JP6071584B2 - サッシ枠 - Google Patents

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Description

本発明は、ガラス板等のパネル体を支持するために用いられるサッシ枠に関する。
近年、カーテンウォールの方立、無目等のサッシ枠について、アルミニウム等の金属製の押出成形品を枠本体として用い、枠本体の室内側に露出する部位に集成材等からなる木製カバーを取り付ける構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。これにより、サッシ枠として必要な強度を金属製の枠本体により確保しつつ、木製カバーの木の質感により意匠性に優れた構造が得られる。
特開2005−61110号
ところで、サッシ枠の意匠性を向上させるうえでは、カーテンウォールを室内側からみたときのサッシ枠の幅である見付け長さを抑え、サッシ枠をスリム化したい。このためには、枠本体に取り付けられる木製カバーについて、その見付け長さを抑えつつ、必要な強度を確保できる構造が求められる。
本発明は、こうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、枠本体に取り付けられるカバーについて、強度に優れた構造とすることができるサッシ枠を提供することにある。
本発明のある態様はサッシ枠に関する。このサッシ枠は、パネル体を支持するためのサッシ枠であって、パネル体が取り付けられるパネル取付部を有する枠本体と、枠本体の見付け方向両側の室内側面を覆う一対の側面カバー部と、枠本体の見込み方向室内側の前面を覆う前面カバー部とを有する枠カバーと、を備え、側面カバー部は、見込み方向に窪んで設けられた差込溝を有し、枠本体は、差込溝に差し込まれる差込突出部を有することを特徴とする。
また、枠カバーは、枠本体に対する位置を保持可能な第1の位置と、枠本体から取り外し可能な第2の位置との間で、枠本体に対して長手方向に移動可能に構成されていることが好ましい。
また、枠本体を見付け方向両側から挟み込むことにより枠本体に対して取り付けられる受け部材を更に備え、枠カバーは、受け部材に対して取り付けられていることが好ましい。
また、受け部材は、枠本体と前面カバー部との間に配置された取付部と、枠本体に対して見付け方向両側の外側に弾性変形した状態で、枠本体を見付け方向両側から挟み込む一対の側辺部とを有することが好ましい。
また、枠本体は、その見込み方向室内側に複数設けられ、見付け方向の同じ向きに窪んだ複数の嵌合溝部を有し、前面カバー部は、その背面に対して見込み方向室外側に複数設けられ、複数の嵌合溝部に嵌合される複数の嵌合突部を有することが好ましい。
また、枠カバーは、差込溝内に配置された弾性体からなる弾性部材を更に有し、差込溝内の弾性部材に対して差込突出部が接触するまで差し込まれていることが好ましい。
本発明のある態様によれば、枠本体に取り付けられる枠カバーについて、強度に優れた構造とすることができる。
本発明の一実施形態に係るサッシ枠が用いられるカーテンウォールの構成を示す正面図である。 図1のA−A線断面図である。 図1のB−B線断面図である。 本発明の一実施形態に係るサッシ枠の構成を拡大して示す平面断面図である。 (a)は、枠本体から受け部材を取り外した状態を示す平面断面図であり、(b)は、(a)のP部の拡大図である。 (a)〜(e)は位置保持部材と受け部材との位置関係について説明するための説明図である。
図1は、本発明の一実施形態に係るサッシ枠10が用いられるカーテンウォール1の構成を示す正面図であり、図2は、図1のA−A線断面図であり、図3は、図1のB−B線断面図である。
カーテンウォール1は、図1に示すように、複数の縦枠3、横枠4を格子状に枠組みして構成された枠体2と、枠体2の開口部に取り付けられたパネル体5と、を備える。縦枠3、横枠4は、パネル体5を支持するためのサッシ枠として用いられる。縦枠3は、図2に示すように、建物の上下方向に沿って設けられ、建物の柱、梁、床等の躯体6に対して、図示しないアングル部材等を用いて固定される。横枠4は、図3に示すように、隣り合う縦枠3間に架け渡され、縦枠3に対して固定される。横枠4は、その室内面に、例えば、集成材等の木製材料からなる横枠カバー7が取り付けられる。パネル体5は、図示の単層ガラス板の他に、複層ガラス板等から構成される。
本実施形態に係るサッシ枠10は、枠体2の縦枠3に適用されている。以下の説明においては、カーテンウォール1を室内側から見たときにサッシ枠10の幅となる方向を見付け方向Xとし、カーテンウォール1のパネル体5がなす面に対する法線方向を見込み方向Yとして説明する。
サッシ枠10は、図3に示すように、枠本体11と、枠カバー30と、受け部材70と、を備える。枠本体11、受け部材70は、例えば、アルミニウム等の金属材料から構成され、金属材料を押出成形等して得られる。枠カバー30は、例えば、集成材等の木製材料から構成される。
枠本体11は、パネル取付部15と、幅狭部18と、幅広部19とを有する。建物の躯体6に対しては枠本体11が固定される。
パネル取付部15は、パネル体5が取り付けられる。枠本体11に対するパネル体5の取付構造は特に限定するものではなく、公知の取付構造が適用されていてもよい。本実施形態において、パネル取付部15は、見付け方向Xに窪んだ溝から構成され、見付け方向Xの両側に2つ設けられる。パネル体5は、パネル取付部15内にその周端部5aが配置される。パネル体5の両面側にはバックアップ材、シーリング材等の弾性体16が配置される。パネル体5は、パネル取付部15に対して押縁17を取り付けることにより、パネル取付部15内で弾性体16により挟まれた状態で保持される。
幅狭部18は、枠本体11の見込み方向Yの室内側に設けられ、枠カバー30により覆われる。幅広部19は、幅狭部18に対して見込み方向Yの室外側に設けられる。幅広部19は、その見付け方向Xの長さである見付け長さが、幅狭部18の見付け長さより長く設けられる。幅広部19は、本実施形態において、その見付け方向Xの両側面19aが、枠カバー30の見付け方向Xの側面に対して略面一に設けられる。幅広部19の両側面19aは、枠カバー30の側面に対して見付け方向Xの外側に設けられてもよい。これにより、カーテンウォール1の室外側からサッシ枠10を見たときに、幅広部19の側面19aから外側に枠カバー30が突き出して見えなくなる。建物の同フロア内で枠本体11に枠カバー30を取り付ける部屋と取り付けない部屋とがある場合でも、カーテンウォール1の室外側からサッシ枠10を見たときに統一した印象が与えられる。
枠本体11は、本実施形態において、その見付け方向Xに二つに分割した一対の分割枠11A、11Bから構成される。一対の分割枠11A、11Bは、見付け方向Xの相対位置をずらしたうえで、図示しないねじ等により接続可能に構成される。枠本体11は、その見付け長さを変更可能に構成されることになる。枠本体11は単一の部材から構成されてもよい。
図4は、サッシ枠10の一部の構成を拡大して示す平面断面図である。図5(a)は、枠本体11から受け部材70を取り外した状態を示す平面断面図であり、図5(b)は、図5(a)のP部の拡大図である。枠本体11は、図4に示すように、差込突出部25を更に有する。差込突出部25は、枠本体11の見付け方向X両側の室内側面21より外側において、見込み方向Yの室内側に突出して設けられる。
枠カバー30は、一対の側面カバー部31と、前面カバー部41とを有する。側面カバー部31は、枠本体11の見付け方向X両側の室内側面21を外側から覆うように配置される。前面カバー部41は、枠本体11の見込み方向Y室内側の前面23を外側から覆うように配置される。一対の側面カバー部31及び前面カバー部41は、一体に設けられており、略コ字状に配置されることになる。
側面カバー部31は、差込溝33と、弾性部材35と、を有する。差込溝33は、側面カバー部31の室外側端部31aにおいて、見込み方向Yの室内側に窪んで設けられる。差込溝33は、側面カバー部31の外面に凹みが形成されることにより、その側面カバー部31に対して一体に設けられる。差込溝33内には、枠本体11の差込突出部25が差し込まれる。
弾性部材35は、差込溝33内に側面カバー部31の長手方向に沿って連続的又は断続的に配置される。弾性部材35は、発泡性シリコンゴム等の弾性体からなり、差込溝33の内壁面に対して接着等により固定される。枠本体11の差込突出部25は、弾性部材35に対して接触するまで差し込まれ、その接触により弾性部材35が弾性変形した状態で保持される。
前面カバー部41は、その背面41aに取り付けられた位置保持部材51を有する。位置保持部材51は、基部53と、背面突出部55と、を有する。基部53は、見付け方向Xに延びた平板状に設けられ、前面カバー部41の背面41aに対してねじ等の固定具54により固定される。
背面突出部55は、基部53の背面から室内側に向けて突出して設けられる。背面突出部55は、見付け方向Xに間隔を空けて設けられた第1背面突出部55Aと、第2背面突出部55Bとを含む。第1背面突出部55A及び第2背面突出部55Bは、その先端部から見付け方向Xに突出した嵌合突部56が設けられる。嵌合突部56は、前面カバー部41の背面に対して見込み方向Y室外側に複数設けられることになる。第2背面突出部55Bは、その先端部から嵌合突部56と反対側の見付け方向Xに突出した突片57が設けられる。
以上の構成の枠カバー30によれば、側面カバー部31の室外側端部31aが枠本体11に対して見付け方向Xに変位したとき、差込溝33の内壁面に差込突出部25が係合し、枠本体11に対する側面カバー部31の見付け方向Xの位置が保持される。この位置保持を可能とするため、枠カバー30に対して別部材を取り付ける必要がなくなる。特に、差込突出部25と差込溝33との間に隙間32があっても、差込溝33内の弾性部材35の弾性復元力により、枠本体11に対する側面カバー部31の見付け方向Xの位置がより強固に保持される。また、側面カバー部31に日射等により反り、捻れ等の面外方向の変形が生じたとき、差込溝33の内壁面に差込突出部25が係合し、その変形が拘束される。
受け部材70は、取付部71と、一対の間隔保持部72と、一対の側辺部73と、係合突部74と、を有する。取付部71は、見付け方向Xに延びた平板状に設けられる。取付部71は、枠本体11と前面カバー部41との間に配置される。取付部71は、見込み方向Yに貫通した貫通孔71aが形成される。枠本体11の前面23には見込み方向Yに貫通した雌ねじ孔24が形成される。本実施形態においては、分割枠11A、11Bの見付け長さの変動に対応するため、分割枠11A、11Bの一方に雌ねじ孔24が、他方に貫通孔27が、それぞれ施工現場での加工により形成される。
取付部71の貫通孔71aには、ねじ75が挿通され、そのねじ75は枠本体11の雌ねじ孔24にねじ込まれ、受け部材70が枠本体11に対して固定される。本実施形態において、ねじ75は分割枠11A、11Bの一方の雌ねじ孔24と他方の貫通孔27とを貫通する。取付部71の室外側には、ねじ75の頭部からなる突起部76が形成される。突起部76は、ねじ75を用いることなく、予め取付部71に形成されてもよい。
間隔保持部72は、取付部71から室外側に向けて突出して設けられる。一対の間隔保持部72は、枠本体11に対して受け部材70が固定されたとき、枠本体11の前面23に接触する。このとき、一対の間隔保持部72は、枠本体11の前面23に対して取付部71が略平行となるように、取付部71からの長さが調整される。本実施形態においては、取付部71からの長さが略同一に調整される。これにより、枠本体11の前面23に対する受け部材70の取付部71の傾きが抑えられる。
側辺部73は、取付部71の見付け方向Xに間隔を空けて、取付部71から室外側に向けて突出して設けられ、枠本体11と側面カバー部31との間に配置される。側辺部73は、図4、図5(a)に示すように、その基端側から先端側にかけて基端部73aと、挟持部73bと、枠案内部73cと、を有する。これら部位は、例えば、平板状の側辺部73を曲げ加工等することにより一体に設けられる。一対の側辺部73は、基端部73a同士の間隔より挟持部73b同士の間隔が狭く設けられ、枠案内部73cは、側辺部73の先端側に向かうにつれて、見付け方向Xの外側に広がるように傾斜して設けられる。
一対の側辺部73は、見付け方向Xの外側に弾性変形可能に構成され、見付け方向Xの両側から枠本体11を挟み込むことにより、枠本体11に対して取り付けることができる。このとき、一対の側辺部73は、その弾性反発力により、それぞれ見付け方向Xの内側に向けて付勢され、その付勢力により枠本体11に対して保持される。本実施形態においては、図5(b)に示すように、見付け方向Xの外側に向けて弾性変形を生じやすくするため、取付部71寄りの部位の内面に複数の溝73dが形成される。
一対の側辺部73は、枠本体11に対して取り付けたときに、それぞれの付勢力がほぼ同じとなるように調整される。この付勢力の調整は、各側辺部73の形状、厚さ等の寸法を同じとすることにより実現できる。これにより、枠本体11に対する受け部材70の見付け方向Xの相対位置が調整される。この付勢力は、例えば、枠本体11の見付け方向Xの中心位置に対して、取付部71の見付け方向Xの中心位置が近づくように調整される。受け部材70は、枠本体11に対する相対位置が調整された状態を保持するため、枠本体11に対してねじ75により固定される。
図4、図5(a)に戻り、一対の側辺部73は、受け部材70を取り付ける部位での枠本体11の見付け長さより、枠案内部73cの先端での内面同士の間隔が大きくなるように構成される。受け部材70を枠本体11に取り付けるとき、各側辺部73の枠案内部73cの内面に枠本体11を接触させた状態で、受け部材70を枠本体11に対して押し込んで取り付けることができ、施工性が向上する。
一対の側辺部73は、受け部材70を取り付ける部位での枠本体11の見付け長さより、挟持部73bの内面同士の間隔が小さくなるように構成される。これにより、枠本体11を見付け方向Xの両側から挟み込むことができる。枠本体11が分割枠11A、11Bから構成されている場合、枠本体11の見付け長さの最小長さを予め定めておき、その最小長さより、挟持部73bの内面同士の間隔が小さくなるように構成する。
係合突部74は、取付部71から室内側に向けて突出して設けられる。係合突部74は、見付け方向Xに間隔を空けて二つ設けられ、それらの先端部74aが見付け方向Xの同じ向きに突出して略L字状に形成される。係合突部74と取付部71とにより見付け方向Xの同じ向きに窪んだ複数の嵌合溝部77が形成される。嵌合溝部77は、枠本体11に対して見込み方向Y室内側に複数設けられることになる。係合突部74の先端部74aからは室内側に向けて突出するカバー案内部74bが設けられる。カバー案内部74bは、見込み方向Yを通る方向軸に対して見付け方向Yに傾斜して設けられる。この傾斜する方向は、嵌合溝部77の窪んでいる方向と同じになる。
図6は、位置保持部材51と受け部材70との位置関係について説明するための説明図であり、(a)、(d)はその平面断面図であり、(b)、(c)、(e)は室外側から位置保持部材51を見た正面図である。図6(a)、(d)はそれぞれ図6(b)、(e)に対応している。図6(b)、(c)、(e)では受け部材70の突起部76の位置について二点鎖線で示している。
位置保持部材51の嵌合突部56は、受け部材70の嵌合溝部77内に、枠本体11の長手方向にスライド可能に嵌合される。嵌合溝部77内で嵌合突部56をスライドさせることにより、枠カバー30が枠本体11の長手方向に移動する。枠カバー30を長手方向の一方に移動させたとき、その移動は、床面8に係合することにより規制される。この移動は、床面8以外に、他の部材やサッシ枠等と係合することにより規制されてもよい。
位置保持部材51の突片57は、その長手方向に沿って間隔を空けて複数設けられ、複数の突片57間には切欠部58が設けられる。一方の嵌合突部56と突片57とは、枠カバー30の長手方向の移動が規制された移動規制位置にあるとき、受け部材70の係合突部74と突起部76との間に配置される。
枠カバー30の室内側端部30bにおいて、枠本体11に対して枠カバー30が見付け方向X、見込み方向Yに変位したとき、位置保持部材51の嵌合突部56や突片57が受け部材70の嵌合溝部77や突起部76に係合する。これにより、見付け方向X及び見込み方向Yの位置が保持されるように、枠本体11に対して枠カバー30が取り付けられることになる。このとき、枠カバー30が見付け方向Yに変位しても枠本体11から取り外れないように、受け部材70の係合突部74や位置保持部材51の嵌合突部56は、その肉厚等の寸法が調整される。
一方、枠カバー30は、図6(c)に示すように、移動が規制される方向とは反対側の長手方向の他方に移動させたとき、枠本体11から取り外し可能に構成されている。具体的には、枠カバー30を移動規制位置から長手方向の他方に移動させて、受け部材70の突起部76に対して見付け方向Xに切欠部58が配置されるようにする。これにより、図6(d)、(e)に示すように、枠カバー30を見付け方向Xに移動させたとき、切欠部58内に突起部76が収まり、受け部材70の嵌合溝部77内から位置保持部材51の嵌合突部56を抜き出す見付け方向Xの移動が許容される。枠カバー30は、見付け方向Xに移動させた後、室内側に向けて移動させることにより枠本体11から取り外される。
以上のように、枠カバー30は、枠本体11に対する位置が保持される移動規制位置と、枠本体11から取り外し可能な取外位置との間で、枠本体11に対して長手方向に移動可能に構成されており、いわゆるケンドン式に枠本体11に対して取り付けられている。特に、本実施形態に係る枠カバー30は、見付け方向Xの同じ向きに窪んだ複数の嵌合溝部77に対して、枠カバー30の複数の嵌合突部56を嵌合させている。よって、枠本体11に対して枠カバー30をケンドン式に取り付けつつ、嵌合突部56と嵌合溝部77との嵌め合いにより両者の相対位置を強固に保持することができる。
なお、枠本体11に対して枠カバー30を取り付けたとき、枠カバー30の見込み方向Yの位置が保持されているので、図4に示すように、側面カバー部31の弾性部材35が、枠本体11の差込突出部25と接触して弾性変形した状態で保持される。
また、枠カバー30を枠本体11に対して取り付けるときは、枠本体11の室内側端部が枠カバー30の開口から入り込むように移動させる。このとき、位置保持部材51の背面突出部55の先端部が受け部材70のカバー案内部74bに接触し、その状態のまま枠カバー30を移動させることにより、カバー案内部74bにより案内されて枠本体11に対する見付け方向Xの相対位置が調整される。位置保持部材51が枠本体11の前面23に接触するまで移動させたとき、枠カバー30の差込溝33に対して枠本体11の差込突出部25が差し込まれる。この後、枠カバー30を取外位置まで見付け方向Xに移動させ、枠カバー30を移動規制位置まで長手方向に移動させる。
本実施形態に係るサッシ枠10によれば、側面カバー部31の差込溝33に対して、枠本体11の差込突出部25が差し込まれている。このため、側面カバー部31の反り、捻れ等の面外方向の変形が差込突出部25により拘束され、側面カバー部31について強度に優れた構造となる。よって、側面カバー部31の見付け方向Xの長さを抑えつつも強度を確保できる。
また、枠カバー30が枠本体11に対していわゆるケンドン式に取り付けられているため、枠カバー30の取付作業時の作業性に優れているうえ、枠カバー30が枠本体11から取り外れにくい。
また、受け部材70は、枠本体11を見付け方向X両側から挟み込むことにより枠本体11に対して取り付けることができるため、枠本体11の見付け長さに変動があっても、その変動を吸収して枠本体11に対して枠カバー30を取り付けることができる。特に、一対の側辺部73の弾性変形を利用して枠本体11に対して受け部材70を取り付けるので、取り付け時の作業性に優れる。また、枠本体11に対する受け部材70の見付け方向Xの相対位置が調整されるようにすれば、枠本体11に対して見付け方向Xの相対位置を精度良く合わせて枠カバー30を取り付けることができる。また、枠本体11に対する受け部材70の取付部71の傾きが間隔保持部72により抑えられるようにすれば、枠本体11に対する傾きを抑えて受け部材70を取り付けることができる。
また、枠カバー30は、枠本体11に対して、ねじ、接着等により拘束された状態で固定されていない。このため、地震等によりカーテンウォール1が面内方向に変形したときでも、枠本体11の変形に対して枠カバー30の変形が抑えられ、枠カバー30の破壊を防止できる。また、枠カバー30について木製材料を用いたときでも、枠カバー30の長手方向の伸縮変形による破壊を防止できる。また、枠カバー30について木製材料を用いたとき、枠カバー30の側面カバー部31と前面カバー部41とに継ぎ目がないため、意匠性に優れている。また、枠カバー30の表面にねじが露出しない構造となっており、意匠性に優れている。また、木製材料の枠カバー30が腐ったときでも、金属製の枠本体11を残して枠カバー30のみを簡単に交換できる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎない。また、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が可能である。
上述の実施形態係るサッシ枠10は、枠体2の縦枠3に適用された場合を例示したが、枠体2の横枠4に適用されていてもよい。また、枠本体11は幅広部19が設けられていなくともよい。また、枠本体11の嵌合溝部77は、枠本体11に対して受け部材70を取り付けず、枠本体11の前面23に設けられてもよい。また、枠カバー30の嵌合突部56は位置保持部材51に設けられている場合を例示したが、前面カバー部41の背面に位置保持部材51とは別に設けられていてもよい。また、受け部材70は、枠本体11を見付け方向X両側から挟み込むことにより、枠本体11に対して取り付けることができればよく、例えば、クランプ機構により取り付けられていてもよい。
10:サッシ枠、11:枠本体、15:パネル取付部、21:室内側面、23:前面、25:差込突出部、30:枠カバー、31:側面カバー部、33:差込溝、35:弾性部材、41:前面カバー部、70:受け部材、71:取付部、73:側辺部、

Claims (6)

  1. パネル体を支持するためのサッシ枠であって、
    前記パネル体が取り付けられるパネル取付部を有する枠本体と、
    前記枠本体の見付け方向両側の室内側面を覆う一対の側面カバー部と、前記枠本体の見込み方向室内側の前面を覆う前面カバー部とを有する枠カバーと、を備え、
    前記側面カバー部は、見込み方向に窪んで設けられた差込溝を有し、
    前記枠本体は、前記差込溝に差し込まれる差込突出部を有し、
    前記枠カバーは、その背面に設けられる位置保持部材を有し、
    前記枠本体に取り付けられる受け部材を更に備え、
    前記位置保持部材は、前記受け部材に見付け方向にスライド可能に係合されることを特徴とするサッシ枠。
  2. 前記枠カバーは、前記枠本体に対する位置を保持可能な第1の位置と、前記枠本体から取り外し可能な第2の位置との間で、前記枠本体に対して長手方向に移動可能に構成されている請求項1記載のサッシ枠。
  3. 前記受け部材は、前記枠本体を見付け方向両側から挟み込むことにより当該枠本体に対して取り付けられ、
    前記枠カバーは、前記受け部材に対して取り付けられている請求項1又は2記載のサッシ枠。
  4. 前記受け部材は、前記枠本体と前記前面カバー部との間に配置された取付部と、前記枠本体に対して見付け方向の外側に弾性変形した状態で、当該枠本体を見付け方向両側から挟み込む一対の側辺部とを有する請求項3記載のサッシ枠。
  5. 前記枠本体は、その見込み方向室内側に複数設けられ、見付け方向の同じ向きに窪んだ複数の嵌合溝部を有し、
    前記前面カバー部は、その背面に対して見込み方向室外側に複数設けられ、前記複数の嵌合溝部に嵌合される複数の嵌合突部を有する請求項1〜4のいずれか記載のサッシ枠。
  6. 前記枠カバーは、前記差込溝内に配置された弾性体からなる弾性部材を更に有し、
    前記差込溝内の前記弾性部材に対して前記差込突出部が接触するまで差し込まれている請求項1から5のいずれか1項記載のサッシ枠。
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