JP6288147B2 - 熱源ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、熱源ユニット、特に、据付脚の上に底フレームが設けられた構造の熱源ユニットに関する。
従来より、熱源ユニットと利用ユニットとが配管接続されることによって構成される空気調和装置がある。このような空気調和装置を構成する熱源ユニットとして、特許文献1(特開2011−158137号公報)に示すように、据付脚の上に底フレームが設けられた構造の熱源ユニットがある。底フレームには、圧縮機等の機器が設けられており、これらの機器間が冷媒管によって接続されている。
上記従来の熱源ユニットでは、輸送時において、輸送振動が据付脚を通じて底フレームに伝わり、底フレームに設けられる機器を通じて冷媒管にも伝播することになる。このとき、輸送振動が激しいと、冷媒管が損傷するおそれがある。また、運転時においては、圧縮機の運転振動が底フレームを通じて据付脚に伝わり、据付脚から熱源ユニットが設けられる設置面にも伝わることになる。このとき、設置面が建物の屋上である場合や建物の壁面近傍である場合には、熱源ユニットの運転振動が建物に伝播するおそれがある。
本発明の課題は、据付脚の上に底フレームが設けられた構造の熱源ユニットにおいて、輸送振動の底フレームへの伝播及び運転振動の据付脚への伝播を抑えることにある。
第1の観点にかかる熱源ユニットは、据付脚と、据付脚の上に設けられる底フレームと、底フレームと据付脚との間に設けられており底フレームと据付脚とが離れた状態にさせる防振材と、を有している。
ここでは、輸送時においては、輸送振動が据付脚を通じて底フレームに伝播するのを抑えるとともに、運転時においては、運転振動が底フレームを通じて据付脚に伝播するのを抑えることができ、これにより、輸送振動による冷媒管の損傷や運転振動が建物に伝播することを防ぐことができる。
しかも、ここでは、据付脚から上方に延びる複数の支柱をさらに備えている。支柱はすべて、据付脚に固定されており、底フレームには固定されていない。
ここでは、運転振動が支柱に伝播するのを抑えることができ、これにより、熱源ユニットの振動性能や騒音性能を向上させることができる。
の観点にかかる熱源ユニットは、第1の観点にかかる熱源ユニットにおいて、底フレームが、板状の部材である。据付脚は、底フレームの端部を下方から支える支持部と、底フレームの端部の外側に位置しており支持部から上方に延びる壁部と、を有している。防振材は、底フレームの端部と支持部との間に設けられている。
ここでは、壁部によって防振材が底フレームの外側から見えないようにすることができ、これにより、熱源ユニットの美観を向上させることができる。
の観点にかかる熱源ユニットは、第1又は第2の観点にかかる熱源ユニットにおいて、底フレームに、圧縮機及び冷媒管が設けられている。
ここでは、底フレームに、運転振動源となる圧縮機及び輸送振動で影響を受けやすい冷媒管が設けられている。
しかし、ここでは、上記のように、輸送時においては、輸送振動が冷媒管に伝播するのを抑えるとともに、運転時においては、圧縮機の運転振動が据付脚に伝播するのを抑えることができる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、底フレームと据付脚との間に底フレームと据付脚とが離れた状態にさせる防振材を設けることによって、輸送振動による冷媒管の損傷や運転振動が建物に伝播することを防ぐことができる。しかも、据付脚から上方に延びる複数の支柱をすべて据付脚に固定し、かつ、底フレームに固定しないことによって、運転振動が支柱に伝播するのを抑えることができ、これにより、熱源ユニットの振動性能や騒音性能を向上させることができる。
本発明の一実施形態にかかる熱源ユニットが採用された空気調和装置の概略構成図である。 熱源ユニットの外観斜視図である。 熱源ユニットの分解斜視図(冷媒回路構成部品を除いて図示)である。 底フレーム、防振材、据付脚及び支柱の固定関係を示す斜視図(図2のA部を例示)である。
以下、本発明にかかる熱源ユニットの実施形態及びその変形例について、図面に基づいて説明する。尚、本発明にかかる熱源ユニットの具体的な構成は、下記の実施形態及びその変形例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(1)空気調和装置の構成
図1は、本発明の一実施形態にかかる熱源ユニット2が採用された空気調和装置1の概略構成図である。
空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うことによって、建物等の室内の冷房や暖房を行うことが可能な装置である。空気調和装置1は、主として、熱源ユニット2と、利用ユニット3a、3bとが接続されることによって構成されている。ここで、熱源ユニット2と利用ユニット3a、3bとは、液冷媒連絡管4及びガス冷媒連絡管5を介して接続されている。すなわち、空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路6は、熱源ユニット2と、利用ユニット3a、3bとが冷媒連絡管4、5を介して接続されることによって構成されている。
熱源ユニット2は、室外(建物の屋上や建物の壁面近傍等)に設置されており、冷媒回路6の一部を構成している。熱源ユニット2は、主として、アキュムレータ7、圧縮機8と、四路切換弁10と、熱源側熱交換器11と、熱源側膨張弁12と、液側閉鎖弁13と、ガス側閉鎖弁14と、熱源側ファン15と、を有している。各機器及び弁間は、冷媒管16〜22によって接続されている。
利用ユニット3a、3bは、室内(居室や天井裏空間等)に設置されており、冷媒回路6の一部を構成している。利用ユニット3aは、主として、利用側膨張弁31aと、利用側熱交換器32aと、利用側ファン33aと、を有している。利用ユニット3bは、主として、利用側膨張弁31bと、利用側熱交換器32bと、利用側ファン33bと、を有している。
冷媒連絡管4、5は、空気調和装置1を建物等の設置場所に設置する際に、現地にて施工される冷媒管である。液冷媒連絡管4の一端は、熱源ユニット2の液側閉鎖弁13に接続され、液冷媒連絡管4の他端は、利用ユニット3a、3bの利用側膨張弁31a、31bの液側端に接続されている。ガス冷媒連絡管5の一端は、熱源ユニット2のガス側閉鎖弁14に接続され、ガス冷媒連絡管5の他端は、利用ユニット3a、3bの利用側熱交換器32a、32bのガス側端に接続されている。
(2)熱源ユニットの構成
図2は、熱源ユニット2の外観斜視図である。図3は、熱源ユニット2の分解斜視図(冷媒回路構成部品を除いて図示)である。図4は、底フレーム51、防振材91、据付脚41及び支柱61の固定関係を示す斜視図(図2のA部を例示)である。
<全体構造>
熱源ユニット2は、下方からケーシング40内に空気を取り込んで上方からケーシング40外に空気を吹き出す上吹き型構造と呼ばれるものである。熱源ユニット2は、主として、略直方体箱状のケーシング40と、熱源側ファン15と、圧縮機や熱源熱交換器等の機器7、8、11、四路切換弁や熱源側膨張弁等の弁10、12〜14及び冷媒管16〜22等を含み冷媒回路6の一部を構成する冷媒回路構成部品と、を有している。尚、以下の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」、「前面」、「背面」は、特にことわりのない限り、図2に示される熱源ユニット2を前方(図面の左斜前側)から見た場合の方向を意味している。
ケーシング40は、主として、左右方向に延びる一対の据付脚41上に架け渡される底フレーム51と、底フレーム51の角部から鉛直方向に延びる支柱61と、支柱61の上端に取り付けられるファンモジュール71と、前面パネル81と、を有している。
底フレーム51は、ケーシング40の底面を形成しており、底フレーム51上には、熱源側熱交換器11が設けられている。ここで、熱源側熱交換器11は、ケーシング40の背面及び左右両側面に面する平面視略U字形状の熱交換器であり、ケーシング40の背面及び左右両側面を実質的に形成している。
熱源側熱交換器11の上側には、ファンモジュール71が設けられており、ケーシング40の前面、背面及び左右両面の支柱61よりも上側の部分と、ケーシング40の天面と、を形成している。ここで、ファンモジュール71は、上面及び下面が開口した略直方体形状の箱体に熱源側ファン15やベルマウス72が収容された集合体であり、上面の開口には吹出グリル73が設けられている。
前面パネル81は、前面側の支柱61間に架け渡されており、ケーシング40の前面を形成している。
ケーシング40内には、熱源側ファン15及び熱源側熱交換器11以外の冷媒回路構成部品(図2においては、アキュムレータ7、圧縮機8及び冷媒管16〜18を図示)も収容されている。ここで、圧縮機8は、冷媒を圧縮する機器であり、底フレーム51上に設けられている。また、アキュムレータ7は、圧縮機8に吸入される前の冷媒を一時的に溜める冷媒容器であり、底フレーム51上に設けられている。
<詳細構造(輸送振動及び運転振動を低減するための構造を含む)>
底フレーム51は、ケーシング40の前後方向にわたる山部52及び谷部53が形成された波板状の部材である。底フレーム51は、据付脚41上に架け渡されている。底フレーム51の山部52及び谷部53が見える側(ここでは、前後方向)の端部である被支持端部54は、据付脚41によって支持されている。底フレーム51の被支持端部54に直交する側(ここでは、左右方向)の端部には、山部52及び谷部53よりも上方に延びる外壁部55が形成されている。そして、被支持端部54には、底フレーム51の左右方向の端部とは異なり、外壁部が形成されておらず、底フレーム51の形状が簡略化されている。
据付脚41は、ケーシング40の左右方向に延びる側面視略C字形状の部材である。据付脚41は、主として、設置面に固定される被固定部42と、被固定部42の前後方向の一方側の端部から上方に延びる立上部43と、立上部43の上端部から前後方向の他方側に向かって水平に延びる支持部44と、を有している。支持部44は、被支持端部54を下方から支えている。また、据付脚41は、支持部44の前後方向の他方側の端部から上方に延びる壁部45を有している。壁部45は、被支持端部54の外側に位置している。すなわち、ケーシング40の前面側に配置される据付脚41の場合には、壁部45が被支持端部54の前側に位置しており、ケーシング40の背面側に配置される据付脚41の場合には、壁部45が被支持端部54の背面側に位置している。そして、据付脚41の壁部45は、底フレーム51の前後方向の端部の外壁部として機能するようになっている。すなわち、ここでは、底フレーム51の形状を簡略化しつつ、据付脚41の壁部45によって、底フレーム51の左右方向の端部の外壁部55と同じ機能を有していることになる。
このような被支持端部54を据付脚41の支持部44の上に直接設けると、以下のような振動に対する懸念がある。まず、輸送時においては、輸送振動が据付脚41を通じて底フレーム51に伝わり、底フレーム51に設けられる機器(アキュムレータ7や圧縮機8等)を通じて冷媒管16〜22にも伝播する。このとき、輸送振動が激しいと、輸送振動で影響を受けやすい冷媒管16〜22が損傷するおそれがある。また、運転時においては、運転振動源となる圧縮機8の運転振動が底フレーム51を通じて据付脚41に伝わり、据付脚41から熱源ユニット2が設けられる設置面にも伝わることになる。このとき、設置面が建物の屋上である場合や建物の壁面近傍である場合には、熱源ユニット2の運転振動が建物に伝播するおそれがある。
そこで、ここでは、底フレーム51と据付脚41との間に底フレーム51と据付脚41とが離れた状態にさせる防振材91を設けるようにしている。具体的には、被支持端部54と支持部44との間に防振材91を設けるようにしている。ここで、防振材91は、左右方向に細長いゴムシート等である。すなわち、被支持端部54の谷部53が防振材91を介して支持部44に接した状態で、据付脚41が底フレーム51を支持している。
そして、このような構造を採用することによって、熱源ユニット2では、輸送時においては、輸送振動が据付脚41を通じて底フレーム51に伝播するのを抑えるとともに、運転時においては、運転振動が底フレーム51を通じて据付脚41に伝播するのを抑えることができる。これにより、ここでは、輸送振動による冷媒管16〜22の損傷や運転振動が建物に伝播することを防ぐことができる。また、これまで輸送振動対策として必要であった冷媒管16〜22のサポート部材を減らすことができる。さらに、これまで運転振動対策として必要であった据付脚41と設置面との間の防振材をなくすことができる。
しかも、ここでは、上記のように、据付脚41が壁部45を有している。このため、ここでは、壁部45によって防振材91が底フレーム51の外側から見えないようになっている。すなわち、ケーシング40の前面側に配置される防振材91については、ケーシング40の前面側に配置された据付脚41の壁部45によって見えないようになっており、ケーシング40の背面側に配置される防振材91については、ケーシング40の背面側に配置された据付脚41の壁部45によって見えないようになっている。これにより、熱源ユニット2の美観が向上している。
また、ここでは、据付脚41から上方に延びる支柱61が、据付脚41に固定されているが、底フレーム51には固定されていない構造を採用している。具体的には、据付脚41は、立上部43の左右方向の端部から前後方向に延びる第1固定部46と、支持部44の左右方向の端部から上方に延びる第2固定部47と、を有している。そして、支柱61の下端部と、据付脚41の壁部54の左右方向の端部、第1固定部46及び第2固定部47とにネジ孔を形成しておき、支柱61を据付脚41にネジ62〜64を螺着することによって固定している。そして、支柱61は、上記のように、底フレーム51には固定されていない。また、支柱61を据付脚41の左右方向の端部に固定しているため、ケーシング40を左右方向から見ても、据付脚41の左右方向の端部と底フレーム51の角部との合わせ目が支柱61に見えないようになっている。尚、支柱61の据付脚41への具体的な固定位置や固定方法は、上記に限定されるものではない。
そして、このような構造を採用することによって、熱源ユニット2では、圧縮機21の運転振動が支柱61に伝播するのを抑えることができる。また、支柱61に支持される熱源側ファン15(ここでは、支柱61の上端に取り付けられたファンモジュール71)への運転振動の伝播も抑えることができる。これにより、熱源ユニット2の振動性能や騒音性能を向上させることができる。
(3)変形例
<A>
上記実施形態では、支柱61の上端に熱源側ファン15やベルマウス72を含むファンモジュール71が取り付けられた構造を採用しているが、これに限定されるものではない。例えば、支柱61を熱源側熱交換器11よりも上方まで延ばして、支柱61から熱源側ファン15やベルマウス72を支持するサポート部材を設けた構造であってもよい。
<B>
上記実施形態では、底フレーム51の山部52及び谷部53がケーシング40の前後方向にわたるように形成されているが、これに限定されるものではなく、特許文献1のように、山部52及び谷部53がケーシング40の左右方向にわたるように形成されていてもよい。また、ここでは、底フレーム51が1枚だけであるが、特許文献1のように、底フレーム51が2枚に分割されていてもよい。さらに、底フレーム51が、ケーシング40の前後方向や左右方向にわたる山部52及び谷部53が形成されていない板状の部材であってもよい。
本発明は、据付脚の上に底フレームが設けられた構造の熱源ユニットに対して、広く適用可能である。
2 熱源ユニット
8 圧縮機
16〜22 冷媒管
41 据付脚
44 支持部
45 壁部
51 底フレーム
54 被支持端部(底フレームの端部)
61 支柱
91 防振材
特開2011−158137号公報

Claims (3)

  1. 据付脚(41)と、
    前記据付脚の上に設けられる底フレーム(51)と、
    前記底フレームと前記据付脚との間に設けられており、前記底フレームと前記据付脚とが離れた状態にさせる防振材(91)と、
    前記据付脚から上方に延びる複数の支柱(61)と、
    を備えており、
    前記支柱はすべて、前記据付脚に固定されており、前記底フレームには固定されていない、
    熱源ユニット(2)。
  2. 前記底フレームは、板状の部材であり、
    前記据付脚は、前記底フレームの端部(54)を下方から支える支持部(44)と、前記底フレームの端部の外側に位置しており前記支持部から上方に延びる壁部(45)と、を有しており、
    前記防振材は、前記底フレームの端部と前記支持部との間に設けられている、
    請求項に記載の熱源ユニット。
  3. 前記底フレームには、圧縮機(8)及び冷媒管(16〜22)が設けられている、
    請求項1又は2に記載の熱源ユニット。
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