JPH05342891A - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置

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JPH05342891A
JPH05342891A JP15091692A JP15091692A JPH05342891A JP H05342891 A JPH05342891 A JP H05342891A JP 15091692 A JP15091692 A JP 15091692A JP 15091692 A JP15091692 A JP 15091692A JP H05342891 A JPH05342891 A JP H05342891A
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JP15091692A
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Yoshiyuki Tanaka
義幸 田中
Yutaka Okamoto
豊 岡本
Tomoharu Tanaka
智晴 田中
Hiroshi Nakamura
寛 中村
Hideko Ohira
秀子 大平
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、不要な書き込み動作の省略ないし
は書き換え時間の短縮により高速化を図ることを目的と
する。 【構成】 メモリ手段1における所定単位のデータ書き
込み領域への書き込みデータが全てメモリセルの消去状
態を保つデータであるか否かを検知するデータ検知手段
9と、前記書き込みデータが全てメモリセルの消去状態
を保つデータであることが検知されたとき書き込みモー
ドを終了させる書き込みモード終了手段8とを有するこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フラッシュEEPRO
M(特にNAND型EEPROM)を用いた不揮発性半
導体記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来コンピュータシステムの記憶装置と
して磁気ディスク装置が広く用いられてきた。しかし磁
気ディスク装置は高度に精密な機械的駆動機構を有する
ため衝撃に弱く重量もあるため可搬性に乏しい、消費電
力が大きく電池駆動が容易でない、高速アクセスができ
ない等の欠点があった。
【0003】そこで近年EEPROMを用いた半導体記
憶装置の開発が進められている。半導体記憶装置は機械
的駆動部分を有しないため衝撃に強く、軽量のため可搬
性に富み、消費電力も小さいため電池駆動が容易であ
り、高速アクセスが可能であるという長所を有してい
る。
【0004】しかしEEPROMは書き込み/消去回数
において有限の寿命を有しており、その信頼性の確保に
は磁気ディスク装置には必要のなかったシステム制御が
必要となる。
【0005】EEPROMの一つとして、高集積化が可
能なNAND型EEPROMが知られている。これは、
複数のメモリセルをそれらのソース、ドレインを隣接す
るもの同士で共有する直列接続して一単位とし、ビット
線に接続するものである。メモリセルは通常、電荷蓄積
層と制御ゲートが積層されたFETMOS構造を有す
る。メモリセルアレイは、p型基板又はn型基板に形成
されたp型ウェル内に集積形成される。NAND型EE
PROMのドレイン側は選択ゲートを介してビット線に
接続され、ソース側はやはり選択ゲートを介して、ソー
ス線(基準電位配線)に接続される。メモリセルの制御
ゲートは、行方向に連続的に接続されてワード線とな
る。通常同一ワード線につながるメモリセルの集合を1
ページと呼び、一組のドレイン側及びソース側の選択ゲ
ートに挟まれたページの集合を1NANDブロック又は
単に1ブロックと呼ぶ。通常1ブロックは独立に消去可
能な最小単位となる。
【0006】NAND型EEPROMの動作は次の通り
である。データの消去は1NANDブロック内のメモリ
セルに対して同時に行われる。即ち選択されたNAND
ブロックの全ての制御ゲートを基準電位VSSとし、p
型ウェル及びn型基板に高電圧VPP(例えば20V)
を印加する。これにより、全てのメモリセルにおいて浮
遊ゲートから基板に電子が放出され、しきい値は負の方
向にシフトする。通常この状態を”1”状態と定義す
る。またチップ消去は全NANDブロックを選択状態に
することによりなされる。
【0007】データの書き込み動作は、ビット線から最
も離れた位置のメモリセルから順に行われる。NAND
ブロック内の選択された制御ゲートには高電圧VPP
(例えば20V)を印加し、他の非選択ゲートには中間
電位VM(例えば10V)を与える。またビット線には
データに応じて、VSS又はVMを与える。ビット線に
VSSが与えられたとき(”0”書き込み)、その電位
は選択メモリセルに伝達され、浮遊ゲートに電子注入が
生ずる。これによりその選択メモリセルのしきい値は正
方向にシフトする。通常この状態を”0”状態と定義す
る。ビット線にVMが与えられた(”1”書き込み)メ
モリセルには電子注入は起らず、従ってしきい値は変化
せず負に留まる。データの読み出し動作はNANDブロ
ック内の選択されたメモリセルの制御ゲートをVSSと
して、それ以外の制御ゲート及び選択ゲートをVCCと
し選択メモリセルで電流が流れるか否かを検出すること
により行われる。読み出されたデータはセンスアンプ兼
データラッチ回路にラッチされる。
【0008】ここで、図10をもとに、従来のNAND
型EEPROMにおける書き込みベリファイ方式につい
て説明する。CMOSフリップフロップからなるセンス
アンプ兼データラッチ回路(FF)があり、その第1の
出力がΦFにより制御されるEタイプNチャネルMOS
トランジスタQn7を介して、ビット線BLiに接続さ
れている。ビット線BLiとVCCの間には、フリップ
フロップFFの第1の出力により制御されるEタイプn
チャネルMOSトランジスタQn8と信号ΦVにより制
御されるEタイプnチャネルMOSトランジスタQn9
が直列接続されている。またビット線をプリチャージす
るEタイプpチャネルMOSトランジスタQp5とビッ
ト線を放電するEタイプnチャネルMOSトランジスタ
Qn10が接続されている。またフリップフロップFF
の第2の出力を入力とする検知用トランジスタQn11
によって、センスラインVDTCとVSSが接続されて
いる。
【0009】書き込み時に、”1”書き込みの場合はF
Fのビット線側ノードに”H”がラッチされ、ビット線
に中間電位が送られる。”0”書き込みの場合は、FF
のビット線側ノードに”L”がラッチされ、ビット線に
VSSが転送される。
【0010】書き込み確認動作はQn7がOFFの状態
で、まずプリチャージ信号ΦP▲バー▼が”L”となっ
てビット線をVCCにプリチャージする。次いでΦP▲
バー▼が”H”になってビット線はフローティング状態
となる。この状態では書き込みデータがFFに保持され
ている。この後選択ゲート、制御ゲートが駆動される。
ここで、メモリセルがDタイプであれば、ビット線がV
SSに放電される。またメモリセルがEタイプであれ
ば、ビット線はVCCレベルを保つ。選択ゲート及び、
制御ゲートがリセットされた後、ベリファイ信号ΦV
が”H”となって、”1”データが保持されているビッ
ト線はVCC−VTHに充電される。その後FFを構成
するCMOSインバータを非活性としたのち、Qn7を
ON状態とし、ビット線の電位をセンスしラッチし、そ
れを再書き込みのデータとする。即ち”1”書き込みの
ビット線には”H”が、”0”書き込みのビット線で、
十分書き込みがなされたものには”H”がラッチされ
る。”0”書き込みのビット線で、書き込み不十分なも
のに対してのみ”L”がラッチされている。再書き込み
は全FFのビット線側ノードに”H”がラッチされた状
態になるまで続く。
【0011】これは以下のようにして検知される。セン
スラインVDTCには全FFの検知用トランジスタが接
続されている。VDTCはpチャネルトランジスタに接
続されている。上述のラッチ終了後そのpチャネルトラ
ンジスタが所定の時間活性化される。そのとき、全ビッ
ト書き込みが完了していれば、検知用トランジスタは全
て、OFF状態となっているので、VDTCはVCCに
充電される。もし書き込み不足のセルが残っていると、
そのビット線に対応する検知用トランジスタはON状態
にあるので、VDTCの電位はVSSに低下していく。
このVDTCの電位を検知することによって、書き込み
が終了したかどうか、一括で(即ちアドレスを変えて、
全ビット読み出すのではなく)検知することができる。
【0012】ここで1ページのデータが全て”1”(消
去状態を保つ)の場合について考える。この場合メモリ
セルの状態は変化しないので、本来書き込み動作を行う
必要はないが、従来のNAND型EEPROMはそのよ
うな判断をなさないために通常と同様の書き込み動作を
行う。即ち、図11のフローチャートに示すように、ま
ず書き込みモードの設定が行われた後(ステップ30
1)、1ページの全ビット線に中間電位が与えられて”
1”書き込みのデータが設定され(ステップ302)、
制御ゲートにVPPが所定時間印加されて”1”書き込
みの動作がなされる(ステップ303)。この後、上述
のベリファイ動作が行われる。以上のように、従来は1
ページに全て”1”を書き込む場合にも、所定時間VP
Pを印加し、ベリファイ動作を必要としていたため時間
がかかるという問題があった。
【0013】一方、ここで4MビットNAND型EEP
ROMを用いたメモリ装置における従来のファイル管理
方法について説明する。4MビットNAND型EEPR
OMは1ページが512バイト(さらに冗長データ域を
数バイト有している。)1NANDブロックは8ページ
(4Kバイト+冗長データ域)構成となっており、12
8ブロック(1024ページ)を有する。初期不良を救
済する冗長用ブロックも備えているがここでは説明しな
い。ブロック消去可能なEEPROMを使用したメモリ
装置では、データが蓄積される基本的な単位は、消去単
位のブロックよりも小さいバイト或いはページであるの
で、記憶されるデータの管理もこの単位でなされてき
た。EEPROMは書き込み/消去回数に有限の寿命を
有していて、ファイル管理情報や辞書ファイルの記憶さ
れた特定の領域にデータの書き換えが集中すると、チッ
プ自体の寿命を縮めてしまうため、通常これらの頻繁に
書き換えられるファイルの記憶位置が固定されないよう
な操作が、上記のデータ管理の単位ごとに行われてい
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述のように従来のN
AND型EEPROMでは、1ページに全て”1”を書
き込む場合にも所定時間VPPを印加し、ベリファイ動
作を必要とするため時間がかかるという問題があった。
また、ファイル管理方法に関しては、例えばページ単位
の管理がなされてきたので、図12に示すように、1種
類のファイルが複数個のNANDブロックに離散的に記
憶、保持されてしまう。例えば1ブロックが8ページか
ら構成されるNAND型EEPROMにおいて、大きさ
が8ページのファイルを記憶したときに、最悪の場合8
個のNANDブロック上にバラバラに記憶され、かつブ
ロック内では最もドレイン側のページに記憶がなされ、
他のページには他のファイル情報が書き込まれている状
況下において、このファイルを書き換えることを考え
る。まず最初のNANDブロックに対し書き換えを行う
ページ以外のページに書き込まれているデータをページ
ごとに読み出し、バッファメモリに待避させる。これは
NAND型EEPROMでは消去はNANDブロック単
位であるから、書き換えを行うページ以外のデータは待
避させたのち、ブロックを消去し再書き込みしてやる必
要がある。1ページが512バイトで構成されるNAN
D型EEPROMの場合1ページ読み出すには、約50
μsecの時間を要する。これを7ページに対して行う
ので約350μsecの時間を要する。次にブロックの
消去であるがこれには、約10msecの時間がかか
る。次に先にバッファメモリに待避させた7ページ分の
データをページ単位で書き込みを行う。これには書き込
み後のベリファイ動作を含めると、1ページあたり典型
的な値としては1msecかかる。よって7ページでは
7msecを要する。さらに書き換えを行いたいページ
自身の書き込み時間として、1msecを要する。よっ
て1ブロックあたり約20msec程度の時間がかか
り、8ブロック即ち8ページのファイル1個を書き換え
るのに合計160msecの時間を要する。また8ブロ
ックの各ページ(計64ページ)に対して、1回ずつ書
き換えが行われる。以上のようにファイルの内容が複数
個のブロックに分割されて記憶されると、その書き換え
時間に多くの時間がかかり、かつ書き換え回数も多くな
るのでメモリシステムの書き換え寿命を縮めるという問
題があった。これはファイルの大きさが大きくなり、ま
た1ブロックを構成するページ数が大きくなるとともに
(たとえば1ブロック16ページ構造)さらに大きな問
題となる。
【0015】本発明は上述のような問題に鑑みてなされ
たもので、不要な書き込み動作の省略ないしは書き換え
時間の短縮により高速化を可能とした不揮発性半導体記
憶装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、第1に、複数のメモリセルで構成された
所定単位のデータ書き込み領域を備えたメモリ手段と、
前記所定単位の書き込みデータが全て前記メモリセルの
消去状態を保つデータであるか否かを検知するデータ検
知手段と、該データ検知手段で前記所定単位の書き込み
データが全て前記メモリセルの消去状態を保つデータで
あることが検知されたとき書き込みモードを終了させる
書き込みモード終了手段とを有することを要旨とする。
【0017】第2に、複数のブロックに分割されたメモ
リセルアレイを備えたメモリ手段と、ブロックサイズ以
下のデータ量を有するファイルは1個の前記ブロックに
記憶するように管理する管理手段とを有することを要旨
とする。
【0018】第3に、複数のブロックに分割されたメモ
リセルアレイを備えたメモリ手段と、1個のブロックに
は1種類のファイルのみを記憶するように管理する管理
手段とを有することを要旨とする。
【0019】第4に、上記第3の構成において、前記1
種類のファイルの記憶に用いられる前記ブロックの数
は、N=[(データ量/ブロックサイズ)+1](但
し、()内は小数点以下を切り捨てた整数)のN個以内
であることを要旨とする。
【0020】第5に、複数のブロックに分割されたメモ
リセルアレイを備えたメモリ手段と、1種類のファイル
の記憶に用いられる前記ブロックの数は、N=[(デー
タ量/ブロックサイズ)+2](但し、()内は小数点
以下を切り捨てた整数)のN個以内であるように管理す
る管理手段とを有することを要旨とする。
【0021】
【作用】上記構成において、第1に、所定単位のデータ
書き込み領域である1ページ等への書き込みデータが全
て消去状態を保つべきデータ、例えば”1”であった場
合には、不要な書き込み動作を省くことが可能となり、
高速化が達成される。
【0022】第2に、例えば1ブロックが8ページから
構成される場合、8ページの大きさを有するファイルは
1つのブロックに記憶される。いま、このファイルの書
き換え時間を見積もると、まず全ページ書き換えるので
あるから、バッファメモリにデータを待避する必要はな
い。次にブロック消去に10msec要する。さらに8
ページのデータの書き込みに1ページあたり1mse
c、計8msecかかり、合計として18msecの書
き換え時間を要する。また8ページに対して1回ずつの
書き換えがなされる。この結果をファイルが8ブロック
にわたって分散記憶される従来例と比較すると、書き換
え時間は約1/10に、書き換え回数も1/8に大幅に
減少する。このように本発明によれば、書き換え時間の
短縮と書き換え回数の減少が達成でき、高速性と信頼性
の向上が同時に実現できる。また本発明は1ブロックに
複数の小さなファイルが記憶されることも許容してい
る。例えば4ページのデータ量を持つファイルが2個記
憶されるようにしてもよい。このようにすると書き換え
時間は多少増加するが、メモリ領域を有効に使うことが
可能となる。
【0023】第3に、1ブロックには1種類のファイル
しか記憶されないので、ファイルの書き換え時に、書き
換えないデータをバッファメモリに待避させる必要がな
く書き換え時間の短縮化が図れる。
【0024】第4に、本発明の1個のブロックには1種
類のファイルのみを記憶するよう管理を行うファイルの
大きさがブロックサイズよりも大きい場合を想定してい
る。この場合1個のファイルの記憶に用いられるブロッ
クの数は、N=[(データ量/ブロックサイズ)+1]
のN個以内である。即ちデータ量がブロックサイズのち
ょうど正数倍の時には、使用されるブロック数はN−1
個である。また正数倍でないときにはN個が使用され
る。このように1種類のファイルを必要最低限のブロッ
クに記憶させることによって、ファイルの書き換えに必
要な時間及び書き換え回数が最低限になる。
【0025】第5に、本発明は例えば物理アドレス上連
続にファイル書き込みを行う場合などを想定している。
この場合ブロックに開きページが存在し、そのページの
データを書き込んだ後、残りのデータ量がブロックサイ
ズの正数倍でない場合、使用するブロック数は、最大で
N=[(データ量/ブロックサイズ)+2]のN個にな
る。このように1種類のファイルを必要最低限のブロッ
クに記憶させることによって、ファイルの書き換えに必
要な時間及び書き換え回数が最低限になる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0027】図1は、本発明の第1実施例に係るNAN
D型EEPROMを用いた不揮発性半導体記憶装置の構
成を示すブロック図である。メモリ手段としてのメモリ
セルアレイ1に対し、データ書き込み、読み出し、書き
込み及び消去ベリファイを行うためのセンスアンプ兼ラ
ッチ回路2が設けられている。メモリセルアレイ1は、
所定単位のデータ書き込み領域であるページの集合から
なるブロックに分割され、このブロックを最小消去単位
として構成されている。センスアンプ兼ラッチ回路2は
データ入出力バッファ6につながり、アドレスバッファ
4からのアドレス信号をうけるカラムデコーダ3の出力
を入力として受けるようになっている。またメモリセル
アレイ1に対して、制御ゲート及び選択ゲートを制御す
るためにロウデコーダ5が設けられ、メモリセルアレイ
1が形成されるp型基板(またはp型ウェル)の電位を
制御するための基板電位制御回路7が設けられている。
またデータ検知手段としてのデータ検知回路9が設けら
れ、データ入出力バッファ6からの入力を受けて書き込
みモード終了手段としても機能するベリファイ終了検知
回路8に出力を与えるようになっている。
【0028】図2は、データ検知回路9の内部構成を示
している。基本的には各データ入出力バッファ6の出力
の論理和がフリップフロップ回路10に入力されてお
り、書き込みモードの最初にリセットされ、1ページ分
のデータが外部より送られてくる中で、”1”データ以
外のデータが入力された場合にセット状態になりフリッ
プフロップ回路10の出力は”L”になる。通常データ
の入力はWEパルスに同期して行われ、WEパルスの立
ち上がり状態でデータをラッチする。よってフリップフ
ロップ回路10はデータ確定の後、活性化されるように
ENB(活性化時”L”)信号で制御される。もし1ペ
ージ分のデータが全て”1”であれば、フリップフロッ
プ回路10の出力は”H”であり、信号ENDは”H”
となる。もし1ページ分のデータを入力した段階で、E
ND信号が”H”であれば、データがすべて”1”であ
ったとみなしベリファイ終了検知回路8にEND信号を
入力することによって、書き込みモードを終了させる。
END信号が”L”であれば”0”のデータが存在する
とみなして書き込み及びベリファイ動作を続行する。
【0029】図3は、書き込み動作の大略のフローチャ
ートを示している。まず書き込みモードの設定を行い
(ステップ101)、次に書き込みデータの設定を行う
(ステップ102)。次のその書き込みデータが全て”
1”であるか否かの判定を行い(ステップ103)、N
Oであれば書き込み動作を行い(ステップ104)、Y
SEであれば書き込み動作を行わずに終了する。
【0030】次いで、書き込み及びベリファイを含む動
作を図4のフローチャートを用いて説明する。このフロ
ーチャートではチップ内部で書き込みとベリファイを自
動的に行うNAND型EEPROMについて示してい
る。最初に自動書き込みモードの設定を行う(ステップ
201)。次に1ページ分のデータの設定を行う(ステ
ップ202)。これ以降はチップ内部の動作となる(破
線内)。ここでデータが全て”1”であるか否かを検証
する(ステップ203)。もしNOであれば、書き込み
動作を行い(ステップ204)、次にベリファイ動作を
行う(ステップ205)。ベリファイNGであれば再書
き込みデータを自動設定し、再び書き込みを繰り返す
(ステップ206〜208)、もしベリファイOKであ
れば自動書き込みモードを解除し(ステップ209)、
終了となる。終了はデータ出力部に特定のデータを出力
したり、READY/BUSY信号を用いてもよい。デ
ータがすべて”1”である時には、自動書き込みモード
の解除を行い終了とする。
【0031】なお、書き込みデータが全て”1”である
か否か等の検証は上記実施例に限られない。1ページの
データ入力を行った後、まず従来例に記述した書き込み
ベリファイ時のごとくセンスアンプ兼ラッチ回路の内容
を一括して検知してもよい。このとき全データが”1”
であれば、書き込み終了の信号が得られて、これによ
り、VPPを制御ゲートに印加する時間等が節約でき
る。また上記実施例ではNAND型EEPROMのペー
ジ書き込みに対して説明したが、バイト単位で書き込み
を行うEEPROMに対しても有効である。1バイト分
のデータが全て”1”(消去状態を保つという意味であ
って、”1”,”0”の定義は任意であることはいうま
でもない)であれば、書き込み又はベリファイ動作終了
の状態として、不必要な動作を省くことも可能である。
この場合は単純に入出力バッファの出力の論理和によっ
て、書き込み又はベリファイ終了状態に移行させること
もできる。
【0032】次に、図5には、本発明の第2実施例を示
す。同図は本実施例における不揮発性半導体記憶装置の
構成を示すブロック図である。本装置は、メモリ手段と
してのメモリ部11とその管理手段となるコントロール
部12及びホストシステム14とのインターフェイス部
13からなっている。メモリ部11には、複数のページ
からなるブロックに分割されたNAND型EEPROM
のメモリセルアレイが備えられている。
【0033】次いで、上述のように構成された不揮発性
半導体記憶装置において、コントロール部12の制御に
よりメモリ部11にファイルを記憶させる例を説明す
る。
【0034】図6は、メモリ部11上の第1のメモリマ
ップ例を示している。この例では3個のNANDブロッ
クに対し3個のファイルを記憶しており、1個のNAN
Dブロック内には1種類のファイルのみが存在するよう
制御される。この場合ファイル1の書き換えにはNAN
Dブロック1を消去したのち、最ソース側ページより順
に新しいデータを書き込む。
【0035】図7は、メモリ部11上の第2のメモリマ
ップ例を示している。この例では1NANDブロック内
にブロックサイズ以下の大きさのファイルを複数個記憶
するよう制御している。この場合ファイル1を書き換え
るには、同一NANDブロック内に存在するファイル2
をバッファメモリに退避させた後、NANDブロック1
の消去を行い、バッファメモリに退避させてあったデー
タを読み出し、再書き込みし、その後ファイル1を順次
書き込む。
【0036】図8は、メモリ部11上の第3のメモリマ
ップ例を示している。この例では1つのNANDブロッ
クには1つのファイルのみ記憶させるという原則を保持
しながら、記憶に用いるNANDブロックの数を最低限
にするよう制御している。この場合1.5ブロック分の
データ量であるファイル1に対しては2NANDブロッ
クが必要最低限のブロック数となる。もちろんNAND
ブロック1とNANDブロック2は物理的に連続したブ
ロックアドレスである必要はない。
【0037】図9は、メモリ部11上の第4のメモリマ
ップ例を示している。この例ではNANDブロック内に
空き領域が発生しないように、連続的にファイル1とフ
ァイル2を記憶している。この場合1.75ブロックの
データ量に対し、3NANDブロックにわたって記憶が
なされる。もちろん3個のNANDブロックは物理的に
連続したブロックアドレスである必要はない。
【0038】以上のように、ファイルをNAND型EE
PROMのメモリセルアレイで構成されたメモリ部に記
憶させる際に、なるべく少ないNANDブロック上に記
憶するように制御することによって、データを待避させ
るのに必要な読み出しの回数、ブロック消去の回数、再
書き込みの回数が少なくなり、書き換え時間の短縮化と
書き換え回数の減少が図れる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第1に、所定単位のデータ書き込み領域への書き込みデ
ータが全てメモリセルの消去状態を保つべきデータ、例
えば”1”の場合に不要な書き込み動作を省くことがで
きて高速化が可能となる。
【0040】第2に、ブロックサイズ以下のデータ量を
有するファイルは1個のブロックに記憶するようにした
ため、書き換え時間の短縮及び書き換え回数の減少が可
能となって高速化とともに信頼性を向上させることがで
きる。
【0041】第3に、1個のブロックには1種類のファ
イルのみを記憶するようにしたため、ファイルの書き換
え時に、書き換えないデータをバッファメモリに待避さ
せる必要がなくなることから書き換え時間が短縮されて
高速化が可能となる。
【0042】第4に、1個のブロックには1種類のファ
イルのみを記憶させる場合において、その記憶に用いる
ブロック数をN=[(データ量/ブロックサイズ)+
1]のN個以内としたため、1種類のファイルを必要最
低限のブロックに記憶させることができてファイルの書
き換えに必要な時間及び書き換え回数が最低限となり、
高速化とともに信頼性を向上させることができる。
【0043】第5に、物理アドレス上連続にファイル書
き込みを行う場合等において、1種類のファイルの記憶
に用いるブロック数をN=[(データ量/ブロックサイ
ズ)+2]のN個以内としたため、1種類のファイルを
必要最低限のブロックに記憶させることができて上記第
4の発明と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の第1実
施例を示すブロック図である。
【図2】図1におけるデータ検知回路の内部構成を示す
図である。
【図3】第1実施例における書き込み動作を説明するた
めのフローチャートである。
【図4】第1実施例における書き込み及びベリファイを
含む動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明の第2実施例を示すブロック図である。
【図6】第2実施例においてメモリ部上の第1のメモリ
マップ例を示す図である。
【図7】第2に実施例においてメモリ部上の第2のメモ
リマップ例を示す図である。
【図8】第2実施例においてメモリ部上の第3のメモリ
マップ例を示す図である。
【図9】第2実施例においてメモリ部上の第4のメモリ
マップ例を示す図である。
【図10】従来の不揮発性半導体記憶装置におけるセン
スアンプ兼ラッチ回路を示す回路図である。
【図11】従来例による書き込み動作を説明するための
フローチャートである。
【図12】従来例におけるメモリ部上のメモリマップを
示す図である。
【符号の説明】
1 メモリセルアレイ(メモリ手段) 8 書き込みモード終了手段の機能を有するベリファイ
終了検知回路 9 データ検知回路(データ検知手段) 11 メモリ部(メモリ手段) 12 コントロール部(管理手段)
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/792 H01L 29/78 371 (72)発明者 中村 寛 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝総合研究所内 (72)発明者 大平 秀子 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝総合研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のメモリセルで構成された所定単位
    のデータ書き込み領域を備えたメモリ手段と、前記所定
    単位の書き込みデータが全て前記メモリセルの消去状態
    を保つデータであるか否かを検知するデータ検知手段
    と、該データ検知手段で前記所定単位の書き込みデータ
    が全て前記メモリセルの消去状態を保つデータであるこ
    とが検知されたとき書き込みモードを終了させる書き込
    みモード終了手段とを有することを特徴とする不揮発性
    半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 複数のブロックに分割されたメモリセル
    アレイを備えたメモリ手段と、ブロックサイズ以下のデ
    ータ量を有するファイルは1個の前記ブロックに記憶す
    るように管理する管理手段とを有することを特徴とする
    不揮発性半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】 複数のブロックに分割されたメモリセル
    アレイを備えたメモリ手段と、1個のブロックには1種
    類のファイルのみを記憶するように管理する管理手段と
    を有することを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】 前記1種類のファイルの記憶に用いられ
    る前記ブロックの数は、N=[(データ量/ブロックサ
    イズ)+1](但し、()内は小数点以下を切り捨てた
    整数)のN個以内であることを特徴とする請求項3記載
    の不揮発性半導体記憶装置。
  5. 【請求項5】 複数のブロックに分割されたメモリセル
    アレイを備えたメモリ手段と、1種類のファイルの記憶
    に用いられる前記ブロックの数は、N=[(データ量/
    ブロックサイズ)+2](但し、()内は小数点以下を
    切り捨てた整数)のN個以内であるように管理する管理
    手段とを有することを特徴とする不揮発性半導体記憶装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009266305A (ja) * 2008-04-25 2009-11-12 Spansion Llc メモリシステムおよびその制御方法
JP2011154681A (ja) * 2009-12-28 2011-08-11 Akuseru:Kk 信号処理システム、遊技機
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