JP7266962B2 - 吐出容器 - Google Patents
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Description
この吐出容器では、外容器を径方向の内側に向けて弾性変形させると、弁体の弁部が、中栓における連通孔の開口周縁部から上方に離反することで、内容器内と吐出孔とが連通孔を通して連通し、内容物が吐出孔から吐出される。その後、弁体の弁部が、中栓における連通孔の開口周縁部上に当接するとともに、外容器が復元変形すると、外容器に形成された外気導入孔を通して、外容器と内容器との間に外気が導入され、内容器が減容変形したままの状態に保たれる。これにより、吐出孔から内容器内に向けて外気が導入されることが抑えられる。
なお、天壁部に前記窪み部が形成され、かつ容器本体の口部に着脱自在に装着されて吐出孔を開放可能に閉塞するキャップを備える構成において、前記窪み部に内容物が溜まると、キャップを容器本体の口部に装着し、キャップの天壁に形成された突部を前記窪み部に進入させたときに、前記窪み部内の内容物が溢れる不具合が生ずるが、本発明では、このような不具合が生ずることがない。
以上より、吐出孔から吐出された内容物が、天壁部上に拡散して付着するのを抑制することが可能になり、天壁部上に残存する内容物を確実に低減することができる。
図1に示すように、吐出容器1は、内容物の減少に伴い減容変形する内容器4、および内容器4が内装されるとともに弾性変形可能な外容器6を備える容器本体2と、容器本体2の口部3に装着され、天壁部11に内容物を吐出する吐出孔12が形成された有頂筒状の吐出ノズル10と、吐出ノズル10内に配設され、吐出孔12と内容器4内とを連通する連通孔21が形成された中栓20と、連通孔21を開放自在に閉塞する弁体30と、容器本体2の口部3に着脱自在に装着されて吐出孔12を開放可能に閉塞するキャップ8と、を備える。
ここで、外容器6には、外容器6を貫通する不図示の外気導入孔が形成されている。外気導入孔は、外容器6の内表面と、外容器6から剥離して減容変形する内容器4の外表面と、の間に外気を導入する。外気導入孔は外容器6の胴部に形成されており、内容物を吐出する際に、指で外気導入孔を閉塞した状態で、外容器6の胴部をスクイズ変形させる。
なお、外気導入孔は、外容器6の口部7、肩部、若しくは底部等に設けることができ、形成位置は問わない。また、外気導入孔を開閉する逆止弁を配設してもよい。
周壁部13は、容器本体2の口部3内に液密に嵌合されたシール筒部14と、シール筒部14の上端縁から径方向の外側に向けて突出するとともに周方向に延びる環状の鍔部15と、シール筒部14の上端縁から上方に向けて延び、天壁部11の外周縁部に接続する接続筒部16と、を備える。
鍔部15は、口部3の上端開口縁上に配置されている。
接続筒部16は、シール筒部14の上端縁から上方に向かうに従い漸次、縮径した下部16aと、下部16aの上端縁から上方に向けて真直ぐ延び、天壁部11の外周縁に接続した上部16cと、を備える。下部16aの内径は、シール筒部14の上部の内径と同じになっている。上部16cの内周面は、下部16aの内周面より径方向の内側に位置し、上下方向に真直ぐ延びている。
天壁部11の下面には、下方に向けて突出する膨出部17が形成されている。膨出部17は、中心軸Oと同軸に位置する逆円錐台状に形成されている。天壁部11の下面には、突リブ18が周方向に間隔をあけて複数形成されている。突リブ18は、逆円錐台状をなす膨出部17の周面から、径方向の外側に向かって突出している。膨出部17の下端面に吐出孔12が開口している。
上筒部22の上端開口縁は、吐出ノズル10の天壁部11の下面のうち膨出部17よりも径方向の外側に位置する部分に当接している。上筒部22の上端部の内周面には、径方向の内側に向けて突出する環状の弁座24が形成されている。弁座24の上面は、中栓20の上端開口縁よりも下方に位置している。弁座24の内側が、上述の連通孔21となっている。上筒部22の内周面は、弁座24を挟んだ上下両側において互いに同径で上下方向に真直ぐ延びている。
下筒部23の上部の内周面には、支持板部26の下端縁から下方に向けて延びる第1縦リブ27が形成されている。第1縦リブ27は、周方向に間隔をあけて複数形成されている。支持板部26および第1縦リブ27それぞれの周長は、互いに同じになっている。第1縦リブ27は、支持板部26の下端縁の外周部において、窪み部より径方向の外側に位置する部分に接続されている。
弁体30は、中栓20における弁座24の上面(連通孔21の開口周縁部上)に、上方に向けて離反自在に配設され、連通孔21を開放自在に閉塞する弁部31と、弁部31から下方に向けて延びる有頂筒状の本体部33と、本体部33の下端部から径方向の外側に向けて突出し、中栓20内に固定された脚部32と、を備え、これらが一体に形成されている。
中央部34の上面は、吐出ノズル10の膨出部17の下端面に上下方向の隙間をあけて対向している。中央部34の上面の外径は、膨出部17の下端面の外径と同等になっている。
第2縦リブ42の上端縁と、中栓20の第1縦リブ27の下端縁と、の間に、上下方向の隙間が全周にわたって配設されている。
集液部25の一部25bは、天壁部11における吐出孔12の開口周縁部に配置され、集液頂部25aは、天壁部11において吐出孔12の開口周縁部から離れた部分に配置されている。集液頂部25aは、天壁部11の外周縁部に配置されている。なお、天壁部11は上面視円形状を呈する。
集液部25は、前記一部25bから集液頂部25aに向かうに従い漸次、上方に向けて延びている。集液部25は、前記一部25bから集液頂部25aに向かうに従い漸次、上方に向けて直線状に延びている。なお、集液部25の全体を、天壁部11において吐出孔12の開口周縁部から離れた位置に配置してもよい。
天壁部11において、この天壁部11の上面視で第1基準線L1より他方側に位置する部分は、第1基準線L1から前記直交方向に離れるに従い漸次、下方に向けて延びている。天壁部11の上面のうち、前記他方側に位置する部分は、集液部25と段差なく連なっている。
天壁部11は、集液頂部25aの位置する周方向に沿う部分から周方向に離れるに従い漸次、下方に向けて延びている。天壁部11の上面は、全域にわたって単一の傾斜平面となっている。なお、天壁部11の上面のうち、前記他方側に位置する部分は、例えば中心軸Oに直交する方向に延びる平坦面にする等適宜変更してもよい。
吐出容器1から内容物を吐出させる際には、まず、容器本体2の口部3からキャップ8を取り外して、吐出孔12を露出させ、その後、吐出容器1を口部3が下方に位置し、かつ容器本体2の底部(不図示)が上方に位置する倒立姿勢または傾斜姿勢とする。この状態で、外気導入孔を指で閉塞し、かつ容器本体2の外容器6をスクイズ変形させると、内容器4が外容器6とともに変形して減容される。この減容変形に伴い内容器4の内圧が正圧となり、この正圧によって弁部31の周縁部35が弾性変形し、連通孔21が開放され、吐出孔12と内容器4の内部とが連通される。
以上により吐出容器1を用いた内容物の吐出動作が完了する。
以上より、吐出孔12から吐出された内容物が、天壁部11上に拡散して付着するのを抑制することが可能になり、天壁部11上に残存する内容物を確実に低減することができる。
また、吐出孔12が天壁部11の中央部に形成され、集液頂部25aが第2基準線L2上に配置されているので、吐出孔12から吐出されて集液部25の前記一部25bに至った内容物が、天壁部11上を拡散せずに集液頂部25aに向けて直進しやすくなり、内容物を円滑に滴下することができるとともに、天壁部11上に残存する内容物をより一層確実に低減することができる。
前記実施形態では、集液部25の前記一部25bが、天壁部11における吐出孔12の開口周縁部に配置され、集液部25が、前記一部25bから集液頂部25aに向かうに従い漸次、上方に向けて直線状に延びた構成を示したが、例えば、集液部25が、前記一部25bから集液頂部25aに向かうに従い漸次、上方に向けて段階的に延びる構成を採用する等適宜変更してもよい。
前記実施形態では、天壁部11として上面視円形状を呈する構成を示したが、例えば上面視矩形状を呈する構成を採用する等適宜変更してもよい。
前記実施形態では、集液部25として、天壁部11において、この天壁部11の上面視で吐出孔12の中心を通る第1基準線L1より一方側に位置する部分の全域にわたって形成された構成を示したが、例えば、表裏面が周方向を向き、かつ天壁部11における吐出孔12の開口周縁部から集液頂部25aに向かうに従い漸次、上方に向けて延びる板状に形成された構成を採用する等適宜変更してもよい。
前記実施形態では、容器本体2として、いわゆるデラミ容器を示したが、これに限定されるものではなく、例えば、内容器4の外表面と外容器6の内表面とが、内容物を吐出する前の当初から離間した二重容器であってもよい。
また、容器本体2は、内容器4と外容器6との間に接着層を設けた形態でもよい。
2 容器本体
3 口部
4 内容器
6 外容器
10 吐出ノズル
11 天壁部
12 吐出孔
20 中栓
21 連通孔
25 集液部
25a 集液頂部
25b 一部
30 弁体
31 弁部
L1 第1基準線
L2 第2基準線
Claims (2)
- 内容物の減少に伴い減容変形する内容器、および前記内容器が内装されるとともに弾性変形可能な外容器を備える容器本体と、
前記容器本体の口部に装着され、天壁部に内容物を吐出する吐出孔が形成された有頂筒状の吐出ノズルと、
前記吐出ノズル内に配設され、前記吐出孔と前記内容器内とを連通する連通孔が形成された中栓と、
前記中栓における前記連通孔の開口周縁部上に、上方に向けて離反自在に配設され、前記連通孔を開放自在に閉塞する弁部を有する弁体と、を備え、
前記吐出ノズルの天壁部には、上方に向けて突出する集液部が形成され、
前記集液部は、上端部が他よりも上方に位置する集液頂部を有し、
前記吐出孔から吐出されて前記天壁部の上面に至った内容物が、前記容器本体の口部が下方に位置し、かつ前記容器本体の底部が上方に位置する姿勢において、前記集液部を伝って前記集液頂部に集められ、滴となって落下し、
前記集液部の一部は、前記天壁部における前記吐出孔の開口周縁部に配置され、
前記集液頂部は、前記天壁部において前記吐出孔の開口周縁部から離れた部分に配置され、
前記集液部は、前記一部から前記集液頂部に向かうに従い漸次、上方に向けて延び、
前記集液部は、前記天壁部において、この天壁部の上面視で前記吐出孔の中心を通る第1基準線より一方側に位置する部分の全域にわたって形成されるとともに、前記第1基準線から前記第1基準線に直交する方向に離れるに従い漸次、上方に向けて延び、
前記天壁部は上面視円形状を呈し、
前記集液頂部は、前記天壁部の外周縁部に形成されるとともに、上方に向けて突の曲面状に形成され、
前記天壁部の外周縁部は全周にわたって上方に向けて突の曲面状に形成され、
前記吐出ノズルの中心軸に沿う縦断面視において、前記天壁部の外周縁部における曲率半径は、前記集液頂部から周方向に離れるに従い漸次、大きくなっており、
前記吐出孔は、前記天壁部の中央部に形成されていることを特徴とする吐出容器。 - 前記集液頂部は、前記天壁部の上面視において、前記吐出孔を通り前記第1基準線に直交する第2基準線上に配置され、
前記天壁部は、前記集液頂部の位置する周方向に沿う部分から周方向に離れるに従い漸次、下方に向けて延びていることを特徴とする請求項1に記載の吐出容器。
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