JP5965848B2 - 洗濯乾燥機 - Google Patents

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Description

本発明は、衣類を乾燥する手段を備えた洗濯乾燥機に関する。
乾燥機又は洗濯から乾燥までを連続して行える洗濯乾燥機による衣類の乾燥は、送風ファンと熱源により高温・低湿度の空気を作り、これを洗濯槽内に吹込み、衣類の温度を高くし、衣類から水分を蒸発させ、蒸発した水分を機外へ排出することにより行う。蒸発した水分の除去方法としては、そのまま洗濯乾燥機外へ排出する排気方式(常に新しい空気を供給)と蒸発した水分を冷やし結露させて水分を除去する除湿方式(同じ空気を循環させる)がある。いずれにしても、洗濯乾燥機における乾燥は、温風により衣類に熱を与えて、その熱の大半もしくは一部を費やして、衣類から水分を蒸発させることが基本動作となる。そして、乾燥時の消費電力量を減らすには、温風の熱入力を減らすことが有効策の一つである。
外部温水を利用しての乾燥消費電力削減に関する技術分野の背景技術として、特開2009−240547号(特許文献1)がある。この公報には、「圧縮手段と風呂ポンプを備え、圧縮手段と風呂ポンプを動作させて第二吸熱器にて残湯から吸熱し放熱器にて循環空気に放熱する廃熱回収乾燥運転を有していることにより、ヒートポンプサイクルの低圧側の圧力低下を防ぎ、蒸発温度を0℃以上に保ち、循環空気から吸熱する第一吸熱器での着霜を防止する。」と記載されている。
特開2009−240547号公報
しかしながら、上記特許文献1のように、ヒートポンプを搭載した衣類乾燥機における残湯から吸熱し放熱器にて循環空気に放熱する排熱回収乾燥運転では、ヒートポンプサイクルの冷却媒体との熱交換に残湯を用いることが前提となっており、筐体内雰囲気そのものとの熱交換は意図されておらず、外槽の保温も効果的に行うことが困難である。
本発明の目的は、外槽を効果的に保温することで、乾燥運転時の消費電力を低減した洗濯乾燥機を提供することにある。
乾燥時に内部が乾燥室となる外槽と、前記外槽内に回転自在に配置され洗濯物を収容する内槽と、該内槽を駆動するモータと、前記外槽を支持し外装を成す筐体と、前記内槽に温風を導く送風路と、衣類に風を吹き付ける送風手段と、機外へ水を排出する排水ホースと、温水を供給し前記排水ホースに連結されている通水経路と、前記通水経路への通水を制御する通水制御手段と、を備え、洗い工程、すすぎ工程、脱水工程及び乾燥工程を有する洗濯乾燥機において、温水を供給する通水経路のうち全長の70%以上を、前記外槽の中心高さから洗濯乾燥機の底部までの前記筐体内空間に収まるように配置し、洗い工程、すすぎ工程及び脱水工程において、前記通水制御手段は前記通水経路へ温水を通水するよう制御し、乾燥工程開始時を含む乾燥工程前半において、前記通水制御手段は前記通水経路への温水の通水を停止するよう制御し、乾燥工程後半において、前記通水制御手段は前記通水経路へ温水を通水するよう制御する

本発明によれば、外槽を効果的に保温することで、乾燥運転時の消費電力を低減した洗濯乾燥機を提供できる。
本発明の第1の実施例に係るもので洗濯乾燥機の斜視図を示す。 本発明の第1の実施例に係るもので乾燥工程前半の循環時の洗濯乾燥機の断面図を示す。 本発明の第1の実施例に係るもので洗濯乾燥機の背面側から一部切断して内部構造を示す斜視図である。 本発明の第1の実施例に係るもので乾燥工程後半の送風排気時の洗濯乾燥機の断面図を示す。 本発明の第1の実施例に係るもので乾燥工程の運転パターンを示す 本発明の第1の実施例に係るもので、循環ポンプの稼働率と消費電力量削減率の関係を示す。 本発明の第1の実施例に係るもので、洗濯乾燥機の制御装置のブロック図を示す。 本発明の第1の実施例に係るもので、洗濯乾燥機の制御処理プログラムのフローチャートを示す。 本発明の第2の実施例に係るもので洗濯乾燥機の背面側から一部切断して内部構造を示す斜視図である。 本発明の第3の実施例に係るもので洗濯乾燥機の背面側から一部切断して内部構造を示す斜視図である。 本発明の第4の実施例の変形例に係るもので洗濯乾燥機の背面側から一部切断して内部構造を示す斜視図である。 本発明の第5の実施例に係るもので乾燥工程後半の排気時の洗濯乾燥機の断面図を示す。
以下、実施例を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の第1の実施例に係るもので、洗濯乾燥機の斜視図を示す。ベース1の上部には鋼板と樹脂成形品で組合わされて構成された外枠2が載せられている。外枠2の正面には洗濯物30を出し入れするドア3と前面カバー22及び背面には背面カバー23が設けられている。
図2は、本発明の第1の実施例に係るもので、回転ドラム29にファン49で昇圧した空気を送風して乾燥対象物である洗濯物30から水分を蒸発させ、その蒸気を含んだ空気を外槽20、送風ダクト40を通過させる間に上記外槽20、送風ダクト40と熱交換させて、蒸気の一部を結露させて除湿する循環乾燥工程時の洗濯乾燥機の断面図を示す。また図3は洗濯乾燥機の背面から見た斜視図であり、背面パネルの一部を断面として内部を模式的に示している。風呂残り湯などの外部からの温水を流す通水手段としての通水ホース53は、外槽20よりも下部の筺体内空間に主に配置されている。本実施例の洗濯乾燥機は一般家屋における洗濯機用に設けられた給水蛇口の高さに合わせて、筺体の上部に給水口及び給水経路(図示せず)を切り替える給水電磁弁が設けられている。また乾燥のためのファン49や乾燥フィルタ(図示せず)も洗濯水の侵入をきらうため、筺体内の上部に設けている。このため、外枠2で囲まれた筺体内上部は、比較的構成部品が密であり、下部は空間にゆとりがある。本実施例では、通水ホース53を外枠2で囲まれた筺体内の下部に設けた構成としている。このような構成とすることにより、通水ホース53からの熱を受けて温められた筺体内空気は、自然対流により筺体内上部に溜められていく。後述の乾燥工程後半において、この空気は吸気弁13から送風ダクト40内に導かれてファン49に吸込まれ、昇圧されて、回転ドラム29内に吹き出されて、乾燥に有効利用される。本実施例では筺体内空気と通水ホース53との熱交換を良好にするため、前記自然対流による空気の上部への移動円滑とするため、通水ホース53の洗濯乾燥機高さ方向のピッチP2よりも、水平方向のピッチP1を大きく取っている。また前述のように、構成要素の高さ方向の配置の粗密差による重量バランス不均衡を、通水ホース53を下部に設けることで補うことができ、運転時の振動やそれに伴う騒音も軽減できる。本実施例では、お湯取ポンプ54の高さから回転ドラム29の下部までの取り回し長さおよそ1.5〜2.0mと、回転ドラム29下部での通水ホース53の配置長さ約5mとした場合、有効熱交換長さは全長の約70%に値する。なお前記通水ホース53は、洗濯乾燥機上部に設けてある風呂水ポンプ54出口において、洗剤ケース(図示せず)に流入させる経路と分岐された形で風呂水ポンプ54に接続されている。即ち本実施例では、通水ホース53への温水供給は洗いからすすぎ工程での風呂残り湯を用いるお湯取り運転で使用する風呂水ポンプ54を共用している。
まず、洗濯乾燥機の概略構造および洗濯脱水工程について簡単に説明する。外枠2の内側には外槽20が備えられる。外槽20は下部の複数個のサスペンション21により支持されている。外槽20の内側にある回転ドラム29にはドア3を開けて投入された洗濯物30があり、回転ドラム29の開口部の外周には脱水時の洗濯物30のアンバランスによる振動を低減するための流体バランサー31が設けられている。また、回転ドラム29の内側には洗濯物30を掻き揚げる複数個のリフター33が設けられている。回転ドラム29は回転ドラム用金属製フランジ34に連結された主軸35を介してドラム駆動用モータ36に直結されている。外槽20の開口部には弾性体からなるゴム系のパッキン38が取付けられている。このパッキン38は外槽20内とドア3との水密性を維持する役割をしている。これにより、洗い,すすぎ及び脱水時の水漏れの防止が図られている。回転ドラム29は、側壁に遠心脱水および通風用の多数の小孔(図示せず)を有する。外槽20の底壁に開口した排水口37は、排水弁8を介して排水ホース9に接続する。またオーバーフローホース17はドラム背面の送風ダクト40に取り付けられており、排水弁8手前で排水口37からのホースと合流させる。即ち、排水弁8が開となれば、排水ホース9と連通される構成となっている。
回転ドラム29内の洗濯物30に送風を導く送風ダクト40と送風手段たるファン49とヒータ50を含む乾燥装置6は、外槽20から離して外枠2に固定(図示せず)されている。ヒータ50の出口と吹出しノズル11は外槽20の最上面から中心までの間に且つ外槽20の中心より前面の位置に柔軟構造のベローズ7で外槽20に対し略垂直に接続して外槽20の振動を吸収している。排水孔37,ファン49の吸気口及び吐出口には温度センサ(図示せず)が設けてある。
このように構成したドラム式洗濯乾燥機は、洗濯工程においては、回転ドラム29内に洗濯物30を投入し、排水弁8を閉じた状態で給水して外槽20に洗濯水を溜め、回転ドラム29を回転させて洗濯物30を洗濯する。ドラム式洗濯乾燥機の場合、ドラムの回転に伴って、リフター33により洗濯物30をドラム上部に持ち上げた後、重力によりドラム底部に落とすたたき洗いが主流となる。オーバーフローホース17が送風ダクト40に接続されているため、場合によっては送風ダクト40の前記オーバーフローホース17の位置まで洗濯水は流入してくる。また洗濯工程中に、送風ダクト40内のリントを洗い流すために、送風ダクト40上部に設けた注水具(図示せず)より送風ダクト40内に注水する場合もある。外槽20背面部と送風ダクト40底部をつなぐジャバラホース52ならびに外槽側取付部53に、送風ダクト40から外槽背面部に向かって下り傾斜をつけてあるため、流入してきた水は、洗濯終了時には、速やかに外槽20から排水口を通して機外へ排水される。この洗濯からすすぎを含む工程に対して、風呂残り湯を洗濯水に使用するお湯取りモードが選択されていれば、水道水を、呼び水以外では通水せず、風呂水ポンプ54を駆動させて、風呂水をお湯取りホース(図示せず)で汲み上げて外槽20へ供給する。さらに残り湯を利用する節電モードが選択されていれば、風呂水ポンプ54出口で分岐させた風呂残り湯を通水ホース53に導く。このとき、外槽20の排水孔37に設けたサーミスタ(図示せず)もしくは風呂水ポンプ54吸込口に設けたサーミスタ(図示せず)の温度よりも、筺体内雰囲気温度をモニタするサーミスタ(図示せず)温度が高ければ、通水ホース53への分岐供給を停止する。なお温度を比較しての通水切替は、残り湯温度範囲に対して予め切り替えタイミングが既知であれば、洗濯乾燥の経過時間で強制的に切り替えても何ら差し支えない。
また、脱水工程においては、排水弁8を開いて外槽20内の洗濯水を排水した後、回転ドラム29を回転させて遠心脱水する。脱水された水の一部が送風ダクト40側に巻き上げられてきても、外槽20背面部と送風ダクト40底部をつなぐジャバラホース52ならびに外槽側取付部53に、送風ダクト40から外槽20背面部に向かって下り傾斜をつけてあるため、速やかに外槽側に戻すことが出来る。脱水回転数を上げて、回転ドラム29が高速回転すると、外槽20にも振動が伝わり、外槽20自身も僅かながら振動する。送風ダクト40は筐体に固定されているため、外槽20背面部と送風ダクト40底部をつなぐジャバラホース52が連動して、振動の一部を吸収する。
乾燥工程の前半では、図2に示したように、ファン49による昇圧昇温した空気を回転ドラム29内へ吹出しノズル11を通して送風して、洗濯物30と熱交換させるとともに洗濯物30から水分を蒸発させる。蒸発した水分を含んで高湿となった空気を、送風ダクト40を通してファン吸込口に導き、再び昇圧した後、回転ドラム29内へ送風する。吸気弁13は送風ダクト40の壁面の一部を形成して、送風ダクト40の内と外を隔離した全閉状態としている。また本実施例では、ファン49による圧力上昇が約6000Paであるため、圧縮工程が断熱圧縮であれば温度上昇分は約5℃となる。加えてこの圧縮時にファン49を駆動させるファンモータ51から軸(図示せず)を通しての伝熱でも空気は温められ、合わせて空気は約9℃温度上昇する。回転ドラム29出口の高湿な空気は、外槽20及び送風ダクト40を通るときに、前記外槽20及び前記送風ダクト40とも熱交換して、飽和蒸気圧が下がる分の水分を前記外槽20及び前記送風ダクト40の壁面において凝縮させる。送風ダクト内で凝縮した水分は、やがてダクト底部からジャバラホース52に溜まってくるが、送風ダクト40から外槽20の背面部に向かって下り傾斜をつけてあるため、凝縮水も外槽20を介して排水口付近まで移送できる。
洗濯工程でお湯取り運転が選択されていると、乾燥開始時の衣類及び外槽の温度が運転前に比べて上昇しているので、その温度までの加熱入力を削減できる。さらに残り湯利用による節電モードが選択されていれば、筐体内空間が外気よりも高い温度で保温されているため、外槽の温度を高く保持でき、外槽20とファン49の間で循環させる空気温度レベルも高く保持できる。これにより、ヒータ50への入力を抑えることが出来るとともに、循環空気の飽和温度も上げられるので、衣類からの蒸発も促進できる。
乾燥工程の後半では、吸気弁13および排水弁8を開く。図3に、乾燥工程後半における洗濯乾燥機内の空気の流れを示す。ファン49の吸込側にある吸気弁13を開くことにより、送風ダクト40の外の筐体内空気を吸い込み、回転ドラム29内へ送風する。本図では、吸気弁13は送風ダクト40内の風路を大略(漏えいレベルは無視)完全に塞ぐように、吸気弁13を送風ダクト40内側に折り曲げるように開いている(吸気弁13自体は全開状態)。よって回転ドラム29から押し出される全ての空気(漏えい量は無視)は、排水口37もしくはオーバーフローホース17を介して排水ホース9を通り、排水トラップ10の水封じを破って排水孔39に排出される。
一般的な排水トラップの場合、水封じ高さは50〜80mm程度あるため、この工程のはじめに、吸気弁を全開にして、ドラム内圧力を上げて水封じを破っておく。水封じを破るには排水ホース9側の圧力は約1000Pa以上必要となる。また、乾燥が進むにつれ、凝縮水が生じ、排水トラップに溜まって来る。このため、一定間隔をおいて、前記水封じを破る動作を行なう。
回転ドラム29からの排気は、排水口37から排水弁8までの接続ホースと、オーバーフローホース17とを通して排気させる。一方、主に筐体底部から筐体内に導かれる吸気は、筐体上部にある吸気口18までの間に、回転ドラム駆動用モータ36やファンモータ51の周囲を通されるため、高温となって吸気弁13から送風路内に取り込まれる。このため通常は、ファン49出口に設けてあるヒータ50は通電する必要はない。回転ドラム29からオーバーフローホース17を通して排水弁から排気する排気経路内に、外槽20背面部の外槽側取付部53とジャバラホース52が含まれるが、外槽20背面部から送風ダクト40に対しては上り傾斜となり、排気の送風ダクト40への流入角は、90度よりも大きい鈍角となり、排気経路の風路損失を減らすことが出来る。残り湯利用による節電モードが選択されていれば、吸気弁13から送風ダクト40に取り入れる空気温度を高くでき、衣類30への熱交換量の低下を抑えることが出来る。これにより通常の洗濯乾燥運転よりも短い時間で乾燥できる。なお、乾燥運転時間の経過に伴い、筐体内の雰囲気温度が低下してきたら、風呂水ポンプ54を駆動して残り湯を通水させて再び筐体内を保温させるのが好ましい。
図5は、残り湯利用による節電モードでの洗濯乾燥運転時の筐体内雰囲気温度の経時変化と、風呂水ポンプ54による通水ホース53への通水停止状態について模式的に示したものである。運転開始時、筐体内雰囲気が外気とほぼ同じ温度レベルであり、残り湯温度がそれよりも高ければ、洗濯運転開始時から通水ホース53に通水しておく。筐体内雰囲気温度は、その後ドラム駆動モータ36からの廃熱や中間脱水の摩擦熱に加えて、通水ホース53からの放熱により、緩やかに上昇する。脱水時は回転ドラム29の高速回転に必要なドラム駆動電力が増大するため、放熱量も増加し、筐体内雰囲気温度の上昇速度も増す。筐体内雰囲気温度が残り湯温度レベルに達したら、通水ホース53への通水は停止させる。その後の乾燥時では、ヒータ50による加熱期間はさらに筐体内雰囲気温度も上昇し続けるが、後半の吸気弁13を開いての吸排気運転では、筐体内雰囲気は吸気弁13から送風ダクト40内に導入されるため、筐体内には周囲外気が導入されて温度が低下する。もし、残り湯温度よりも筐体内雰囲気温度が低下した場合には、再び風呂水ポンプ54を駆動させて、通水ホース53に通水させる。これにより、筐体内雰囲気温度を残り湯温度と外気との間の温度に回復させることができ、吸気弁13からの送風ダクト40内への吸気温度を昇温させることが出来る。また前述のようにある程度、残り湯の温度に対する通水タイミングが明らかな場合には、単に通水時間を洗濯乾燥運転の経過時間で通水ホース53への通水のための風呂水ポンプ54の始動停止を繰り返しおこなっても何ら差し支えない。
図6は、負荷6kg,残り湯温度30℃,外気20℃のときの残り湯利用による節電モード運転をしたときの概略結果を示したものである。横軸の通水割合には、乾燥時間のうちの通水時間の割合を示しており、通水は0.5L/minで、停止タイミングは、通水ホース53表面が残り湯との温度差約−1℃に達した時点とした。すなわち、通水時間割合が大きい運転とは、通水ホース53の表面温度がそれほど低下しないときに再び通水した結果であり、運転と停止のインターバルが短い結果を示している。反対に通水時間割合が小さい結果は、上記インターバルが長い運転結果を示している。なお、通水時間割合0は、洗いからすすぎまでをお湯取りした運転結果を示しており、このときの乾燥消費電力量を基準として表している。この図から分かるように、通水時間割合が大きいほうが節電割合も大きく出来ることが確認できる。
図7は、洗濯乾燥機の制御装置41のブロック図である。26はマイクロコントローラで、各スイッチ24,24a,24bに接続される操作ボタン入力回路25や水位センサ44,温度センサ45と接続され、使用者のボタン操作や洗濯工程,乾燥工程での各種情報信号を受ける。マイクロコントローラ26からの出力は、駆動回路5に接続され、給水電磁弁28,排水弁8,モータ26,ファン49,本実施例の加熱手段であるヒータ62(本実施例の運転では使用せず),吸気弁13などに接続され、これらの開閉や回転,通電を制御する。また、使用者に洗濯機の動作状態を知らせるための7セグメント発光ダイオード表示器7や発光ダイオード15,ブザー19に接続される。前記マイクロコンピュータ26は、電源スイッチ47が押されて電源が投入されると起動し、図8に示すような洗濯および乾燥の基本的な制御処理プログラムを実行する。
ステップS101
洗濯乾燥機の状態確認及び初期設定を行う。
ステップS102
操作パネル48の表示器7を点灯し、操作ボタンスイッチ24bからの指示入力にしたがって洗濯/乾燥コースを設定する。指示入力がない状態では、標準の洗濯/乾燥コースまたは前回実施の洗濯/乾燥コースを自動的に設定する。例えば、操作ボタンスイッチ24aを指示入力された場合は、乾燥の高仕上げコースを設定する。ここで、洗濯水に風呂の残り湯を利用するお湯取り運転の選択と、洗濯乾燥運転の場合には残り湯利用の節電コースを採用するかを選択して設定する。
ステップS103
操作パネル48のスタートスイッチ24からの指示入力を監視して処理を分岐する。
ステップS104
お湯取り運転の設定有無を判断して、処理を分岐する。
ステップS105
風呂水ポンプを駆動させる。
ステップS106
洗濯を実行する。洗濯は洗い,中間脱水,すすぎ,最終脱水を順次実行するが、通常のドラム式洗濯乾燥機と同様であるので、詳細な説明は省略する。
ステップS107
節電コーズの設定有無を判断して処理を分岐する。
ステップS108
お湯温度と筐体内雰囲気モニタ温度とを比較して、処理を分岐する。
ステップS109
風呂水ポンプから洗剤ケースへ送るお湯の一部を分岐して、通水ホースへ通水する。
ステップS110
負荷や仕上がりコースで決まる規定時間を経過したか否かを確認して処理を分岐する。
ステップS111
お湯温度と筐体内雰囲気温度のモニタ時間を経過したか否か確認して処理を分岐する。
ここで、ステップS108からステップS111までの動作を説明上、ルーチンR101と命名する。
ステップS112
洗濯乾燥コースが設定されているかどうかを確認して処理を分岐する。洗濯コースのみが設定されている場合は、運転を終了する。
ステップS113
洗濯乾燥コースが設定されている場合は、高速脱水を実行する。高速脱水は、ファン49を中低速回転で運転し、昇圧により温度上昇した空気を回転ドラム29内に吹込み、衣類を温める。同時に、回転ドラム29を段階的に高速まで回転させ、温まった衣類から効果的に水分を脱水する(温度が上がると水の粘性が低下するため効率よく脱水できる)。
ルーチンR102
ルーチンR101と同様に、高速脱水工程中も、規定時間の経過まで、お湯温度と筐体内雰囲気温度との比較を行い、通水ホースへの通水を、必要と判断できれば、通水する。
ステップS114
乾燥工程前半を実行する。ファン49は高速回転、回転ドラム29の正逆回転を繰り返し、回転ドラム29内の衣類の位置を入れ替えながら、断熱圧縮で温度上昇した空気をさらにヒータで加熱した後、ノズル部から衣類に吹き付ける。このとき送風ダクト20内で高湿空気から除湿された凝縮水は、送風ダクト40底部から外槽20背面部に向かって下り傾斜をなすジャバラホース52及び外槽側取付部53を通して速やかに排水孔37近まで除去できるため、凝縮水が温風に対して熱損失となることを回避できる。
ルーチンR103
ルーチンR101と同様に、乾燥運転前半においても、規定時間の経過まで、お湯温度と筐体内雰囲気温度との比較を行い、通水ホースへの通水を判断する。通水ホースへの通水が必要と判断できれば、通水する。
ステップS115
乾燥開始から規定の時間が経過した場合、もしくは中間温度と初期温度の差が規定の温度より大きくなった場合、洗濯物の乾燥度が(=乾布の質量/湿布の質量)が0.90〜0.95と判断し、ヒータ50をOFF、給気弁13を開き、ファン49を高速回転して洗濯物30の水分を排水ホース9から排水口39に排出する。外槽20背面部から送風ダクト40に対しては上り傾斜となっているため、送風ダクト40流入部の風路損失を小さく出来る。
ステップS116
外槽下部排水口温度T1aと外気温度T2aを測定する(初期温度の設定)。
ルーチンR104
ルーチンR101と同様に、乾燥運転後半においても、規定時間の経過まで、お湯温度と筐体内雰囲気温度との比較を行い、通水ホースへの通水を判断する。通水ホースへの通水が必要と判断できれば、通水する。
ステップS117
終了判定のための外槽下部排水口温度T1bと外気温度T2bを測定する。
ステップS118
排気開始からの経過時間が規定の時間になったかどうかを確認して処理を分岐する。
ステップS119
外槽下部排水口温度と外気温度の各々中間温度と終了判定温度との差を求め(ΔT1=T1a−T1b, ΔT2=T2a−T2b)、さらにそれらの温度差(ΔT1-ΔT2)が規定温度以上であるかどうかを確認して処理を分岐する。
ステップS120
排気開始から規定の時間が経過した場合、もしくは中間温度と終了温度の差が規定の温度より大きくなった場合、洗濯物の乾燥度が(=乾布の質量/湿布の質量)が1.0以上となり乾燥が終了したと判断し、排水孔39側の圧力より排水ホース9側の圧力を高く保ちながら水封じを破らない圧力レベルまでファン49の回転数を下げて給水電磁弁28を開いて冷却水を流し、排水トラップ10の水封じを回復させる。
ステップS121
給水電磁弁28を開いてからの経過時間が規定の時間になったかどうかを確認して処理を分岐する。
ステップS122
水位センサ44の圧力が規定の圧力になったかどうかを確認して処理を分岐する。
ステップS123
給水電磁弁28を開いてから規定の時間が経過した場合、もしくは水位センサ44の圧力が規定の圧力より大きくなった場合、排水トラップ10の水封じが回復したと判断し、ファン49を停止、モータ36を停止、吸気弁13を閉じ、給水電磁弁28を閉じて乾燥工程が終了する。
このように構成した洗濯乾燥機は、ファン49へ吸込まれる筐体内部空気を補うために、外部空気が筐体内に取り込まれる。筺体内に取り込まれた空気も、ゆくゆくは吸気孔13を通して送風ダクト内に吸い込まれていくが、それまでの間、筐体内において外槽20,モータ36,ファン49などの排熱により温められる。さらに本実施例では、筺体内の下部に設けた通水ホース53との熱交換も加わり、吸気孔13に達するまでに、より多くの熱を奪うことで温まる。通水ホース53の無い場合と比較して乾燥工程の消費電力量全体の約4%を削減できる。また、外部空気を吸込んでも、洗濯物からの水蒸気を多く含んだ回転ドラム29の出口空気を、排水ホース9から排水口39に排出するため、室内の環境を悪化させることはない。外槽20背面部と送風ダクト40底部をつなぐジャバラホース52の外槽側取付部53に、洗濯乾燥機設置面に対して、外槽20から送風ダクト40に向けて上り傾斜を持たせてある。さらに、外槽20背面部の前記取付部位置よりも送風ダクト40底部の取付部位置を高くして、ジャバラホース52にも傾斜をつけた構造とすることにより、洗濯から脱水までの残水の送風経路からの除去による熱損失、さらには排気工程時の風路損失を低減できる。
本実施例では、ステップS115の乾燥後半において吸気弁13を全開としているが、半開とした場合は、送風空気の湿度レベルは若干上がるが、温度レベルも上げることができる。例えば布が厚く、布表面から中心部への伝熱に温度差を必要とする場合などには、上記のように吸気弁13を半開とするほうが好ましい場合があり、吸気弁13の開度は負荷容量や布質によって調整するのが好ましい。半開としても基本動作及び本実施例の効果については何ら影響しない。また本実施例では、加熱手段にヒータ50を用いているが、本実施例の主旨は、風呂水などの残り湯を、外槽20の保温や、吸気の加熱の一部に用いることであり、ヒータ50に限らず、ヒートポンプや熱電素子などの別方式の加熱手段を用いたものでも、本実施例の主旨や効果については変わるものではない。当然、これら別方式の加熱手段を用いたものでも何ら差し支えない。
本実施例によれば、高湿な外槽出口空気を、外槽への送風量に対してほとんど室内に排気することなく(約20%以下の排気)、外部からの温水を筐体内の保温及び温風熱源として利用できる。また、乾燥運転の一部において、ヒートポンプやヒータなどを用いずに、温水を主熱源とする乾燥工程を設けることで、乾燥消費電力量を低減できる。
図9は、本発明の第2の実施例における全体斜視図を示したものである。本実施例の通水手段は、筺体の底部から上部に向かう風路を確保した扁平の容器形状とし、一端に導入口、多端に導出口を設けた構成としている。また必要に応じて、この扁平状の通水手段56を通して、筺体の底部から上部に向かう空気の対流を促進させる対流ファン57を設ける。このような構成とすることにより、比較的風呂の残り湯の少ない場合においても、筺体内空気との伝熱を良好に保つことができ、さらに洗濯乾燥機の底部形状に合わせた容器形状とすることができるため、設置もコンパクトにでき、小さい占有容積で済む。
図10は、本発明の第3の実施例における全体斜視図を示したものである。本実施例は
外槽の下半分を二重底にし、これにより形成された隙間を残り湯を通水させる通水手段の一部とした構成となっている。通水手段としては、前記隙間からなる部分と筐体内空気の対流による熱交換部から成る。また必要に応じて、前記隙間には、通水経路を形成させるためのしきり(図示せず)を設けるのが好ましい。このような構成とすることにより、風呂の残り湯により、外槽を重点的に保温することができる。なお本実施例は、送風のファン49による送風の一部のみを機外へ排気し、残りをファン49と回転ドラム29間で循環させる構成としたものである。具体的には、循環風路からの吸込抵抗よりも低い抵抗にて外気を吸気できる吸気口58を、前記循環風路に付加し、ファン49の吸込に対して前記吸気口54よりも下流側となる循環風路に、吸気とおおよそ同量の循環風を排気できる排気口59を設けることで、前記吸排気を行なう。このような構成とすることにより、機外へ排気するために回転ドラム29内の静圧及びファン49の吹出し圧を昇圧する必要がなくなるため、低揚程のファン49とすることができ、構成も簡素化できる。また図では、回転ドラム29の後ろから吹き込む構成としているが、図3のように前側から吹き込む構成であっても、本質的には何ら差し支えない。また本実施例は圧縮機60、凝縮器61、膨張手段62及び蒸発器63と、それらを結ぶ冷媒配管からなるヒートポンプ64を熱源としたものである。凝縮器61での空気の加熱量が蒸発器63での空気の除湿冷却熱量を上回るため、乾燥運転を安定化させるために、前述のように、回転ドラム29出口の空気の一部を排気し、それと同量の空気を凝縮器61上流にて風路内に取り入れる構成としている。このため本実施例では前述のように、筐体内雰囲気を温めて吸排気により排熱回収するよりも、外槽を重点的に保温する構成としている。しかしながら加熱手段がヒートポンプ64である必然性はなく、他の加熱手段においても本実施例の効果は、本質的に変わらない事は言うまでもない。
図11は、本発明の第4の実施例における全体斜視図を示したものである。本実施例も前記第3の実施例と同様に、圧縮機60、凝縮器61、膨張手段62及び蒸発器63と、それらを結ぶ冷媒配管からなるヒートポンプ64を熱源としたものである。このため本実施例においても、回転ドラム29の出口空気の一部を排気し、それと同量の空気を蒸発器63と凝縮器61の間から風路内に取り入れる構成としている。また本実施例においては、まず蒸発器63と凝縮器61の近傍に循環空気用ファン65を設けている。さらに循環空気用ファン65のモータ部を取り囲み、一端を循環空気風路42外、もう一端を蒸発器63と凝縮器61の間の循環空気風路42と接続させた排熱回収ダクト66を設けている。このような構成とすることにより、回転ドラム29の出口空気の一部を蒸発器63上流にて一部排気し、排気と同量の周囲空気を循環空気用ファン65の排熱を吸熱させて温度上昇させた後に、蒸発器63から凝縮器61に向かう循環空気内に取り込むことができる。循環空気用ファン65のモータ部を冷却できるため、循環空気用ファン65を効率よく運転することができる。一方、風呂の残り湯などの温水を流す通水ホース53は第一の実施例と同様に、外槽20よりも下部の筐体隙間に設けた構成としている。以上のような構成とすることにより、吸気の温度上昇には比較的温度レベルの高いファン排熱を用い、筐体内保温には、風呂残り湯を通水する通水ホース53からの放熱を主に用いることができるため、より効率よく排熱回収と筐体内保温ができる。回転ドラム29の出口から蒸発器63に流入させる循環空気風路から、風路外へ循環空気の一部を排気させる排気口59を設ける。これにより、蒸発器63上流側にて、循環空気の一部を循環空気風路42外に排気し、同量の空気を蒸発器63と凝縮器61の間から、循環空気用ファン65の排熱を回収した後に取り込む。このような構成とすることにより、回転ドラム29の出口空気の一部を蒸発器63上流にて一部排気し、排気と同量の周囲空気を循環空気用ファン65の排熱を吸熱させて温度上昇させた後に、蒸発器63から凝縮器61に向かう循環空気風路42内に取り込むことができる。蒸発器63入口空気の絶対湿度は、回転ドラム29の出口空気の絶対湿度と同等なため、蒸発器での除湿量を落とさずに、ヒートポンプ64の凝縮器61での循環空気の加熱量を減らすことができるため、ヒートポンプ64を効率の良い状態で運転できる。さらに、循環空気用ファン65のモータ部を冷却できるため、循環空気用ファン65を効率よく運転することができる。
図12は、本発明の第5の実施例における全体斜視図を示したものである。内槽67が床面に対して略垂直となるいわゆる縦型の洗濯乾燥機に適用したものである。通水手段である通水ホース53は、外槽20底部に位置する内槽67を駆動させる内槽67の駆動用モータ36周囲から筐体ベース1との隙間に配置されている。縦型の場合は、外槽20の底部を保温することで、内槽67底部を基点として上下及び回転動する衣類を効果的に温めることができる。また本実施例の縦型洗濯乾燥機では、内槽67を釣り棒(図示せず)により、筺体上部から釣った構造としているため、通水ホース53を配置しやすい。また内槽67株への通水ホース53の配置により、運転時の下部の重量配分を増すことで安定性が向上でき、振動やそれに伴う騒音を抑制できる。縦型の洗濯乾燥機においても、ドラム式洗濯乾燥機と基本構成品には大差がなく、乾燥用の送風のファン49と内槽67との間をつなぐ送風ダクト40を備えている。送風ダクト40には、外気を送風ダクト40内に取り入れ、ファン49吸込側に導く風路を形成させるとともに、内槽67の出口側すなわちファン49に対して下流となる風路を塞いで内槽67の静圧を高めることのできる吸気弁13を設けた構成となっている。縦型では外装が矩形断面の略筒状を形成できるため、より筐体内を底部から上部に向かう対流が得られやすい。これにより通水ホース53との熱交換も効率よく行なえるので、より高い温度の筐体内空気が得られる。また縦型では、内槽67はメインモータ68の主軸35に対して略対象設置となるため、送風排気時に内槽67の内部を昇圧しても、昇圧に対して大きく一方向に傾斜するようなことがなく、より安定させて運転させることができる。
1 ベース
2 外枠
3 ドア
4 ベローズ
5 駆動回路
6 乾燥装置
7 表示器
8 排水弁
9 排水ホース
10 排水トラップ
11 吹出しノズル
11a 吹出しノズルの出口
12 循環空気
13 吸気弁
14 筐体内部空気
15 発光ダイオード
16 外部空気
17 オーバーフローホース
18 吸気孔
19 ブザー
20 外槽
21 サスペンション
22 前面カバー
23 背面カバー
24、24a、24b スイッチ
25 操作ボタン入力回路
26 マイクロコントローラ
27 フィルタダクト
28 給水電磁弁
29 回転ドラム
30 洗濯物
31 流体バランサー
32 モータ固定具
33 リフター
34 金属製フランジ
35 主軸
36 ドラム駆動用モータ
37 排水孔
38 パッキン
39 排水口
40 送風ダクト
41 制御装置
42 循環空気風路
43 ベース部
44 水位センサ
45 温度センサ
46 振動センサ
47 電源スイッチ
48 操作パネル
49 ファン
50 ヒータ
51 ファンモータ
52 ジャバラホース
53 通水ホース
54 風呂水ポンプ
55 放熱フィン
56 偏平状の通水手段
57 対流ファン
58 吸気口
59 排気口
60 圧縮機
61 凝縮器
62 膨張手段
63 蒸発器
64 ヒートポンプ
65 循環用ファン
66 排熱回収ダクト
67 内槽
68 メインモータ

Claims (5)

  1. 乾燥時に内部が乾燥室となる外槽と、前記外槽内に回転自在に配置され洗濯物を収容する内槽と、該内槽を駆動するモータと、前記外槽を支持し外装を成す筐体と、前記内槽に温風を導く送風路と、衣類に風を吹き付ける送風手段と、機外へ水を排出する排水ホースと、温水を供給し前記排水ホースに連結されている通水経路と、前記通水経路への通水を制御する通水制御手段と、を備え、洗い工程、すすぎ工程、脱水工程及び乾燥工程を有する洗濯乾燥機において、
    温水を供給する通水経路のうち全長の70%以上を、前記外槽の中心高さから洗濯乾燥機の底部までの前記筐体内空間に収まるように配置し
    洗い工程、すすぎ工程及び脱水工程において、前記通水制御手段は前記通水経路へ温水を通水するよう制御し、
    乾燥工程開始時を含む乾燥工程前半において、前記通水制御手段は前記通水経路への温水の通水を停止するよう制御し、乾燥工程後半において、前記通水制御手段は前記通水経路へ温水を通水するよう制御することを特徴とする洗濯乾燥機。
  2. 乾燥時に内部が乾燥室となる外槽と、前記外槽内に回転自在に配置され洗濯物を収容する内槽と、該内槽を駆動するモータと、前記外槽を支持し外装を成す筐体と、前記内槽に温風を導く送風路と、衣類に風を吹き付ける送風手段と、機外へ水を排出する排水ホースと、温水を供給し前記排水ホースに連結されている通水経路と、前記通水経路への通水を制御する通水制御手段と、を備え、洗い工程、すすぎ工程、脱水工程及び乾燥工程を有する洗濯乾燥機において、
    前記筺体内空間に温水を供給する通水経路が、前記外槽の上方よりも下方で集中的に配置されており、
    洗い工程、すすぎ工程及び脱水工程において、前記通水制御手段は前記通水経路へ温水を通水するよう制御し、
    乾燥工程開始時を含む乾燥工程前半において、前記通水制御手段は前記通水経路への温水の通水を停止するよう制御し、乾燥工程後半において、前記通水制御手段は前記通水経路へ温水を通水するよう制御することを特徴とする洗濯乾燥機。
  3. 請求項1または2に記載の洗濯乾燥機において、前記筐体内空間を通して筐体周囲外気を前記送風路内に吸い込む吸気手段を備え、前記排水ホースまたは前記送風路に設けた排気手段から乾燥工程時の送風全量もしくは一部を排気して、前記吸気手段から吸気することを特徴とする洗濯乾燥機。
  4. 請求項1または2に記載の洗濯乾燥機において、前記通水経路の水平方向のピッチを高さ方向のピッチよりも広くしたことを特徴とする洗濯乾燥機
  5. 請求項1または2に記載の洗濯乾燥機において、洗濯水を外部水源から汲み上げるためのポンプと前記通水経路へ給水するポンプを共通のポンプとする洗濯乾燥機
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