JP4370002B2 - キノロンカルボン酸誘導体またはその塩 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、グラム陽性菌およびグラム陰性菌、とりわけMRSAに対して強力な抗菌作用を発揮し、かつ安全性の高い一般式[1]
Figure 0004370002
「式中、R1は、水素原子またはカルボキシル保護基を;R2は、置換されていてもよいアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリールまたは複素環式基を;R5は、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル、アルコキシもしくはアルキルチオ基、保護されていてもよいヒドロキシルもしくはアミノ基またはニトロ基を;Aは、NまたはC−R6(R6は、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル、アルコキシもしくはアルキルチオ基または保護されていてもよいヒドロキシル基を示す。)を;Zは、式
Figure 0004370002
(式中、Dは、5員もしくは6員の複素環または炭化水素環を;R3は、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アルコキシまたはアルキルチオ基、ニトロ基、シアノ基、アシル基、保護されていてもよいヒドロキシル基、保護または置換されていてもよいアミノ基から選ばれる1つ以上の基を;R4は、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アルアルキル、アリール、アルコキシまたはアルキルチオ基、保護されていてもよいヒドロキシル基、保護または置換されていてもよいアミノ基、R4が結合する炭素原子と共にシクロアルカン環を形成する基から選ばれる1つ以上の基を示す)を;それぞれ示す。但し、Aが、C−R6(R6は、上記したと同様の意味を有する。)で、かつZが、式
Figure 0004370002
(式中、R7は、水素原子、置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アシルまたはアリール基を示す。
3およびR4は、上記したと同様の意味を有する。)である場合は除く。」
で表されるキノロンカルボン酸誘導体またはその塩に関する。
背景技術
キノロンカルボン酸骨格を有する化合物は、キノロン系合成抗菌剤として感染症の治療に用いられている。しかし、キノロンカルボン酸骨格の7位にベンゼン縮合環、6位に水素原子を有する化合物は知られていない。また、キノロン系合成抗菌剤として広く臨床に用いられているノルフロキサシン、シプロフロキサシンおよびオフロキサシンなどは、グラム陽性菌とりわけMRSAに対する活性が十分ではない。そのため、これらの菌に対しても有効で広範囲な抗菌スペクトルを有する合成抗菌剤の開発が望まれている。
発明の開示
このような状況下において、本発明者らは鋭意研究を行った結果、キノロンカルボン酸骨格の7位にベンゼン縮合環、6位に水素原子を有する次の一般式[1]の化合物またはその塩が優れた抗菌活性を有し、かつ従来のキノロン系合成抗菌剤に比べて高い安全性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
Figure 0004370002
以下、本発明化合物について詳述する。
本明細書において特に断らない限り、ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を;アルキル基とは、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチルおよびオクチルなどの直鎖状または分枝鎖状C1-10アルキル基を;低級アルキル基とは、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチルおよびペンチルなどの直鎖状または分枝鎖状C1-5アルキル基を;アルケニル基とは、例えば、ビニル、アリル、イソプロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニルおよびオクテニルなどの直鎖状または分枝鎖状C2-10アルケニル基を;低級アルケニル基とは、例えば、ビニルおよびアリルなどの直鎖状または分枝鎖状C2-5アルケニル基を;シクロアルキル基とは、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルなどのC3-6シクロアルキル基を;シクロアルカン環とは、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタンおよびシクロヘキサンなどのC3-6シクロアルカン環を;アルコキシ基とは、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシおよびオクチルオキシなどの直鎖状または分枝鎖状C1-10アルコキシ基を;低級アルコキシ基とは、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシおよびペンチルオキシなどの直鎖状または分枝鎖状C1-5アルコキシ基を;アルキルチオ基とは、例えば、メチルチオ、エチルチオ、n-プロピルチオ、イソプロピルチオ、n-ブチルチオ、イソブチルチオ、sec-ブチルチオ、tert-ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ、ヘプチルチオおよびオクチルチオなどの直鎖状または分枝鎖状C1-10アルキルチオ基を;低級アルキルチオ基とは、例えば、メチルチオ、エチルチオ、n-プロピルチオ、イソプロピルチオ、n-ブチルチオ、イソブチルチオ、sec-ブチルチオ、tert-ブチルチオおよびペンチルチオなどの直鎖状または分枝鎖状C1-5アルキルチオ基を;アルキルスルホニル基とは、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、n-プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、n-ブチルスルホニル、イソブチルスルホニル、sec-ブチルスルホニル、tert-ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、ヘキシルスルホニル、ヘプチルスルホニルおよびオクチルスルホニルなどの直鎖状または分枝鎖状C1-10アルキルスルホニル基を;低級アルキルスルホニル基とは、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、n-プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、n-ブチルスルホニル、イソブチルスルホニル、sec-ブチルスルホニル、tert-ブチルスルホニルおよびペンチルスルホニルなどの直鎖状または分枝鎖状C1-5アルキルスルホニル基を;低級アルキルアミノ基とは、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ブチルアミノ、ペンチルアミノ、ヘキシルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノおよびジペンチルアミノなどの直鎖状または分枝鎖状C1-5アルキル基で置換されたアミノ基を;アシル基とは、例えば、ホルミル基、アセチルおよびエチルカルボニルなどの直鎖状または分枝鎖状C2-5アルカノイル基並びにベンゾイルおよびナフチルカルボニルなどのアロイル基を;アルコキシカルボニル基とは、アルコキシ−CO−基(アルコキシは、上記したアルコキシ基を示す。)を;低級アルコキシカルボニル基とは、低級アルコキシ−CO−基(低級アルコキシは、上記した低級アルコキシ基を示す。)を;アリール基とは、例えば、フェニルおよびナフチル基を;アリールスルホニル基とは、例えば、フェニルスルホニルおよびナフチルスルホニル基を;アルアルキル基とは、例えば、ベンジル、フェネチルおよびトリチル基を;複素環式基とは、該環を形成する異項原子として酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選ばれる1つ以上の異項原子を含む4員、5員もしくは6員環またはそれらの縮合環、例えば、オキセタニル、チエタニル、アゼチジニル、フリル、ピロリル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピロリジニル、ベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、ピリジル、キノリル、ピリミジニルおよびモルホリニル基をそれぞれ意味する。
Dにおける5員または6員環の複素環としては、該環を形成する異項原子として酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選ばれる1つ以上の異項原子を含む複素環、例えば、トリアジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピリジン、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、ピラゾール、ピラン、フラザンなどの5員または6員の芳香族複素環;テトラヒドロ−2H−ピラン、テトラヒドロ−2H−チオピラン、ピペリジン、ジオキサン、オキサチアン、モルフォリン、チオモルフォリン、ジチアン、ピペラジン、ピロリジン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフラン、ピラゾリジン、イミダゾリジン、テトラヒドロイソチアゾール、1,3−チアゾラン、テトラヒドロイソオキサゾール、1,3−オキサゾラン、ジチオラン、オキサチオラン、ジオキソランなどの5員もしくは6員環の脂肪族複素環が挙げられる。
Dにおける5員または6員環の炭化水素環としては、ベンゼン、シクロヘキセン、シクロペンテンなどの5員または6員環不飽和炭化水素環;シクロヘキサンおよびシクロペンタンといった飽和炭化水素環が挙げられる。
2におけるアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基または複素環式基;R3におけるアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルチオ基またはアミノ基;R4におけるアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アルアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルチオ基またはアミノ基;R5におけるアルキル基、アルコキシ基またはアルキルチオ基;R6におけるアルキル基、アルコキシ基またはアルキルチオ基の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、保護されていてもよいカルボキシル基、保護されていてもよいヒドロキシル基、保護されていてもよいアミノ基、保護されていてもよい低級アルキルアミノ基、低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルコキシカルボニル基、アリール基、シクロアルキル基、低級アルケニル基、ハロゲン原子で置換された低級アルキル基が挙げられ、これら一種または二種以上の置換基で置換されていてもよい。
カルボキシル基の保護基としては、通常のカルボキシル基の保護基として使用し得るすべての基を含み、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、1,1−ジメチルプロピル、n-ブチルおよびtert-ブチルなどの低級アルキル基;フェニルおよびナフチルなどのアリール基;ベンジル、ジフェニルメチル、トリチル、p-ニトロベンジル、p-メトキシベンジルおよびビス(p-メトキシフェニル)メチルなどのアルアルキル基;アセチルメチル、ベンゾイルメチル、p-ニトロベンゾイルメチル、p-ブロモベンゾイルメチルおよびp-メタンスルホニルベンゾイルメチルなどのアシル低級アルキル基;2−テトラヒドロピラニルおよび2−テトラヒドロフラニルなどの含酸素複素環式基;2,2,2−トリクロロエチルなどのハロゲノ低級アルキル基;2−(トリメチルシリル)エチルなどの低級アルキルシリルアルキル基;アセトキシメチル、プロピオニルオキシメチルおよびピバロイルオキシメチルなどのアシルオキシアルキル基;フタルイミドメチルおよびスクシンイミドメチルなどの含窒素複素環式−低級アルキル基;シクロヘキシルなどのシクロアルキル基;メトキシメチル、メトキシエトキシメチルおよび2−(トリメチルシリル)エトキシメチルなどの低級アルコキシ−低級アルキル基;ベンジルオキシメチルなどのアルアルキルオキシ−低級アルキル基;メチルチオメチルおよび2−メチルチオエチルなどの低級アルキルチオ−低級アルキル基;フェニルチオメチルなどのアリールチオ−低級アルキル基;1,1−ジメチル−2−プロペニル、3−メチル−3−ブテニルおよびアリルなどの低級アルケニル基;並びにトリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、ジエチルイソプロピルシリル、tert-ブチルジメチルシリル、tert-ブチルジフェニルシリル、ジフェニルメチルシリルおよびtert-ブチルメトキシフェニルシリルなどの置換シリル基などが挙げられる。
アミノ基の保護基としては、通常のアミノ保護基として使用し得るすべての基を含み、例えば、トリクロロエトキシカルボニル、トリブロモエトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、p-ニトロベンジルカルボニル、o-ブロモベンジルオキシカルボニル、(モノ−、ジ−、トリ−)クロロアセチル、トリフルオロアセチル、フェニルアセチル、ホルミル、アセチル、ベンゾイル、tert-アミルオキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、p-メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、4−(フェニルアゾ)ベンジルオキシカルボニル、2−フルフリルオキシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニル、1,1−ジメチルプロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、フタロイル、スクシニル、アラニル、ロイシル、1−アダマンチルオキシカルボニルおよび8−キノリルオキシカルボニルなどのアシル基;ベンジル、ジフェニルメチルおよびトリチルなどのアルアルキル基;2−ニトロフェニルチオおよび2,4−ジニトロフェニルチオなどのアリールチオ基;メタンスルホニルおよびp-トルエンスルホニルなどのアルキル−もしくはアリール−スルホニル基;N,N−ジメチルアミノメチレンなどのジ低級アルキルアミノ−低級アルキリデン基;ベンジリデン、2−ヒドロキシベンジリデン、2−ヒドロキシ−5−クロロベンジリデンおよび2−ヒドロキシ−1−ナフチルメチレンなどのアル−低級アルキリデン基;3−ヒドロキシ−4−ピリジルメチレンなどの含窒素複素環式アルキリデン基;シクロヘキシリデン、2−エトキシカルボニルシクロヘキシリデン、2−エトキシカルボニルシクロペンチリデン、2−アセチルシクロヘキシリデンおよび3,3−ジメチル−5−オキシシクロヘキシリデンなどのシクロアルキリデン基;ジフェニルホスホリルおよびジベンジルホスホリルなどのジアリール−もしくはジアル−低級アルキルホスホリル基;5−メチル−2−オキソ−2H−1,3−ジオキソール−4−イル−メチルなどの含酸素複素環式アルキル基;並びにトリメチルシリルなどの置換シリル基などが挙げられる。
ヒドロキシル基の保護基としては、通常のヒドロキシル保護基として使用し得るすべての基を含み、例えば、ベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニル、4−ブロモベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、1,1−ジメチルプロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、イソブチルオキシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2,2,2−トリブロモエトキシカルボニル、2−(トリメチルシリル)エトキシカルボニル、2−(フェニルスルホニル)エトキシカルボニル、2−(トリフェニルホスホニオ)エトキシカルボニル、2−フルフリルオキシカルボニル、1−アダマンチルオキシカルボニル、ビニルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、S−ベンジルチオカルボニル、4−エトキシ−1−ナフチルオキシカルボニル、8−キノリルオキシカルボニル、アセチル、ホルミル、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル、メトキシアセチル、フェノキシアセチル、ピバロイルおよびベンゾイルなどのアシル基;メチル、tert-ブチル、2,2,2−トリクロロエチルおよび2−トリメチルシリルエチルなどの低級アルキル基;アリルなどの低級アルケニル基;ベンジル、p-メトキシベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、ジフェニルメチルおよびトリチルなどのアルアルキル基;テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニルおよびテトラヒドロチオピラニルなどの含酸素および含硫黄複素環式基;メトキシメチル、メチルチオメチル、ベンジルオキシメチル、2−メトキシエトキシメチル、2,2,2−トリクロロエトキシメチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチルおよび1−エトキシエチルなどの低級アルコキシ−および低級アルキルチオ−低級アルキル基;メタンスルホニルおよびp-トルエンスルホニルなどのアルキル−およびアリール−スルホニル基;並びにトリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、ジエチルイソプロピルシリル、tert-ブチルジメチルシリル、tert-ブチルジフェニルシリル、ジフェニルメチルシリルおよびtert-ブチルメトキシフェニルシリルなどの置換シリル基などが挙げられる
一般式[1]の化合物の塩としては、通常知られているアミノ基などの塩基性基またはヒドロキシルもしくはカルボキシル基などの酸性基における塩を挙げることができる。塩基性基における塩としては、例えば、塩酸、臭化水素酸および硫酸などの鉱酸との塩;酒石酸、ギ酸、クエン酸、トリクロロ酢酸およびトリフルオロ酢酸などの有機カルボン酸との塩;並びにメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、メシチレンスルホン酸およびナフタレンスルホン酸などのスルホン酸との塩を、また、酸性基における塩としては、例えば、ナトリウムおよびカリウムなどのアルカリ金属との塩;カルシウムおよびマグネシウムなどのアルカリ土類金属との塩;アンモニウム塩;並びにトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、プロカイン、ジベンジルアミン、N−ベンジル−β−フェネチルアミン、1−エフェナミンおよびN,N’−ジベンジルエチレンジアミンなどの含窒素有機塩基との塩などを挙げることができる。一般式[1]の化合物の塩としては、好ましくは、薬理学的に許容される塩が挙げられる。
本発明のうち、R2が置換されていてもよいシクロアルキル基;R3が水素原子、R4が水素原子または保護されていてもよいヒドロキシル基;R5が水素原子;R6が、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキルまたはアルコキシ基である化合物が好ましい。
本発明化合物中、代表的化合物としては、例えば、表1〜2に示す化合物が挙げられる。なお、表中における省略記号は次の意味を有する。
cyclopropyl:シクロプロピル、fluoroethyl:2−フルオロエチル、2,4-diF-Ph:2,4−ジフルオロフェニル
【表1】
Figure 0004370002
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【表2】
Figure 0004370002
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また、一般式[1]の化合物またはその塩において、異性体(例えば、光学異性体、幾何異性体および互変異性体など)が存在する場合、本発明は、それらの異性体を包含し、また、溶媒和物、水和物および種々の形状の結晶を包含するものである。
次に、本発明化合物の製造法について説明する。
本発明化合物は、例えば、次に示す製造法にしたがって合成することができる。
Figure 0004370002
Figure 0004370002
「式中、R1、R2、R3、R4、R5、AおよびDは、前記したと同様の意味を有し;R8は、水素原子またはアルキル基を;Xは、臭素原子、ヨウ素原子、メチルスルホニルオキシ、トリフルオロメチルスルホニルオキシまたはp-フルオロフェニルスルホニルオキシ基を;Alkは、直鎖状または分枝鎖状の炭素数1〜6のアルキル基を;X2は、ハロゲン原子を;Rlaは、R1と同様のカルボキシル保護基を示す。」
一般式[1a]、[2]、[3a]、[3b]、[4]、[5]、[6]、[7]または[8]の化合物は塩として使用することもでき、それらの塩としては、一般式[1]の化合物の塩で説明したと同様の塩が挙げられる。
[製造法1]
(1−a)一般式[1a]の化合物は、酸化銀の存在下または不存在下、パラジウム触媒を用いて、一般式[2]の化合物と一般式[3a]の有機スズ化合物あるいは一般式[4]の有機スズ化合物と一般式[5]の化合物をカップリング反応に付すことによって得ることができる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、例えば、ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよびジメチルセロソルブなどのエーテル類;アセトニトリルなどのニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;並びにジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが挙げられ、また、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
この反応で用いられるパラジウム触媒としては、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリドなどの有機パラジウム錯体が挙げられる。
パラジウム触媒の使用量は、一般式[2]の化合物または一般式[4]の化合物に対して、0.00001倍モル以上、好ましくは、0.001〜0.05倍モルあればよい。
酸化銀の使用量は、一般式[2]の化合物または一般式[4]の化合物に対して、等モル以上、好ましくは、1〜10倍モルである。
一般式[3a]の有機スズ化合物の使用量は、一般式[2]の化合物に対して、等モル以上、好ましくは、1.0〜2.0倍モルであり、また、一般式[5]の化合物の使用量は、一般式[4]の有機スズ化合物に対して、等モル以上、好ましくは、1.0〜5.0倍モルである。
このカップリング反応は、通常、不活性気体(例えば、アルゴン、窒素)雰囲気下、50〜170℃で、1分〜24時間実施すればよい。
(1−b)別法として一般式[1a]の化合物は、塩基の存在下または不存在下、パラジウム触媒を用いて、一般式[2]の化合物と一般式[3b]の有機ホウ素化合物をカップリング反応に付すことによって得ることができる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、例えば、水;メタノール、エタノールおよびプロパノールなどのアルコール類;ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;塩化メチレン、クロロホルムおよびジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;1,2−ジメトキシエタン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよびジメチルセロソルブなどのエーテル類;酢酸エチルおよび酢酸ブチルなどのエステル類;アセトンおよびメチルエチルケトンなどのケトン類;アセトニトリルなどのニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;並びにジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが挙げられ、また、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
この反応で用いられる塩基としては、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムおよびトリエチルアミンなどが挙げられ、塩基の使用量は、一般式[2]の化合物に対して、等モル以上、好ましくは、2〜5倍モルである。また、この反応で用いられるパラジウム触媒としては、例えば、パラジウム-活性炭素、パラジウム黒などの金属パラジウム、塩化パラジウムなどの無機パラジウム塩、酢酸パラジウムなどの有機パラジウム塩、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリドなどの有機パラジウム錯体が挙げられる。
パラジウム触媒の使用量は、一般式[2]の化合物に対して、0.00001倍モル以上、好ましくは、0.001〜0.05倍モルあればよい。
一般式[3b]の有機ホウ素化合物の使用量は、一般式[2]の化合物に対して、等モル以上、好ましくは、1.0〜1.5倍モルである。
このカップリング反応は、通常、不活性気体(例えば、アルゴン、窒素)雰囲気下、50〜170℃で、1分〜24時間実施すればよい。
[製造法2]
(2−a)一般式[7]の化合物は、一般式[6]の化合物に、無水酢酸中、オルトギ酸メチルまたはオルトギ酸エチルなどのオルトエステルを反応させた後、一般式[8]の化合物を反応させることによって得ることができる。
これらの反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、例えば、ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよびジメチルセロソルブなどのエーテル類;メタノール、エタノールおよびプロパノールなどのアルコール類;塩化メチレン、クロロホルムおよびジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;並びにジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが挙げられ、また、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
無水酢酸の使用量は、一般式[6]の化合物に対して、等モル以上であればよく、好ましくは、1〜10倍モルであればよい。
オルトエステルの使用量は、一般式[6]の化合物に対して、等モル以上であればよく、好ましくは、1〜10倍モルであればよい。
これらの反応は、通常、0〜150℃、好ましくは、50〜150℃で、20分〜50時間実施すればよい。
次いで、一般式[8]の化合物を反応させるが、その際の一般式[8]の化合物の使用量は、一般式[6]の化合物に対して、等モル以上であり、またこの反応は、通常、0〜100℃、好ましくは、10〜60℃で、20分〜30時間実施すればよい。(2−b)別法として、一般式[6]の化合物に、無水酢酸などの酸無水物の存在下あるいは不存在下に、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタールまたはN,N−ジメチルホルムアミドジエチルアセタールなどのアセタールを反応させた後、一般式[8]の化合物を反応させて、一般式[7]の化合物を得ることができる。
これらの反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、具体的には前述の(2−a)と同様の溶媒が挙げられる。アセタールの使用量は、一般式[6]の化合物に対して、等モル以上であればよく、好ましくは、約1〜5倍モルであればよい。
酸無水物の使用量は、一般式[6]の化合物に対して、等モル以上、好ましくは、1〜10倍モルである。
これらの反応は、通常、0〜100℃、好ましくは、20〜85℃で、20分〜50時間実施すればよい。
次いで、一般式[8]の化合物を反応させるが、その際の一般式[8]の化合物の使用量は、一般式[6]の化合物に対して、等モル以上であり、またこの反応は、通常、0〜100℃、好ましくは、10〜60℃で、20分〜30時間実施すればよい。
一般式[1a]の化合物は、一般式[7]の化合物を、フッ化塩もしくは塩基の存在下または不存在下に閉環反応に付すことによって得ることができる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であれば特に限定されないが、例えば、N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;ジオキサン、アニソール、ジエチレングリコールジメチルエーテルおよびジメチルセロソルブなどのエーテル類;並びにジメチルスルホキシドなどのスルホキシドなどが挙げられ、また、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
この反応で所望に応じて用いられるフッ化塩としては、例えば、フッ化ナトリウムおよびフッ化カリウムなどが挙げられる。
また、所望に応じて用いられる塩基としては、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、カリウムtert-ブトキシドおよび水素化ナトリウムなどが挙げられる。
フッ化塩および塩基の使用量は、一般式[7]の化合物に対して、それぞれ、等モル以上であればよく、好ましくは、1.0〜3.0倍モルであればよい。
この反応は、通常、0〜180℃で、5分〜30時間実施すればよい。
このようにして得られた一般式[1a]の化合物を、例えば、酸化、還元、転位、置換、ハロゲン化、脱水もしくは加水分解などの自体公知の反応に付すことによって、またはそれらを適宜組み合わせることによって、他の一般式[1a]の化合物に誘導することができる。
このようにして得られた一般式[1a]の化合物またはその塩は、抽出、晶出および/またはカラムクロマトグラフィーなどの常法にしたがって単離精製することができる。
上で述べた製造法における一般式[1a]、[2]、[3a]、[3b]、[4]、[5]、[6]、[7]または[8]の化合物において、異性体(例えば、光学異性体、幾何異性体および互変異性体など)が存在する場合、これらの異性体も使用することができ、また、溶媒和物、水和物および種々の形状の結晶も使用することができる。
また、一般式[2]、[3a]、[3b]、[4]、[5]、[6]、[7]、[8]または[1a]の化合物において、アミノ基、ヒドロキシル基またはカルボキシル基を有する化合物は、予めこれらの基を通常の保護基で保護しておき、反応後、自体公知の方法でこれらの保護基を脱離することもできる。
本発明化合物を製造するための原料である一般式[2]、[4]および[6]の化合物は、例えば、WO/96/05192、WO/97/29102、特願平10-110146号、US3984548、US39885882およびUS5457104などに記載の方法またはそれに準じた方法により製造することができる。
一般式[3a]の有機スズ化合物および一般式[3b]の有機ホウ酸化合物は、例えば、以下の製法Aのように製造できる。
Figure 0004370002
「式中R3、R4、R8、D、AlkおよびXは、前記したと同様の意味を有する。」
一般式[3a]の有機スズ化合物は、一般式[5]をスズ化反応に付すことにより製造することができる。
スズ化反応は、例えば、ブレティン・オブ・ザ・ケミカル・ソサェティ・オブ・ジャパン(Bull.Chem.Soc.Jpn.)、第56巻、第3855-3856頁(1983年)に記載の方法に準じて、パラジウム触媒とヘキサアルキルジスタナンを用いればよい。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、例えば、ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;1,2−ジメトキシエタン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよびジメチルセロソルブなどのエーテル類;アセトニトリルなどのニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;並びにジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが挙げられ、また、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
この反応で用いられるパラジウム触媒としては、例えば、パラジウム-活性炭素、パラジウム黒などの金属パラジウム、塩化パラジウムなどの無機パラジウム塩、酢酸パラジウムなどの有機パラジウム塩、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリドなどの有機パラジウム錯体が挙げられる。
パラジウム触媒の使用量は、一般式[5]の化合物に対して、0.00001倍モル以上、好ましくは、0.001〜0.05倍モルあればよい。
ヘキサアルキルジスタナンの使用量は、一般式[5]の化合物に対して、等モル以上、好ましくは、1.0〜3.0倍モルであればよい。
この反応は、通常、40〜160℃で1時間〜72時間実施すればよい。
ホウ酸化反応は、例えば、第4版実験化学講座、24巻、第61〜90頁(1992年)、特願平10-140586号に記載の方法に準じて行えばよい。
具体的には、一般式[5]の化合物をリチオ化あるいはグリニャール反応に付した後、ホウ酸トリアルキルと反応させればよい。
この反応に使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、例えば、n-ヘキサンおよびシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;1,2−ジメトキシエタン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよびジメチルセロソルブなどのエーテル類などが挙げられ、また、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
この反応に使用されるリチオ化剤としては、例えば、n-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム、フェニルリチウムおよびメチルリチウムなどのアルキル金属試薬;リチウムジイソプロピルアミドおよびリチウムビス(トリメチルシリル)アミドなどのアミド塩基が挙げられる。また、グリニャール試薬は、金属マグネシウムを反応させることにより得ることができる。
この反応に使用されるホウ酸トリアルキルとしては、例えば、ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸トリイソプロピルおよびホウ酸トリブチルなどが挙げられる。
リチオ化剤、金属マグネシウムおよびホウ酸トリアルキルの使用量は、一般式[5]の化合物に対して、それぞれ、等モル以上、好ましくは、1〜2倍モルである。
この反応は通常、-70℃〜50℃、好ましくは、-60〜0℃で10分〜24時間実施すればよい。
ホウ酸化の別法として、塩基の存在下、パラジウム触媒とジアルコキシボランまたはアルコキシボランを反応させる方法を用いてもよい。
この反応に使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;n-ヘキサンおよびシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;塩化メチレン、クロロホルムおよびジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよびジメチルセロソルブなどのエーテル類;酢酸エチルおよび酢酸ブチルなどのエステル類;アセトンおよびメチルエチルケトンなどのケトン類;アセトニトリルなどのニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;並びにジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが挙げられ、これらの溶媒は、混合して使用してもよい。
この反応で所望に応じて用いられる塩基としては、例えば、酢酸カリウム、カリウムtert-ブトキシド、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、トリブチルアミンおよびトリエチルアミンなどが挙げられる。その使用量は、一般式[5]の化合物またはその塩に対して等モル以上、好ましくは1〜3倍モルである。
この反応で用いられるパラジウム触媒としては、例えば、パラジウム-活性炭素、パラジウム黒などの金属パラジウム、塩化パラジウムなどの無機パラジウム塩、酢酸パラジウムなどの有機パラジウム塩、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド、1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリドなどの有機パラジウム錯体が挙げられる。
パラジウム触媒の使用量は、一般式[5]の化合物に対して、0.00001倍モル以上、好ましくは、0.001〜0.05倍モルあればよい。
この反応に使用されるジアルコキシボランとしては、例えば、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン、カテコールボランなどが挙げられ、アルコキシジボランとしては、例えば、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル−4’,4’,5’,5’−テトラメチル−1’,3’,2’−ジオキサボロランなどが挙げられる。
その使用量は、一般式[5]の化合物に対して等モル以上、好ましくは1.0〜1.5倍モルである。
この反応は通常、不活性気体(例えば、アルゴン、窒素)雰囲気下、0〜150℃、好ましくは、80〜11O℃で1〜24時間実施すればよい。
一般式[5]の化合物は、市販品の購入もしくは公知の方法により製造される文献記載の化合物を使用することができ、また、文献記載の方法もしくはそれに準じた方法で製造される化合物を使用すればよい。以下に参考となる文献を挙げる。
(1)イソインドリン環を有するもの
Organic Syntheses,5,1064-1066
Arzniem.Forsh./Drug Res.30(II),1487-1493(1980)
特開昭63-179872号
特開平2-62875号
特開平3-52888号
(2)イソキノリン環を有するもの
J.Org.Chem.,45(26),5312-5315(1980)
Synthesis 70-72(1980)
(3)キノリン環を有するもの
新実験化学講座14[IV],2069(1978)
Chemical Abstracts Vol.80:108331
(4)キナゾリン環を有するもの
Chemical Abstracts Vol.60:524d
(5)3,4-ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン環を有するもの
特開昭61-215381号
(6)ベンゾ[b]チオフェン環を有するもの
J.Org.Chem.,60(7),1936-1938(1995)
(7)1,4−ベンゾジオキサン環を有するもの
Chemical Abstracts Vol.53:6234c
(8)1,3−ジヒドロ−イソベンゾフラン環を有するもの
Chemical Abstracts Vol.47:8692h
Tetrahedron,953-958(1962)
特表昭63-501361号
(9)ヒドロキシアルキル置換ナフチル
特開昭60-155140号
(10)ヒドロキシイミノ置換インデン
WO96/36596
本発明化合物を医薬として用いる場合、通常製剤化に使用される賦形剤、担体および希釈剤などの製剤補助剤を適宜混合してもよく、これらは常法にしたがって、錠剤、カプセル剤、散剤、シロップ剤、顆粒剤、丸剤、懸濁剤、乳剤、液剤、粉体製剤、坐剤、軟膏剤または注射剤などの形態で経口または非経口で投与することができる。また投与方法、投与量および投与回数は、患者の年齢、体重および症状に応じて適宜選択することができ、通常成人に対しては、経口または非経口(例えば、注射、点滴および直腸部位への投与など)的投与により、1日、0.15〜100mg/kgを1回から数回に分割して投与すればよい。
次ぎに、本発明の代表的化合物についての薬理作用を説明する。
抗菌作用
[試験方法]
日本化学療法学会標準法[ケモテラピー(CHEMOTHERAPY)第29巻、第1号、第76〜79頁(1981年)]に従い、ミュラーヒントン・ブロース(Mueller Hinton broth)[ディフコ(Difco)社製]で37℃、20時間培養し、菌量を106個/プレート(108個/ml)に調整した菌液1白金耳を、薬剤を含むミュラーヒントン・アガー(Mueller Hinton agar)培地[ディフコ(Difco)社製]に接種し、37℃で20時間培養した後、菌の発育の有無を観察し、菌の発育が阻止された最小濃度をもってMIC(μg/ml)とした。
その結果を表3に示す。表3のa〜dの記号は以下の菌株を示す。また、番号は、実施例の化合物を示す。
a:黄色ブドウ球菌(S.aureus FDA209P)
b:β−ラクタマーゼ産生黄色ブドウ球菌(S.aureus F-137)
c:メチシリン(Methicillin)耐性黄色ブドウ球菌(S.aureus F-597)
d:大腸菌(E.coli NIHJ JC-2)
【表3】
Figure 0004370002
発明を実施するための最良の方法
次に本発明を参考例および実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、溶離液における混合比は、全て用量比であり、また、カラムクロマトグラフィーにおける担体は、BW-127ZH(富士シリシア化学製)を用いた。また、参考例および実施例中で用いられる記号は、次の意味を有する。
Ac:アセチル基
Cbz:ベンジルオキシカルボニル基
1−TFA:重トリフルオロ酢酸
また、NMRにおける数値は、δ値を示す。
参考例1
1−シクロプロピル−7−フルオロ−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル6.80gをジメチルスルホキシド136mlに懸濁し、1.5時間を要してナトリウムメトキシドのメタノール溶液(28%溶液)10.89gを滴下する。40℃で1.5時間撹拌後、水500mlおよび酢酸エチル300mlの混合溶媒に加え、6mol/L塩酸でpH1に調製した後、析出晶を濾取すれば、無色結晶の1−シクロプロピル−7−メトキシ−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸1.94gを得る。
IR(KBr)cm-1:1723
NMR(CDCl3):0.8-1.4(4H,m),2.70(3H,s),3.9-4.3(1H,m),4.02(3H,s),7.16(1H,d,J=8.8Hz),8.37(1H,d,J=8.8Hz),8.91(1H,s)
参考例2
1−シクロプロピル−7−メトキシ−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸2.40gを47%臭化水素酸48mlに懸濁し、5時間加熱還流する。反応混合物を室温まで冷却後、水200mlを加え析出晶を濾取すれば、無色結晶の1−シクロプロピル−7−ヒドロキシ−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸・1水和物2.11gを得る。
IR(KBr)cm-1:1718
NMR(d1-TFA):1.1-1.8(4H,m),2.99(3H,s),4.5-4.9(1H,m),7.60(1H,d,J=8.8Hz),8.54(1H,d,J=8.8Hz),9.48(1H,s)
参考例3
1−シクロプロピル−7−ヒドロキシ−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸・1水和物500mgをエタノールに懸濁し、これにパラトルエンスルホン酸・1水和物185mgを加え、45時間共沸脱水する。反応混合物を室温まで冷却後、水50mlおよびクロロホルム50mlの混合溶媒に加え、有機層を分取する。分取した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー[溶離液;クロロホルム:エタノール=30:1]で精製すれば、無色結晶の1−シクロプロピル−7−ヒドロキシ−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル300mgを得る。
IR(KBr)cm-1:1728
NMR(CDCl3):0.8-1.8(7H,m),2.70(3H,s),3.8-4.2(1H,m),4.42(2H,q,d=6.8Hz),7.37(1H,d,J=8.8Hz),8.26(1H,d,J=8.8Hz),8.71(1H,s)
参考例4
1−シクロプロピル−7−ヒドロキシ−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル300mgを塩化メチレン6mlに懸濁し、氷冷下、ジイソプロピルアミン202mgおよびトリフルオロメタンスルホン酸無水物364mgを加え、室温で3時間撹拌する。反応混合物を水30mlおよびクロロホルム30mlの混合溶媒に加え、1mol/L塩酸でpH1に調製した後有機層を分取する。分取した有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー[溶離液;n-ヘキサン:酢酸エチル=1:1]で精製すれば、無色結晶の1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−7−[[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ]−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル270mgを得る。
IR(KBr)cm-1:1724,1214
NMR(CDCl3):0.8-1.7(7H,m),2.81(3H,s),3.8-4.1(1H,m),4.40(2H,q,J=7.6Hz),7.29(1H,d,J=8.8Hz),8.41(1H,d,J=8.8Hz),8.71(1H,s)
参考例5
4−ブロモ−1,2−ベンゼンジオール2.00gをエタノール10mlに溶解し、これにジブロモエタン3.56gおよび水酸化カリウム1.44gを加えた後、15時間加熱還流する。反応混合物を室温まで冷却し不溶物を濾去後、濾液を減圧下に濃縮する。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー[溶離液;トルエン]で精製すれば、無色油状の6−ブロモ−1,4−ベンゾジオキサン0.92gを得る。
IR(ニート)cm-1:1601,1490,1302,1286,1251
NMR(CDCl3):4.23(4H,s),6.6-7.1(3H,m)
参考例6
4−ブロモアニリン2.00g、硫酸鉄(II)7水和物7.86g、3−ニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム1.26g、ホウ酸0.60g、グリセリン3.56gを混合し、これに濃硫酸2.14mlを加え120℃で6時間撹拌する。反応混合物を室温まで冷却後、水50mlおよびクロロホルム50mlの混合溶媒に加え、5mol/L水酸化ナトリウム水溶液でpH12に調整し、次いで、不溶物を濾去後、濾液の有機層を分取する。分取した有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー[溶離液;トルエン:酢酸エチル=15:1]で精製すれば、褐色油状の6−ブロモキノリン1.14gを得る。
IR(ニート)cm-1:1490,830
NMR(CDCl3):7.40(1H,dd,J=4.4Hz,J=8.5Hz),7.7-8.2(4H,m),8.91(1H,dd,J=1.7Hz,J=4.4Hz)
同様にして次の化合物を得る。
・6−ブロモ−8−フルオロキノリン
IR(KBr)cm-1:1765,1532
NMR(CDCl3):5.70(2H,s),8.39(lH,bs),8.64(1H,bs)
参考例7
6−ブロモ−1,3−ジヒドロ−1−イソベンゾフラノン10.00gをテトラヒドロフラン500mlに溶解し、この溶液に10℃で三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体200gおよび水素化アルミニウムリチウム3.56gを加え窒素雰囲気下、氷冷で30分間撹拌後、さらに4時間加熱還流する。反応混合物を室温まで冷却後、酢酸エチル300mlおよび5%食塩水400mlの混合溶媒に加え1mol/L塩酸でpH1に調整し有機層を分取する。分取した有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー[溶離液;n-ヘキサン:酢酸エチル=20:1]で精製すれば、無色結晶の5−ブロモ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン2.00gを得る。
IR(KBr)cm-1:2854,1474,1050,808
NMR(CDCl3):5.05(4H,s),7.0-7.5(3H,m)
参考例8
(1)(6−ブロモ−2−ナフチル)メタノール0.70gを塩化メチレン7mlに懸濁し、これに氷冷下、塩化チオニル0.42gを加え、室温で2時間撹拌する。反応混合物にジイソプロピルエーテルを加え濾取すれば、無色結晶の2−ブロモ−6−(クロロメチル)ナフタレン0.42gを得る。
NMR(CDCl3):4.93(2H,s),7.50-7.75(2H,m),7.88(1H,d,J=1.8Hz),7.9-8.1(2H,m),8.22(1H,bs)
(2)2−ブロモ−6−(クロロメチル)ナフタレン0.20gをエタノール1mlに溶解し、これにジメチルアミン溶液(約50%)0.5mlを加え、室温で3時間撹拌する。反応混合物に水10mlおよびクロロホルム10mlを加え、有機層を分取する。分取した有機層を水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー[溶離液;n-ヘキサン:酢酸エチル=5:1]で精製すれば、油状のN,N−ジメチル−(6−ブロモ−2−ナフチル)メタンアミン0.16gを得る。
NMR(CDCl3):2.28(6H,s),3.56(2H,s),7.4-8.4(6H,m)
参考例9
(1)5−ブロモ−2−メチル−3−ニトロ安息香酸メチルエステル3.00gを四塩化炭素30mlに溶解し、これにN−ブロモコハク酸イミド2.34gおよび触媒量の過酸化ベンゾイルを加え、12時間加熱還流する。反応混合物を室温まで冷却し不溶物を濾去後、濾液に水30mlを加え、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液でpH9に調整し有機層を分取する。分取した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー[溶離液;n-ヘキサン:酢酸エチル=20:1]で精製すれば、油状の5−ブロモ−2−(ブロモメチル)−3−ニトロ安息香酸メチルエステル3.49gを得る。
NMR(CDCl3):4.01(3H,s),5.09(2H,s),8.09(1H,d,J=1.4Hz),8.23(1H,d,J=1.4Hz)
(2)5−ブロモ−2−(ブロモメチル)−3−ニトロ安息香酸メチルエステル4.56gをジメチルスルホキシド13.7mlに溶解し、これに酢酸ナトリウム3.22gを加え、室温で1時間撹拌する。反応混合物を水100mlおよび酢酸エチル100mlの混合溶媒に加え、有機層を分取する。分取した有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物にn-ヘキサンを加え濾取すれば、無色結晶の2−[(アセチルオキシ)メチル]−5−ブロモ−3−ニトロ安息香酸メチルエステル3.62gを得る。
IR(KBr)cm-1:1749,1728,1532
NMR(CDCl3):2.00(3H,s),3.97(3H,s),5.55(2H,s),8.05(1H,d,J=1.4Hz),8.15(1H,d,J=1.4Hz)
(3)2−[(アセチルオキシ)メチル]−5−ブロモ−3−ニトロ安息香酸メチルエステル3.60gをエタノール18mlに懸濁し、これに1mol/L水酸化ナトリウム水溶液18mlを加え50℃で2時間撹拌する。反応混合物を減圧下に濃縮し、得られた残留物に水100mlおよび酢酸エチル50mlを加え1mol/L塩酸でpH1.0に調整した後、析出晶を濾取すれば、無色結晶の6−ブロモ−4−ニトロ−1,3−ジヒドロ−1−イソベンゾフラノン1.79gを得る。
IR(KBr)cm-1:1765,1532
NMR(CDCl3):5.70(2H,s),8.39(1H,bs),8.64(1H,bs)
(4)6−ブロモ−4−ニトロ−1,3−ジヒドロ−1−イソベンゾフラノン0.50gをトルエン40mlに溶解し、これに−70℃で5分間を要して水素化ジイソブチルアルミニウムのトルエン溶液(1.01M溶液)2.88mlを滴下した後、同温度で1時間撹拌する。反応混合物を水50mlおよび酢酸エチル50mlの混合溶媒に加え、6mol/L塩酸でpH1.0に調整した後、有機層を分取する。分取した有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物を塩化メチレン10mlに懸濁し、これに−60℃でトリフルオロ酢酸0.65gを加え、同温度で15分間撹拌する。次いで、同温度でトリエチルシラン0.67gを加え、同温度で20分間撹拌後、5℃まで昇温する。反応混合物を水20mlおよび酢酸エチル20mlの混合溶媒に加え、5mol/L水酸化ナトリウム水溶液でpH8.0に調整した後、不溶物を濾去し、濾液の有機層を分取する。分取した有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物にジイソプロピルエーテルを加え濾取すれば、黄色結晶の6−ブロモ−4−ニトロ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン0.13gを得る。
IR(KBr)cm-1:1532,1334
NMR(CDCl3):5.18(2H,brs),5.46(2H,brs),7.69(1H,brs),8.27(1H,brs)
(5)6−ブロモ−4−ニトロ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン0.74gをメタノールに懸濁し、これに塩酸2.2mlを加えた後、鉄粉0.51gを5分間を要して加える。室温で1時間撹拌する。反応混合物を水50mlおよび酢酸エチル50mlの混合溶媒に加え、炭酸カリウムでpH8.0に調整した後、不溶物を濾去し、濾液の有機層を分取する。分取した有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー[溶離液;n-ヘキサン:酢酸エチル=3:1]で精製すれば、橙色結晶の6−ブロモ−1,3−ジヒドロ−4−イソベンゾフランアミン0.56gを得る。
IR(KBr)cm-1:3365
NMR(CDCl3):3.60(2H,brs),4.8-5.2(4H,m),6.72(1H,brs),6.78(1H,brs)
(6)6−ブロモ−1,3−ジヒドロ−4−イソベンゾフランアミン0.53gを塩化メチレン6mlに懸濁し、氷冷下、トリエチルアミン0.33gを加えた後、塩化アセチル0.25gの塩化メチレン3ml溶液を5分間を要して滴下し、同温度で30分間撹拌する。反応混合物に水10mlを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH5.0に調整した後、有機層を分取する。分取した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物にジイソプロピルエーテルを加え濾取すれば、無色結晶のN1(6−ブロモ−1,3−ジヒドロ−4−イソベンゾフラニル)アセトアミド0.57gを得る。
IR(KBr)cm-1:1670
NMR(CDCl3):2.06(3H,s),4.8-5.1(4H,m),7.26(1H,brs),7.78(1H,brs)
参考例10
5−ブロモ−1−インダノンオキシム2.00gをメタノール80mlに溶解し、これに塩化ニッケル(II)六水和物4.21gを加え、-40℃で水素化ホウ素ナトリウム2.00gを30分間を要して分割添加した後、-25℃まで昇温し、1時間撹拌する。反応混合物を減圧下に濃縮し、得られた残留物に水150mlおよび酢酸エチル150mlを加え、セライト濾過した後有機層を分取する。分取した有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物を塩化メチレン32mlに溶解し、トリエチルアミン0.91gを加え、氷冷下、塩化カルボベンゾキシ1.54gを滴下し、室温で2時間撹拌する。反応混合物に水50mlを加え、1mol/L塩酸でpH1に調整し有機層を分取する。分取した有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー[溶離液;n-ヘキサン:酢酸エチル=4:1]で精製すれば、無色結晶のN−(5−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデニル)カルバミン酸ベンジルエステル0.81gを得る。
IR(KBr)cm-1:3307,1681,1531,1248
NMR(CDCl3):1.6-2.1(1H,m),2.4-2.8(1H,m),2.8-3.1(2H,m),4.7-5.1(1H,m),5.1-5.3(1H,m),5.16(2H,s),7.0-7.5(8H,m)
参考例11
(1)1−(3−ブロモフェニル)−1−プロパノン1.00gをジエチルエーテル2mlに溶解し、これに濃塩酸0.022mlおよび亜硝酸エチルアルコール溶液(約15%w/w)4.89mlを加えた後、50℃で5時間撹拌する。反応混合物を減圧下に濃縮し、得られた残留物に水およびn-ヘキサンを加え、結晶を濾取すれば、無色結晶の1−(3−ブロモフェニル)−2−ヒドロキシイミノ−1−プロパノン0.95gを得る。
IR(KBr)cm-1:3300,1649
NMR(CDCl3):2.17(3H,s),7.2-8.1(4H,m),8.40(1H,brs)
(2)、1−(3−ブロモフェニル)−2−ヒドロキシイミノ−1−プロパノン0.50gを酢酸2.5mlに溶解し、無水酢酸0.31gを加えた後、亜鉛末0.41gを30分間を要して加え、室温で2時間撹拌する。反応混合物に水20mlおよび酢酸エチル20mlを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH7.5に調整した後、不溶物を濾去し、濾液の有機層を分取する。分取した有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー[溶離液;n-ヘキサン:酢酸エチル=1:1]で精製すれば、油状のN1−[2−(3−ブロモフェニル)−1−メチル−2−オキソエチル]アセトアミド0.36gを得る。
IR(ニート)cm-1:1697,1656
NMR(CDCl3):1.42(3H,d,J=4.7Hz),2.06(3H,s),5.3-5.7(1H,m),6.50(1H,brs),7.2-8.2(4H,m)
(3)N1−[2−(3−ブロモフェニル)−1−メチル−2−オキソエチル]アセトアミド0.33gをエタノール3mlに溶解し、これに5℃で水素化ホウ素ナトリウム23mgを加え、同温度で30分間撹拌する。反応混合物を減圧下に濃縮し、得られた残留物に水10mlおよび酢酸エチル10mlを加え有機層を分取する。分取した有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去すれば、無色油状のN1−[2−(3−ブロモフェニル)−2−ヒドロキシ−1−メチルエチル]アセトアミド0.29gを得る。
IR(ニート)cm-1:3304,1648
NMR(CDCl3):1.00(3H,d,J=4.6Hz),2.00(3H,s),3.8-4.7(2H,m),4.80(1H,brs),5.75(1H,brs),7.1-7.6(4H,m)
(4)N1[2−(3−ブロモフェニル)−2−ヒドロキシ−1−メチルエチル]アセトアミド0.28gをデカリン2mlに懸濁し、これに五酸化二燐0.44gを加え、1.5時間加熱還流する。反応混合物を室温まで冷却後、水10mlおよびクロロホルム10mlの混合溶媒に加え、1mol/Lに水酸化ナトリウム水溶液でpH10に調整した後、不溶物を濾去し、濾液の有機層を分取する。分取した有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー[溶離液;n-ヘキサン:酢酸エチル=3:1]で精製すれば、黄色結晶の6−ブロモ−1,3−ジメチル−イソキノリン0.05gを得る。
IR(KBr)cm-1:1614,1562
NMR(CDCl3):2.65(3H,s),2.92(3H,s),7.26(1H,s),7.57(1H,dd,J=1.3Hz,J=6.0Hz),7.88(1H,d,J=1.3Hz),7.94(1H,d,J=6.0Hz)
参考例12
6−ブロモ−1,4−ベンゾジオキサン0.69gをテトラヒドロフラン3.5mlに溶解し、この溶液に-70℃で、15分間を要してn-ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.54M溶液)2.5mlを滴下する。同温度で1時間撹拌後、5分間を要してホウ酸トリイソプロピル0.73gを滴下する。さらに同温度で30分間撹拌後、水3.5mlを加え30分間を要して0℃まで昇温する。反応混合物に酢酸エチル10mlを加え、1mol/L塩酸でpH2に調製した後有機層を分取する。分取した有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物にn-ヘキサンを加え濾取すれば、淡黄色固体の1,4−ベンゾジオキサン−6−イルホウ酸0.36gを得る。
IR(KBr)cm-1:1066,1121,1314,1420
NMR(CDCl3):4.2-4.5(4H,m),6.95(1H,d,J=8.3Hz),7.6-7.9(2H,m)
同様にして次の化合物を得る。
・1,3−ベンゾジオキソール−5−イルホウ酸
NMR(d6-DMSO):5.98(4H,s),6.8-7.0(1H,m),7.2-7.5(2H,m)
参考例13
2−アセトキシ−6−ブロモナフタレン0.90gをトルエン13.5mlに溶解し、ヘキサブチルジスタナン3.94gおよびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド72mgを加えた後、窒素雰囲気下、3時間加熱還流する。反応混合物を減圧下に濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー[溶離液;n-ヘキサン:酢酸エチル=20.1]で精製すれば、油状の2−アセトキシ−6−トリブチルスタニルナフタレン0.89gを得る。
IR(ニート)cm-1:1765
NMR(CDCl3):0.6-1.8(27H,m),2.35(3H,s),7.0-8.0(6H,m)
同様にして次の化合物を得る。
・トリブチル(1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフラニル)スタナン
IR(ニート)cm-1:1464,1354,1049,906,804
NMR(CDCl3):0.8-2.0(27H,m),5.11(4H,s),7.2-7.5(3H,m)
・6−(1,1,1−トリブチルスタニル)キノリン
IR(ニート)cm-1:1560,1488,1458,1340,1058,831
NMR(CDCl3):0.7-2.0(27H,m),7.3-7.5(1H,s),7.7-8.2(4H,m),8.8-9.0(1H,m)
・ベンゾ[b]チオフェン−5−イル(トリブチル)スタナン
IR(ニート)cm-1:1458,1040,797,692
NMR(CDCl3):0.7-1.8(27H,m),7.3-7.5(3H,m),7.8-8.0(2H,m)
・N−[5−(1,1,1−トリブチルスタニル)−2,3−ジヒドロ−1H−1−インデニル]カルバミン酸ベンジルエステル
NMR(CDCl3):0.7-1.7(31H,m),2.8-3.0(1H,m),5.17(2H,s),7.2-7.5(8H,m)
・6−(1,1,1−トリブチルスタニル)キナゾリン
・8−フルオロ−6−(1,1,1−トリブチルスタニル)キノリン
・5−(1,1,1−トリブチルスタニル)−1H−インドール
NMR(CDCl3):0.7-2.0(27H,m),6.5-6.6(1H,m),7.1-7.5(3H,m),7.74(1H,s)
・6−(1,1,1−トリブチルスタニル)イソキノリン
NMR(CDCl3):0.8-1.8(27H,m),7.6-8.0(4H,m),8.52(1H,d,J=5.86Hz),9.22(1H,s)
・N,N−ジメチル−N−[[6−(1,1,1−トリブチルスタニル)−2−ナフチル]メチル]アミン
NMR(CDCl3):0.8-2.0(27H,m),2.28(6H,s),3.57(2H,s),7.4-8.0(6H,m)
・7−(1,1,1−トリブチルスタニル)−3,4−ジヒドロ−2H−1.4−ベンズオキサジン−4−カルボン酸ベンジルエステル
IR(ニート)cm-1:1718,1493,1406,1342,1282,1224,1141,1063,1026
NMR(CDCl3):0.8-1.6(27H,m),3.8-4.0(2H,m),4.2-4.4(2H,m),5.26(2H,s),6.9-7.0(1H,m),7.2-7.5(6H,m),7.7-7.9(1H,m)
・1,3−ジメチル−6−(1,1,1−トリブチルスタニル)イソキノリン
IR(ニート)cm-1:1612,1561,1458,1388,1046
NMR(CDCl3):0.7-1.8(27H,m),2.65(3H,s),2.92(3H,s),7.3-8.1(4H,m)
・N1−[6−(1,1,1−トリブチルスタニル)−1,3−ジヒドロ−4−イソベンゾフラニル]アセトアミド
IR(ニート)cm-1:1664,1542,1459,1401,1293,1041
NMR(CDCl3):0.8-1.7(27H,m),2.17(3H,s),5.07(2H,s),5.10(2H,s),7.0(1H,br),7.1(1H,brs),7.4(1H,brs)
実施例1
7−ブロモ−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル4.40gをトルエン66mlに懸濁し、これに6−(1,1,1−トリブチルスタニル)キノリン7.80gおよびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド0.18gを加えた後、窒素雰囲気下、3時間加熱還流する。反応混合物を室温まで冷却後、ジエチルエーテル70mlを加え、析出物を濾取する。析出物をカラムクロマトグラフィー[溶離液;クロロホルム:エタノール=50:1]で精製後、ジエチルエーテルを加え析出晶を濾取すれば、無色結晶の1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−7−(6−キノリル)−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル4.71gを得る。
IR(KBr)cm-1:1718
NMR(CDCl3):1.0-1.5(7H,m),2.66(3H,s),3.9-4.2(1H,m),4.42(2H,q,J=7.08Hz),7.4-7.6(2H,m),7.7-7.9(2H,m),8.2-8.5(3H,m),8.76(1H,s),8.9-9.0(1H,m)
実施例2〜15
実施例1と同様にして表4aおよび表4bの化合物を得る。
【表4a】
Figure 0004370002
【表4b】
Figure 0004370002
以下に表4aおよび表4bの化合物名と物性を示す。
No.2:1−シクロプロピル−7−(1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフラニル)−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル
No.3:7−[6−(アセチルオキシ)−2−ナフチル]−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル
IR(KBr)cm-1:1760,1731
NMR(CDCl3):1.0-1.7(7H,m),2.39(3H,s),2.63(3H,s),3.9-4.1(1H,m),4.42(2H,q,J=7.08Hz),7.2-8.0(7H,m),8.39(1H,d,J=8.05Hz),8.75(1H,s)
No.4:7−(ベンゾ[b]チオフェン−5−イル)−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル
IR(KBr)cm-1:1687
NMR(CDCl3):1.0-1.6(7H,m),2.64(3H,s),3.9-4.2(1H,m),4.42(2H.q,J=7.08Hz),7.3-7.6(4H,m),7.81(1H,s),7.97(1H,d,J=8.30Hz),8.37(1H,d,J=8.06Hz),8.74(1H,s)
No.5:1−シクロプロピル−7−(1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフラニル)−8−メトキシ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル
IR(KBr)cm-1:1729
NMR(CDCl3):1.0-1.3(4H,m),1.42(3H,t,J=7.08Hz),3.37(3H,s),3.9-4.1(1H,m),4.41(2H,q,J=7.08Hz),5.20(4H,s),7.3-7.5(4H,m),8.30(1H,d,J=8.30Hz),8.67(1H,s)
No.6:7−[4−(ベンジルオキシカルボニル)−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンズオキサジン−7−イル]−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル
NMR(CDCl3):0.9-1.6(7H,m),2.63(3H,s),3.9-4.1(3H,m),4.2-4.6(4H,m),5.30(2H,s),6.8-7.0(2H,m),7.2-7.5(6H,m),8.01(1H,d,J=8.55Hz),8.32(1H,d,J=8.05Hz),8.72(1H,s)
No.7:1−シクロプロピル−7−[6−[(ジメチルアミノ)メチル]−2−ナフチル]−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル
NMR(CDCl3):1.0-1.6(7H,m),2.32(6H,s),2.65(3H,s),3.62(2H,s),3.9-4.2(1H,m),4.42(2H,q,J=7.08Hz),7.4-8.0(7H,m),8.39(1H,d,J=8.06Hz),8.75(1H,s)
No.8:7−[7−(アセチルアミノ)−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフラニル]−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル
No.9:7−(1−[[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−5−インデニル)−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル
NMR(CDCl3):0.8-1.4(7H,m),2.5-3.1(7H,m),3.9-4.3(3H,m),4.8-5.2(3H,m),7.0-7.6(10H,m),8.34(1H,d,J=7.8Hz),8.73(1H,s)
No.10:1−シクロプロピル−7−(1H−5−インドリル)−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル
IR(KBr)cm-1:1718
NMR(CDCl3):1.0-1.5(7H,m),2.64(3H,s),3.8-4.2(1H,m),4,41(2H,q,J=7.6Hz),6.5-6.7(1H,m),7.1-7.7(5H,m),8.3-8.5(1H,m),8.74(1H,s)
No.11:1−シクロプロピル−7−(8−フルオロ−6−キノリル)−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル
IR(KBr)cm-1:1716
NMR(CDCl3):1.0-1.6(7H,m),2.67(3H,s),3.9-4.2(1H,m),4.42(2H,q,J=7.08Hz),7.3-7.7(4H,m),8.27(1H,d,J=8.30Hz),8.40(1H,d,J=8.30Hz),8.76(1H,s),9.0-9.1(1H,m)
No.12:1−シクロプロピル−7−(6−イソキノリル)−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル
IR(KBr)cm-1:1728
NMR(CDCl3):1.0-1.5(7H,m),2.64(3H,s),3.9-4.1(1H,m),4.42(2H,q,J=7.08Hz),7.2-7.8(4H,m),8.1(1H,d),8.41(1H,d,J=8.06Hz),8.61(1H,d,J=5.86Hz),8.76(1H,s),9.34(1H,s)
No.13:1−シクロプロピル−7−(1,3−ジメチル−6−イソキノリル)−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル
IR(KBr)cm-1:1733
NMR(CDCl3):1.0-1.6(7H,m),2.63(3H,s),2.69(3H,s),3.00(3H,s),3.9-4.1(1H,m),4.42(2H,q,J=7.08Hz),7.2-7.7(4H,m),8.17(1H,d,J=8.30Hz),8.40(1H,d,J=8.05Hz),8.76(1H,s)
No.14:1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−7−(6−キナゾリニル)−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル
IR(KBr)cm-1:1732
NMR(CDCl3):1.0-1.6(7H,m),2.65(3H,s),4.0-4.2(1H,m),4.42(2H,q,J=7.08Hz),7.39(1H,d,J=8.31Hz),7.9-8.3(3H,m),8.42(1H,d,J=8.06Hz),8.76(1H,s),9.41(1H,s),9.49(1H,s)
No.15:1−シクロプロピル−8−メトキシ−4−オキソ−7−(6−キノリル)−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル
NMR(CDCl3):1.0-1.6(7H,m),3.36(3H,s),3.9-4.2(1H,m),4.42(2H,q,J=7.08Hz),7.4-7.6(2H,m),8.0-8.4(5H,m),8.70(1H,s),8.9-9.0(1H,m)
実施例16
1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−7−(6−キノリル)−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル4.50gをエタノール45mlに懸濁し、これに1mol/L水酸化ナトリウム水溶液22.6mlを加えた後、室温で5時間撹拌する。反応混合物を濾過後、炭酸ガスを吹き込む。析出晶を濾取すれば、無色結晶の1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−7−(6−キノリル)−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸3.97gを得る。
IR(KBr)cm-1:1707
NMR(d1-TFA):1.3-1.8(4H,m),3.00(3H,s),4.7-5.0(1H,m),8.0-8.9(6H,m),9.2-9.4(2H,m),9.73(1H,s)
実施例17〜30
実施例16と同様にして表5aおよび表5bの化合物を得る。
【表5a】
Figure 0004370002
【表5b】
Figure 0004370002
以下に表5aおよび表5bの化合物名と物性を示す。
No.17:1−シクロプロピル−7−(1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフラニル)−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸
IR(KBr)cm-1:1730
NMR(d1-TFA):1.2-2.0(4H,m),3.00(3H,s),4.6-5.0(1H,m),5.48(4H,s),7.4-7.7(3H,m),7.96(1H,d,J=8.5Hz),8.68(1H,d,J=8.5Hz),9.68(1H,s)
No.18:1−シクロプロピル−7−[6−(ヒドロキシ)−2−ナフチル]−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸
IR(KBr)cm-1:1706
NMR(d1-TFA):1.3-1.9(4H,m),3.0-3.2(3H,m),4.7-5.0(1H,m),7.3-8.2(7H,m),8.6-8.8(1H,m),9.6-9.8(1H,m)
No.19:7−(ベンゾ[b]チオフェン−5−イル)−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸
IR(KBr)cm-1:1725
NMR(d1-TFA):1.1-1.9(4H,m),3.02(3H,s),4.6-5.0(1H,m),7.3-7.7(3H,m),7.9-8.2(3H,m),8.68(1H,d),9.67(1H,s)
No.20:1−シクロプロピル−7−(1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフラニル)−8−メトキシ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸
IR(KBr)cm-1:1724
NMR(CDCl3):1.0-1.4(4H,m),3.42(3H,s),4.0-4.3(1H,m),5.21(4H,s),7.3-7.6(4H,m),8.31(1H,d,J=8.3Hz),8.94(1H,s),14.75(1H,s)
No.21:1−シクロプロピル−7−(3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンズオキサジン−7−イル)−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸
IR(KBr)cm-1:1722
NMR(d6-DMSO):0.9-1.4(4H,m),2.70(3H,s),3.2-3.5(2H,m),4.1-4.5(3H,m),6.11(1H,s),6.7-6.9(3H,m),7.44(1H,d,J=8Hz),8.15(1H,d,J=8Hz),8.87(1H,s)
No.22:1−シクロプロピル−7−[6−(ジメチルアミノ)メチル]−2−ナフチル]−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸
IR(KBr)cm-1:1718
NMR(d1-TFA):1.2-2.0(4H,m),3.03(3H,s),3.13(6H,s),4.5-5.0(3H,m),7.6-8.6(7H,m),8.75(1H,d,J=7.3Hz),9.73(1H,s)
融点:228℃
No.23:7−(7−アミノ−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフラニル)−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸
IR(KBr)cm-1:1716
NMR(d1-TFA):1.2-1.9(4H,m),2.97(3H,s),4.6-5.0(1H,m),5.4-5.8(4H,m),7.3-8.2(3H,m),8.72(1H,d,J=6.5Hz),9.69(1H,s)
融点:>270℃
No.24:7−(1−アミノ−2,3−ジヒドロ−1H−5−インデニル)−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸
IR(KBr)cm-1:1610
NMR(d1-TFA):1.1-1.9(4H,m),2.1-3.2(2H,m),2.97(3H,s),3.2-3.5(2H,m),4.6-5.0(1H,m),5.0-5.4(1H,m),7.0-7.7(4H,m),7.85(2H,dd,J=8.4Hz,J=11.8Hz),8.68(1H,d,J=8.4Hz),9.67(1H,s)
融点:187-188.5℃
No.25:1−シクロプロピル−7−(1H−5−インドリル)−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸
IR(KBr)cm-1:1610
NMR(d1-TFA):1.2-1.9(4H,m),3.01(3H,s),4.7-5.0(1H,m),6.1-6.3(1H,m),7.4-8.2(5H,m),8.6-8.8(1H,m),9.66(1H,s)
融点:279-280.5℃
No.26:1−シクロプロピル−7−(8−フルオロ−6−キノリル)−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸
IR(KBr)cm-1:1711
NMR(d1-TFA):1.2-1.9(4H,m),3.04(3H,s),4.6-5.0(1H,m),7.9-8.6(4H,m),8.80(1H,d),9.2-9.6(2H,m),9.73(1H,s)
No.27:1−シクロプロピル−7−(6−イソキノリル)−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸
IR(KBr)cm-1:1718
NMR(d1-TFA):1.2-1.9(4H,m),3.05(3H,s),4.7-5.0(1H,m),7.9-9.0(7H,m),9.7-10.0(1H,m),9.78(1H,s)
融点:259℃
No.28:1−シクロプロピル−7−(1,3−ジメチル−6−イソキノリル)−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸
IR(KBr)cm-1:1724
NMR(d1-TFA):1.2-1.9(4H,m),2.95(3H,s),3.02(3H,s),3.39(3H,s),4.5-5.0(1H,m),7.8-8.4(4H,m),8.5-9.0(2H,m),9.73(1H,s)
融点233℃(分解)
No.29:1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−7−(6−キナゾリニル)−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸
IR(KBr)cm-1:1727
NMR(d1-TFA):1.2-1.9(4H,m),3.05(3H,s),4.7-5.0(1H,m),8.02(1H,d,J=9.1Hz),8.5-8.9(3H,m),8.81(1H,d,J=9.1Hz),9.7-9.9(2H,m),10.30(1H,s)
No.30:1−シクロプロピル−8−メトキシ−4−オキソ−7−(6−キノリル)−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸
IR(KBr)cm-1:1724
NMR(d1-TFA):1.5-1.9(4H,m),3.62(3H,s),4.6-5.0(1H,m),8.1-8.4(2H,m),8.6-8.8(4H,m),9.2-9.5(2H,m),9.62(1H,s)
実施例31
1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−7−[[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ]−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル200mgを1,2−ジメトキシエタン2mlに溶解し、これに1,4−ベンゾジオキサン−6−イルホウ酸103mg、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド10mgおよび2mol/L炭酸ナトリウム水溶液0.5mlを加えた後、窒素雰囲気下、2時間加熱還流する。反応混合物を室温まで冷却後、水20mlおよび塩化メチレン20mlの混合溶媒に加え有機層を分取する。分取した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー[溶離液;トルエン:酢酸エチル=2:1]で精製後、ジイソプロピルエーテルを加え結晶を濾取すれば、7−(1,4−ベンゾジオキサン−6−イル)−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル140mgを得る。
IR(KBr)cm-1:1724
NMR(CDCl3):0.9-1.6(7H,m),2.64(3H,s),3.9-4.1(1H,m),4.2-4.6(6H,m),6.8-7.0(3H,m),7.29(1H,d,J=8.06Hz),8.31(1H,d,J=8.06Hz),8.72(1H,s)
実施例32
実施例31と同様にして次の化合物を得る。
・7−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル
実施例33
7−(1,4−ベシゾジオキサン−6−イル)−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル130mgをエタノール1.3mlに懸濁し、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液1.3mlを加えた後室温で1時間撹拌する。反応混合物に1mol/L塩酸2.6mlを加え結晶を濾取すれば、無色結晶の7−(1,4−ベンゾジオキサ−6−イル)−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸120mgを得る。
IR(KBr)cm-1:1718
NMR(d1-TFA):1.1-1.9(4H,m),3.00(3H,s),4.52(4H,s),4.6-5.0(1H,m),7.0-7.3(3H,m),7.95(1H,d,J=7.8Hz),8.63(1H,d,J=7.8Hz),9.65(1H,s)
実施例34
実施例33と同様にして次の化合物を得る。
・7−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−1−シクロプロピル−8−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸
IR(KBr)cm-1:1727
NMR(d1-TFA):1.2-1.8(4H,m),3.00(3H,s),4.7-4.9(1H,m),6.12(2H,s),7.06(3H,s),7.96(1H,d,J=8.5Hz),8.64(1H,d,J=8.5Hz),9.66(1H,s)
実施例35
7−クロロ−1−シクロプロピル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ[1,8]ナフチリジン−3−カルボン酸エチルエステル1.00gをキシレン40mlに懸濁し、2−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−5−(1,1,1−トリブチルスタニル)イソインドリン3.84gおよびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド0.12gを加えた後、窒素雰囲気下、3時間加熱還流する。反応混合物を減圧下に濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー[溶離液;クロロホルム]で精製後、ジエチルエーテルを加え結晶を濾取すれば、淡黄色の1−シクロプロピル−7−[2−[(4−メチルフェニル)スルホニル]-2,3-ジヒドロ−1H−5−イソインドリル]−4−オキソ−1,4−ジヒドロ[1,8]ナフチリジン−3−カルボン酸エチルエステル1.22gを得る。
IR(KBr)cm-1:1676
NMR(CDCl3):0.8-1.8(7H,m),2.40(3H,s),3.5-4.0(1H,m),4.1-4.9(6H,m),7.1-8.9(10H,m)
実施例36
1−シクロプロピル−7−[2−[(4−メチルフェニル)スルホニル]-2,3-ジヒドロ−1H−5−イソインドリル]−4−オキソ−1,4−ジヒドロ[1,8]ナフチリジン−3−カルボン酸エチルエステル1.20gをエタノール12mlおよび1,4−ジオキサン12mlの混合溶媒に懸濁し、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液4.5mlを加えた後、40℃で2時間撹拌する。反応混合物に1mol/L塩酸9.0mlを加え結晶を濾取すれば、1−シクロプロピル−7−[2−[(4−メチルフェニル)スルホニル]-2,3-ジヒドロ−1H−5−イソインドリル]−4−オキソ−1,4−ジヒドロ[1,8]ナフチリジン−3−カルボン酸1.10gを得る。
実施例37
1−シクロプロピル−7−[2−[(4−メチルフェニル)スルホニル]-2,3-ジヒドロ−1H−5−イソインドリル]−4−オキソ−1,4−ジヒドロ[1,8]ナフチリジン−3−カルボン酸1.00gを臭化水素酸10.0mlに懸濁し、フェノール0.56gおよびプロピオン酸6.0mlを加えた後、窒素雰囲気下、100℃で10時間撹拌する。反応混合物を減圧下に濃縮し、得られた残留物にエタノールを加え結晶を濾取すれば、1−シクロプロピル−7−(2,3-ジヒドロ−1H−5−イソインドリル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ[1,8]ナフチリジン−3−カルボン酸の臭化水素酸塩0.85gを得る。
得られた臭化水素酸塩をエタノール15.8mlおよび水20.8mlの混合溶媒に懸濁し、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液10.8mlを加え溶解した後、炭酸ガスを吹き込む。析出晶を濾取すれば、淡黄色結晶の1−シクロプロピル−7−(2,3-ジヒドロ−1H−5−イソインドリル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ[1,8]ナフチリジン−3−カルボン酸0.54gを得る。
IR(KBr)cm-1:1618
NMR(d1-TFA):1.0-1.9(4H,m),4.2-4.7(1H,m),5.04(4H,brs),7.65(1H,d,J=8.8Hz),8.2-8.6(3H,m),9.12(1H,d,J=8.8Hz),9.55(1H,s)
産業上の利用可能性
本発明のキノロンカルボン酸誘導体またはその塩は、グラム陽性菌およびグラム陰性菌、とりわけMRSAに対して強力な抗菌作用を発揮し、かつ安全性の高い化合物であり各種感染症の治療剤として有用である。

Claims (1)

  1. 一般式
    Figure 0004370002
    「式中、R1は、水素原子;R2は、 3-6 シクロアルキル基を;R5は、水素原子;AはC−R6(R6は、直鎖状もしくは分枝鎖状C 1-6 アルキル基または直鎖状もしくは分枝鎖状C 1-6 アルコキシ基を示す。)を;Zは、ハロゲン原子で置換されていてもよいキノリル、イソキノリル、1,3−ジヒドロイソベンゾフラニル、3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンズオキサジニルまたは1,4−ベンゾジオキサニル基を;それぞれ示す。」で表されるキノロンカルボン酸誘導体またはその塩。
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