JPH11318473A - 核酸増幅用試薬および配列特異的な核酸増幅法 - Google Patents

核酸増幅用試薬および配列特異的な核酸増幅法

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JPH11318473A
JPH11318473A JP11018434A JP1843499A JPH11318473A JP H11318473 A JPH11318473 A JP H11318473A JP 11018434 A JP11018434 A JP 11018434A JP 1843499 A JP1843499 A JP 1843499A JP H11318473 A JPH11318473 A JP H11318473A
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nucleic acid
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rna
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    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
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    • C12Q1/6848Nucleic acid amplification reactions characterised by the means for preventing contamination or increasing the specificity or sensitivity of an amplification reaction

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Abstract

(57)【要約】 【課題】非特異的な反応を抑制し、感度およびシグナル
の向上を達成する、配列特異的な核酸増幅技術を提供す
る。 【解決手段】エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸
もしくはそれらの塩等に例示される増幅反応改良剤を少
なくとも1種含有することを特徴とする核酸増幅用試薬
および核酸増幅反応液中に該増幅反応改良剤を添加する
ことを特徴とする配列特異的な核酸増幅方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生物学的研究や臨
床診断などに有用な核酸増幅用試薬ならびに配列特異的
な核酸増幅方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、DNAやRNA等の核酸を人為的
に増幅する技術、例えばPCR、NASBA、TMA、
3SRなどの核酸増幅法が広く知られるようになり、医
学、生物学等の研究に広く使われるようになり、現在で
は遺伝子の検出、クローニング、改変などにはなくては
ならない技術となっている。さらには、これらの増幅技
術を応用した臨床診断方法も開発されている。例えば、
結核菌などの病原体が有する特徴的な核酸を増幅し、増
幅後の核酸を検出することにとって、極めて短時間かつ
高感度に該病原体を検出する方法が開発され、既に実用
化されている。また、ヒトや他の動物の遺伝子の異常検
出などへの応用も実用化されつつある。
【0003】このような核酸増幅技術の1つに、NAS
BA法(Nucleic acid sequense-based amplification
)法(Nature;第350巻、第91頁、1991年)が
ある。このNASBA法は、標的RNAと同じ配列を有
するフォワードプライマーと、標的RNAと相補的な配
列を有し、T7プロモーターなどのRNAポリメラーゼ
のプロモーターを5’末端に付加したリバースプライマ
ーを組合せ、DNAポリメラーゼ活性を有する逆転写酵
素、RNAaseHおよびT7RNAポリメラーゼを作
用させて、その間の配列を有するRNAを増幅する技術
である。増幅されるのは、標的RNAと相補的な配列を
有するRNAである。
【0004】このNASBA法の特徴は、RNAからの
増幅が、下記工程を一段階で行えることである。DNA
を2倍ずつ増幅することが特徴であるPCR法をRNA
からの増幅に応用する場合、PCR反応の前段階とし
て、RNAからDNAを作る逆転写反応(RT反応)を
行う必要がある(RT−PCR法)。
【0005】上記RT−PCR法は操作が煩雑になり、
時間もかかる(場合にもよるが、5〜6時間程度)。し
かしながら、NASBA法を用いれば、1回の反応で済
み、時間も2時間以内に終了する。
【0006】また、同一配列を有するDNAの混在下で
も、RNAからの増幅反応が優先的に起こることであ
る。これは、正常遺伝子の発現量を測定したい場合など
に有用である。RT−PCR法では、PCR工程でどう
してもDNAからの増幅が発生する。
【0007】さらに、NASBA法は増幅反応が一定温
度で行われることが特徴である。サーマルサイクラーで
はなく、通常の恒温漕で実行できる。
【0008】また、NASBA法は極めて高い増幅効率
を有することが特徴である。理想的な反応においては、
検出限界以上のターゲットRNAが存在すれば、増幅反
応が急激に進行し、極めて高い陽性シグナルが得られる
のに対し、検出限界以下では全くシグナルが検出されな
い。つまり、陽性/陰性の判定が極めて明瞭になるので
ある。
【0009】一方、NASBA法に限らず、PCR等の
他の核酸増幅反応で、常に問題になることの一つに、非
特異的な増幅反応の発生が挙げられる。これは主にプラ
イマーが標的配列以外の核酸に結合することによって発
生すると考えられている。非特異反応は感度、シグナル
の低下を招く。一般的に行われているPCR法とその後
の電気泳動による検出では、非特異反応は感度の低下、
目的バンドのシグナル低下・電気泳動像の不明瞭化とな
って現れる。NASBAも同様である。現実的には、非
特異反応を完全に防ぐことは不可能であるが、感度など
を向上させるためには、出来るだけ低減させた方がよ
い。
【0010】まず、非特異反応の発生は、プライマーの
性能や増幅領域の選定によるところが大きいので、Tm
値や配列の特異性、立体構造などを勘案し、出来るだけ
非特異反応を起こしにくいプライマーを選択することが
最も肝要である。しかし、大抵の場合は増幅したい領域
が先に決まっているので、プライマーの選定には制約が
かかることが多い。
【0011】このような非特異的反応の発生を抑制する
方法として、PCR法の場合、サイクル中のアニール温
度や時間など、物理的な調節によってある程度非特異反
応を低減し、限界はあるものの、増幅サイクルを増やす
ことによってある程度シグナルの向上を図ることも可能
である。さらには、増幅領域の内側に第二のプライマー
ペアを設定し、2段階PCR法(nestedPCR)を行う
ことによって、感度の向上を図る方法もある。
【0012】しかし、NASBA法の場合、一定温度で
反応が進むので、温度やサイクルなどの調節は出来な
い。2段階NASBA法は可能であるが、PCR同様、
操作が非常に煩雑になり、NASBAの簡便性が大きく
損なわれる。NASBA法は操作、工程の簡便性の故、
物理的な調節が難しい側面がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、生物
学的研究や臨床診断に有用となる、高感度な配列特異的
核酸増幅方法、特にNASBA法ならびにそのための試
薬を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、配列特異
的核酸増幅技術、例えばNASBA法において、種々検
討を重ねた結果、核酸増幅反応液中にエチレンジアミン
四酢酸またはその塩を添加することによって、非特異的
な反応を抑制し、感度およびシグナルの向上を達成する
ことが出来ることを見出し、本発明を完成させるに至っ
た。
【0015】すなわち、本発明は、「エチレンジアミン
四酢酸(EDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、ウラ
ミル二酢酸(UDA)、トランス−1,2−シクロヘキ
サンジアミン四酢酸(CyDTA)、ジエチレントリア
ミン五酢酸(DTPA)、エチレングリコールビス(2
−アミノエチル)エーテルジアミン四酢酸[ビス(2−
アミノエチル)エーテル四酢酸](GEDTA)、トリ
エチレンテトラミン六酢酸(TTHA)よりなる群から
選択された少なくとも1種の物質もしくはその塩」(以
下、この群を増幅反応改良剤と言う)を含有することを
特徴とする核酸増幅用試薬である。
【0016】更に、本発明は、核酸増幅反応液中に1種
以上の上記増幅反応改良剤を添加することを特徴とする
配列特異的な核酸増幅方法である。上記増幅反応改良剤
のいずれを選択してもよいが、なかでも、EDTAもし
くはその塩、あるいはNTAもしくはその塩が特に好ま
しい。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明において、核酸増幅とは、
試料中の核酸から、増幅したい核酸(標的核酸)をその
固有の配列の相補性を利用して増幅することをいう。本
発明における核酸増幅用試薬および核酸増幅法が適用可
能な、該核酸増幅の方法としては、特に限定されるもの
ではないが、具体的には、PCR法、NASBA法、S
DA法、TMA法、3SR法などが挙げられ、いずれに
おいても適用することが可能である。なかでも、NAS
BA法、TMA法、3SR法において特に有用である。
【0018】本発明の核酸増幅法とは、例えばNASB
A法であり、標的RNAと同じ配列を有するフォワード
プライマーと、標的RNAと相補的な配列を有し、T7
プロモーターなどのRNAポリメラーゼのプロモーター
を5’末端に付加したリバースプライマーを組合せ、逆
転写酵素、DNAポリメラーゼ、RNAaseHおよび
T7RNAポリメラーゼを作用させて、その2種のプラ
イマー間の配列を有するRNAを増幅する技術である。
DNAポリメラーゼとしては、DNAポリメラーゼ活性
を有する逆転写酵素を使用してもよい。
【0019】該方法は、具体的には、下記工程からな
る。 (A)標的RNAに、逆転写酵素の存在下、標的RNA
と相補的な配列を有し、T7プロモーターなどのRNA
ポリメラーゼのプロモーターを5’末端に付加したリバ
ースプライマーを作用させて、RNA/DNAハイブリ
ッドを得る。 (B)得られたRNA/DNAハイブリッドに、RNa
seHを作用させて、RNAを分解して、1本鎖DNA
を得る。 (C)DNAポリメラーゼあるいはDNAポリメラーゼ
活性を有する逆転写酵素の存在下、得られた1本鎖DN
Aに標的RNAと同じ配列を有するフォワードプライマ
ーを反応させて、2本鎖DNAを得る。 (D)得られた2本鎖DNAに、RNAポリメラーゼを
作用させて、複数のRNAを得る。
【0020】(E)次いで、得られたRNAに逆転写酵
素の存在下、標的RNAと同じ配列を有するフォワード
プライマーを反応させて、RNA/DNAハイブリッド
を得る。 (F)得られたRNA/DNAハイブリッドに、RNa
seHを作用させて、RNAを分解して、1本鎖DNA
を得る。 (G)得られた1本鎖DNAにDNAポリメラーゼある
いはDNAポリメラーゼ活性を有する逆転写酵素の存在
下、標的RNAと相補的な配列を有し、RNAポリメラ
ーゼのプロモーターを5’末端に付加したリバースプラ
イマーを反応させて、2本鎖DNAを得る。 (H)得られた2本鎖DNAに、RNAポリメラーゼを
作用させて、複数のRNAを得る。 (I)上記工程(E)〜(H)を繰り返すことにより、
標的RNAと相補的な配列を有するRNAを多量に得
る。
【0021】上記工程は、1段階にて37〜45℃の温
度で行う。
【0022】本発明の核酸増用幅試薬とは、(1)標的
RNAと同じ配列を有するフォワードプライマー、
(2)標的RNAと相補的な配列を有し、RNAポリメ
ラーゼのロモーターを5’末端に付加したリバースプラ
イマー、(3)リボヌクレオチド、(4)デオキシリボ
ヌクレオチド、(5)逆転写酵素、(6)RNase
H、(7)DNAポリメラーゼあるいはDNAポリメラ
ーゼ活性を有する逆転写酵素および(8)RNAポリメ
ラーゼ、(9)緩衝液および(10)増幅反応改良剤を
含む。これらの各成分は1つの反応液とする。
【0023】本発明において標的RNAは、ヒト体液、
例えば全血から常法により単離精製する。例えば、培養
菌サンプルを用意し、集菌洗浄後、カオトロピックイオ
ンの存在下に、シリカ粒子にRNAを吸着させる方法
(R.Boomらの方法、Journal of Clinical Microb
iology 第28巻、第3号、第495頁、1990年)
に従って、RNAを抽出する。
【0024】(1)標的RNAと同じ配列を有するフォ
ワードプライマー、(2)標的RNAと相補的な配列を
有し、RNAポリメラーゼのプロモーターを5’末端に
付加したリバースプライマーは、増幅しようとする標的
核酸に応じて、その塩基配列を選択したオリゴヌクレオ
チド(オリゴデオキシリボヌクレオチド)である。その
オリゴヌクレオチド数は、一般に15〜25bpであ
る。RNAポリメラーゼのプロモーターは、使用するR
NAポリメラーゼによって種々異なる塩基配列を有す
る。核酸増幅反応液中の最終濃度は、それぞれ約0.0
0025単位である。
【0025】(3)リボヌクレオチド(rNTP)と
は、アデノシン5’−三リン酸、グアノシン5’−三リ
ン酸、ウリジン5’−三リン酸、シチジン5’−三リン
酸を指す。核酸増幅反応液中の最終濃度は、それぞれ約
1.6〜2.4mMである。
【0026】(4)デオキシリボヌクレオチド(dNT
P)とは、デオキシアデノシン5’−三リン酸、デオキ
シグアノシン5’−三リン酸、デオキシウリジン5’−
三リン酸、デオキシシチジン5’−三リン酸を指す。核
酸増幅反応液中の最終濃度は、それぞれ約0.8〜1.
2mMである。
【0027】(5)逆転写酵素としては、上記プライマ
ー(1)または(2)(オリゴデオキシリボヌクレオチ
ドプライマー)およびRNA鋳型からDNAを合成し得
るいかなる酵素でもよい。この酵素は、さらにDNAポ
リメラーゼ活性またはRNaseH活性を含んでいても
よい。このような酵素としては、例えばトリ筋芽細胞腫
ウイルス由来ポリメラーゼ(AMV逆転写酵素)、モロ
ニー・マウス白血病ウイルス由来ポリメラーゼ(MML
V逆転写酵素)、別の真核細胞由来のポリメラーゼ、T
thDNAポリメラーゼなどがある。核酸増幅反応液中
の最終濃度は、約0.3〜0.5単位である。
【0028】(6)RNaseHとしては、相補的DN
AにアニールされたRNAを加水分解し得るいかなる酵
素でもよい。例えば、大腸菌RNaseH、仔牛胸腺R
NaseH、AMV逆転写酵素などが挙げられる。増幅
反応液中の最終濃度は、約0.00025単位である。
【0029】(7)DNAポリメラーゼとしては、上記
プライマー(1)または(2)(オリゴデオキシリボヌ
クレオチドプライマー)とDNA鋳型からDNAを合成
し得るいかなる酵素でもよい。このような酵素として
は、例えば、AMV逆転写酵素、DNAポリメラーゼα
またはβなどの真核細胞DNAポリメラーゼ、仔牛胸腺
などの哺乳動物組織由来のDNAポリメラーゼ、大腸菌
ポリメラーゼIのクレノウフラグメント、バクテリオフ
ァージT7DNAポリメラーゼ、TaqDNAポリメラ
ーゼ、TthDNAポリメラーゼ、PfuDNAポリメ
ラーゼ、VentDNAポリメラーゼ、KOD DNA
ポリメラーゼなどが挙げられる。核酸増幅反応液中の最
終濃度は、約0.3〜0.5単位である。
【0030】(8)RNAポリメラーゼとしては、プロ
モーターと指称される特定のオリゴヌクレオチド配列に
結合でき、かつ、プロモーターに極めて近接した所定の
開始部位で、RNAのin vitro合成を特異的に
開始し得るいかなる酵素でもよい。さらに、RNAポリ
メラーゼは適当な時間内に鋳型の機能性コピー当たり数
個のRNAを合成し得ることが必要である。このような
酵素としては、例えば、バクテリオファージT7RNA
ポリメラーゼ、ファージT3RNAポリメラーゼ、ファ
ージφIIRNAポリメラーゼ、Salmonellaファージsp
6 RNAポリメラーゼ、Pseudomonas ファージgh-1RN
Aポリメラーゼ、原核細胞または真核細胞由来のRNA
ポリメラーゼなどが挙げられる。核酸増幅反応液中の最
終濃度は、約0.8〜1.2単位である。
【0031】(9)緩衝液としては、Tris−HCl
などの汎用の緩衝液を使用する。
【0032】本発明の核酸増幅用試薬には、上記成分の
他に、必要によりマグネシウムイオン、カリウムイオン
などを含んでいてもよい。マグネシウムイオンの量は、
約10〜14mM、カリウムイオンの量は、約56〜8
4mMである。
【0033】(10)増幅反応改良剤は、核酸増幅反応
液中の最終濃度(至適濃度)で、約0.5〜60mM、
好ましくは0.5〜6mMである。NASBA法におけ
る増幅反応改良剤の至適濃度は、標的核酸(すなわち、
増幅配列やプライマー配列)によって異なる。概ね、
0.5〜6mMの範囲内に至適濃度が確認されている
が、標的核酸によっては、更に高い濃度や、低い濃度が
も考えられる。本発明の核酸増幅法は、6mM以上の高
濃度に至適条件をもつ標的核酸にも適用でき、60mM
の増幅反応改良剤を添加した場合でも問題なく増幅反応
が進むことが確認された。
【0034】塩の形で存在する増幅反応改良剤として
は、ナトリウム塩、カリウム塩などが挙げられる。また
直接的な効果としては、ナトリウム塩も、カリウム塩も
同等であると考えられる。しかし、カリウムイオン濃度
は増幅に関与する各種酵素の反応に影響を及ぼすことが
多いので、ナトリウム塩の形がより望ましい。
【0035】上記増幅反応改良剤がどのようなメカニズ
ムで、特異的シグナルを向上させるのかは、必ずしも完
全に明らかになっているわけではない。NASBA反応
液には通常約12mMの塩化マグネシウムが含まれてお
り、キレート剤としてのEDTAまたはその塩がマグネ
シウムイオンを捕捉し、マグネシウムイオンを調節して
いるとも考えられる。
【0036】それならば、塩化マグネシウムの濃度その
ものを調節すれば、同じ効果が得られるはずである。し
かしながら、実際に検討してみたところ、塩化マグネシ
ウムの濃度を12mM以下に低下させると、むしろシグ
ナルは低下する。したがって、マグネシウムイオン濃度
の調節ではない別のメカニズムが存在すると考えられ
る。
【0037】本発明では、増幅反応改良剤がNASBA
法における非特異増幅反応を抑制し、特異的増幅の効率
を向上させている。このことから、上記増幅反応改良剤
はプライマーのターゲット以外への非特異的な結合を抑
制し、ミスプライミングを抑制していることが推察され
る。したがって、本発明の核酸増幅法は、PCR、TM
A、3SRなど他の核酸増幅技術にも応用が可能であ
る。
【0038】本発明において使用する検出用プローブと
は、検出しようとする標的核酸に応じて選択された塩基
配列を有するオリゴヌクレオチドである。該プローブに
は、アルカリ性ホスファターゼなどの酵素、ビオチン、
アビジン、蛍光色素などの標識物質を結合してもよい。
【0039】核酸検出法としては、マイクロタイターな
どの固相に捕捉プローブを結合し、上記増幅法により増
幅したく試料中の標的核酸を捕捉した後、検出プローブ
にて、試料中の核酸をサンドイッチして、検出プローブ
の標識を常法により測定する方法が一般的である。
【0040】
【実施例】以下に、本発明の実施例を例示することによ
って、本発明の効果をより一層明確なものとする。
【0041】実施例1 NASBA法を用いたヒト型結
核菌(Mycobacterium tuberculosis)16S rRNAの
高感度検出 (1)ヒト型結核菌16S rRNA増幅用プライマー
の合成 パーキンエルマー社DNAシンセサイザー392型を用
いて、ホスホアミダイト法にて、配列番号1に示される
塩基配列を有するオリゴヌクレオチド(ヒト型結核菌1
6S rRNA増幅用リバースプライマー、以下、プラ
イマー1と呼ぶ)および配列番号2に示される塩基配列
を有するオリゴヌクレオチド(ヒト型結核菌16S r
RNA増幅用フォワードプライマー、以下、プライマー
2と呼ぶ)を合成した。
【0042】プライマー1は、増幅対象となるRNAに
相補的な配列(20ヌクレオチド)の5’側に、T7プ
ロモーター配列(27ヌクレオチド)を連結している。
合成はマニュアルに従い、各種オリゴヌクレオチドの脱
保護はアンモニア水で55℃、一夜実施した。オリゴヌ
クレオチドの精製はファルマシア社製FPLCで陰イオ
ン交換カラムにて実施した。
【0043】(2)リンカーアームを有するオリゴヌク
レオチドの合成 パーキンエルマー社DNAシンセサイザー392型を用
いて、ホスホアミダイト法にて、配列番号3に示される
塩基配列を有するオリゴヌクレオチド(ヒト型結核菌1
6S rRNA NASBA産物検出用捕捉プローブ
(以下、捕捉プローブと呼ぶ)用オリゴヌクレオチド)
および配列番号4に示される塩基配列を有するオリゴヌ
クレオチド(ヒト型結核菌16S rRNA NASB
A産物検出用検出プローブ(以下、検出プローブと呼
ぶ)用オリゴヌクレオチド)を合成した。
【0044】この際、特表昭60−500717号公報
に開示された合成法により、デオキシウリジンから化学
合成により調製した、5位にリンカーアームを有するウ
リジンを、上記オリゴヌクレオチドに導入した。このウ
リジンはオリゴヌクレオチド内の任意のTを置換しうる
が、今回は5’末端のTを置換した。合成されたリンカ
ーオリゴヌクレオチドはアンモニア水で50℃、一夜脱
保護処理を施した後、ファルマシア社製FPLCで陰イ
オン交換カラムを用いて精製した。
【0045】(3)捕捉プローブ用オリゴヌクレオチド
のマイクロタイタープレートへの結合 上記(2)で合成した捕捉プローブ用オリゴヌクレオチ
ドについて、そのリンカーアームを介して、マイクロタ
イタープレート内面へ結合した。リンカーオリゴヌクレ
オチドを50mM硼酸バッファー(pH10)、100
mM MgCl 2 の溶液に0.05pmol/μlにな
るように希釈し、マイクロタイタープレート(MicroFLU
OR B、ダイナテック社)に各100μlずつ分注し、1
5時間程度、室温に放置することで、リンカーオリゴヌ
クレオチドをマイクロタイタープレート内面に結合させ
た。その後、0.1pmol dNTP、0.5%PV
P、5×SSCに置換して、非特異反応を抑えるための
ブロッキングを室温で2時間程度行った。最後に1×S
SCで洗浄して乾燥させた。
【0046】(4)検出プローブ用オリゴヌクレオチド
の標識化 上記(2)で合成した検出プローブ用オリゴヌクレオチ
ドについて、そのリンカーアームを介してアルカリ性ホ
スファターゼとの結合を、Nucleic Acids Res.;第14
巻、第6115頁(1986年)に従って、下記のよう
に行なった。
【0047】リンカーオリゴヌクレオチド1.5A26
0を0.2M NaHCO3 12.5μlに溶解し、こ
こへ10mg/mlスベリン酸ジスクシニミジル(DS
S)25μlを加えて室温、2分間反応させた。反応液
を1mM CH3COONa(pH5.0)で平衡化した
セファデックスG−25(ファルマシア社)カラム(1
cmφ×30cm)でゲル濾過して、過剰のDSSを除
去した。末端のアミノ基が活性化されたリンカーオリゴ
ヌクレオチドを、更にモル比で2倍量のアルカリ性ホス
ファターゼ(ベーリンガーマンハイム社、(100mM
NaHCO3、3M NaCl)に溶解したもの)と室
温で、16時間反応させることにより、アルカリ性ホス
ファターゼ標識核酸プローブを得た。得られた標識プロ
ーブは、ファルマシア社製FPLCで陰イオン交換カラ
ムを用いて精製した。標識プローブを含む画分を集め、
セントリコン30K(アミコン社)を用いて、限外濾過
法により濃縮した。これを検出プローブとして用いた。
【0048】(5)ヒト型結核菌16S rRNA N
ASBA検討用試料の調製 従来の同定法でヒト型結核菌と同定されている培養菌サ
ンプルを用意し、集菌洗浄後、R.Boomらの方法
(Journal of Clinical Microbiology 第28巻、第3
号、第495頁、1990年)に従ってRNAを抽出
し、0.1pg/μl、1pg/μl、10pg/μl
の3段階の希釈系列を作成した。この際、各希釈系列に
は、ネガティブRNAとして、市販の酵母RNA(和光
純薬社製を用いて、上記抽出操作をしたもの)を10n
g/μlの濃度で添加しておいた。
【0049】(6)NASBA法によるヒト型結核菌1
6S rRNAの増幅 (5)のRNA溶液をサンプルとして使用して、下記試
薬を添加して、下記条件によりヒト型結核菌16S r
RNAからRNAを増幅した。 試薬:プライマー1 プライマー2 各種濃度のEDTA−Na(表1に記載) 酵素混合液:AMV逆転写酵素 0.4単位 大腸菌RNaseH 0.00025単位 大腸菌RNAポリメラーゼ 1単位 MgCl2 12mM KCl 70mM Tris−HCl(pH8.5) 40mM
【0050】方法:まず、サンプル5μlをプライマー
1およびプライマー2およびEDTA−Naを含む溶液
10μlと混合し、65℃で5分間インキュベートし、
RNAを変性させた。その後、酵素混合液5μlを加え
て、41℃で90分間反応させた。
【0051】(7)マイクロタイタープレート中でのサ
ンドイッチハイブリダイゼーション (6)の増幅反応液を10倍に希釈し、0.3N Na
OH中で増幅反応液中の増幅されたRNAを変性させ、
各サンプルごとに増幅反応液20μlを200mMクエ
ン酸リン酸バッファー(pH6.0)、2%SDS(ド
デシル硫酸ナトリウム)、750mM NaCl、0.
1%NaN3 の溶液100μlに加えて、上記(3)の
捕捉プローブが結合したマイクロタイタープレートに投
入した。蒸発を防ぐため流動パラフィンを重層し、50
℃で30分間振盪させた。これによって、ヒト型結核菌
16S rRNAから増幅されたRNAが、固定化され
た捕捉プローブによって特異的にマイクロタイタープレ
ートに捕捉される。
【0052】次に、上記(4)のアルカリ性ホスファタ
ーゼ標識した検出プローブを2fmol/μlの濃度で
含む5×SSC(pH7.0)、0.1%SDS、0.
5%PVP、10mM MgCl2、1mM ZnCl
2 、0.1%NaN3の溶液100μlと置換し、同様
に蒸発を防ぐため、流動パラフィンを重層し、50℃で
3030分間振盪させた。これによって、捕捉されたRN
Aにアルカリ性ホスファターゼ標識した検出プローブが
特異的に結合した。その後、2×SSC(pH7.
0)、0.1%SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)に置
換し、50℃で10分間保温、さらに1×SSCに置換
し洗浄した。洗浄液排出後、アルカリ性ホスファターゼ
の発光基質であるジオキセタン化合物(商品名、Lumiph
os 480、Lumigen 社)100μlを注入し、37℃で1
5分間保温後に暗室中でホトンカウンター(浜松ホトニ
クス社)で発光量を測定した。
【0053】これらの工程はすべて、DNAプローブ自
動測定システム(日本臨床検査自動化学会会誌; 第20
巻、第728頁、1995年参照)により自動で行わ
れ、所要時間は、約2時間であった。
【0054】(8)ヒト型結核菌16S rRNA N
ASBAの検討結果(酵母RNA10ng/μl存在下
でのEDTA添加の効果) 上記(6)にて増幅し、(7)にて検出されたヒト型結
核菌16S rRNAの検出結果を表1に示す。数値は
発光量(cps;count/second)で表示され、同一条件で
4回の繰り返し実験を行った。
【0055】
【表1】
【0056】「EDTA−Naなし」に比較して、「E
DTA−Naを添加したもの」は陽性シグナルが著しく
上昇(1.5mM添加の場合、添加なしに比べ、10p
g/μlで6〜12倍、1pg/μlで8〜20倍以上)
している。0.5mMで既に効果がみられたが、1.5
mMあたりが最適条件と考えられる。通常、該検出系で
の検出限界は、1pg/μlあたりであるが、EDTA
−Na添加により陽性シグナルが向上、陽性/陰性の判
定が容易になったため、1000cps を暫定的なカット
オフ値とした場合、EDTA−Na添加により感度が向
上したともいえる。結論として、ネガティブRNA(酵
母RNA)10ng/μl存在下でのヒト型結核菌16
S rRNAの増幅においては、EDTA−Na添加
は、シグナル向上に絶大な効果を発揮すると考えられ
る。
【0057】実施例2 実施例1と同様にして、EDTA−Naを表2に記載さ
れる濃度にて使用した。その結果を表2に示す。
【0058】
【表2】
【0059】表2から明らかなように、60mMのED
TA−Naを添加した場合でも問題なく増幅反応が進む
ことが確認され、また、EDTA−Naを加えてもブラ
ンクの上昇は見られない。
【0060】実施例3 ニトリロ酢酸(NTA)を添加
したNASBA法を用いたヒト型結核菌(Mycobacteriu
m tuberculosis)16S rRNAの高感度検出 (1)NASBA法によるヒト型結核菌16S rRN
Aの増幅 実施例1と全く同じ条件で、NASBA法によるヒト型
結核菌16S rRNAの増幅の際にEDTA−Naに
替えてNTA−Naを添加することで、NTAによるシ
グナル増強効果を検証した。NASABAに添加するE
DTA−Na以外の試薬やサンプルとその調製方法は、
実施例1と全く同一である。実施例1(5)のRNA溶
液をサンプルとして使用して、NASBA法によりヒト
型結核菌16S rRNAからRNAを複製・増幅し
た。リバースプライマーとしてプライマー1を、フォワ
ードプライマーとしてプライマー2を使用した。方法・
条件は基本的にNature 第350巻、第91頁(199
1年)に従ったが、反応液中に表2に記載する各濃度の
NTA−Naを添加している。まず、サンプル5μlを
酵素以外の組成(プライマーも含む)を含む溶液10μ
lと混合し、65℃で5分間インキュベートし、RNA
を変性させる。その後、酵素混合液5μlを加えて、4
1℃で90分間反応させる。以上でNASABA工程は
終了する。
【0061】(2)ヒト型結核菌16S rRNA N
ASABAの検討結果(酵母RNA10μg/μl存在
下でのNTA添加の効果) 上記(1)において増幅し、実施例1(7)の方法に従
って、マイクロタイタープレート中でのサンドイッチハ
イブリダイゼーションを実施して検出された結果を表3
に示す。数値は発光量(cps;count/sec)で表示され、
同一条件で4回の繰り返し実験を行った。
【0062】
【表3】
【0063】「添加なし」に比較して、NTAを添加し
たものは陽性シグナルが著しく上昇(1.5mM添加の
場合、添加なしに比べて、10pg/μlで4〜9倍、
1pg/μlで5〜20倍以上)している。0.5mM
で既に効果がみられるが、EDTAと同様に1.5mM
辺りが最適条件と考えられる。通常、本検出系における
検出限界は1pg/μl辺りであるが、NTAの添加に
より陽性シグナルが向上、陽性/陰性の判定が容易にな
ったため、1000cpsを暫定的なカットオフ値とした
場合、NTAの添加により感度が向上したといえる。結
論として、ネガティブRNA(酵母RNA)10ng/
μl存在下でのヒト型結核菌16S rRNA NAS
ABAにおいては、NTAの添加はEDTA添加と同様
にシグナル向上に大きな効果を発揮する。
【0064】実施例4 実施例3と同様にして、NTA−Naを表4に記載され
る濃度にて使用した。その結果を表4に示す。
【0065】
【表4】
【0066】表4から明らかなように、60mMのNT
A−Naを添加した場合でも問題なく増幅反応が進行す
ることが確認され、またブランクの上昇もみられない。
【0067】
【発明の効果】上述したように、本発明により、配列特
異的な核酸増幅反応において、温度などの物理的な条件
を変えることなく、極めて簡単に非特異的な反応を抑制
し、感度及びシグナルの向上を著しく向上させることが
可能となる。
【0068】また、従来ネガティブRNAを一定量、共
存させた場合、項目によっては感度付近のシグナルが低
下する場合があったが、本発明では、エチレンジアミン
四酢酸またはその塩を添加することにより、非特異増幅
反応によるプライマーや基質(rNTPやdNTP)の
消費を抑制し、相対的に特異的増幅の効率を向上させ
る。また、本発明はNASBA法をはじめとする他の核
酸増幅反応の改良として、極めて有用である。
【0069】
【配列表】 配列番号:1 配列の長さ:47 配列の型:核酸 鎖の数:両形態 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列の特徴 存在位置:1..47 特徴を決定した方法:S 他の特徴:ヒト型結核菌(Mycobacterium tuberculosis)16S rRNA遺伝子の配 列と相補的な配列を有する。 配列 AATTCTAATA CGACTCACTA TAGGGAGCTA CCCGTCGTCG CCTTGGT 47
【0070】 配列番号:2 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:両形態 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列の特徴 存在位置:1..21 特徴を決定した方法:S 他の特徴:ヒト型結核菌(Mycobacterium tuberculosis)16S rRNA遺伝子の配 列と相補的な配列を有する。 配列 GGAAAGGTCT CTTCGGAGAT A 2 1
【0071】 配列番号:3 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:両形態 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列の特徴 存在位置:1..20 特徴を決定した方法:S 他の特徴:ヒト型結核菌(Mycobacterium tuberculosis)16S rRNA遺伝子の配 列と相補的な配列を有する。 配列 TAGGACCACG GGATGCATGT 2 0
【0072】 配列番号:4 配列の長さ:18 配列の型:核酸 鎖の数:両形態 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列の特徴 存在位置:1..18 特徴を決定した方法:S 他の特徴:ヒト型結核菌(Mycobacterium tuberculosis)16S rRNA遺伝子の配 列と相補的な配列を有する。 配列 GCGCTTTAGC GGTGTGGG 1 8

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢
    酸、ウラミル二酢酸、トランス−1,2−シクロヘキサ
    ンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチ
    レングリコールビス(2−アミノエチル)エーテルジア
    ミン四酢酸[ビス(2−アミノエチル)エーテル四酢
    酸]、トリエチレンテトラミン六酢酸よりなる群から選
    択された少なくとも1種の物質もしくはその塩を含有す
    ることを特徴とする核酸増幅用試薬。
  2. 【請求項2】 エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢
    酸よりなる群から選択された少なくとも1種の物質もし
    くはその塩を含有する請求項1記載の核酸増幅用試薬。
  3. 【請求項3】 標的RNAと同じ配列を有するフォワー
    ドプライマー、標的RNAと相補的な配列を有し、RN
    Aポリメラーゼのプロモーターを5’末端に付加したリ
    バースプライマー、リボヌクレオチド、デオキシリボヌ
    クレオチド、逆転写酵素、RNaseH、DNAポリメ
    ラーゼおよびRNAポリメラーゼ、緩衝液を含有する請
    求項1または2に記載の核酸増幅用試薬。
  4. 【請求項4】 エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢
    酸、ウラミル二酢酸、トランス−1,2−シクロヘキサ
    ンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチ
    レングリコールビス(2−アミノエチル)エーテルジア
    ミン四酢酸[ビス(2−アミノエチル)エーテル四酢
    酸]、トリエチレンテトラミン六酢酸よりなる群から選
    択された少なくとも1種の物質もしくはその塩の濃度
    が、核酸増幅反応液中の最終濃度で0.5〜60mMで
    ある請求項1〜3のいずれかに記載の核酸増幅用試薬。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の核酸増
    幅用試薬および検出用プローブを含む核酸検出用試薬。
  6. 【請求項6】 核酸増幅反応液中に、エチレンジアミン
    四酢酸、ニトリロ三酢酸、ウラミル二酢酸、トランス−
    1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸、ジエチレント
    リアミン五酢酸、エチレングリコールビス(2−アミノ
    エチル)エーテルジアミン四酢酸[ビス(2−アミノエ
    チル)エーテル四酢酸]、トリエチレンテトラミン六酢
    酸よりなる群から選択された少なくとも1種の物質もし
    くはその塩を添加することを特徴とする配列特異的な核
    酸増幅方法。
  7. 【請求項7】 エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢
    酸よりなる群から選択された少なくとも1種の物質もし
    くはその塩を添加することを特徴とする請求項6記載の
    配列特異的な核酸増幅方法。
  8. 【請求項8】 核酸増幅反応が、NASBA法である請
    求項6または7に記載の配列特異的な核酸増幅方法。
  9. 【請求項9】 エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢
    酸、ウラミル二酢酸、トランス−1,2−シクロヘキサ
    ンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチ
    レングリコールビス(2−アミノエチル)エーテルジア
    ミン四酢酸[ビス(2−アミノエチル)エーテル四酢
    酸]、トリエチレンテトラミン六酢酸よりなる群から選
    択された少なくとも1種の物質もしくはその塩が、核酸
    増幅反応液中の最終濃度で0.5〜60mMの濃度であ
    る請求項6〜8のいずれかに記載の配列特異的な核酸増
    幅方法。
  10. 【請求項10】 増幅しようとする核酸がRNAである
    請求項6〜9のいずれかに記載の核酸増幅方法。
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