JP5499740B2 - 照明装置及びプロジェクター - Google Patents

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Description

本発明は、照明装置及びプロジェクターに関する。
従来より高輝度のプロジェクターが求められており、その要求に応えるものとして一対の光源装置からの光を三角プリズムで合成する構成を有するプロジェクター(いわゆる2灯式のプロジェクタ)が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
このような従来の2灯式のプロジェクターによれば、照明装置として一対の光源装置を有する照明装置を用いているため、従来より高輝度のプロジェクターを構成することができる。
特開2000−3612号公報
しかしながら、このような従来の2灯式のプロジェクターにおいては、一対の光源装置のうちいずれかの光源装置の発光が弱まったり切れたりすると、被照明領域における面内光強度分布が不均一になり、その結果、投写画像の品質が劣化するという問題があった。この問題は、2灯式のプロジェクターのみに見られる問題ではなく、二対以上の光源装置を有するプロジェクターにおいても共通して見られる問題である。
そこで、本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、高輝度のプロジェクターに好適に用いることのできる照明装置であって、一対の光源装置のうちいずれの光源装置の発光が弱まったり切れたりしても、被照明領域における面内光強度分布が不均一になることを抑制することが可能となるとともに投写画像の品質が劣化することを抑制することが可能な照明装置を提供することを目的とする。また、本発明は、このような照明装置を備えたプロジェクターを提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため、従来の2灯式のプロジェクターにおいて、一対の光源装置のうち一方の光源装置の発光が弱まったり切れたりすると、被照明領域における面内光強度分布が不均一になる原因を徹底的に調査した。その結果、その原因は、一対の光源装置のそれぞれから射出される光が、レンズインテグレーター光学系の第1レンズアレイにおいてお互いにずれた領域に入射することに起因することが判明した。本発明者は、この知見に基づき、一対の光源装置のそれぞれから射出される光が、第1レンズアレイにおいて略同一の領域に入射するようにすると、上記問題を解決することができることに想到し、本発明を完成させるに至った。
[1]すなわち、本発明の照明装置は、略向かい合わせに配置される第1光源装置及び第2光源装置と、前記第1光源装置と前記第2光源装置との間に配置され、前記第1光源装置から射出される光と前記第2光源装置から射出される光とを合成し、所定の方向に向けて射出する光合成部と、前記光合成部からの光の面内光強度分布を均一にするレンズインテグレーター光学系とを備える照明装置であって、前記光合成部は、前記第1光源装置の光軸、前記第2光源装置の光軸及び前記照明装置の光軸(以下、前記照明装置の光軸のことを照明光軸という。)の全てに対して平行な平面を基準平面としたときにおいて、前記基準平面に直交する方向に沿って見たとき、前記第1光源装置側に配置され、前記照明光軸に対して略45°の角度で配置される第1偏光分離合成面を有する第1偏光分離合成部と、前記第2光源装置側に配置され、前記照明光軸に対して略45°の角度で配置され、かつ、前記第1偏光分離合成面と略垂直に配置される第2偏光分離合成面を有する第2偏光分離合成部と、前記光合成部が光を射出する方向とは反対側に配置される反射ミラーと、前記反射ミラーと、前記第1偏光分離合成部及び前記第2偏光分離合成部との間に配置されるλ/4板とを有し、前記照明装置は、前記第1光源装置から射出される光と、前記第2光源装置から射出される光とが、前記レンズインテグレーター光学系の第1レンズアレイにおいて略同一の領域に入射することを特徴とする。
このため、本発明の照明装置によれば、光合成部が、基準平面に直交する方向に沿って見たとき、第1光源装置側に配置され、照明光軸に対して略45°の角度で配置される第1偏光分離合成面を有する第1偏光分離合成部と、第2光源装置側に配置され、照明光軸に対して略45°の角度で配置され、かつ、第1偏光分離合成面と略垂直に配置される第2偏光分離合成面を有する第2偏光分離合成部と、光合成部が光を射出する方向とは反対側に配置される反射ミラーと、反射ミラーと第1偏光分離合成部及び第2偏光分離合成部との間に配置されるλ/4板とを有するため、当該光合成部で第1光源装置から射出される光と、第2光源装置から射出される光とが合成され、一対の光源装置である第1光源装置と第2光源装置とのそれぞれから射出される光が、第1レンズアレイにおいて略同一の領域に入射することとなる。このため、高輝度のプロジェクターに好適に用いることのできる照明装置であって、一対の光源装置のうちいずれの光源装置の発光が弱まったり切れたりしても、被照明領域における面内光強度分布が不均一になることを抑制することが可能となるとともに投写画像の品質が劣化することを抑制することが可能な照明装置となる。
[2]本発明の照明装置においては、前記第1偏光分離合成面は、一方の偏光からなる光を通過させ、他方の偏光からなる光を反射し、前記第2偏光分離合成面は、一方の偏光からなる光を反射し、他方の偏光からなる光を通過させ、前記反射ミラー及び前記λ/4板を偏光変換反射部としたとき、前記第1光源装置から射出される光のうち一方の偏光からなる光は、前記第1偏光分離合成面を通過した後に、前記第2偏光分離合成面で前記第1レンズアレイに向けて反射され、前記第1光源装置から射出される光のうち他方の偏光からなる光は、前記第1偏光分離合成面で前記偏光変換反射部に向けて反射された後に、前記偏光変換反射部によって、一方の偏光からなる光として前記第1レンズアレイに向けて反射され、前記第2光源装置から射出される光のうち一方の偏光からなる光は、前記第2偏光分離合成面で前記偏光変換反射部に向けて反射された後に、前記偏光変換反射部によって、他方の偏光からなる光として前記第1レンズアレイに向けて反射され、前記第2光源装置から射出される光のうち他方の偏光からなる光は、前記第2偏光分離合成面を通過した後に、前記第1偏光分離合成面で前記第1レンズアレイに向けて反射され、前記第1光源装置から一方の偏光からなる光として射出される光と、前記第2光源装置から一方の偏光からなる光として射出される光とは、前記第1レンズアレイにおいて略同一の領域に入射し、前記第1光源装置から他方の偏光からなる光として射出される光と、前記第2光源装置から他方の偏光からなる光として射出される光とは、前記第1レンズアレイにおいて略同一の領域に入射することが好ましい。
このような構成とすることにより、一対の光源装置である第1光源装置と第2光源装置とのそれぞれから射出される光を、第1レンズアレイにおいて略同一の領域に入射させることが可能となる。
また、このような構成とすることにより、第1光源装置から第1レンズアレイまでの光路長と、第2光源装置から第1レンズアレイまでの光路長とを等しくすることが可能となり、被照明領域における面内光強度分布を一層均一にすることが可能となる。
[3]本発明の照明装置においては、前記第1偏光分離合成面は、一方の偏光からなる光を通過させ、他方の偏光からなる光を反射し、前記第2偏光分離合成面は、一方の偏光からなる光を反射し、他方の偏光からなる光を通過させ、前記反射ミラー及び前記λ/4板を偏光変換反射部としたとき、前記第1光源装置から射出される光のうち一方の偏光からなる光は、前記第1偏光分離合成面を通過し、前記第2偏光分離合成面で前記偏光変換反射部に向けて反射された後に、前記偏光変換反射部によって、他方の偏光からなる光として前記第1レンズアレイに向けて反射され、前記第1光源装置から射出される光のうち他方の偏光からなる光は、前記第1偏光分離合成面で前記第1レンズアレイに向けて反射され、前記第2光源装置から射出される光のうち一方の偏光からなる光は、前記第2偏光分離合成面で前記第1レンズアレイに向けて反射され、前記第2光源装置から射出される光のうち他方の偏光からなる光は、前記第2偏光分離合成面を通過し、前記第1偏光分離合成面で前記偏光変換反射部に向けて反射された後に、前記偏光変換反射部によって、一方の偏光からなる光として前記第1レンズアレイに向けて反射され、前記第1光源装置から一方の偏光からなる光として射出される光と、前記第2光源装置から一方の偏光からなる光として射出される光とは、前記第1レンズアレイにおいて略同一の領域に入射し、前記第1光源装置から他方の偏光からなる光として射出される光と、前記第2光源装置から他方の偏光からなる光として射出される光とは、前記第1レンズアレイにおいて略同一の領域に入射することが好ましい。
このような構成とすることによっても、一対の光源装置である第1光源装置と第2光源装置とのそれぞれから射出される光を、第1レンズアレイにおいて略同一の領域に入射させることが可能となる。
[4]本発明の照明装置においては、前記照明装置は、前記第1偏光分離合成部と前記第2偏光分離合成部との間に配置されるλ/2板をさらに有し、前記第1偏光分離合成面は、一方の偏光からなる光を通過させ、他方の偏光からなる光を反射し、前記第2偏光分離合成面は、一方の偏光からなる光を通過させ、他方の偏光からなる光を反射し、前記反射ミラー及び前記λ/4板を偏光変換反射部としたとき、前記第1光源装置から射出される光のうち一方の偏光からなる光は、前記第1偏光分離合成面を通過し、前記λ/2板で他方の偏光からなる光に変換された後に、前記第2偏光分離合成面で前記第1レンズアレイに向けて反射され、前記第1光源装置から射出される光のうち他方の偏光からなる光は、前記第1偏光分離合成面で前記偏光変換反射部に向けて反射された後に、前記偏光変換反射部によって、一方の偏光からなる光として前記第1レンズアレイに向けて反射され、前記第2光源装置から射出される光のうち一方の偏光からなる光は、前記第2偏光分離合成面を通過し、前記λ/2板で他方の偏光からなる光に変換された後に、前記第1偏光分離合成面で前記第1レンズアレイに向けて反射され、前記第2光源装置から射出される光のうち他方の偏光からなる光は、前記第2偏光分離合成面で前記偏光変換反射部に向けて反射された後に、前記偏光変換反射部によって、一方の偏光からなる光として前記第1レンズアレイに向けて反射され、前記第1光源装置から一方の偏光からなる光として射出される光と、前記第2光源装置から他方の偏光からなる光として射出される光とは、前記第1レンズアレイにおいて略同一の領域に入射し、前記第1光源装置から他方の偏光からなる光として射出される光と、前記第2光源装置から一方の偏光からなる光として射出される光とは、前記第1レンズアレイにおいて略同一の領域に入射することが好ましい。
このような構成とすることによっても、一対の光源装置である第1光源装置と第2光源装置とのそれぞれから射出される光を、第1レンズアレイにおいて略同一の領域に入射させることが可能となる。
また、このような構成とすることにより、第1光源装置から第1レンズアレイまでの光路長と、第2光源装置から第1レンズアレイまでの光路長とを等しくすることが可能となり、被照明領域における面内光強度分布を一層均一にすることが可能となる。
また、第1偏光分離合成部と第2偏光分離合成部との間に配置されるλ/2板をさらに有するため、第1偏光分離合成面と第2偏光分離合成面との偏光分離合成特性を揃えることが可能となり、その結果、被照明領域における面内光強度分布をさらに均一にすることが可能となる。
なお、この場合においては、第1偏光分離合成面及び第2偏光分離合成面は、p偏光からなる光を通過させ、s偏光からなる光を反射することが好ましい。このような構成とすることにより、一般にs偏光からなる光は、p偏光からなる光よりも反射されやすいため、照明装置の光利用効率を高めることが可能となる。
[5]本発明の照明装置においては、前記照明装置は、前記第1偏光分離合成部と前記第2偏光分離合成部との間に配置されるλ/2板をさらに有し、前記第1偏光分離合成面は、一方の偏光からなる光を通過させ、他方の偏光からなる光を反射し、前記第2偏光分離合成面は、一方の偏光からなる光を通過させ、他方の偏光からなる光を反射し、前記反射ミラー及び前記λ/4板を偏光変換反射部としたとき、前記第1光源装置から射出される光のうち一方の偏光からなる光は、前記第1偏光分離合成面を通過し、前記λ/2板で他方の偏光からなる光に変換され、前記第2偏光分離合成面で前記偏光変換反射部に向けて反射された後に、前記偏光変換反射部によって、一方の偏光からなる光として前記第1レンズアレイに向けて反射され、前記第1光源装置から射出される光のうち他方の偏光からなる光は、前記第1偏光分離合成面で前記第1レンズアレイに向けて反射され、前記第2光源装置から射出される光のうち一方の偏光からなる光は、前記第2偏光分離合成面を通過し、前記λ/2板で他方の偏光からなる光に変換され、前記第1偏光分離合成面で前記偏光変換反射部に向けて反射された後に、前記偏光変換反射部によって、一方の偏光からなる光として前記第1レンズアレイに向けて反射され、前記第2光源装置から射出される光のうち他方の偏光からなる光は、前記第2偏光分離合成面で前記第1レンズアレイに向けて反射され、前記第1光源装置から一方の偏光からなる光として射出される光と、前記第2光源装置から他方の偏光からなる光として射出される光とは、前記第1レンズアレイにおいて略同一の領域に入射し、前記第1光源装置から他方の偏光からなる光として射出される光と、前記第2光源装置から一方の偏光からなる光として射出される光とは、前記第1レンズアレイにおいて略同一の領域に入射することが好ましい。
このような構成とすることによっても、一対の光源装置である第1光源装置と第2光源装置とのそれぞれから射出される光を、第1レンズアレイにおいて略同一の領域に入射させることが可能となる。
また、第1偏光分離合成部と第2偏光分離合成部との間に配置されるλ/2板をさらに有するため、第1偏光分離合成面と第2偏光分離合成面との偏光分離合成特性を揃えることが可能となり、その結果、被照明領域における面内光強度分布をさらに均一にすることが可能となる。
なお、この場合においては、第1偏光分離合成面及び第2偏光分離合成面は、p偏光からなる光を通過させ、s偏光からなる光を反射することが好ましい。このような構成とすることにより、一般にs偏光からなる光は、p偏光からなる光よりも反射されやすいため、照明装置の光利用効率を高めることが可能となる。
[6]本発明の照明装置においては、前記第1偏光分離合成部及び前記第2偏光分離合成部は、プリズム型の偏光ビームスプリッターからなることが好ましい。
[7]本発明の照明装置においては、前記第1偏光分離合成部及び前記第2偏光分離合成部は、ワイヤーグリッド型の偏光板からなることが好ましい。
上記したように、本発明の照明装置においては、プリズム型のPBSからなる第1偏光分離合成部及び第2偏光分離合成部も、ワイヤーグリッド型の偏光板からなる第1偏光分離合成部及び第2偏光分離合成部もともに好適に用いることができる。
[8]本発明の照明装置においては、前記基準平面に直交する方向に沿って見たとき、前記第1光源装置の光軸と前記照明光軸との間の角度をR1とし、前記第2光源装置の光軸と前記照明光軸との間の角度をR2としたとき、前記第1光源装置及び前記第2光源装置は、「R1=R2」かつ「R1<90°」となるように配置され、前記第1光源装置から一方の偏光からなる光として射出される光と、前記第1光源装置から他方の偏光からなる光として射出される光と、前記第2光源装置から一方の偏光からなる光として射出される光と、前記第2光源装置から他方の偏光からなる光として射出される光とは、前記第1レンズアレイにおいて略同一の領域に入射することが好ましい。
このような構成とすることにより、一対の光源装置から射出される光全てが第1レンズアレイにおいて略同一の領域(単一の領域)に入射するため、光利用効率を向上させることが可能となり、また、被照明領域における面内光強度分布をより一層均一にすることが可能となる。また、第1レンズアレイの面積を小さくすることが可能となり、照明装置全体を小型化することが可能となる。
[9]本発明の照明装置においては、前記第1光源装置及び前記第2光源装置を一対の光源装置としたとき、前記照明装置は、二対以上の光源装置を備えることが好ましい。
このような構成とすることにより、一層高輝度の照明装置とすることが可能となる。
[10]本発明のプロジェクターは、本発明の照明装置と、前記照明装置からの照明光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置からの変調光を投写画像として投写する投写光学系とを備えることを特徴とする。
このため、本発明のプロジェクターによれば、上記したような優れた本発明の照明装置を備えているため、高輝度のプロジェクターであって、一対の光源装置のうちいずれの光源装置の発光が弱まったり切れたりしても、投写画像の品質が劣化することを抑制することが可能なプロジェクターとなる。
実施形態1に係るプロジェクター1000の光学系を示す上面図。 実施形態1における光合成部30を説明するために示す図。 比較例1における光合成部30aを示す上面図。 比較例1に係る照明装置100aにおいて、第1光源装置10から射出される光と第2光源装置20から射出される光とが、どのように第1レンズアレイ120に入射するのかを示す図。 実施形態1に係る照明装置100において、第1光源装置10から射出される光と第2光源装置20から射出される光とが、どのように第1レンズアレイ120に入射するのかを示す図。 実施形態2における光合成部32を示す上面図。 実施形態3における光合成部34を示す上面図。 実施形態4における光合成部36を示す上面図。 実施形態5における第1光源装置10,11、第2光源装置20,21及び光合成部30,31の斜視図。 実施形態5に係る照明装置108において、第1光源装置10,11から射出される光と第2光源装置20,21から射出される光とが、どのように第1レンズアレイ128に入射するのかを示す図。 実施形態6に係る照明装置109を説明するために示す図。
以下、本発明の照明装置及びプロジェクターについて、図に示す実施の形態に基づいて説明する。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係るプロジェクター1000の光学系を示す上面図である。
図2は、実施形態1における光合成部30を説明するために示す図である。図2(a)は光合成部30の上面図であり、図2(b)は第1光源装置10、第2光源装置20及び光合成部30の斜視図である。
図1及び図2においては、図中に示す構成要素を筐体に取り付けるための取付部等についての図示は省略している。他の図においても同様である。
なお、図2(a)において、符号L1は第1光源装置10から射出された光を示し、符号L1(p)は第1光源装置10から射出された光のうちp偏光からなる光を示し、符号L1(s)は第1光源装置10から射出された光のうちs偏光からなる光を示し、符号L1(s→p)は第1光源装置10から射出された光のうちs偏光からなる光からp偏光からなる光に変換された光を示し、符号L2は第2光源装置20から射出された光を示し、符号L2(p)は第2光源装置20から射出された光のうちp偏光からなる光を示し、符号L2(s)は第2光源装置20から射出された光のうちs偏光からなる光を示し、符号L2(p→s)は第2光源装置20から射出された光のうちp偏光からなる光からs偏光からなる光に変換された光を示す。他の図においても同様である。また、L1、L1(p)等第1光源装置10から射出される光の軌跡は実線矢印で示し、L2、L2(p)等第2光源装置20から射出される光の軌跡は点線矢印で示す。後述する図6〜図8においても同様である。
まず、実施形態1に係る照明装置100及びプロジェクター1000の構成を説明する。
実施形態1に係るプロジェクター1000は、図1に示すように、照明装置100と、色分離導光光学系200と、光変調装置としての3つの液晶型光変調装置400R,400G,400Bと、クロスダイクロイックプリズム500と、投写光学系600とを備える。
照明装置100は、第1光源装置10と、第2光源装置20と、光合成部30と、レンズインテグレーター光学系110とを備える。
第1光源装置10と第2光源装置20とは、略向かい合わせに配置される一対の光源装置である。
第1光源装置10は、発光管12、放物面リフレクター14を有する。第1光源装置10は、第1光源装置の光軸10axに沿って平行光を射出する。
発光管12は、管球部と、管球部の両側に延びる一対の封止部とを有する。管球部は、図示による詳しい説明は省略するが、管球部内に配置された一対の電極と、水銀、希ガス及び少量のハロゲンとを有する。一対の電極間に電位差が発生すると、放電が生じ、アーク像が生成される。このアーク像が発光部であり、放物面リフレクター14の焦点近傍に位置する。管球部は、例えば、石英ガラスからなる。発光管14としては、高輝度発光する種々の発光管を採用でき、例えば、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ等を採用できる。
楕円面リフレクター14は、発光管14の一方の封止部が挿通・固定される開口部と、発光管14からの光を平行光として反射する反射面とを有する。
第2光源装置20は、発光管22、放物面リフレクター24を備える。第2光源装置20は、照明光軸20axに沿って平行光を射出する。
発光管22は発光管12と同様の構成を有し、放物面リフレクター24は放物面リフレクター14と同様の構成を有するため、説明を省略する。
光合成部30は、図1及び図2に示すように、第1光源装置10と第2光源装置20との間に配置され、第1光源装置10から射出される光と第2光源装置20から射出される光とを合成し、所定の方向(レンズインテグレーター光学系110)に向けて射出する。光合成部30は、図2に示すように、第1偏光分離合成部40と、第2偏光分離合成部50と、反射ミラー62と、λ/4板64とを有する。
第1偏光分離合成部40は、第1光源装置10の光軸10ax、第2光源装置20の光軸20ax及び照明光軸100axの全てに対して平行な平面を基準平面としたときにおいて、当該基準平面に直交する方向に沿って見たとき、第1光源装置10側に配置され、照明光軸100axに対して略45°の角度で配置される第1偏光分離合成面48を有する。第1偏光分離合成部40は、プリズム型の偏光ビームスプリッター(以下、本明細書においては、偏光ビームスプリッターのことをPBSという。)からなる。第1偏光分離合成面48は、p偏光からなる光を通過させ、s偏光からなる光を反射する。第1偏光分離合成面48は、誘電体多層膜からなる。
第2偏光分離合成部50は、基準平面に直交する方向に沿って見たとき、第2光源装置20側に配置され、照明光軸100axに対して略45°の角度で配置され、かつ、第1偏光分離合成面48と略垂直に配置される第2偏光分離合成面58を有する。第2偏光分離合成部50はプリズム型のPBSからなる。第2偏光分離合成面58は、p偏光からなる光を反射し、s偏光からなる光を通過させる。第2偏光分離合成面58は、誘電体多層膜からなる。
第1偏光分離合成面48と、第2偏光分離合成面58とは、図2(a)に示すように、いわゆる谷型(V字型)となるように配置されている。
反射ミラー62は、光合成部30が光を射出する方向(レンズインテグレーター光学系110の方向)とは反対側に配置される。反射ミラー62は、可視光を反射するミラーであり、光合成部30が光を射出する側に反射面を有する。
λ/4板64は、反射ミラー62と、第1偏光分離合成部40及び第2偏光分離合成部50との間に配置される。
反射ミラー62及びλ/4板64は、偏光変換反射部60を構成する。偏光変換反射部60に入射する光は、偏光方向を変換された上で反射される。つまり、偏光変換反射部60に入射したp偏光からなる光はs偏光からなる光として反射され、偏光変換反射部60に入射したs偏光からなる光はp偏光からなる光として反射される。
ここで、図2(a)を用いて、主に光合成部30における光の軌跡を説明する。
第1光源装置10から射出された光L1は、まず、第1偏光分離合成面48によりp偏光からなる光とs偏光からなる光とに分離される。
第1光源装置10から射出された光のうちp偏光からなる光L1(p)は、第1偏光分離合成面48を通過した後に、第2偏光分離合成面58で第1レンズアレイ120(後述)に向けて反射される。
第1光源装置10から射出された光のうちs偏光からなる光L1(s)は、第1偏光分離合成面48で偏光変換反射部60に向けて反射された後に、偏光変換反射部60によって、一方の偏光からなる光L1(s→p)として第1レンズアレイ120に向けて反射される。
第2光源装置20から射出された光L2は、まず、第2偏光分離合成面58によりp偏光からなる光とs偏光からなる光とに分離される。
第2光源装置20から射出された光のうちp偏光からなる光L2(p)は、第2偏光分離合成面58で偏光変換反射部60に向けて反射された後に、偏光変換反射部60によって、s偏光からなる光L2(p→s)として第1レンズアレイ120に向けて反射される。
第2光源装置20から射出された光のうちs偏光からなる光L2(s)は、第2偏光分離合成面58を通過した後に、第1偏光分離合成面48で第1レンズアレイ120に向けて反射される。
このとき、第1光源装置10から射出された光のうちp偏光からなる光L1(p)と、第2光源装置20から射出された光のうちp偏光からなる光L2(p)からs偏光からなる光に変換された光L2(p→s)とは、第2偏光分離合成面58で合成される。また、第1光源装置10から射出された光のうちs偏光からなる光L1(s)からp偏光からなる光に変換された光L1(s→p)と、第2光源装置20から射出された光のうちs偏光からなる光L2(s)とは、第1偏光分離合成面48で合成される。
レンズインテグレーター光学系110は、光合成部30からの光の面内光強度分布を均一にする機能を有する。レンズインテグレーター光学系110は、第1レンズアレイ120、第2レンズアレイ130、偏光変換素子140及び重畳レンズ150を備える。
第1レンズアレイ120は、光合成部30からの光を複数の部分光束に分割するための複数の第1小レンズ122を有する。第1レンズアレイ120は、光合成部30からの光を複数の部分光束に分割する光束分割光学素子としての機能を有し、複数の第1小レンズ122が照明光軸100axと直交する面内に複数行・複数列のマトリクス状に配列された構成を有する。図示による説明は省略するが、第1小レンズ122の外形形状は、液晶型光変調装置400R,400G,400Bの画像形成領域の外形形状に関して略相似形である。
第1レンズアレイ120には、後述する図5に示すように、第1光源装置10からp偏光からなる光として射出された光L1(p)と、第2光源装置20からp偏光からなる光として射出された光L2(p)からs偏光からなる光に変換された光L2(p→s)とが、略同一の領域に入射する。
また、第1レンズアレイ120には、第1光源装置10からs偏光からなる光として射出された光L1(s)からp偏光からなる光に変換された光L1(s→p)と、第2光源装置20からs偏光からなる光として射出された光L2(s)とが、略同一の領域に入射する。
つまり、第1光源装置10から射出された光と、第2光源装置20から射出された光とは、第1レンズアレイ120において略同一の領域に入射する。
なお、図2(a)に示すように、光合成部30における第1光源装置10から射出される光の光路長と、光合成部30における第2光源装置20から射出される光の光路長とが等しいため、第1光源装置10から第1レンズアレイ120までの光路長と、第2光源装置20から第1レンズアレイ120までの光路長とは等しくなる。
第2レンズアレイ130は、第1レンズアレイ120の複数の第1小レンズ122に対応する複数の第2小レンズ132を有する。第2レンズアレイ130は、重畳レンズ150とともに、第1レンズアレイ120の各第1小レンズ122の像を液晶型光変調装置400R,400G,400Bの画像形成領域近傍に結像させる機能を有する。第2レンズアレイ130は、複数の第2小レンズ132が照明光軸100axに直交する面内に複数行・複数列のマトリクス状に配列された構成を有する。
偏光変換素子140は、第1レンズアレイ120により分割された各部分光束の偏光方向を、偏光方向の揃った略1種類の直線偏光からなる光として射出する偏光変換素子である。
偏光変換素子140は、第2レンズアレイ130からの光に含まれる偏光成分のうち一方の直線偏光成分(例えば、p偏光成分)をそのまま透過し、他方の直線偏光成分(例えば、s偏光成分)を照明光軸100axに垂直な方向に反射する偏光分離層と、偏光分離層で反射された他方の直線偏光成分を照明光軸100axに平行な方向に反射する反射層と、反射層で反射された他方の直線偏光成分を一方の直線偏光成分に変換する位相差板とを有する。
重畳レンズ150は、偏光変換素子140からの各部分光束を被照明領域で重畳させる。重畳レンズ150は、当該部分光束を集光して液晶型光変調装置400R,400G,400Bの画像形成領域近傍に重畳させるための光学素子である。重畳レンズ150の光軸と照明光軸100axとが略一致するように、重畳レンズ150が配置されている。なお、重畳レンズ150は、複数のレンズを組み合わせた複合レンズで構成されていてもよい。
色分離導光光学系200は、ダイクロイックミラー210,220、反射ミラー230,240,250及びリレーレンズ260,270を備える。色分離導光光学系200は、照明装置100からの光を赤色光、緑色光及び青色光に分離し、赤色光、緑色光及び青色光のそれぞれの色光を照明対象となる液晶型光変調装置400R,400G,400Bに導光する機能を有する。
色分離導光光学系200と、液晶型光変調装置400R,400G,400Bとの間には、集光レンズ300R,300G,300Bが配置されている。
ダイクロイックミラー210,220は、基板上に、所定の波長領域の光を反射して、他の波長領域の光を通過させる波長選択透過膜が形成されたミラーである。
ダイクロイックミラー210は、赤色光成分を反射して、緑色光及び青色光成分を通過させるダイクロイックミラーである。
ダイクロイックミラー220は、緑色光成分を反射して、青色光成分を通過させるダイクロイックミラーである。
反射ミラー230は、赤色光成分を反射する反射ミラーである。
反射ミラー240,250は青色光成分を反射する反射ミラーである。
ダイクロイックミラー210で反射された赤色光は、反射ミラー230で反射され、集光レンズ300Rを通過して赤色光用の液晶型光変調装置400Rの画像形成領域に入射する。
ダイクロイックミラー210を通過した緑色光は、ダイクロイックミラー220で反射され、集光レンズ300Gを通過して緑色光用の液晶型光変調装置400Gの画像形成領域に入射する。
ダイクロイックミラー220を通過した青色光は、リレーレンズ260、入射側の反射ミラー240、リレーレンズ270、射出側の反射ミラー250、集光レンズ300Bを経て青色光用の液晶型光変調装置400Bの画像形成領域に入射する。リレーレンズ260,270及び反射ミラー240,250は、ダイクロイックミラー220を透過した青色光成分を液晶型光変調装置400Bまで導く機能を有する。
なお、青色光の光路にこのようなリレーレンズ260,270が設けられているのは、青色光の光路の長さが他の色光の光路の長さよりも長いため、光の発散等による光の利用効率の低下を防止するためである。実施形態1に係るプロジェクター1000においては、青色光の光路の長さが長いのでこのような構成とされているが、赤色光の光路の長さを長くして、リレーレンズ260,270及び反射ミラー240,250を赤色光の光路に用いる構成も考えられる。
液晶型光変調装置400R,400G,400Bは、入射された色光を画像情報に応じて変調してカラー画像を形成するものであり、照明装置100の照明対象となる。なお、図示を省略したが、各集光レンズ300R,300G,300Bと各液晶型光変調装置400R,400G,400Bとの間には、それぞれ入射側偏光板が介在配置され、各液晶型光変調装置400R,400G,400Bとクロスダイクロイックプリズム500との間には、それぞれ射出側偏光板が介在配置される。これら入射側偏光板、液晶型光変調装置400R,400G,400B及び射出側偏光板によって、入射された各色光の光変調が行われる。
液晶型光変調装置400R,400G,400Bは、一対の透明なガラス基板に電気光学物質である液晶を密閉封入した透過型の液晶型光変調装置であり、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として、与えられた画像信号に応じて、入射側偏光板から射出された1種類の直線偏光の偏光方向を変調する。
クロスダイクロイックプリズム500は、射出側偏光板から射出された色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成する光学素子である。このクロスダイクロイックプリズム500は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた略X字状の界面には、誘電体多層膜が形成されている。略X字状の一方の界面に形成された誘電体多層膜は、赤色光を反射するものであり、他方の界面に形成された誘電体多層膜は、青色光を反射するものである。これらの誘電体多層膜によって赤色光及び青色光は曲折され、緑色光の進行方向と揃えられることにより、3つの色光が合成される。
クロスダイクロイックプリズム500から射出されたカラー画像は、投写光学系600によって拡大投写され、スクリーンSCR上で画像を形成する。
次に、実施形態1に係る照明装置100及びプロジェクター1000の効果を説明する。
実施形態1に係る照明装置100によれば、略向かい合わせに配置される第1光源装置10及び第2光源装置20と光合成部30とを備え、光合成部30が、基準平面に直交する方向に沿って見たとき、第1光源装置10側に配置され、かつ、照明光軸100axに対して略45°の角度で配置される第1偏光分離合成面48を有する第1偏光分離合成部40と、第2光源装置20側に配置され、照明光軸100axに対して略45°の角度で配置され、かつ、第1偏光分離合成面48と略垂直に配置される第2偏光分離合成面58を有する第2偏光分離合成部50と、光合成部30が光を射出する方向とは反対側に配置される反射ミラー62と、反射ミラー62と第1偏光分離合成部40及び第2偏光分離合成部50との間に配置されるλ/4板64とを有するため、当該光合成部30で第1光源装置10から射出される光と、第2光源装置20から射出される光とが合成され、一対の光源装置である第1光源装置10と第2光源装置20とのそれぞれから射出される光が、第1レンズアレイ120において略同一の領域に入射することとなり、高輝度のプロジェクターに好適に用いることのできる照明装置であって、一対の光源装置のうちいずれの光源装置の発光が弱まったり切れたりしても、被照明領域における面内光強度分布が不均一になることを抑制することが可能となるとともに投写画像の品質が劣化することを抑制することが可能な照明装置となる。
また、実施形態1に係る照明装置100によれば、第1偏光分離合成面48は、p偏光からなる光を通過させ、s偏光からなる光を反射し、第2偏光分離合成面58は、p偏光からなる光を反射し、s偏光からなる光を通過させ、第1光源装置10から射出された光のうちp偏光からなる光L1(p)は、第1偏光分離合成面48を通過した後に、第2偏光分離合成面58で第1レンズアレイ120(後述)に向けて反射され、第1光源装置10から射出された光のうちs偏光からなる光L1(s)は、第1偏光分離合成面48で偏光変換反射部60に向けて反射された後に、偏光変換反射部60によって、一方の偏光からなる光L1(s→p)として第1レンズアレイ120に向けて反射され、第2光源装置20から射出された光のうちp偏光からなる光L2(p)は、第2偏光分離合成面58で偏光変換反射部60に向けて反射された後に、偏光変換反射部60によって、s偏光からなる光L2(p→s)として第1レンズアレイ120に向けて反射され、第2光源装置20から射出された光のうちs偏光からなる光L2(s)は、第2偏光分離合成面58を通過した後に、第1偏光分離合成面48で第1レンズアレイ120に向けて反射されるため、一対の光源装置である第1光源装置10と第2光源装置20とのそれぞれから射出される光を、第1レンズアレイ120において略同一の領域に入射させることが可能となる。
また、実施形態1に係る照明装置100によれば、第1光源装置10から第1レンズアレイ120までの光路長と、第2光源装置20から第1レンズアレイ120までの光路長とを等しくすることが可能となり、被照明領域における面内光強度分布を一層均一にすることが可能となる。
実施形態1に係るプロジェクター1000によれば、上記したような優れた本発明の照明装置を備えているため、高輝度のプロジェクターであって、一対の光源装置のうちいずれの光源装置の発光が弱まったり切れたりしても、投写画像の品質が劣化することを抑制することが可能なプロジェクターとなる。
[比較例1]
次に、比較例を用いて、本発明に係る照明装置の効果を説明する。
図3は、比較例1における光合成部30aを示す上面図である。
図4は、比較例1に係る照明装置100aにおいて、第1光源装置10から射出される光と第2光源装置20から射出される光とが、どのように第1レンズアレイ120に入射するのかを示す図である。図4(a)は、第1光源装置10及び第2光源装置20がともに点灯しているときの図であり、図4(b)は、第1光源装置10のみが点灯しているときの図である。
図5は、実施形態1に係る照明装置100において、第1光源装置10から射出される光と第2光源装置20から射出される光とが、どのように第1レンズアレイ120に入射するのかを示す図である。図5(a)は、第1光源装置10及び第2光源装置20がともに点灯しているときの図であり、図5(b)は、第1光源装置10のみが点灯しているときの図である。
なお、図4及び図5において灰色で示す領域は、第1レンズアレイ120上に光が入射する領域を示す。後述する図10及び図11(b)においても同様である。
比較例1に係る照明装置100a(図示せず。)は、基本的には実施形態1に係る照明装置100と同様の構成を有するが、光合成部の構成が実施形態1に係る照明装置100とは異なる。すなわち、比較例1に係る照明装置100aは、図3に示す光合成部30aを備える。光合成部30aは、一対の光源装置からの光を合成する三角プリズムからなる。
光合成部30aは、基準平面に直交する方向に沿って見たとき、第1光源装置10側に配置され、照明光軸に対して略45°の角度で配置される第1反射面48aと、第2光源装置20側に配置され、照明光軸100axに対して略45°の角度で配置され、かつ、第1偏光分離合成面48と略垂直に配置される第2反射面58aとを有する。
照明装置100aにおいては、第1光源装置10から射出された光L1は、第1偏光分離合成面48aにより第1レンズアレイ120に向けて反射される。また、第2光源装置20から射出された光L2は、第2偏光分離合成面58により第1レンズアレイ120に向けて反射される。
比較例1に係る照明装置100aにおいては、図4(a)に示すように、第1光源装置10から射出された光と、第2光源装置20から射出された光とが、第1レンズアレイ120においてお互いに異なる領域に入射する(符号L1で示す領域と符号L2で示す領域とを参照。)。この場合、一対の光源装置のうちいずれかの光源装置(例えば、第2光源装置20)の発光が弱まったり切れたりすると、図4(b)に示すように、第1レンズアレイ120に入射する光に偏りが生じる。
このため、比較例1に係る照明装置100aにおいては、一対の光源装置のうちいずれかの光源装置の発光が弱まったり切れたりした場合、被照明領域における面内光強度分布が不均一になるとともに投写画像の品質が劣化する。
これに対して、実施形態1に係る照明装置100においては、図5(a)に示すように、第1光源装置10から射出された光と、第2光源装置20から射出された光とが、第1レンズアレイ120において略同一の領域に入射する(符号L1(s→p),L2(s)で示す領域と符号L1(p),L2(p→s)で示す領域とを参照。)。この場合、一対の光源装置のうちいずれの光源装置の発光が弱まったり切れたりしても、図5(b)に示すように、第1レンズアレイ120に入射する光に偏りは生じない。
このため、実施形態1に係る照明装置100は、一対の光源装置のうちいずれの光源装置の発光が弱まったり切れたりしても、被照明領域における面内光強度分布が不均一になることを抑制することが可能となるとともに投写画像の品質が劣化することを抑制することが可能となる。
[実施形態2]
図6は、実施形態2における光合成部32を示す上面図である。
なお、図6において、符号L1(p→s)は第1光源装置10から射出された光のうちp偏光からなる光からs偏光からなる光に変換された光を示し、符号L2(s→p)は第2光源装置20から射出された光のうちs偏光からなる光からp偏光からなる光に変換された光を示す。他の図においても同様である。
図6において、図2(a)と同一の部材については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
実施形態2に係る照明装置102(図示せず。)は、基本的には実施形態1に係る照明装置100と同様の構成を有するが、偏光分離反射面の向きが実施形態1に係る照明装置100とは異なる。すなわち、実施形態2における第1偏光分離合成面48と第2偏光分離合成面58とは、図6に示すように、いわゆる山型となるように配置されている。
第1偏光分離合成部42は、基準平面に直交する方向に沿って見たとき、第1光源装置10側に配置され、照明光軸102ax(図示せず。)に対して略45°の角度で配置される第1偏光分離合成面48を有する。第1偏光分離合成部42は、プリズム型のPBSからなる。
第2偏光分離合成部52は、基準平面に直交する方向に沿って見たとき、第2光源装置20側に配置され、照明光軸102axに対して略45°の角度で配置され、かつ、第1偏光分離合成面48と略垂直に配置される第2偏光分離合成面58を有する。第2偏光分離合成部52はプリズム型のPBSからなる。
ここで、図6を用いて、主に光合成部32における光の軌跡を説明する。
第1光源装置10から射出された光L1は、まず、第1偏光分離合成面48によりp偏光からなる光とs偏光からなる光とに分離される。
第1光源装置10から射出された光のうちp偏光からなる光L1(p)は、第1偏光分離合成面48を通過し、第2偏光分離合成面58で偏光変換反射部60に向けて反射された後に、偏光変換反射部60によって、s偏光からなる光L1(p→s)として第1レンズアレイ120に向けて反射される。
第1光源装置10から射出された光のうちs偏光からなる光L1(s)は、第1偏光分離合成面48で第1レンズアレイ120に向けて反射される。
第2光源装置20から射出された光L2は、まず、第2偏光分離合成面58によりp偏光からなる光とs偏光からなる光とに分離される。
第2光源装置20から射出された光のうちp偏光からなる光L2(p)は、第2偏光分離合成面58で第1レンズアレイ120に向けて反射される。
第2光源装置20から射出される光のうちs偏光からなる光L2(s)は、第2偏光分離合成面58を通過し、第1偏光分離合成面48で偏光変換反射部60に向けて反射された後に、偏光変換反射部60によって、p偏光からなる光L2(s→p)として第1レンズアレイ120に向けて反射される。
このとき、第1光源装置10から射出された光のうちp偏光からなる光L1(p)からs偏光からなる光に変換された光L1(p→s)と、第2光源装置20から射出された光のうちp偏光からなる光L2(p)とは、第2偏光分離合成面58で合成される。また、第1光源装置10から射出された光のうちs偏光からなる光L1(s)と、第2光源装置20から射出された光のうちs偏光からなる光L2(s)からp偏光からなる光に変換された光L2(s→p)とは、第1偏光分離合成面48で合成される。
第1レンズアレイ120(図示せず。)には、第1光源装置10から射出された光のうちp偏光からなる光L1(p)からs偏光からなる光に変換された光L1(p→s)と、第2光源装置20から射出された光のうちp偏光からなる光L2(p)とが、略同一の領域に入射する。
また、第1レンズアレイ120には、第1光源装置10から射出された光のうちs偏光からなる光L1(s)と、第2光源装置20から射出された光のうちs偏光からなる光L2(s)からp偏光からなる光に変換された光L2(s→p)とが、略同一の領域に入射する。
つまり、第1光源装置10から射出された光と、第2光源装置20から射出された光とは、第1レンズアレイ120において略同一の領域に入射する。
上記のように、実施形態2に係る照明装置102は、偏光分離反射面の向きが実施形態1に係る照明装置100とは異なるが、略向かい合わせに配置される第1光源装置10及び第2光源装置20と光合成部32とを備え、光合成部32が、基準平面に直交する方向に沿って見たとき、第1光源装置10側に配置され、かつ、照明光軸102axに対して略45°の角度で配置される第1偏光分離合成面48を有する第1偏光分離合成部42と、第2光源装置20側に配置され、照明光軸102axに対して略45°の角度で配置され、かつ、第1偏光分離合成面48と略垂直に配置される第2偏光分離合成面58を有する第2偏光分離合成部52と、光合成部32が光を射出する方向とは反対側に配置される反射ミラー62と、反射ミラー62と第1偏光分離合成部42及び第2偏光分離合成部52との間に配置されるλ/4板64とを有するため、実施形態1に係る照明装置100と同様に、当該光合成部32で第1光源装置10から射出される光と、第2光源装置20から射出される光とが合成され、一対の光源装置である第1光源装置10と第2光源装置20とのそれぞれから射出される光が、第1レンズアレイ120において略同一の領域に入射することとなり、高輝度のプロジェクターに好適に用いることのできる照明装置であって、一対の光源装置のうちいずれの光源装置の発光が弱まったり切れたりしても、被照明領域における面内光強度分布が不均一になることを抑制することが可能となるとともに投写画像の品質が劣化することを抑制することが可能な照明装置となる。
なお、実施形態2に係る照明装置102は、偏光分離反射面の向き以外の点においては実施形態1に係る照明装置100と同様の構成を有するため、実施形態1に係る照明装置100が有する効果のうち該当する効果をそのまま有する。
[実施形態3]
図7は、実施形態3における光合成部34を示す上面図である。
図7において、図2(a)と同一の部材については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
実施形態3に係る照明装置104(図示せず。)は、基本的には実施形態1に係る照明装置100と同様の構成を有するが、光合成部がλ/2板をさらに有する点が実施形態1に係る照明装置100とは異なる。また、それに伴って、第2偏光分離反射面の構成も異なるものとなっている。すなわち、実施形態3に係る照明装置104は、図7に示すように、光合成部34がλ/2板をさらに有する。また、第2偏光分離合成面59は、p偏光からなる光を通過させ、s偏光からなる光を反射するように構成されている。
第2偏光分離合成部54は、基準平面に直交する方向に沿って見たとき、第2光源装置20側に配置され、照明光軸104ax(図示せず。)に対して略45°の角度で配置され、かつ、第1偏光分離合成面48と略垂直に配置される第2偏光分離合成面59を有する。第2偏光分離合成部54はプリズム型のPBSからなる。第2偏光分離合成面59は、誘電体多層膜からなる。
λ/2板70は、第1偏光分離合成部40と第2偏光分離合成部54との間に配置される。λ/2板70は、当該λ/2板70を通過する光の偏光方向を変換する。つまり、λ/2板70を通過する光がp偏光からなる光であればs偏光からなる光に変換し、s偏光からなる光であればp偏光からなる光に変換する。
ここで、図7を用いて、主に光合成部34における光の軌跡を説明する。
第1光源装置10から射出された光L1は、まず、第1偏光分離合成面48によりp偏光からなる光とs偏光からなる光とに分離される。
第1光源装置10から射出された光のうちp偏光からなる光L1(p)は、第1偏光分離合成面48を通過し、λ/2板70でs偏光からなる光L1(p→s)に変換された後に、第2偏光分離合成面59で第1レンズアレイ120に向けて反射される。
第1光源装置10から射出された光のうちs偏光からなる光L1(s)は、第1偏光分離合成面48で偏光変換反射部60に向けて反射された後に、偏光変換反射部60によって、p偏光からなる光L1(s→p)として第1レンズアレイ120に向けて反射される。
第2光源装置20から射出された光L2は、まず、第2偏光分離合成面58によりp偏光からなる光とs偏光からなる光とに分離される。
第2光源装置20から射出された光のうちp偏光からなる光L2(p)は、第2偏光分離合成面59を通過し、λ/2板70でs偏光からなる光L2(p→s)に変換された後に、第1偏光分離合成面48で第1レンズアレイ120に向けて反射される。
第2光源装置20から射出された光のうちs偏光からなる光L2(s)は、第2偏光分離合成面59で偏光変換反射部60に向けて反射された後に、偏光変換反射部60によって、p偏光からなる光L2(s→p)として第1レンズアレイ120に向けて反射される。
このとき、第1光源装置10から射出された光のうちp偏光からなる光L1(p)からs偏光からなる光に変換された光L1(p→s)と、第2光源装置20から射出された光のうちs偏光からなる光L2(s)からp偏光からなる光に変換された光L2(s→p)とは、第2偏光分離合成面59で合成される。また、第1光源装置10から射出された光のうちs偏光からなる光L1(s)からp偏光からなる光に変換された光L1(s→p)と、第2光源装置20から射出された光のうちp偏光からなる光L2(p)からs偏光からなる光に変換された光L2(p→s)とは、第1偏光分離合成面48で合成される。
第1レンズアレイ120(図示せず。)には、第1光源装置10から射出された光のうちp偏光からなる光L1(p)からs偏光からなる光に変換された光L1(p→s)と、第2光源装置20から射出された光のうちs偏光からなる光L2(s)からp偏光からなる光に変換された光L2(s→p)とが、略同一の領域に入射する。
また、第1レンズアレイ120には、第1光源装置10から射出された光のうちs偏光からなる光L1(s)からp偏光からなる光に変換された光L1(s→p)と、第2光源装置20から射出された光のうちp偏光からなる光L2(p)からs偏光からなる光に変換された光L2(p→s)とが、略同一の領域に入射する。
つまり、第1光源装置10から射出された光と、第2光源装置20から射出された光とは、第1レンズアレイ120において略同一の領域に入射する。
なお、図7に示すように、光合成部34における第1光源装置10から射出される光の光路長と、光合成部34における第2光源装置20から射出される光の光路長とが等しいため、第1光源装置10から第1レンズアレイ120までの光路長と、第2光源装置20から第1レンズアレイ120までの光路長とは等しくなる。
上記のように、実施形態3に係る照明装置104は、光合成部がλ/2板をさらに有する点及び第2偏光分離反射面の構成が実施形態1に係る照明装置100とは異なるが、略向かい合わせに配置される第1光源装置10及び第2光源装置20と光合成部34とを備え、光合成部34が、基準平面に直交する方向に沿って見たとき、第1光源装置10側に配置され、かつ、照明光軸104axに対して略45°の角度で配置される第1偏光分離合成面48を有する第1偏光分離合成部40と、第2光源装置20側に配置され、照明光軸104axに対して略45°の角度で配置され、かつ、第1偏光分離合成面48と略垂直に配置される第2偏光分離合成面59を有する第2偏光分離合成部54と、光合成部34が光を射出する方向とは反対側に配置される反射ミラー62と、反射ミラー62と第1偏光分離合成部40及び第2偏光分離合成部54との間に配置されるλ/4板64とを有するため、実施形態1に係る照明装置100と同様に、当該光合成部34で第1光源装置10から射出される光と、第2光源装置20から射出される光とが合成され、一対の光源装置である第1光源装置10と第2光源装置20とのそれぞれから射出される光が、第1レンズアレイ120において略同一の領域に入射することとなり、高輝度のプロジェクターに好適に用いることのできる照明装置であって、一対の光源装置のうちいずれの光源装置の発光が弱まったり切れたりしても、被照明領域における面内光強度分布が不均一になることを抑制することが可能となるとともに投写画像の品質が劣化することを抑制することが可能な照明装置となる。
また、実施形態3に係る照明装置104によれば、第1偏光分離合成部40と第2偏光分離合成部54との間に配置されるλ/2板70をさらに有するため、第1偏光分離合成面40と第2偏光分離合成面54との偏光分離合成特性を揃えることが可能となり、その結果、被照明領域における面内光強度分布をさらに均一にすることが可能となる。
また、実施形態3に係る照明装置104によれば、第1偏光分離合成面48及び第2偏光分離合成面59は、p偏光からなる光を通過させ、s偏光からなる光を反射するため、照明装置の光利用効率を高めることが可能となる。
なお、実施形態3に係る照明装置104は、光合成部がλ/2板をさらに有する点及び第2偏光分離反射面の構成以外の点においては実施形態1に係る照明装置100と同様の構成を有するため、実施形態1に係る照明装置100が有する効果のうち該当する効果をそのまま有する。
[実施形態4]
図8は、実施形態4における光合成部36を示す上面図である。
なお、図8において、符号L1(p→s→p)は第1光源装置10から射出された光のうちp偏光からなる光からs偏光からなる光に変換され、さらにp偏光からなる光に変換された光を示し、符号L2(p→s→p)は第2光源装置20から射出された光のうちp偏光からなる光からs偏光からなる光に変換され、さらにp偏光からなる光に変換された光を示す。
図8において、図2(a)、図6及び図7と同一の部材については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
実施形態4に係る照明装置106(図示せず。)は、基本的には実施形態3に係る照明装置104と同様の構成を有するが、偏光分離反射面の向きが実施形態3に係る照明装置104とは異なる。すなわち、実施形態4における第1偏光分離合成面48と第2偏光分離合成面59とは、図8に示すように、いわゆる山型となるように配置されている。
第2偏光分離合成部56は、基準平面に直交する方向に沿って見たとき、第2光源装置20側に配置され、照明光軸106ax(図示せず。)に対して略45°の角度で配置され、かつ、第1偏光分離合成面48と略垂直に配置される第2偏光分離合成面59を有する。第2偏光分離合成部56はプリズム型のPBSからなる。
ここで、図8を用いて、主に光合成部34における光の軌跡を説明する。
第1光源装置10から射出された光L1は、まず、第1偏光分離合成面48によりp偏光からなる光とs偏光からなる光とに分離される。
第1光源装置10から射出された光のうちp偏光からなる光L1(p)は、第1偏光分離合成面48を通過し、λ/2板70でs偏光からなる光L1(p→s)に変換され、第2偏光分離合成面59で偏光変換反射部60に向けて反射された後に、偏光変換反射部60によって、p偏光からなる光L1(p→s→p)として第1レンズアレイ120に向けて反射される。
第1光源装置10から射出された光のうちs偏光からなる光L1(s)は、第1偏光分離合成面48で第1レンズアレイ120に向けて反射される。
第2光源装置20から射出された光L2は、まず、第2偏光分離合成面58によりp偏光からなる光とs偏光からなる光とに分離される。
第2光源装置20から射出される光のうちp偏光からなる光L2(p)は、第2偏光分離合成面59を通過し、λ/2板70でs偏光からなる光L2(p→s)に変換され、第1偏光分離合成面48で偏光変換反射部60に向けて反射された後に、偏光変換反射部60によって、p偏光からなる光L2(p→s→p)として第1レンズアレイ120に向けて反射される。
第2光源装置20から射出される光のうちs偏光からなる光L2(s)は、第2偏光分離合成面59で第1レンズアレイ120に向けて反射される。
このとき、第1光源装置10から射出された光のうちp偏光からなる光L1(p)からs偏光からなる光L1(p→s)に変換され、さらにp偏光からなる光に変換された光L1(p→s→p)と、第2光源装置20から射出された光のうちs偏光からなる光L2(s)とは、第2偏光分離合成面59で合成される。また、第1光源装置10から射出された光のうちs偏光からなる光L1(s)と、第2光源装置20から射出された光のうちp偏光からなる光L2(p)からs偏光からなる光L2(p→s)に変換され、さらにp偏光からなる光に変換された光L2(p→s→p)とは、第1偏光分離合成面48で合成される。
第1レンズアレイ120(図示せず。)には、第1光源装置10から射出された光のうちp偏光からなる光L1(p)からs偏光からなる光L1(p→s)に変換され、さらにp偏光からなる光に変換された光L1(p→s→p)と、第2光源装置20から射出された光のうちs偏光からなる光L2(s)とが、略同一の領域に入射する。
また、第1レンズアレイ120には、第1光源装置10から射出された光のうちs偏光からなる光L1(s)と、第2光源装置20から射出された光のうちp偏光からなる光L2(p)からs偏光からなる光L2(p→s)に変換され、さらにp偏光からなる光に変換された光L2(p→s→p)とが、略同一の領域に入射する。
つまり、第1光源装置10から射出された光と、第2光源装置20から射出された光とは、第1レンズアレイ120において略同一の領域に入射する。
上記のように、実施形態4に係る照明装置106は、偏光分離反射面の向きが実施形態3に係る照明装置104とは異なるが、略向かい合わせに配置される第1光源装置10及び第2光源装置20と光合成部36とを備え、光合成部36が、基準平面に直交する方向に沿って見たとき、第1光源装置10側に配置され、かつ、照明光軸106axに対して略45°の角度で配置される第1偏光分離合成面48を有する第1偏光分離合成部42と、第2光源装置20側に配置され、照明光軸106axに対して略45°の角度で配置され、かつ、第1偏光分離合成面48と略垂直に配置される第2偏光分離合成面59を有する第2偏光分離合成部56と、光合成部36が光を射出する方向とは反対側に配置される反射ミラー62と、反射ミラー62と第1偏光分離合成部42及び第2偏光分離合成部56との間に配置されるλ/4板64とを有するため、実施形態3に係る照明装置106と同様に、当該光合成部36で第1光源装置10から射出される光と、第2光源装置20から射出される光とが合成され、一対の光源装置である第1光源装置10と第2光源装置20とのそれぞれから射出される光が、第1レンズアレイ120において略同一の領域に入射することとなり、高輝度のプロジェクターに好適に用いることのできる照明装置であって、一対の光源装置のうちいずれの光源装置の発光が弱まったり切れたりしても、被照明領域における面内光強度分布が不均一になることを抑制することが可能となるとともに投写画像の品質が劣化することを抑制することが可能な照明装置となる。
なお、実施形態4に係る照明装置106は、偏光分離反射面の向き以外の点においては実施形態3に係る照明装置104と同様の構成を有するため、実施形態3に係る照明装置104が有する効果のうち該当する効果をそのまま有する。
[実施形態5]
図9は、実施形態5における第1光源装置10,11、第2光源装置20,21及び光合成部30,31の斜視図である。
図10は、実施形態5に係る照明装置108において、第1光源装置10,11から射出される光と第2光源装置20,21から射出される光とが、どのように第1レンズアレイ128に入射するのかを示す図である。
図9において、図1及び図2(a)と同一の部材については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
実施形態5に係る照明装置108(図示せず。)は、基本的には実施形態1に係る照明装置100が縦に二組配置された構成を有する。すなわち、照明装置108は、図9に示すように、二組の第1光源装置10,11と二組の第2光源装置20,21と、二組の光合成部30,31と、レンズインテグレーター光学系118(図示せず。)とを備える。
実施形態5に係る照明装置108によれば、基本的には実施形態1に係る照明装置100が縦に二組配置された構成を有するため、一層高輝度の照明装置とすることが可能となる。
なお、実施形態5に係る照明装置108は、基本的には実施形態1に係る照明装置100が縦に二組配置された構成を有するため、実施形態1に係る照明装置100が有する効果をそのまま有する。
[実施形態6]
図11は、実施形態6に係る照明装置109を説明するために示す図である。図11(a)は照明装置109の光学系を示す上面図であり、図11(b)は照明装置109において、第1光源装置10から射出される光と第2光源装置20から射出される光とが、どのように第1レンズアレイ129に入射するのかを示す図である。
なお、図11において、図1と同一の部材については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
実施形態6に係る照明装置109は、基本的には実施形態1に係る照明装置100と同様の構成を有するが、光源装置の配置角度及びレンズインテグレーター光学系の構成が実施形態1に係る照明装置100とは異なる。
照明装置109においては、図11(a)に示すように、基準平面に直交する方向に沿って見たとき、第1光源装置10の光軸19axと照明光軸109axとの間の角度をR1とし、第2光源装置20の光軸29axと照明光軸109axとの間の角度をR2としたとき、第1光源装置10及び第2光源装置20は、「R1=R2」かつ「R1=80°」となるように配置される。
レンズインテグレーター光学系119は、第1レンズアレイ129、第2レンズアレイ139、偏光変換素子149及び重畳レンズ159を備える。詳しい説明は省略するが、レンズインテグレーター光学系119の各光学要素は、実施形態1におけるレンズインテグレーター光学系110の各光学要素よりも面積が小さくなっていること(後述する図11(b)に示す第1レンズアレイ129を参照。)以外はレンズインテグレーター光学系110の各光学要素と同様の構成を有する。
第1レンズアレイ129には、図11(b)に示すように、第1光源装置10からp偏光からなる光として射出された光L1(p)と、第2光源装置20からp偏光からなる光として射出された光L2(p)からs偏光からなる光に変換された光L2(p→s)と、第1光源装置10からs偏光からなる光として射出された光L1(s)からp偏光からなる光に変換された光L1(s→p)と、第2光源装置20からs偏光からなる光として射出された光L2(s)とが、略同一の領域に入射する。
上記のように、実施形態6に係る照明装置109は、光源装置の配置角度及びレンズインテグレーター光学系の構成が実施形態1に係る照明装置100とは異なるが、略向かい合わせに配置される第1光源装置10及び第2光源装置20と光合成部30とを備え、光合成部30が、基準平面に直交する方向に沿って見たとき、第1光源装置10側に配置され、かつ、照明光軸109axに対して略45°の角度で配置される第1偏光分離合成面48を有する第1偏光分離合成部40と、第2光源装置20側に配置され、照明光軸109axに対して略45°の角度で配置され、かつ、第1偏光分離合成面48と略垂直に配置される第2偏光分離合成面58を有する第2偏光分離合成部50と、光合成部30が光を射出する方向とは反対側に配置される反射ミラー62と、反射ミラー62と第1偏光分離合成部40及び第2偏光分離合成部50との間に配置されるλ/4板64とを有するため、実施形態1に係る照明装置100と同様に、当該光合成部30で第1光源装置10から射出される光と、第2光源装置20から射出される光とが合成され、一対の光源装置である第1光源装置10と第2光源装置20とのそれぞれから射出される光が、第1レンズアレイ129において略同一の領域に入射することとなり、高輝度のプロジェクターに好適に用いることのできる照明装置であって、一対の光源装置のうちいずれの光源装置の発光が弱まったり切れたりしても、被照明領域における面内光強度分布が不均一になることを抑制することが可能となるとともに投写画像の品質が劣化することを抑制することが可能な照明装置となる。
また、実施形態6に係る照明装置109によれば、第1光源装置10及び第2光源装置20は、「R1=R2」かつ「R1=80°(R1<90°)」となるように配置され、第1光源装置10からp偏光からなる光として射出される光と、第1光源装置10からs偏光からなる光として射出される光と、第2光源装置20からp偏光からなる光として射出される光と、第2光源装置からs偏光からなる光として射出される光とが、第1レンズアレイ129において略同一の領域に入射するため、一対の光源装置から射出される光全てが第1レンズアレイ129において略同一の領域(単一の領域)に入射し、光利用効率を向上させることが可能となり、また、被照明領域における面内光強度分布をより一層均一にすることが可能となる。また、第1レンズアレイ129の面積を小さくすることが可能となり、照明装置全体を小型化することが可能となる。
なお、実施形態6に係る照明装置109は、光源装置の配置角度及びレンズインテグレーター光学系の構成以外の点においては実施形態1に係る照明装置100と同様の構成を有するため、実施形態1に係る照明装置100が有する効果のうち該当する効果をそのまま有する。
以上、本発明を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。その趣旨を逸脱しない範囲において種々の様態において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
(1)上記各実施形態においては、一方の偏光としてp偏光を用い、他方の偏光としてs偏光を用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。一方の偏光としてs偏光を用い、他方の偏光としてp偏光を用いてもよい。
(2)上記各実施形態においては、第1偏光分離合成部及び第2偏光分離合成部としてプリズム型のPBSを用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第1偏光分離合成部及び第2偏光分離合成部としてワイヤーグリッド型の偏光板を用いてもよい。本発明の照明装置においては、プリズム型のPBSからなる第1偏光分離合成部及び第2偏光分離合成部も、ワイヤーグリッド型の偏光板からなる第1偏光分離合成部及び第2偏光分離合成部もともに好適に用いることができる。
(3)上記実施形態1〜4及び実施形態6においては、照明装置は一対の光源装置を備え、上記実施形態5においては、照明装置108は二対の光源装置を備えるが、本発明はこれに限定されるものではない。三対以上の光源装置を備えてもよい。
(4)上記実施形態5においては、照明装置108は、第1光源装置10及び第2光源装置20に対応する光合成部30と、第1光源装置11及び第2光源装置21に対応する光合成部31との2つの光合成部を備えるが、本発明はこれに限定されるものではない。照明装置は、二対の光源装置の全てに対応する単一の光合成部を備えてもよい。
(5)上記実施形態6においては、R1を80°としたが、本発明はこれに限定されるものではない。R1は90°より小さければよく、要するに、第1光源装置から一方の偏光からなる光として射出される光と、第1光源装置から他方の偏光からなる光として射出される光と、第2光源装置から一方の偏光からなる光として射出される光と、第2光源装置から他方の偏光からなる光として射出される光とが、第1レンズアレイにおいて略同一の領域に入射するように構成されていればよい。
(6)上記各実施形態においては、放物面リフレクターを有する光源装置を用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、楕円面リフレクターを有する光源装置を用いてもよい。この場合、光源装置は、楕円面リフレクターの焦点に集束する光をそのまま射出してもよいし、平行化レンズ等で平行化してから射出してもよい。
(7)上記各実施形態においては、光源装置として発光管と放物面リフレクターを有する光源装置を用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。光源装置としていわゆる固体光源装置(発光ダイオード等)を用いてもよい。
(8)上記実施形態1においては、光変調装置として3つの液晶型光変調装置を用いたプロジェクターを例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。1つ、2つ又は4つ以上の液晶型光変調装置を用いたプロジェクターにも適用可能である。
(9)上記実施形態1においては、透過型のプロジェクターを用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、反射型のプロジェクターを用いてもよい。ここで、「透過型」とは、透過型の液晶表示装置等のように光変調手段としての光変調装置が光を透過するタイプであることを意味しており、「反射型」とは、反射型の液晶表示装置等のように光変調手段としての光変調装置が光を反射するタイプであることを意味している。反射型のプロジェクターにこの発明を適用した場合にも、透過型のプロジェクターと同様の効果を得ることができる。
(10)上記実施形態1においては、プロジェクター1000の光変調装置として液晶型光変調装置400R,400G,400Bを用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。光変調装置としては、一般に、画像情報に応じて入射光を変調するものであればよく、マイクロミラー型光変調装置等を用いてもよい。マイクロミラー型光変調装置としては、例えば、DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)(TI社の商標)を用いることができる。
(11)本発明は、投写画像を観察する側から投写するフロント投写型プロジェクターに適用する場合にも、投写画像を観察する側とは反対の側から投写するリア投写型プロジェクターに適用する場合にも可能である。
(12)上記各実施形態においては、本発明の照明装置をプロジェクターに適用した例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明の照明装置を他の光学機器(例えば、光ディスク装置、自動車のヘッドランプ、照明機器等。)に適用することもできる。
10,11…第1光源装置、10ax,19ax…第1光源装置の光軸、12,22…発光管、14,24…放物面リフレクター、20,21…第2光源装置、20ax,29ax…第2光源装置の光軸、30,30a,31,32,34,36…光合成部、40,42…第1偏光分離合成部、48…第1偏光分離合成面、48a…第1反射面、50,52,54,56…第2偏光分離合成部、58,59…第2偏光分離合成面、58a…第2反射面、60…偏光変換反射部、62…(偏光変換反射部の)反射ミラー、64…λ/4板、70…λ/2板、100,109…照明装置、100ax,109ax…照明光軸、110…レンズインテグレーター光学系、120,128,129…第1レンズアレイ、122…第1小レンズ、130,139…第2レンズアレイ、132…第2小レンズ、140,149…偏光変換素子、150,159…重畳レンズ、200…色分離導光光学系、210,220…ダイクロイックミラー、230,240,250…反射ミラー、260,270…リレーレンズ、300R,300G,300B…集光レンズ、400R,400G,400B…液晶型光変調装置、500…クロスダイクロイックプリズム、600…投写光学系、1000…プロジェクター、SCR…スクリーン

Claims (7)

  1. 第1光源装置及び第2光源装置と、
    前記第1光源装置から射出される光と前記第2光源装置から射出される光とを合成し、所定の方向に向けて射出する光合成部と、
    前記光合成部からの光の面内光強度分布を均一にするレンズインテグレーター光学系とを備える照明装置であって、
    前記光合成部は、
    前記第1光源装置の光軸、前記第2光源装置の光軸及び前記照明装置の光軸(以下、前記照明装置の光軸のことを照明光軸という。)の全てに対して平行な平面を基準平面としたときにおいて、前記基準平面に直交する方向に沿って見たとき、
    前記第1光源装置側に配置され、前記照明光軸に対して略45°の角度で配置される第1偏光分離合成面を有する第1偏光分離合成部と、
    前記第2光源装置側に配置され、前記照明光軸に対して略45°の角度で配置され、かつ、前記第1偏光分離合成面と略垂直に配置される第2偏光分離合成面を有する第2偏光分離合成部と、
    前記光合成部が光を射出する方向とは反対側に配置される反射ミラーと、
    前記反射ミラーと、前記第1偏光分離合成部及び前記第2偏光分離合成部との間に配置されるλ/4板とを有し、
    前記照明装置は、前記第1光源装置から射出される光と、前記第2光源装置から射出される光とが、前記レンズインテグレーター光学系の第1レンズアレイにおいて略同一の領域に入射し、
    前記基準平面に直交する方向に沿って見たとき、
    前記第1光源装置の光軸と前記照明光軸との間の角度をR1とし、前記第2光源装置の光軸と前記照明光軸との間の角度をR2としたとき、
    前記第1光源装置及び前記第2光源装置は、「R1=R2」かつ「R1<90°」となるように配置され、
    前記第1光源装置から一方の偏光からなる光として射出される光と、前記第1光源装置から他方の偏光からなる光として射出される光と、前記第2光源装置から一方の偏光からなる光として射出される光と、前記第2光源装置から他方の偏光からなる光として射出される光とは、前記第1レンズアレイにおいて略同一の領域に入射することを特徴とする照明装置。
  2. 請求項1に記載の照明装置において、
    前記第1偏光分離合成面は、一方の偏光からなる光を通過させ、他方の偏光からなる光を反射し、
    前記第2偏光分離合成面は、一方の偏光からなる光を反射し、他方の偏光から
    なる光を通過させ、
    前記反射ミラー及び前記λ/4板を偏光変換反射部としたとき、
    前記第1光源装置から射出される光のうち一方の偏光からなる光は、前記第1偏光分離合成面を通過した後に、前記第2偏光分離合成面で前記第1レンズアレイに向けて反射され、
    前記第1光源装置から射出される光のうち他方の偏光からなる光は、前記第1偏光分離合成面で前記偏光変換反射部に向けて反射された後に、前記偏光変換反射部によって、一方の偏光からなる光として前記第1レンズアレイに向けて反射され、
    前記第2光源装置から射出される光のうち一方の偏光からなる光は、前記第2偏光分離合成面で前記偏光変換反射部に向けて反射された後に、前記偏光変換反射部によって、他方の偏光からなる光として前記第1レンズアレイに向けて反射され、
    前記第2光源装置から射出される光のうち他方の偏光からなる光は、前記第2偏光分離合成面を通過した後に、前記第1偏光分離合成面で前記第1レンズアレイに向けて反射され、
    前記第1光源装置から一方の偏光からなる光として射出される光と、前記第2光源装置から一方の偏光からなる光として射出される光とは、前記第1レンズアレイにおいて略同一の領域に入射し、
    前記第1光源装置から他方の偏光からなる光として射出される光と、前記第2光源装置から他方の偏光からなる光として射出される光とは、前記第1レンズアレイにおいて略同一の領域に入射することを特徴とする照明装置。
  3. 請求項1に記載の照明装置において、
    前記照明装置は、前記第1偏光分離合成部と前記第2偏光分離合成部との間に配置されるλ/2板をさらに有し、
    前記第1偏光分離合成面は、一方の偏光からなる光を通過させ、他方の偏光からなる光を反射し、
    前記第2偏光分離合成面は、一方の偏光からなる光を通過させ、他方の偏光からなる光を反射し、
    前記反射ミラー及び前記λ/4板を偏光変換反射部としたとき、
    前記第1光源装置から射出される光のうち一方の偏光からなる光は、前記第1偏光分離合成面を通過し、前記λ/2板で他方の偏光からなる光に変換された後
    に、前記第2偏光分離合成面で前記第1レンズアレイに向けて反射され、
    前記第1光源装置から射出される光のうち他方の偏光からなる光は、前記第1偏光分離合成面で前記偏光変換反射部に向けて反射された後に、前記偏光変換反射部によって、一方の偏光からなる光として前記第1レンズアレイに向けて反射され、
    前記第2光源装置から射出される光のうち一方の偏光からなる光は、前記第2偏光分離合成面を通過し、前記λ/2板で他方の偏光からなる光に変換された後に、前記第1偏光分離合成面で前記第1レンズアレイに向けて反射され、
    前記第2光源装置から射出される光のうち他方の偏光からなる光は、前記第2偏光分離合成面で前記偏光変換反射部に向けて反射された後に、前記偏光変換反射部によって、一方の偏光からなる光として前記第1レンズアレイに向けて反射され、
    前記第1光源装置から一方の偏光からなる光として射出される光と、前記第2光源装置から他方の偏光からなる光として射出される光とは、前記第1レンズアレイにおいて略同一の領域に入射し、
    前記第1光源装置から他方の偏光からなる光として射出される光と、前記第2光源装置から一方の偏光からなる光として射出される光とは、前記第1レンズアレイにおいて略同一の領域に入射することを特徴とする照明装置。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の照明装置において、
    前記第1偏光分離合成部及び前記第2偏光分離合成部は、プリズム型の偏光ビームスプリッターからなることを特徴とする照明装置。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の照明装置において、
    前記第1偏光分離合成部及び前記第2偏光分離合成部は、ワイヤーグリッド型の偏光板からなることを特徴とする照明装置。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の照明装置において、
    前記第1光源装置及び前記第2光源装置を一対の光源装置としたとき、
    前記照明装置は、二対以上の光源装置を備えることを特徴とする照明装置。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の照明装置と、
    前記照明装置からの照明光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、
    前記光変調装置からの変調光を投写画像として投写する投写光学系とを備えることを特徴とするプロジェクター。
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