JP4475529B2 - 自動車用ガラスラン - Google Patents
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Description
なお、ドア1と車体との間のシールは、ドアフレーム2の外周に取付けられたドアウエザストリップ108および/または車体の開口部のフランジに取付けられたオープニングトリムウエザストリップ109によりなされている。
ドアガラス5を閉じるとき、パワーウインドのドアガラス5がドアフレーム2内を上昇し、ドアガラス5の上端がドアフレーム2の上辺部に装着したガラスラン110内に進入して、底壁140に当る。このとき、ドアガラス5の上昇の動きを完全には吸収することができず、ドアガラス5の上端が底壁140及びドアフレーム2のチャンネル3の底壁140に対向する内面(内底面)と当り、衝撃音を生ずるため、快適性を損なうこととなる。また、ドアガラス5の上端が底壁140に当たったときに、底壁140の変形が安定せず、ドアガラス5の上端がガラスラン110内でズレて、シールリップ126、136が変形し、シール性が低下する場合があった。
しかしながら、底壁140の厚肉部分の変形のみでは十分に衝撃を吸収することができず、またドアフレーム2の上辺部における内面(内底面)と底壁140の間の空間を十分に設けることも難しく衝撃吸収力が十分ではなかった。
ガラスランは、車外側側壁と、車内側側壁と、底壁とからなる断面略U字形をなし、車外側側壁と車内側側壁の先端から、それぞれ断面略U字状の内側に向かって延出する車外側シールリップと車内側シールリップを設け、車外側シールリップと車内側シールリップによりドアガラスの両側端部及び上端部の車外側面及び車内側面をシールし、
底壁は、底壁中央部と、底壁中央部の幅方向の両端に底壁車外側連結部と底壁車内側連結部を一体的に形成し、底壁車内側連結部は、底壁中央部の一方の側端で車内側側壁の付け根部と連続し、底壁車外側連結部は、底壁中央部の他方の側端から底壁中央部の幅方向に対して交差する方向に延出し、その先端は屈曲して車外側側壁の付け根部と連続し、 底壁車外側連結部の外面に底壁シールリップを形成し、底壁シールリップは、その先端がドアガラスの先端が底壁を押圧したときにドアフレームの内面に当接可能にドアフレームの内面に対して隙間を設けて形成され、 底壁は、車内側側壁の付け根部と連続している底壁車内側連結部がドアフレームの内面に当接し、上記底壁車外側連結部がドアフレームの内面から離れるようにドアフレームの内面に対し傾斜して装着され、底壁中央部の裏面にクッション材を設け、車内側側壁の付け根部と連続している底壁車内側連結部とクッション材がドアフレームに当接されて装着され、ドアガラスの上端が底壁の底壁中央部を押圧したときに底壁車外側連結部側がドアフレームの内面に当接するように形成されていることを特徴とする自動車用ガラスランである。
車内側シールリップは、車外側シールリップより長く形成される。車内側シールリップが車外側シールリップと比べ長く形成されているので、車内側シールリップの方が撓む余地が大きく、ドアガラスが車外側に変位しても、車内側シールリップの先端がドアガラスに追従することができ、シール性を確保することができる。
図3は自動車のドア1の側面図である。図1は、ガラスラン10がドアフレーム2に装着されてドアガラス5が進入される前の断面図であり、図3のA−A線に沿った部分の断面図である。図2は、ドアガラス5の上端が上辺部のガラスラン10の内部に進入されたときの断面図である。
直線状部11は、ドアフレーム2の上辺部に取付けられる部分と、ドアフレーム2のリヤ側縦辺に取付けられる部分と、ドアフレーム2のフロント側縦辺に取付けられる部分とからなる。直線状部11が装着されるドアフレーム2を断面略U字形に折り曲げて形成されている。ドアフレーム2は、ガラスラン10を装着するための部分を断面略U字形に折り曲げて形成しなく、別に形成した断面略U字形のチャンネルを装着してもよい。
ガラスラン10の直線状部11は、ドアフレーム2の上辺部に取付けられる部分も縦辺部に取付けられる部分も基本的には、ほぼ同様な断面略U字形の断面形状を有している。
本発明は、主としてドアフレーム2の上辺部に取付けられるガラスラン10に関するものである。
ドアフレーム2の上辺部に取付けられるガラスラン10の直線状部11の断面形状は、図1に示すように、車外側側壁20と、車内側側壁30と、底壁40とから断面略U字状に形成されている。
ドアガラス5が上昇して上辺部のガラスラン10の内部に進入されたときに、車外側シールリップ21と車内側シールリップ31の先端がドアガラス5の上端部に当接して、ドアガラス5とドアフレーム2との間をシールする。
図2に示すように、ドアガラス5の上端がガラスラン10の内部に進入して、車内側シールリップ31が車内方向に撓んだときに、車内側サブリップ33に車内側シールリップ31の先端が当接して、車内側シールリップ31が過度に屈曲しないようにすることができる。このため、ドアガラス5の上端が、車内側シールリップ31の表面を摺動して、ガラスラン10の内部に入り、車内側シールリップ31を車内側側壁30方向に押したときに、車内側サブリップ33が車内側シールリップ31の先端をドアガラス5方向に押すことができ、車内側シールリップ31を長く形成しても、ドアガラス5への押圧力を確保することができ、シール性を確保することができる。
また、車内側シールリップ31が車内側側壁30に貼着することがなく、異音の発生を防止することができる。
また、車外側側壁20の内面と車外側シールリップ21の裏面にウレタン樹脂等の低摺動部材を貼付してもよい。この場合、車外側シールリップ21と車外側側壁20との密着を防止できる。
底壁40は、断面略U字形の内面には、上記のシールリップ21、31と同様にウレタン樹脂等の低摺動部材が塗布されている。このため、ドアガラス5との摺動抵抗を減少させることができる。
底壁中央部44は、断面が板状で車内側側壁30側が側壁に向かって盛り上がって形成され、後述する底壁突条41を形成し、中心付近から車外側は略平坦に形成されている。
このため、ドアガラス5が上昇して底壁40に当接したときに、底壁40はドアフレーム2に沿って車外側に向けて上方に斜面となり、ドアガラス5の上端は底壁中央部44の内面を摺動して、車外側に変位することができ、ガラスラン10の車外側シールリップ21とドアガラス5を密着させることができ、ドアガラス5とガラスラン10との間のシール性を向上させることができる。また、ドアガラス5とドアフレーム2との間の段差を小さくすることができる。
底壁40の底壁中央部44の外面には、予めスポンジ材で形成された断面が略楕円形のクッション材50が接着または溶着等で固着されている。このため、ガラスラン10がドアフレーム2の内部に装着されたときは、ガラスラン10の底壁40とドアフレーム2の間は略三角形状の空間が形成される。その空間にクッション材50が嵌め込まれて、ドアガラス5の上端がガラスラン10の上辺部の断面略U字形の内部に進入する前は、ドアフレーム2の内面に底壁車内側連結部46とクッション材50が当接する。
ガラスラン10の底壁40とドアフレーム2の内面(底壁部分)の間のシール力を向上させることができる。
ガラスラン10の成形においては、直線状部11とコーナー部12の成形材料はいずれも、ソリッド材が使用され、合成ゴム、熱可塑性エラストマー、軟質合成樹脂が使用され、例えば合成ゴムでは、EPDMゴム、熱可塑性エラストマーでは、オレフィン系エラストマー、軟質合成樹脂では、軟質塩化ビニル等が使用される。
直線状部11の成形は、押出成形機により直線状に成形した後に、所定寸法に切断される。
合成ゴムの場合は、押出成形後に加硫槽に搬送されて、熱風や高周波等により加熱されて加硫が行われる。熱可塑性エラストマー、軟質合成樹脂の場合は、加硫せずに冷却され固化される。
押出成形後または加硫後に車外側シールリップ21、車内側シールリップ31および底壁40の表面に低摺動部材が塗布または接着される。
5 ドアガラス
10 ガラスラン
20 車外側側壁
21 車外側シールリップ
30 車内側側壁
31 車内側シールリップ
40 底壁
41 底壁突条
42 底壁シールリップ
45 底壁車外側連結部
46 底壁車内側連結部
50 クッション材
Claims (4)
- 自動車のドアのドアフレームの内周に取付けられ、ドアガラスの昇降を案内する自動車用ガラスランにおいて、
上記ガラスランは、車外側側壁と、車内側側壁と、底壁とからなる断面略U字形をなし、上記車外側側壁と車内側側壁の先端から、それぞれ上記断面略U字状の内側に向かって延出する車外側シールリップと車内側シールリップを設け、該車外側シールリップと車内側シールリップにより上記ドアガラスの両側端部及び上端部の車外側面及び車内側面をシールし、
上記底壁は、底壁中央部と、該底壁中央部の幅方向の両端に底壁車外側連結部と底壁車内側連結部を一体的に形成し、上記底壁車内側連結部は上記底壁中央部の一方の側端で上記車内側側壁の付け根部と連続し、上記底壁車外側連結部は、上記底壁中央部の他方の側端から該底壁中央部の幅方向に対して交差する方向に延出し、その先端は屈曲して上記車外側側壁の付け根部と連続し、 上記底壁車外側連結部の外面に底壁シールリップを形成し、該底壁シールリップは、その先端が上記ドアガラスの上端が上記底壁を押圧したときに上記ドアフレームの内面に当接可能に上記ドアフレームの内面に対して隙間を設けて形成され、 上記底壁は、上記車内側側壁の付け根部と連続している底壁車内側連結部が上記ドアフレームの内面に当接し、上記底壁車外側連結部がドアフレームの内面から離れるように上記ドアフレームの内面に対し傾斜して装着され、上記底壁中央部の裏面にクッション材を設け、上記車内側側壁の付け根部と連続している底壁車内側連結部と上記クッション材が上記ドアフレームの内面に当接されて装着され、上記ドアガラスの上端が上記底壁の底壁中央部を押圧したときに上記底壁車外側連結部側が上記ドアフレームの内面に当接するように形成されていることを特徴とする自動車用ガラスラン。 - 上記底壁中央部の内面は、ドアガラスの昇降方向に対して略直角方向となるように上記ドアフレームに装着され、上記車内側シールリップは、上記車外側シールリップより長く形成された請求項1に記載の自動車用ガラスラン。
- 上記底壁中央部には、上記底壁車内側連結部側の内面に突条が形成され、該突条は、その先端がガラスランがドアフレームに装着されたときに上記車内側側壁の内面に当接するように形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動車用ガラスラン。
- 上記車内側側壁の内面には、上記車内側シールリップに沿ってサブリップが設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の自動車用ガラスラン。
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