音楽業界におけるタイアップ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 08:05 UTC 版)
「タイアップ」の記事における「音楽業界におけるタイアップ」の解説
音楽業界においては、レコード会社はアーティストの売り上げを上げるため、その曲の知名度を上げることを目的としてタイアップを使う。主にCMソングやテレビ番組、さらには映画の主題歌などに使われる例がある。映像と音楽は融合しやすく、その音楽を聞く/映像を観ると、思い出されるというように双方の相乗効果をもたらすことも期待できる。また映画主題歌として使われることは、テレビ放送が始まる以前の昭和初期からある程度行われていた。 日本ではほとんどのタイアップ曲が、まず楽曲のサビ部分だけを15秒から30秒程度制作し、数曲持って各企業にタイアップを申し出る。これはテレビコマーシャルの短い時間に、どれだけ強い印象を与えられるかを企業も意識しているからである。タイアップが決まるとそこから初めて4分前後の楽曲が本格的に制作される。結果、歌詞そのものは作品本編とは関係ない内容となることも多く、楽曲全体では不自然な構成になったり、アーティストの本意でない楽曲が制作される原因になる。楽曲の芸術性が損なわれ、タイアップが商業的だと批判される理由になっている。 なお、タイアップがヒット曲に結びつくのは日本(J-POP)の特徴で、国によっては事情が異なる。芸術性を求めるヨーロッパや北米などではタイアップは商業的だとされ、ネガティブイメージを伴う。そのためプロモーションはPVを中心として行われ、ミュージシャンはサウンドトラック以外のタイアップを嫌うケースが多い。
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