.5重量部を投入し5分間攪拌し
た。次にメタクリル酸メチル62.6重量部、アクリル
酸ブチル108.4重量部、メタクリル酸9重量部、イ
オン交換水120.2重量部、アデカリアソープSE−
1025N25%水溶液を5.76重量部、ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル(商品名:エマルゲン
950、花王(株)製)の25%水溶液10.8重量
部、過硫酸アンモニウム2%水溶液9重量部の混合液を
反応容器中へ滴下槽より1時間かけて流入させた。流入
中は反応容器中の温度を80℃に保った。流入終了後、
反応容器中の温度を80℃にして0.75時間保った。
次にメタクリル酸メチル280.1重量部、アクリル酸
ブチル430.9重量部、メタクリル酸9.0重量部、
イオン交換水384重量部、アデカリアソープSE−1
025N25%水溶液を23.0重量部、過硫酸アンモ
ニウム2%水溶液36.0重量部の混合液を反応容器中
へ滴下槽より2.5時間かけて流入させた。流入終了
後、反応容器中の温度を80℃にして1.5時間保っ
た。続いてその後室温まで冷却し、25%アンモニア水
溶液を添加してpHを8に調整してから100メッシュ
の金網で濾過し、固形分44.6%、平均粒径1020
Åのカルボニル基を持たないアクリルラテックス(1)
を得た。
クス(1)の調整。 還流冷却器、滴下槽、温度計および撹拌装置を有する反
応器に、イオン交換水514重量部、界面活性剤(商品
名:アデカリアソープSE−1025N、旭電化工業
(株)製)の25%水溶液7.2重量部を投入し、反応
容器中の温度を80℃に上げてから、過硫酸アンモニウ
ムの2%水溶液13.5重量部を投入し5分間攪拌し
た。次にメタクリル酸メチル62.6重量部、アクリル
酸ブチル108.4重量部、メタクリル酸9重量部、イ
オン交換水120.2重量部、アデカリアソープSE−
1025N25%水溶液を5.76重量部、ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル(商品名:エマルゲン
950、花王(株)製)の25%水溶液10.8重量
部、過硫酸アンモニウム2%水溶液9重量部の混合液を
反応容器中へ滴下槽より1時間かけて流入させた。流入
中は反応容器中の温度を80℃に保った。流入終了後、
反応容器中の温度を80℃にして0.75時間保った。
次にメタクリル酸メチル280.1重量部、アクリル酸
ブチル430.9重量部、メタクリル酸9.0重量部、
イオン交換水384重量部、アデカリアソープSE−1
025N25%水溶液を23.0重量部、過硫酸アンモ
ニウム2%水溶液36.0重量部の混合液を反応容器中
へ滴下槽より2.5時間かけて流入させた。流入終了
後、反応容器中の温度を80℃にして1.5時間保っ
た。続いてその後室温まで冷却し、25%アンモニア水
溶液を添加してpHを8に調整してから100メッシュ
の金網で濾過し、固形分44.6%、平均粒径1020
Åのカルボニル基を持たないアクリルラテックス(1)
を得た。
【0105】
【実施例1】参考例15のポリカルボニル化合物(1)
100重量部と、参考例3の水系ヒドラジン誘導体組成
物(1)27.9重量部かく拌混合し、室温にて24時
間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後各
試験を行った。
100重量部と、参考例3の水系ヒドラジン誘導体組成
物(1)27.9重量部かく拌混合し、室温にて24時
間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後各
試験を行った。
【0106】
【実施例2】参考例16のポリカルボニル化合物(2)
100重量部と、参考例4の水系ヒドラジン誘導体組成
物(2)10.0重量部かく拌混合し、室温にて24時
間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後各
試験を行った。
100重量部と、参考例4の水系ヒドラジン誘導体組成
物(2)10.0重量部かく拌混合し、室温にて24時
間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後各
試験を行った。
【0107】
【実施例3】参考例17のポリカルボニル化合物(3)
100重量部と、参考例5の水系ヒドラジン誘導体組成
物(3)17.1重量部かく拌混合し、室温にて24時
間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後各
試験を行った。
100重量部と、参考例5の水系ヒドラジン誘導体組成
物(3)17.1重量部かく拌混合し、室温にて24時
間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後各
試験を行った。
【0108】
【実施例4】参考例15のポリカルボニル化合物(1)
100重量部と、参考例6の水系ヒドラジン誘導体組成
物(4)19.8重量部かく拌混合し、室温にて24時
間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後各
試験を行った。
100重量部と、参考例6の水系ヒドラジン誘導体組成
物(4)19.8重量部かく拌混合し、室温にて24時
間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後各
試験を行った。
【0109】
【実施例5】参考例16のポリカルボニル化合物(2)
100重量部、参考例7の水系ヒドラジン誘導体組成物
(5)11.8重量部、およびアジピン酸ジヒドラジド
0.21重量部をかく拌混合し、室温にて24時間静置
後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後各試験を
行った。
100重量部、参考例7の水系ヒドラジン誘導体組成物
(5)11.8重量部、およびアジピン酸ジヒドラジド
0.21重量部をかく拌混合し、室温にて24時間静置
後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後各試験を
行った。
【0110】
【実施例6】参考例17のポリカルボニル化合物(3)
100重量部にエマルゲン920(花王(株)製、ポリ
オキシエチレンノニルフェニルエーテル)の25%水溶
液1.8重量部を添加混合し、さらに参考例8の水系ヒ
ドラジン誘導体組成物(6)13.6重量部をかく拌混
合し、室温にて24時間静置後、上記の塗料化配合処方
に従い塗料とした後各試験を行った。
100重量部にエマルゲン920(花王(株)製、ポリ
オキシエチレンノニルフェニルエーテル)の25%水溶
液1.8重量部を添加混合し、さらに参考例8の水系ヒ
ドラジン誘導体組成物(6)13.6重量部をかく拌混
合し、室温にて24時間静置後、上記の塗料化配合処方
に従い塗料とした後各試験を行った。
【0111】
【実施例7】参考例15のポリカルボニル化合物(1)
100重量部と、参考例9の水系ヒドラジン誘導体組成
物(7)14.2重量部かく拌混合し、室温にて24時
間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後各
試験を行った。
100重量部と、参考例9の水系ヒドラジン誘導体組成
物(7)14.2重量部かく拌混合し、室温にて24時
間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後各
試験を行った。
【0112】
【実施例8】参考例16のポリカルボニル化合物(2)
100重量部、参考例10の水系ヒドラジン誘導体組成
物(8)4.3重量部、およびポリヒドラジン化合物
(2)の50%水溶液2.2部をかく拌混合し、室温に
て24時間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料と
した後各試験を行った。
100重量部、参考例10の水系ヒドラジン誘導体組成
物(8)4.3重量部、およびポリヒドラジン化合物
(2)の50%水溶液2.2部をかく拌混合し、室温に
て24時間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料と
した後各試験を行った。
【0113】
【実施例9】参考例17のポリカルボニル化合物(3)
100重量部と、参考例11の水系ヒドラジン誘導体組
成物(9)10.4重量部かく拌混合し、室温にて24
時間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後
各試験を行った。
100重量部と、参考例11の水系ヒドラジン誘導体組
成物(9)10.4重量部かく拌混合し、室温にて24
時間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後
各試験を行った。
【0114】
【実施例10】参考例15のポリカルボニル化合物
(1)100重量部と、参考例12の水系ヒドラジン誘
導体組成物(10)20.0重量部かく拌混合し、室温
にて24時間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料
とした後各試験を行った。
(1)100重量部と、参考例12の水系ヒドラジン誘
導体組成物(10)20.0重量部かく拌混合し、室温
にて24時間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料
とした後各試験を行った。
【0115】
【実施例11】参考例16のポリカルボニル化合物
(2)100重量部と、参考例13の水系ヒドラジン誘
導体組成物(11)15.8重量部かく拌混合し、室温
にて24時間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料
とした後各試験を行った。
(2)100重量部と、参考例13の水系ヒドラジン誘
導体組成物(11)15.8重量部かく拌混合し、室温
にて24時間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料
とした後各試験を行った。
【0116】
【実施例12】参考例17のポリカルボニル化合物
(3)100重量部、参考例14の水系ヒドラジン誘導
体組成物(12)14.9重量部、およびポリヒドラジ
ン化合物(2)の50%水溶液3.0部をかく拌混合
し、室温にて24時間静置後、上記の塗料化配合処方に
従い塗料とした後各試験を行った。
(3)100重量部、参考例14の水系ヒドラジン誘導
体組成物(12)14.9重量部、およびポリヒドラジ
ン化合物(2)の50%水溶液3.0部をかく拌混合
し、室温にて24時間静置後、上記の塗料化配合処方に
従い塗料とした後各試験を行った。
【0117】
【比較例1】参考例15のポリカルボニル化合物(1)
100重量部と、アジピン酸ジヒドラジド1.1部をか
く拌混合し、室温にて24時間静置後、上記の塗料化配
合処方に従い塗料とした後各試験を行った。
100重量部と、アジピン酸ジヒドラジド1.1部をか
く拌混合し、室温にて24時間静置後、上記の塗料化配
合処方に従い塗料とした後各試験を行った。
【0118】
【比較例2】参考例18のカルボニル基を持たないアク
リルラテックス(1)100重量部について、上記の塗
料化配合処方に従い塗料とした後各試験を行った。
リルラテックス(1)100重量部について、上記の塗
料化配合処方に従い塗料とした後各試験を行った。
【0119】
【比較例3】参考例18のカルボニル基を持たないアク
リルラテックス(1)100重量部と、参考例5の水系
ヒドラジン誘導体組成物(3)17.1重量部とをかく
拌混合し、室温にて24時間静置後、上記の塗料化配合
処方に従い塗料とした後各試験を行った。
リルラテックス(1)100重量部と、参考例5の水系
ヒドラジン誘導体組成物(3)17.1重量部とをかく
拌混合し、室温にて24時間静置後、上記の塗料化配合
処方に従い塗料とした後各試験を行った。
【0120】
【表1】
【0121】
【発明の効果】本発明の被覆組成物は、水系塗料に利用
され、該組成物からなる塗膜が屋外に曝露されたとき雨
筋状汚染を低減でき、とくに塗膜形成直後からの汚れが
防止でき、および雨筋状汚染の低減化を長期にわたり維
持することができる。
され、該組成物からなる塗膜が屋外に曝露されたとき雨
筋状汚染を低減でき、とくに塗膜形成直後からの汚れが
防止でき、および雨筋状汚染の低減化を長期にわたり維
持することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 163/00 C09D 163/00 179/06 179/06
Claims (3)
- 【請求項1】 (A)1分子中に、ヒドラジン基および
/またはセミカルバジド基と、非イオン性親水基または
イオン性親水基、及び、非イオン性親水基またはイオン
性親水基に転化しうる基よりなる群から選ばれる少なく
とも1つの有機基とを有する水系ヒドラジン誘導体組成
物、および、(B)ポリカルボニル化合物及び/又はポ
リエポキシ化合物、を含有する雨筋防止被覆組成物。 - 【請求項2】 (A)水系ヒドラジン誘導体組成物が、
下記一般式(1)で表される請求項1に記載の雨筋防止
被覆組成物。 【化1】 (式中、R1 は、直鎖状または分岐状の炭素数2〜20
のアルキレンジイソシアネート、置換基を有しても有さ
なくても良い炭素数5〜25のシクロアルキレンジイソ
シアネート、置換基を有しても有さなくても良い炭素数
6〜20のアリーレンジイソシアネート、及び置換基を
有しても有さなくても良い炭素数8〜20のアラルキレ
ンジイソシアネートからなる群から選ばれる少なくとも
1種のジイソシアネートの3量体〜20量体オリゴマー
に由来する、末端イソシアネート基を有さないポリイソ
シアネート残基を表し、もしくはR1 は上記ジイソシア
ネートに由来する、末端イソシアネート基を有さないジ
イソシアネート残基を表し、もしくはR1 は炭素数1〜
8のイソシアナトアルキル基で置換されている炭素数2
〜20のアルキレンジイソシアネートに由来する、末端
イソシアネ―ト基を有さないトリイソシアネート残基を
表す。R2 は、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜20のア
ルキレン基、炭素数5〜20のシクロアルキレン基、も
しくは置換基を有しても有さなくても良い炭素数6〜1
0のアリーレン基を表す。R3 は、水素原子又は炭素数
1〜20のアルキル基を表す。Yは、非イオン系親水性
基、イオン系親水性基及びイオン系親水性基に転化しう
る基よりなる群から選ばれる少なくとも1つを有機基を
表す。nは、0又は1を表す。p及びqは、各々0又は
正の整数であり、rは1以上の整数で、(p+q)≧1
かつ20≧(p+q+r)≧2である。) - 【請求項3】 (C)1分子中に、ヒドラジン基および
/またはセミカルバジド基を2個以上有するポリヒドラ
ジン化合物と、(D)1分子中に、ヒドラジン基または
セミカルバジド基と反応しうる少なくとも1の有機基
と、非イオン性親水基またはイオン性親水基、及び、非
イオン性親水基またはイオン性親水基に転化しうる基よ
りなる群から選ばれる少なくとも1つの有機基から選ば
れる少なくとも1の有機基とを有する親水性化合物、お
よび、(B)ポリカルボニル化合物及び/又はポリエポ
キシ化合物、とを含有する雨筋防止被覆組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11177425A JP2001003004A (ja) | 1999-06-23 | 1999-06-23 | 雨筋防止被覆組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11177425A JP2001003004A (ja) | 1999-06-23 | 1999-06-23 | 雨筋防止被覆組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001003004A true JP2001003004A (ja) | 2001-01-09 |
Family
ID=16030717
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11177425A Withdrawn JP2001003004A (ja) | 1999-06-23 | 1999-06-23 | 雨筋防止被覆組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001003004A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013042614A1 (ja) * | 2011-09-21 | 2013-03-28 | 日本化薬株式会社 | 新規ヒドラジド化合物及びそれを用いた樹脂組成物 |
WO2022102569A1 (ja) * | 2020-11-10 | 2022-05-19 | 旭化成株式会社 | セミカルバジド組成物及び水系塗料組成物 |
-
1999
- 1999-06-23 JP JP11177425A patent/JP2001003004A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
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