JPH09183765A - 1位置換ピロール−3−カルボン酸誘導体の製造法 - Google Patents

1位置換ピロール−3−カルボン酸誘導体の製造法

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JPH09183765A
JPH09183765A JP8304232A JP30423296A JPH09183765A JP H09183765 A JPH09183765 A JP H09183765A JP 8304232 A JP8304232 A JP 8304232A JP 30423296 A JP30423296 A JP 30423296A JP H09183765 A JPH09183765 A JP H09183765A
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compound
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pyrrole
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Masahiro Imoto
昌宏 井本
Akira Mizuno
章 水野
Makoto Shibata
誠 柴田
Chie Iwamori
智恵 岩森
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Suntory Ltd
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    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
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    • C07D207/02Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom with only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom
    • C07D207/30Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom with only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom having two double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
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    • AHUMAN NECESSITIES
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    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/06Antihyperlipidemics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便でかつ工業的にも十分に満足いく収率で
1位置換ピロール−3−カルボン酸誘導体を製造する方
法を提供する。 【解決手段】 次の式、 【化1】 (式中、R1およびR2は同一または異なってアルキル、
アラルキルまたはアリール基を示す)に従い、式(II)
で表される化合物に、式(III)で表される化合物と酸
無水物を作用させることを特徴とする式(I)で表され
る1位置換ピロール−3−カルボン酸誘導体の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬として、ある
いはその合成原料や中間体として有用な1位置換ピロー
ル−3−カルボン酸誘導体の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】1位置換ピロール−3−カルボン酸誘導
体は、高脂血症治療剤、末梢循環障害改善剤等の医薬と
して、あるいは医薬等の合成原料や中間体として用いら
れる重要な化合物であるが、ピロール環の2、4及び5
位がいずれも水素原子である1位置換ピロール−3−カ
ルボン酸誘導体については、操作性、経済性の面で十分
満足できる工業的製造法が知られていなかった。
【0003】すなわち、ピロール−3−カルボン酸誘導
体を製造するための方法としては、例えばピロール環の
3位で親電子置換反応を起こさせる方法が報告されてい
る(例えば、M.Kakushima et al., J. Org. Chem.,Vol.
48, 3214 (1983)、C.Cativiela et al., Org. Prep. Pr
oced. Int., Vol.18, 283 (1986)、B.L.Bray et al.,J.
Org. Chem., Vol.55, 6317(1990) 等)。しかし、ピロ
ール環への親電子置換反応は、ピロールの特性上、3位
でのみ独占的に起こるとは限らず、ピロール−2−カル
ボン酸誘導体などの副生成物の分離が必要となる場合が
ある。しかもこれらの方法は、まず1位にアリールスル
ホニル基、トリイソプロピルシリル基等の特定の基を導
入した後、3位の親電子置換を誘導するものであるた
め、1位がアルキル基等で置換された化合物を得るため
には、一旦1位に導入した基を除去した後、改めて目的
の基を導入することが必要であり、反応工程が長くなる
という欠点があった。
【0004】また、直接ピロール−3−カルボン酸誘導
体を合成する別の方法として、γ−ケトエステルなどを
原料とした閉環反応により得る方法(例えば、特公平6
−104658号公報)や、水素化ナトリウム存在下、
p−トルエンスルホニルイソシアニドにアクリル酸エス
テルを反応させる方法(例えば、A.M.van Leusen eta
l., Tetrahedron Lett., Vol.52,5337(1972))も報告さ
れている。しかし、これらの方法でも生成するピロール
−3−カルボン酸誘導体の1位は水素原子であるため、
1位がアルキル基等で置換された化合物を得るために
は、別途目的の基を導入する工程が必要となり、反応工
程が長くなるという欠点があった。また、後者の方法は
高価な試薬を用い、しかも収率が低いことから、経済性
の問題もあった。
【0005】なお、1位に置換基を有するピロール−3
−カルボン酸エステル類の合成法として、α−アミノ酸
誘導体にプロピオール酸エステルと酸無水物を作用させ
る方法が報告されている[例えば、Albert Padwa et a
l., J. Org. Chem., vol.47,786(1982); Piero Dalla
Croce et al., Heterocycles, vol.27, 2825(1988)]。
しかし、これらの方法では、2位および/または5位に
も置換基が導入された1位置換ピロール−3−カルボン
酸誘導体しか得られない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、2、4お
よび5位が水素原子である1位置換ピロール−3−カル
ボン酸誘導体を工業的に製造する充分に満足できる方法
が知られておらず、従って2、4および5位がいずれも
水素原子である1位置換ピロール−3−カルボン酸誘導
体の重要性は検討されていなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、1位置換
ピロール−3−カルボン酸誘導体の工業的な製造を課題
として、2、4および5位がいずれも水素である1位置
換ピロール−3−カルボン酸誘導体を合成原料や中間体
とした医薬品の研究製造を目的とし、上記実情に鑑み鋭
意研究を重ねた結果、N−置換−N−ホルミルグリシン
を原料とすれば、簡便かつ短時間に良好な収率で1位置
換ピロール−3−カルボン酸誘導体が得られることを見
出し本発明を完成した。
【0008】すなわち本発明は、次の式(II)
【化4】 (式中、R1はアルキル、アラルキルまたはアリール基
を示す)で表される化合物に、次の式(III)
【化5】 (式中、R2はアルキル、アラルキルまたはアリール基
を示す)で表される化合物と酸無水物を作用させること
を特徴とする、次の式(I)
【化6】 (式中、R1およびR2は前記した意味を有する)で表さ
れる1位置換ピロール−3−カルボン酸誘導体の製造法
を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明方法で得られる1位置換ピ
ロール−3−カルボン酸誘導体(I)において、R1の好
ましい例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基などの分岐していてもよいアルキル
基、ベンジル基、3,4−ジメトキシフェニルメチル基
などのアラルキル基、フェニル基、2,6−ジメチルフ
ェニル基、ナフチル基などのアリール基が例示される。
また、R2の好ましい例としては、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基などの分岐してい
てもよいアルキル基、ベンジル基などのアラルキル基、
フェニル基などのアリール基が例示される。
【0010】本発明方法は、下式に従い式(II)の化合
物に式(III)の化合物と酸無水物を作用させることに
より実施される。酸無水物としては、無水酢酸、無水プ
ロピオン酸等が例示され、これらの中でも特に無水酢酸
が好ましい。
【0011】
【化7】 (式中、R1およびR2は前記した意味を有する)
【0012】出発原料である、化合物(II)は、下式に
従い、式(IV)で表される化合物を無水酢酸および蟻酸
と反応させホルミル化することにより容易に製造するこ
とができる化合物である。この反応に使用する化合物
(IV)の具体例としては、サルコシン、N−フェニルグ
リシン等のN−置換グリシンが挙げられる。
【0013】
【化8】 (式中、R1は前記した意味を有する)
【0014】この他、化合物(II)は、文献記載の方法
または類似の方法により合成することもできる。
【0015】また、化合物(III)、すなわちプロピオ
ール酸エステルは、公知化合物であるか、公知方法に準
じて製造される化合物である。
【0016】化合物(II)と化合物(III)との閉環反
応は、化合物(II)1モルに対し、1モル以上の無水酢
酸などの酸無水物と1〜5モル程度の化合物(III)を
加え、80℃〜還流温度に加熱して4〜24時間程度攪
拌することにより行うことができる。この反応は、酸無
水物(好ましくは無水酢酸)中で実施するか、トルエン
等の反応に関与しない溶媒を加えて実施することができ
るが、収率面で一般に前者の方が好ましい。なお、上記
各反応において、各化合物に代えてそれぞれの塩を利用
できることはいうまでもない。
【0017】反応生成物中から、目的の1位置換ピロー
ル−3−カルボン酸誘導体(I)を得るには、蒸留、再
結晶、カラムクロマトグラフィー等公知の精製手段を単
独又は組合せて採用すれば良い。
【0018】かくして得られた1位置換ピロール−3−
カルボン酸誘導体(I)は、医薬等として、またはそれ
らの合成原料や中間体として有用なものである。 医薬
の合成原料とする場合、例えば下式に従い、式(I)の
化合物から基R2を除去して化合物(I')に変換した
後、種々の反応に供することができる。この化合物
(I')への変換は、式(I)の化合物を、例えば水酸化
ナトリウム等の塩基で処理した後、塩酸等の酸を作用さ
せる等の公知の方法により行われる。
【0019】
【化9】 (式中、R1およびR2は前記した意味を有する)
【0020】
【実施例】次に実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0021】参 考 例 1 N−ホルミルサルコシンの合成:反応器にサルコシン
243.5g(2.733mole)及び蟻酸 1500g
(32.58mole)を入れ、冷却攪拌下、更に無水酢酸
887.4g(8.691mole)を約30分間かけて滴下
した後、室温で3時間攪拌した。
【0022】得られた淡黄色反応混合物を減圧濃縮し、
残渣に水 50mlを加え、減圧留去した。この操作を
再度繰り返した。次いで、残渣にトルエン 50mlを
加え、減圧留去した。この操作を再度繰り返した後、N
−ホルミルサルコシンの種結晶を加えて結晶化した。ポ
ンプで溶媒を完全に除去してから、酢酸エチル 120
0mlを加え、結晶が完全に溶解するまで70℃の湯浴
中で攪拌した。再度種結晶を加え、一晩攪拌した後、さ
らに0℃で1時間攪拌し、析出した結晶を濾取し、27
8.6g(収率 87.1%)の標題化合物を得た。 性状:無色粉末状結晶 融点:85.0−87.0℃
【0023】参 考 例 2 N−ベンジル−N−ホルミルグリシンの合成:反応器に
N−ベンジルグリシンエチルエステル 19.33g(1
00mmole)および蟻酸 109.6g(2.38mmole)
を入れ、冷却撹拌下、更に無水酢酸32.46g(31
6mmole)を約15分間かけて滴下した後、0℃で1時
間および室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮
し、残渣に酢酸エチル 500mlを加え、有機層を半
飽和炭酸カリウム水溶液、水、15%−クエン酸水溶
液、水、飽和食塩水で順に洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥後、減圧濃縮して 21.70gの淡黄色油状物を
得た。
【0024】得られた油状物に2規定水酸化ナトリウム
水溶液 98mlを加え、50℃で30分間撹拌後、室
温で2時間撹拌した。反応混合物をエチルエーテルで洗
浄し、撹拌下、水層に6規定塩酸を加えて、酸性にし
た。次いで、塩化ナトリウムを加えた後、酢酸エチルで
抽出(3回)した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸ナトリウムでで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗
結晶をクロロホルム−イソプロピルエーテルより再結晶
して、17.27g(収率 89.4%)の標題化合物を
得た。 性状:無色プリズム状結晶 融点:124.0−127.0℃
【0025】参 考 例 3 N−ホルミル−N−フェニルグリシンの合成:反応器に
N−フェニルグリシン 7.56g(50mmole)および
蟻酸 54.87g(1.19mmole)を入れ、冷却撹拌
下、更に無水酢酸 16.23g(159mmole)を約1
0分間かけて滴下した後、0℃で1時間および室温で2
時間撹拌した。
【0026】反応混合物を減圧濃縮し、得られた粗結晶
をエタノール−イソプロピルエーテルより再結晶して、
7.47g(収率 83.4%)の標題化合物を得た。 性状:淡黄色粉末状結晶 融点:169℃(分解)
【0027】実 施 例 1 1−メチル−3−ピロールカルボン酸エチルの合成
(1):参考例1で得たN−ホルミルサルコシン 11
7.1g(1mole)、プロピオール酸エチル 98.10
g(1mole)および無水酢酸 638mlの混合物を、
130℃の油浴中でマグネチックスターラーを使用して
22時間攪拌した後、反応混合物を減圧濃縮した。
【0028】残渣にトルエン 100mlを加えて減圧
下留去した。この操作を再度繰り返して得られた褐色油
状物を減圧蒸留し、4mmHgで103〜104℃の留
分を集め、標題化合物の無色〜淡黄色油状物 109.1
9g(収率 71.3%)を得た。
【0029】IR(film/cm-1):1701,1
544,1250,1218,1113,1026,965,
763 NMR(CDCl3中、TMSを内部標準として測定/
400MHz/δppm):1.32(3H,t,J=7.1
Hz),3.66(3H,s),4.26(2H,q,J=7.
1Hz),6.54(1H,m),6.57(1H,m),7.
23(1H,t,J=1.9Hz)
【0030】実 施 例 2 1−メチル−3−ピロールカルボン酸エチルの合成
(2):N−ホルミルサルコシン 15.64g(0.1
34mole)、プロピオール酸エチル 49.00g(0.
499mole)および無水酢酸 107mlを用いて実施
例1と同様の操作を行い、18.08g(収率 88.4
%)の目的物を得た。
【0031】実 施 例 3 1−メチル−3−ピロールカルボン酸メチルの合成:参
考例1で得たN−ホルミルサルコシン 9.52g(0.
0813mole)、プロピオール酸メチル 25.56g
(0.304mole)および無水酢酸 65mlの混合物
を、130℃の油浴中でマグネチックスターラーを使用
して24時間攪拌した後、反応混合物を減圧濃縮した。
【0032】残渣にトルエン30mlを加えて減圧下留
去した。この操作を再度繰り返して得られた褐色油状物
を減圧蒸留し、4mmHgで93〜96℃の留分を集
め、無色〜淡黄色油状物 9.01g(収率 79.6%)
を得た。
【0033】IR(film/cm-1):1705,1
543,1442,1250,1222,1117,764 NMR(CDCl3中、TMSを内部標準として測定/
400MHz/δppm):3.65(3H,s),3.78
(3H,s),6.51−6.58(2H,m),7.22
(1H,s)
【0034】実 施 例 4 1−ベンジル−3−ピロールカルボン酸エチルの合成:
参考例2で得たN−ベンジル−N−ホルミルグリシン
1.93g(10mmole)、プロピオール酸エチル 3.6
5g(37.2mmole)および無水酢酸 10mlの混合
物を、130℃の油浴中でマグネチックスターラーを使
用して20時間攪拌した後、反応混合物を減圧濃縮し
た。
【0035】残渣にトルエン 15mlを加えて減圧濃
縮した。この操作を再度繰り返して得られた褐色油状物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メルク社製N
o.9385シリカゲル、酢酸エチル:ヘキサン=1:
3v/vで溶出)で精製し、標題化合物の淡黄色油状物
2.156g(収率 94.0%)を得た。
【0036】IR(film/cm-1):2980,1
702,1541,1508,1455,1373,122
1,1112,1027,968,763,711 NMR(CDCl3中、TMSを内部標準として測定/
400MHz/δppm):1.33(3H,t,J=7.1
Hz),4.26(2H,q,J=7.1Hz),5.06
(2H,s),6.59−6.64(2H,m),7.27−
7.39(4H,m)
【0037】実 施 例 5 1−フェニル−3−ピロールカルボン酸エチルの合成:
参考例3で得たN−ホルミル−N−フェニルグリシン
2.69g(15mmole)、プロピオール酸エチル 5.4
7g(55.8mmole)および無水酢酸 15mlの混合
物を、130℃の油浴中でマグネチックスターラーを使
用して22時間攪拌した後、反応混合物を減圧濃縮し
た。
【0038】残渣にトルエン 22mlを加えて減圧濃
縮した。この操作を再度繰り返して得られた褐色油状物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メルク社製N
o.9385シリカゲル、酢酸エチル:ヘキサン=1:
5v/vで溶出)で精製して、標題化合物の淡黄色油状物
2.894g(収率 89.6%)を得た。
【0039】IR(film/cm-1):1709,1
600,1544,1509,1260,1224,113
8,757,692 NMR(CDCl3中、TMSを内部標準として測定/
400MHz/δppm):1.36(3H,t,J=7.1
Hz),4.31(2H,q,J=7.1Hz),6.76
(1H,br.s),7.01(1H,br.s),7.31
(1H,t,J=7.2Hz),7.34−7.50(4H,
m),7.68(1H,s)
【0040】参 考 例 4 反応器に実施例1で得た1−メチル−3−ピロールカル
ボン酸エチル 7.66g(50mmole)および2規定水
酸化ナトリウム水溶液 37.5ml(75mmole)を入
れて2時間還流した。反応混合物を0℃に冷却し、攪拌
しながら6規定塩酸 約7mlを加えた。次いで塩化ナ
トリウム 15gを加え、氷冷アセトン浴で1時間攪拌
し、析出した結晶を集めた。この結晶を冷水で洗浄後、
減圧乾燥し、1−メチル−3−ピロールカルボン酸の無
色〜淡黄色粉末状結晶 5.77g(収率 92.2%)を
得た。
【0041】
【発明の効果】本発明方法は、ピロール環上での置換反
応ではないため、ピロール−2−カルボン酸誘導体の副
生が起こることはなく、煩雑な分離工程を必要としな
い。しかも1位にアルキル基等の置換基が導入されたピ
ロール−3−カルボン酸誘導体を直接合成できるので有
利である。また、危険な試薬を使用しないことから操作
も簡便であり、従来法に比べ反応工程が少ないため、合
成に要する時間が大幅に短縮できる。しかも入手し易
く、安価な原料から高い収率で1位置換ピロール−3−
カルボン酸誘導体を合成できるため工業的にも十分に満
足の行く方法である。さらに本発明によれば、得られた
1位置換ピロール−3−カルボン酸誘導体を用いて医薬
品等の研究が容易となる。 以 上
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年1月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】参考例2 N−ベンジル−N−ホルミルグリシンの合成:反応器に
N−ベンジルグリシンエチルエステル19.33g(1
00mmole)および蟻酸109.6g(2.38
ole)を入れ、冷却撹拌下、更に無水酢酸32.46
g(316mmole)を約15分間かけて滴下した
後、0℃で1時間および室温で2時間撹拌した。反応混
合物を減圧濃縮し、残渣に酢酸エチル500mlを加
え、有機層を半飽和炭酸カリウム水溶液、水、15%−
クエン酸水溶液、水、飽和食塩水で順に洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮して21.70gの淡
黄色油状物を得た。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】参考例3 N−ホルミル−N−フェニルグリシンの合成:反応器に
N−フェニルグリシン7.56g(50mmole)お
よび蟻酸54.87g(1.19mole)を入れ、冷
却撹拌下、更に無水酢酸16.23g(159mmol
e)を約10分間かけて滴下した後、0℃で1時間およ
び室温で2時間撹拌した。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】IR(film/cm−1):1705,
1543,1442,1250,1222,1117,
764 NMR(CDCl中、TMSを内部標準として測定/
400MHz/δppm):3.65(3H,s),
3.78(3H,s),6.51−6.58(2H,
m),7.22(IH,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 誠 群馬県邑楽郡千代田町大字赤岩字くらかけ 2716番地1 サントリー株式会社医薬セン ター内 (72)発明者 岩森 智恵 大阪府三島郡島本町若山台1丁目1番1号 サントリー株式会社生物医学研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の式(II) 【化1】 (式中、R1はアルキル、アラルキルまたはアリール基
    を示す)で表される化合物に、次の式(III) 【化2】 (式中、R2はアルキル、アラルキルまたはアリール基
    を示す)で表される化合物と酸無水物を作用させること
    を特徴とする次の式(I) 【化3】 (式中、R1およびR2は前記した意味を有する)で表さ
    れる1位置換ピロール−3−カルボン酸誘導体の製造
    法。
  2. 【請求項2】 酸無水物が、無水酢酸である請求項第1
    項記載の1位置換ピロール−3−カルボン酸誘導体の製
    造法。
  3. 【請求項3】 反応を無水酢酸中で行うことを特徴とす
    る請求項第1項記載の1位置換ピロール−3−カルボン
    酸誘導体の製造法。
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