LTE-Uとは? わかりやすく解説

アンライセンスLTE

(LTE-U から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/29 15:44 UTC 版)

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アンライセンスLTELTE-U)は、通常の公衆網LTEが免許(ライセンス)帯域を用いるのに対し、5GHz帯など免許不要(アンライセンス)帯域でもLTE無線技術を使えるようにする規格 [1]

方式としては、LTE-U、License Assisted Access(LAA)、およびMulteFireなどが提案されている。

LTE-U

免許不要帯域でLTEのプロトコルを使用しようとする試みは、3GPP Release10以降に提案され、初期のバージョンはLTE-Uと呼ばれ、2014年にベライゾン、エリクソン、クアルコム、サムスン、アルカテル・ルーセントがLTE−Uフォーラムを立ち上げ推進を開始[2] [3]。2019年1月下旬の時点で、3か国に3つのLTE-Uが導入され、7か国で8つのオペレータでテストが行われている [4]

Wi-Fiなど不特定多数の公衆が共有している帯域を、携帯電話事業者がLTE-Uの通信に利用する提案については、電気通信業界で論争を巻き起こした [5]。2015年6月、 Google米国の連邦通信委員会 (FCC)に25ページにわたる技術的な抗議文書を送り、LTE-Uを反対を表明した。 [2] 2015年8月にはWi-Fi Allianceらは、LTE-Uの導入によって、Wi-Fiの大幅なパフォーマンス低下を懸念して、LTE-Uの承認に反対する意見を表明した[6]

2017年2月、FCCが、ノキアとエリクソンの基地局に対しLTE-Uの使用を承認し [7]、2017年6月、T-MobileがLTE-Uのサービスを開始した [8]

LAA

LTE-Uと異なり、Listen before talk(LBT)を備えたのが [9] [2] [1]、3GPPのRelease 13以降で標準化されているのがLicensed Assisted Access(LAA)である。Release13ではダウンリンクのみ、Release14ではアップリンクにも対応している。

MulteFire

アンライセンス帯域で、LTEプロトコルを自営網単体向けに使えるようにしたのがMulteFireである。LTE-UやLAAが免許不要帯域でLTEのプロトコルを使用し、かつ既存のLTEと併用することを想定しているのに対し、MulteFireは既存LTEバンドの利用が不要な設計になっている[10]

3GPPではなく、この技術はMuLTEfire Allianceによって推進されている。

NR Unlicenced(NR-U)

免許不要帯域や共用帯域で第5世代移動通信システムを使用する提案もあり、Qualcomm社はこれをNR-Uと呼んでいる。

脚注

  1. ^ a b Mina Labib, Vuk Marojevic, Jeffrey H. Reed, Amir I. Zaghloul. "Extending LTE into the Unlicensed Spectrum: Technical Analysis of the Proposed Variants". arXiv:1709.04458 [cs.NI]。
  2. ^ a b c Google, Inc. (2015年6月11日). “LTE and Wi-Fi in Unlicensed Spectrum: A Coexistence Study”. 2015年8月28日閲覧。
  3. ^ Home Page”. LTE-U Forum. 2015年8月28日閲覧。
  4. ^ GSA: LTE in Unlicensed and Shared Spectrum: Trials, Deployments and Devices (January 2019)
  5. ^ Thomas, Que Sera Sarah Sarah. “Why Some Operators Think LTE-U Is Rude” (英語). Light Reading. 2020年4月20日閲覧。
  6. ^ Jon Brodkin (2015年8月27日). “LTE over Wi-Fi spectrum sets up industry-wide fight over interference”. Ars Technica. 2015年8月28日閲覧。
  7. ^ Coldewey, Devin (2017年2月22日). “Freshly FCC-approved LTE-U wireless rolls out on T-Mobile this spring”. TechCrunch. 2017年2月23日閲覧。
  8. ^ Alleven, Monica (2017年6月26日). “T-Mobile takes LTE-U crown, launches in select locations”. FierceWireless. 2017年6月26日閲覧。
  9. ^ Sarah Thomas (2015年5月6日). “T-Mobile Expects LTE-U to Feature Listen-Before-Talk”. LightReading. 2015年8月28日閲覧。
  10. ^ 免許不要で使えるLTE「MulteFire」――4Gの高パフォーマンスを無線LANの手軽さで | ビジネスネットワーク.jp”. businessnetwork.jp. 2020年8月25日閲覧。

LTE-U

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アンライセンスLTE」の記事における「LTE-U」の解説

免許不要帯域でLTEプロトコル使用しようとする試みは、3GPP Release10以降提案され初期のバージョンはLTE-Uと呼ばれ2014年ベライゾンエリクソンクアルコムサムスンアルカテル・ルーセントLTE−Uフォーラム立ち上げ推進開始2019年1月下旬時点で、3か国に3つのLTE-Uが導入され、7か国で8つオペレータテストが行われている 。 Wi-Fiなど不特定多数公衆共有している帯域を、携帯電話事業者がLTE-Uの通信利用する提案については、電気通信業界論争巻き起こした2015年6月Google米国連邦通信委員会FCC)に25ページにわたる技術的な抗議文書送り、LTE-Uを反対表明した2015年8月にはWi-Fi Allianceらは、LTE-Uの導入によって、Wi-Fi大幅なパフォーマンス低下懸念して、LTE-Uの承認反対する意見表明した2017年2月FCCが、ノキアエリクソン基地局対しLTE-Uの使用承認し2017年6月T-MobileがLTE-Uのサービス開始した

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「LTE-U」を含む「アンライセンスLTE」の記事については、「アンライセンスLTE」の概要を参照ください。

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