JP2727801B2 - エンジンの制御方法及びその制御装置 - Google Patents
エンジンの制御方法及びその制御装置Info
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- Exhaust Gas After Treatment (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
Description
上流側から順に、HC吸着触媒および三元触媒をそなえ
たエンジンの制御方法及びその制御装置に関する。
の排気系に三元触媒をそなえたエンジンがあるが、この
場合、三元触媒の浄化効率を確保するため、三元触媒に
流入する排気の空燃比を理論空燃比(ストイキオ)近傍
で比較的短い周期で変動させる必要があり、このため、
三元触媒の上流側に酸素濃度センサ(O2 センサ)を設
けて、応答遅れの少ない空燃比フィードバック制御を行
なっている。
排出されるHCを低減させることが要求されており、こ
の対策の1つとして、三元触媒の上流側に、Y型ゼオラ
イトやモルデナイト等からなるHC吸着材または吸着触
媒を設けるものが提案されている(特開平2−7532
7号公報参照)。
うな従来のものでは、HC吸着触媒は低温時にHCを吸
着するが、温度が上昇すると、吸着したHCを放出する
ため、これによりHC吸着触媒より下流側の三元触媒
は、リッチ雰囲気となって、三元触媒としての機能を発
揮できなくなおそれがある。
たもので、温度が上昇してHC吸着触媒が吸着したHC
を放出した場合でも、三元触媒としての機能を十分に発
揮できるようにした、エンジンの制御方法およびその制
御装置を提供することを目的とする。
の本発明のエンジンの制御方法は、エンジンの排気系
に、上流側から順に、HC吸着触媒および三元触媒をそ
なえたものにおいて、エンジンが低温状態で始動された
ときに、エンジン燃焼室への供給混合気の空燃比を理論
空燃比よりもリッチ側に設定し、ついで、該供給混合気
の空燃比を理論空燃比よりもリーン側に設定し、その
後、該供給混合気の空燃比を理論空燃比に設定すること
を特徴としている。
制御方法は、エンジンの排気系に、上流側から順に、H
C吸着触媒および三元触媒をそなえたものにおいて、エ
ンジン温度が第1のエンジン温度以下では、エンジン燃
焼室への供給混合気の空燃比を理論空燃比よりもリッチ
側に設定し、該エンジン温度が該第1のエンジン温度と
該第1のエンジン温度より高い第2のエンジン温度との
間では、該供給混合気の空燃比を理論空燃比よりもリー
ン側に設定し、該エンジン温度が該第2のエンジン温度
を越えると、該供給混合気の空燃比を理論空燃比に設定
することを特徴としている。
の制御方法は、エンジンの排気系に、上流側から順に、
HC吸着触媒および三元触媒をそなえたものにおいて、
該HC吸着触媒の温度が第1の吸着触媒温度以下では、
エンジン燃焼室への供給混合気の空燃比を理論空燃比よ
りもリッチ側に設定し、該HC吸着触媒の温度が該第1
の吸着触媒温度と該第1の吸着触媒温度より高い第2の
吸着触媒温度との間では、該供給混合気の空燃比を理論
空燃比よりもリーン側に設定し、該HC吸着触媒の温度
が該第2の吸着触媒温度を越えると、該供給混合気の空
燃比を理論空燃比に設定することを特徴としている。
ジンの制御方法は、エンジンの排気系に、上流側から順
に、HC吸着触媒および三元触媒をそなえたものにおい
て、エンジン温度が設定エンジン温度以下では、エンジ
ン燃焼室への供給混合気の空燃比を理論空燃比よりもリ
ッチ側に設定し、該エンジン温度が該設定エンジン温度
を越えたときから設定時間が経過するまでは、該供給混
合気の空燃比を理論空燃比よりもリーン側に設定し、該
設定時間が経過すると、該供給混合気の空燃比を理論空
燃比に設定することを特徴としている。
制御方法は、エンジンの排気系に、上流側から順に、H
C吸着触媒および三元触媒をそなえたものにおいて、該
HC吸着触媒の温度が設定吸着触媒温度以下では、エン
ジン燃焼室への供給混合気の空燃比を理論空燃比よりも
リッチ側に設定し、該HC吸着触媒の温度が該設定吸着
触媒温度を越えたときから設定時間を経過するまでは、
該供給混合気の空燃比を理論空燃比よりもリーン側に設
定し、該設定時間が経過すると、該供給混合気の空燃比
を理論空燃比に設定することを特徴としている。
の制御方法は、エンジンの排気系に、上流側から順に、
HC吸着触媒および三元触媒をそなえたものにおいて、
エンジンの雰囲気温度を検出し、エンジン始動後からの
経過時間が該検出温度に応じて設定される第1設定時間
を越えるまでは、エンジン燃焼室への供給混合気の空燃
比を理論空燃比よりもリッチ側に設定し、経過時間が該
第1設定時間を越えたあとは、第2設定時間にわたり、
該供給混合気の空燃比を理論空燃比よりもリーン側に設
定し、該第2設定時間が経過すると、該供給混合気の空
燃比を理論空燃比に設定することを特徴としている。
ジンの制御装置は、エンジンの排気系に、HC吸着触媒
と、その下流側に設けられた三元触媒とをそなえるとと
もに、該HC吸着触媒の上流側に設けられた第1空燃比
センサと、該三元触媒の下流側又は該三元触媒の内部に
設けられた第2空燃比センサとをそなえ、該第1空燃比
センサの出力に基づいて、エンジン燃焼室への供給混合
気の空燃比をフィードバックする空燃比フィードバック
制御手段と、該第2空燃比センサの出力に基づいて、該
空燃比フィードバック制御手段による制御を補正する補
正手段と、該エンジンが低温状態で始動されたときに、
エンジン始動時から設定時間が経過した時点または該エ
ンジンもしくは該HC吸着触媒の温度が設定温度を越え
た時点から、一時的に該空燃比フィードバック制御手段
による空燃比制御をリーンシフトさせる手段とが設けら
れたことを特徴としている。
の制御装置は、エンジンの排気系に、上流側から順に、
空燃比センサ,HC吸着触媒および三元触媒とをそな
え、該空燃比センサの出力に基づいて、エンジン燃焼室
への供給混合気の空燃比をフィードバックする空燃比フ
ィードバック制御手段と、エンジン始動時から設定時間
が経過した時点または該エンジンもしくは該HC吸着触
媒の温度が設定温度を越えた時点から、一時的に該空燃
比フィードバック制御手段による空燃比制御を禁止し
て、該供給混合気の空燃比を理論空燃比よりもリーン側
に設定する手段とが設けられたことを特徴としている。
ジンの制御装置は、エンジンの排気系に、上流側から順
に、空燃比センサ,HC吸着触媒および三元触媒とをそ
なえ、該空燃比センサの出力に基づいて、エンジン燃焼
室への供給混合気の空燃比をフィードバックする空燃比
フィードバック制御手段と、エンジン始動時から設定時
間が経過した時点または該エンジンもしくは該HC吸着
触媒の温度が設定温度を越えた時点から、一時的に該空
燃比フィードバック制御手段による空燃比制御をリーン
シフトさせる手段が設けられたことを特徴としている。
方法では、エンジンが低温状態で始動されたときに、エ
ンジン燃焼室への供給混合気の空燃比を理論空燃比より
もリッチ側に設定し、ついで、供給混合気の空燃比を理
論空燃比よりもリーン側に設定し、その後、供給混合気
の空燃比を理論空燃比に設定する。
制御方法では、エンジン温度が第1のエンジン温度以下
では、エンジン燃焼室への供給混合気の空燃比を理論空
燃比よりもリッチ側に設定し、エンジン温度が第1のエ
ンジン温度と第2のエンジン温度との間では、供給混合
気の空燃比を理論空燃比よりもリーン側に設定し、エン
ジン温度が第2のエンジン温度を越えると、供給混合気
の空燃比を理論空燃比に設定する。
の制御方法では、HC吸着触媒の温度が第1の吸着触媒
温度以下では、エンジン燃焼室への供給混合気の空燃比
を理論空燃比よりもリッチ側に設定し、HC吸着触媒の
温度が第1の吸着触媒温度と第2の吸着触媒温度との間
では、供給混合気の空燃比を理論空燃比よりもリーン側
に設定し、HC吸着触媒の温度が第2の吸着触媒温度を
越えると、供給混合気の空燃比を理論空燃比に設定す
る。
ジンの制御方法では、エンジン温度が設定エンジン温度
以下では、エンジン燃焼室への供給混合気の空燃比を理
論空燃比よりもリッチ側に設定し、エンジン温度が設定
エンジン温度を越えたときから設定時間が経過するまで
は、供給混合気の空燃比を理論空燃比よりもリーン側に
設定し、設定時間が経過すると、供給混合気の空燃比を
理論空燃比に設定する。
制御方法では、HC吸着触媒の温度が設定吸着触媒温度
以下では、エンジン燃焼室への供給混合気の空燃比を理
論空燃比よりもリッチ側に設定し、HC吸着触媒の温度
が設定吸着触媒温度を越えたときから設定時間を経過す
るまでは、供給混合気の空燃比を理論空燃比よりもリー
ン側に設定し、設定時間が経過すると、供給混合気の空
燃比を理論空燃比に設定する。
の制御方法では、エンジンの雰囲気温度を検出し、エン
ジン始動後からの経過時間が該検出温度に応じて設定さ
れる第1設定時間を越えるまでは、エンジン燃焼室への
供給混合気の空燃比を理論空燃比よりもリッチ側に設定
し、経過時間が第1設定時間を越えたあとは、第2設定
時間にわたり、供給混合気の空燃比を理論空燃比よりも
リーン側に設定し、第2設定時間が経過すると、供給混
合気の空燃比を理論空燃比に設定する。
ジンの制御装置では、エンジンの排気系に、HC吸着触
媒と、その下流側に設けられた三元触媒とをそなえると
ともに、HC吸着触媒の上流側に設けられた第1空燃比
センサと、三元触媒の下流側又は三元触媒の内部に設け
られた第2空燃比センサとをそなえたものにおいて、第
1空燃比センサの出力に基づいて、空燃比フィードバッ
ク制御手段が、エンジン燃焼室への供給混合気の空燃比
をフィードバックするとともに、第2空燃比センサの出
力に基づいて、補正手段が、空燃比フィードバック制御
手段による制御を補正するとともに、エンジンが低温状
態で始動されたときに、エンジン始動時から設定時間が
経過した時点またはエンジンもしくはHC吸着触媒の温
度が設定温度を越えた時点から、一時的に空燃比フィー
ドバック制御手段による空燃比制御をリーンシフトさせ
る。
の制御装置では、エンジンの排気系に、上流側から順
に、空燃比センサ,HC吸着触媒および三元触媒とをそ
なえたものにおいて、空燃比センサの出力に基づいて、
空燃比フィードバック制御手段がエンジン燃焼室への供
給混合気の空燃比をフィードバックするとともに、エン
ジン始動時から設定時間が経過した時点またはエンジン
もしくはHC吸着触媒の温度が設定温度を越えた時点か
ら、一時的に該空燃比フィードバック制御手段による空
燃比制御を禁止して、供給混合気の空燃比を理論空燃比
よりもリーン側に設定する。
ジンの制御装置では、エンジンの排気系に、上流側から
順に、空燃比センサ,HC吸着触媒および三元触媒とを
そなえたものにおいて、空燃比センサの出力に基づい
て、空燃比フィードバック制御手段がエンジン燃焼室へ
の供給混合気の空燃比をフィードバックするとともに、
エンジン始動時から設定時間が経過した時点またはエン
ジンもしくはHC吸着触媒の温度が設定温度を越えた時
点から、一時的に該空燃比フィードバック制御手段によ
る空燃比制御をリーンシフトさせる。
説明する。
御装置を示すもので、図1は本装置を有するエンジンシ
ステムの全体構成図、図2はその制御ハードブロック
図、図3,図4はいずれもその作用を説明するフローチ
ャートであり、図5はその変形例の作用を説明するフロ
ーチャートである。
は、図1のようになるが、この図1において、エンジン
(内燃機関)EGはその燃焼室1に通じる吸気通路2お
よび排気通路3を有しており、吸気通路2と燃焼室1と
は吸気弁4によって連通制御されるとともに、排気通路
3と燃焼室1とは排気弁5によって連通制御されるよう
になっている。
エアクリーナ6,スロットル弁7および電磁式燃料噴射
弁(インジェクタ)8が設けられており、排気通路3に
は、その上流側から順に、HC吸着触媒9A,排ガス浄
化用の触媒コンバ−タ(三元触媒)9および図示しない
マフラ (消音器)が設けられている。なお、吸気通路2
には、サージタンクが設けられている。
イトやモルデナイト等からなり、低温時にHCを吸着す
る一方、温度が上昇すると、吸着したHCを放出するも
のである。
部分に気筒数だけ設けられている。今、本実施例のエン
ジンEGが直列4気筒エンジンであるとすると、インジ
ェクタ8は4個設けられていることになる。即ちいわゆ
るマルチポイント燃料噴射(MPI)方式の多気筒エン
ジンであるということができる。
介してアクセルペダルに連結されており、これによりア
クセルペダルの踏込み量に応じて開度が変わるようにな
っているが、更にアイドルスピードコントロール用モー
タ(ISCモータ)によっても開閉駆動されるようにな
っており、これによりアイドリング時にアクセルペダル
を踏まなくても、スロットル弁7の開度を変えることが
できるようにもなっている。
開度に応じエアクリーナ6を通じて吸入された空気が吸
気マニホルド部分でインジェクタ8からの燃料と適宜の
空燃比となるように混合され、燃焼室1内で点火プラグ
35を適宜のタイミングで点火させることにより、燃焼
せしめられて、エンジントルクを発生させたのち、混合
気は、排ガスとして排気通路3へ排出され、HC吸着触
媒9A,触媒コンバータ9で排ガス中のCO,HC,N
Oxの有害成分を浄化されてから、マフラで消音されて
大気側へ放出されるようになっている。
に、種々のセンサが設けられている。まず吸気通路2側
には、そのエアクリーナ配設部分に、吸入空気量をカル
マン渦情報から検出するエアフローセンサ11,吸入空
気温度を検出する吸気温センサ12および大気圧を検出
する大気圧センサ13が設けられており、そのスロット
ル弁配設部分に、スロットル弁7の開度を検出するポテ
ンショメータ式のスロットルセンサ14,アイドリング
状態を検出するアイドルスイッチ15等が設けられてい
る。
9の上流側部分に、排ガス中の酸素濃度(O2 濃度)を
検出する空燃比センサとしての酸素濃度センサ17(以
下、単にO2 センサ17という)が設けられている。
冷却水温を検出する水温センサ19や、図2に示すごと
く、クランク角度を検出するクランク角センサ21(こ
のクランク角センサ21はエンジン回転数を検出する回
転数センサも兼ねている)および第1気筒(基準気筒)
の上死点を検出するTDCセンサ(気筒判別センサ)2
2がそれぞれディストリビュータに設けられている。
は、電子制御ユニット(ECU)23へ入力されるよう
になっている。
検出するバッテリセンサ25からの電圧信号や始動時を
検出するクランキングスイッチ20あるいはイグニッシ
ョンスイッチ(キースイッチ)からの信号も入力される
ようになっている。
は図2のようになるが、このECU23はその主要部と
してCPU27をそなえており、このCPU27へは、
吸気温センサ12,大気圧センサ13,スロットルセン
サ14,O2センサ17,水温センサ19およびバッテ
リセンサ25からの検出信号が入力インタフェイス28
およびA/Dコンバータ30を介して入力されるととも
に、エアフローセンサ11,クランク角センサ21,T
DCセンサ22,アイドルスイッチ15,クランキング
スイッチ20,イグニッションスイッチ等からの検出信
号が入力インタフェイス29を介して入力されようにな
っている。
て、プログラムデータや固定値データを記憶するROM
31,更新して順次書き替えられるRAM32,フリー
ランニングカウンタ48およびバッテリが接続されてい
る間はその記憶内容が保持されることによってバックア
ップされたバッテリバックアップRAM(図示せず)と
の間でデータの授受を行なうようになっている。
ンスイッチをオフすると消えてリセットされるようにな
っている。
噴射制御信号は、4つの噴射ドライバ34を介して、イ
ンジェクタ8のソレノイド(インジェクタソレノイド)
8a(正確には、インジェクタソレノイド8a用のトラ
ンジスタ)へ出力されるようになっている。
ると、CPU27からは後述の手法で演算された燃料噴
射用制御信号がドライバ34を介して出力され、例えば
4つのインジェクタ8を順次駆動させてゆくようになっ
ている。
タ駆動時間制御)のために、このECU23は、まず、
インジェクタ8のための基本駆動時間TB を決定する基
本駆動時間決定手段を有しており、この基本駆動時間決
定手段は、エアフローセンサ11からの吸入空気量A情
報とクランク角センサ21からのエンジン回転数N情報
とからエンジン1回転あたりの吸入空気量A/N情報を
求め、この情報に基づき基本駆動時間TB を決定するも
のである。
3(このTw3をフィードバック開始水温という)以上
で、所定のエンジン運転域(フィードバックゾーン)で
あり、且つ、O2 センサ17が活性である場合に、O2
センサ17の出力Voと判定電圧(基準値)Vcとの比
較結果に応じてフィードバック時空燃比補正係数KFBを
設定するフィードバック時空燃比補正手段(従って、こ
のフィードバック時空燃比補正手段は、O2 センサ17
の出力に基づいて、エンジン燃焼室への供給混合気の空
燃比をフィードバックする空燃比フィードバック制御手
段を構成する)が設けられるとともに、エンジン冷却水
温Twが所定値Tw3より低く、所定のエンジン運転域
(フィードバックゾーン)ではなく、または、O2 セン
サ17が非活性である場合に、エンジン回転数Nとエン
ジン負荷A/Nに応じた空燃比補正係数KAFを設定する
空燃比補正手段が設けられている。
ジン冷却水温Twに応じた水温補正係数KWTを設定する
水温補正手段が設けられるとともに、吸気温センサ12
で検出された吸気温,大気圧センサ13で検出された大
気圧等に応じた補正係数Kを設定する補正手段が設けら
れており、更にはバッテリ電圧に応じて駆動時間を補正
するためデッドタイム(無効時間)TD を設定するデッ
ドタイム補正手段も設けられている。
運転状態においては、即ちエンジン始動時から設定時間
が経過した時点またはエンジンもしくはHC吸着触媒9
Aの温度(エンジン冷却水温やHC吸着触媒温度)が設
定温度を越えた時点から、一時的に上記の空燃比フィー
ドバック制御手段による空燃比制御をリーンシフトまた
は禁止する手段が設けられている。
図4のフローチャートを用いて説明する。
運転状態を検出したのち、ステップA2で、特定運転状
態(HC吸着触媒9AによってHCを放出しうる運転状
態)であるかどうかが判定される。即ち、次の場合に特
定運転状態であると判定される。 (1)エンジン温度としての例えばエンジン冷却水温T
wが、Tw1(第1のエンジン温度)とTw1より高い
Tw2(第2のエンジン温度)との間(Tw3<Tw1
≦Tw≦Tw2<Tw4;Tw4は暖機後温度)にある
とき。 (2)HC吸着触媒9Aの温度TcがTc1(第1の吸
着触媒温度)とTc1より高いTc2(第2の吸着触媒
温度)との間(Tc1≦Tc≦Tc2)にあるとき。 (3)エンジン冷却水温TwがTw1(設定エンジン温
度)を越えたときから設定時間が経過するまで。 (4)HC吸着触媒9Aの温度TcがTc1(設定吸着
触媒温度)を越えたときから設定時間を経過するまで。 (5)エンジンの雰囲気温度(吸気温度またはエンジン
冷却水温のうち少なくとも一方)に応じて設定される第
1設定時間t1を越えたあとの第2設定時間t2の間。
態(HC吸着触媒9AによってHCを放出しうる運転状
態)でないと判定されると、ステップA3で、O2 セン
サ出力Voと比較される判定電圧(判定基準値)Vcを
0.5ボルトに設定し、特定運転状態(HC吸着触媒9
AによってHCを放出しうる運転状態)であると判定さ
れると、ステップA4で、O2 センサ出力Voと比較さ
れる判定電圧(判定基準値)Vcを0.3ボルトに設定
する。
水温TwがTw3(フィードバック開始水温)より低い
かどうかが判定され、もし低ければ、ステップA6で、
空燃比マップからA/N,N(Aは吸入空気量,Nはエ
ンジン回転数)に応じて空燃比補正係数KAFを読み出
し、KAFにセットする。このような空燃比補正係数K
AFの設定は、上記の空燃比補正手段によって行なわれ
る。
TwがTw3(フィードバック開始水温)以上であれ
ば、ステップA7で、所定のエンジン運転域(フィード
バックゾーン)であり、且つ、O2 センサ17が活性で
あるかどうかが判定され、もしそうであれば、ステップ
A8で、O2 センサ出力Voが判定電圧Vcより高いか
どうかが判定される。
で、フィードバック時空燃比補正係数KFBを1−(P/
2)+Iとし、Vo≦Vcならば、ステップA10で、
フィードバック時空燃比補正係数KFBを1+(P/2)
+Iとして、いずれの場合も、ステップA11で、この
KFBをKFBにセットする。なお、上記のIは積分係
数、Pは比例係数である。このようなフィードバック時
空燃比補正係数KFBの設定は、フィードバック時空燃比
補正手段によって行なわれる。
水温Twに応じて水温補正係数KWTを設定し、これをK
WTにセットする。かかる水温補正係数KWTの設定は、
水温補正手段によって行なわれる。
間TinjをTB ×KAF×KWT×K+TD にて設定
してから、ステップA14で、このTinjに応じてイ
ンジェクタ8を駆動するようになっている。
すフローチャートに沿って行なわれる。すなわち、まず
ステップB1で、O2 センサ出力Voに基づくフィード
バック中かどうかを判定し、そうであれば、ステップB
2で、O2 センサ出力Voが判定電圧Vcより高いかど
うかが判定される。
で、I−ΔIをIとおいて、Iの値をデクリメントし、
Vo≦Vcならば、ステップB4で、I+ΔIをIとお
いて、Iの値をインクリメントする。これにより、Vo
>Vcである間は、KFBが大きくなっていき、Vo≦V
cである間は、KFBが小さくなっていく。なお、フィー
ドバック中でなければ、ステップB5で、I=0とお
く。
(フィードバック開始温度より低い状態)で始動させる
と、図3において、ステップA1で運転状態を検出した
あと、ステップA2で、NOルートをとって、ステップ
A3で、Vcを0.5ボルトとおき、ステップA5でY
ESルートをとって、ステップA6で、空燃比マップか
らA/N,Nに応じて空燃比補正係数KAFを読み出し、
KAFにセットしてから、ステップA12で、エンジン
冷却水温Twに応じて水温補正係数KWTを設定し、これ
をKWTにセットする。この場合、エンジン冷却水温T
wが低いので、水温補正係数KWTは大きい値に設定され
る。
間TinjをTB ×KAF×KWT×K+TD にて設定
してから、ステップA14で、このTinjに応じてイ
ンジェクタ8を駆動する。これにより、エンジンが低温
状態で始動されたときに、エンジン冷却水温TwがTw
1(第1のエンジン温度)以下の場合や、HC吸着触媒
9Aの温度がTc1(第1の吸着触媒温度)以下の場合
や、エンジン雰囲気温度に応じて設定される第1設定時
間を越えるまでは、エンジン燃焼室への供給混合気の空
燃比が理論空燃比よりもリッチ側に設定される。その結
果、エンジン始動時の暖機運転が効果的に行なわれると
ともに、HC吸着触媒9AによってHCが吸着される。
ップA2で、YESルートをとって、Vcを0.3ボル
トに設定するが、このとき、フィードバック開始温度以
上に温度が上がっているので、ステップA5で、NOル
ートをとり、更にフィードバックゾーン且つO2 センサ
活性が検出されると、O2センサ出力Voと0.3ボル
トの判定電圧との比較結果に基づくフィードバック制御
が実施される(ステップA7〜A14)。
供給混合気の空燃比が理論空燃比よりもリーン側に設定
される。その結果、温度が上昇してHC吸着触媒9Aが
吸着したHCを放出した場合でも、HC吸着触媒9Aよ
り下流側の触媒コンバータ9は、リッチ雰囲気とはなら
ず、三元触媒としての機能を十分に発揮することができ
る。
がTw2(第2のエンジン温度)を越えたり、HC吸着
触媒温度TcがTc2(第2の吸着触媒温度)を越えた
り、エンジン冷却水温Twが設定エンジン温度Tw1を
越えたあと上記の設定時間を経過したり、HC吸着触媒
温度Tcが設定吸着触媒温度Tc1を越えたあと上記の
設定時間を経過したり、エンジンの雰囲気温度に応じて
設定される第1設定時間を越えたあと第2設定時間を経
過したりすると、HC放出運転状態ではなくなるので、
ステップA2で、NOルートをとって、Vcを0.5ボ
ルトに設定して(ステップA3)、その後は、ステップ
A5で、NOルート,ステップA7で、YESルートと
り、O2 センサ出力Voと0.5ボルトの判定電圧との
比較結果に基づくフィードバック制御が実施される(ス
テップA7〜A14)。
転状態でなくなると、供給混合気の空燃比が理論空燃比
に設定される。その結果、触媒コンバータ9によって、
HC,NOx,CO等の有害排気成分が浄化される。
たときに、エンジン燃焼室への供給混合気の空燃比を理
論空燃比よりもリッチ側に設定し、ついで、HC放出運
転状態においては、供給混合気の空燃比を理論空燃比よ
りもリーン側に設定し、その後、HC放出運転状態でな
くなると、供給混合気の空燃比を理論空燃比に設定する
ことが行なわれるので、常に良好な排気浄化を行なえる
ものである。
で示すように、HC放出運転状態が検出されると、リー
ン化補正係数KLEANを設定して、これをKAFにセット
し(ステップA15)、KWTを1.0として(ステッ
プA16)として、ステップA13以降の処理を施すこ
ともできる。なお、ステップA16を省略することもで
きるが、この場合、ステップA15の次は、ステップA
12以降の処理を施す。
過した時点またはエンジンもしくはHC吸着触媒9Aの
温度が設定温度を越えた時点から、一時的に空燃比フィ
ードバック制御手段による空燃比制御を禁止して、供給
混合気の空燃比を理論空燃比よりもリーン側に設定する
ようにしても、エンジンが低温状態で始動されたとき
に、エンジン燃焼室への供給混合気の空燃比を理論空燃
比よりもリッチ側に設定し、ついで、HC放出運転状態
においては、供給混合気の空燃比を理論空燃比よりもリ
ーン側に設定し、その後、HC放出運転状態でなくなる
と、供給混合気の空燃比を理論空燃比に設定することが
でき、これにより良好な排気浄化が行なえるのである。
気浄化に重点をおいた制御を実現することができ、ステ
ップA16を入れない場合は、暖機補正もある程度残す
ため、ドライバビリティを悪化させない点に重点をおい
た制御を実現することができる。
転状態の検出の有無によって、判定電圧Vcを変更する
代わりに、O2 センサフィードバック制御中に、HC放
出運転状態の検出し、もし検出すると、KAFにKLEAN
を加えたものをKAFとし、検出しなければ、KLEANを
加える補正は行なわないようにすることもできる。
に、ステップA1の次にステップA5の処理を施し、更
にステップA11の次にステップA17,A18の処理
を施す。このようにしても上記の実施例と同様の効果な
いし利点が得られる。
運転状態の検出の有無によって、判定電圧Vcを変更す
る代わりに、他のフィードバック係数(比例ゲインや積
分ゲインあるいはディレー時間)を変更してもよい。す
なわち、HC放出運転状態が検出されない間は、他のフ
ィードバック係数を理論空燃比設定にしておくが、HC
放出運転状態が検出されると、他のフィードバック係数
をリーン設定にするのである。このようにしても上記の
実施例と同様の効果ないし利点が得られる。
制御装置を説明するもので、図6は本装置を有するエン
ジンシステムの全体構成図、図7はその制御ハードブロ
ック図、図8,図9はいずれもその作用を説明するフロ
ーチャートであり、図10,図11はいずれもその変形
例の作用を説明するフローチャートであるが、図6〜図
11中、図1〜図5と同じ符号はぼぼ同様の部分を示
す。
うに、エンジンの排気系に、HC吸着触媒9Aと、その
下流側に設けられた触媒コンバータ(三元触媒)9とを
そなえるとともに、HC吸着触媒9Aの上流側に、第1
空燃比センサとしてのO2 センサ(以下、フロントO2
センサという)17が設けられ、且つ触媒コンバータ9
の下流側(又は触媒コンバータ9の内部でもよい)に、
第2空燃比センサとしてのO2 センサ(以下、リヤO2
センサという)17Rが設けられている。
燃比フィードバック制御手段が、フロントO2 センサ1
7の出力Vo1に基づいて、エンジン燃焼室への供給混
合気の空燃比をフィードバックするともに、同じくEC
U23がその機能を有する補正手段が、リヤO2 センサ
17Rの出力に基づいて、空燃比フィードバック制御手
段による制御を補正するようになっている。
ュアルO2 センサによる空燃比制御を行なえるようにし
たものである
センサ17Rの検出信号は、図7に示すごとく、入力イ
ンタフェイス28およびA/Dコンバータ30を介して
CPU27に入力されるようになっている。
にかかる制御要領を図8,図9のフローチャートを用い
て説明する。
運転状態を検出したのち、ステップC2で、エンジン冷
却水温TwがTw3(フィードバック開始水温)より低
いかどうかが判定され、もし低ければ、ステップC3
で、空燃比マップからA/N,N(Aは吸入空気量,N
はエンジン回転数)に応じて空燃比補正係数KAFを読み
出し、KAFにセットする。
TwがTw3(フィードバック開始水温)以上であれ
ば、ステップC4で、所定のエンジン運転域(フィード
バックゾーン)であり、且つ、フロントO2 センサ17
が活性であるかどうかが判定され、もしそうであれば、
ステップC5で、フロントO2 センサ出力Vo1が判定
電圧Vcより高いかどうかが判定される。
で、フィードバック時空燃比補正係数KFBを1−(P/
2)+Iとし、Vo1≦Vcならば、ステップC7で、
フィードバック時空燃比補正係数KFBを1+(P/2)
+Iとして、ステップC8で、このKFBをKFBにセッ
トする。なお、この場合の積分係数Iの更新は、前述の
第1実施例と同じである(図4参照)。
冷却水温Twに応じて水温補正係数KWTを設定し、これ
をKWTにセットする。
injをTB ×KAF×KWT×K+TD にて設定して
から、ステップC11で、このTinjに応じてインジ
ェクタ8を駆動するようになっている。
に示すフローチャートに沿って行なわれる。すなわち、
まずステップD1で、フロントO2 センサ出力に基づく
フィードバック中かどうかを判定し、そうであれば、ス
テップD2で、リヤO2 センサ17Rが活性かどうかを
判定し、そうであれば、ステップD3で、リヤO2 セン
サ出力Vo2が基準電圧Vsより高いかどうかが判定さ
れる。
で、Vc−ΔVcをVcとおいて、Vcの値をデクリメ
ントし、Vo2≦Vsならば、ステップD5で、Vc+
ΔVcをVcとおいて、Vcの値をインクリメントす
る。これにより、Vo2>Vsである間は、判定電圧V
cが大きくなって、リッチ化操作がなされ、Vo2≦V
sである間は、判定電圧Vcが小さくなって、リーン化
操作がなされる。なお、この判定電圧Vcは上下限値を
クリップされる(ステップD6)。また、フィードバッ
ク中でなければ、判定電圧の更新は行なわない。
(フィードバック開始温度より低い状態)で始動させる
と、図8において、ステップC1で運転状態を検出した
あと、ステップC2で、YESルートをとって、ステッ
プC3で、空燃比マップからA/N,Nに応じて空燃比
補正係数KAFを読み出し、KAFにセットしてから、ス
テップC9で、エンジン冷却水温Twに応じて水温補正
係数KWTを設定し、これをKWTにセットする。この場
合、エンジン冷却水温Twが低いので、水温補正係数K
WTは大きい値に設定される。
間TinjをTB ×KAF×KWT×K+TD にて設定
してから、ステップC11で、このTinjに応じてイ
ンジェクタ8を駆動する。これにより、エンジンが低温
状態で始動されたときに、エンジン冷却水温TwがTw
1(第1のエンジン温度)以下の場合、HC吸着触媒9
Aの温度がTc1(第1の吸着触媒温度)以下の場合
や、エンジン雰囲気温度に応じて設定される第1設定時
間を越えるまでは、エンジン燃焼室への供給混合気の空
燃比が理論空燃比よりもリッチ側に設定される。その結
果、エンジン始動時の暖機運転が効果的に行なわれると
ともに、HC吸着触媒9AによってHCが吸着される。
運転状態になると、触媒コンバータ9がリッチ化されて
いくが、この場合このリッチ化に伴い、リヤO2 センサ
17Rの出力が大きくなっていくため、図9のステップ
D3で、YESルートをとり、判定電圧Vcを小さくし
ていく。これにより、徐々にエンジン燃焼室への供給混
合気の空燃比が理論空燃比よりもリーン側に設定される
ようになる。その結果、温度が上昇してHC吸着触媒9
Aが吸着したHCを放出した場合でも、HC吸着触媒9
Aより下流側の触媒コンバータ9は、リッチ雰囲気とは
ならず、三元触媒としての機能を十分に発揮することが
できるのである。
Tw2(第2のエンジン温度)を越えたり、HC吸着触
媒温度TcがTc1(第2の吸着触媒温度)を越えた
り、エンジン冷却水温Twが設定エンジン温度Tw1を
越えたあと上記の設定時間を経過したり、HC吸着触媒
温度Tcが設定吸着触媒温度Tc1を越えたあと上記の
設定時間を経過したり、エンジンの雰囲気温度に応じて
設定される第1設定時間を越えたあと第2設定時間を経
過したりすると、HC吸着触媒9Aに吸着されたHCが
放出されてしまうので、今度は触媒コンバータ9のリッ
チ化が弱められていくが、かかる現象に伴い、リヤO2
センサ17Rの出力が小さくなっていくため、今度は、
図9のステップD3で、NOルートをとり、判定電圧V
cを大きくしていく。これにより、徐々にエンジン燃焼
室への供給混合気の空燃比が理論空燃比に設定されるよ
うになる。これにより、暖機が終了して、HC放出運転
状態でなくなると、供給混合気の空燃比が理論空燃比に
設定され、その結果、触媒コンバータ9によって、H
C,NOx,CO等の有害排気成分が浄化される。
ンジンが低温状態で始動されたときに、エンジン燃焼室
への供給混合気の空燃比を理論空燃比よりもリッチ側に
設定し、ついで、HC放出運転状態においては、供給混
合気の空燃比を理論空燃比よりもリーン側に設定し、そ
の後、HC放出運転状態でなくなると、供給混合気の空
燃比を理論空燃比に設定することが自動的に行なわれる
ので、常に良好な排気浄化を行なえるものである。
2 センサフィードバック制御中に、HC放出運転状態の
検出し、もし検出すると、KAFにKLEANを加えたもの
をKAFとし、検出しなければ、KLEANを加える補正は
行なわないようにすることもできる。
に、ステップC8の次にステップC12,C13の処理
を施すのである。このようにすれば、HC放出運転状態
の検出した場合は、積極的に供給混合気の空燃比を理論
空燃比よりもリーン側に設定することがてき、更に良好
な効果が得られる。
の上下限値を単にクリップする代わりに、HC放出運転
状態かどうかの検出をし、その結果に応じて、判定電圧
Vcの上下限値を変更するようにしてもよい。
に、ステップD6を省略して、その代わりに、ステップ
D4,D5の次に、ステップD7で、HC放出運転状態
かどうかを検出し、もしそうであれば、ステップD8
で、上限クリップ値VMAXをVMAX1(例えば0.
3ボルト)に設定し、HC放出運転状態でなければ、ス
テップD9で、上限クリップ値VMAXをVMAX2
(例えば0.8ボルト)に設定する。
VcがVMAXより大きいかどうかを判定し、もしそう
であれば、ステップD11で、Vc=VMAXとおい
て、上限値クリップを施す。
ップD11の後は、ステップD12で、今度は判定電圧
VcがVMINより小さいかどうかを判定し、もしそう
であれば、ステップD13で、Vc=VMINとおい
て、下限値クリップを施す。
出した場合に、積極的に供給混合気の空燃比を理論空燃
比よりもリーン側に設定することができ、更に良好な効
果が得られるものである。
センサ出力に応じて、判定電圧Vcを変更する代わり
に、他のフィードバック係数(比例ゲインや積分ゲイン
あるいはディレー時間)を変更するようなものにも、本
発明の適用が可能である。
の制御方法(請求項1〜6)によれば、基本的に、エン
ジンの排気系に、上流側から順に、HC吸着触媒および
三元触媒をそなえたものにおいて、エンジンが低温状態
で始動されたときに、エンジン燃焼室への供給混合気の
空燃比を理論空燃比よりもリッチ側に設定し、ついで、
該供給混合気の空燃比を理論空燃比よりもリーン側に設
定し、その後、該供給混合気の空燃比を理論空燃比に設
定することが行なわれるので、温度が上昇してHC吸着
触媒が吸着したHCを放出した場合でも、三元触媒とし
ての機能を十分に発揮でき、これによりエンジン低温始
動状態から暖機が完了する間の全ての状態にわたって、
排気中のHC成分の大気への放出を確実に防止できると
いう利点がある。
項7)では、エンジンの排気系に、HC吸着触媒と、そ
の下流側に設けられた三元触媒とをそなえるとともに、
該HC吸着触媒の上流側に設けられた第1空燃比センサ
と、該三元触媒の下流側又は該三元触媒の内部に設けら
れた第2空燃比センサとをそなえ、該第1空燃比センサ
の出力に基づいて、エンジン燃焼室への供給混合気の空
燃比をフィードバックする空燃比フィードバック制御手
段と、該第2空燃比センサの出力に基づいて、該空燃比
フィードバック制御手段による制御を補正する補正手段
と、エンジンが低温状態で始動されたときに、エンジン
始動から設定時間が経過した時点または該エンジンもし
くは該HC吸着触媒の温度が設定温度を越えた時点か
ら、一時的に該空燃比フィードバック制御手段による空
燃比制御をリーンシフトさせる手段とを設けることによ
り、すなわちデュアルO2 センサフィードバックシステ
ムにHC吸着触媒を設けることにより、エンジンが低温
状態で始動されたときに、エンジン燃焼室への供給混合
気の空燃比を理論空燃比よりもリッチ側に設定し、つい
で、該供給混合気の空燃比を理論空燃比よりもリーン側
に設定し、その後、該供給混合気の空燃比を理論空燃比
に設定することが自動的に行なわれるので、温度が上昇
してHC吸着触媒が吸着したHCを放出した場合でも、
三元触媒としての機能を十分に発揮でき、これによりエ
ンジン低温始動状態から暖機が完了する間の全ての状態
にわたって、排気中のHC成分の大気への放出を確実に
防止できるという利点があるほか、温度が上昇してHC
吸着触媒が吸着したHCを放出した場合に、積極的に、
三元触媒雰囲気がリッチになることを防止でき、更なる
効果が期待できる。
項8,9)では、エンジンの排気系に、上流側から順
に、空燃比センサ,HC吸着触媒および三元触媒とをそ
なえ、該空燃比センサの出力に基づいて、エンジン燃焼
室への供給混合気の空燃比をフィードバックする空燃比
フィードバック制御手段と、エンジン始動から設定時間
が経過した時点または該エンジンもしくは該HC吸着触
媒の温度が設定温度を越えた時点から、一時的に該空燃
比フィードバック制御手段による空燃比制御を禁止し
て、該供給混合気の空燃比を理論空燃比よりもリーン側
に設定したり、一時的に該空燃比フィードバック制御手
段による空燃比制御をリーンシフトさせる手段が設けら
れているので、温度が上昇してHC吸着触媒が吸着した
HCを放出した場合でも、三元触媒としての機能を十分
に発揮でき、これによりエンジン低温始動状態から暖機
が完了する間の全ての状態にわたって、排気中のHC成
分の大気への放出を確実に防止できるという利点があ
る。
ステムの全体構成図である。
ク図である。
ャートである。
ャートである。
フローチャートである。
ステムの全体構成図である。
ク図である。
ャートである。
ャートである。
るフローチャートである。
るフローチャートである。
ンサ) 17R リヤO2 センサ(第2空燃比センサ) 19 水温センサ 20 クランキングスイッチ 21 クランク角センサ 22 気筒判別センサ 23 電子制御ユニット(ECU) 25 バッテリセンサ 27 CPU 28,29 入力インタフェイス 30 A/Dコンバータ 31 ROM 32 RAM 34 噴射ドライバ 35 点火プラグ 48 フリーランニングカウンタ
Claims (9)
- 【請求項1】 エンジンの排気系に、上流側から順に、
HC吸着触媒および三元触媒をそなえたものにおいて、 エンジンが低温状態で始動されたときに、エンジン燃焼
室への供給混合気の空燃比を理論空燃比よりもリッチ側
に設定し、 ついで、該供給混合気の空燃比を理論空燃比よりもリー
ン側に設定し、 その後、該供給混合気の空燃比を理論空燃比に設定する
ことを特徴とする、エンジンの制御方法。 - 【請求項2】 エンジンの排気系に、上流側から順に、
HC吸着触媒および三元触媒をそなえたものにおいて、 エンジン温度が第1のエンジン温度以下では、エンジン
燃焼室への供給混合気の空燃比を理論空燃比よりもリッ
チ側に設定し、 該エンジン温度が該第1のエンジン温度と該第1のエン
ジン温度より高い第2のエンジン温度との間では、該供
給混合気の空燃比を理論空燃比よりもリーン側に設定
し、 該エンジン温度が該第2のエンジン温度を越えると、該
供給混合気の空燃比を理論空燃比に設定することを特徴
とする、エンジンの制御方法。 - 【請求項3】 エンジンの排気系に、上流側から順に、
HC吸着触媒および三元触媒をそなえたものにおいて、 該HC吸着触媒の温度が第1の吸着触媒温度以下では、
エンジン燃焼室への供給混合気の空燃比を理論空燃比よ
りもリッチ側に設定し、 該HC吸着触媒の温度が該第1の吸着触媒温度と該第1
の吸着触媒温度より高い第2の吸着触媒温度との間で
は、該供給混合気の空燃比を理論空燃比よりもリーン側
に設定し、 該HC吸着触媒の温度が該第2の吸着触媒温度を越える
と、該供給混合気の空燃比を理論空燃比に設定すること
を特徴とする、エンジンの制御方法。 - 【請求項4】 エンジンの排気系に、上流側から順に、
HC吸着触媒および三元触媒をそなえたものにおいて、 エンジン温度が設定エンジン温度以下では、エンジン燃
焼室への供給混合気の空燃比を理論空燃比よりもリッチ
側に設定し、 該エンジン温度が該設定エンジン温度を越えたときから
設定時間が経過するまでは、該供給混合気の空燃比を理
論空燃比よりもリーン側に設定し、 該設定時間が経過すると、該供給混合気の空燃比を理論
空燃比に設定することを特徴とする、エンジンの制御方
法。 - 【請求項5】 エンジンの排気系に、上流側から順に、
HC吸着触媒および三元触媒をそなえたものにおいて、 該HC吸着触媒の温度が設定吸着触媒温度以下では、エ
ンジン燃焼室への供給混合気の空燃比を理論空燃比より
もリッチ側に設定し、 該HC吸着触媒の温度が該設定吸着触媒温度を越えたと
きから設定時間を経過するまでは、該供給混合気の空燃
比を理論空燃比よりもリーン側に設定し、 該設定時間が経過すると、該供給混合気の空燃比を理論
空燃比に設定することを特徴とする、エンジンの制御方
法。 - 【請求項6】 エンジンの排気系に、上流側から順に、
HC吸着触媒および三元触媒をそなえたものにおいて、 エンジンの雰囲気温度を検出し、エンジン始動後からの
経過時間が該検出温度に応じて設定される第1設定時間
を越えるまでは、エンジン燃焼室への供給混合気の空燃
比を理論空燃比よりもリッチ側に設定し、 経過時間が該第1設定時間を越えたあとは、第2設定時
間にわたり、該供給混合気の空燃比を理論空燃比よりも
リーン側に設定し、 該第2設定時間が経過すると、該供給混合気の空燃比を
理論空燃比に設定することを特徴とする、エンジンの制
御方法。 - 【請求項7】 エンジンの排気系に、HC吸着触媒と、
その下流側に設けられた三元触媒とをそなえるととも
に、該HC吸着触媒の上流側に設けられた第1空燃比セ
ンサと、該三元触媒の下流側又は該三元触媒の内部に設
けられた第2空燃比センサとをそなえ、 該第1空燃比センサの出力に基づいて、エンジン燃焼室
への供給混合気の空燃比をフィードバックする空燃比フ
ィードバック制御手段と、 該第2空燃比センサの出力に基づいて、該空燃比フィー
ドバック制御手段による制御を補正する補正手段と、 該エンジンが低温状態で始動されたときに、エンジン始
動時から設定時間が経過した時点または該エンジンもし
くは該HC吸着触媒の温度が設定温度を越えた時点か
ら、一時的に該空燃比フィードバック制御手段による空
燃比制御をリーンシフトさせる手段と が設けられたこと
を特徴とする、エンジンの制御装置。 - 【請求項8】 エンジンの排気系に、上流側から順に、
空燃比センサ,HC吸着触媒および三元触媒とをそな
え、 該空燃比センサの出力に基づいて、エンジン燃焼室への
供給混合気の空燃比をフィードバックする空燃比フィー
ドバック制御手段と、 エンジン始動時から設定時間が経過した時点または該エ
ンジンもしくは該HC吸着触媒の温度が設定温度を越え
た時点から、一時的に該空燃比フィードバック制御手段
による空燃比制御を禁止して、該供給混合気の空燃比を
理論空燃比よりもリーン側に設定する手段とが設けられ
たことを特徴とする、エンジンの制御装置。 - 【請求項9】 エンジンの排気系に、上流側から順に、
空燃比センサ,HC吸着触媒および三元触媒とをそな
え、 該空燃比センサの出力に基づいて、エンジン燃焼室への
供給混合気の空燃比をフィードバックする空燃比フィー
ドバック制御手段と、 エンジン始動時から設定時間が経過した時点または該エ
ンジンもしくは該HC吸着触媒の温度が設定温度を越え
た時点から、一時的に該空燃比フィードバック制御手段
による空燃比制御をリーンシフトさせる手段が設けられ
たことを特徴とする、エンジンの制御装置。
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JPH05222984A (ja) | 内燃機関の空燃比制御装置 |
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