JP4982961B2 - 部品内蔵配線基板の製造方法 - Google Patents
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Description
図6は、抵抗素子の形態のひとつを示したものであり、配線層11aが形成されたコア基板10の表面に配置した配線電極11b、11c間に、スクリーン印刷法によりカーボンペーストを印刷し、加熱硬化して抵抗体51を形成して、受動素子内蔵のプリント配線板としたものである。
図7は、抵抗素子の別の形態を示したものであり、配線層11aが形成されたコア基板10の表面にめっきにより抵抗金属薄膜による抵抗体52を形成し、その両端に配線電極11b、11cを形成し、受動素子内蔵のプリント配線板としたものである。
配線層11aが形成されたコア基板10の表面にプリプレグを積層する等の方法で接着層42を形成する。
さらに、下部電極12が形成されたシート状キャパシタを積層し、上部電極13、引き出し配線層14及びビア15を形成し、下部電極12が引き出し配線層14とフィルドビア15にて電気的に接続されたキャパシタ素子60bを形成して、受動素子内蔵のプリント配線板としたものである。
この方法は図8で示した方法に比べ、フォトリソ法を使うため精度の良いキャパシタ素子形成が可能であり、樹脂製のプリント基板に形成する場合でも、予め誘電体層を高温焼成できるため電気的特性が安定するという利点がある。
レーザートリミングはレーザーにより抵抗体やキャパシタ素子の上部電極を加工し、抵抗体は高抵抗に、キャパシタ素子は低容量に調整する技術であり,この処理により±1%以下の精度に仕上げることができる。
ンサの容量調整に関する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
この方法によれば基板上に形成された厚膜コンデンサの上部電極の縁から中央に向かってレーザー照射を断続的に行い,切削ラインを形成することで上部電極の面積を減少させコンデンサ容量を調整することが可能である。
図6で示したカーボンペースト抵抗体や図8で示した導電性ペーストによるキャパシタ素子の上部電極など樹脂を含む焼成体からなる電極に対してはYAGの基本波である1064nmの波長で加工可能である。
また、図7で示した金属薄膜による抵抗体についても膜厚が1μm以下の薄い膜であるためYAG基本波での加工が可能である。
従って、金属箔からなる上部電極のトリミングにYAGレーザーを使用する場合は2次高調波(532nm)や3次高調波(355nm)を使用する必要がある。
これは、上記上部電極に金属箔を使ったキャパシタ素子へのYAGレーザーによるトリミングの適用を阻害する要因となっている。
本発明は、上記問題点に鑑み考案されたものであり、レーザートリミングによる精度の高い容量調整が可能な上部電極を備えた部品内蔵用コンデンサ及びそれを用いた受動素子内蔵配線基板並びにその製造方法を提供することを目的とする。
(a)誘電体層の両側に金属箔が積層された積層キャパシタ材の一方の面の金属箔をパターニング処理して下部電極を形成する工程
(b)前記下部電極−誘電体層−金属箔からなる積層キャパシタ材の下部電極を下にして配線基板上に積層する工程。
(c)前記積層キャパシタ材の金属箔をパターニング処理して外周部電極を形成する工程。
(d)前記外周部電極の内側に導電ペーストをスクリーン印刷し、加熱硬化して内部電極を形成し、外周部電極と内部電極とからなる上部電極を形成する工程。
(e)前記内部電極にレーザー照射を行い,内部電極の一部を除去することで容量調整を行う工程。
また、2次高調波や3次高調波を備えたYAGレーザーを使う必要がなくなり、トリミング工程の時間短縮と併せて、レーザートリミング装置のコストアップを抑えることができる。
図1(a)は、本発明の部品内蔵基板用コンデンサ及びそれを用いた受動素子内蔵配線基板の一実施例を示す模式構成断面図である。
本発明の受動素子内蔵配線基板100は、配線層11aが形成されたコア基板10の一方の面に接着層41を介して部品内蔵基板用コンデンサ20が形成されたものである。
部品内蔵基板用コンデンサ20は、誘電体層21の一方の面に金属箔からなる下部電極31aと、他方の面に金属箔からなる外周部電極33aと硬化した導電性ペーストからなる内部電極35とからなる上部電極30とで構成されている。
部品内蔵基板用コンデンサ20は、上部電極30を構成している内部電極35が硬化した導電性ペーストで形成されているため、YAGレーザー基本波によるレーザートリミングによる高精度の容量調整が可能となる。
図2(a)〜(e)及び図3(f)〜(h)は、本発明の部品内蔵基板用コンデンサ及びコンデンサ内蔵配線基板の製造方法の一実施例を工程順に示す模式構成部分断面図である。
まず、誘電体層21の両面に金属箔が積層されたシート状キャパシタ材を準備する(図2(a)参照)。
金属箔としては、銅箔、ニッケル箔、アルミニウム箔等が使用可能であるが、銅箔が好ましい。
また、シート状キャパシタ材としては、interraHKシリーズ(Dupont製)やFaradFlex(OAK−MITUI製)等の市販品を用いることが出来る。
次に、配線層11aが形成されたコア基板10の一方の面にプリプレグを積層する等の方法で接着層41を形成し、上記下部電極31aが形成されたシート状キャパシタ材を下部
電極31aを下にして接着層41に積層して(図2(c)参照)、コア基板10の一方の面に接着層41、下部電極31a、誘電体層21及び金属箔31を形成する(図2(d)参照)。
ここでは、コア基板10上に接着層を介して下部電極31aが形成されたシート状キャパシタ材を積層したが、ビルドアッププロセスを適用した下部電極、誘電体層及び上部電極を形成する方法を用いても良い。
さらに、ビア用孔22のデスカム処理、触媒核付与及び無電解銅めっきを行って、めっき下地導電層(特に、図示せず)を形成し、めっき下地導電層をカソードにして電解銅めっきを行い、所定厚の導体層32を形成し、金属箔31と導体層32とからなる複合導体層33及びフィルドビア34を形成する(図3(f)参照)。
ここで、引き出し配線層33bはフィルドビア34にて下部電極31aと電気的に接続される。外周部電極33aはフォトリソ法でパターニング処理するので、精度の高い外周部電極が形成される。
また、外周部電極33aは、必ずしも外周を全て囲む形状でなくてもよく、図5(b)〜(e)に示す外周部電極33c、外周部電極33d、外周部電極33e及び外周部電極33fのように一部が離れている(枠が切れている)状態であってもよい。
精度保持の観点からコンデンサ電極の外周の半分以上に電極が設けられているのが好ましい。
部品内蔵基板用コンデンサ20は、下部電極31a及び上部電極30の外周部電極33aが高精度に加工されているので、精度の高いコンデンサが形成されるが、さらに容量の微調整が必要な場合は、YAGレーザー基本波にて内部電極35の一部をレーザートリミングすることによりレーザートリミングによる除去部35aを形成して容量調整を行う。
また、この事例では、部品内蔵基板用コンデンサを内蔵した受動素子内蔵配線基板について説明したが、抵抗素子、インダクタ素子等を内蔵した受動素子内蔵配線基板としても良い。
11a……配線層
11b、11c……配線電極
20……部品内蔵基板用コンデンサ
21、61、62……誘電体層
22……ビア用孔
30、13……上部電極
31……金属箔
31a、12……下部電極
32……導体層
33……複合導体層
33a……外周部電極
33b、14……引き出し配線層
34、15……フィルドビア
35……内部電極
35a……レーザートリミングによる除去部
41、42……接着層
50a、50b……抵抗素子
51、52……抵抗体
60a、60b……キャパシタ素子
100……受動素子内蔵配線基板
Claims (1)
- 少なくとも
(a)誘電体層の両側に金属箔が積層された積層キャパシタ材において、一方の面の前記金属箔をパターニング処理して下部電極を形成する工程、
(b)前記下部電極−前記誘電体層−前記金属箔からなる前記積層キャパシタ材を、前記下部電極を下にして配線基板上に積層する工程、
(c)前記積層キャパシタ材の前記金属箔をパターニング処理して、外周部電極を形成する工程、
(d)前記外周部電極の内側に導電ペーストをスクリーン印刷し、加熱硬化して内部電極を形成し、前記外周部電極と前記内部電極とからなる上部電極を形成する工程、
(e)前記内部電極にレーザー照射を行い,前記内部電極の一部を除去することで容量調整を行う工程、
を具備することを特徴とする部品内蔵配線基板の製造方法。
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