JP4678065B2 - ダンパ装置、それを用いた高圧ポンプおよびその製造方法 - Google Patents

ダンパ装置、それを用いた高圧ポンプおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、流体の圧力脈動を減衰するダンパ装置、およびこれを用いた高圧ポンプに関する。
従来、プランジャの往復移動によって生じる燃料の圧力脈動を減衰するダンパ装置を備えた高圧ポンプが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示されたダンパ装置では、2枚の金属製ダイアフラムを接合してなるダンパ部材が流体室に設置されている。このダンパ部材のダンパ室には、大気圧以上の圧力の気体が封入されている。ダイアフラムは、皿状に形成され、可動部としての略円形の領域とその外周側に位置する非可動部としての領域とに分けられる。流体室内の燃料の圧力が変動すると、この圧力変動に応じて2枚のダイアフラムの可動部同士の相対的な位置が変位することでダンパ部材のダンパ室の容積が変化する。これにより、ダンパ部材は、流体室内の燃料の圧力脈動を減衰する効果を発揮する。
ところで、例えば高圧ポンプを搭載した車両のエンジンが停止しているときなど、ダンパ部材が設置された流体室は、大気圧と同等の圧力となる(以下、このときの流体室の状態を「非作動状態」とする)。そのため、このとき、ダンパ部材は、2枚のダイアフラムの可動部が互いに離れる方向へ膨らんだ状態となる。この状態においては、ダンパ部材の可動部と非可動部との境界近傍に応力が生じている。その後、高圧ポンプが作動を開始することで流体室内の燃料の圧力が上昇する(以下、このときの流体室の状態を「作動開始時状態」とする)と、ダンパ部材は、2枚のダイアフラムの可動部が互いに近づく方向へ変位し、ダンパ室の容積が減少した状態となる。一方、高圧ポンプの作動中においては流体室内の燃料の圧力が変動し(以下、このときの流体室の状態を「作動中状態」とする)、ダンパ部材は、流体室内の燃料の圧力変動に応じて2枚のダイアフラムの可動部が互いに近づいたり離れたりする方向へ変位することでダンパ室の容積の増減が繰り返される状態となる。
流体室の状態が「非作動状態」から「作動開始時状態」へ移行するとき、および「作動中状態」にあるとき、ダンパ部材のダイアフラムの可動部の位置が変動するため、ダンパ部材に生じる応力も変動する。ダイアフラムの可動部の変位の幅は、流体室の状態が「作動中状態」にあるときよりも、「非作動状態」から「作動開始時状態」へ移行するときのほうが大きい。そのため、流体室の状態が「非作動状態」から「作動開始時状態」へ移行するときのダイアフラムの可動部の変位、およびその回数は、ダンパ部材の耐用期間に大きく影響する。
例えば、近年、燃費向上のために車両のアイドリングを一時的に停止させるといったことが行われている。この場合、流体室の状態が「非作動状態」から「作動開始時状態」へ移行する回数が増大する。また、エンジンの始動性向上のためにエンジン始動時に高圧ポンプへの燃料の供給圧を高めるといったことも行われている。この場合、流体室の状態が「非作動状態」から「作動開始時状態」へ移行するときのダイアフラムの可動部の変位の幅は、大きなものとなる。このような使用状況においては、ダンパ部材の耐用期間が特に短くなるおそれがある。ダンパ部材の耐用期間を長くするためには、例えばダイアフラムの材料を疲労限界の高い材料にするといったことが考えられる。しかしながら、ダイアフラムの材料として疲労限界の高い材料を用いた場合、ダンパ装置の製造コストが増大するという問題が生じる。
特開2005−42554号公報
本発明の目的は、安価に製造できるとともに、耐用期間が長く、かつ圧力脈動の減衰効果が高いダンパ装置、それを用いた高圧ポンプおよびその製造方法を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、ダンパハウジングと、蓋部材と、ダンパ部材と、第1カバー部材と、第2カバー部材と、第1支持部材と、第2支持部材と、を備えるダンパ装置である。ダンパハウジングは、一端に開口を有する。蓋部材は、ダンパハウジングの開口を塞ぎ、ダンパハウジングとともに流体が流通可能な流体室を構成する。ダンパ部材は、前記流体室に設けられ、弾性変形可能な第1ダイアフラムおよび第2ダイアフラムからなり、第1ダイアフラムの第1周縁部と第2ダイアフラムの第2周縁部とを接合し、第1ダイアフラムの第1凹部と第2ダイアフラムの第2凹部との間に密閉されたダンパ室を形成する。第1カバー部材は、第1ダイアフラムの反第2ダイアフラム側に設けられ、第1ダイアフラムの第1周縁部に当接する第1外縁部、および第1外縁部から径内側へ延びて形成される第1規制部を有する。第2カバー部材は、第2ダイアフラムの反第1ダイアフラム側に設けられ、第2ダイアフラムの第2周縁部に当接する第2外縁部、および第2外縁部から径内側へ延びて形成される第2規制部を有する。第1支持部材は、略筒状に形成されている。第1支持部材は、第1カバー部材と蓋部材との間に設けられ、第1カバー部材の第1外縁部を第1ダイアフラムの第1周縁部側へ押圧する。第2支持部材は、略筒状に形成されている。第2支持部材は、第2カバー部材とダンパハウジングとの間に設けられ、第2カバー部材の第2外縁部を第2ダイアフラムの第2周縁部側へ押圧することで第1支持部材との間に第1外縁部、第1周縁部、第2周縁部および第2外縁部を挟持する。
本発明では、ダンパ部材のダンパ室には、大気圧以上の「所定の圧力」の気体が封入されている。第1ダイアフラムの第1凹部および第2ダイアフラムの第2凹部は、それぞれ、ダンパ部材外部の圧力と内部(ダンパ室)の圧力との差圧により位置が変動する可動部としての領域と、位置が変動しない非可動部としての領域と、に分けられる。ダンパ部材は、第1ダイアフラムおよび第2ダイアフラムの可動部同士の相対的な位置が変動することで、流体室に生じる圧力脈動を減衰することができる。
また、本発明では、第1カバー部材の第1規制部および第2カバー部材の第2規制部は、流体室の圧力が前記「所定の圧力」以下のとき、第1規制部が第1ダイアフラムの第1凹部に当接し、第2規制部が第2ダイアフラムの第2凹部に当接することでダンパ部材の膨らみを規制するように形成されている。すなわち、流体室の状態が「非作動状態」のとき、第1規制部および第2規制部により、ダンパ部材を、膨らみが規制された状態とすることができる。これにより、流体室の状態が「非作動状態」から「作動開始時状態」に移行するときの第1ダイアフラムおよび第2ダイアフラムの可動部の変位の幅を小さくすることができる。そのため、第1ダイアフラムおよび第2ダイアフラムの可動部と非可動部との境界近傍に生じる応力の変動幅を低減できる。その結果、ダンパ部材の耐用期間を長くすることができる。したがって、ダンパ装置の耐用期間を長くすることができる。
また、本発明では、第1規制部および第2規制部により、第1ダイアフラムおよび第2ダイアフラムに生じる応力の変動幅を低減できるため、必要な圧力脈動の減衰効果を確保しつつ、第1ダイアフラムおよび第2ダイアフラムの材料を例えば疲労限界の低い廉価な材料とすることが可能となる。これにより、ダンパ装置の製造コストを低減することができる。
また、第1ダイアフラムおよび第2ダイアフラムの可動部の径を大きくすれば、ダンパ部材による圧力脈動の減衰効果をより高めることができる。単にダイアフラムの可動部の径を大きくした場合、「非作動状態」におけるダンパ部材の膨らみが大きくなり、流体室の状態が「非作動状態」から「作動開始時状態」へ移行するときのダイアフラムの可動部の変位の幅が増大するため、ダンパ部材の耐用期間が短くなるおそれがある。しかしながら、本発明では、第1規制部および第2規制部によって「非作動状態」におけるダンパ部材の膨らみが規制されている。そのため、ダイアフラムの可動部の径を大きくしても、ダンパ部材の所定の耐用期間を確保することができる。したがって、ダンパ装置の耐用期間を短くすることなく、ダンパ装置による圧力脈動の減衰効果をより高めることができる。
さらに、本発明では、ダイアフラムの可動部の径を大きくすることによって1つのダンパ部材により所望の圧力脈動の減衰効果を得ることができるため、必要な圧力脈動の減衰効果を得るべく流体室に複数のダンパ部材を設置する必要がない。そのため、ダンパ装置の部材の点数を低減することができる。したがって、ダンパ装置の製造コストを低減することができる。
なお、本発明では、第1凹部および第2凹部の形状として、皿状あるいは円錐状のもの等を考えることができる。例えば第1凹部および第2凹部を皿状に形成する場合、第1規制部および第2規制部を第1凹部および第2凹部に当接させやすいため、ダンパ部材の膨らみを良好に規制することができる。
請求項2に記載の発明では、ダンパ部材のダンパ室には、大気圧以上、かつ、流体室の圧力が「所定の範囲」で変動するときの前記「所定の範囲」の下限値よりも低い、所定の圧力の気体が封入されている。そして、第1カバー部材の第1規制部および第2カバー部材の第2規制部は、流体室の圧力が前記「所定の範囲」で変動するとき、第1ダイアフラムの第1凹部および第2ダイアフラムの第2凹部の中央部からは離間した状態を保持するように形成されている。すなわち、流体室の圧力が前記「所定の範囲」で変動することで第1凹部および第2凹部の可動部が変位を繰り返しても、このとき、第1凹部および第2凹部の中央部は、第1規制部および第2規制部に接触することがない。これにより、第1凹部および第2凹部と第1規制部および第2規制部との接触による摩耗を低減することができる。したがって、ダンパ部材の耐用期間をより長いまま保つことができる。
第1カバー部材の第1規制部および第2カバー部材の第2規制部は、以下の構成とすることができる。
請求項3に記載の発明では、第1カバー部材の第1規制部は、第1外縁部から径内側へ延びる複数の腕部からなる。請求項4に記載の発明では、第2カバー部材の第2規制部は、第2外縁部から径内側へ延びる複数の腕部からなる。請求項5に記載の発明では、第1カバー部材の第1規制部は、第1外縁部から径内側へ延びて第1ダイアフラムの第1凹部を覆う形状に形成され、第1凹部側と反第1凹部側とを連通する複数の穴部を有する。請求項6に記載の発明では、第2カバー部材の第2規制部は、第2外縁部から径内側へ延びて第2ダイアフラムの第2凹部を覆う形状に形成され、第2凹部側と反第2凹部側とを連通する複数の穴部を有する。
請求項7に記載の発明では、第1カバー部材と第1支持部材とは、第1カバー部材の第1外縁部と第1支持部材の第1カバー部材側端部とが接合した状態で一体に形成されている。また、請求項8に記載の発明では、第2カバー部材と第2支持部材とは、第2カバー部材の第2外縁部と第2支持部材の第2カバー部材側端部とが接合した状態で一体に形成されている。そのため、ダンパ装置の部材の点数を低減することができる。したがって、ダンパ装置の製造コストを低減することができる。
請求項9に記載の発明では、第1支持部材は、径外側へ突出する第1係合部を複数有している。第2支持部材は、前記第1係合部に対応する位置に、径外側へ突出する第2係合部を有している。そして、第1支持部材と第2支持部材とは、対応する第1係合部と第2係合部とが係合することにより、第1カバー部材および第2カバー部材を介してダンパ部材を保持する。このように、本発明では、第1係合部と第2係合部とを係合することで、第1支持部材、第2支持部材、第1カバー部材、第2カバー部材およびダンパ部材をサブアッセンブリ状態にすることができる。これにより、ダンパ装置の組み付けを容易にでき、ダンパ装置の製造コストを低減することができる。
請求項10に記載の発明では、第1カバー部材は、径外側へ突出する第1係合部を複数有している。第2カバー部材は、前記第1係合部に対応する位置に、径外側へ突出する第2係合部を有している。そして、第1カバー部材と第2カバー部材とは、対応する第1係合部と第2係合部とが係合することにより、間にダンパ部材を保持する。このように、本発明では、第1係合部と第2係合部とを係合することで、第1カバー部材、第2カバー部材およびダンパ部材をサブアッセンブリ状態にすることができる。これにより、ダンパ装置の組み付けを容易にでき、ダンパ装置の製造コストを低減することができる。
また、請求項9および10に記載の発明では、上記サブアッセンブリ状態において、第1規制部が第1凹部に当接し、第2規制部が第2凹部に当接することでダンパ部材の膨らみを規制可能である。そのため、ダンパ部材の製造後、上記サブアッセンブリ状態にするまでの時間を短くすれば、ダンパ部材が自然状態(大気圧環境下)に置かれる時間を短くすることができる。これにより、ダンパ部材の気体封入圧によって生じる、第1ダイアフラム、第2ダイアフラム、および第1ダイアフラムと第2ダイアフラムとの接合部における応力の影響を低減することができる。したがって、第1ダイアフラムと第2ダイアフラムとの接合部の信頼性を向上できるとともに、ダンパ部材の耐用期間をより長いまま保つことができる。
請求項11に記載の発明では、第1カバー部材の第1規制部および第2カバー部材の第2規制部は、ダンパ部材側がフッ素樹脂によりコーティングされている。これにより、第1規制部および第2規制部とダンパ部材との接触による摩耗を低減することができる。したがって、ダンパ部材の耐用期間をより長いまま保つことができる。
請求項12に記載の発明は、請求項1〜11のいずれか一項に記載のダンパ装置と、流体室に連通する加圧室を有するハウジングと、ハウジングに往復移動可能に支持され、往復移動することにより加圧室内の流体を加圧するプランジャと、を備える高圧ポンプである。本発明は、上記ダンパ装置を備えるため、プランジャの往復移動により流体室に生じる圧力脈動を効果的に減衰することができる。
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の高圧ポンプの製造方法の発明である。本発明は、ダンパ部材のダンパ室に、大気圧以上、かつ、高圧ポンプの作動時に流体室の圧力が「所定の範囲」で変動するとき(「作動中状態」)の前記「所定の範囲」の下限値よりも低い、所定の圧力の気体を封入する工程を含む。この行程を含む製造方法により製造された高圧ポンプでは、高圧ポンプの作動時において、第1カバー部材の第1規制部および第2カバー部材の第2規制部と第1ダイアフラムの第1凹部および第2ダイアフラムの第2凹部の中央部とが接触することはなく、両部材の接触による摩耗を低減することができる。したがって、ダンパ部材の耐用期間を長くすることができるとともに、このダンパ部材によって流体室の圧力脈動を効果的に減衰することができる。
(A)は本発明の第1実施形態による高圧ポンプのダンパ装置近傍を示す断面図、(B)は図1(A)の矢印B方向から見た図であって、特に第1カバー部材およびダンパ部材のみを見た図。 本発明の第1実施形態による高圧ポンプを示す断面図。 (A)は本発明の第1実施形態による高圧ポンプのダンパ部材の断面図、(B)は本発明の第1実施形態による高圧ポンプの第1カバー部材の斜視図。 本発明の第1実施形態による高圧ポンプの第1カバー部材、第2カバー部材およびダンパ部材を示す断面図。 (A)は本発明の第1実施形態による高圧ポンプの第1ダイアフラムの変位を示すグラフ、(B)は本発明の第1実施形態による高圧ポンプの第1ダイアフラムに生じる応力を示すグラフ。 (A)は比較例の第1ダイアフラムの変位を示すグラフ、(B)は比較例の第1ダイアフラムに生じる応力を示すグラフ。 本発明の第2実施形態による高圧ポンプのダンパ装置の一部を示す図。 本発明の第3実施形態による高圧ポンプの一部を示す図であって、(A)はダンパ装置の一部を示す断面図、(B)は図8(A)のB−B線断面図。 図8(A)の矢印IX方向から見た部分斜視図。 本発明の第3実施形態による高圧ポンプのダンパ装置近傍を示す断面図。 本発明の第4実施形態による高圧ポンプのダンパ装置の一部を示す断面図。 本発明の第5実施形態による高圧ポンプのダンパ装置の一部を示す断面図。 本発明の第6実施形態による高圧ポンプのダンパ装置の一部を示す断面図。 本発明の第7実施形態による高圧ポンプのダンパ装置の一部を示す断面図。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、複数の実施形態において、実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態は、ダンパ装置を車両の高圧ポンプに適用したものである。この高圧ポンプは、例えばディーゼルエンジンやガソリンエンジンのインジェクタに、図示しないデリバリパイプを経由して燃料を供給するものである。図2に示すように、高圧ポンプ10は、ハウジング11、プランジャ13、弁ボディ30、弁部材35、電磁駆動部70、およびダンパ装置200等を備えている。
ハウジング11は、例えばステンレスなどの金属で形成されている。ハウジング11は、円筒状のシリンダ14を形成している。このシリンダ14には、プランジャ13が軸方向へ往復移動可能に支持されている。
ハウジング11は、導入通路111、吸入通路112、加圧室121および吐出通路114などを形成している。ハウジング11は、筒部15を有している。筒部15は、内部に導入通路111と吸入通路112とを連通する通路151を形成している。筒部15は、シリンダ14の中心軸と概ね垂直に形成されており、内径が途中で変化している。ハウジング11は、筒部15において内径が変化する部分に段差面152を形成している。筒部15に形成されている通路151には、弁ボディ30が設けられている。
ハウジング11と蓋部材12との間には、燃料室16が形成されている。ここで、蓋部材12は特許請求の範囲における「蓋部材」に対応し、燃料室16は「流体室」に対応する。また、ハウジング11の一部(蓋部材12近傍)を構成するダンパハウジング201は、「ダンパハウジング」に対応する。すなわち、ダンパ装置200は、ダンパハウジング201(ハウジング11)、蓋部材12、ダンパ部材203、第1カバー部材230、第2カバー部材240、第1支持部材250および第2支持部材260等により構成されている。なお、ダンパ装置200については、後に詳述する。
燃料室16には、図示しない燃料入口が形成され、この燃料入口は、図示しない低圧燃料配管と接続されている。燃料室16には、低圧燃料配管から燃料入口を通じて、図示しない低圧燃料ポンプによって燃料タンクの燃料が供給される。導入通路111は、燃料室16と筒部15の内側に形成されている通路151とを連通している。吸入通路112は、一方の端部が段差面152の内側に開口し、他方の端部が加圧室121に連通している。導入通路111と吸入通路112とは、弁ボディ30の内側を経由して接続している。これにより、燃料室16は、導入通路111、通路151および吸入通路112を経由して加圧室121に連通する。本実施形態では、これらの通路(導入通路111、通路151および吸入通路112)を、燃料通路100で示している。なお、加圧室121は、吸入通路112とは反対側において吐出通路114と連通している。
プランジャ13は、ハウジング11のシリンダ14に軸方向へ往復移動可能に支持されている。プランジャ13は、小径部131、および小径部131よりも径が大きく小径部131の加圧室121側に接続して小径部131との間に段差面132を形成する大径部133からなる。加圧室121は、大径部133の反小径部131側に形成されている。プランジャ13の段差面132の反加圧室121側には、ハウジング11に接する略円環状のプランジャストッパ23が設けられている。
プランジャストッパ23は、加圧室121側端面に、反加圧室121側へ略円板状に凹む凹部24と凹部24から径外方向へプランジャストッパ23の外縁まで延びる溝路25とを有している。凹部24の径は、プランジャ13の大径部133の外径とほぼ同一に形成されている。凹部24の中央部には、プランジャストッパ23を板厚方向に貫く孔26が形成されている。プランジャストッパ23は、孔26にプランジャ13の小径部131が挿通されるとともに、加圧室121側端面がハウジング11に接している。これにより、プランジャ13の段差面132、小径部131の外壁、シリンダ14の内壁、プランジャストッパ23の凹部24、およびシール部材27に囲まれる略円環状の可変容積室122が形成されている。
ハウジング11には、シリンダ14の反加圧室121側端部の径外側に、加圧室121側へ略円環状に凹む凹部105が形成されている。凹部105には、オイルシールホルダ28が嵌め込まれている。オイルシールホルダ28は、プランジャストッパ23との間にシール部材27を挟んで、ハウジング11に固定されている。シール部材27は、内周のテフロンリング(「テフロン」は登録商標)と、外周のOリングとからなる。シール部材27は、小径部131周囲の燃料油膜の厚さを調整し、プランジャ13の摺動によるエンジンへの燃料のリークを抑制する。オイルシールホルダ28の反加圧室121側端部には、オイルシール29が装着されている。オイルシール29は、小径部131周囲のオイル油膜の厚さを規制し、プランジャ13の摺動によるオイルのリークを抑制する。
オイルシールホルダ28とハウジング11との間には、環状の通路106および通路107が形成されている。通路106と通路107とは連通している。ハウジング11には、通路107と燃料室16とを連通する通路108が形成されている。通路106とプランジャストッパ23の溝路25とは連通している。このように、溝路25、通路106、通路107および通路108がそれぞれ互いに連通することにより、可変容積室122は、燃料室16に連通している。
プランジャ13の小径部131の反大径部133側に設けられたヘッド17は、スプリングシート18と結合している。スプリングシート18とオイルシールホルダ28との間には、スプリング19が設けられている。スプリングシート18は、スプリング19の荷重により、図示しないカムの方向へ付勢されている。プランジャ13は、図示しないタペットを介してカムと接することにより、往復駆動される。スプリング19は、一方の端部がオイルシールホルダ28に接し、他方の端部がスプリングシート18に接している。スプリング19は、軸方向へ伸びる力を有している。これにより、スプリング19は、スプリングシート18を経由して図示しないタペットをカム側へ付勢する。
可変容積室122は、プランジャ13の往復移動に応じて容積が変化する。可変容積室122は、調量行程または加圧行程でプランジャ13の移動により加圧室121の容積が減少するとき、可変容積室122の容積が増大することによって、燃料通路100に接続する燃料室16から、通路108、通路107、通路106および溝路25を通じて燃料を吸入する。調量行程においては、加圧室121から排出された低圧の燃料の一部を可変容積室122に吸入することができる。これにより、加圧室121からの燃料の排出による低圧燃料配管への燃圧脈動の伝達を抑制することができる。
一方、可変容積室122は、吸入行程でプランジャ13の移動により加圧室121の容積が増大するとき、可変容積室122の容積が減少することによって、燃料室16へ燃料を送り出す。ここで、加圧室121の容積および可変容積室122の容積は、プランジャ13の位置のみによって決定される。よって、加圧室121が燃料を吸入すると同時に、可変容積室122が燃料を燃料室16へ送り出すため、燃料室16の圧力低下が抑制されることにより、燃料通路100を通じて加圧室121へ吸入される燃料の量が増大する。そのため、加圧室121への燃料の吸入効率が向上する。
燃料出口91を形成する吐出弁部90は、ハウジング11の吐出通路114側に設けられている。吐出弁部90は、加圧室121において加圧された燃料の排出を断続する。吐出弁部90は、逆止弁92、規制部材93およびスプリング94を有している。逆止弁92は、底部921と底部921から反加圧室121側へ筒状に延びる筒部922とから有底筒状に形成され、吐出通路114内に往復移動可能に設けられている。規制部材93は、筒状に形成され、吐出通路114を形成するハウジング11に固定されている。スプリング94は、一方の端部が規制部材93に接し、他方の端部が逆止弁92の筒部922に接している。逆止弁92は、スプリング94の荷重により、ハウジング11が形成する弁座95側へ付勢されている。逆止弁92は、底部921側の端部が弁座95に着座することにより吐出通路114を閉鎖し、弁座95から離座することにより吐出通路114を開放する。逆止弁92は、弁座95とは反対側へ移動したとき、筒部922の反底部921側端部が規制部材93と接することにより移動が規制される。
加圧室121の燃料の圧力が上昇すると、加圧室121側の燃料から逆止弁92が受ける力は増大する。そして、加圧室121側の燃料から逆止弁92が受ける力がスプリング94の荷重と弁座95の下流側の燃料、すなわち図示しないデリバリパイプ内の燃料から受ける力との和よりも大きくなると、逆止弁92は弁座95から離座する。これにより、加圧室121内の燃料は、逆止弁92の筒部922に形成された通孔923、および筒部922の内側を経由して燃料出口91から高圧ポンプ10の外部へ吐出される。
一方、加圧室121の燃料の圧力が低下すると、加圧室121側の燃料から逆止弁92が受ける力は減少する。そして、加圧室121側の燃料から逆止弁92が受ける力がスプリング94の荷重と弁座95の下流側の燃料から受ける力との和よりも小さくなると、逆止弁92は弁座95に着座する。これにより、図示しないデリバリパイプ内の燃料は、吐出通路114を経由して加圧室121へ流入することが防止される。
弁ボディ30は、例えば圧入、および係止部材20などによりハウジング11の通路151の内側に固定されている。弁ボディ30は、略環状の弁座部31、および弁座部31から加圧室121側へ筒状に延びる筒部32を有する。弁座部31の加圧室121側壁面には、略円環状の弁座34が形成されている。
弁部材35は、弁ボディ30の筒部32の内側に設けられている。弁部材35は、略円板状の円板部36、および円板部36の外縁から加圧室121側へ中空円筒状に延びるガイド部37を有する。弁部材35は、円板部36の弁座34側端部に、反弁座34側へ略円板状に凹んで形成される凹部39を有する。凹部39を形成する円板部36の内周壁は、加圧室121へ向かうに従い径が小さくなるテーパ状に形成されている。弁ボディ30の筒部32の内壁と円板部36およびガイド部37の外壁との間には、環状の環状燃料通路101が形成されている。弁部材35は、往復移動することで円板部36が弁座34に着座または弁座34から離座して燃料通路100を流通する燃料の流れを断続する。凹部39は、通路151から環状燃料通路101へ流れる燃料の動圧を受ける。
ストッパ40は、弁部材35の加圧室121側に設けられている。ストッパ40は、弁ボディ30の筒部32の内壁に固定されている。
弁部材35のガイド部37の内径は、ストッパ40の弁部材35側の端部より僅かに大きく設定されている。このため、弁部材35は、開弁方向または閉弁方向へ往復移動するとき、ガイド部37の内壁がストッパ40の外壁と摺動する。これにより、弁部材35は、開弁方向または閉弁方向への往復移動が案内される。
ストッパ40と弁部材35との間に、スプリング21が設けられている。スプリング21は、弁部材35のガイド部37およびストッパ40の内側に位置するように設けられている。スプリング21は、一方の端部がストッパ40の内壁に接し、他方の端部が弁部材35の円板部36に接している。スプリング21は、軸方向に伸びる力を有し、弁部材35を、反ストッパ40側すなわち閉弁方向へ付勢している。
弁部材35のガイド部37の加圧室121側端部はストッパ40の外壁に設けられた段差面501に当接可能である。ストッパ40は、弁部材35が段差面501に当接したとき、弁部材35の、加圧室121側すなわち開弁方向への移動を規制する。ストッパ40は、加圧室121側から見たとき、弁部材35の加圧室121側壁面を隠すようにして覆っている。これにより、調量工程での加圧室121側から弁部材35側へ向かう低圧の燃料の流れが弁部材35へ及ぼす動圧の影響を抑制することができる。また、ストッパ40は、弁部材35との間に容積室41を形成している。容積室41は、弁部材35の往復移動により容積が変化する。
ストッパ40には、ストッパ40の軸に対して傾斜する燃料通路102が形成され、環状燃料通路101と吸入通路112とを連通している。燃料通路102は、ストッパ40の周方向に複数形成されている。また、ストッパ40には、容積室41と燃料通路102とを連通する管路42が形成されている。そのため、燃料通路102の燃料は、容積室41に流入可能である。
なお、上述した燃料通路100は、環状燃料通路101および燃料通路102を含んでいる。これにより、燃料室16と加圧室121との間が燃料通路100によって連通される。燃料が燃料室16側から加圧室121側へ向かうとき、燃料は、導入通路111、通路151、環状燃料通路101、燃料通路102、および吸入通路112をこの順で流通する。一方、燃料が加圧室121側から燃料室16側へ向かうとき、燃料は、吸入通路112、燃料通路102、環状燃料通路101、通路151、および導入通路111をこの順で流通する。
電磁駆動部70は、コイル71、固定コア72、可動コア73、およびフランジ75などを有している。コイル71は、樹脂製のスプール78に巻かれており、通電することにより磁界を発生する。固定コア72は、磁性材料から形成されている。固定コア72は、コイル71の内側に収容されている。可動コア73は、磁性材料から形成されている。可動コア73は、固定コア72と対向して配置されている。可動コア73は、非磁性材料から形成されている筒部材79およびフランジ75の内側に軸方向へ往復移動可能に収容されている。筒部材79は、固定コア72とフランジ75との間の磁気的な短絡を防止する。
フランジ75は、磁性材料から形成され、ハウジング11の筒部15に取り付けられている。フランジ75は、電磁駆動部70をハウジング11に保持するとともに、筒部15の端部を塞いでいる。フランジ75は、中央部に、筒状に形成されたガイド筒76を有している。
ニードル38は、略円柱状に形成され、フランジ75のガイド筒76の内側に設けられている。ガイド筒76の内径は、ニードル38の外径よりも僅かに大きく形成されている。これにより、ニードル38は、ガイド筒76の内壁に摺動しながら往復移動する。そのため、ニードル38は、往復移動するとき、ガイド筒76によって、その往復移動が案内される。
ニードル38は、一方の端部が可動コア73に圧入または溶接されることで可動コア73と一体に組み付けられている。また、ニードル38は、他方の端部が、弁部材35の円板部36の弁座34側壁面に当接可能である。
固定コア72と可動コア73との間に、スプリング22が設けられている。スプリング22は、可動コア73を弁部材35側へ付勢している。スプリング22が可動コア73を付勢する荷重は、スプリング21が弁部材35を付勢する荷重よりも大きい。すなわち、スプリング22は、可動コア73およびニードル38をスプリング21の荷重に抗して弁部材35側、すなわち弁部材35の開弁方向へ付勢している。これにより、コイル71に通電していないとき、固定コア72と可動コア73とは互いに離れている。そのため、コイル71に通電していないとき、可動コア73と一体のニードル38はスプリング22の荷重により弁部材35側へ移動するとともに、弁部材35は弁ボディ30の弁座34から離座している。このように、ニードル38は、スプリング22の荷重により円板部36に当接し、弁部材35を開弁方向へ押圧可能である。
次に、ダンパ装置200について詳細に説明する。
ダンパ装置200は、図1(A)に示すように、ダンパハウジング201(ハウジング11)、蓋部材12、ダンパ部材203、第1カバー部材230、第2カバー部材240、第1支持部材250および第2支持部材260等により構成されている。
ダンパハウジング201は、ハウジング11の一部を構成している。ダンパハウジング201は、一端に開口202を有している。蓋部材12は、例えばステンレス等の金属から有底筒状に形成されている。蓋部材12は、開口側の端部がダンパハウジング201の外壁に溶接等によって接合され、ダンパハウジング201の開口202を塞いでいる。これにより、ダンパハウジング201と蓋部材12との間に流体室としての燃料室16が形成されている。
燃料室16には、導入通路111、通路108、および図示しない低圧燃料配管が接続している。そのため、燃料室16は、加圧室121、可変容積室122、および燃料タンクの燃料を汲み上げる図示しない低圧燃料ポンプと連通し、流体としての燃料が流通する。そのため、プランジャ13の往復移動により加圧室121および可変容積室122の容積が変動すると、燃料室16には、燃料の圧力脈動が生じることとなる(図2参照)。
ダンパ部材203は、燃料室16に設けられている。ダンパ部材203は、第1ダイアフラム210および第2ダイアフラム220からなる。第1ダイアフラム210および第2ダイアフラム220は、例えばステンレス等、耐力および疲労限界の高い金属板をプレス加工することで皿状に形成されている。
第1ダイアフラム210は、弾性変形可能な第1凹部211と、この第1凹部211の周縁に設けられる薄板環状の第1周縁部215とからなる。第1凹部211と第1周縁部215とは、連続要素として一体に形成されている。なお、第1凹部211は、図1(A)および(B)に示すように皿状に形成され、略円板状の領域と、この領域の外周側に位置する曲面状の領域とに分けられる。ここで、前記略円板状の領域を円板部212とし、前記曲面状の領域を曲面部213とする。
第2ダイアフラム220も、第1ダイアフラム210と同様の形状に形成され、第2凹部221と第2周縁部225とからなる。また、第2凹部221の略円板状の領域を円板部222とし、曲面状の領域を曲面部223とする。
ダンパ部材203は、第1ダイアフラム210および第2ダイアフラム220の凹んだ面同士を向き合わせ、第1周縁部215と第2周縁部225とを接合することにより形成されている。第1周縁部215の径外方向の端部と第2周縁部225の径外方向の端部とは、周方向に亘って全周が溶接され、溶接部204を形成している。これにより、第1ダイアフラム210と第2ダイアフラム220との間に、密閉されたダンパ室205が形成されている。ダンパ室205には、例えばヘリウムガスまたはアルゴンガス、あるいはこれらの混合気体が、大気圧以上の所定の圧力で封入されている。第1ダイアフラム210および第2ダイアフラム220は、燃料室16の圧力変化に応じて弾性変形し、特に円板部212の中心と円板部222の中心との相対的な位置が変動する。これにより、ダンパ室205の容積が変化し、燃料室16を流通する燃料の圧力脈動が減衰される。なお、円板部212および円板部222は、「背景技術」および「課題を解決するための手段」の欄で記載した「可動部」に対応する。また、曲面部213および曲面部223は、「非可動部」に対応する。
第1ダイアフラム210は、第1周縁部215の反第2ダイアフラム220側端面を通る仮想平面Sと、円板部212の反第2ダイアフラム220側端面と、の距離が所定の距離dとなるように形成されている。すなわち、ダンパ部材203の外側と内側(ダンパ室205)との圧力が同等のとき、円板部212の反第2ダイアフラム220側端面の中心は、仮想平面Sから距離d離れて位置する。同様に、第2ダイアフラム220も、第2周縁部225の反第1ダイアフラム210側端面を通る仮想平面と、円板部222の反第1ダイアフラム210側端面と、の距離が前記距離dと同等の距離となるように形成されている。
第1ダイアフラム210、第2ダイアフラム220の板厚、材料、およびダンパ室205の気体封入圧等を要求される耐久性あるいはその他の要求性能に応じて設定することにより、第1ダイアフラム210および第2ダイアフラム220のばね定数が設定される。そして、このばね定数により、ダンパ部材203が低減する脈動周波数が決定される。また、ダンパ室205の容積の大きさ(円板部212および円板部222の径の大きさ、および前記距離dの大きさ)により、ダンパ部材203の圧力脈動の減衰効果が変化する。
第1カバー部材230および第2カバー部材240は、例えば、ステンレス等の所定の剛性を有する金属をプレスまたは曲げ加工することにより形成されている。第1カバー部材230は、図1および図3(B)に示すように、略円環状の第1外縁部231、および第1外縁部231から径内側へ延びて形成される第1規制部232を有している。本実施形態では、第1規制部232は、第1外縁部231から径内側へ延びる複数の腕部233からなる。腕部233のそれぞれは、第1外縁部231の内縁から第1外縁部231の一方の端面側へ折れ曲がって延びる支持部234と、支持部234の反第1外縁部231側端部から径内方向へ向かって第1外縁部231と略平行に延びる当接部235とからなる。
同様に、第2カバー部材240も、略円環状の第2外縁部241、および第2外縁部241から径内側へ延びて形成される第2規制部242を有している。また、第2規制部242は、第2外縁部241から径内側へ延びる複数の腕部243からなり、腕部243のそれぞれは、第2外縁部241の内縁から第2外縁部241の一方の端面側へ折れ曲がって延びる支持部244と、支持部244の反第2外縁部241側端部から径内方向へ向かって第2外縁部241と略平行に延びる当接部245とからなる。
第1カバー部材230の第1外縁部231は、ダンパ装置200の部材として組み付けられた状態において、第1ダイアフラム210の第1周縁部215に当接するように設けられている。同様に、第2カバー部材240の第2外縁部241も、前記状態において、第2ダイアフラム220の第2周縁部225に当接するように設けられている。なお、第1カバー部材230および第2カバー部材240の外径は、ダンパ部材203の外径よりも小さい。そのため、第1外縁部231および第2外縁部241を、溶接部204を避けて第1周縁部215または第2周縁部225に当接させることができる。これにより、溶接部204が第1外縁部231および第2外縁部241の当接によって損傷を受けるのを低減することができる。
また、第1カバー部材230の第1規制部232および第2カバー部材240の第2規制部242は、ダンパ部材203側がフッ素樹脂によりコーティングされている。
また、第1カバー部材230は、第1外縁部231の第1ダイアフラム210側端面を通る仮想平面と、当接部235の第1ダイアフラム210側端面と、の距離が前記距離dとなるように形成されている。すなわち、ダンパ部材203の外側と内側(ダンパ室205)との圧力が同一のときの前記仮想平面Sと円板部212の反第2ダイアフラム220側端面との距離、および前記仮想平面Sと当接部235の第1ダイアフラム210側端面との距離は、同一の距離dである。第2カバー部材240も、第1カバー部材230と同様に当接部245が形成されている。
図1(A)に示すように、第1支持部材250と第2支持部材260とは、間にダンパ部材203、第1カバー部材230および第2カバー部材240を挟持することで、これらの部材を燃料室16において支持する部材である。第1支持部材250は、第1カバー部材230と蓋部材12との間に設けられ、第1カバー部材230の第1外縁部231を第1ダイアフラム210の第1周縁部215側へ押圧する。一方、第2支持部材260は、第2カバー部材240とダンパハウジング201との間に設けられ、第2カバー部材240の第2外縁部241を第2ダイアフラム220の第2周縁部225側へ押圧することで第1支持部材250との間に第1外縁部231、第1周縁部215、第2周縁部225および第2外縁部241を挟持する。
より具体的には、第1支持部材250は、例えばステンレス等の金属により略筒状に形成されている。第1支持部材250は、小径筒部251、および小径筒部251の反蓋部材12側に位置し小径筒部251より内径が大きな大径筒部252からなる。内径の差により、小径筒部251と大径筒部252との間には、段差面が形成されている。また、小径筒部251には、前記段差面から反蓋部材12側へ略環状に突出する突出部253が形成されている。突出部253は、第1カバー部材230の第1外縁部231に当接可能である。第1支持部材250と蓋部材12との間には、弾性部材としての皿ばね254が設けられている。これにより、第1支持部材250の突出部253は、第1外縁部231を第1周縁部215側へ押圧する。なお、大径筒部252は、内径がダンパ部材203の外径よりも大きく形成され、内側にダンパ部材203が位置するように設けられている。これにより、ダンパ部材203の径方向への移動を規制可能である。
第2支持部材260は、例えば、板状のステンレス等の金属をプレスまたは曲げ加工することにより略筒状に形成されている。第2支持部材260は、一方の端部がダンパハウジング201に当接し、他方の端部が第2カバー部材240の第2外縁部241に当接するように設けられている。これにより、第2支持部材260は、他方の端部が第2外縁部241を第2周縁部225側へ押圧する。
上述した構成により、第1支持部材250と第2支持部材260とは、間にダンパ部材203、第1カバー部材230および第2カバー部材240を挟持し、これらの部材を燃料室16において支持するのである。
第2支持部材260には、外壁と内壁とを接続する通孔261が周方向に複数形成されている。これにより、燃料室16内の燃料は、通孔261を経由して、第2支持部材260の外側の空間と、内側の空間、すなわちダンパ部材203の第2カバー部材240側空間とを流通可能である。一方、第1支持部材250と蓋部材12との間には皿ばね254が設けられているため、燃料室16内の燃料は、皿ばね254と第1支持部材250との隙間および皿ばね254と蓋部材12との隙間を経由して、第1支持部材250の外側の空間と、内側の空間、すなわちダンパ部材203の第1カバー部材230側空間とを流通可能である。この構成により、燃料室16が燃料で満たされているとき、ダンパ部材203は、第1カバー部材230側および第2カバー部材240側の両方に対して、燃料室16内の燃料の圧力を受けることとなる。
次に、高圧ポンプ10の製造工程のうち、特にダンパ装置200の製造工程について説明する。この製造工程は、以下の工程を含む。
(ダンパ部材製造工程)
ダンパ部材製造工程では、まず、第1ダイアフラム210および第2ダイアフラム220を、凹んだ面同士を向き合わせ、第1周縁部215と第2周縁部225とが接した状態にして、図示しない溶接装置の溶接室に設置する。続いて、ヘリウムガスまたはアルゴンガス、あるいはこれらの混合気体を溶接室に注入し、溶接室内の圧力を大気圧以上、かつ、高圧ポンプ10の作動時に燃料室16の圧力が「所定の範囲」で変動するときの前記「所定の範囲」の下限値よりも低い、「所定の圧力」にする。このときの「所定の圧力」としては、例えば数百MPaの圧力が設定される。その後、第1周縁部215の径外方向の端部と第2周縁部225の径外方向の端部とを周方向の全周に亘って溶接する。これにより、第1ダイアフラム210と第2ダイアフラム220との間に、密閉されたダンパ室205が形成される。
上記工程を経て製造されたダンパ部材203のダンパ室205には前記「所定の圧力」の気体が封入されているため、ダンパ部材203は、大気中において膨らんだ状態、すなわち円板部212の中心と円板部222の中心との相対的な位置が離れた状態となる(図3(A)参照)。そのため、特に円板部212と曲面部213との境界近傍、および円板部222と曲面部223との境界近傍には、応力が生じた状態となる。なお、このときの円板部212の反第2ダイアフラム220側端面の中心Oと前記仮想平面Sとの距離は、前記距離d+Δdで表されるものとする。
(組み付け工程)
組み付け工程では、前記ダンパ部材製造工程にて製造したダンパ部材203を、他の部材とともにダンパハウジング201の内側へ設置する。具体的な手順としては、ダンパハウジング201の内側に、第2支持部材260、第2カバー部材240、ダンパ部材203、第1カバー部材230、第1支持部材250および皿ばね254を、この順で設置する。そして、蓋部材12によりダンパハウジング201の開口202を塞ぐとともに、蓋部材12の内壁とダンパハウジング201の外壁とを溶接する。これにより、各部材は、燃料室16において、ダンパハウジング201と第2支持部材260、第2支持部材260と第2外縁部241、第2外縁部241と第2周縁部225、第1周縁部215と第1外縁部231、第1外縁部231と突出部253、小径筒部251と皿ばね254、皿ばね254と蓋部材12とが、互いに接した状態となる(図1参照)。このとき、第1外縁部231、第1周縁部215、第2周縁部225および第2外縁部241は、皿ばね254の弾性力により、第1支持部材250と第2支持部材260との間に挟持され、互いに当接した状態である。
前記組み付け工程を経て製造されたダンパ装置200は、燃料室16が大気圧と同等の圧力のとき、第1規制部232の当接部235が第1凹部211の円板部212に当接し、第2規制部242の当接部245が第2凹部221の円板部222に当接することでダンパ部材203の膨らみを規制している。これにより、円板部212の反第2ダイアフラム220側端面の中心Oと前記仮想平面Sとの距離は、前記距離dとなるように規制されている。そのため、このとき、前記ダンパ部材製造工程後に円板部212と曲面部213との境界近傍、および円板部222と曲面部223との境界近傍に生じていた応力は、ほぼ「0」となる。
次に、上記構成の高圧ポンプ10の作動について説明する。
(1)吸入行程
プランジャ13が図2の下方へ移動するとき、コイル71への通電は停止されている。そのため、弁部材35は、スプリング22から力を受けている可動コア73と一体のニードル38により加圧室121側へ付勢されている。その結果、弁部材35は、弁ボディ30の弁座34から離座している。また、プランジャ13が図2の下方へ移動するとき、加圧室121の圧力は低下する。そのため、弁部材35が反加圧室121側の燃料から受ける力は、加圧室121側の燃料から受ける力よりも大きくなる。これにより、弁部材35には弁座34から離座する方向へ力が加わり、弁部材35は弁座34から離座する。弁部材35は、ガイド部37がストッパ40の段差面501に当接するまで移動する。弁部材35が弁座34から離座、すなわち開弁することにより、燃料室16の燃料は、導入通路111、通路151、環状燃料通路101、燃料通路102、および吸入通路112をこの順で経由して加圧室121に吸入される。また、このとき、燃料通路102の燃料は、管路42を通じて容積室41へ流入可能である。そのため、容積室41の圧力は、燃料通路102の圧力と同等になる。
(2)調量行程
プランジャ13が下死点から上死点に向かって上昇するとき、加圧室121から燃料室16側へ排出される低圧の燃料の流れにより、弁部材35には加圧室121側の燃料から弁座34に着座する方向へ力が加わる。しかし、コイル71に通電していないとき、ニードル38は、スプリング22の荷重により弁部材35側へ付勢されている。そのため、弁部材35は、ニードル38によって弁座34側への移動が規制される。また、弁部材35の加圧室121側壁面は、ストッパ40によって覆われている。これにより、加圧室121から燃料室16側へ排出される燃料の流れによる動圧が、弁部材35に直接作用することを抑制している。そのため、燃料の流れにより弁部材35に加わる閉弁方向への力が緩和される。
調量行程においては、コイル71への通電が停止されている間、弁部材35は弁座34から離座し、段差面501に当接した状態を維持する。これにより、プランジャ13の上昇によって加圧室121から排出される低圧の燃料は、燃料室16から加圧室121へ吸入される場合と逆に、吸入通路112、燃料通路102、環状燃料通路101、通路151および導入通路111をこの順で経由して燃料室16へ戻される。
調量行程の途中にコイル71へ通電すると、コイル71に発生した磁界により、固定コア72、フランジ75および可動コア73に磁気回路が形成される。これにより、互いに離間している固定コア72と可動コア73との間には磁気吸引力が発生する。固定コア72と可動コア73との間に発生する磁気吸引力がスプリング22の荷重よりも大きくなると、可動コア73は固定コア72側へ移動する。そのため、可動コア73と一体のニードル38も、固定コア72側へ移動する。ニードル38が固定コア72側へ移動すると、弁部材35とニードル38とは離間し、弁部材35はニードル38から力を受けない。その結果、弁部材35は、スプリング21の荷重、および加圧室121から燃料室16側へ排出される低圧の燃料の流れにより弁部材35に加わる閉弁方向の力によって弁座34側へ移動する。これにより、弁部材35が弁座34に着座する。
弁部材35が閉弁することにより、燃料通路100を流通する燃料の流れが遮断される。これにより、加圧室121から燃料室16へ低圧の燃料を排出する調量行程は終了する。プランジャ13が上昇するとき、加圧室121と燃料室16との間を閉鎖することにより、加圧室121から燃料室16へ戻される低圧の燃料の量が調整される。その結果、加圧室121で加圧される燃料の量が決定される。
(3)加圧行程
加圧室121と燃料室16との間が閉鎖された状態でプランジャ13がさらに上死点に向けて上昇すると、加圧室121の燃料の圧力は上昇する。加圧室121の燃料の圧力が所定の圧力以上になると、吐出弁部90のスプリング94の荷重と弁座95の下流側の燃料から逆止弁92が受ける力とに抗して、逆止弁92は弁座95から離座する。これにより、吐出弁部90が開弁し、加圧室121で加圧された燃料は吐出通路114を通り高圧ポンプ10から吐出される。高圧ポンプ10から吐出された燃料は、図示しないデリバリパイプに供給されて蓄圧され、インジェクタに供給される。
プランジャ13が上死点まで移動すると、コイル71への通電が停止され、弁部材35は再び弁座34から離座する。このとき、プランジャ13は再び図2の下方へ移動し、加圧室121の燃料の圧力は低下する。これにより、加圧室121には燃料室16から燃料が吸入される。
なお、弁部材35が閉弁し、加圧室121の燃料の圧力が所定値まで上昇したとき、コイル71への通電は停止してもよい。加圧室121の燃料の圧力が上昇すると、弁部材35が弁座34から離座する方向へ受ける力よりも、加圧室121側の燃料によって弁座34へ着座する方向へ受ける力が大きくなる。そのため、コイル71への通電を停止しても、弁部材35は加圧室121側の燃料から受ける力によって弁座34への着座状態を維持する。このように、所定の時期にコイル71への通電を停止することにより、電磁駆動部70の消費電力を低減することができる。
上記の(1)から(3)の行程を繰り返すことにより、高圧ポンプ10は吸入した燃料を加圧して吐出する。燃料の吐出量は、電磁駆動部70のコイル71への通電タイミングを制御することにより調節される。
次に、高圧ポンプ10の作動時等にダンパ部材203に生じる応力について説明する。
図4は、点線の左側において、高圧ポンプ10が作動を開始し燃料室16に燃料が流入したとき、すなわち燃料室16の状態が「作動開始時状態」のときのダンパ部材203の状態を示している。一方、図4の点線の右側においては、高圧ポンプ10の作動中、燃料室16の燃料の圧力が変動しているとき、すなわち燃料室16の状態が「作動中状態」のときのダンパ部材203の状態を示している。図4から、本実施形態では、燃料室16の状態が「作動開始時状態」および「作動中状態」のいずれの状態であっても、第1凹部211および第2凹部221の中央部は、第1規制部232および第2規制部242から離間した状態であることがわかる。
図5(A)は、車両のエンジンが停止しているときなど高圧ポンプ10の非作動時、すなわち燃料室16の状態が「非作動状態」のとき(t0)以降の、第1ダイアフラム210の円板部212の反第2ダイアフラム220側端面の中心Oと前記仮想平面Sとの距離を示したものである。燃料室16の状態が「非作動状態」のとき、燃料室16の圧力は大気圧と同等のため、例えば第1カバー部材230を備えないダンパ装置の場合、ダンパ部材203は膨らんだ状態となり、中心Oと仮想平面Sとの距離は、d+Δdとなる。しかしながら、本実施形態では、燃料室16の状態が「非作動状態」のとき、ダンパ部材203は第1規制部232により膨らみが規制されているため、このとき(t0)の中心Oと仮想平面Sとの距離は、dである。燃料室16の状態が「非作動状態」(t0)から「作動開始時状態」(t1)に移行すると、円板部212が変形することで中心Oが変位し、中心Oと仮想平面Sとの距離は小さくなる。燃料室16の状態が「作動開始時状態」(t1)以降、すなわち「作動中状態」のときは、円板部212が変形を繰り返すことで、中心Oは仮想平面Sに近づいたり仮想平面Sから離れるように変位する。
図5(B)は、中心Oと仮想平面Sとの距離が図5(A)に示すように変動するときの、円板部212と曲面部213との境界近傍に生じる応力(以下、この応力を便宜上「ダンパ部材203に生じる応力」とする)の変動について示したものである。図5(B)においては、ダンパ部材203が膨らんだ状態のとき、すなわち中心Oと仮想平面Sとの距離がdよりも大きいときにダンパ部材203に生じる応力を、縦軸の正(+)側に示す。一方、中心Oと仮想平面Sとの距離がdよりも小さいときにダンパ部材203に生じる応力は、縦軸の負(−)側に示す。本実施形態では、燃料室16の状態が「非作動状態」のとき、ダンパ部材203は第1規制部232により膨らみが規制されているため、このとき(t0)ダンパ部材203に生じる応力は「0」である。
次に、本実施形態によるダンパ装置200と、第1カバー部材230を備えないダンパ装置(比較例、図示せず)との違いについて説明する。
図6(A)は、比較例のダンパ装置における中心Oと仮想平面Sとの距離を示したものである。図6(B)は、比較例のダンパ装置において中心Oと仮想平面Sとの距離が図6(A)に示すように変動するときの、ダンパ部材に生じる応力の変動について示したものである。図6(A)に示すように、比較例のダンパ装置では、燃料室16の状態が「非作動状態」のとき(t0)の中心Oと仮想平面Sとの距離はd+Δdである。そのため、燃料室16の状態が「非作動状態」(t0)から「作動開始時状態」(t1)に移行するときの中心Oの変位の幅は大きく、このときダンパ部材に生じる応力の変動幅(応力振幅)も大きなものとなる(図6(B)参照)。
図5(A)と図6(A)とを比較することで、本実施形態によるダンパ装置200では、燃料室16の状態が「非作動状態」から「作動開始時状態」に移行するときの中心Oの変位の幅が、比較例のダンパ装置に比べてΔd分小さいことがわかる。また、図5(B)と図6(B)とを比較することで、本実施形態によるダンパ装置200では、燃料室16の状態が「非作動状態」から「作動開始時状態」に移行するときのダンパ部材203に生じる応力の変動幅が、比較例のダンパ装置に比べて小さいことがわかる。
以上説明したように、本実施形態による高圧ポンプ10では、ダンパ部材203のダンパ室205には、大気圧以上、かつ、高圧ポンプ10の作動中に燃料室16の圧力が「所定の範囲」で変動するときの前記「所定の範囲」の下限値よりも低い、「所定の圧力」の気体が封入されている。そして、第1カバー部材230の第1規制部232および第2カバー部材240の第2規制部242は、燃料室16の圧力が前記「所定の圧力」以下のとき、第1規制部232が第1ダイアフラム210の第1凹部211に当接し、第2規制部242が第2ダイアフラム220の第2凹部221に当接することでダンパ部材203の膨らみを規制するように形成されている。これにより、燃料室16の状態が「非作動状態」から「作動開始時状態」に移行するときの第1ダイアフラム210および第2ダイアフラム220の円板部212および円板部222(可動部)の変位の幅を小さくすることができる。そのため、第1ダイアフラム210および第2ダイアフラム220に生じる応力の変動幅を低減できる。その結果、ダンパ部材203の耐用期間を長くすることができる。したがって、ダンパ装置200の耐用期間を長くすることができる。
また、第1カバー部材230の第1規制部232および第2カバー部材240の第2規制部242は、燃料室16の圧力が前記「所定の範囲」で変動するとき、第1ダイアフラム210の第1凹部211および第2ダイアフラム220の第2凹部221の中央部からは離間した状態を保持するように形成されている。すなわち、燃料室16の圧力が前記「所定の範囲」で変動することで円板部212および円板部222(可動部)が変位を繰り返しても、このとき、第1凹部211および第2凹部221の中央部は、第1規制部232および第2規制部242に接触することがない。これにより、第1凹部211および第2凹部221と第1規制部232および第2規制部242との接触による摩耗を低減することができる。また、第1カバー部材230の第1規制部232および第2カバー部材240の第2規制部242は、ダンパ部材203側がフッ素樹脂によりコーティングされている。これにより、第1規制部232および第2規制部242とダンパ部材203との接触による傷および摩耗を低減することができる。したがって、ダンパ部材203の耐用期間をより長いまま保つことができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態による高圧ポンプの一部を図7に示す。第2実施形態では、第1カバー部材および第2カバー部材の形状が、第1実施形態と異なる。
第2実施形態では、第1カバー部材330は、例えば、ステンレス等の所定の剛性を有する金属をプレスまたは曲げ加工することにより形成されている。第1カバー部材330は、略円環状の第1外縁部331、および第1外縁部331から径内側へ延びて形成される第1規制部332を有している。本実施形態では、第1規制部332は、第1外縁部331から径内側へ延びて第1ダイアフラム210の第1凹部211を覆う形状に形成されている。すなわち、第1規制部332は、第1凹部211の形状に対応し、皿状に形成されている。第1規制部332は、第1外縁部331の内縁から第1外縁部331の一方の側へ筒状に立ち上がって形成される支持部334と、支持部334の反第1外縁部331側端部から径内方向へ向かって第1外縁部331と略平行に平面状に延びる当接部335とからなる。また、第1規制部332は、第1凹部211側と反第1凹部211側とを連通する大穴部336、および複数の小穴部337、長穴部338を有する。これにより、第1カバー部材330の反ダンパ部材203側の燃料は、大穴部336、小穴部337および長穴部338を経由してダンパ部材203側へ流通可能である。
第2実施形態の第2カバー部材は、第1カバー部材330と同一の形状のため、説明を省略する。
第2実施形態においても、ダンパ部材203のダンパ室205には、大気圧以上、かつ、高圧ポンプの作動中に燃料室16の圧力が「所定の範囲」で変動するときの前記「所定の範囲」の下限値よりも低い、「所定の圧力」の気体が封入されている。そして、第1カバー部材330の第1規制部332および第2カバー部材の第2規制部は、燃料室16の圧力が前記「所定の圧力」以下のとき、第1規制部332が第1ダイアフラム210の第1凹部211に当接し、第2規制部が第2ダイアフラム220の第2凹部221に当接することでダンパ部材203の膨らみを規制するように形成されている。これにより、第1実施形態と同様、ダンパ部材203の耐用期間を長くすることができる。したがって、ダンパ装置200の耐用期間を長くすることができる。
また、第1カバー部材330の第1規制部332および第2カバー部材の第2規制部は、燃料室16の圧力が前記「所定の範囲」で変動するとき、第1ダイアフラム210の第1凹部211および第2ダイアフラム220の第2凹部221の中央部からは離間した状態を保持するように形成されている。これにより、第1実施形態と同様、第1凹部211および第2凹部221と第1規制部332および第2規制部との接触による摩耗を低減することができる。また、第1カバー部材330の第1規制部332および第2カバー部材の第2規制部は、ダンパ部材203側がフッ素樹脂によりコーティングされている。これにより、第1規制部332および第2規制部とダンパ部材203との接触による傷および摩耗を低減することができる。したがって、ダンパ部材203の耐用期間をより長いまま保つことができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態による高圧ポンプの一部を図8に示す。第3実施形態では、第1支持部材および第2支持部材の形状等が、第1実施形態と異なる。
図8(A)に示すように、第1支持部材350は、筒部351、上面部352および小径筒部353からなる。筒部351は、略円筒状に形成されている。上面部352は、筒部351の一方の端部から筒部351の径内側へ向かって延び、略円環状に形成されている。小径筒部353は、上面部352の内縁部から筒部351とは反対側へ向かって延び、略円筒状に形成されている。このように、第1支持部材350は、略筒状に形成されている。
また、第1支持部材350は、筒部351の径外側へ突出する第1係合部354を有している。第1係合部354は、筒部351から径外側へ延びる延長部355と、延長部355の先端から曲折して筒部351の中心軸に対し略平行に延びる抱持部356と、抱持部356の先端から筒部351の径内側へ曲折し、さらにその先端が径外側へ曲折するクリップ爪部357とからなる。なお、本実施形態では、第1係合部354は、筒部351の周方向に等間隔で4つ設けられている(図8(B)参照)。
また、本実施形態では、第1カバー部材230と第1支持部材350とは、第1カバー部材230の第1外縁部231と筒部351の上面部352とは反対側の端部とが接合した状態で一体に形成されている。すなわち、第1カバー部材230と第1支持部材350とは、1つの部材として形成されている。ここで、第1カバー部材230と第1支持部材350とが一体となった部材を第1形成体500とする。第1形成体500は、例えば板状のステンレス等の金属をプレスおよび曲げ加工することにより形成される。
第2支持部材360は、筒部361および底面部362からなる。筒部361は、略円筒状に形成されている。また、筒部361には、外壁と内壁とを接続する通孔363が周方向に複数形成されている。通孔363は、第1実施形態における通孔261と同様の役割を果たす。底面部362は、筒部361の一方の端部から筒部361の径内側へ向かって延び、略円環状に形成されている。このように、第2支持部材360は、略筒状に形成されている。
また、第2支持部材360は、筒部361の径外側へ突出する第2係合部364を有している。第2係合部364は、第1支持部材350と第2支持部材360とを同軸に配置したとき第1係合部354に対応する位置に設けられている。本実施形態では、第2係合部364は、第1係合部354と同じく4つ設けられている(図8(B)参照)。
また、本実施形態では、第2カバー部材240と第2支持部材360とは、第2カバー部材240の第2外縁部241と筒部361の底面部362とは反対側の端部とが接合した状態で一体に形成されている。すなわち、第2カバー部材240と第2支持部材360とは、1つの部材として形成されている。ここで、第2カバー部材240と第2支持部材360とが一体となった部材を第2形成体600とする。第2形成体600は、例えば板状のステンレス等の金属をプレスおよび曲げ加工することにより形成される。
本実施形態では、第1支持部材350と第2支持部材360とは、対応する第1係合部354と第2係合部364とが係合することにより、第1カバー部材230および第2カバー部材240を介してダンパ部材203を保持することを特徴とする。つまり、第1形成体500と第2形成体600とは、間にダンパ部材203を挟んで互いに係合することにより、ダンパ部材203を保持するのである。
以下、第1係合部354と第2係合部364との係合について説明する。
対向する2つの抱持部356の内側の寸法は、ダンパ部材203の外径よりも大きく設定されている。また、対向する2つのクリップ爪部357の内側の寸法は、対向する第2係合部364の外側の寸法よりもわずかに小さく設定されている。そのため、第1係合部354と第2係合部364とが係合した状態では、クリップ爪部357は、第2係合部364に係止されている。
次に、第1形成体500、第2形成体600およびダンパ部材203の組み付け工程について説明する。
この組み付け工程は、ダンパ部材製造工程の後に行われる。この工程では、まず、第2支持部材360を下に置き、その上にダンパ部材203を載せる。続いて、第1係合部354と第2係合部364との位置を合わせ、第1支持部材350をダンパ部材203の上に載せる。これにより、クリップ爪部357が第2係合部364に接触する。
クリップ爪部357が第2係合部364に接触した状態で、第1支持部材350を下に押し込むと、第1係合部354が弾性変形して外側に広がり、クリップ爪部357が第2係合部364を乗り越えた後、内側に復元して第2係合部364に係合する。この係合によって(図8および9参照)、組み付けた両部材(第1形成体500、第2形成体600)は、作業時、保管時、運搬時に容易に離間しなくなる。
以上により、第1形成体500、第2形成体600およびダンパ部材203の組み付けが完了し、第1形成体500、第2形成体600およびダンパ部材203をサブアッセンブリ状態にすることができる。
上記サブアッセンブリ状態においては、第1規制部232が第1凹部211に当接し、第2規制部242が第2凹部221に当接することでダンパ部材203の膨らみが規制されている(図8(A)参照)。つまり、第1係合部354と第2係合部364とが係合する力(離間を妨げる力)は、第1規制部232と第2規制部242とによりダンパ部材203の膨らみを規制可能な程度の力であることが望ましい。
次に、サブアッセンブリ状態の第1形成体500、第2形成体600およびダンパ部材203の、ダンパハウジング201内への設置について説明する。
図10に示すように、ダンパハウジング201の底部には、略円環状の段差部206が形成されている。段差部206の径は、第2支持部材360の筒部361の外径と概ね同じに設定されている。そのため、筒部361を段差部206の位置に合わせ、サブアッセンブリ状態の第1形成体500、第2形成体600およびダンパ部材203をダンパハウジング201内へ設置すると、筒部361は段差部206に嵌合する。これにより、第2支持部材360は、位置決めされ、設置後の径方向の移動が規制される。また、このとき、第2支持部材360の底面部362は、ダンパハウジング201の底部に接している。
第1支持部材350と蓋部材12との間には、皿ばね254が設けられている。皿ばね254は、第1支持部材350の上面部352をダンパハウジング201の底部側へ押圧する。上面部352を押圧する力は、第1形成体500、ダンパ部材203、および第2形成体600の底面部362を経由してダンパハウジング201の底部に伝達される。これにより、サブアッセンブリ状態の第1形成体500、第2形成体600およびダンパ部材203は、燃料室16において、その位置が安定する。なお、皿ばね254は、その内周縁が第1支持部材350の小径筒部353に案内されて第1支持部材350とほぼ同軸に配置されている。
以上説明したように、本実施形態では、第1カバー部材230と第1支持部材350とは、第1カバー部材230の第1外縁部231と第1支持部材350の第1カバー部材230側端部とが接合した状態で一体に形成されている(第1形成体500)。また、第2カバー部材240と第2支持部材360とは、第2カバー部材240の第2外縁部241と第2支持部材360の第2カバー部材240側端部とが接合した状態で一体に形成されている(第2形成体600)。そのため、ダンパ装置の部材の点数を低減することができる。したがって、ダンパ装置の製造コストを低減することができる。
また、本実施形態では、第1支持部材350は、径外側へ突出する第1係合部354を複数有している。第2支持部材360は、第1係合部354に対応する位置に、径外側へ突出する第2係合部364を有している。そして、第1支持部材350と第2支持部材360とは、対応する第1係合部354と第2係合部364とが係合することにより、第1カバー部材230および第2カバー部材240を介してダンパ部材203を保持する。このように、本実施形態では、第1係合部354と第2係合部364とを係合することで、第1形成体500(第1支持部材350、第1カバー部材230)、第2形成体600(第2支持部材360、第2カバー部材240)およびダンパ部材203をサブアッセンブリ状態にすることができる。これにより、ダンパ装置の組み付けを容易にでき、ダンパ装置の製造コストを低減することができる。
さらに、本実施形態では、上記サブアッセンブリ状態において、第1規制部232が第1凹部211に当接し、第2規制部242が第2凹部221に当接することでダンパ部材203の膨らみを規制可能である。そのため、ダンパ部材203の製造後、上記サブアッセンブリ状態にするまでの時間を短くすれば、ダンパ部材203が自然状態(大気圧環境下)に置かれる時間を短くすることができる。これにより、ダンパ部材203の気体封入圧によって生じる、第1ダイアフラム210、第2ダイアフラム220、および第1ダイアフラム210と第2ダイアフラム220との接合部(溶接部204)における応力の影響を低減することができる。したがって、第1ダイアフラム210と第2ダイアフラム220との接合部の信頼性を向上できるとともに、ダンパ部材203の耐用期間をより長いまま保つことができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態による高圧ポンプの一部を図11に示す。
図11に示すように、第4実施形態では、第1支持部材350は、第3実施形態で示した第1係合部354(図8(A)参照)を有していない。また、第2支持部材360は、第3実施形態で示した第2係合部364(図8(A)参照)を有していない。第4実施形態は、第1係合部(354)および第2係合部(364)を有していない点以外、第3実施形態と同様の構成である。
第4実施形態では、第3実施形態のように第1形成体500、第2形成体600およびダンパ部材203をサブアッセンブリ状態にすることはできないものの、第1支持部材350と第1カバー230とが一体に形成され(第1形成体500)、第2支持部材360と第2カバー240とが一体に形成されている(第2形成体600)ため、ダンパ装置の部材の点数を低減することができる。したがって、ダンパ装置の製造コストを低減することができる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態による高圧ポンプの一部を図12に示す。
図12に示すように、第5実施形態では、第1支持部材350と第1カバー部材230とは別体に形成されている。また、第2支持部材360と第2カバー部材240とは別体に形成されている。それ以外の点は、第3実施形態と同様の構成である。
第5実施形態では、第1支持部材350と第2支持部材360とは、対応する第1係合部354と第2係合部364とが係合することにより、第1カバー部材230および第2カバー部材240を介してダンパ部材203を保持する。このように、本実施形態では、第1係合部354と第2係合部364とを係合することで、第1支持部材350、第1カバー部材230、第2支持部材360、第2カバー部材240およびダンパ部材203をサブアッセンブリ状態にすることができる。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態による高圧ポンプの一部を図13に示す。
図13に示すように、第6実施形態では、第1支持部材350と第1カバー部材230とは別体に形成されている。また、第2支持部材360と第2カバー部材240とは別体に形成されている。
本実施形態では、第1カバー部材230は、径外側へ突出する第1係合部236を有している。第1係合部236は、第1外縁部231から径外側へ延びる延長部237と、延長部237の先端から曲折して第1カバー部材230の中心軸に対し略平行に延びる抱持部238と、抱持部238の先端から第1カバー部材230の径内側へ曲折し、さらにその先端が径外側へ曲折するクリップ爪部239とからなる。ここで、延長部237は、第1外縁部231の外縁から第1規制部232側へ立ち上がった後、第1規制部232と略平行に、第1外縁部231の径外側へ延びている。なお、本実施形態では、第1係合部236は、第1外縁部231の周方向に等間隔で4つ設けられている。
第2カバー部材240は、第2外縁部241から径外側へ突出する第2係合部246を有している。第2係合部240は、第1カバー部材230と第2カバー部材240とを同軸に配置したとき第1係合部236に対応する位置に設けられている。ここで、第2係合部240は、第2外縁部241の外縁から第2規制部242側へ立ち上がった後、第2規制部242と略平行に、第2外縁部241の径外側へ延びている。なお、本実施形態では、第2係合部246は、第1係合部236と同じく4つ設けられている。
本実施形態では、第1カバー部材230と第2カバー部材240とは、対応する第1係合部236と第2係合部246とが係合することにより、間にダンパ部材203を保持することを特徴とする。つまり、第1カバー部材230と第2カバー部材240とは、間にダンパ部材203を挟んで互いに係合することにより、ダンパ部材203を保持するのである。
以下、第1係合部236と第2係合部246との係合について説明する。
対向する2つの抱持部238の内側の寸法は、ダンパ部材203の外径よりも大きく設定されている。また、対向する2つのクリップ爪部239の内側の寸法は、対向する第2係合部246の外側の寸法よりもわずかに小さく設定されている。そのため、第1係合部236と第2係合部246とが係合した状態では、クリップ爪部239は、第2係合部246に係止されている。
次に、第1カバー部材230、第2カバー部材240およびダンパ部材203の組み付け工程について説明する。
この組み付け工程は、ダンパ部材製造工程の後に行われる。この工程では、まず、第2カバー部材240を下に置き、その上にダンパ部材203を載せる。続いて、第1係合部236と第2係合部246との位置を合わせ、第1カバー部材230をダンパ部材203の上に載せる。これにより、クリップ爪部239が第2係合部246に接触する。
クリップ爪部239が第2係合部246に接触した状態で、第1カバー部材230を下に押し込むと、第1係合部236が弾性変形して外側に広がり、クリップ爪部239が第2係合部246を乗り越えた後、内側に復元して第2係合部246に係合する。この係合によって(図13参照)、組み付けた両部材(第1カバー部材230および第2カバー部材240)は、作業時、保管時、運搬時に容易に離間しなくなる。
以上により、第1カバー部材230、第2カバー部材240およびダンパ部材203の組み付けが完了し、第1カバー部材230、第2カバー部材240およびダンパ部材203をサブアッセンブリ状態にすることができる。
上記サブアッセンブリ状態においては、第1規制部232が第1凹部211に当接し、第2規制部242が第2凹部221に当接することでダンパ部材203の膨らみが規制されている(図13参照)。つまり、第1係合部236と第2係合部246とが係合する力(離間を妨げる力)は、第1規制部232と第2規制部242とによりダンパ部材203の膨らみを規制可能な程度の力であることが望ましい。
サブアッセンブリ状態の第1カバー部材230、第2カバー部材240およびダンパ部材203は、第1支持部材350の筒部351の端部が第1カバー部材230の第1外縁部231に当接し、第2支持部材360の筒部361の端部が第2カバー部材240の第2外縁部241に当接した状態で、ダンパハウジング(201)内に設置される。
以上説明したように、本実施形態では、第1カバー部材230は、径外側へ突出する第1係合部236を複数有している。第2カバー部材240は、第1係合部236に対応する位置に、径外側へ突出する第2係合部246を有している。そして、第1カバー部材230と第2カバー部材240とは、対応する第1係合部236と第2係合部246とが係合することにより、間にダンパ部材203を保持する。このように、本実施形態では、第1係合部236と第2係合部246とを係合することで、第1カバー部材230、第2カバー部材240およびダンパ部材203をサブアッセンブリ状態にすることができる。これにより、ダンパ装置の組み付けを容易にでき、ダンパ装置の製造コストを低減することができる。
また、本実施形態では、上記サブアッセンブリ状態において、第1規制部232が第1凹部211に当接し、第2規制部242が第2凹部221に当接することでダンパ部材203の膨らみを規制可能である。そのため、ダンパ部材203の製造後、上記サブアッセンブリ状態にするまでの時間を短くすれば、ダンパ部材203が自然状態(大気圧環境下)に置かれる時間を短くすることができる。これにより、ダンパ部材203の気体封入圧によって生じる、第1ダイアフラム210、第2ダイアフラム220、および第1ダイアフラム210と第2ダイアフラム220との接合部(溶接部204)における応力の影響を低減することができる。したがって、第1ダイアフラム210と第2ダイアフラム220との接合部の信頼性を向上できるとともに、ダンパ部材203の耐用期間をより長いまま保つことができる。
(第7実施形態)
本発明の第7実施形態による高圧ポンプの一部を図14に示す。第7実施形態では、第1カバー部材および第2カバー部材の形状が第3実施形態と異なる。
図14に示すように、第7実施形態では、第1カバー部材(330)および第2カバー部材340は、それぞれ、第2実施形態で示した第1カバー部材330(図7参照)と同じ形状である。第7実施形態は、第1カバー部材(330)および第2カバー部材340の形状以外の点は、第3実施形態と同様の構成である。
本実施形態では、第1カバー部材(330)と第1支持部材(350)とが一体に形成され、第2カバー部材340と第2支持部材360とが一体に形成されている。これにより、第3実施形態と同様、ダンパ装置の部材の点数を低減することができ、ダンパ装置の製造コストを低減することができる。
また、本実施形態では、第1係合部354と第2係合部364とを係合することで、第1支持部材(350)、第1カバー部材(330)、第2支持部材360、第2カバー部材340およびダンパ部材203をサブアッセンブリ状態にすることができる。これにより、第3実施形態と同様、ダンパ装置の組み付けを容易にでき、ダンパ装置の製造コストを低減することができる。
(他の実施形態)
上述の第3、5、6、7実施形態では、第1係合部および第2係合部を4つずつ形成する例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、第1係合部および第2係合部は、それぞれ複数であれば4つに限らずいくつ形成してもよい。また、複数の第1係合部(第2係合部)は、ダンパ部材の周方向において、等間隔に限らず不等間隔で形成されていてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、第1ダイアフラムおよび第2ダイアフラムの円板部は、同心円状のひだを形成することにより、断面が波形の形状となるように形成されていてもよい。また、第1ダイアフラムの第1凹部および第2ダイアフラムの第2凹部は、皿状に限らず、例えば円錐状に形成されていてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、ダンパ部材のダンパ室に封入する気体の圧力は、大気圧以上であれば任意の圧力に設定できる。また、ダンパ室に封入する気体としては、ヘリウムガスまたはアルゴンガスに限らず、任意の種類の気体を選択してもよい。
また、本発明の他の実施形態では、第1ダイアフラムおよび第2ダイアフラムを、上述の実施形態に比べ疲労限界の低い廉価な材料により形成することとしてもよい。本発明では、第1規制部および第2規制部により、第1ダイアフラムおよび第2ダイアフラムに生じる応力の変動幅を低減できるため、両ダイアフラムを疲労限界の低い材料により形成しても、ダンパ部材の耐用期間が短くなることを低減できる。これにより、必要な圧力脈動の減衰効果を確保しつつ、ダンパ装置の製造コストを低減することができる。
上述したように、本発明では、ダンパ部材のダンパ室の容積の大きさ(第1ダイアフラムおよび第2ダイアフラムの円板部の径の大きさ等)により、ダンパ部材の圧力脈動の減衰効果が変化する。そのため、第1ダイアフラムおよび第2ダイアフラムの円板部(可動部)の径を大きくすれば、ダンパ部材による圧力脈動の減衰効果をより高めることができる。よって、本発明の他の実施形態では、第1ダイアフラムおよび第2ダイアフラムの円板部の径を上述の実施形態に比べ大きくしてもよい。単にダイアフラムの円板部の径を大きくした場合(カバー部材を備えない場合)、「非作動状態」におけるダンパ部材の膨らみが大きくなり、流体室の状態が「非作動状態」から「作動開始時状態」へ移行するときのダイアフラムの円板部の変位の幅が増大するため、ダンパ部材の耐用期間が短くなるおそれがある。しかしながら、本発明では、第1規制部および第2規制部によって「非作動状態」におけるダンパ部材の膨らみが規制されている。そのため、ダイアフラムの円板部の径を大きくしても、ダンパ部材の所定の耐用期間を確保することができる。したがって、ダンパ装置の耐用期間を短くすることなく、ダンパ装置による圧力脈動の減衰効果をより高めることができる。
さらに、ダイアフラムの円板部の径を大きくすることによって1つのダンパ部材により所望の圧力脈動の減衰効果を得ることができるため、必要な圧力脈動の減衰効果を得るべく流体室に複数のダンパ部材を設置する必要がない。そのため、ダンパ装置の部材の点数を低減することができる。したがって、ダンパ装置の製造コストを低減することができる。
また、本発明の他の実施形態では、皿ばねを、第1支持部材と蓋部材との間ではなく、第2支持部材とダンパハウジングとの間に設けることとしてもよい。あるいは、当該皿ばねを設けることなく、第1支持部材と蓋部材とを、および第2支持部材とダンパハウジングとを直接当接させて、第1支持部材および第2支持部材によりカバー部材およびダンパ部材を挟持する構成としてもよい。
上述した複数の実施形態では、ダンパ装置を、車両に搭載される高圧ポンプに適用した例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、ダンパ装置を、高圧ポンプに限らず、流体の脈動を減衰する要求のある種々の機械に適用することができる。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
12:蓋部材、16:燃料室(流体室)、200:ダンパ装置、201:ダンパハウジング、202:開口、203:ダンパ部材、205:ダンパ室、210:第1ダイアフラム、211:第1凹部、215:第1周縁部、220:第2ダイアフラム、221:第2凹部、225:第2周縁部、230、330:第1カバー部材、231:第1外縁部、232:第1規制部、240、340:第2カバー部材、241:第2外縁部、242:第2規制部、250、350:第1支持部材、260、360:第2支持部材

Claims (13)

  1. 一端に開口を有するダンパハウジングと、
    前記開口を塞ぎ、前記ダンパハウジングとともに流体が流通可能な流体室を構成する蓋部材と、
    前記流体室に設けられ、弾性変形可能な第1ダイアフラムおよび第2ダイアフラムからなり、前記第1ダイアフラムの第1周縁部と前記第2ダイアフラムの第2周縁部とを接合し、前記第1ダイアフラムの第1凹部と前記第2ダイアフラムの第2凹部との間に密閉されたダンパ室を形成するダンパ部材と、
    前記第1ダイアフラムの反第2ダイアフラム側に設けられ、前記第1周縁部に当接する第1外縁部、および前記第1外縁部から径内側へ延びて形成される第1規制部を有する第1カバー部材と、
    前記第2ダイアフラムの反第1ダイアフラム側に設けられ、前記第2周縁部に当接する第2外縁部、および前記第2外縁部から径内側へ延びて形成される第2規制部を有する第2カバー部材と、
    前記第1カバー部材と前記蓋部材との間に設けられ、前記第1外縁部を前記第1周縁部側へ押圧する略筒状の第1支持部材と、
    前記第2カバー部材と前記ダンパハウジングとの間に設けられ、前記第2外縁部を前記第2周縁部側へ押圧することで前記第1支持部材との間に前記第1外縁部、前記第1周縁部、前記第2周縁部および前記第2外縁部を挟持する略筒状の第2支持部材と、
    を備え、
    前記ダンパ部材の前記ダンパ室には、大気圧以上の所定の圧力の気体が封入されており、
    前記第1規制部および前記第2規制部は、前記流体室の圧力が前記所定の圧力以下のとき、前記第1規制部が前記第1凹部に当接し、前記第2規制部が前記第2凹部に当接することで前記ダンパ部材の膨らみを規制するように形成されていることを特徴とするダンパ装置。
  2. 前記ダンパ部材の前記ダンパ室には、前記流体室の圧力が所定の範囲で変動するときの前記所定の範囲の下限値よりも低い、前記所定の圧力の気体が封入されており、
    前記第1規制部および前記第2規制部は、前記流体室の圧力が前記所定の範囲で変動するとき、前記第1凹部および前記第2凹部の中央部からは離間した状態を保持するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のダンパ装置。
  3. 前記第1規制部は、前記第1外縁部から径内側へ延びる複数の腕部からなることを特徴とする請求項1または2に記載のダンパ装置。
  4. 前記第2規制部は、前記第2外縁部から径内側へ延びる複数の腕部からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のダンパ装置。
  5. 前記第1規制部は、前記第1外縁部から径内側へ延びて前記第1凹部を覆う形状に形成され、前記第1凹部側と反第1凹部側とを連通する複数の穴部を有することを特徴とする請求項1、2または4に記載のダンパ装置。
  6. 前記第2規制部は、前記第2外縁部から径内側へ延びて前記第2凹部を覆う形状に形成され、前記第2凹部側と反第2凹部側とを連通する複数の穴部を有することを特徴とする請求項1、2、3または5に記載のダンパ装置。
  7. 前記第1カバー部材と前記第1支持部材とは、前記第1カバー部材の前記第1外縁部と前記第1支持部材の前記第1カバー部材側端部とが接合した状態で一体に形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のダンパ装置。
  8. 前記第2カバー部材と前記第2支持部材とは、前記第2カバー部材の前記第2外縁部と前記第2支持部材の前記第2カバー部材側端部とが接合した状態で一体に形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のダンパ装置。
  9. 前記第1支持部材は、径外側へ突出する第1係合部を複数有し、
    前記第2支持部材は、前記第1係合部に対応する位置に、径外側へ突出する第2係合部を有し、
    前記第1支持部材と前記第2支持部材とは、対応する前記第1係合部と前記第2係合部とが係合することにより、前記第1カバー部材および前記第2カバー部材を介して前記ダンパ部材を保持することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のダンパ装置。
  10. 前記第1カバー部材は、径外側へ突出する第1係合部を複数有し、
    前記第2カバー部材は、前記第1係合部に対応する位置に、径外側へ突出する第2係合部を有し、
    前記第1カバー部材と前記第2カバー部材とは、対応する前記第1係合部と前記第2係合部とが係合することにより、間に前記ダンパ部材を保持することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のダンパ装置。
  11. 前記第1規制部および前記第2規制部は、前記ダンパ部材側がフッ素樹脂によりコーティングされていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のダンパ装置。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載のダンパ装置と、
    前記流体室に連通する加圧室を有するハウジングと、
    前記ハウジングに往復移動可能に支持され、往復移動することにより前記加圧室内の流体を加圧するプランジャと、
    を備える高圧ポンプ。
  13. 請求項12に記載の高圧ポンプの製造方法であって、
    前記ダンパ部材の前記ダンパ室に、大気圧以上、かつ、前記高圧ポンプ作動時に前記流体室の圧力が所定の範囲で変動するときの前記所定の範囲の下限値よりも低い、所定の圧力の気体を封入する工程を含むことを特徴とする高圧ポンプの製造方法。
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