JP6715012B2 - 縦型包装機械の噛み込み判定装置 - Google Patents

縦型包装機械の噛み込み判定装置 Download PDF

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Description

本発明は、縦型包装機械の噛み込み判定装置に関する。
筒状の包装材(フィルム)に被包装物を所定間隔で順次供給し、横シールおよび切断を施して包装体を製造する包装機械が広く知られている。このような包装機械では、横シールを施す予定位置に被包装物や異物が存在した状態でシールが実施されると、横シール機構と被包装物あるいは異物とが干渉し、いわゆる「噛み込み」が生じ、包装体が不良品となる場合がある。
そこで、たとえば、特許文献1では、光学式のセンサを用いて被包装物の落下のタイミングを検知し、横シール機構の動作を制御している。ただし、特許文献1のように光学式のセンサを用いる場合には、包装材が不透明な場合に、被包装物の落下のタイミングを検知することが不可能となる。また、センサ位置が横シールを実施する位置から遠すぎて落下途中で被包装物の引っかかりがあった場合の対応が困難である。さらに、粉末等の固形物でないものへの対応が難しい。なお、包装機械が縦型の場合には、そもそもセンサの配置場所が限られているという問題もあった。
そこで、縦型包装機械の場合には、たとえば特許文献2のように、近接センサを使用した厚み検出装置により異物噛み込み時のシール部分の厚みの変化を検出する方法も採用されていた。
しかし、近接センサによる厚み検出では、包装材の厚みばらつきなどの影響により、シール部分における異物の噛み込みを高精度に検出することが難しいという問題があった。
特開2003-011927号公報 特開2010−42840号公報
本発明の目的の一つは、縦型包装機械において、シール部分における異物の噛み込みを高精度に判定できる縦型包装機械の噛み込み判定装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態は、縦型包装機械の噛み込み判定装置であって、縦型包装機械において、包装材の横シールを行うシール装置の上側または下側に配置され、前記包装材に、前記包装材を透過できる電磁波を照射する照射手段と、前記包装材を透過した電磁波を検出する検出手段と、前記検出手段の出力に基づいて、包装材の横シール部分における被包装物の噛み込みの有無を判定する判定手段と、を備えることを特徴とする。
上記照射手段は、前記シール装置の上側に配置され、前記判定手段が、前記検出手段の出力に基づいて、前記シール装置によるシール動作前に被包装物の落下があったと判定したときに、当該判定結果を表す信号を出力するのが好適である。
また、上記照射手段は、前記シール装置の下側に配置され、前記判定手段が、前記検出手段の出力に基づいて、前記シール装置によるシール動作後であって切り離し動作前に、シール部分直下に被包装物の存在を検出したときに噛み込みがあると判定したときに、当該判定結果を表す信号を出力するのが好適である。
また、上記縦型包装機械の噛み込み判定装置は、前記検出手段の出力に基づいて、被包装物の落下を検出する落下検出手段と、前記落下検出手段の出力に基づき、被包装物の落下を示す信号を出力する落下通知手段と、をさらに備えるのが好適である。
上記被包装物の落下を示す信号の出力タイミングは、表示装置に表示するのが好適である。
本発明によれば、縦型包装機械において、シール部分における異物の噛み込みを高精度に判定することができる。
実施形態にかかる噛み込み判定装置の配置例を示すための縦型包装機械の構成例を示す図である。 縦型包装機械における噛み込み判定装置の配置例を示す図である。 判定部が実行する判定方法の説明図である。 縦型包装機械における噛み込み判定装置の他の配置例を示す図である。 判定部が判定する被包装物の噛み込み状態の模式図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態という)を、図面に従って説明する。
図1には、実施形態にかかる噛み込み判定装置の配置例を示すための縦型包装機械の構成例が示される。図1において、縦型包装機械は、フィルム供給機構100、フォーマーシリンダー102、フィルム送りロール104、縦シール機構106、横シール機構108及び搬出コンベア114を含んで構成されている。
フィルム供給機構100のフィルムロール100aから供給される包装材としてのフィルム100bは、フィルム操出しローラー100cから、長軸が鉛直方向に配置されたフォーマーシリンダー102に巻き付けるように送られつつ、筒状に成形される。フォーマーシリンダー102は、筒状の部材であり、上下端が開口している。
フィルム送りロール104は、フォーマーシリンダー102により筒状に形成されたフィルムを円筒状に広げつつフォーマーシリンダー102の下方に搬送する。1回の搬送距離は、例えば後述する包装体112の縦方向距離(横シール機構108により切断される横シールの切断線の間の距離)とすることができるが、これには限定されない。また、縦シール機構106は、フォーマーシリンダー102に対してフィルム送りロール104より上側に配置され、筒状となったフィルムがフォーマーシリンダー102の下方に搬送される際に、その重ね合わせ部分(合せ目)を縦方向にシールする。縦シール機構106により縦方向にシールされたフィルムを、以後筒状フィルム100dという。シール方法は、従来公知の方法を採用できる。
横シール機構108は、下方に向かって搬送される筒状フィルム100dを横方向(フォーマーシリンダー102の長軸方向と交差する方向(直交を含む。以後同じ。))にシール(横シール)する。この場合のシール方法も、縦シール同様、従来公知の方法を採用できる。
横シール機構108が筒状フィルム100dを横シールすることにより、袋110の底が形成されるので、縦型包装機械は、上記筒状のフォーマーシリンダー102の上端の開口から被包装物を落下させ、フォーマーシリンダー102及び筒状フィルム100dの内部の空洞を介して袋110に被包装物を投入する。被包装物の投入後、フィルム送りロール104が上記1回の搬送距離だけ筒状フィルム100dを下方に搬送し、横シール機構108が再び上記袋110を横方向にシールする。これにより、横シール箇所より下には、被包装物が封入された包装体112が形成されるとともに、上記横シール箇所より上は、底が形成された袋110となる。
横シール機構108にはカッターが備えられており、横シール部分の予め定めた箇所を切断して包装体112を搬出コンベア114上に落下させる。包装体112は搬出コンベア114により縦型包装機械の外に搬送される。
以上の動作を繰り返して縦型包装機械による包装体112の製造が実施される。なお、図1には、フォーマーシリンダー102が一つの例が示されているが、これには限定されず、フォーマーシリンダー102が複数配列された多列タイプであってもよい。
図1に示された例では、後述する噛み込み判定装置を、横シール機構108の上側(図1に矢印Iと記載)または下側(図1に矢印IIと記載)に配置する。
図2には、縦型包装機械における噛み込み判定装置の配置例が示される。図2において、噛み込み判定装置は、電磁波照射部10、検出部12及び判定部14を含んで構成されており、電磁波照射部10及び検出部12は、上記横シール機構108の上側に配置されている(図1の矢印Iの場合に相当)。
電磁波照射部10は、包装材すなわち上記筒状フィルム100dに、包装材を透過できる電磁波を照射する。電磁波は、図示しないコリメータ等を使用して、横シール機構108の横シールの方向(フォーマーシリンダー102の長軸方向に交差する方向)に、扇状に絞られて照射される。筒状フィルム100dを透過できる電磁波としては、筒状フィルム100dが透明フィルムの場合には可視光または赤外線等が挙げられ、包装材16が不透明な樹脂フィルムまたは表面に印刷が施された樹脂フィルム、あるいはアルミニウムフィルム等の光を透過できないフィルムの場合にはX線(例えば、10keV未満の軟X線)等が挙げられる。
検出部12は、電磁波照射部10から照射され、包装材16を透過してきた扇状の電磁波を検出する。この検出部12は、いわゆる透過型であり、筒状フィルム100dを挟んで、電磁波照射部10とは反対側で、電磁波の照射方向(例えば、フォーマーシリンダー102の長軸方向で同じ高さ)に設置されている。検出部12を構成するセンサは、電磁波照射部10から照射される電磁波を検出することが可能であれば特に限定されないが、フォトダイオード、フォトトランジスタ、フォトIC等を使用することができる。これらのセンサは、電磁波照射部10から照射される扇状の電磁波の照射位置、すなわち横シール機構108の横シールの方向(フォーマーシリンダー102の長軸方向に交差する方向)に配列され、センサアレイを形成している。
上述したように、電磁波照射部10及び検出部12は、上記横シール機構108の上側に配置されているが、判定後の被包装物の形状変化を最小とするためには横シール機構108に可能な限り近接して設置することが望ましい。
判定部14は、検出部12の各センサの出力を受け付け、この出力に基づいて、包装材16の横シール部分における被包装物の噛み込みの有無を判定する。具体的には、判定部14が落下禁止時間中に検出部12のセンサアレイの少なくとも一部の出力が、予め定めた閾値より低下したときに、かみ込み発生の可能性が高いと判定し、判定結果を表す信号を出力する。ここで、落下禁止時間とは、横シール機構108の横シールを行う時間から、被包装物の落下速度及び検出部12と横シール機構108との間の距離から算出される被包装物の落下時間だけ前の時間をいう。判定部14が出力した判定結果を表す信号は、例えば縦型包装機械の制御部に入力し、異物が落下したときに製造された包装体112を排除する等の適宜な動作制御に使用することができる。
図3(a)、(b)には、図2の例において判定部14が実行する判定方法の説明図が示される。図3(a)が、検出部12の検出出力であり、図3(b)が筒状の包装材である筒状フィルム100d中を落下する異物の例である。なお、異物とは、包装材によって包装されるべき被包装物であって、フォーマーシリンダー102を含む投入経路の途中に引っかかっていた等の理由で、本来のタイミングで落下してこなかった被包装物が挙げられるが、これには限定されない。
図3(b)において、被包装物の落下方向がFで示されている。また、異物がcで示されている。また、縦シール機構106により行われた縦シール部分(センターシール)がScで示されている。
図3(a)において、縦軸に検出部12の検出出力OPが示されている。また、この検出出力OPの値は、図3(b)に示される包装材16の異物cがある位置で、図3(b)の横方向に電磁波を照射したときの値である。
図3(a)に示されるように、検出出力OPは、異物が存在する部分を除けば、センターシール部分でやや低下するが、他はほぼ一定となっている。一方、異物が存在する部分で検出出力OPの値が大きく低下している。従って、センターシール部分の検出出力値と異物が存在する部分の検出出力値との間で閾値を決めれば、異物の存在を適切に検出することができる。図3(a)の例では、閾値がThで示されている。
図3(a)に示された閾値Thは、センターシール部分の検出出力値と異物が存在する部分の検出出力値との間の値に設定されているので、判定部14がこの閾値Thを使用し、検出出力値が閾値Thを下回る位置に異物があると判定することにより、異物cを高精度に検出することができる。閾値Thは、より高精度な検出が必要な場合に多段で設定することもできる。
なお、電磁波照射部10による電磁波の照射は、袋110への被包装物の落下中を含めて連続的に行ってもよいし、上記横シール機構108の横シール動作の直前のみ行ってもよい。
また、図2に示された配置の噛み込み判定装置は、噛み込み判定の他に、被包装物の落下のタイミングを通知し、縦型包装機械の動作を調整するためのモニターとしても機能することができる。この場合、電磁波照射部10から連続的に電磁波を照射しながら、縦型包装機械により被包装物の袋110への投入及び横シール機構108による横シールを行って包装体112を製造する動作を実施する。この際、判定部14は、検出部12のセンサアレイの各センサの出力に基づき、筒状フィルム100d中における被包装物の落下を検出する落下検出部、及び被包装物の落下を示す信号を出力する落下通知部として機能する。上記落下を示す信号は、適宜なコンピュータ等により構成された表示装置に入力され、被包装物の落下のタイミングを表示する。これにより、使用者は、被包装物の落下のタイミングが適切であるか否かを判定でき、必要であれば縦型包装機械の動作を調整することができる。
本実施形態に係る噛み込み判定装置は、包装材16を透過できる電磁波を使用しているので、上記縦型包装機械の動作調整を、実際の製品に使用する包装材を使用しながら、すなわち実際の製品の製造を実施しながら行うことができる。この点、従来は、作業者による目視で調整しており、作業が繁雑な上に、正確な調整が困難であった。これに対して、本実施形態に係る噛み込み判定装置では、上記落下を示す信号の出力タイミング(被包装物の落下のタイミング)を正確に時間データとして数値化できるので、より早く、より正確に縦型包装機械の動作の調整が可能になる。また、落下タイミングのデータを縦型包装機械の制御部に入力することにより、動作調整の自動化が可能になる。
図4には、縦型包装機械における噛み込み判定装置の他の配置例が示される。図4において、噛み込み判定装置は、電磁波照射部10、検出部12及び判定部14を含んで構成されており、電磁波照射部10及び検出部12は、上記横シール機構108の下側に配置されている(図1の矢印IIの場合に相当)。
図4の例では、横シール機構108での横シール動作後であって、横シール機構108のカッターによる横シール部分の切断前に、判定部14が検出部12の各センサの出力を受け付け、横シール部分の直下に被包装物(異物)が存在しているか否かを判定する。ここで、横シール部分の直下とは、横シールの下側の辺に接する領域をいう。この領域に異物が検出されるときには、被包装物が横シール部分に噛み込み、包装体112の内部にぶら下がった状態であることを意味する。従って、判定部14は、横シール部分への被包装物の噛み込みと判定することができる。この場合、判定部14は、当該判定結果を表す信号を出力する。判定部14が出力した判定結果を表す信号は、図2の例と同様に、例えば縦型包装機械の制御部に入力されて、異物が落下したときに製造された包装体112を排除する等の適宜な動作制御に使用することができる。
図4の例の動作においては、電磁波照射部10による電磁波の照射は、袋110への被包装物の落下中を含めて連続的に行ってもよいし、上記横シール機構108の横シール動作の開始後のみ行ってもよい。
図5(a)、(b)には、図4の例において判定部14が判定する被包装物の噛み込み状態の模式図が示される。すなわち、電磁波照射部10及び検出部12を横シール機構108の下側に配置した場合の包装体112(ただし、切断前)の模式図である。図5(a)が、噛み込みが発生している場合の模式図であり、図5(b)が、噛み込みが発生していない場合の模式図である。
図5(a)、(b)の例では、横シール機構108により形成された横シールがSh1、Sh2で示されている。横シールSh1は、包装体112の下側に形成され、図1に示された袋110の底、すなわち包装体112の底を形成している。また、横シールSh2は、包装体112の上側に形成されており、横シール機構108による横シールの後、カッターにより切断される横シールの切断部分(切断線)より下の横シールの部分である。なお、カッターにより横シールを切断すると、包装体112は矢印F方向に落下し、図1に示された搬出コンベア114によって装置外に搬出される。
図5(a)の例では、包装体112の底(横シールSh1の上部領域)に被包装物Pが存在する他に、横シールSh2の下側の辺に接する領域に異物c(被包装物の一部)が存在している。
横シール機構108の下側に配置された電磁波照射部10から照射された電磁波のうち、包装体112を透過してきた電磁波を検出部12が検出する。この場合、電磁波は、図5(a)のIrで示される範囲に照射される。範囲Irは、横シールSh2の直下であり、横シールSh2の下側の辺に接する領域を含んでいる。このIrの長さは、例えば横シールSh2の下側の辺から被包装物の大きさ分下までの範囲とすることができる。判定部14は、検出部12を構成するセンサアレイの各検出出力を取得し、例えば図3(a)に示された閾値を使用して、検出出力の少なくとも一部が閾値を下回った時に、横シールSh2の下側の辺に接する領域に異物があり、噛み込みが発生していると判定する。
一方、図5(b)の例では、横シールSh2の下側の辺に接する領域に異物cが存在していないので、図5(a)と同様の範囲Irに電磁波を照射しても、検出部12の検出出力が上記閾値を下回ることがない。従って、判定部14は、噛み込みが発生していないと判定する。
10 電磁波照射部、12 検出部、14 判定部、100 フィルム供給機構、100a フィルムロール、100b フィルム、100c フィルム操出しローラー、100d 筒状フィルム、102 フォーマーシリンダー、104 フィルム送りロール、106 縦シール機構、108 横シール機構、110 袋、112 包装体、114 搬出コンベア。

Claims (5)

  1. 縦型包装機械において、包装材の横シールを行うシール装置の上側または下側に配置され、前記包装材に、前記包装材を透過できる電磁波を照射する照射手段と、
    前記包装材を透過した電磁波を検出する検出手段と、
    前記照射手段が前記シール装置の上側に配置されている場合には、前記シール装置が横シールを行う時間から、被包装物の落下速度及び前記検出手段と前記シール装置との間の距離から算出される被包装物の落下時間だけ前の時間である落下禁止時間中に前記検出手段のセンサアレイの少なくとも一部の出力が、予め定めた閾値より低下したか否かにより、前記照射手段が前記シール装置の下側に配置されている場合には、前記シール装置が形成する横シールの直下であり、横シールの下側の辺に接する領域に前記照射手段から照射された電磁波を検出した前記検出手段のセンサアレイの少なくとも一部の出力が、予め定めた閾値より低下したか否かにより、包装材の横シール部分における被包装物の噛み込みの有無を判定する判定手段と、
    を備える、縦型包装機械の噛み込み判定装置。
  2. 前記照射手段が、前記シール装置の上側に配置され、前記判定手段が、前記検出手段の出力に基づいて、前記シール装置によるシール動作前に被包装物の落下があったと判定したときに、当該判定結果を表す信号を出力する、請求項1に記載の縦型包装機械の噛み込み判定装置。
  3. 前記照射手段が、前記シール装置の下側に配置され、前記判定手段が、前記検出手段の出力に基づいて、前記シール装置によるシール動作後であって切り離し動作前に、シール部分直下に被包装物の存在を検出したときに噛み込みがあると判定したときに、当該判定結果を表す信号を出力する、請求項1に記載の縦型包装機械の噛み込み判定装置。
  4. 前記検出手段の出力に基づいて、被包装物の落下を検出する落下検出手段と、
    前記落下検出手段の出力に基づき、被包装物の落下を示す信号を出力する落下通知手段とをさらに備える、請求項2に記載の縦型包装機械の噛み込み判定装置。
  5. 前記被包装物の落下を示す信号の出力タイミングを表示装置に表示する、請求項4に記載の縦型包装機械の噛み込み判定装置。
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