JP4603670B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置に関し、特に、像担持体に接触配置した転写部材によって像担持体上のトナー像を記録材上に転写する画像形成装置に係る。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真方式のプリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置において、感光ドラム上のトナー像を記録材に静電的に転写するための転写手段として、接触回転型の転写部材、いわゆる転写ローラを使用したものが知られている。転写ローラを使用すると、この転写ローラと感光ドラムとの間に形成される転写ニップ部で記録材(例えば、紙)を挟持搬送するため、記録材の搬送経路を簡略化することができ、また、記録材の安定した搬送が可能となる。このような利点を有することから、転写ローラを使用した転写手段は近時、多用されている。
【0003】
ところで、上述の転写ローラは、消耗品であり、寿命がきたら交換する必要がある。
【0004】
図8(a)、(b)を参照して、転写ローラ周辺の部品構成と、転写ローラの交換方法について説明する。
【0005】
転写ローラ50は、長手方向の両端部が転写ローラ軸受け51によって支持され、転写ローラ加圧ばね52によって、上方の感光ドラム53表面に押圧されている。レジストローラ54によって送られてきた記録材Pは、転写前ガイド55によってガイドされ、転写ローラ50と感光ドラム53との間の転写ニップ部Tに導かれる。転写前ガイド55は、レジストローラ54の軸中心を支点に揺動可能に設けられている。転写ローラ50を交換するときには、図8(b)に示すように、感光ドラムを取り外した後、転写前ガイド55を矢印C方向へ開き、転写ローラ5を矢印D方向に取り外すようにしている。
【0006】
ところが、このような転写ローラを交換する従来の構成では、以下のような不具合が発生した。
【0007】
転写ローラ50が寿命となるまで使用された場合や、画像形成装置が長期間高頻度で使用された場合など、トナーや紙粉等の飛散により画像形成装置本体(以下「装置本体」という。)の内部が汚れてしまう。そして、転写ローラの交換や転写ローラ周辺の部品の清掃が必要となる。この場合、装置本体に対して、転写ローラ50を着脱する際に、軸受け51の位置が確認しにくいので、着脱動作が煩雑になる。また、転写ローラ50を単体で取り外して、交換や清掃を行うため、転写ローラ表面を汚したり、傷つけてしまったりするおそれがある。
【0008】
このような不具合、つまり転写ローラ50を単品で着脱することによる不具合を防止するため、転写ローラ50とこれを保持するホルダーとをユニット化して転写ユニットを構成し、この転写ユニットを装置本体に対して着脱する方法が考えられる。なお、ホルダーには、転写ローラ50以外の部材、例えば転写電荷を除去するため除電針56(図8(a)参照)や、記録材を転写ニップ部Nにガイドするための転写前ガイド55等を設ける場合がある。このようにユニット化された転写ユニットを装置本体に対して着脱する方法によると、転写ローラ単体を着脱する場合と比較して、
▲1▼着脱時に転写ローラ表面を傷つけにくい、
▲2▼装置本体に対する着脱が容易である、
▲3▼ホルダーに除電針や転写前ガイドを設けるときは、これらの清掃が容易となる、
などの利点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、装置本体に対して転写ユニットを着脱する方法によると、転写ローラと装置本体との間にホルダーが介在するため、装置本体に対する転写ローラの位置決め精度が低下して、転写ローラから記録材に付与される搬送力が一定しなくなるおそれがあった。特に、記録材が厚紙の場合には、バンディングが発生するおそれがある。
【0010】
また、ホルダーに除電針56や転写前ガイド55等を設けた場合には、これら部材の位置決め精度も転写ローラと同様に低下し、これら部材が十分な性能を発揮できないことがある。
【0011】
本発明は、上述事情に鑑みてなされたものであり、着脱時に転写ユニット(例えば、転写ローラ)を傷つけにくく、また転写ユニットの着脱や清掃が容易であり、しかも記録材に対する搬送力が一定となるようにした画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するための請求項1に係る本発明は、トナー像が形成される像担持体と、前記像担持体から記録材にトナー像を転写する転写部材と、前記転写部材を前記像担持体に向かって付勢する付勢部材と、前記転写部材及び前記付勢部材を支持するホルダーと、を備える転写ユニットと、を有し、前記転写ユニットは装置本体に対して着脱可能であり、装着時に前記転写部材は前記像担持体に接触するものであり、記録材を前記像担持体と共に前記転写部材が搬送する画像形成装置において、装着時の前記ホルダーの底面を支持する複数の支持部が、記録材の搬送方向において、前記ホルダーにおける前記付勢部材を支持している位置を挟んだ位置に対応する前記装置本体の位置に、少なくとも二箇所設けられており、前記複数の支持部は、前記転写部材が前記像担持体から受ける力を前記ホルダーを介して支持しており、装着時の前記転写ユニットの前記装置本体に対する上下方向の位置を前記転写部材が前記像担持体から受ける力を利用して決定するための位置決め部である、ことを特徴とする。
【0013】
請求項2に係る本発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、装着時の前記ホルダーの底面を支持する複数の支持部が、記録材の搬送方向において、前記ホルダーにおける前記付勢部材を支持している位置を挟んだ位置に対応する前記装置本体の位置に少なくとも2箇所設けられており、さらに、前記ホルダーにおける前記付勢部材を支持している位置に設けられていることを特徴とする。
【0014】
請求項3に係る本発明は、請求項1又は2に記載の画像形成装置において、前記転写部材は、導電性の弾性転写ローラである、ことを特徴とする。
【0015】
請求項4に係る本発明は、請求項3に記載の画像形成装置において、前記転写ユニットは、前記弾性転写ローラの軸方向に沿って、前記装置本体の前面側から後面側に装着し、前記後面側から前記前面側に抜き出す、ことを特徴とする。
【0016】
請求項5に係る本発明は、請求項4に記載の画像形成装置において、前記像担持体に設けられた第1のギヤと、前記弾性転写ローラに設けられて前記第1のギヤに噛合する第2のギヤとを有し、前記第1のギヤから前記第2のギヤに駆動力が伝達されることにより、前記弾性転写ローラに、及び前記弾性転写ローラを介して前記ホルダーに、前記装置本体の前記前面側から前記後面側へ向かう力が作用する、ことを特徴とする。
【0017】
請求項6に係る本発明は、請求項5に記載の画像形成装置において、前記第1のギヤ及び前記第2のギヤが、はす歯ギヤである、ことを特徴とする。
【0018】
請求項7に係る本発明は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記転写ユニットは、前記ホルダーと一体に取り出し可能に連結されて、前記像担持体と前記転写部材の接触領域に搬送される記録材の搬送方向をガイドする転写前ガイドを有する、ことを特徴とする。
【0019】
請求項8に係る本発明は、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記転写ユニットは、前記転写ユニットを前記後面側から前記前面側に抜き出すための把手が設けられており、前記把手は、前記転写ユニットを前記装置本体に固定する爪を有する、ことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。
【0021】
〈実施の形態1〉
図1に、本発明に係る画像形成装置の一例を示す。同図に示す画像形成装置は、電子写真方式のレーザビームプリンタであり、同図はその概略構成を示す模式図である。
【0022】
同図に示す画像形成装置は、装置本体(画像形成装置本体)の内側に、像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下「感光ドラム」という。)1を備えている。感光ドラム1は、駆動手段宵(不図示)によって矢印R1方向に回転駆動される。感光ドラム1の周囲には、その回転方向に沿ってほぼ順に、帯電ローラ(一次帯電器)2、露光器3、現像器4、転写ローラ(転写帯電器)5、クリーナ6が配設されている。また、画像形成対象となる転写材(例えば、紙、フィルムなど)Pの搬送方向に上流側から下流側にかけて順に、給紙カセット7、給紙ローラ8、給紙ガイド9、レジストローラ10、定着器11、排紙ガイド12、排紙ローラ13、排紙トレイ14等が配設されている。
【0023】
このうち、感光ドラム1は、OPC、アモルファスシリコン等の感光材料をアルミニウムやニッケル等のシリンダ状の基板上に設けて構成されており、矢印R1方向に所定のプロセススピード(周速度)で回転駆動されようになっている。
【0024】
帯電ローラ2は、感光ドラム1表面に接触するように配設され、帯電バイアス印加電源(不図示)によって帯電バイアスが印加される。これにより、感光ドラム1表面は、所定の極性・所定の電位に均一に帯電される。
【0025】
露光器3は、例えば、レーザスキャナユニットによって構成されている。レーザスキャナユニットは、目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応してON/OFF制御されたレーザビームLを出力して、帯電後の感光ドラム1上を走査露光する。これにより、感光ドラム1表面に走査露光パターンに対応した静電潜像が形成される。
【0026】
現像器4は、表面に薄層担持した現像剤を感光ドラム1表面に対向する現像位置に搬送する現像ローラ4aを備えている。現像ローラ4aには、現像バイアス印加電源(不図示)から現像バイアスが印加され、これによって感光ドラム1上の静電潜像は、トナーが付着されてトナー像として現像される。
【0027】
転写ローラ5は、導電性の弾性回転体であり、感光ドラム1表面に接触配置されて、感光ドラム1表面との間に転写ニップ部Tを形成している。転写ローラ5には、転写バイアス印加電源(不図示)によって転写バイアスが印加され、これにより、感光ドラム1上のトナー像は、記録材P表面に転写される。
【0028】
この記録材Pは、給紙カセット7から供給されるものである。給紙カセット7に収納された記録材Pは、給紙ローラ8によって1枚ずつ給紙され、搬送ガイド9に沿ってレジストローラ10まで搬送され、ここで一旦停止される。その後、記録材Pは、感光ドラム1上のトナー像とタイミングを合わせるようにしてレジストローラ10によって転写ニップ部Tに供給される。こうして供給された転写材Pに、上述のようにして感光ドラム1上のトナー像が転写される。
【0029】
ここで、転写ローラ5について説明する。
【0030】
転写ローラ5は、導電性芯金の外周面に弾性層を設け、この弾性層に導電性を持たせるようにしている。転写ローラ5の抵抗値は、1×106 〜1×108 Ω程度に調整されてはいるが、この値は、雰囲気環境の温度湿度に応じて変動しやすい。転写ローラ5の抵抗が変動すると、転写不良、転写画像の飛び散り、転写メモリなどの不良が発生するおそれがある。
【0031】
そこで、転写ローラ5の抵抗変動に起因する上述の不良を防止するために、転写ローラ5の抵抗値を測定し、その測定結果に応じて、転写ローラ5に印加する転写バイアスを適正に補正する「印加転写電圧制御」が採用されている。
【0032】
印加転写電圧制御手段としては、特開平2−123385号公報に開示されているATVC(Active Transfer Voltage Control)がある。このATVCは、転写時に転写ローラ5に印加する転写バイアスを最適化する手段であり、転写バイアスは、画像形成装置の前多回転工程中に転写ローラ5から感光ドラム1に所望の定電流を印加したときの電圧を検知することで、転写ローラ5の抵抗を求め、転写ローラ5の抵抗に応じて、画像形成中に一定の定電圧を転写ローラ5に印加する方法である。他の印加電圧制御手段としては、特開平5−181373号に開示されているPTVC(Programmable Transfer Voltage Control)がある。上述のATVCは転写ローラ5の抵抗検知を定電流で行うの対して、PTVCは定電圧制御で行うので、回路を簡素化することができる。
【0033】
クリーナ6は、トナー像転写後に感光ドラム1表面に残ったトナー(残留トナー)をクリーニングブレード6aによって除去する。こうして残留トナーが除去された感光ドラム1は、次の画像形成に供される。
【0034】
一方、トナー像転写後の転写材Pは、定着器11に搬送され、ここで、定着ローラ11a、加圧ローラ11bによって加熱・加圧されて表面にトナー像が転写される。
【0035】
トナー像の定着後の転写材Pは、排紙ガイド12に沿って搬送され、排紙ローラ13によって排紙トレイ14上に排出される。こうして画像形成が終了する。
【0036】
上述の画像形成装置は、感光ドラム1、帯電ローラ2、現像器4、クリーナ6がカートリッジ容器(不図示)に一体的に組み込まれて、いわゆるプロセスカートリッジを構成している。このプロセスカートリッジは、装置本体に対して着脱自在に構成されている。
【0037】
図2を参照して、装置本体15に対してプロセスカートリッジ16を着脱する方法を説明する。
【0038】
プロセスカートリッジ16は、装置本体15の前面カバー17を支点18を中心に矢印A方向に開放した状態(同図に示す状態)で、転写ローラ5の軸方向に沿って開口部19から前方(前面側、矢印B方向)に抜き出し、また後方(後面側、矢印C方向)に装着することができるようになっている。この装置本体15に対するプロセスカートリッジ16の着脱動作は、プロセスカートリッジ16に突設されたガイドピン(不図示)を、装置本体15側に設けられた前後方向のガイドレールに沿って移動させることで容易に行われる。
【0039】
装置本体15に装着されたプロセスカートリッジ16は、ユーザーが専用のレバーを操作することで、装置本体15に位置決め固定される。この位置決め固定された状態で、装置本体15側の転写ローラ5に、プロセスカートリッジ16側の感光ドラム1が当接された状態になる。
【0040】
次に、図3(斜視図)を参照して、転写ローラ5を有する転写ユニット(転写手段)20について説明する。
【0041】
転写ユニット20は、転写ローラ5を保持する転写ホルダー(ホルダー)21を備えており、装置本体15(図2参照)に対して着脱自在なユニットとして構成されている。
【0042】
転写ホルダー21には、転写ローラ5と除電針22と転写前ガイド23とが設けられており、転写ローラ5は、一対の転写ローラ軸受け24によって両端が回転自在に支持されている。この転写ローラ5の手前側(前面側)の端部には、転写ローラギヤ(第2のギヤ)25が取り付けられており、この転写ローラギヤ25を介して転写ローラ5に回転駆動力が伝達される。また転写ホルダー21の手前側には、把手26が設けられており、この把手26には、転写ホルダー21自体を装置本体15に固定するための爪27が設けられている。
【0043】
このように構成された転写ユニット20は、図2に示す前カバー17を矢印A方向に開放して行う。この前カバー17の開放により、転写ユニット20は、前カバー17の裏面に突設されていて転写ユニット20を装置本体15に押圧していた押圧ブロック28から解放される。これにより、装置本体15から転写ユニット20を矢印B方向に抜き出すことが可能となる。
【0044】
次に、図4を参照して、転写材Pの搬送方向、及び高さ方向についての、転写ユニット20の位置決めについて説明する。ここで、高さ方向とは、後述の作用線Fにほぼ沿った方向をいう。
【0045】
転写ホルダー21には、下面30に位置決め溝31が形成されている。そして、転写ホルダー21は、その装着時に位置決め溝31が装置本体15側の支持部に突設されて位置決めリブ32と嵌合することによって位置が決められている。一方、高さ方向の位置決めは、転写ローラ5と感光ドラム1とが接触した状態で、ホルダー21が転写ローラ5、軸受け24、圧縮ばね(付勢部材)29を介して感光ドラム1から受ける力の作用線Fを挟むように、装置本体15側の支持部に突設された高さ位置決め部材としてのリブ(位置決め部)33とリブ(位置決め部)34が配置されている。転写ホルダー21を受けるリブ33及びリブ34を用いて、高さ方向の位置決めを2カ所で行うことで、転写ユニットの位置決めを確実に行うことができる。
【0046】
ここで、図5に示す比較例1について説明する。比較例1は転写ユニット20の高さ方向の位置決めを、リブ35の1箇所で行ったときの例である。この場合、転写ローラ5の回転に従い振動が、転写ローラ5の芯金5aから軸受け24、圧縮ばね29を通して転写ホルダー21に伝達され、転写ホルダー21全体が振動しやすくなり、特に転写材Pとして厚紙を通紙したときにバンディングが発生してしまうことがあった。
【0047】
その理由は、図5に示す転写ホルダー21が、転写材Pをガイドする転写前ガイド23を有していて、転写ホルダー21が振動するとこれに付随した転写前ガイド23も振動してしまい、転写材Pの搬送性に悪影響を与えてしまうからである。特に厚紙にハーフトーン画像を印字した時にバンディングが目立ってしまう。
【0048】
これに対し、上述の本実施の形態においては、厚紙を通紙した場合でも、バンディングは発生しなかった。
【0049】
図9に、本実施の形態1と比較例1のバンディングを比較検討した結果を示す。本検討は、感光ドラム1の回転数が50ppm(A4の横通紙)でプロセススピードが250mm/secの画像形成装置を使用した。転写ユニット20の構成は、本実施の形態1が図4に示す構成、また、比較例1が図5に示す構成を採用した。
【0050】
バンディングの評価の結果は、坪量(単位面積当たりの重量)の異なる紙(転写材P)を用いて、ハーフトーン画像を印字(プリント)させたときの画像に発生するバンディングをランク評価したものである。同図中の「○」はバンディングのない良好なレベル、「△」は若干バンディングはあるが許容レベル、「×」は不良レベルを示す。
【0051】
図9に示すように、比較例1は、バンディングについては秤量の小さい薄紙では問題ないが、秤量の大きい厚紙になると不良レベルのバンディングが発生している。これは、厚紙を通紙すると、転写ユニット20をこの厚紙が通るときに、転写ローラ5に強い圧力がかかり、転写ローラ5を受けている転写ホルダー21が歪み、厚紙に適正な圧力がかからなくなってしまい、転写ローラ5の紙搬送力が弱くなるためである。
【0052】
また、転写ニップ部T近傍における紙パス形状は、図4の通紙状態の記録材Pが示すように湾曲している。このため、特に腰(コシ)が強い厚紙を通紙するときなどは、厚紙が接触する転写ガイド23や転写ローラ5に強い圧力がかかり、バンディングが発生しやすくなる。以上のような理由から、比較例1では厚紙の通紙時にバンディングが発生する。また転写材ホルダー21に付随する転写ローラ5や転写ガイド23以外の部材(例えば、転写電荷を除去するため除電針21)を備えた場合には、これら部材の位置決めも不安定になり、部材の本来の性能が発揮されなくなるおそれがある。
【0053】
これに対し、本実施の形態1では、位置決めを確実に行うことができるので、バンディングのない良好な画像を形成することができる。そして、転写ローラ5の交換や清掃を容易に行うことができるようになった。またプロセスカートリッジ16を装置本体15から取り出すことなく、装置本体15に対して転写ユニット20を着脱することが可能であるため、転写ホルダー21の交換や清掃の作業性を高めることができる。
【0054】
〈実施の形態2〉
図6を参照して、実施の実施の形態2について説明する。なお、画像形成装置全体の構成、転写ユニット20やプロセスカートリッジ16の交換方法については上述の実施の形態1と同様であるので、その説明は省略する。
【0055】
本実施の形態2は、図6に示すように、転写ローラ5が感光ドラム1から強い圧力を受けたときでも、転写ホルダー21に特に高い剛性をもたせることなく、確実に位置決めを行うことができる。
【0056】
このことについて以下に説明する。転写ホルダー21の剛性が弱いと、感光ドラム1から転写ローラ5に強い圧力がかかった場合に、感光ドラム1から転写ローラ5にかかる力が集中する軸受け24近傍のホルダー部分D(図6参照)が歪むことがある。例えば図4に示す実施の形態1の位置決め構成では、肉厚tが薄い場合には、転写時に転写ローラ5と感光ドラム1との間に適正な圧力がかからなくなることがあった。圧力が適正にかからなくなると、転写ローラ5の紙搬送力が低下して、画像が縮む現象が発生する。また転写ニップ部Tにおいて、転写ローラ5の長手方向に沿って、転写ローラ5と感光ドラム1との当接圧の適正なバランスがとれなくなったときには、転写材搬送の平行性が失われて転写材Pが斜行してしまう。
【0057】
本実施の形態2によれば、図6に示すように、装置本体15側のリブ33とリブ34との間における、作用線Fに対応する位置に、別のリブ(位置決め部)36を設けることにより、転写ホルダー21の剛性が弱い場合であっても、確実に高さ方向の位置決めを行うことができる。したがって、転写材Pの搬送性が不安定になることもない。
【0058】
図10に、本実施の形態2と、比較例2、3、4とについて、画像縮みの比較評価をした結果を示す。
【0059】
本検討は、50ppm(A4の縦通紙で、プロセススピード250mm/sec)の画像形成装置で行った。
【0060】
比較例2〜4の高さ方向に関する位置決めは、前述の実施の形態1と同様であり、図4に示した構成である。転写ホルダー21の材質としては、PC(ポリカーボネート)とABS樹脂が混合されたモールドを使用している。
【0061】
図10は、図4に示すモールドの肉厚tがt=1.0、t=2.0、t=3.0である比較例2、3、4と、図6に示す本実施の形態2(肉厚t=2.0)の転写材Pの搬送性を画像縮みの程度について評価した結果を示すものである。
【0062】
評価については、転写材Pの搬送性に厳しい216g/m2 の厚紙(LTRサイズ)を用いて、印字率の高いハーフトーン画像を全面に印字し、横通紙したときの画像縮み具合を評価した。なお、図10中の「○」は縮みなし、「△」は許容レベルであり、縮み量が2mmより少ないのとき、「×」はNGレベルで縮み量が2mm以上のときである。
【0063】
図10に示す結果から、本実施の形態2によれば、位置決めを確実に行うことができ、厚紙を通紙したときでも画像が縮むことなく、安定した転写材Pの搬送を行うことができ、良好な画像をえることができた。
【0064】
そして、転写ローラ5及び転写ホルダー21に付随するその他部品の清掃や交換を容易にすることができるようになった。またプロセスカートリッジ16を装置本体15から抜き出すことなく、装置本体15に対して転写ホルダー21を着脱することが可能であるため、転写ホルダー21の交換や清掃の作業性を高めることができた。
【0065】
〈実施の形態3〉
図7に、実施の形態3を示す。なお、画像形成装置全体の構成、転写ユニット20やプロセスカートリッジ16の交換方法については前述の実施の形態1と同様であるので、その説明は省略する。
【0066】
本実施の形態3は、感光ドラム1が回転駆動されたときに、感光ドラム1側と転写ユニット20側とにそれぞれに設けられたギヤ(第1のギヤ)38とギヤ(第2のギヤ、転写ローラギヤ)25とが噛合し、これにより転写ユニット20に対し、これを装着方向に引き込む方向の力が作用することを特徴としている。
【0067】
図7は、感光ドラム1、転写ローラ5、転写ホルダー21、装置本体フレーム37と、長手方向の力の伝達関係を示すものである。感光ドラム1は、装置本体15と感光ドラム1のカップリングギヤ41により回転駆動される。
【0068】
転写ローラ5は感光ドラム1側のギヤ38と転写ローラ5側に取り付けたギヤ(転写ローラギヤ)25により感光ドラム1側から駆動力が伝達される。本実施の形態では、ギヤ38とギヤ25とは、はす歯ギヤになっていてそれぞれの歯の向きと回転方向とから、転写ローラ5には、転写ホルダー21の装着方向に押し込まれる力Faが作用するようになっている。これにより転写ローラ5は力Fa方向に押し込まれ、奥側(装置本体の後面側)の転写ローラ軸は、転写ホルダー21と一体になっている奥側の軸受け24に突き当たる。転写ローラ5の奥側の軸受け24は、転写ホルダー21と一体になっているので、転写ホルダー21全体が、装置本体15の奥側に押し込まれる方向に動くことになる。そして、転写ホルダー21は、装置本体15のフレーム37と面40で接触する。なお、本実施の形態3では、転写ローラ5や除電針22に印加するバイアスを給電するための装置及び転写ホルダー21の給電部材は奥側に設けられているため、給電のコンタクトをより確実にとることができる。
【0069】
このように、装置本体15に対する転写ユニット20の装着方向と、感光ドラム1の駆動により転写ユニット20にかかる力との方向と一致させることで、転写ホルダー20の奥側に転写手段の電気接点がある構成においては、転写ホルダー20の装着時の電気接点を確実にとることができる。また転写ユニット20は、感光ドラム1の駆動により、装着方向に押し込まれて装置本体15のフレーム37に突き当たり、これにより、確実に位置決めされる。さらに、上述の実施の形態1、2と同様、転写ローラ5や転写ホルダー21に付随したその他の転写部材の位置決めを精度よく確実に行うことができる。また転写ホルダー21を用いることで、転写ローラ5の交換や転写部を清掃することが容易になる。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、画像形成装置本体に対して転写ユニットを着脱する構成であるので、着脱時に転写ユニット(例えば、転写ローラ)を傷つけにくく、また転写ユニットの着脱や清掃が容易であり、しかも、転写ユニットが像担持体から受ける力の作用線にほぼ沿った方向についての転写ユニットの位置決めを行う位置決め部を、転写ユニットと支持部との間における前記作用線を挟んだ少なくとも2箇所に設けたので、記録材に対する搬送力を一定にして、記録材を安定して搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の概略構成を示す縦断面図である。
【図2】画像形成装置本体の前カバーを開放してプロセスカートリッジ及び転写ユニットを露出させた状態を示す斜視図である。
【図3】転写ユニットの斜視図である。
【図4】実施の形態1における転写ユニットの位置決めを説明する図である。
【図5】比較例1(従来)の転写ユニットの位置決めを説明する図である。
【図6】実施の形態2における転写ユニットの位置決めを説明する図である。
【図7】実施の形態3において、転写ユニットに装着方向の力が付与されるようすを示す図である。
【図8】(a)は従来の転写ローラを示す図である。
(b)は従来の転写ローラを取り外すようすを示す図である。
【図9】実施の形態1と比較例1とのバンディング評価結果を示す図である。
【図10】実施の形態2と、比較例2〜4との画像縮み評価結果を示す図である。
【符号の説明】
1 像担持体(感光ドラム)
5 弾性回転体(転写ローラ)
15 画像形成装置本体(装置本体)
20 転写手段(転写ユニット)
21 ホルダー
22 除電針
23 転写前ガイド
25 第2のギヤ(転写ローラギヤ)
29 付勢部材(圧縮ばね)
33、34、36
位置決め部(リブ)
38 第1のギヤ(ギヤ)
F 作用線
P 記録材
Claims (8)
- トナー像が形成される像担持体と、
前記像担持体から記録材にトナー像を転写する転写部材と、前記転写部材を前記像担持体に向かって付勢する付勢部材と、前記転写部材及び前記付勢部材を支持するホルダーと、を備える転写ユニットと、を有し、
前記転写ユニットは装置本体に対して着脱可能であり、装着時に前記転写部材は前記像担持体に接触するものであり、記録材を前記像担持体と共に前記転写部材が搬送する画像形成装置において、
装着時の前記ホルダーの底面を支持する複数の支持部が、記録材の搬送方向において、前記ホルダーにおける前記付勢部材を支持している位置を挟んだ位置に対応する前記装置本体の位置に、少なくとも二箇所設けられており、
前記複数の支持部は、前記転写部材が前記像担持体から受ける力を前記ホルダーを介して支持しており、装着時の前記転写ユニットの前記装置本体に対する上下方向の位置を前記転写部材が前記像担持体から受ける力を利用して決定するための位置決め部である、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 装着時の前記ホルダーの底面を支持する複数の支持部が、記録材の搬送方向において、前記ホルダーにおける前記付勢部材を支持している位置を挟んだ位置に対応する前記装置本体の位置に少なくとも2箇所設けられており、さらに、前記ホルダーにおける前記付勢部材を支持している位置に設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記転写部材は、導電性の弾性転写ローラである、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。 - 前記転写ユニットは、前記弾性転写ローラの軸方向に沿って、前記装置本体の前面側から後面側に装着し、前記後面側から前記前面側に抜き出す、
ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。 - 前記像担持体に設けられた第1のギヤと、前記弾性転写ローラに設けられて前記第1のギヤに噛合する第2のギヤとを有し、
前記第1のギヤから前記第2のギヤに駆動力が伝達されることにより、前記弾性転写ローラに、及び前記弾性転写ローラを介して前記ホルダーに、前記装置本体の前記前面側から前記後面側へ向かう力が作用する、
ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記第1のギヤ及び前記第2のギヤが、はす歯ギヤである、
ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。 - 前記転写ユニットは、前記ホルダーと一体に取り出し可能に連結されて、前記像担持体と前記転写部材の接触領域に搬送される記録材の搬送方向をガイドする転写前ガイドを有する、
ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記転写ユニットは、前記転写ユニットを前記後面側から前記前面側に抜き出すための把手が設けられており、前記把手は、前記転写ユニットを前記装置本体に固定する爪を有する、
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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