JP5003197B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は,像担持体を用いて画像形成する電子写真方式の画像形成装置に関する。さらに詳細には,像担持体に潤滑剤を塗布するための塗布ブラシを有する画像形成装置に関するものである。
従来より,トナー像を担持する像担持体には,適宜,潤滑剤が塗布されている。これは主に,転写時のトナーの離型性向上のため,および,クリーニングブレード等による摺擦箇所の双方の摩耗低減のためである。このような潤滑剤塗布装置としては,回転するブラシを,固形潤滑剤と像担持体との両方に接触させるように配置したものが知られている。このようなものでは,固形潤滑剤をバネ力や自重によってブラシに押圧させている。そして,ブラシによって,固形潤滑剤を掻き取り,掻き取った潤滑剤を像担持体に塗布するものである。
このような潤滑剤を塗布する装置では,適量の潤滑剤を長期にわたって安定して供給することが求められる。塗布量が不足すると,十分なトナーの離型性が得られない。逆に塗布量が多すぎると,例えば,感光体から中間転写ベルトにトナー像を転写する画像形成装置では,感光体に塗布された潤滑剤が,感光体を介して中間転写ベルトに付着することがある。その場合には,中間転写ベルトの離型性が上昇してしまうため,感光体から中間転写ベルトへの転写性が逆に低下する原因となる。
また,一般にこのような固形潤滑剤では,少なくとも像担持体の寿命までは安定した供給量が得られることが望ましい。すなわち,潤滑剤の残量が減少しても,その塗布量に大きな変化が無いことが望まれる。そこで,例えば,特許文献1に記載されている潤滑剤塗布装置では,固形潤滑剤を,潤滑剤とホルダとの自重によってブラシに押圧させている。これにより,潤滑剤をブラシに押圧する力を小さく保ち,潤滑剤の供給量を極力抑えるとともに,ブラシの毛倒れも防止するとされている。
また,ループ形状のブラシと直毛形状のブラシとを周方向に混在させたブラシローラを用いて潤滑剤を塗布する画像形成装置も開示されている(例えば,特許文献2参照。)。この文献によれば,直毛形状のブラシのみの場合に比べ,NOxを取り除いて像流れを防止できるとされている。また,ループ形状のブラシのみの場合に比べ,像担持体やクリーニングブレードの摩耗を少なくできるとされている。
特開2003−57996号公報 特開2001−51549号公報
しかしながら,前記した特許文献1に記載の装置では,長期にわたる供給が特に目的とされているため,固形潤滑剤の押圧力がかなり小さくされている。そのため,像担持体への潤滑剤の塗布量が少なく,像担持体の十分な離型性が得られないおそれがある。また,自重を利用しているため,固形潤滑剤をブラシの上方に配置する必要がある。そのため,配置に制限があるという問題点があった。また,特許文献2に記載の装置では,直毛形状とループ形状との混在したブラシを製造することは難しく,コスト高の要因となるという問題点があった。
また,バネ等の弾性部材によって固形潤滑剤をブラシに押し付けるものでは,固形潤滑剤が使用によって小さくなってくると,バネの圧縮量が減少する。そのため,固形潤滑剤をブラシに押圧する押圧力が小さくなるので,潤滑剤の塗布量が減少するおそれがある。それを防止するために,バネ定数の小さいバネを使用して圧縮量を大きくとる方法もある。しかし,その場合はバネが大きくなり,バネのためのスペースが大きく必要となるという問題点があった。ここで,圧縮量とは,自然状態のバネの長さと圧縮時のバネの長さとの差を表す。
本発明は,前記した従来の装置が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,適量の潤滑剤を長期にわたって安定して供給するとともに,潤滑剤塗布のための装置がコンパクトで配置が容易であるような塗布ブラシを用いた画像形成装置を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた本発明の画像形成装置に用いる塗布ブラシは,シャフトと,シャフトの表面に配置された基布と,基布に植設されたループ形状のブラシ毛とを有する塗布ブラシであって,ブラシ毛がなす層の,次式により定義される剛毛度Gが,1000≦G≦10000の範囲内にあるものである。
G = (3π・E・M・D4)/(64・L3
ここで,
Eはブラシ毛の繊維のヤング率(N/m2),
Mはブラシ毛の植毛密度(本/(25.4mm)2),
Dはブラシ毛の繊維径(m),
Lは次式により定義されるブラシ毛の仮想繊維長L(m),
L = (Db−Ds−2・T)/2
ここで,
Dsはシャフトの外径(m),
Tは基布の厚さ(m),
Dbは塗布ブラシの外径(m)。
このようなものであれば,ブラシ毛の剛毛度Gが適切な範囲である塗布ブラシが選択される。従って,固形潤滑剤をバネによって押圧されるものとすることができる。すなわち,配置の向きに制限はない。また,使用の初期において固形潤滑剤を押圧する押圧力が大きい場合でも,使用の後期において固形潤滑剤を押圧する押圧力が小さくなった場合でも,いずれも適切な量の潤滑剤を掻き取ることができる。これにより,像担持体に対して,常に適切な離型性を付与することが可能である。従って,適量の潤滑剤を長期にわたって安定して供給するとともに,潤滑剤塗布のための装置がコンパクトで配置が容易なものとなっている。
特に,本発明は,像担持体と,固形潤滑剤と,固形潤滑剤を掻き取って像担持体に塗布する塗布ブラシと,固形潤滑剤を塗布ブラシに向かって押圧するバネ部材とを有する画像形成装置であって,バネ部材による塗布ブラシに対する押圧力は,固形潤滑剤の使い始めから使い終わりまで3〜9N/mの範囲内であって,固形潤滑剤の消費とともに減少していくものである。
さらに,本発明では,固形潤滑剤を塗布ブラシに向かって押圧するバネ部材を使用する。それも,圧縮量の最大値があまり大きくないものを使用する。このようにしたのでコンパクト化にさらに寄与している。しかしその押圧力は,固形潤滑剤の使用の初期と終期とで大きく異なるものとなる。本発明では,バネ部材による押圧力が,固形潤滑剤が新品の場合で9N/m,固形潤滑剤が残りわずかの状態で3N/m程度の範囲内である。さらに,本発明では,固形潤滑剤として,その鉛筆硬度がHB相当のものを使用することが望ましい。
本発明の画像形成装置によれば,適量の潤滑剤を長期にわたって安定して供給するとともに,潤滑剤塗布のための装置がコンパクトで配置が容易である。
以下,本発明を具体化した最良の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,いわゆるタンデム方式のカラー画像形成装置に本発明を適用したものである。
本形態の画像形成装置1は,図1に示すように,中間転写ベルト11に沿って各色のイメージングユニット12Y,12M,12C,12Kが配置されたものである。中間転写ベルト11の周囲にはさらに,2次転写ローラ13および中間転写クリーニング部14も設けられている。画像形成時には,中間転写ベルト11は,図中反時計回りに回転する。なお,各イメージングユニット12Y,12M,12C,12Kは,いずれもほぼ同様の構成である。以下では,各色を表す添え字を省略して,イメージングユニット12という。本形態の画像形成装置1では,イメージングユニット12がそれぞれユニット化され,交換可能にされている。
イメージングユニット12の概略構成を図2に示す。イメージングユニット12は,感光体21を中心に,クリーニング部22,帯電部23,露光部24,現像部25を有している。また,感光体21に対して,中間転写ベルト11をはさんで反対側には,1次転写ローラ26が配置されている(図1参照)。ここで,感光体21および帯電部23,露光部24,現像部25,1次転写ローラ26はいずれも一般的な画像形成装置に使用されているものである。
さらに,本形態では,図2に示すように,クリーニング部22のハウジング30内にクリーニングブレード31,塗布ブラシ32,固形潤滑剤33,ホルダ34,押圧バネ35,フリッカー36を有している。クリーニングブレード31は,その図中上部の一辺が感光体21に当接されている。
塗布ブラシ32は,図3の断面図に示すように,基布42にループ形状のブラシ毛43が植えられたものがシャフト41の外周に巻き付けられて接着されたものである。ここで,ループ形状とは,ブラシ毛43の繊維の両端部が基布42に固定されているものである。基布42は,例えば,厚さ0.5mm程度のナイロンやポリエステル,アクリルなどからなる繊維を網目構造に織り込んだ平面状のものであり,その一面に例えば導電性ナイロンの繊維がループ形状に一様に植毛されている。また,樹脂シートやゴムシートを基布として用いることもできる。なお,この図では,基布42の厚さを他の部分に比してかなり大きく描いている。
また,この塗布ブラシ32は,クリーニング部22のハウジング30の中で,クリーニングブレード31の図2中上方に配置されている。また,塗布ブラシ32は,そのブラシ毛43のループ部が,感光体21の表面に接触するように配置されている。そして,塗布ブラシ32は画像形成時には,図中矢印で示すように,感光体21の回転によって連れ回りされ,ウイズ回転方向に回転される。すなわち,塗布ブラシ32の配置は,感光体21の回転に関して,クリーニングブレード31の上流で1次転写部の下流の位置となっている。
ここで,
シャフト41の外径をDs(m),
基布42の厚みをT(m),
塗布ブラシ32全体の外径をDb(m)とすると,
ブラシ毛43の仮想繊維長L(m)は,これらを用いて次の式1で求められる。なお,これらのパラメータに関する寸法は,いずれも新品(使用開始初期)の塗布ブラシ32における数値とする。
L = (Db−Ds−2・T)/2 …(式1)
なお,仮想繊維長とは,図3に示すように,自然状態の塗布ブラシ32において,ブラシ毛43の根元(基布42の表面)から,ループ先端部までの長さを表す。これは一般に,ループ全体に用いられている繊維の長さの2分の1よりはやや短い。
さらに,本形態では,次の式2によって求められる剛毛度G(塗布ブラシ32の毛の硬さ)が,1000≦G≦10000の範囲内となるような塗布ブラシ32を選択して使用する。
G = (3π・E・M・D4)/(64・L3) …(式2)
ここで,
Eは繊維のヤング率(N/m2),
Mはブラシ毛43の植毛密度(本/(25.4mm)2),
Dは繊維径(m)である。
また,Lは式1で求めたブラシ毛43の仮想繊維長である。
なお,Mの植毛密度は,基布42のいわゆる1インチ四方あたりに植毛されているブラシ毛43の植毛箇所の数に相当する。
固形潤滑剤33は,ステアリン酸亜鉛等の潤滑剤を固めて成形したものである。固形潤滑剤33は,図2中奥行き方向に感光体21の軸方向長さと同程度の長さに形成され,図中右端面がホルダ34に固定されている。さらに,そのホルダ34は押圧バネ35によって,図中左向きに押圧されている。これにより,固形潤滑剤33の図中左端面は,塗布ブラシ32のブラシ毛43のループ先端部に常時接触するようにされている。なお,押圧バネ35の図中右端部は,クリーニング部22のハウジング30に固定されている。また,押圧バネ35は,塗布ブラシ32の軸方向(図中奥行き方向)に,複数個がバランスよく配置されている。
ここでは,固形潤滑剤33として,塗布ブラシ32との接触部分における図2中左右方向の厚さが,新品状態で約5mmのものを使用している。この固形潤滑剤33の大きさは,適量の塗布によればイメージングユニット12の寿命まで十分塗布可能な最小の量として選択されている。また,押圧バネ35としては,最も圧縮した状態の圧縮量が10mm程度のものを使用している。この程度の大きさであれば,クリーニング部22内に収納することは容易であり,図示のような配置を採用することができる。新品状態では,この押圧バネ35はほぼ限界まで圧縮された状態となる。
本形態では,上記のように固形潤滑剤33の大きさと押圧バネ35の長さとが設定されているので,固形潤滑剤33が新品の場合と,消耗によってほとんど無くなった状態とで,その押圧力はかなり異なるものとなる。例えば,新品の状態ではその押圧力が約9Nであったものが,寿命の直前では,新品の場合の半分以下の約3Nの押圧力となる。本形態の塗布ブラシ32は,この固形潤滑剤33の塗布ブラシ32に対する押圧力が3N〜9Nの範囲内での使用に適している。本形態では,塗布ブラシ32の剛毛度Gを上記の範囲内のものとしているので,このように押圧力が変化しても適切な塗布量が維持される。また,固形潤滑剤33の鉛筆硬度がHB相当である場合に特に適している。
直毛形状のブラシが,その繊維の先端部分が接触する構成であるのに対して,ループ形状では,その繊維の中央部分が接触する。本形態の塗布ブラシ32では,ブラシ毛43がループ形状であるので,対向する部材との距離や押圧力に応じて,例えば図4に示すように変形する。そのため,固形潤滑剤33による押圧力が小さい場合には接触している繊維長さが短く,押圧力が大きい場合には接触している繊維長さが長い。そのため,上記のように押圧力が変化しても,同時にブラシ毛43の接触面積が変化するので,塗布ブラシ32全体としての単位面積当たりの押圧力の変化は小さい。
また,フリッカー36は,多少の弾力性を有する薄い板状の部材の一辺部を辺に沿って曲げた形状となっている。そして,その曲げられた図2中左端部は自由端とされ,図中右端部がクリーニング部22のハウジング30に固定されている。さらに,曲げられた一辺の先端部が塗布ブラシ32のブラシ毛43のループ先端部に接触する位置に固定されている。これにより,塗布ブラシ32が回転すると,ブラシ毛43のループ先端部がフリッカー36によってはじかれる。これにより,塗布ブラシ32に付着した付着物がはじき飛ばされるようになっている。
なお,このフリッカー36は,塗布ブラシ32の回転方向に関して,固形潤滑剤33より上流で感光体21より下流の位置に配置される。そのため,塗布ブラシ32によって掻き取られた潤滑剤は,フリッカー36によってはじき飛ばされることはなく,感光体21に塗布される。一方,感光体21に触れることによって塗布ブラシ32に付着したトナー等の付着物は,フリッカー36によって除去することができる。
次に,剛毛度Gの計算式(式2)について説明する。まず,塗布ブラシ32のブラシ毛43の1本について,図5に示すように,片持ち梁で近似する。片持ち梁では,その先端に荷重Wを受けたときのたわみ量ΔUは,次の式3で表すことができる。
ΔU = W・L3 / 3・E・I …(式3)
ここで,Lは式1で求めた仮想繊維長,Eはブラシ毛43のヤング率,Iは断面2次モーメントである。
さらに,ブラシ毛43を円柱状と仮定すると,断面2次モーメントIは,次の式4で求められる。
I = π・D4 / 64 …(式4)
ここで,Dは,繊維の断面の直径(以下,繊維径)である。
また,繊維1本についての剛性率G’は,荷重Wとたわみ量ΔUとの比として,次の式5で表される。
G’ = W / ΔU …(式5)
式3,式4,式5より,繊維1本についての剛性率G’は,次の式6で表すことができる。
G’ = (3π・E・D4)/(64・L3) …(式6)
ブラシの場合では,一般に複数の繊維の密集度合いによって剛性が上がる。そこで,本形態では,塗布ブラシ32全体としての剛毛度Gを,上記の1本のブラシ毛43の剛性率G’を用いて以下の式7で定義した。
G = G’・ M …(式7)
ここで,Mは塗布ブラシ32の植毛密度である。これより,式2によって剛毛度Gが表される。
次に,繊維径Dの求め方について説明する。一般に,繊維の太さは,長さと重量との関係として単位がデシテックスの数値で表現される。たとえば,Xデシテックスの繊維とは,長さ10000mの繊維の重量がXgであることを意味する。ここで,繊維の比重をρ(g/m3),長さ10000mの繊維の体積をV(m3)とすると,次の式8,式9が成り立つ。
V = 10000・π・(D/2)2 …(式8)
X = ρ・V …(式9)
これより,比重がρ(g/m3)で,Xデシテックスの繊維の繊維径Dは,次の式10で求めることができる。
D = 0.02 ・ √(X/(π・ρ)) …(式10)
例えば,X=6.9デシテックスの導電性ナイロン繊維の繊維径Dを求める。導電性ナイロンの比重ρが,1.24×106(g・m3)であることから,これらの数値を上記の式10に代入して,繊維径Dは以下のように求められる。
D = 0.02 ・ √(6.9/π×1.24×106
= 2.66×10-5(m)
これにより,塗布ブラシ32に用いられているブラシ毛43の繊維について,デシテックスで表示されている数値から繊維径Dを求めることができる。そして,式1から仮想繊維長Lが求められるので,市販されているブラシについても,式2から剛毛度Gを算出することができる。従って,1000≦G≦10000の範囲内となるブラシを選択することは容易である。
次に,本形態の画像形成装置1による画像形成方法について説明する。画像形成時には,感光体21は図2中時計回りに回転する。そして,帯電部23によって感光体21の表面がほぼ均一に帯電される。次に,露光部24によって,画像データに基づいて露光され,感光体21の表面に静電潜像が形成される。さらにその静電潜像が,現像部25において現像され,感光体21の表面にトナー像が形成される。形成されたトナー像は,1次転写ローラ26によって,中間転写ベルト11へ転写される(図1参照)。転写後も感光体21上に残留したトナーは,クリーニング部22のクリーニングブレード31によって掻き取られる。
このとき,塗布ブラシ32は,そのブラシ毛43が感光体21と接触するように配置されている。そのため,感光体21の回転によって連れ回り,図2中反時計回りに回転される。そして,固形潤滑剤33は,押圧バネ35によって塗布ブラシ32に押圧されている。従って,塗布ブラシ32のブラシ毛43の先端部は,回転により感光体21の表面と固形潤滑剤33の表面とに交互に接触される。そのため,塗布ブラシ32は,図2中右方で固形潤滑剤33を適量掻き取り,左方で感光体21に塗布することになる。感光体21と塗布ブラシ32とが回転されているので,感光体21の表面にはまんべんなく潤滑剤が塗布される。その後,感光体21のうち潤滑剤が塗布された部分は,さらに回転してクリーニングブレード31に接触する。これにより,塗布ブラシ32により塗布された潤滑剤が,よりまんべんなく塗布された状態である膜状となる。
なお,塗布ブラシ32の配置から,塗布ブラシ32が感光体21と接触するときには,感光体21には残留トナーが付着した状態となっている。そのため,感光体21の表面に付着していたトナー等が,塗布ブラシ32に多少付着することがある。その場合でも,さらに回転された塗布ブラシ32がフリッカー36に接触するので,ブラシ毛43がはじかれて付着物は除去される。
次に,各種の塗布ブラシについて,剛毛度Gを算出した結果を,図6に示す。このうち,実施例1〜実施例6の6例が,1000≦G≦10000の範囲内のものである。ここでは,いずれも電導性ナイロン繊維のブラシとした。そして,比較例1は各実施例に比較してブラシ毛の繊維が細く長めであるブラシであり,剛毛度Gは1000より小さい。また,比較例2〜比較例5は実施例に比較してブラシ毛の植毛密度や繊維径が大きく,剛毛度Gは10000より大きい。
次に,本発明者らは,塗布ブラシの種類による画質への影響を調べた。ここでは,試験機としてコニカミノルタビジネステクノロジーズ製のbizhubC450(A4Yで35枚/分の速度のMFP)を用いた。これのクリーニング部の塗布ブラシを,図6に示した各ブラシで置き換える改造を施して試験を実施した。この試験では,画像濃度が各色5%でトータル20%のチャートを100枚印刷した後に,ブルー線画像のチャートをプリントした。そのチャートの線画の中抜けレベルを目視によってランクで評価した。
なお,ここで用いた塗布ブラシ32はいずれも,シャフト径6mm,基布厚み0.5mmの導電性ナイロン繊維のブラシである。感光体21の塗布ブラシ32に対する食い込み量は約0.5mmとした。塗布ブラシ32は感光体21に連れ回り,線速度比0.7程度でウイズ回転した。また,固形潤滑剤33としては,その鉛筆硬度がHB相当のもので,初期厚さ5mmのものを使用した。フリッカー36は,0.5mm厚のPETシートとし,塗布ブラシ32への食い込み量は0.5mmとした。クリーニングブレード31の当接力は23N/mとした。
本試験機では,塗布ブラシ32に対する固形潤滑剤33の押圧力は,使い始めで約9N/m,ほとんど無くなった使い終わり時期では約3N/mであった。そこで,本試験では固形潤滑剤33の押圧力を3N/m,6N/m,9N/mの3段階に変化させ,それぞれの場合についての画質評価を行った。
評価基準は,以下の通りとした。
R5:拡大して見ても中抜けが見られない場合
R4:肉眼では中抜けが見られない場合
R3:肉眼でも中抜けがわずかに見られる場合
R2:中抜けが見られる場合
R1:中抜けがかなり見られる場合
なお,このうちR5〜R4の範囲は,発明者の基準において許容範囲内の画質として認めたものである。そこで,
R5〜R4の範囲内の場合に○
それより下のものに×
とした。
さらに,総合評価として,
3N/m,6N/m,9N/mのすべての場合に○であった場合に○
一つでも×があった場合に×
とした。
試験の結果は図7に示す通りとなった。実施例1〜6のものはいずれも,固形潤滑剤33の押圧力がいずれの値の場合においても,肉眼では中抜けが見られない良好な画質の画像が得られた。一方,剛毛度Gが小さい比較例1では,固形潤滑剤33の押圧力が小さい場合に特に画質が悪かった。また,剛毛度Gが大きい比較例2〜5では,固形潤滑剤33の押圧力が大きい場合に特に画質が悪かった。従って,総合評価としては,実施例1〜6は良好であり,そのほかの比較例1〜5は不良であった。
すなわち,Gが1000より小さいと,固形潤滑剤33の掻き取り量が少なく,特に固形潤滑剤33が消耗した耐久末期において,感光体21に十分な潤滑剤を塗布できない。また,Gが10000より大きいと,固形潤滑剤33の掻き取り量が多すぎる。そのため,過剰となった潤滑剤が中間転写ベルト11にまで付着し,感光体21から中間転写ベルト11への転写性が悪化する。その場合には,特に耐久の初期において,転写不良が発生した。また,掻き取り量が多すぎると,イメージングユニット12の寿命以前に,固形潤滑剤33がなくなってしまう場合もある。これらのことから,1000≦G≦10000の範囲内の塗布ブラシ32を選択することが望ましい。
以上詳細に説明したように,本形態の画像形成装置1によれば,剛毛度Gが1000≦G≦10000の範囲内である塗布ブラシ32を選択することにより,固形潤滑剤33を適度に掻き取ることができる。また,固形潤滑剤33が消耗して押圧バネ35の圧縮量が小さくなり,固形潤滑剤33を塗布ブラシ32に押圧する力が小さくなった場合でも,安定した塗布量を維持できる。従って,ユニットの寿命まで安定して適量の潤滑剤の供給ができるとともに,固形潤滑剤33をほとんど使い切ることができる。このことから,固形潤滑剤33の大きさや押圧バネ35の長さを比較的小さく抑えることができるので,潤滑剤塗布のための構成がコンパクトな構成となっている。さらに,押圧バネ35による押圧であることから,塗布ブラシ32と固形潤滑剤33との配置に特別な制限はなく,配置が容易である。
なお,本形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。
例えば,塗布ブラシ32としては,導電性ナイロン繊維のものに限らず,レーヨン,アクリル等の合成繊維のブラシでもよい。また,導電性繊維に限らず絶縁性繊維でもよい。また,固形潤滑剤33の鉛筆硬度や押圧構成等は,本形態に限らない。また,固形潤滑剤33としては,ステアリン酸亜鉛に限らず,ステアリン酸マグネシウム,ステアリン酸リチウム等の各種の脂肪酸金属塩が使用できる。また,タンデム方式のカラー画像形成装置に限らず,複写機,プリンタ,FAX等の画像形成装置またはモノクロの画像形成装置にも適用可能である。
本形態に係る画像形成装置の主要部の概略構成図である。 本形態に係るイメージングユニットの概略構成図である。 塗布ブラシの概略断面図である。 塗布ブラシのブラシ毛の状態を示す説明図である。 塗布ブラシのたわみ状態を示す模式図である。 各種の塗布ブラシについて算出した剛毛度Gを示す図表である。 各種の塗布ブラシを使用した画質の中抜けランクを示す図表である。
符号の説明
1 画像形成装置
21 感光体
32 塗布ブラシ
33 固形潤滑剤
35 押圧バネ
41 シャフト
42 基布
43 ブラシ毛

Claims (1)

  1. 像担持体と,固形潤滑剤を掻き取って前記像担持体に塗布する塗布ブラシと,固形潤滑剤を前記塗布ブラシに向かって押圧するバネ部材とを有する画像形成装置において,
    前記バネ部材による前記塗布ブラシに対する押圧力は,固形潤滑剤の使い始めから使い終わりまで3〜9N/mの範囲内であって,固形潤滑剤の消費とともに減少していくものであり,
    前記塗布ブラシは,
    シャフトと,
    前記シャフトの表面に配置された基布と,
    前記基布に植設されたループ形状のブラシ毛とを有し,
    前記ブラシ毛がなす層の,次式により定義される剛毛度Gが,1000≦G≦10000の範囲内にあることを特徴とする画像形成装置,
    G = (3π・E・M・D4)/(64・L3
    ここで,
    Eは前記ブラシ毛の繊維のヤング率(N/m2),
    Mは前記ブラシ毛の植毛密度(本/(25.4mm)2),
    Dは前記ブラシ毛の繊維径(m),
    Lは次式により定義される前記ブラシ毛の仮想繊維長L(m),
    L = (Db−Ds−2・T)/2
    ここで,
    Dsは前記シャフトの外径(m),
    Tは前記基布の厚さ(m),
    Dbは前記塗布ブラシの外径(m)。
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