JPH10324517A - 破砕法によるシリカゲル粒子、その製法及びその用途 - Google Patents
破砕法によるシリカゲル粒子、その製法及びその用途Info
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- JPH10324517A JPH10324517A JP9147051A JP14705197A JPH10324517A JP H10324517 A JPH10324517 A JP H10324517A JP 9147051 A JP9147051 A JP 9147051A JP 14705197 A JP14705197 A JP 14705197A JP H10324517 A JPH10324517 A JP H10324517A
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Abstract
スラリーとしての低粘性、抑制された粉立ち、向上した
粒子強度、低減した磨耗傾向等を有するシリカゲル粒子
及びその製法を提供する。またそのシリカゲル粒子をビ
ールの安定化処理剤、インクジェット記録紙用填剤、各
種担体の用途に提供する。 【解決手段】 40乃至70重量%の水分含有率を有す
る含水シリカゲルの塊状物を、乾式で旋回流型ジェット
ミルで解砕処理し、特定の物性を持ち球状乃至球状近似
であるシリカゲル粒子。
Description
カゲル粒子、その製法及びその用途に関するもので、よ
り詳細には、粉体としての優れた流動性、優れた濾過
性、スラリーとしての低粘性、抑制された粉立ち、向上
した粒子強度、低減した磨耗傾向等を有するシリカゲル
粒子及びその製法に関する。本発明はまた、上記シリカ
ゲル粒子の用途にも関する。
剤、吸着剤、乾燥剤、各種担体等の各種用途に広く使用
されているが、大別して、乾式法シリカと湿式法シリカ
とが知られおり、それぞれその特性を利用して、前記何
れかの用途に使用されている。
で分解することにより得られ、粒径は微細で形状が球形
であって比表面積、細孔容積 、細孔分布等に基ずく表
面活性が比較的小さい。一方、後者のシリカは、珪酸ア
ルカリを酸で中和することにより得られるもので、粒径
は一般に大きく粒度分布も広いが、その内部はポ−ラス
で表面活性も比較的大きいものである。
つて物性が大きく異なり、特に後者の湿式法は、ケイ酸
アルカリを酸で中和する反応条件としての濃度、温度、
圧力、時間、反応方法等の条件或いはその後の後処理条
件ををいろいろ変化させることにより、広く性質の異な
る非晶質シリカを得ることができるものである。
ル粒子と破砕ゲル粒子とがあり、例えば、前者の例とし
て、ケイ酸アルカリと酸との中和で生成するシリカゾル
を短時間でゲル化する条件下(気体媒体への噴霧)で得
られた球状シリカヒドロゲル(特公昭48−13834
号公報、特開昭63−16049号公報)があり、ま
た、後者の例として、酸で硬化させたシリカヒドロゲル
を酸洗しpH2.5乃至5のシリカヒドロゲルとした後、乾
燥、粉砕することにより得られた水分含有量が20乃至
50重量%の含水シリカゲル(特公平2−1764号公
報)等がある。
粒法による球状シリカゲルの製造法では、粒径が50μ
m以上のような比較的大粒径のものの製造は容易である
が、粒径が小さくなると、気流中に浮遊して、その製造
が困難となるという問題がある。また、微小粒径の球状
シリカゲル粒子は、粒子強度が弱く、その取り扱い上未
だ解決すべき問題点を有している。
造も容易であるが、分離の困難なサブミクロン粒子をか
なりの量で含有しており、粉体としての流動性が低い、
粉体として取り扱う際粉立ちがある、濾過性が悪い、粉
体と接触する材料を磨耗する、粒子強度も未だ十分高く
ない、等の欠点を有している。
子の上記の欠点を改善すべく鋭意研究を重ねた結果、塊
状シリカゲルの粉砕を以下に述べる特定の条件下で行う
ことにより、新規な構造及び特性を有する破砕法シリカ
ゲル粒子が得られることを見いだすに至った。
た流動性、優れた濾過性、スラリーとしての低粘性、抑
制された粉立ち、向上した粒子強度、低減した磨耗傾向
等を有する破砕法シリカゲル粒子及びその製法を提供す
るにある。本発明の他の目的は、上記破砕法シリカゲル
粒子の用途を提供するにある。
によるシリカゲル粒子であって、体積基準のメジアン径
が2.5乃至20μm、特に4乃至15μmの範囲にあ
ると共にメジアン径の3/4以下の粒径の粒子の含有量
が35重量%以下、特に30重量%以下であり、電子顕
微鏡で観察してメジアン径の0.5乃至2倍の粒子につ
いての真円度が70乃至95の範囲にあると共に90度
以内の角を有する粒子の個数%が10以内、特に8以内
であり、BET比表面積が200乃至500m2 /g、
特に250乃至400m2 /g及び窒素吸着法による細
孔容積が0.4乃至1.5ml/g、特に0.6乃至
1.2ml/gの範囲にあり、且つ110℃乾燥物につ
いて鉄シリンダー法で測定した嵩密度が0.3乃至0.
6g/ml、特に0.32乃至0.45g/mlの範囲
にあるシリカゲル粒子が提供される。本発明において、
上記シリカゲル粒子は、傾斜法で測定した安息角が60
度以下、特に50度以下であること、JISK−510
1−19に準拠して測定した吸油量が90乃至150m
l/100g、特に120乃至150ml/100gで
あることが好ましい。
酸との反応により生成され且つ40乃至70重量%、特
に好適には50乃至60重量%の水分含有率を有する含
水シリカゲルの塊状物を乾式で旋回流型ジェットミルで
解砕処理することを特徴とするシリカゲル粒子の製法が
提供される。本発明の製法において、旋回流型ジェット
ミルによる解砕処理を100℃以下、特に10乃至60
℃の温度で、シリカゲル粒子の体積基準のメジアン径が
2.5乃至20μmの範囲となる迄行うこと、及び旋回
流型ジェットミルによる解砕処理を含有水分の10重量
%以上が揮散するように行うことが好ましい。
は、ビール用安定化剤、インクジェット記録紙用填剤、
フィルム用アンチブロッキング剤、塗料用艶消し剤、ク
ロマトグラフィ用担体等の用途に有用である。
で製造されるものであるが、(A)体積基準のメジアン
径が2.5乃至20μmの範囲にあること、(B)メジ
アン径の3/4以下の粒径の粒子の含有量が35重量%
以下であること、(C)電子顕微鏡で観察してメジアン
径の0.5乃至2倍の粒子についての真円度が70乃至
95の範囲にあること、(D)上記(C)の粒子につい
て、90度以内の角を有する粒子の個数%が10以内で
あること、(E)BET比表面積が200乃至500m
2 /gであること、(F)窒素吸着法による細孔容積が
0.4乃至1.5ml/gの範囲にあること、及び
(G)110℃乾燥物について鉄シリンダー法で測定し
た嵩密度が0.3乃至0.6g/mlの範囲にあるこ
と、の組み合わせに特徴を有するものである。
等による球状シリカゲル粒子に比してかなり小さく、従
来の破砕法によるシリカゲル粒子とほぼ同様な粒度範囲
にあるが、前記(B)の構成のとおり、微粒子の含有量
が著しく少ない量に抑制されていることが、従来の破砕
法シリカゲル粒子との顕著な相違点である。
れているため、粉体としての取り扱いに際して粉立ちを
発生することがなく、また、濾過性が良好であり、更に
スラリーとしたときの粘度が低く抑えられるという利点
が得られる。
粒子としては、例外的に高い真円度(測定法は後述す
る)を有しており、不定形粒子というよりはむしろ定形
粒子と呼ぶにふさわしい揃った粒子形状を有するもので
あり、前記構成(B)とも関連して、高い粉体としての
流動性を有している。
な角を有する粒子の存在が低く抑えら得ており、前記構
成(C)の粒子形状にも関連して、シリカ粉体に特有の
接触材料の磨耗傾向を顕著に軽減することができる。勿
論、この構成は、粒子の自由流動性を向上させることに
も寄与するものであって、このことは安息角が低いとい
う事実によっても確認される。
構成(E)のとおり、通常の破砕法シリカゲル粒子とほ
ぼ同様の比表面積を有しており、シリカゲル本来の活性
吸着サイトが保持されていることが明らかである。
構成(F)のとおり、前記(E)の比表面積を保持しな
がら、細孔容積が幾分低く抑えられており、これにより
粒子強度を向上させ得るという利点も得られる。
リカゲル粉体としては、例外的に高い嵩密度を有してお
り、これは粒子強度の増大に寄与するばかりではなく、
輸送や貯蔵をコンパクトな状態で行えることを意味する
とともに、樹脂等への配合に際しても顔料性に優れてい
ることを意味する。
により生成された塊状ゲルを原料とするが、シリカゲル
の水分含有率を40乃至70重量%に制御し、この含水
シリカゲルの塊状物を、乾式で旋回流型ジェットミルで
解砕処理することが特徴である。
とは、ジェットミルの内、気体の旋回流を利用するもの
であって、処理すべき原料を気体に載せてミル内に送給
し、分級機と閉回路を形成して処理を行うものをいう。
カゲルの水分含有率を上記の範囲に制御することが極め
て重要である。即ち、水分含有率が上記範囲を上回る
と、ゲルが器壁に付着したり或いは装置内を閉塞するた
め、旋回流型ジェットミルでの処理そのものが困難とな
り、また旋回流型ジェットミルの後述する利点を十分に
発揮させることが困難となる傾向がある。一方水分含有
率が上記範囲を下回ると、処理に際して、分離の困難な
微粒子が発生するとともに、処理後の粒子が角のある不
定形粒子となる傾向がるため、本発明の要件(A)乃至
(E)を満足する粒子を得ることができない。本発明
は、水分含有率が一定の範囲にあれば、含水ゲルであっ
ても、乾式における旋回流型ジェットミル内での破砕乃
至解砕処理が可能となるという新しい知見に基づくもの
である。
砕処理が可能となるのは、旋回流型ジェットミルを使用
する場合にのみ見られる特有の作用による。即ち、一般
に粉粒体の付着力は、粒子表面に存在する水分の影響が
極めて大きく、この水分の量がむしろ少なくなった場合
に大きな付着力を示す場合が多い。旋回流型ジェットミ
ルでは、粒子が気流に乗せられた状態で処理が行われる
ため、粒子の表面の極薄層中の水分が気流中に揮散し、
そのため粒子の表面のみが乾燥された状態となってお
り、このため粒子の器壁等への付着が防止されるものと
思われる。これは、粉砕により、新たな表面が露出され
る場合にも同様に生じる。この意味で乾式での処理が重
要であることが了解されよう。
場合には、当然微粒子が発生するが、旋回流型ジェット
ミルでは、微粒子がより大きい粒子中に組み込まれて成
長するので、微粉の発生が極めて少ないという利点が達
成される。この事実は、粉砕処理物の粒度分布を測定す
ることにより、容易に確認されるものであるが、旋回流
型ジェットミルでは、恰も転動造粒法のように、粒子の
自転及び公転により微粒子の組み込みによる成長が生じ
るためと信じられる。更に、粒子の自転及び公転によ
り、前記(C)及び(D)の角の取れた定形粒子に近い
粒子形状となるものと思われる。
る本発明の処理では、粒子を叩く或いは押さえることに
よる細孔容積の減少と嵩密度の増大とも同時に進行する
(前記要件(F)及び(G))。添付図面の図1は、旋
回流型ジェットミルで処理されたシリカゲル粒子の平均
粒径と処理物の細孔容積分布との関係をプロットしたも
のであるが、処理の進行とともに、平均粒径が小さくな
るのはもちろん、その細孔容積が小さくなっていること
が明確に理解される。即ち、本発明の処理では、粒子そ
のものが細孔容積が小さくなるように収縮し、これによ
り、嵩密度がデンスとなり、粒子強度が高くなっている
ことが明らかである。
の除去(脱水乾燥)とも密接に関係している。即ち、ヒ
ドロゲル内の水分の乾燥は、風乾程度の温度では有効に
行われないことは、当業界の常識であるが、本発明にお
いては、前述した叩き或いは押さえの影響により、水分
の除去とともに、細孔容積の減少と嵩密度の増大とがも
たらされるものである。
よる処理を100℃以下の温度で行うことも重要であ
る。即ち、処理温度が100℃よりも高い場合には、乾
燥ゲルを粉砕処理する場合と同様に、微粉の発生量が多
くなり、粒子構造を制御することも困難となる。
砕処理を、含有水分の10重量%以上が揮散するように
行うことが、所望の細孔容積及び嵩密度のシリカゲル粒
子を得るために望ましい。
成させるために、ケイ酸アルカリと酸とを反応させて、
シリカの酸性ゾルを形成させ、次いでこの酸性ゾルをゲ
ル化させる。
は、式(1) Na2 O・mSiO2 ‥‥(1) 式中、mは1乃至4の数、特に2.5乃至3.5の数で
ある。の組成を有するケイ酸アルカリ、特にケイ酸ナト
リウムの水溶液を使用する。
性と生成する粒子の収率及び粒子サイズとに関係してい
る。SiO2 のモル比(m)が上記範囲よりも小さい
と、収率が低下したり、また中和に多量の酸が必要にな
り好ましくない。一方、SiO2のモル比が上記範囲よりも
大きくなるとゾルの安定性が低下したり吸着活性が低下
したりするので好ましくない。
100乃至300g/Lの濃度、特に200乃至250
g/Lの濃度を有するものが好適である。
が使用されるが、経済的見地からは、硫酸、塩酸、硝
酸、リン酸等の鉱酸を用いるのがよく、これらの内で
も、経済性、反応の容易さの点で、硫酸が最も優れてい
る。均質な反応を行うためには、希釈水溶液の形で用い
るのがよく、一般に10乃至60重量%の濃度で使用す
るのがよい。
アルカリ水溶液を、濃度が10乃至60%の鉱酸水溶液
中に、攪拌下に注下し、反応終了時のpHが0.2乃至
2.5となり且つSiO2 としてのシリカ濃度が2.5
乃至20重量%となるように反応を行うことにより、製
造される。反応温度は0乃至50℃の範囲、反応時間は
0.1秒乃至3.0時間が適当である。
塩類を十分に除去し、必要により、加熱乾燥して、シリ
カゲルの水分含有率を前述した40乃至70%の範囲に
調節する。この際、シリカゲルを水熱処理して、比表面
積を低下させるための調節を行うこともできる。シリカ
ゲルの水熱処理は、一般に、100乃至140℃の温度
で行うことができる。
られる含水シリカゲルの塊状物を、乾式で旋回流型ジェ
ットミルで解砕処理する。この解砕処理時の温度が10
0℃以下であることが重要であることは既に指摘したと
おりであるが、この温度は一般に10乃至60℃の範囲
にあることが好ましい。
ては、圧搾空気が使用され、一般に圧力が1.0乃至
8.0kg/cm2 (ゲージ)の範囲にあるのが好まし
い。また、空気の供給量は、処理量によっても当然変化
するが、一般に1m3 /minの以上必要である。
に排出され、サイクロン、バッグフィルター等により捕
集され、製品となる。
することもできるし、必要に応じ乾燥或いは焼成等の熱
処理を行った後、種々の用途に供することもできる。加
熱処理温度は、シリカの比表面積によっても相違する
が、一般に120乃至1000℃、特に150乃至90
0℃、最も好適には200乃至800℃の範囲が適当で
ある。加熱処理時間は、温度及び焼成方法によっても相
違するが、一般的に数秒乃至数時間の範囲から、上記要
求が満足される時間を選ぶのがよい。加熱処理には、電
気炉、ロータリキルン、熱風瞬間焼成炉等の固定床、移
動床或いは流動床式の熱処理装置を用いることができ
る。
せるために、予め10重量%以下、特に1乃至6重量%
の表面処理剤で処理しておくと、基材特に樹脂中への分
散性が向上し、透光性も更に向上するので好ましい。か
かる表面処理剤としては、シラン系、アルミニウム系、
チタン系或いはジルコニウム系のカップリング剤、高級
脂肪酸、金属石鹸或いは樹脂酸石鹸、乾式シリカまたは
界面活性剤等が目的に応じて使用される。一般に、シリ
カゲル粒子を含む反応母液中に高級脂肪酸或いは界面活
性剤、を添加して、攪拌下に処理するのがよい。
すため走査型電子頭微鏡写真より観察して、シリカ粒子
メジアン径の0.5乃至2倍の粒子について代表的な粒
子30個を選んで、スケールを用いて粒子像の長径(D
1)と短径(D2)を測定し式(1)よりその平均値を
真円度とした。 真円度=D2/D1×100 ・・・(1) またその球状粒子の割合を示すため走査型電子頭微鏡写
真より観察して、シリカ粒子メジアン径の0.5乃至2
倍の粒子について代表的な粒子50個を選んで、90度
以内の角を有する粒子の個数を数え、以下の式(2)か
らその値を求め非球状粒子割合とした。 非球状粒子割合 =([90度以内の角を有する粒子の個数]/50)×100・・(2)
従来破砕法シリカゲル粒子が使用されている用途に使用
でき、例えば樹脂用配合剤、製紙用填料、塗料用艶消し
剤、化粧品用填料、農薬用担体、触媒用担体、吸着剤等
が挙げられる。本発明のシリカゲル粒子は、次の用途に
特に有用である。
して特に有用である。ビールは大麦の麦芽およびホップ
を主原料として発酵させて回収した発酵製品であり、琥
珀色で輝きのある透明な酒精飲料である。従って、酒精
飲料としての味、香り、風味もさることながら、外観も
商品価値を決定する大切な要因である。
長期間保存されたり、飲用に使用するために冷やされた
りすると、ビール中に澱や濁りが発生して混濁現象を起
こす場合がある。このように混濁が発生するビールは耐
久性に乏しいビールとして嫌われており、ビールとして
の商品価値を損ねている。この混濁には、寒冷混濁、永
久混濁と凍結混濁との三つのケースがある。ビール中に
は、寒冷混濁は1.4〜8.1mg/L、永久混濁は
6.6〜14.1mg/L混在すると報告されている。
ビールの保存期間や種類によっては、混濁が44〜10
0mg/Lのオーダーで発生することも報告されてい
る。寒冷混濁は、ビールを0℃付近に冷却した時に発生
し、20℃となると再び溶解する。永久混濁は酸化混濁
ともいわれ再溶解はしない。凍結混濁はビールが凍結し
たり、凍結に近い−5℃付近になると発生する。これら
のビール混濁は、原料の大麦やホップに由来する蛋白質
の一部やポリフェノール等の可溶性成分が不溶化した
り、これらのコロイド成分が会合することによって発生
するといわれている。本明細書では、ビール中に溶解も
しくはコロイド状に分解しており、ビールを長期間保存
したり冷却したりする時に発生する混濁の原因因子成分
を「混濁前駆体」と呼ぶ。このようにビールの混濁発生
はビールに普遍的に存在する混濁前駆体に由来してお
り、この混濁前駆体がビールに残存する限りにおいて、
その時の条件にもよるが混濁の発生は否めない。
000ppm及び温度25℃での水性懸濁液pHが4乃
至6.2であり且つ該水性懸濁液のゼータ電位がマイナ
スでその絶対値が20mV以上であるものは、ビールの
泡保持性を低下させることなしに、混濁前駆体の除去に
有効である。
実際にビールの安定化処理に使用するような低い濃度
(1000ppm)の水性懸濁液において、ビールのp
H(3.5〜5.0)に近似した弱酸性のpHを示し、
これはこの非晶質シリカからの含有成分の溶出が少な
く、香味保持性に優れていることを意味している。
におけるシリカゲル粒子のゼータ電位をマイナスでしか
もその絶対値を上記範囲としたことにより、ビールの泡
持ちを良好な状態に維持しながら寒冷耐久性を顕著に向
上させることができる。即ち、シリカゲル粒子のゼータ
電位と処理後のビールの寒冷耐久性との間には密接な関
係があり、ゼータ電位がマイナスでしかもその絶対値が
高い程、寒冷耐久性が向上する。ビールの寒冷混濁(オ
リ)の形成はビール中の蛋白質とポリフェノールとの酸
化重合によるものといわれているが、本発明に用いるシ
リカゲル粒子では、ゼータ電位がマイナスに高められて
いるため、プラス電荷をもつ蛋白質コロイド粒子を有効
に吸着するため、寒冷混濁の形成が防止されるものと認
められる。
処理剤として添加する量割合は、ビールの種類、発酵条
件や製造条件によっても異なるが、ビールに対して50
乃至1000ppmのオーダー範囲の中から適宜選んで
添加し、処理することができる。
が球状であり、粒度分布が狭い為、濾過適正に優れてお
り、生産効率も向上することができる。
剤として得に有用である。インクジェット記録は、騒音
が少なく、高速記録が可能で、しかも多色化が容易であ
る等の利点があり、各種プリンター、ファクシミリ等へ
の応用が行われている。この用途に用いる記録紙として
は、通常の上質紙やコート紙では性能の点で使用困難で
あり、紙面に付着したインク滴が速やかに紙内に吸収さ
れること、紙面上でのインク滴の拡がりや滲みが抑制さ
れること、濃度のある鮮明な画像が形成されること、及
びこの画像が諸堅牢性に優れていること等の特性が要求
される。
する填料として用いると、インクジェット記録におい
て、インク滴の拡がりや滲みを防止するという要求と、
画像の濃度や鮮明さを向上させるという要求とを、両立
させて満足させ得ると共に、この填料を用いた記録紙上
にインクジェットにより形成される染料ドットは、初期
の状態において、色彩の鮮明さや濃度において優れてい
るばかりではなく、経時による光退色乃至光変色も無い
という点で優れている。
度函数H0が+1.5 を越えて+3.3 迄の範囲の酸量が0.05
ミリモル/g以下で、且つ酸強度函数H0が+3.3 を越え
て+4.8 迄の範囲の酸量が0.20ミリモル/g以上である
酸強度分布を有するものが特に適している。
あり、固体酸の酸強度分布は、ハメット指示薬を使用
し、n−ブチルアミン滴定法により求めることができ
る。酸強度函数H0とハメット指示薬との関係を示すと、
次の通りである。 H0 指示薬 +1.5 4−ベンゼンアゾジフェニルアミン +3.3 p−ジメチルアミノアゾベンゼン +4.8 メチルレッド 上記表において、例えば、4−ベンゼンアゾジフェニル
アミンを指示薬として滴定を行うと固体酸中の酸強度函
数が+1.5 迄の酸量が測定され、又、p−ジメチルアミ
ノアゾベンゼンを指示薬として、滴定を行うと、固体酸
中の酸強度函数が+3.3 迄の積算酸量が測定され、以下
各指示薬を用いて、滴定を行うことにより、固体酸の酸
強度分布が測定される。
を、紙等の基体の表面に設けるか、或いは紙中に内填し
てインクジェット用記録要素とする。紙等の基体表面に
この填剤のコート層を設けるには、前記填剤を5乃至4
0重量%、特に10乃至25重量%、及び必要により結
着剤を1乃至15重量%、特に2乃至10重量%含む水
性スラリーを製造し、填剤が3乃至20g/m2 、特に
5乃至15g/m2 となるような塗工量で塗布し、乾燥
する。
り、例えばカルボキシメチルセルローズ、エチルセルロ
ーズ、ヒドロキシエチルセルローズ、澱粉、カルボキシ
メチル澱粉、シアノエチル化澱粉、カゼイン、アラビア
ゴム、トラガントゴム、デキストリン、ポリビニルアル
コール、ビニルエーテル/マレイン酸共重合体、ポリビ
ニルピロリドン、水溶性アクリル樹脂等の水溶性結着
剤;自己乳化型アクリル樹脂等の自己乳化型結着剤;ス
チレン−ブタジエン共重合体ラテックス等の水性ラテッ
クス系結着剤等が使用される。
紙用スラリーに前記填剤を配合して、紙繊維中に繊維重
量当り1乃至20重量%、特に2乃至10重量%の填剤
が抄き込まれるようにすればよい。
インクジェット記録用填剤として使用し得る他に、それ
自体公知の他の填剤、例えばカオリン、通常のシリカ、
炭酸カルシウム、アルミナ、シリカ及びアルミナのコロ
イド等と組合せて使用することもできる。
としても有用である。クロマトグラフィーは、固体吸着
剤の粒子を円筒または細片状の層に充填した固定相に気
体、液体、溶液などの試料を通し、各成分の分配係数の
差を利用して物質を分離する方法として知られている。
トグラフィー用担体に適した適度な吸着活性を有すると
共に、粒度分布も均斉で、しかも真球に近い形状を有す
るため、固定相の形成や、吸着、脱着等の操作が容易で
あり、この用途にも特に適している。
においての評価方法は以下の方法によった。
BET法により測定した。 (3)吸油量測定 JIS−K−5101−19に準拠して測定した。 (4)メジアン径測定(粒子径) Coultrer社製Coulter Couter TA-II型を使用し、メジア
ン径を測定した。 (5)水分測定 試料を110℃の乾燥機で2時間乾燥し、その前後の重
量変化を測定した。 (6)安息角測定 傾斜法:容器に粉体試料を充填して、自由表面を水平に
ならし、容器ごと傾斜させて表面粒子が滑り始める傾斜
角度を測定する。(粉体物性図説:日経技術図書発行) (7)濾過速度試験 300mlビーカーに試科1.00g相当量(110℃
乾物換算)をはかり取り、5%エタノール水溶液を加え
て200gとし、攪拌して懸濁液とする。この懸濁液を
5分間攪拌分散(350rpm)する。直径5cm濾紙(No.
2)をつけた吸引濾過装置(吸引圧-60cmHg)で濾過し濾
過ケーキ上に懸濁液がなくなるまでの時間を測定した。 (8)固体酸測定試験 n-ブチルアミン測定法[参考文献:「触媒」Vol.11,No6,
P210-216(1969)]にて測定した。
ーダ(Si0222.38%、Na2O7.10%、比重
1.294/15℃)と45%濃度の硫酸溶液(比重
1.352/15℃)をその容積比で4:1に相当する
量を選び、両者の瞬間接触が可能となる装置を用いて、
ケイ酸ソーダ、硫酸溶液を該装置に供給し、30〜35
℃で反応させ、反応系のpHが2.0〜2.2に成るよ
う調整してシリカを生成させ、そのままの条件で2時間
熟成を行い水分52重量%含有の原料シリカヒドロゲル
を得た。得られたシリカヒドロゲルをサンプルミルによ
り粗粉砕(粒径約0.1mm)し、更に、15℃で圧力
7.5Kg/cm2 (ゲージ)の条件で旋回流型ジェ
ットミル(日本ニューマチック社製)にて解砕分級し粒
子のメジアン径が3.0μm、水分27.5重量%含有
のシリカゲル粒子(試料1)を得た。この試料につい
て、真円度、非球状粒子割合、BET法による比表面積
と細孔容積と細孔径、吸油量、鉄シリンダー法による嵩
密度、濾過速度、を測定した。その結果を表1に示す。
またこの試料の固体酸酸量を表2に示す。
行い、17〜20℃、圧力7Kg/cm2 (ゲージ)
の条件下で旋回流型ジェットミルを用いて解砕分級した
メジアン径3.9、7.2及び11.5μm のシリカゲル粒子(試
料2,3,4)を得た。これらの解砕分級前の水分は4
3,48,52及び62重量%であり解砕分級後の水分
は33.5、38.7及び35.5重量%となってい
た。これらの試料について、真円度、球状粒子割含、B
ET法による比表面積と細孔容積と細孔径、吸油量、鉄
シリンダー法による嵩密度、濾過速度を測定した。その
結果を表1に示す。
カヒドロゲルをサンプルミルにより粗粉砕(粒径0.1
mm)し、その後150℃で水分2%以下になるよう乾燥
する、その後、20℃、圧力7Kg/cm2 (ゲー
ジ)の条件下で旋回型ジェツトミル(ホソカワミクロン
社製)にて解砕分級し粒子のメジアン径が3.1μmの
シリカゲル粒子(試料5)を得た。この試料について、
BET法による比表面積と細孔容積と細孔径、吸油量、
鉄シリンダー法による嵩密度、濾過速度を測定した。そ
の結果を表1に示す。
行い、20℃、圧力7Kg/cm2 (ゲージ)の条件
下で旋回流型ジェットミルにて解砕分級し、メジアン径
4.1、6.1及び8.7μmのシリカゲル粒子(試料6,7,
8)を得た。これらの試料について、BET法による比
表面積と細孔容積と細孔径、吸油量、鉄シリンダー法に
よる嵩密度、濾過速度を測定した。その結果を表1に示
す。
ミルをピンミルに変更した以外は実施例1と同様にし
て、解砕分級し、粒径10.0μmのシリカゲル粒子
(試料9)を得た。この試料について、BET法による
比表面積と細孔容積と細孔径、吸油量、鉄シリンダー法
による嵩密度、濾過速度を測定した。その結果を表1に
示す。
ロゲルを粗粉砕し、旋回流型ジェットミルで解砕分級し
ようとしたが旋回粒型ジェットミル内に付着して製造不
可能だった。
00部に対して、バインダー(PVA117クラレ製)
35部、分散剤(ポリテェーA−550ライオン製)
0.2部、その全量が15%濃度になるように水を加
え、その後ホモディスパーにて分散させる。この調整し
た塗液をPPC用紙(45g/m2)にコーティングロ
ッド(No.14)を用いて塗布(塗布量約9g/m2)し
た。乾燥は、室温にて一晩乾燥した後、110℃恒温乾
燥機にて30sec乾燥して塗布紙を得る。得られた塗布
紙をCanon製BJC一600Jにてテストパターンを印字し、発
色濃度を富士フイルム製Fuji StandardDensitometer FS
D-103で測定した(数値の大きい方が発色度が良い)。
その結果を表3に示す。
を、特定の水分含有率で、乾式で、しかも旋回流型ジェ
ットミルを用いて行うことにより、新規な構造及び特性
を有する破砕法シリカゲル粒子が得られ、このものは、
粉体としての優れた流動性、優れた濾過性、スラリーと
しての低粘性、抑制された粉立ち、向上した粒子強度、
低減した磨耗傾向等を有する。
との関係をプロットした図である。
写真(一千倍)である。
す図である。
写真(一千倍)である。
す図である。
写真(一千倍)である。
す図である。
す図である。
写真(一千倍)である。
示す図である。
鏡写真(一千倍)である。
示す図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 破砕法によるシリカゲル粒子であって、
体積基準のメジアン径(50%粒径)が2.5乃至20
μmの範囲にあると共にメジアン径の3/4以下の粒径
の粒子の含有量が35重量%以下であり、電子顕微鏡で
観察してメジアン径の0.5乃至2倍の粒子についての
真円度が70乃至95の範囲にあると共に90度以内の
角を有する粒子の個数%が10以内であり、BET比表
面積が200乃至500m2 /g及び窒素吸着法による
細孔容積が0.4乃至1.5ml/gの範囲にあり、且
つ110℃乾燥物について鉄シリンダー法で測定した嵩
密度が0.3乃至0.6g/mlの範囲にあるシリカゲ
ル粒子。 - 【請求項2】 傾斜法で測定した安息角が60度以下で
あることを特徴とする請求項1記載のシリカゲル粒子。 - 【請求項3】 JISK−5101−19に準拠して測
定した吸油量が90乃至150ml/100gである請
求項1または2記載のシリカゲル粒子。 - 【請求項4】 ケイ酸アルカリと鉱酸との反応により生
成され且つ40乃至70重量%の水分含有率を有する含
水シリカゲルの塊状物を、乾式で旋回流型ジェットミル
で解砕処理することを特徴とするシリカゲル粒子の製
法。 - 【請求項5】 旋回流型ジェットミルによる解砕処理を
100℃以下の温度で、シリカゲル粒子の体積基準のメ
ジアン径が2.5乃至20μmの範囲となるまで行う請
求項4記載の製法。 - 【請求項6】 旋回流型ジェットミルによる解砕処理
を、含有水分の10重量%以上が揮散するように行う請
求項4または5記載の製法。 - 【請求項7】 請求項1記載のシリカゲル粒子から成る
ビールの安定化処理剤。 - 【請求項8】 請求項1記載のシリカゲル粒子から成る
インクジェット記録紙用填剤。 - 【請求項9】 請求項1記載のシリカゲル粒子から成る
クロマトグラフィ用担体。
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