JPH02274534A - 構造膜材料および膜状構造物と、これらの製造方法 - Google Patents

構造膜材料および膜状構造物と、これらの製造方法

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JPH02274534A
JPH02274534A JP9722089A JP9722089A JPH02274534A JP H02274534 A JPH02274534 A JP H02274534A JP 9722089 A JP9722089 A JP 9722089A JP 9722089 A JP9722089 A JP 9722089A JP H02274534 A JPH02274534 A JP H02274534A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は耐候性、防汚性、柔軟性、低燃焼性、気密性に
優れ特にエアードーム、倉庫、フレキシブルコンテナー
、自動車や大型機械などのカバーに通ずる柔軟性を有す
るフッ素樹脂を使用した構造膜材料およびその接合物か
らなる膜状構造物、ならびにこれらの製造方法に関する
〔従来技術〕
エアードームなどの構造膜材料として、ガラス繊維クロ
スにポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等をコー
ティングしたものなど一部のフッ素樹脂が使用されはじ
めている。これら膜製造の大面積化においては、テトラ
フルオロレチェン(TFE)−へキサフルオロプロペン
(HFP)共重合樹脂(FEP)のテープを介在させて
の熱溶着がおこなわれ、またさらに接合強度が要求され
る場合には、縫い合わせを併用している。
また、塩化ビニル樹脂などの軟質合成樹脂フィルムの表
面にフッ素系高分子(PTFE、ポリフッ化ビニル(P
VF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等〕のフィ
ルム層を形成して膜体とし、該膜体同志を帯状フィルム
を介して熱溶着する方法(特開昭60−125637号
公報)。さらに合成繊維系の粗密度織物を芯地とし、そ
の両面に軟質塩化ビニル樹脂皮膜を形成した軟質塩化ビ
ニルシート表面にPVDFとアクリル系樹脂との薄い積
層フィルムをVDF層が最上層となるように融着一体化
したシートをポリメチルメタクリル(PMMA)フィル
ムを介在させるか、または該シートの接着すべき部分に
溶液状アクリル系樹脂を塗布し熱風等にて乾燥したのち
、該シート同志を加熱、加圧溶着する方法(特開昭60
−52328号公報)等が知られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来の構造膜材料として知られているフッ素樹脂は、耐
熱性、耐候性、気密性などに優れているが、柔軟性およ
び加工性に乏しく構造膜材料のトップ層として使用した
場合、気温の変化への追従ができないために長年使用し
ていると構造膜材料の基材との間での層剥離が生じたり
、落下物などによるヒビ割れ、白化あるいは施工時に生
じるシワがそのまま残留するなどの欠点があった。
また該フッ素樹脂層は不活性で熱的、化学的に極めて安
定であるが構造膜材料として要求される接合強度を得る
ためには、加熱のみによる接着加工では不十分であり、
縫製等を併用せざるを得なかった。
本発明は、上記のような従来技術の欠点を解消するため
に創案されたものであり耐候性、防汚性、柔軟性、低燃
焼性、気密性を備えた構造膜材料および充分な機械的強
度、耐久性を備えて接合された構造膜材料としての積層
体の提供、ならびにその製造法、さらにはこれを利用し
た膜状構造物とその製造方法を提供するものである。
〔問題点を解決するための手段〕
上記のような問題点を解決するための手段の1つは、少
なくとも一種類の含フッ素単量体を含む一種類以上の単
量体と、分子内に二重結合とペルオキシ結合を同時に有
する単量体とを共重合させて、その分子内にペルオキシ
基を含有しかつガラス繊維温度が室温以下である含フン
素弾性共重合体(幹ポリマ−)を製造し、この幹ポリマ
−100重量部に対してフッ化ビニリデン単量体を20
〜80重量部グラフトa合せしめた軟質フッ素樹脂を構
造膜材料として用いることである。
この軟質フッ素樹脂の製法については本発明者らが、特
公昭62−34324に開示しているが、本発明の目的
とする構造膜材料、および膜状構造物として用いる軟質
フッ素樹脂としては、その溶解性、耐候性、防汚性等の
検討より、幹ポリマーにフッ化ビニリデンをグラフト共
重合したものが通しており、かつその割合は幹ポリマ−
100重量部に対してフッ化ビニリデン単量体20〜8
0重量部のグラフト重合をさせたものが望ましい。
この範囲よりフッ化ビニリデンが少ないとコーティング
、溶融成形によって得られる皮膜強度が弱く、曲げ時に
破断するといった不都合を生じ、多い場合には目的とす
る皮膜の柔軟性が失われる。
ここで用いられる不飽和ペルオキシドとしては、t−ブ
チルペルオキシメタクリレート、t−ブチルペルオキシ
クロトネート等の不飽和ベルオキシエステル類、および
t−プチルベルオキシアリルカーボネ−1・、Pメンタ
ンペルオキシアリルカーボネート等の不飽和ペルオキシ
カーボネート類が例示できる。
また、含フッ素単量体の一種以上の組成としては、フッ
素ゴムの組成を有する弾性重合体で、ソツ化ビニリデン
(VDF)とへキサフルオロピロペン(RFP)の二元
系、VDFとRFPとテトラフルオロエチレン(TFE
)の三元系、およびV D Fとクロロトリフルオロエ
チレン(CTFE)のど元系などの単量体組成が例示で
きる。
該樹脂をポリエステル繊維クロスと軟質塩化ビニル樹脂
の組合わせから成るターポリンのトップ層として用いる
ことにより、構造膜に要求される一般的な特性である耐
候性、防汚性、柔軟性、防シワ性、低燃焼性および溶接
、接着などの二次加工性のいずれをも満足する構造膜材
料が得られる。
該軟質フッ素樹脂はザンシャインウェザオメータでの促
進曝n試験では5000時間経過後でも引張特性(破断
強度、伸び)の保持率は90%以上と良好であり、フィ
ルムの透明性もほとんど変化しない。また、柔軟性の尺
度であるジョブ−〇硬度は40〜55であり、従来知ら
れている一般的なフッ素樹脂であるP T F E (
55〜65)、PV D F (80)に比べるとかな
り柔軟性に富んでおり、耐衝撃性および耐屈曲性にすぐ
れた材料である。さらに該樹脂は融点的165”C1低
温使用限界(脆化温度マイナス55゛C1また高温側は
ギヤーオーブン中150℃での長期曝露試験において1
万時間経過後でも柔軟性、引張特性などの性質はほどん
ど変化せず、熱劣化しにくい。
本発明に用いるターポリンクロスとしては、引張強力が
80kg/3cm以上のポリエステル繊維クロスが適し
ており、ポリエステルクロスは耐シワ性、屈曲回復性、
型保持性、寸法安定性が良く高度の引張抵抗力をもち耐
候性に優れている。
そしてこの繊維は、他の樹脂となじみやすいという特性
をも有している。またこのポリエステル繊維クロスに防
水性をもたせるための樹脂としては柔軟性、加工性、経
済性等を考慮して軟質塩化ビニル樹脂の使用が好ましい
なおポリエステル繊維クロス−軟質塩化ビニル樹脂製タ
ーポリンの製造方法としては、軟質塩化ビニル樹脂ペー
ストにポリエステル繊維クロスを浸漬し引きFげ乾燥、
加圧する方法。あるいは、軟質塩化ビニル樹脂のカレン
ダー成形によって得られるフィルムをポリエステルIn
維クロスの両面に接着する方法等、目的によって使いわ
けられる。これらの方法によって製造されるターポリン
は様々な用途に用いられており、これらは市場で容易に
入手でのるものであるがこのターポリンをテントなどの
構造膜材料ならびにこれを用いた膜状構造物として使用
した場合には、使用中に塩化ビニル樹脂の耐候性が低下
するために引き起こされる強度低下、該シート表面への
可塑材の移行、塵埃の付着による美観の低下、カビの発
生などがヨ12められ、躾材料としては不十分である。
本発明はこれらのターポリン上に前記軟質フッ素樹脂の
皮膜を生成させることで上記欠点を解消したもので、皮
膜としては、軟質フッ素樹脂をそのまま押出成形するか
あるいはジメチルホルムアミド(DMF)を主体とする
溶剤に溶解した通常5〜30重量%溶液を離型紙上、に
展開し、乾燥することによって得られる0、5〜300
μ厚のフィルムが使用される。また、軟質フッ素樹脂の
DMFを主体とした溶液を基材上に直接コーティングし
乾燥する方法でも該樹脂の皮膜が得られる。皮膜の厚み
が0.5μ以下の場合には、軟質塩化ビニル樹脂からの
可塑剤のしみ出しが充分に防止できず、目的とする防汚
性が発現しにくい。また300 tt以上では経済性の
点から不適当である。
本発明におけるポリエステル繊維クロス−軟質塩化ビニ
ル樹脂ターポリンのもつ特長の一つに接合の容易さが挙
げられる。すなわち該ターポリンはその接合において新
たな接着剤の塗布あるいは接着テープ等を使用ゼずにそ
のまま熱風加圧溶着ならびに高周波ウェルダーによる溶
着の両方が可能という利点を持っている。
本発明は、該ターポリンの表面に軟質フッ素樹脂皮膜を
積層させるにあたり、上記接合特性の維持を図ることが
できる点において従来知られているPVFあるいはPV
DFフィルムを積層した構造膜材と大きく相違する点で
ある。
すなわち従来法の熱風加圧溶着法においては、積層シー
トの表面と裏面の樹脂が同一温度で溶融しかつ充分な接
着強度を発現しうる相溶性を有している必要がある。さ
らに表面皮膜の膜厚が薄い場合には表面皮膜とターポリ
ン間の接着層もこの溶着に関与して(るため、裏面の樹
脂と接着層の引脂が同一かまたは相溶性の良いことが必
要となる。
また周波ウェルグー溶着法は、その接合部の巾が目的と
する強度に応じて自由にかえられるあるいは曲線溶着が
できる有用な溶着法であるが、−船釣にフッ素樹脂は誘
電正接の値が小さ(高周波による発熱量が小さいために
高周波ウェルダーによる溶着は困難か、できてもその接
合強度は低いことが知られている。
本発明者らは種々のフッ素樹脂について検討した結果、
本発明に用いた軟質フッ素樹脂がASTM D150で
測定したlo&llzにおける誘電正接の値が0.28
とPVDFの0.16、PTF Eの2×10−Sに比
べて大きく、高周波溶着特性に優れていることを見出し
たものである。なお、従来提案されているPVFフィル
ムとターポリンの組合わせについては、PVFの溶融温
度と分解温度が接近しているためいずれの溶着法も困難
であることが知られている。
以上のような事実をふまえ、溶着性蛯を満足する積層シ
ートの裏面樹脂ならびに軟質フッ素樹脂皮膜とターポリ
ン間の接着層樹脂について種々検討した結果、PMMA
系接着材のみが構造膜材料、さらにはこれを用いた膜状
構造物として要求される接着強度、接合強度を与えるこ
とを見出したものである。なお、PMMA系樹脂は軟質
フッ素樹脂の溶融温度180〜220℃で十分に溶融し
、かつ軟質フッ素樹脂、塩化ビニル樹脂の双方に相溶性
を有するものである。
本発明に有用なメタクリル酸メチル樹脂には、メタクリ
ル酸メチルの単独重合体およびメタクリル酸メチルと他
の不飽和単量体との共重合体(好ましくは他の不飽和単
量体の共重合比率は25モル%以下)が含まれ、共重合
単量体としては例えば、アクリル酸メチル、(メタ)ア
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ
)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸ヒトaキシエチル、(メタ)ア
クリルグリシゾル、スチレン、α−メチルスチレン、メ
タクリル酸などが挙げられる。
また変性PMMA接着剤として市販されているものも使
用でき、PMMA系樹脂の変性の令としては側鎖にアミ
ノ基を導入したもの、エチレンイミン構造をもたせたも
のなどが知られており、これらは通常30〜40%の固
形分濃度の有機溶剤溶液の形としターポリン表面にコー
ティングし乾燥することによってPMMA系樹脂の薄い
皮膜を生成させることができる。なお、これら接着剤層
の厚みは数μ程度で十分である。
本発明の構造膜材料の経済的な製造方法は、ターポリン
の両面にPMMA系接着剤を薄く塗布し乾燥後その一面
に軟質フッ素樹脂のDMF溶液をコーティングし乾燥さ
せるものである。
このようにして製造した積層シートは、軟質塩化ビニル
樹脂の可塑剤のブリードによるシート表面の粘着性、防
汚性、可塑剤の揮散性が改善され、撥水撥油性、耐汚染
性が付与される。
また該積層シートのターポリンと軟質フッ素樹脂皮膜と
の接着強度は構造膜材料として充分な強度を有しており
、該積層シートの溶着強度は熱風加圧溶着、高周波ウェ
ルダー溶着のいずれかの方法を採用してもターポリン−
軟質フッ素樹脂間の接着強度より高く、充分な強度が得
られる。シート同時の接合溶着は形状、巾等には制約が
なく、従来提案されているテープ状フィルムを介在して
熱溶着する方法や、接合個所に接着剤を塗布する方法に
比較してはるかに優れている。
以下実施例により本発明を詳述するが、これらによって
限定されるものではない。
実施例1 (八)幹ポリマーの製造 306容量のステンレス製オートクレーブに水15 k
g、過硫酸カリウム30g、パーフロロオクタン酸アン
モニウノ、40gおよび七−プチルベルオキシアリルカ
ーボネー)30gを加え、排気後フッ化ビニリデン単量
体3.8kg、クロロトリフルオロエチレン噴量体2.
3kgを仕込み、攪拌しなから51’Cの温度で19時
間重合反応を行ない、反応終了時に攪拌の回転数をヒげ
ることによってポリマーを析出させ、パウダー状のポリ
マーを得た。水洗、乾燥後の収量は5.0kgで、共重
合体中のt−プチルヘルオキシアリルカーボネートにも
とづく活性酸iA量は、ヨウ素滴定法により、0.04
1%と測定された。
(B)グラフト重合体の製造 上記の共重合反応で得られた幹ポリマ−144gとフロ
ンR1131500gを2β容量のステンレス製オート
クレーブに仕込み排気後フッ化ビニリデンモノマー10
0gを仕込み98°Cで22時間グラフト重合を行なっ
た。生成したポリマーを溶媒と分離後、水洗、乾燥し白
色粉末の軟質フン素樹脂224gを得た。このポリマー
の融点はDSCにて167°Cと測定された。またこの
ポリマーを170℃に加熱した二本ロールで混練して得
られたシート状成形物を圧縮(温度200℃、圧力80
kgf/cd) して2 mm厚X160mnのシート
を作成した。このシートのショアーD硬度は50であっ
た。
(C)軟質フッ素樹脂の溶解 上記のグラフト重合で得られた軟質フッ素樹脂45gを
500mRのステンレス製ビーカーに入れ、N、N−ジ
メチルホルムアミド(DMF)255gを加え50℃に
加温しながら特殊機化工業■WT、にホモデイスパーに
て1時間攪拌し、その後放冷により室温まで冷却して軟
質フッ素樹脂のDMF溶液を得た。
この溶液の25℃における粘度はB型粘度計にて300
0cpと測定された。
(D)積層シートの製造 ポリエステル繊維クロスと軟質塩化ビニル樹脂との複合
ターポリン(■クラレ製商品番号E−5厚み約500μ
)の両面にそれぞれPMMA系接着剤(ソニーケミカル
@製商品番号5C462、固形分濃度29〜31%、粘
度300cp (25℃))を薄くコーティングし、常
温で溶剤を揮散させて2〜3μNの接着層を形成した。
次に(C)で製造した軟質フッ素樹脂溶液をコーティン
グした。コーティング方法はターポリン上に溶液を流し
塗りし、アプリケーターにて厚みをそろえた後、100
°Cのオーブン中5分間乾燥して約20μ厚の皮膜を得
た。
(E)  シートの高周波ウエルダーによる接合ならび
に接着性試験 該シートを重ね合わせ3 mm X 300mの平型電
極を用い、高周波ウェルダ−(精電舎電子工業@ m1
KV−3000TD) !、:、 T:、出力調整口1
40.5秒間の条件で溶着した。次いでこの溶着シート
から溶着部が長手方向の中央に位置するように25 X
 125mの試験片を切りとり、引張試験機にて23℃
にて50u+/minの速度で引張試験を行なった。引
張破断荷重は82kg/25mmと測定されE−5自体
の引張破断荷重、09kg/25mmの約75%を示し
た。この試験における破断個所は軟質フッ素樹脂とP 
M M A系接着剤層の界面およびPMMA系接着系層
着剤層であるため、上記破断荷重の値は実質的にこれら
の層の接着力を測定したことになり、高周波ウェルダー
にて溶着した部分の接合強度はそれ以上あるといえる。
(F)耐汚染性試験 (D)で製造したシートとクラレQ11iJE−5のl
OO龍角試験片を下記の組成の汚れ物質とともにボール
ミル中に入れ、常温で一週間混合したのちとり出して水
洗後の汚れ度合を5段階で評価したところ、第1表に示
す結果をfW、(D)で製造したシートの防汚性が明ら
かであった。
く汚れ物質組成〉 ピートモス セメント クレー カーボンブランク 酸化鉄 流動パラフィン 重量% 、5 0.5 第1表 実施例2 (イ)軟質フッ素樹脂溶液の調整 実施例1の(A)〜(C)で製造した軟質フッ素樹脂溶
液に15重量部のメチルエチルケトン(MEK)を加え
、25℃におけるB型粘度計での粘度を約1000cp
に調整した。
([+) 8層シートの製造 ポリエステルクロスと軟質塩化ビニル樹脂との複合ター
ポリン(東し■製:商品番号T−8000厚み約600
μ)の片面にPMMA系接着剤〔日本触媒■商品番号ポ
リメン)NK350)固形分濃度35%、粘度500c
p (25℃)〕をグラビア印刷法にて薄くコーティン
グし、50〜60℃で溶剤を揮散させて2〜3μ厚の接
着層を形成した。次に(イ)で調整した軟質フッ素樹脂
溶液を同様の方法で接着層の上にコーティングした後1
40〜150℃の乾燥炉を通過させて5〜6μ厚の軟質
フッ素樹脂の皮膜を成形した。
その後もう一方の面にPMMA系接着剤をグラビア印刷
して目的とする積層シートを得た。
(ハ)軟質フッ素樹脂皮膜の密着性の測定JIS 00
202ごばん目試験方法に規定されているセロハンテー
プ引きはがし試験における結果は100/100であり
軟質フッ素樹脂皮膜と、ターポリンの密着性は良好であ
った。
(ニ)wlrfIシートの接合 (0)で製造したシートを約30鶴巾で重ね合わせ、熱
風溶接機(Karl Leister社製ライスターI
う型)にて重ね合わせ部分のシートの内側に熱風(22
0〜250℃)を送りこみながらハンドローラーで圧着
してシート同志の接合を行なった。
(ネ)接合シートの特性 実施例1の(E)に示したものと同一の方法で接合部の
引張試験を行ったところ、引張破断荷重は78kg/2
5鶴と測定された。一方(=)と同様の方法で接合した
束し■製T−8000シートの接合部強度は88kg/
25mmであり、その両者に大きな差異は認められなか
った。
(へ)屋外曝露試験 (+1)で製造したシートならびに比較例として東し一
&1T−8000を垂直に保持して屋外に曝露して6ケ
月後の表面状態を観察したところ、軟質フッ素樹脂面に
はホコリが付着していたものの水洗により除去は簡単で
あった。一方塊化ビニル樹脂面は表面の肌荒れが認めら
れ、茶色のスジ状の汚れが付着しており、該樹脂面の汚
れは水洗にても除去不能であり、実施例における積層シ
ートの耐候性、防汚性が優れていることが明らかとなっ
た。
比較例1 実施例2で用いた東し@製ターポリン(T−8000)
の表面に、防汚性、耐候性付与のためのフィルムとして
市販されているPVDF複合フィルム(呉羽化学■製商
品番号5T−50Y、厚み約50μ)をプレス成形機に
て180〜190℃の温度、10kgf/C−の圧力で
熱溶着した。裏面にはPMMA系接着剤の5C−462
を薄くコーティングし常温で溶剤を揮散させて2〜3μ
厚の接着層を形成した。
この積層シートを実施例1の(E)に示したと同様な方
法で、高周波ウェルダーによる接合を試みたが高周波ウ
ェルダーの条件を種々変化させても充分な接合強度を有
するものは得られなかった。
さらに上記で得られた積層シートと、実施例2で得た積
層シートの防シワ度をJISL1096に規定されてい
る針金法によって測定した(23”C1無処理)。その
結果を第2表に示す。
第2表 この結果、本発明による構造膜材は従来提唱されている
PVDF等の硬いフッ素樹脂フィルムの積層体に比べて
、高周波溶着性ならびに防シワ性に優れていることが明
らがである。
比較例2 (A) クラフト重合を伴わない軟質フッ素樹脂の製造 10f容量のステンレス製オートクレーブに水5kg、
過硫酸カリウム10g1パーフルオロオクタン酸アンモ
ニウム10gを加え、排気後フッ化ビニリデン単量体2
400 g 、クロロトリフルオロエチレン単量体59
8gを仕込み攪拌しながら48℃の温度で14時間重合
反応を行ない、乳白色のラテックスを得た。このラテッ
クスを塩析し濾過洗浄後乾燥して白色粉末2.6kgを
得た。このポリマーの融点は口SCにて119℃と測定
された。またこのポリマーを120℃に加熱した二本ロ
ールで混練して得られたシート状成形物を圧縮成形(温
度140℃、圧力80kgf/cd)  シて2 mm
厚X 160mm X 160uのシートを製造した。
このシートのシコアーD硬度は53であった。実施例1
における軟質フッ素樹脂とほぼ同様の柔軟性を有してい
た。
(B)溶解 実施例1の(C)に示したのと同様な方法で前記ポリマ
ーをDMFに溶解した。この溶液の25℃における粘度
はB型精度針にて5100cpsと測定された。
(C)積層シートの製造 実施例1の(D)に示したのと同様な方法で積層シート
を製造した。
(D)  シートの高周波ウエルダーによる接合試験な
らびに接着性試験 実施例1の(E)に示したのと同様な方法でシートの高
周波溶着を行なった。高周波ウエルダーの条件は実施例
1と同一条件では充分な溶着強度が得られなかったため
出力調整目盛50で8秒間行なった。
実施例1の(E)に示した方法で引張試験を常温および
屋外での使用を考慮して80°Cで行なった。その結果
を第3表に示すが、実施例1との差異は明らかであり、
軟質フッ素樹脂として、本発明の提唱するグラフト共重
合体が優れていることがわかる。
第3表 接合シートの引張試験 〔発明の効果〕 本発明の構造膜材料更にはこれを用いた膜状構造物は、
上記のように構成されているので従来のように接着テー
プや溶接棒を使用することなく、直接の熱風溶着、高周
波溶着することにより充分な層接合強度が得られるため
、施工の簡易化、大面積化に資するところが大である。
また表面材として軟質フン素樹脂を使用しているため、
防汚性、耐候性、透明性、防シワ性、低燃焼性、気密性
に優れており、層間はくりゃキレッが生じることがない
。また本発明の構造膜材料は前記のような一貫生産方式
により大量にかつ高速に生産することが可能であると云
う特徴を有する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)ポリエステル繊維クロスの両面を、軟質塩化ビニル
    で被覆したターポリンの両面にPMMA系接着剤層を設
    けたのち、その一面に軟質フッ素樹脂を積層した構造膜
    材料。 2)少なくとも一種類の含フッ素単量体を含む一種類以
    上の単量体と、分子内に二重結合とペルオキシ結合を同
    時に有する単量体とを共重合させて、その分子内にペル
    オキシ基を含有し、かつガラス転移温度が室温以下であ
    る含フッ素共重合体からなる幹ポリマーを製造し、これ
    にフッ化ビニリデンをグラフト重合させた軟質フッ素樹
    脂を使用する請求項1記載の構造膜材料。 3)ポリエステル繊維クロスを軟質塩化ビニル樹脂ペー
    ストに浸漬、引上げ、乾燥してターポリンを製造し、該
    ターポリンの両面にPMMA系接着剤を塗布乾燥し、そ
    の一面に軟質フッ素樹脂を含む溶液をコーティングする
    ことを特徴とする構造膜材料の製造方法。 4)請求項1記載の構造膜材料を複数枚熱融着してなる
    膜状構造物。 5)請求項3記載の方法により製造した構造膜材料の複
    数枚を、高周波ウェルダーにより接合溶着することを特
    徴とする膜状構造物の製造方法。
JP1097220A 1989-04-17 1989-04-17 構造膜材料および膜状構造物と、これらの製造方法 Expired - Lifetime JPH0615225B2 (ja)

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