JPH0939455A - 選挙用投票用紙 - Google Patents
選挙用投票用紙Info
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- JPH0939455A JPH0939455A JP7193154A JP19315495A JPH0939455A JP H0939455 A JPH0939455 A JP H0939455A JP 7193154 A JP7193154 A JP 7193154A JP 19315495 A JP19315495 A JP 19315495A JP H0939455 A JPH0939455 A JP H0939455A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 用紙自体の折り曲げ復元性を改善し、かつ表
面に付着した水分による用紙同士の貼合を防止すること
によって選挙終了後の投票用紙の開票作業を容易にす
る。 【解決手段】 多層構造をとり、最内層(筆記面側)に
は木材パルプ繊維が30%以上配合されたパルプ繊維主
体層を、また対する最外層には、融点150〜200
℃、及び80〜130℃の二種のポリマーから構成され
た熱融着繊維が70%以上配合されている熱融着主体層
をそれぞれ設け、さらに筆記面か、または表裏両面に顔
料塗工層を設ける。
面に付着した水分による用紙同士の貼合を防止すること
によって選挙終了後の投票用紙の開票作業を容易にす
る。 【解決手段】 多層構造をとり、最内層(筆記面側)に
は木材パルプ繊維が30%以上配合されたパルプ繊維主
体層を、また対する最外層には、融点150〜200
℃、及び80〜130℃の二種のポリマーから構成され
た熱融着繊維が70%以上配合されている熱融着主体層
をそれぞれ設け、さらに筆記面か、または表裏両面に顔
料塗工層を設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、国会議員や県知
事、市町村長などの選挙の際に用いられる選挙用投票用
紙に関するものである。更に詳しく述べるならば、本発
明は非常に優れた折り曲げ復元性を有しているために開
票時の作業が短縮されるばかりではなく、シート中のパ
ルプ繊維がシート表面に付着した水分を容易に吸収する
ことによって、シート同士の付着を防止する事が可能で
ある選挙用投票用紙に関するものである。
事、市町村長などの選挙の際に用いられる選挙用投票用
紙に関するものである。更に詳しく述べるならば、本発
明は非常に優れた折り曲げ復元性を有しているために開
票時の作業が短縮されるばかりではなく、シート中のパ
ルプ繊維がシート表面に付着した水分を容易に吸収する
ことによって、シート同士の付着を防止する事が可能で
ある選挙用投票用紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より選挙用の投票用紙としては、パ
ルプを素材とした上質紙に候補者氏名の記入欄や投票上
の注意事項などを印刷した用紙が用いられている。この
投票用紙は、選挙民が必要事項を記入した後に通常二つ
折りにされて投票箱中に投入される。このため選挙終了
後は選挙管理委員の立ち合いのもと、人手によって折り
曲げられた投票用紙の開票作業が行われるため、開票結
果が整うまでにはかなりの時間が必要とされる。
ルプを素材とした上質紙に候補者氏名の記入欄や投票上
の注意事項などを印刷した用紙が用いられている。この
投票用紙は、選挙民が必要事項を記入した後に通常二つ
折りにされて投票箱中に投入される。このため選挙終了
後は選挙管理委員の立ち合いのもと、人手によって折り
曲げられた投票用紙の開票作業が行われるため、開票結
果が整うまでにはかなりの時間が必要とされる。
【0003】この問題を解決する方法としては、脱リグ
ニン率の低いパルプ繊維を主体としたパルプにガラス短
繊維やビニロン、レーヨン短繊維を混合抄紙して得られ
るシートを基材とした投票用紙(実開平5−5398
1)や、基紙上に形状記憶樹脂などの樹脂層をコーティ
ング、含浸または貼付したものを基材とした投票用紙
(実開平2−41978、実開平4−135379)な
どが開示されているが、いずれも満足のいく折り曲げ復
元性は得られていないのが現状である。また最近では熱
可塑性樹脂の二軸延伸フィルムを基材とした投票用紙
(特開平2−269099号)などが用いられつつある
が、いわゆるこれら合成紙を基材とした投票用紙では、
自己復元性は良好であるものの、シート自体に吸水性能
が無いため、シートの表面に水分が付着するとシート同
士が貼合してしまい開票作業に悪影響を及ぼしてしまう
と言う問題を抱えている。
ニン率の低いパルプ繊維を主体としたパルプにガラス短
繊維やビニロン、レーヨン短繊維を混合抄紙して得られ
るシートを基材とした投票用紙(実開平5−5398
1)や、基紙上に形状記憶樹脂などの樹脂層をコーティ
ング、含浸または貼付したものを基材とした投票用紙
(実開平2−41978、実開平4−135379)な
どが開示されているが、いずれも満足のいく折り曲げ復
元性は得られていないのが現状である。また最近では熱
可塑性樹脂の二軸延伸フィルムを基材とした投票用紙
(特開平2−269099号)などが用いられつつある
が、いわゆるこれら合成紙を基材とした投票用紙では、
自己復元性は良好であるものの、シート自体に吸水性能
が無いため、シートの表面に水分が付着するとシート同
士が貼合してしまい開票作業に悪影響を及ぼしてしまう
と言う問題を抱えている。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】本発明では、このよ
うな視点に基づき用紙を二つ折りにした際の折り曲げ復
元性に優れ、かつ筆記性が良好で、シート自体が吸水性
能を兼ね備えた投票用紙について検討を重ねた結果、パ
ルプ繊維主体層、および熱融着繊維主体層を含む多層構
造から成り、好ましくは筆記面側にパルプ繊維主体層
を、また対する外層には熱融着繊維主体層を設け、さら
にこの用紙の筆記面、または表裏両面上に顔料塗工層を
設けた後、必要で有ればスーパーカレンダー処理を行う
ことにより、前述のような特性を兼ね備えた投票用紙を
得ることが可能となった。即ち本発明の目的は、前記投
票用紙がパルプ繊維、および熱融着繊維主体層をそれぞ
れ有する多層構造から成るシートを基紙とし、その筆記
面、または表裏両面上に顔料塗工層を設けることによっ
て折り曲げ復元性に優れ、かつ筆記性、印刷性が良好で
さらには吸水特性を兼ね備えた選挙用投票用紙を提供す
ることにある。
うな視点に基づき用紙を二つ折りにした際の折り曲げ復
元性に優れ、かつ筆記性が良好で、シート自体が吸水性
能を兼ね備えた投票用紙について検討を重ねた結果、パ
ルプ繊維主体層、および熱融着繊維主体層を含む多層構
造から成り、好ましくは筆記面側にパルプ繊維主体層
を、また対する外層には熱融着繊維主体層を設け、さら
にこの用紙の筆記面、または表裏両面上に顔料塗工層を
設けた後、必要で有ればスーパーカレンダー処理を行う
ことにより、前述のような特性を兼ね備えた投票用紙を
得ることが可能となった。即ち本発明の目的は、前記投
票用紙がパルプ繊維、および熱融着繊維主体層をそれぞ
れ有する多層構造から成るシートを基紙とし、その筆記
面、または表裏両面上に顔料塗工層を設けることによっ
て折り曲げ復元性に優れ、かつ筆記性、印刷性が良好で
さらには吸水特性を兼ね備えた選挙用投票用紙を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、多層構造を持
つ抄き合わせシートから成る投票用紙において、該シー
トがパルプ繊維が30%以上配合されたパルプ繊維主体
層、及び熱融着性の合成繊維が70%以上配合された熱
融着繊維主体層から成ることを特徴とし、好ましくは前
記熱融着繊維主体層に用いられる熱融着繊維が、二種類
の融点の異なるポリマー成分から成り、一成分は融点が
150〜200℃、他成分は融点が80℃〜130℃で
あることを特徴とする選挙用投票用紙に関するものであ
る。以下、本発明について詳細に説明する。本発明にお
いて基紙となるシートは、パルプ繊維主体層、および熱
融着繊維主体層を含んだ多層抄きシートであり、好まし
くは筆記面側にパルプ繊維主体層を、また対する外層に
は合成繊維主体層を設けた二層抄きシートである。この
様なシートを、筆記面を内側にして二つ折りにした場
合、このシートには、外層を構成する熱融着繊維、すな
わち低融点ポリマーの弾性力によってシート自体が再び
もとの状態に戻ろうとする自己復元力が発生する。また
筆記面側はパルプ繊維主体層であるため、シートの表面
に付着した水分を吸収することが可能であり、このこと
からシート同士の貼合防止が可能であり、また一般に合
成紙等で行われているコロナ放電等の前処理なしで容易
にシート上に水系樹脂を塗工することも可能である。
つ抄き合わせシートから成る投票用紙において、該シー
トがパルプ繊維が30%以上配合されたパルプ繊維主体
層、及び熱融着性の合成繊維が70%以上配合された熱
融着繊維主体層から成ることを特徴とし、好ましくは前
記熱融着繊維主体層に用いられる熱融着繊維が、二種類
の融点の異なるポリマー成分から成り、一成分は融点が
150〜200℃、他成分は融点が80℃〜130℃で
あることを特徴とする選挙用投票用紙に関するものであ
る。以下、本発明について詳細に説明する。本発明にお
いて基紙となるシートは、パルプ繊維主体層、および熱
融着繊維主体層を含んだ多層抄きシートであり、好まし
くは筆記面側にパルプ繊維主体層を、また対する外層に
は合成繊維主体層を設けた二層抄きシートである。この
様なシートを、筆記面を内側にして二つ折りにした場
合、このシートには、外層を構成する熱融着繊維、すな
わち低融点ポリマーの弾性力によってシート自体が再び
もとの状態に戻ろうとする自己復元力が発生する。また
筆記面側はパルプ繊維主体層であるため、シートの表面
に付着した水分を吸収することが可能であり、このこと
からシート同士の貼合防止が可能であり、また一般に合
成紙等で行われているコロナ放電等の前処理なしで容易
にシート上に水系樹脂を塗工することも可能である。
【0006】しかしながらパルプ繊維主体層中のパルプ
繊維の配合率が30%以下では、層自体の親水性が失わ
れ、シート表面に付着した水分はシート中に吸収されず
にそのままシート上に残るため、シート同士が貼合して
開票作業の妨げとなったり、また水系塗料の塗工の際、
塗料がはじいてしまうと言った問題が生じてしまう。ま
た熱融着繊維主体層中の熱融着繊維の配合率が70%以
下では、シートを折り曲げた後の自己復元性、即ち折り
曲げ復元性が著しく低下してしまう傾向がある。この様
な多層構造をとるシートを得るには、一般に使用されて
いる多層抄きが可能な抄紙機、例えば円網式抄紙機等を
用いて各層を順次積層させていく。この場合、パルプ繊
維主体層は筆記面側に、また対する最外層には熱融着繊
維主体層を設けることが好ましく、さらには前記各層の
みで構成された二層抄きシートであることが最も好まし
い。しかしながらこの二層間に、別の各種繊維から成る
層が存在しても何等差し支えはない。
繊維の配合率が30%以下では、層自体の親水性が失わ
れ、シート表面に付着した水分はシート中に吸収されず
にそのままシート上に残るため、シート同士が貼合して
開票作業の妨げとなったり、また水系塗料の塗工の際、
塗料がはじいてしまうと言った問題が生じてしまう。ま
た熱融着繊維主体層中の熱融着繊維の配合率が70%以
下では、シートを折り曲げた後の自己復元性、即ち折り
曲げ復元性が著しく低下してしまう傾向がある。この様
な多層構造をとるシートを得るには、一般に使用されて
いる多層抄きが可能な抄紙機、例えば円網式抄紙機等を
用いて各層を順次積層させていく。この場合、パルプ繊
維主体層は筆記面側に、また対する最外層には熱融着繊
維主体層を設けることが好ましく、さらには前記各層の
みで構成された二層抄きシートであることが最も好まし
い。しかしながらこの二層間に、別の各種繊維から成る
層が存在しても何等差し支えはない。
【0007】またシートの坪量としては、自己復元性の
起動力が熱融着繊維主体層にあるため、この層の坪量
は、パルプ繊維主体層の坪量(三層以上の場合はその他
の層の坪量を含めて)の二倍以上であることが好まし
い。本発明に使用されるパルプ繊維としては、例えば針
葉樹や広葉樹の化学パルプや機械パルプなどの木材パル
プ、古紙パルプ、麻や綿などの非木材パルプ等を挙げる
ことができ、これらを適宜組み合わせて使用する。また
本発明に使用される熱融着繊維は、二種類の融点の異な
るポリマー成分から成り、一般的には芯鞘型やサイドバ
イサイド型等の構造をとるものが挙げられるが、本発明
においては特に芯鞘型の熱融着繊維の方が復元性、シー
トの強度と言う点で好ましい。この場合、芯成分は融点
が150〜200℃の範囲にあるポリマーであることが
好ましく、特にポリプロピレンやその変性物において優
れた自己復元性を得ることがで可能である。また鞘成分
としては、融点が80℃〜130℃の範囲にあるポリマ
ーが好ましく、特に融点が100℃付近に設定されたポ
リエチレンか、またはその変性物において芯成分と同様
に十分な自己復元性が得られ易い。
起動力が熱融着繊維主体層にあるため、この層の坪量
は、パルプ繊維主体層の坪量(三層以上の場合はその他
の層の坪量を含めて)の二倍以上であることが好まし
い。本発明に使用されるパルプ繊維としては、例えば針
葉樹や広葉樹の化学パルプや機械パルプなどの木材パル
プ、古紙パルプ、麻や綿などの非木材パルプ等を挙げる
ことができ、これらを適宜組み合わせて使用する。また
本発明に使用される熱融着繊維は、二種類の融点の異な
るポリマー成分から成り、一般的には芯鞘型やサイドバ
イサイド型等の構造をとるものが挙げられるが、本発明
においては特に芯鞘型の熱融着繊維の方が復元性、シー
トの強度と言う点で好ましい。この場合、芯成分は融点
が150〜200℃の範囲にあるポリマーであることが
好ましく、特にポリプロピレンやその変性物において優
れた自己復元性を得ることがで可能である。また鞘成分
としては、融点が80℃〜130℃の範囲にあるポリマ
ーが好ましく、特に融点が100℃付近に設定されたポ
リエチレンか、またはその変性物において芯成分と同様
に十分な自己復元性が得られ易い。
【0008】本発明では、パルプ繊維主体層中に熱融着
成繊維を、また熱融着繊維主体層中にパルプ繊維を、そ
れぞれ規定配合量を越えない範囲で混抄することが可能
であり、その他にもアクリル繊維やレーヨン繊維、フェ
ノール繊維、ポリアミド繊維等の有機繊維、またガラス
繊維やアルミナ繊維等の無機繊維等、各種の繊維を適宜
混抄することも可能である。また本発明において上記熱
融着繊維主体層では、熱融着繊維の低融点成分の融点以
上の温度で加熱処理を施すことによって繊維同士が融着
し、強固なネットワークが形成される。
成繊維を、また熱融着繊維主体層中にパルプ繊維を、そ
れぞれ規定配合量を越えない範囲で混抄することが可能
であり、その他にもアクリル繊維やレーヨン繊維、フェ
ノール繊維、ポリアミド繊維等の有機繊維、またガラス
繊維やアルミナ繊維等の無機繊維等、各種の繊維を適宜
混抄することも可能である。また本発明において上記熱
融着繊維主体層では、熱融着繊維の低融点成分の融点以
上の温度で加熱処理を施すことによって繊維同士が融着
し、強固なネットワークが形成される。
【0009】本発明において上記各繊維を水媒体中に分
散したスラリー中には、各種のアニオン性、ノニオン
性、カチオン性、あるいは両性の歩留り向上剤、紙力増
強剤、サイズ剤等が適宜選択して使用できる。具体的に
は、紙力増強剤、歩留まり向上剤として、ポリアクリル
アミド系のカチオン性、ノニオン性、アニオン性および
両性の樹脂、ポリエチレンイミンおよびその誘導体、ポ
リエチレンオキサイド、ポリアミン、ポリアミド、ポリ
アミドポリアミンおよびその誘導体、カチオン性および
両性澱粉、酸化澱粉、カルボキシメチル化澱粉、植物ガ
ム、ポリビニルアルコール、尿素ホルマリン樹脂、メラ
ミンホルマリン樹脂、親水性のポリマー粒子等の有機系
化合物、および硫酸バンド、アルミナゾル、塩基性硫酸
アルミニウム、塩基性塩化アルミニウム等のアルミ化合
物、さらに硫酸第一鉄、塩化第一鉄あるいはコロイダル
シリカ、ベントナイト等の無機系化合物等を組み合わせ
て使用する。
散したスラリー中には、各種のアニオン性、ノニオン
性、カチオン性、あるいは両性の歩留り向上剤、紙力増
強剤、サイズ剤等が適宜選択して使用できる。具体的に
は、紙力増強剤、歩留まり向上剤として、ポリアクリル
アミド系のカチオン性、ノニオン性、アニオン性および
両性の樹脂、ポリエチレンイミンおよびその誘導体、ポ
リエチレンオキサイド、ポリアミン、ポリアミド、ポリ
アミドポリアミンおよびその誘導体、カチオン性および
両性澱粉、酸化澱粉、カルボキシメチル化澱粉、植物ガ
ム、ポリビニルアルコール、尿素ホルマリン樹脂、メラ
ミンホルマリン樹脂、親水性のポリマー粒子等の有機系
化合物、および硫酸バンド、アルミナゾル、塩基性硫酸
アルミニウム、塩基性塩化アルミニウム等のアルミ化合
物、さらに硫酸第一鉄、塩化第一鉄あるいはコロイダル
シリカ、ベントナイト等の無機系化合物等を組み合わせ
て使用する。
【0010】サイズ剤としては、酸性抄紙用にロジン系
サイズ剤、石油樹脂系サイズ剤、中性抄紙用にアルキル
ケテンダイマー系サイズ剤、アルケニル無水コハク酸系
サイズ剤等の各種サイズ剤を挙げることができる。これ
ら以外には、一般に公知である填料や染料、PH調整
剤、スライムコントロール剤、消泡剤、粘剤等の抄紙用
添加助剤も用途に応じて使用できる。
サイズ剤、石油樹脂系サイズ剤、中性抄紙用にアルキル
ケテンダイマー系サイズ剤、アルケニル無水コハク酸系
サイズ剤等の各種サイズ剤を挙げることができる。これ
ら以外には、一般に公知である填料や染料、PH調整
剤、スライムコントロール剤、消泡剤、粘剤等の抄紙用
添加助剤も用途に応じて使用できる。
【0011】本発明においては、使用する基紙の表面強
度を改善し、筆記性や印刷性を良くするために前記シー
トの筆記面上(パルプ繊維主体層上)に塗工層を設ける
ことができる。この塗工層は、主に鉱物質顔料と接着剤
及び助剤からなる。顔料は天然物ではカオリン、クレ
ー、重質炭酸カルシウム等があり、合成物では軽質炭酸
カルシウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、プラス
チックピグメント等がある。接着剤は主に水溶性高分子
である各種の変性デンプン、カゼイン、カルボキシメチ
ルセルロース(CMC)、各種たんぱく、ポリビニルア
ルコール等と、スチレン・ブタジエン共重合ラテックス
(SBR)、メタルメタクリレート・ブタジエン共重合
ラテックス等の共重合体ラテックスがある。その他とし
て、分散剤、耐水化剤、保水剤、染料等が挙げられ、こ
れらを混合分散して塗料とする。この塗料の固形分濃度
は10〜85%の範囲が好ましく、カウレスディゾルバー、
kadyミル、サンドミル等で適宜分散、混合される。
度を改善し、筆記性や印刷性を良くするために前記シー
トの筆記面上(パルプ繊維主体層上)に塗工層を設ける
ことができる。この塗工層は、主に鉱物質顔料と接着剤
及び助剤からなる。顔料は天然物ではカオリン、クレ
ー、重質炭酸カルシウム等があり、合成物では軽質炭酸
カルシウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、プラス
チックピグメント等がある。接着剤は主に水溶性高分子
である各種の変性デンプン、カゼイン、カルボキシメチ
ルセルロース(CMC)、各種たんぱく、ポリビニルア
ルコール等と、スチレン・ブタジエン共重合ラテックス
(SBR)、メタルメタクリレート・ブタジエン共重合
ラテックス等の共重合体ラテックスがある。その他とし
て、分散剤、耐水化剤、保水剤、染料等が挙げられ、こ
れらを混合分散して塗料とする。この塗料の固形分濃度
は10〜85%の範囲が好ましく、カウレスディゾルバー、
kadyミル、サンドミル等で適宜分散、混合される。
【0012】前記の塗料は一般的に行われている塗工方
法、例えばサイズプレスやゲートロール、またはバーコ
ート法、ブレードコート法、エアーナイフコート法、グ
ラビアコート法等によってシートの筆記面、または表裏
両面上に塗工される。この時の塗工量としては1〜30g/m
2が適当である。必要に応じてはこの後にスーパーカレ
ンダー処理を行い、表面の平滑性を向上させたほうが好
ましい。
法、例えばサイズプレスやゲートロール、またはバーコ
ート法、ブレードコート法、エアーナイフコート法、グ
ラビアコート法等によってシートの筆記面、または表裏
両面上に塗工される。この時の塗工量としては1〜30g/m
2が適当である。必要に応じてはこの後にスーパーカレ
ンダー処理を行い、表面の平滑性を向上させたほうが好
ましい。
【0013】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、もちろん本発明はこれによって限定される
ものではない。なお、以下において%及び部数はすべて
重量%、部数を示す。実施例1 カナダ標準濾水度(CSF)450mlに叩解した広葉
樹晒クラフトパルプ(LBKP)50部とビニロン
((株)クラレ製、商標VPB103)50部を混合分
散したスラリーに、カチオン化澱粉(王子ナショナル社
製、商標CATO−15)1.0部、アルキルケテンダ
イマー系サイズ剤(荒川化学工業(株)製、商標サイズ
パインK902)0.1部、軽質炭酸カルシウム30部
をよく攪拌しながら添加し、これを一層目(筆記面側の
層)の抄紙原料とした。また別にカナダ標準濾水(CS
F)450mlに叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(L
BKP)15部とポリプロピレン[融点165〜173
℃]/変性ポリエチレン[融点96〜100℃]から成
る芯鞘型熱融着繊維(ダイワボウ(株)、商標NBF・
Eタイプ)85部を混合分散したスラリーにカチオン化
澱粉1.0部、軽質炭酸カルシウム30部、消泡剤(サ
ンノプコ(株)製、商標フォーマスターAP)1.0部
をよく攪拌しながら添加し、これを二層目(最外層)の
抄紙原料とした。得られた各々の抄紙原料を用いて、常
法に従って角型手抄きシートマシーン(80メッシュ)
により一層目は坪量10g/m2のシートを、また二層
目は坪量20g/m2のシートを抄紙し、その後、この
2枚のシートをウェットの状態で重ね合わせて3Kg/
cm2の圧力でプレス機にかけ、ロータリードライヤー
((株)エフシー製作所製、速度0.36cm/s)に
て乾燥を行い、坪量30g/m2のシートを得た。
説明するが、もちろん本発明はこれによって限定される
ものではない。なお、以下において%及び部数はすべて
重量%、部数を示す。実施例1 カナダ標準濾水度(CSF)450mlに叩解した広葉
樹晒クラフトパルプ(LBKP)50部とビニロン
((株)クラレ製、商標VPB103)50部を混合分
散したスラリーに、カチオン化澱粉(王子ナショナル社
製、商標CATO−15)1.0部、アルキルケテンダ
イマー系サイズ剤(荒川化学工業(株)製、商標サイズ
パインK902)0.1部、軽質炭酸カルシウム30部
をよく攪拌しながら添加し、これを一層目(筆記面側の
層)の抄紙原料とした。また別にカナダ標準濾水(CS
F)450mlに叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(L
BKP)15部とポリプロピレン[融点165〜173
℃]/変性ポリエチレン[融点96〜100℃]から成
る芯鞘型熱融着繊維(ダイワボウ(株)、商標NBF・
Eタイプ)85部を混合分散したスラリーにカチオン化
澱粉1.0部、軽質炭酸カルシウム30部、消泡剤(サ
ンノプコ(株)製、商標フォーマスターAP)1.0部
をよく攪拌しながら添加し、これを二層目(最外層)の
抄紙原料とした。得られた各々の抄紙原料を用いて、常
法に従って角型手抄きシートマシーン(80メッシュ)
により一層目は坪量10g/m2のシートを、また二層
目は坪量20g/m2のシートを抄紙し、その後、この
2枚のシートをウェットの状態で重ね合わせて3Kg/
cm2の圧力でプレス機にかけ、ロータリードライヤー
((株)エフシー製作所製、速度0.36cm/s)に
て乾燥を行い、坪量30g/m2のシートを得た。
【0014】次いでこのシートの筆記面上に塗工層を設
けた。即ち、軽質炭酸カルシウム80部、ポリビニルア
ルコ−ル20部を混合し、塗料の固形分濃度が20%に
なるように調整した後、カウレス分散機にて十分に攪拌
を行い、得られた塗料をメタリングバー方式でシートの
表面に5g/m2塗工して投票用紙を作成した。得られ
た用紙を用いて折り曲げ復元性、及び塗料の塗工性の評
価を行った。この結果を表1に示す。 折り曲げ復元性の評価方法 上記投票用紙を幅10mm、長さ60mmの大きさにサ
ンプリングする。得られたサンプルは二つ折りにしてス
テンレス板で挟み込み、その上から1Kgの荷重を60
秒間加かけた後、荷重を開放して60秒後のサンプルの
開き角度を測定した。
けた。即ち、軽質炭酸カルシウム80部、ポリビニルア
ルコ−ル20部を混合し、塗料の固形分濃度が20%に
なるように調整した後、カウレス分散機にて十分に攪拌
を行い、得られた塗料をメタリングバー方式でシートの
表面に5g/m2塗工して投票用紙を作成した。得られ
た用紙を用いて折り曲げ復元性、及び塗料の塗工性の評
価を行った。この結果を表1に示す。 折り曲げ復元性の評価方法 上記投票用紙を幅10mm、長さ60mmの大きさにサ
ンプリングする。得られたサンプルは二つ折りにしてス
テンレス板で挟み込み、その上から1Kgの荷重を60
秒間加かけた後、荷重を開放して60秒後のサンプルの
開き角度を測定した。
【0015】塗料の塗工性の評価方法 上記投票用紙の筆記面側にメイヤーバーを用いて水系塗
料を塗布した際、問題なく均一に塗工できた場合は○、
若干のハジキ、または塗工ムラが発生した場合は△、ほ
とんどシートに吸収されず塗料が浮いてしまった場合に
は×と評価した。またこの評価は、同時にシートの筆記
面上に付着した水分の吸収性も表す。
料を塗布した際、問題なく均一に塗工できた場合は○、
若干のハジキ、または塗工ムラが発生した場合は△、ほ
とんどシートに吸収されず塗料が浮いてしまった場合に
は×と評価した。またこの評価は、同時にシートの筆記
面上に付着した水分の吸収性も表す。
【0016】実施例2 一層目のシート坪量を20g/m2、また二層目のシー
ト坪量を40g/m2にしたこと以外は実施例1と同様
の条件で投票用紙を作成し、得られた用紙を用いて折り
曲げ復元性、及び塗工性の評価を行った。この結果を表
1に示す。実施例3 一層目の抄紙原料を、LBKP50部、NBF(Eタイ
プ)50部 、また二層目の原料配合を、LBKP30
部、NBF(Eタイプ)70部にしたこと以外は実施例
1と同様の条件で投票用紙を作成し、得られた用紙を用
いて折り曲げ復元性、及び塗工性の評価を行った。この
結果を表1に示す。実施例4 一層目の抄紙原料をLBKP100部にしたこと以外は
実施例1と同様の条件で投票用紙を作成し、得られた用
紙を用いて折り曲げ復元性、及び塗工性の評価を行っ
た。この結果を表1に示す。
ト坪量を40g/m2にしたこと以外は実施例1と同様
の条件で投票用紙を作成し、得られた用紙を用いて折り
曲げ復元性、及び塗工性の評価を行った。この結果を表
1に示す。実施例3 一層目の抄紙原料を、LBKP50部、NBF(Eタイ
プ)50部 、また二層目の原料配合を、LBKP30
部、NBF(Eタイプ)70部にしたこと以外は実施例
1と同様の条件で投票用紙を作成し、得られた用紙を用
いて折り曲げ復元性、及び塗工性の評価を行った。この
結果を表1に示す。実施例4 一層目の抄紙原料をLBKP100部にしたこと以外は
実施例1と同様の条件で投票用紙を作成し、得られた用
紙を用いて折り曲げ復元性、及び塗工性の評価を行っ
た。この結果を表1に示す。
【0017】比較例1 一層目の抄紙原料を、LBKP20部、NBF(Eタイ
プ)80部としたこと以外は実施例1と同様の条件で投
票用紙を作成し、得られた用紙を用いて折り曲げ復元
性、及び塗工性の評価を行った。この結果を表1に示
す。比較例2 一層目のシート坪量を20g/m2、また二層目のシー
ト坪量を30g/m2にしたこと以外は実施例1と同様
の条件で投票用紙を作成し、得られた用紙を用いて折り
曲げ復元性、及び塗工性の評価を行った。この結果を表
1に示す。比較例3 二層目の抄紙原料を、LBKP50部、NBF(Eタイ
プ)50部としたこと以外は実施例1と同様の条件で投
票用紙を作成し、得られた用紙を用いて折り曲げ復元
性、及び塗工性の評価を行った。この結果を表1に示
す。比較例4 二層目の抄紙原料を、LBKP15部、ポリエチレンテ
レフタレート[融点255〜260℃]/変性ポリエチ
レン[融点96〜100℃]から成る芯鞘型熱融着繊維
(ダイワボウ(株)、商標NBF・SEタイプ)85部
としたこと以外は実施例1と同様の条件で投票用紙を作
成し、得られた用紙を用いて折り曲げ復元性、及び塗工
性の評価を行った。この結果を表1に示す。比較例5 二層目の抄紙原料を、LBKP15部、ポリエチレン
[融点120〜130℃]の一成分で構成された熱融着
繊維(三井石油化学工業(株)、商標SWP・E79
0)85部としたこと以外は実施例1と同様の条件で投
票用紙を作成し、得られた用紙を用いて折り曲げ復元
性、及び塗工性の評価を行った。この結果を表1に示
す。
プ)80部としたこと以外は実施例1と同様の条件で投
票用紙を作成し、得られた用紙を用いて折り曲げ復元
性、及び塗工性の評価を行った。この結果を表1に示
す。比較例2 一層目のシート坪量を20g/m2、また二層目のシー
ト坪量を30g/m2にしたこと以外は実施例1と同様
の条件で投票用紙を作成し、得られた用紙を用いて折り
曲げ復元性、及び塗工性の評価を行った。この結果を表
1に示す。比較例3 二層目の抄紙原料を、LBKP50部、NBF(Eタイ
プ)50部としたこと以外は実施例1と同様の条件で投
票用紙を作成し、得られた用紙を用いて折り曲げ復元
性、及び塗工性の評価を行った。この結果を表1に示
す。比較例4 二層目の抄紙原料を、LBKP15部、ポリエチレンテ
レフタレート[融点255〜260℃]/変性ポリエチ
レン[融点96〜100℃]から成る芯鞘型熱融着繊維
(ダイワボウ(株)、商標NBF・SEタイプ)85部
としたこと以外は実施例1と同様の条件で投票用紙を作
成し、得られた用紙を用いて折り曲げ復元性、及び塗工
性の評価を行った。この結果を表1に示す。比較例5 二層目の抄紙原料を、LBKP15部、ポリエチレン
[融点120〜130℃]の一成分で構成された熱融着
繊維(三井石油化学工業(株)、商標SWP・E79
0)85部としたこと以外は実施例1と同様の条件で投
票用紙を作成し、得られた用紙を用いて折り曲げ復元
性、及び塗工性の評価を行った。この結果を表1に示
す。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】以上に述べた構成、方法により製造され
た選挙用投票用紙は、筆記面が内側になるように二つ折
りする際、外層を構成する低融点ポリマーの弾性力によ
り効果的・経済的に折り曲げ復元性の改善が可能であ
り、また筆記面層はパルプ繊維主体の構成であるゆえ、
付着水分の吸収、及び水系塗料の塗工が容易な筆記性に
優れた投票用紙である。
た選挙用投票用紙は、筆記面が内側になるように二つ折
りする際、外層を構成する低融点ポリマーの弾性力によ
り効果的・経済的に折り曲げ復元性の改善が可能であ
り、また筆記面層はパルプ繊維主体の構成であるゆえ、
付着水分の吸収、及び水系塗料の塗工が容易な筆記性に
優れた投票用紙である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 27/00 D21H 5/20 5/00 G
Claims (2)
- 【請求項1】 多層構造を持つ抄き合わせシートから成
る投票用紙において、該シートがパルプ繊維が30%以
上配合されたパルプ繊維主体層、及び熱融着性の合成繊
維が70%以上配合された熱融着繊維主体層から成るこ
とを特徴とする選挙用投票用紙。 - 【請求項2】 前記熱融着繊維主体層に用いられる熱融
着繊維が二種類の融点の異なるポリマー成分から成り、
一成分は融点が150〜200℃、他成分は融点が80
℃〜130℃であることを特徴とする請求項1記載の選
挙用投票用紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7193154A JPH0939455A (ja) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | 選挙用投票用紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7193154A JPH0939455A (ja) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | 選挙用投票用紙 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0939455A true JPH0939455A (ja) | 1997-02-10 |
Family
ID=16303188
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7193154A Pending JPH0939455A (ja) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | 選挙用投票用紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0939455A (ja) |
-
1995
- 1995-07-28 JP JP7193154A patent/JPH0939455A/ja active Pending
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