JP2586122B2 - ロータリーエンコーダ - Google Patents

ロータリーエンコーダ

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JP2586122B2 JP63291470A JP29147088A JP2586122B2 JP 2586122 B2 JP2586122 B2 JP 2586122B2 JP 63291470 A JP63291470 A JP 63291470A JP 29147088 A JP29147088 A JP 29147088A JP 2586122 B2 JP2586122 B2 JP 2586122B2
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    • G01D5/38Forming the light into pulses by diffraction gratings

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はロータリーエンコーダに関し、特に円周上に
放射状に例えば透光部と反射部の格子模様の回折格子を
複数個、周期的に刻んだ回折格子を回転物体に取付け、
該回折格子に例えばレーザーからの光束を照射し、該回
折格子からの回折光を利用して、回折格子若しくは回転
物体の回転速度や回転速度の変動量等の回転状態を光電
的に検出するロータリーエンコーダに関するものであ
る。
(従来の技術) 従来よりフロッピーデスクの駆動等のコンピューター
機器、プリンター等の事務機器、あるいはNC工作機器、
さらにはVTRのキャプステンモーターや回転ドラム等の
回転機構の回転速度や回転速度の変動量を検出する為の
手段として光電的なロータリーエンコーダが利用されて
きている。
本出願人は例えば特開昭62−163918号公報や特開昭62
−163919号公報等において、被検回転物体に設けた回折
格子に光束を入射させ、該回折格子からの特定次数の2
つの回折光を重ね合わせて干渉縞を形成し、該干渉縞に
基づく光量の周期的変化を受光手段で受光することによ
り被検回転物体の変動量に対応した周期信号を得るよう
にしたロータリーエンコーダを提案している。
この回折格子を利用したロータリーエンコーダにおい
て、被検回転物体の角度検出分解能を向上させる一方法
として光束の回折格子で回折させる回数を増やす方法が
ある。
例えば回折格子からのn次の回折光は回転円板の周方
向の移動距離をx、回折格子の格子ピッチをPとすると
回折の前後で位相は2πnx/Pだけ変化する、そこでn次
の回折光を再度回折格子に入射させ、それからのn次の
回折光を検出するようにすると回折の前後で更に位相は
2πnx/Pだけ変化する。つまり回折格子に入射させて回
折光をとり出す回数をmとすると、回折の前後で位相が
2πmnx/Pだけ変化する。しかしながら一般に回折の回
数が増加すると、それにつれて受光手段で受光される光
量は減少する。
この為、例えばビームスプリッターやミラーを用いて
光路を設定する際に偏光状態に関するアイソレーション
構造にして光束の分離や結合の際に生じる損失を少なく
する必要がある。又、従来のロータリーエンコーダにお
いて回転円板の回転方向を検出する為には+n次回折光
の−n次回折光に対する位相のずれの方向(符号)を判
別する必要がある。
この他、従来のロータリーエンコーダにおいて高分解
能化を図ろうとすると回転円板の回転軸と放射状の回折
格子の中心とのずれ、所謂偏心や軸の傾き及び回折格子
そのもののピッチのバラツキによって回折格子を検知す
る位置における格子ピッチが見かけ上変動し、累積誤差
が生じ、この為回転円板の円周上の複数箇所に回折格子
の移動を検出する検出手段を備える必要がある等の問題
点があった。
(発明が解決しようとする問題点) 従来のロータリーエンコーダにおいて、このような諸
条件を全て満足するように構成すると装置全体が大型
化、複雑化し、又組立精度が厳しくなり、組立調整が大
変難しくなるという問題点があった。
本発明の装置全体の小型化、簡素化、例えば回折格子
の格子ピッチが比較的粗くても高分解能化が可能で、か
つ回転円板の回転軸の偏心、傾き等の組立精度が緩く、
しかも被検回転物体の回転方向も容易に判別することが
できるロータリーエンコーダの提供を目的とする。
(問題点を解決するための手段) 光源からの光束を偏光ビームスプリッターを介して2
つの光束に分割し、被検回転物体に連結した円板上に形
成した放射状の回折格子に互いに異なる符号の回折次数
の回折角で入射させ、該回折格子から射出した特定次数
の2つの回折光を偏光方位を変換する偏光変換手段を通
過させ、次いで反射手段を用いて該偏光ビームスプリッ
ターに至る元の光路に戻し、該偏光ビームスプリッター
で2つの光束を重ね合わせた後、取り出すようにした検
出ユニットを該円板上に複数個設け、該光源からの光束
を該複数の検出ユニットを介した後、得られる2つの光
束を位相板と偏光素子を用いて互いに干渉させ、該干渉
光を受光手段により受光することにより該円板の回転変
位に応じた信号を得るようにしたことである。
(実施例) 第1図は本発明の第1実施例の光学系の要部概略図で
ある。
図中、1は光源で例えば単色光を放射するレーザー、
LED、水銀灯等である。2はコリメーターレンズで光源
1からの光束を略平行光となるようにしている。3a(3
b)は偏光ビームスプリッターで入射光束のうち、例え
ばS偏光を反射させ、P偏光を透過させている。4a(4
b),5a(5b)は各々ミラー、6は放射状の回折格子で、
被検回転物体としての円板101上の円周上に設けられて
いる。
ここでミラー4a(4b),5a(5b)は各々偏光ビームス
プリッター3a(3b)からの2つの光束が回折格子6に互
いに異なる符号の回折次数、例えばn次と−n次の回折
次数の回折角に相当する角度で入射するようにしてい
る。7a(7b)は偏光変換手段でλ/4板より成っている。
8a(8b)は反射手段で、例えばミラー又は端面結像タイ
プの屈折率分布レンズの端面に反射膜を施した光学部材
より成っている。
本実施例では、符番3a(3b),4a(4b),5a(5b),7a
(7b)そして8a(8b)に相当する各要素を有する検出ユ
ニット100a(100b)を円板101面上に2つ設けている。
そしてこれらの検出ユニット100a,100bに後述するよう
に所定の偏光状態の光束を順次導光させて各々所定の回
折を行なわしている。
次に本実施例におけるロータリーエンコーダの検出動
作について説明する。
光源1からの光束をエンコーダーレンズ2で略平行光
とし、偏光ビームスプリッター3aでP偏光光束とS偏光
光束の2つの光束に分割している。このうち偏光ビーム
スプリッター3aで反射したS偏光光束はミラー4aで反射
し、円板101上の回折格子6面上の領域Aにn次の回折
角に相当する角度で入射させている。
一方、偏光ビームスプリッター3aを透過したP偏光光
束はミラー5aで反射し、円板101上の回折格子6面上の
領域Aに−n次の回折角に相当する角度で入射させてい
る。
回折格子6でn次回折されたS偏光光束は円板101よ
り略垂直に透過射出し、偏光変換手段としての1/4波長
板7aを通過し、円偏光となり、反射手段8aで反射し偏光
方向が逆転した円偏光となり元の光路に戻る。そして再
び1/4波長板7aを通過し、回折格子6上の領域AにP偏
光光束として再入射する。そして回折格子6で再回折し
たn次のP偏光光束はミラー4aで反射し、偏光ビームス
プリッター3aを通過する。
一方、回折格子6で−n次回折されたP偏光光束は円
板101より略垂直に透過射出し、1/4波長板7aを通過し
て、円偏光となり、反射手段8aで反射し、偏光方向が逆
転した円偏光となり元の光路に戻る。
そして再び1/4波長板7aを通過し、回折格子6の領域
AにS偏光光束として再入射する。そして回折格子6で
再回折した−n次のS偏光光束はミラー5aで反射し、偏
光ビームスプリッター3aで反射する。
これより偏光ビームスプリッター3aでP偏光光束とS
偏光光束の2光束を重ね合わして取り出し、これら2つ
の光束をミラー9に導光している。ミラー9に導光され
た2光束は互いに偏光面が直交して重なり合っており、
該2光束をミラー9,10で反射させた後、前述と同様の構
成の検出ユニット101bに導光している。そして検出ユニ
ット101aと同様に該2光束を回折格子6上の領域Bでn
次の回折を2回行った後、取り出し1/4波長板11に導光
している。
このときの2光束は互いに偏光面が直交して重なり合
っている。そして互いの位相差δは+n次の回折を4回
行った光束と、−n次の回折を4回行った光束との間の
位相差であるから となる。即ち、x=1Pのとき2光束間の位相ずれは16π
となる。
1/4波長板11を透過した2光束の合成波は直線偏光光
束となり、その偏光方位は前記2光束間の位相が2πず
れる間に半回転するからビームスプリッター12を通過し
偏光板13を介した光束はその間に1周期の明暗の変化を
生じ、受光素子15にて電気的な1周期の信号として出力
される。
一方、ビームスプリッター12で反射した光束は偏光板
14を偏光板13に対して偏光面の方位が例えば45゜ずらし
て配置している為、偏光板14を介した光束の周期的な明
暗の変化の位相が90゜ずれる。この為、受光素子16から
出力される周期信号の位相は、受光素子15から出力され
る周期信号の位相に比べて常に90゜ずれている。
円板101上の回折格子6の本数がN本とすれば円板101
が1周期する間に2光束の位相差δは よりx=NPを代入して δ=16πN となる。これより2つの受光素子15,16からは16πN/2π
=8N周期の周期信号(正弦波信号)が得られる。
本実施例ではこのように円板101の変位量を実質的に
拡大した周期信号として取り出し、該周期信号を利用し
て円板101の回転変位を高精度に検出している。
尚、第1図の実施例では検出ユニット100aを回転軸を
中心に対称に2つ配置し、回転軸の偏光誤差を軽減させ
た場合を示したが、検出光量が確保される範囲内で2つ
以上任意の位置に設けて、順次光束を検出ユニットに導
光して行なえば、より高精度の検出が可能となる。
第2図〜第5図は各々本発明の第2〜第5実施例の光
学系の要部概略図である。各図において第1図で示した
要素と同一要素には同符番を付している。
第2図の第2実施例は第1図で用いたミラー等の一部
の光学部材をプリズム体より構成した場合である。
即ち、光源1からの光束を偏光プリズム17a(17b)の
光分割面17a1(17b1)でP偏光光束とS偏光光束の2つ
の光束に分割している。そしてこれらの2光束を反射プ
リズム18a(18b)の反射面18a1(18b1)で反射させ各々
±n次回折光の回折角に相当する角度で円板101上の回
折格子6に入射させている。
この他の構成については第1図の第1実施例と同様で
ある。
第3図の第3実施例は第2図の光学部材の一部の配置
を変形した場合である。同図において偏光プリズム17a
から取り出した重なり合った2光束の偏光面を1/2波長
板19を介して、2光束の偏光方向を逆転させて偏光プリ
ズム17bに入射させている。これにより偏光プリズム17a
からの光束の引き回しの簡素化を図っている。
同図において1/2波長板19を通過してS偏光光束とな
った+n次回折を2回行った光束は光源1から射出した
S偏光光束に対応し、又1/2波長板19を通過してP偏光
光束となった−n次回折を2回行った光束は光源1から
射出したP偏光光束に各々対応している。
本実施例では偏光プリズム17aに入射するP偏光光
束、S偏光光束の各々が+n次又は−n次の回折を2回
行った後、1/2波長板19を通過させることにより元と同
じ偏光面を有した光束として取り出している。
そしてこのときの符番17a,18a,7a,8a、そして19から
成る各要素を1つの検出ユニットとして取扱い、このよ
うな検出ユニットを複数個、光学的に連結して構成して
いる。
第4図の第4実施例は第3図に示した検出ユニットを
3つ光学的に連結した場合である。
本実施例では光源1からの光束のうちP偏光光束は3
つの検出ユニットで合計6回の+n次回折を行ない、S
偏光光束は3つの検出ユニットで合計6回の−n次回折
を行っている。
このとき2光束の位相差δは回折格子の1ピッチ移動
当り、 δ=12×2π×n(rad) となる。
第5図の第5実施例は第3図で示した検出ユニットを
4つ光学的に連結した場合である。
本実施例では2光束の位相差は回折格子の1ピッチ移
動当たり δ=16×2π×n(rad) となる。
尚、第2〜第5実施例で示したプリズム等の光学部材
の形状は一例であり同図に示す形状に限らず、どのよう
な形状であっても良い。
又、以上の各実施例において複数の検出ユニットは円
板101上の円周上どの位置に配置しても良い。
以上の各実施例において偏光ビームスプリッターを透
過した+n次の回折角で回折格子に入射したP偏光光束
のうち回折格子により反射した反射光が不要光となって
−n次の回折角で回折格子に入射するS偏光光束の光路
中に混入し、偏光ビームスプリッターを透過して受光手
段に入射し、所謂ゴースト光となり、検出精度を低下さ
せる場合がある。このようなことは−n次の回折角で回
折格子に入射するS偏光光束についても同様である。
この為には、例えば第6図に示すように回折格子6に
入射するP偏光光束とS偏光光束の2つの光束を含む平
面を微小角θだけ傾けるように構成するのが良く、これ
によれば不要光を第7図(A),(B)に示すように反
射プリズム18の外方に効果的に導光することができる。
(発明の効果) 本発明によれば回折格子を設けた円板上に複数の検出
ユニットを配置し、該回折格子により複数回の同じ符号
の回折を行なうように構成することにより、回折格子の
ピッチが比較的粗くても高分解能が可能で、又円周上の
複数の箇所で回折させることによって、円板の回転軸の
偏心や傾き及び格子ピッチ本来のバラツキ等に起因する
光束の入射位置(回折格子の移動量測定位置)における
見かけ上の格子ピッチの変動が平均化されて軽減され、
高精度な検出が可能なロータリーエンコーダを達成する
ことができる。
この他、本発明によれば複数の検出ユニットを光学的
に連結するように構成することにより、光路の設定が容
易となり、組立調整が容易となり、更に検出ユニット毎
に偏光面の変換が利用した光アイソレーション構成とす
れば光束の分割や結合に伴う光量の損失が少なくなりS/
N比が向上する等の特長を有したロータリーエンコーダ
を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第5図は各々本発明の第1〜第5実施例の光学
系の要部概略図、第6図,第7図は各々本発明に係る回
折格子に入射する光束と反射光束との関係を示す説明図
である。 図中、1は光源、2はコリメーターレンズ、3a,3bは偏
光ビームスプリッター、4a,4b,5a,5bはミラー、6は回
折格子、7a,7bは偏光変換手段、8a,8bは反射手段、9,10
はミラー、11は1/4波長板、12はビームスプリッター、1
3,14は偏光板、15,16は受光手段、17,17a,17bは偏光プ
リズム、18,18a,18bは反射プリズム、19は1/2波長板で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 哲 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 西村 哲治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−200225(JP,A) 特開 昭62−163925(JP,A) 特開 昭61−65115(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源からの光束を偏光ビームスプリッター
    を介して2つの光束に分割し、被検回転物体に連結した
    円板上に形成した放射状の回折格子に互いに異なる符号
    の回折次数の回折角で入射させ、該回折格子から射出し
    た特定次数の2つの回折光を偏光方位を変換する偏光変
    換手段を通過させ、次いで反射手段を用いて該偏光ビー
    ムスプリッターに至る元の光路に戻し、該偏光ビームス
    プリッターで2つの光束を重ね合わせた後、取り出すよ
    うにした検出ユニットを該円板上に複数個設け、該光源
    からの光束を該複数の検出ユニットを介した後、得られ
    る2つの光束を位相板と偏光素子を用いて互いに干渉さ
    せ、該干渉光を受光手段により受光することにより該円
    板の回転変位に応じた信号を得るようにしたことを特徴
    とするロータリーエンコーダ。
JP63291470A 1988-11-18 1988-11-18 ロータリーエンコーダ Expired - Lifetime JP2586122B2 (ja)

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