JP2015161174A - エンジンの過給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸気バイパス弁(ABV)の小型化と開弁応答性の向上を図ること。
【解決手段】コンプレッサより下流の吸気通路3とコンプレッサより上流の吸気通路3との間に設けられた吸気バイパス通路41には、ABV42が設けられる。ABV42は、ダイアフラム式弁であって、ダイアフラム63によりハウジング61が区画されて圧力室62が形成される。吸気バイパス通路41上に設けられた弁座64には、ダイアフラム63と一体的に設けられた弁体65が着座可能に設けられる。弁体65はスプリング66により弁座64へ着座する方向へ付勢される。圧力室62には、スロットル弁より下流のサージタンクに連通する圧力通路43が接続される。弁体65には、コンプレッサより下流の吸気通路3と圧力室62とを連通させる連通孔65aが形成される。
【選択図】図2

Description

この発明は、エンジンの吸気を昇圧させる過給機を備えたエンジンの過給装置に関する。
従来、過給機を備えたエンジンでは、過給機を構成するコンプレッサの入口側の圧力と出口側の圧力との間の圧力差が大きくなり過ぎると、コンプレッサの翼面で空気流が不安定となり、空気流に自励振動が発生する、すなわち「サージング」が起きるおそれがある。そこで、このサージングを防止するために、コンプレッサより上流の吸気通路とコンプレッサより下流の吸気通路との間をバイパスする吸気バイパス通路を設けると共に、その吸気バイパス通路に吸気バイパス弁を設けている。そして、この吸気バイパス弁を必要に応じて開弁することにより、コンプレッサの入口側の圧力と出口側の圧力との圧力差を低減してサージングを防止するようにしている。
下記の特許文献1には、過給機に付随して設けられたこの種の吸気バイパス通路と吸気バイパス弁が記載されている。吸気バイパス弁は、スロットル弁より下流の吸気通路(サージタンク)で発生する負圧を利用して開弁するダイアフラム式弁より構成される。図10に、この種の吸気バイパス弁71の概略を断面図により示す。この吸気バイパス弁71は、ハウジング72と、ハウジング72の内部を圧力室73に区画するダイアフラム74と、ダイアフラム74の中心に設けられた板状の弁体75と、弁体75が着座可能に設けられた弁座76と、弁体75が弁座76に着座する方向へ付勢するスプリング77とを含む。圧力室73は、圧力通路78を介し、スロットル弁より下流の吸気通路(サージタンク)に連通する。そして、エンジンの減速運転時等にスロットル弁が閉弁してサージタンク内が負圧になると、サージタンクにつながる圧力通路78を介して圧力室73に負圧が導入され、ダイアフラム74がスプリング77の力に抗して引かれる。これにより、弁体75が開いて吸気バイパス通路79が吸気通路80に連通し、コンプレッサの入口側の圧力と出口側の圧力との間の圧力差が低減してサージングを防止することができる。
特開昭60−150430号公報
ところが、上記した吸気バイパス弁71では、エンジンの過給時に吸気通路80に作用する過給圧(コンプレッサ出口側圧力)P1がサージタンク圧力P3より大きくなる。そのため、弁体75を閉弁状態に維持するためには、スプリング77の力を強くし、ダイアフラム74の外径を大きくしなければならなかった。その結果、吸気バイパス弁71の開弁時の応答性が悪化するおそれがあった。
また、EGR装置を備えたエンジンでは、EGR作動時にサージタンク内にEGRガスを含んだ吸気が侵入している。エンジンの加減速運転でサージタンクの圧力が変化すると、サージタンクと連通している吸気バイパス弁71の圧力室73にはEGRガスを含んだ吸気が出入りし、エンジン停止後もEGRガスが圧力室73に残存するおそれがあった。このように圧力室73に残存したEGRガスがエンジン停止後に冷やされると、EGRガス中の水分により凝縮水が発生するおそれがあった。その結果、ダイアフラム74やスプリング77、ハウジング72が腐食したり、凝縮水が凍結することで、それらの正常
な動作が阻害されるおそれがあった。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、吸気バイパス弁の小型化と開弁応答性の向上を図ることを可能としたエンジンの過給装置を提供することにある。この発明の別の目的は、上記目的に加え、吸気バイパス弁の圧力室に残留するEGRガスを掃気することを可能としたエンジンの過給装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、エンジンの吸気通路と排気通路との間に設けられ、吸気通路における吸気を昇圧させるための過給機と、過給機は、吸気通路に配置されたコンプレッサと、排気通路に配置されたタービンと、コンプレッサとタービンを一体回転可能に連結する回転軸とを含むことと、コンプレッサより下流の吸気通路とコンプレッサより上流の吸気通路との間をバイパスする吸気バイパス通路と、吸気バイパス通路を開閉するための吸気バイパス弁と、吸気バイパス弁は、吸気通路における吸気圧力の導入により作動する圧力作動式弁であって、ハウジングと、ハウジングを区画し圧力室を容量可変に形成する作動体と、吸気バイパス通路上に設けられた弁座と、作動体と一体的に設けられ、弁座に着座可能に設けられた弁体と、弁体を弁座へ着座する方向へ付勢するスプリングとを含むことと、圧力室に吸気圧力を導入するための圧力通路と、吸気通路における吸気量を調節するために設けられたスロットル弁と、圧力通路は、スロットル弁より下流の吸気通路に連通することとを備えたエンジンの過給装置において、コンプレッサより下流の吸気通路と圧力室とを連通させる連通孔を弁体に設けたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、弁体の一方の面には、コンプレッサの出口側の圧力が作用し、弁体の他方の面には、圧力室に作用する、スロットル弁より下流の吸気通路の圧力が作用する。ここで、弁体を閉弁状態に保持するためには、コンプレッサの出口側の圧力よりも、スロットル弁より下流の吸気通路の吸気圧力とスプリングの力との和を大きくする必要がある。特に、エンジンの過給時には、過給圧であるコンプレッサの出口側の圧力による弁体の開弁を阻止するために、スプリングの力を強くする必要があり、その分だけ弁体の開弁応答性が不利になる傾向がある。上記発明の構成によれば、コンプレッサより下流の吸気通路と圧力室とを連通させる連通孔が弁体に設けられるので、エンジンの過給時には、弁体にかかるコンプレッサの出口側の圧力とスロットル弁より下流の吸気通路の圧力との圧力差が小さくなり、弁体を閉弁状態に保持するためのスプリングの力を比較的弱くすることが可能となる。一方、エンジンの減速運転時には、スロットル弁より下流の吸気通路における吸気圧力が負圧となり、その負圧が圧力通路を通じて圧力室に作用するので、弁体の連通孔を通じて圧力室の中へ気体を流すことが可能となる。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、圧力通路を開閉するための開閉手段を更に備えたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1に記載の発明の作用に加え、開閉手段により圧力通路から圧力室への圧力導入が遮断されることにより、弁体の両面にかかる圧力がほぼ等価となる。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、開閉手段は、逆止弁であることを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項2に記載の発明の作用に加え、圧力通路から圧力室への圧力導入を遮断するための構成が逆止弁により比較的簡易なものとなる。
上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、開閉手段は、電動弁であり、エンジンの運転状態に応じて電動弁を制御する制御手段を更に備えたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項2に記載の発明の作用に加え、圧力通路から圧力室への圧力導入が、エンジンの運転状態に応じて電動弁により遮断が可能となる。
上記目的を達成するために、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、スロットル弁の開度をスロットル開度として検出するためのスロットル開度検出手段を更に備え、制御手段は、検出されたスロットル開度からスロットル開閉速度を求め、スロットル開度とスロットル開閉速度に基づいて電動弁の開閉を制御することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項2に記載の発明の作用に加え、スロットル開度とスロットル開閉速度に基づいて電動弁の開閉が制御されるので、圧力通路から圧力室への圧力導入が、エンジンの加速運転時(過給時)、減速運転時(非過給時)に応じて電動弁により遮断が可能となる。
上記目的を達成するために、請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の発明において、エンジンの燃焼室から排気通路へ排出される排気の一部を排気還流ガスとして吸気通路へ流して燃焼室へ還流させる排気還流通路と、排気還流通路における排気還流ガスの流れを調節するための排気還流弁とを更に備え、制御手段は、排気還流弁が開かれて排気還流通路に排気還流ガスが流れるときに電動弁を閉弁することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項4又は5に記載の発明の作用に加え、圧力通路から圧力室への圧力導入が、排気還流ガスが排気還流通路から吸気通路へ流れるときに合わせて電動弁により遮断される。
上記目的を達成するために、請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6の何れかに記載の発明において、圧力室を圧力通路に連通させるためにハウジングに連通口が形成され、連通口の開口面積が、連通孔の開口面積よりも大きいことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1乃至6の何れかに記載の発明の作用に加え、ハウジングに形成された連通口の開口面積が、弁体の連通孔の開口面積よりも大きいので、弁体に連通孔を設けても圧力通路から圧力室へ作用する圧力がダイアフラムに有効に作用する。
上記目的を達成するために、請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7の何れかに記載の発明において、圧力作動式弁はダイアフラム式弁であって、作動体はダイアフラムであり、弁体がダイアフラムと一体的に設けられたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1乃至7の何れかに記載の発明の作用と同等の作用が得られる。
上記目的を達成するために、請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7の何れかに記載の発明において、圧力作動式弁はピストン式弁であって、作動体はハウジングをシリンダとして作動するピストンであり、弁体がピストンと一体的に設けられたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1乃至7の何れかに記載の発明の作用と同等の作用が得られる。
請求項1に記載の発明によれば、吸気バイパス弁を小型化することができ、吸気バイパス弁の開弁応答性を向上させることができる。また、圧力室の中を新気と入れ替えることができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、弁体を閉弁するためのスプリングの力を弱くすることができ、吸気バイパス弁の開弁応答性を更に向上させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加え、スロットル弁より下流の吸気通路の圧力が正圧となるときに吸気バイパス弁を閉弁するための構成を簡略化することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加え、エンジンの運転状態に合わせて吸気バイパス弁を適正に閉弁することができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明の効果に加え、エンジンの過給時、非過給時に合わせて吸気バイパス弁を適正に開閉することができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項4又は5に記載の発明の効果に加え、エンジンの過給時に、スロットル弁より下流の吸気通路から吸気バイパス弁の圧力室へ排気還流ガスが流入することを防止することができる。
請求項7に記載の発明によれば、請求項1乃至6の何れかに記載の発明の効果に加え、吸気バイパス弁の弁体に連通孔を設けても吸気バイパス弁の機能を確保することができる。
請求項8に記載の発明によれば、請求項1乃至7の何れかに記載の発明の効果と同等の効果が得られる。
請求項9に記載の発明によれば、請求項1乃至7の何れかに記載の発明の効果と同等の効果が得られる。
第1実施形態に係り、過給機付きガソリンエンジンシステムを示す概略構成図。 第1実施形態に係り、ABV等の概略構成を示す断面図。 第1実施形態に係り、逆止弁の開弁圧力ΔPをサージタンク圧力P3とコンプレッサ出口側圧力P1との関係により示すグラフ。 第2実施形態に係り、過給機付きガソリンエンジンシステムを示す概略構成図。 第2実施形態に係り、ABV等の概略構成を示す断面図。 第2実施形態に係り、ECUが実行するVSVのための制御内容を示すフローチャート。 第3実施形態に係り、ECUが実行するVSVのための制御内容を示すフローチャート。 第4実施形態に係り、ABV等の概略構成を示す断面図。 第5実施形態に係り、ABV等の概略構成を示す断面図。 従来例に係り、吸気バイパス弁等の概略構成を示す断面図。
<第1実施形態>
以下、本発明におけるエンジンの過給装置を具体化した第1実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図1に、この実施形態における過給機付きガソリンエンジンシステムを概略構成図により示す。このエンジンシステムは、レシプロタイプのエンジン1を備える。エンジン1の吸気ポート2には、吸気通路3が接続され、排気ポート4には、排気通路5が接続される。吸気通路3の入口には、エアクリーナ6が設けられる。エアクリーナ6より下流の吸気通路3には、排気通路5との間に、吸気通路3における吸気を昇圧させるための過給機7が設けられる。
過給機7は、吸気通路3に配置されたコンプレッサ8と、排気通路5に配置されたタービン9と、コンプレッサ8とタービン9を一体回転可能に連結する回転軸10とを含む。過給機7は、排気通路5を流れる排気によりタービン9を回転させて回転軸10を介してコンプレッサ8を一体的に回転させることにより、吸気通路3における吸気を昇圧させる、すなわち過給を行うようになっている。
過給機7に隣接して排気通路5には、タービン9を迂回する排気バイパス通路11が設けられる。この排気バイパス通路11には、ウェイストゲートバルブ12が設けられる。ウェイストゲートバルブ12により排気バイパス通路11を流れる排気が調節されることにより、タービン9に供給される排気流量が調節され、タービン9及びコンプレッサ8の回転速度が調節され、過給機7による過給圧が調節されるようになっている。
吸気通路3において、過給機7のコンプレッサ8とエンジン1との間には、インタークーラ13が設けられる。このインタークーラ13は、コンプレッサ8により昇圧されて高温となった吸気を適温に冷却するためのものである。インタークーラ13とエンジン1との間の吸気通路3には、サージタンク3aが設けられる。また、インタークーラ13より下流であってサージタンク3aより上流の吸気通路3には、電動式のスロットル弁である電子スロットル装置14が設けられる。電子スロットル装置14は、吸気通路3に配置されるバタフライ形のスロットル弁21と、そのスロットル弁21を開閉駆動するためのDCモータ22と、スロットル弁21の開度(スロットル開度)TAを検出するためのスロットルセンサ23とを備える。スロットルセンサ23は、本発明のスロットル開度検出手段の一例に相当する。電子スロットル装置14は、運転者によるアクセルペダル26の操作に応じてスロットル弁21がDCモータ22により開閉駆動されることにより、スロットル弁21の開度が調節されるように構成される。この実施形態で、電子スロットル装置14は、本発明の吸気量調節弁の一例に相当する。また、タービン9より下流の排気通路5には、排気を浄化するための排気触媒としての触媒コンバータ15が設けられる。
過給機7に隣接して吸気通路3には、コンプレッサ8を迂回する吸気バイパス通路41が設けられる。すなわち、吸気バイパス通路41は、コンプレッサ8より下流の吸気通路3とコンプレッサ8より上流の吸気通路3との間をバイパスするようになっている。この吸気バイパス通路41には、同通路41を開閉する吸気バイパス弁(以下「ABV」と言う。)42が設けられる。ABV42により吸気バイパス通路41を流れる吸気が調節されることにより、コンプレッサ8の入口側の圧力と出口側の圧力との間の圧力差を低減し、サージングの発生を防止するようになっている。ABV42には、ABV42の圧力室62(図2参照)に圧力を導入するための圧力通路43が設けられる。圧力通路43の一端はABV42の圧力室62に接続されて連通し、他端はサージタンク3aに接続されて連通する。このABV42の近傍であって圧力通路43には、逆止弁44が設けられる。この逆止弁44は、圧力室62からサージタンク3aへ向かう気体の流れを許容し、サージタンク3aから圧力室62へ向かう気体の流れを阻止するように構成される。この逆止弁44は、この発明における開閉手段の一例に相当する。
エンジン1には、燃焼室16に燃料を噴射供給するための、インジェクタ25が設けられる。インジェクタ25には、燃料タンク(図示略)から燃料が供給されるようになっている。また、エンジン1には、各気筒に対応して点火プラグ29が設けられる。各点火プラグ29は、イグナイタ30から出力される高電圧を受けて点火動作する。各点火プラグ29の点火時期は、イグナイタ30による高電圧の出力タイミングにより決定される。点火プラグ29とイグナイタ30により点火装置が構成される。
この実施形態において、エンジン1には、大量EGRを実現するためのEGR装置が設けられる。EGR装置は、エンジン1の燃焼室16から排気通路5へ排出される排気の一部をEGRガスとして吸気通路3へ流して燃焼室16へ還流させる排気還流通路(EGR通路)17と、EGR通路17におけるEGRガスの流れを調節するためにEGR通路17に設けられた排気還流弁(EGR弁)18とを備える。この実施形態で、EGR装置は低圧ループ式であって、EGR通路17は、触媒コンバータ15より下流の排気通路5と、コンプレッサ8より上流の吸気通路3との間に設けられる。すなわち、排気通路5を流れる排気の一部をEGRガスとしてEGR通路17を通じて吸気通路3へ流して燃焼室16へ還流させるために、EGR通路17の出口17aは、コンプレッサ8より上流の吸気通路3に接続される。また、EGR通路17の入口17bは、触媒コンバータ15より下流の排気通路5に接続される。EGR通路17には、同通路17を流れるEGRガスを冷却するためのEGRクーラ20が設けられる。この実施形態で、EGR弁18は、EGRクーラ20より下流のEGR通路17に配置される。
図1に示すように、EGR弁18は、ポペット弁として、かつ、電動弁として構成される。すなわち、EGR弁18は、DCモータ31により駆動される弁体32を備える。弁体32は、略円錐形状をなし、EGR通路17に設けられた弁座33に着座可能に設けられる。DCモータ31は直進的に往復運動(ストローク運動)可能に構成された出力軸34を備え、その出力軸34の先端に弁体32が固定される。出力軸34は軸受35を介してEGR通路17を構成するハウジングに支持される。そして、DCモータ31の出力軸34をストローク運動させることにより、弁座33に対する弁体32の開度が調節されるようになっている。EGR弁18の出力軸34は、弁体32が弁座33に着座する全閉状態から、弁体32が軸受35に当接する全開状態までの間で所定のストロークだけストローク運動可能に設けられる。この実施形態では、大量EGRを実現するために、従前の技術に比べて弁座33の開口面積が拡大されている。それに合わせて、弁体32が大型化されている。
この実施形態では、エンジン1の運転状態に応じて燃料噴射制御、点火時期制御、吸気量制御、EGR制御及び過給制御等をそれぞれ実行するために、インジェクタ25、イグナイタ30、電子スロットル装置14のDCモータ22及びEGR弁18のDCモータ31がそれぞれエンジン1の運転状態に応じて電子制御装置(ECU)50により制御されるようになっている。ECU50は、中央処理装置(CPU)と、所定の制御プログラム等を予め記憶したり、CPUの演算結果等を一時的に記憶したりする各種メモリと、これら各部と接続される外部入力回路及び外部出力回路とを備える。この実施形態で、ECU50は本発明の制御手段の一例に相当する。外部出力回路には、イグナイタ30、インジェクタ25及びDCモータ22,31が接続される。外部入力回路には、スロットルセンサ23をはじめエンジン1の運転状態を検出するための運転状態検出手段の一例に相当する各種センサ等27,51〜55が接続され、各種エンジン信号が入力されるようになっている。
ここで、各種センサとして、スロットルセンサ23の他に、アクセルセンサ27、吸気圧センサ51、回転速度センサ52、水温センサ53、エアフローメータ54、空燃比センサ55が設けられる。アクセルセンサ27は、アクセルペダル26の操作量であるアクセル開度ACCを検出する。吸気圧センサ51は、サージタンク3aにおける吸気圧PMを検出する。すなわち、吸気圧センサ51は、スロットル弁21より下流のサージタンク3aにおける吸気圧PMを検出するようになっている。回転速度センサ52は、エンジン1のクランクシャフト1aの回転角(クランク角)を検出するとともに、そのクランク角の変化をエンジン1の回転速度(エンジン回転速度)NEとして検出する。水温センサ53は、エンジン1の冷却水温THWを検出する。エアフローメータ54は、エアクリーナ6の直下流の吸気通路3を流れる吸気量Gaを検出する。空燃比センサ55は、触媒コンバータ15の直上流の排気通路5に設けられ、排気中の空燃比A/Fを検出する。
この実施形態で、ECU50は、エンジン1の全運転領域において、エンジン1の運転状態に応じてEGR制御を実行するためにEGR弁18を制御するようになっている。また、ECU50は、通常は、エンジン1の加速運転時又は定常運転時に検出される運転状態に基づきEGR弁18を開弁制御し、エンジン1の停止時、アイドル運転時又は減速運転時にEGR弁18を全閉に閉弁制御するようになっている。
この実施形態で、ECU50は、運転者の要求に応じてエンジン1を運転するために、アクセル開度ACCに基づいて電子スロットル装置14を制御するようになっている。また、ECU50は、エンジン1の加速運転時又は定常運転時にアクセル開度ACCに基づき電子スロットル装置14を開弁制御し、エンジン1の停止時又は減速運転時に電子スロットル装置14を閉弁制御するようになっている。これにより、スロットル弁21は、エンジン1の加速運転時又は定常運転時には開弁され、エンジン1の停止時又は減速運転時には全閉に閉弁されるようになっている。
次に、ABV42の構成について説明する。図2に、ABV42等の概略構成を断面図により示す。ABV42は、吸気通路3における吸気圧力の導入により作動する本発明の圧力作動式弁に相当し、より詳しくは、図2に示すように、スロットル弁21より下流の吸気通路(サージタンク)3aで発生する負圧を利用して開弁するダイアフラム式弁より構成される。このABV42は、ハウジング61と、ハウジング61の内部を区画し圧力室62を容量可変に形成する本発明の作動体としてのダイアフラム63と、吸気バイパス通路41上に設けられた弁座64と、ダイアフラム63の中心にてダイアフラム63と一体的に設けられ、弁座64に着座可能に設けられた板状の弁体65と、弁体65を弁座64へ着座する方向へ付勢するスプリング66とを含む。圧力室62に吸気圧力を導入するために、圧力室62は、スロットル弁21より下流のサージタンク3aに圧力通路43を介して連通する。ここで、コンプレッサ8より下流の吸気通路3と圧力室62とを微少に連通させるために、弁体65には、板厚方向へ貫通する複数の微細な連通孔65aが形成されている。
そして、エンジン1の減速運転時等にスロットル弁21が閉じてサージタンク3a内が負圧になると、その負圧が圧力通路43を介して圧力室62に作用し、ダイアフラム63がスプリング66の力に抗して引かれる。これにより、弁体65が開いて吸気バイパス通路41がコンプレッサ8より上流の吸気通路3とコンプレッサ8より下流の吸気通路3との間を連通する。この結果、コンプレッサ8の入口側の圧力と出口側の圧力との間の圧力差を低減することができ、吸気通路3におけるサージングの発生を防止することができる。
ハウジング61には、圧力室62を圧力通路43に連通させるために連通口61aが形成される。この連通口61aの開口面積は、弁体65に形成された複数の連通孔65aの総開口面積よりも大きくなるように設定される。この実施形態では、連通口61aに逆止弁44が設けられ、その逆止弁44に圧力通路43の一端が接続され、圧力通路43の他端がサージタンク3aに接続される。
図3に、逆止弁44の開弁圧力ΔPを、サージタンク3aの圧力(サージタンク圧力)P3とコンプレッサ8の出口側の圧力(コンプレッサ出口側圧力=過給圧)P1との関係によりグラフで示す。このグラフ中、太線は逆止弁44の開弁圧力ΔPの下限値を示し、実線はコンプレッサ出口側圧力P1を意味する。太線と実線との差が圧力差Δpとなる。この実施形態では、弁体65に連通孔65aを形成したので、コンプレッサ出口側圧力P1とサージタンク圧力P3とがほぼ等しくなる。ここで、逆止弁44の開弁圧力ΔPと圧力差Δpとの関係を「ΔP>Δp+α」とすると(αは所定値を意味する。)、エンジン1の過給域では逆止弁44が開弁しないので、弁体65に連通孔65aを設けることで、コンプレッサ出口側圧力P1とサージタンク圧力P3とをほぼ等しくしている。
以上説明したこの実施形態におけるエンジンの過給装置によれば、ABV42の弁体65の一方の面には、コンプレッサ出口側圧力P1が作用し、弁体65の他方の面には、圧力室62においてサージタンク圧力P3が作用する。ここで、弁体65を閉弁状態に保持するためには、コンプレッサ出口側圧力P1よりも、サージタンク圧力P3とスプリング66の力との和を大きくする必要がある。特に、エンジン1の過給時には、過給圧であるコンプレッサ出口側圧力P1の作用によって弁体65が開弁するのを阻止するために、スプリング66の力を比較的強くする必要があり、その分だけ弁体65の開弁応答性が不利になる傾向がある。この実施形態では、ABV42の弁体65に、コンプレッサ8より下流の吸気通路3と圧力室62とを微少に連通させる連通孔65aが設けられる。従って、エンジン1の過給時には、弁体65にかかるコンプレッサ出口側圧力P1(過給圧)とサージタンク圧力P3との差圧が極めて小さくなり、弁体65を閉弁状態に保持するためのスプリング66の力を比較的弱くすることが可能となる。この結果、ダイアフラム63の外径を極力小さくすることができてABV42を小型化することができ、ABV42の開弁応答性を向上させることができる。
一方、エンジン1の減速運転時には、サージタンク圧力P3が負圧となり、その負圧が圧力通路43から圧力室62へ作用するので、弁体65の連通孔65aを通じて圧力室62の中へ気体を流すことが可能となる。この実施形態では、エンジン1にEGR装置が設けられるので、サージタンク3aにはEGRガスが流れ込む。また、サージタンク圧力P3を圧力室62へ作用させて弁体65を開閉させるので、EGRガスが圧力室62に侵入して、エンジン1の停止後も圧力室62の中にEGRガスが残留することがあり、凝縮水を発生させるなどの不具合を招くおそれがある。これに対し、この実施形態では、上記したように圧力室62の中へ新気を導入することが可能となるので、圧力室62の中に残留するEGRガスを掃気することができ、圧力室62の中を新気と入れ替えることができる。すなわち、エンジン1の停止前には、エンジン1が減速/軽負荷となり、EGR弁18が閉弁してEGRカットが行われ、サージタンク圧力P3は負圧となる。そのため、ABV42の弁体65の連通孔65aから圧力室62へ新気が導入され、圧力室62に残留するEGRガスがサージタンク3aへ掃気される。このため、圧力室62の中で凝縮水が発生する不具合を防止することができる。また、ABV42の車両への搭載制約の自由度を向上させることができる。
この実施形態によれば、逆止弁44により圧力通路43から圧力室62への圧力導入が遮断されることにより、弁体65の両面にかかる圧力がほぼ等価となる。このため、弁体65を閉弁するためのスプリング66の力を弱くすることができ、ABV42の開弁応答性を更に向上させることができる。ここで、圧力通路43から圧力室62への圧力導入を遮断するための構成が逆止弁44により比較的簡易なものとなる。このため、サージタンク圧力P3が正圧となるときにABV42を閉弁するための構成を簡略化することができる。
この実施形態では、ハウジング61に形成された連通口61aの開口面積が、弁体65の連通孔65aの総開口面積よりも大きいので、弁体65に連通孔65aを設けても圧力通路43から圧力室62へ作用するサージタンク圧力P3がダイアフラム63に有効に作用する。このため、ABV42の弁体65に連通孔65aを設けてもABV42の機能を確保することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明におけるエンジンの過給装置を具体化した第2実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の各実施形態において、前記第1実施形態と同等の構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、異なった点を中心に説明するものとする。
図4に、この実施形態における過給機付きガソリンエンジンシステムを概略構成図により示す。図5に、ABV42等の概略構成を断面図により示す。この実施形態では、第1実施形態における逆止弁44に代わりバキューム・スイッチング・バルブ(VSV)45が設けられる。このVSV45は、ECU50により、エンジン1の運転状態に応じて制御されるようになっている。このVSV45は、本発明の開閉手段及び電動弁の一例に相当する。
図6に、ECU50が実行するVSV45のための制御内容をフローチャートにより示す。処理がこのルーチンへ移行すると、先ずステップ100で、ECU50は、スロットルセンサ23の検出値に基づきスロットル開度TAを取り込む。
次に、ステップ110で、ECU50は、スロットル開閉速度ΔTAを求める。ECU50は、今回のスロットル開度TAと前回のスロットル開度TAとの差をスロットル開閉速度ΔTAとして求めることができる。
次に、ステップ120で、ECU50は、スロットル開度TAが所定の第1基準値A1より小さいか否かを判断する。この判断結果が肯定となる場合、ECU50は処理をステップ130へ移行する。この判断結果が否定となる場合、ECU50は、処理をステップ160へ移行し、VSV45を閉弁制御して、処理をステップ100へ戻す。
ステップ130では、ECU50は、スロットル開閉速度ΔTAが所定の第2基準値B1よりも小さいか否かを判断する。この判断結果が肯定となる場合、ECU50は処理をステップ150へ移行する。この判断結果が否定となる場合、ECU50は処理をステップ140へ移行する。
ステップ150では、ECU50は、VSV45を開弁制御して、処理をステップ100へ戻す。
ステップ140では、ECU50は、スロットル開度TAが所定の第3基準値C1より小さいか否かを判断する。この判断結果が否定となる場合、ECU50は処理をステップ160へ移行する。この判断結果が肯定となる場合、ECU50は処理を150へ移行する。
上記制御によれば、ECU50は、検出されたスロットル開度TAからスロットル開閉速度ΔTAを求め、スロットル開度TAとスロットル開閉速度ΔTAとに基づいてVSV45の開閉を制御するようになっている。
以上説明したこの実施形態におけるエンジンの過給装置によれば、第1実施形態の作用効果に加え、次のような作用効果を有する。すなわち、圧力通路43からABV42の圧力室62への圧力導入が、エンジン1の運転状態に応じてVSV45により遮断が可能となる。このため、エンジン1の運転状態に合わせてABV42を適正に閉弁することができる。
また、この実施形態では、スロットル開度TAとスロットル開閉速度ΔTAに基づいてVSV45の開閉が制御されるので、圧力通路43からABV42の圧力室62への圧力導入が、エンジン1の加速運転時(過給時)、減速運転時(非過給時)に応じてVSV45により遮断が可能となる。このため、エンジン1の過給時、非過給時に合わせてABV42を適正に開閉することができる。また、この実施形態では、エンジン1の過給時、すなわちEGR弁18が開かれてEGR通路17にEGRガスが流れるときにVSV45が閉弁される。従って、圧力通路43から圧力室62への圧力導入が、EGRガスがEGR通路17から吸気通路3へ流れるときに合わせてVSV45により遮断される。このため、エンジン1の過給時に、サージタンク3aからABV42の圧力室62へEGRガスが流入することを防止することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明におけるエンジンの過給装置を具体化した第3実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
この実施形態では、VSV45の制御内容の点で第2実施形態と異なる。図7に、ECU50が実行するVSV45のための制御内容をフローチャートにより示す。図7のフローチャートは、図6のフローチャートのステップ120に代わるステップ125が設けられる点で図6のフローチャートと異なる。
図7のフローチャートのルーチンでは、ステップ100,110の処理を実行した後、ステップ125で、ECU50は、EGRカットが行われたか否か、すなわちEGR弁18が閉弁されたか否かを判断する。この判断結果が肯定となる場合、ECU50は処理をステップ130へ移行する。この判断結果が否定となる場合、ECU50は処理をステップ160へ移行する。
従って、この実施形態でも第2実施形態と同等の作用効果を得ることができる。
<第4実施形態>
次に、本発明におけるエンジンの過給装置を具体化した第4実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図8に、ABV42等の概略構成を断面図により示す。この実施形態では、前記各実施形態において圧力通路43に設けられた逆止弁44及びVSV45を省略した点で前記各実施形態と構成が異なる。
従って、この実施形態では、前記各実施形態とは異なり、圧力通路43からABV42の圧力室62への過給圧の導入を選択的に規制することができないものの、ABV42の弁体65には連通孔65aが設けられるので、スプリング66の力を比較的弱くすることが可能となる。このため、ダイアフラム63の外径を極力小さくすることができてABV42を小型化することができ、ABV42の開弁応答性を向上させることができる。また、弁体65の連通孔65aから圧力室62へ新気を導入することができ、圧力室62に残留するEGRガスをサージタンク3aへ掃気することができる。このため、圧力室62の中で凝縮水が発生する不具合を防止することができる。また、ABV42の車両への搭載制約の自由度を向上させることができる。
<第5実施形態>
次に、本発明におけるエンジンの過給装置を具体化した第5実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図9に、ABV42等の概略構成を断面図により示す。この実施形態では、ABV42の構成について前記各実施形態と異なる。
図9に示すように、ABV42は、圧力作動式弁としてのピストン式弁であって、本発明の作動体としてハウジング61をシリンダとして作動するピストン67を備える。弁体65はこのピストン67と一体的に設けられる。すなわち、ピストン67は、扁平な有底円筒状に形成され、その底壁が弁体65となっている。ピストン67の外周壁には、気密性を保持するためのシールリング68が設けられる。また、ハウジング61の連通口61aには、第1実施形態と同様に逆止弁44が設けられる。このABV42のその他の構成については、前記各実施形態のABV42と同じである。そして、圧力室62に吸気圧が導入されることにより、ピストン67がハウジング61をシリンダとして上下方向へ移動し、圧力室62の容量が変化するようになっている。このようなピストン67の動きにより、弁体65が弁座64に対して開閉動作するようになっている。
従って、この実施形態では、サージタンク3aの負圧が圧力通路43を介して圧力室62に作用することにより、ピストン67がスプリング66の力に抗して上方へ引かれる。これにより、弁体65が開いて吸気バイパス通路41がコンプレッサ8より上流の吸気通路3とコンプレッサ8より下流の吸気通路3との間を連通する。この結果、コンプレッサ8の入口側の圧力と出口側の圧力との間の圧力差を低減することができ、吸気通路3におけるサージングの発生を防止することができる。
また、この実施形態では、ABV42の弁体65に、コンプレッサ8より下流の吸気通路3と圧力室62とを微少に連通させる連通孔65aが設けられるので、エンジン1の過給時には、弁体65にかかるコンプレッサ出口側圧力P1(過給圧)とサージタンク圧力P3との差圧が極めて小さくなり、弁体65を閉弁状態に保持するためのスプリング66の力を比較的弱くすることが可能となる。この結果、ピストン67の外径を極力小さくすることができてABV42を小型化することができ、ABV42の開弁応答性を向上させることができる。その他、この実施形態でも前記第1実施形態と基本的に同様の作用効果を得ることができる。
なお、この発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更して実施することができる。
前記各実施形態では、本発明におけるエンジンの過給装置をEGR装置を備えたエンジンシステムに具体化したが、EGR装置を持たないエンジンシステムに具体化することもできる。
この発明は、自動車に搭載されるガソリンエンジンシステムに利用することができる。
1 エンジン
3 吸気通路
3a サージタンク
7 過給機
8 コンプレッサ
9 タービン
10 回転軸
14 電子スロットル装置(吸気量調節弁)
17 EGR通路
17a 出口
17b 入口
18 EGR弁
21 スロットル弁
23 スロットルセンサ(スロットル開度検出手段)
41 吸気バイパス通路
42 ABV(吸気バイパス弁)
43 圧力通路
44 逆止弁(開閉手段)
45 VSV(開閉手段、電動弁)
61 ハウジング
61a 連通口
62 圧力室
63 ダイアフラム(作動体)
64 弁座
65 弁体
65a 連通孔
66 スプリング
67 ピストン(作動体)
TA スロットル開度
ΔTA スロットル開閉速度

Claims (9)

  1. エンジンの吸気通路と排気通路との間に設けられ、前記吸気通路における吸気を昇圧させるための過給機と、
    前記過給機は、前記吸気通路に配置されたコンプレッサと、前記排気通路に配置されたタービンと、前記コンプレッサと前記タービンを一体回転可能に連結する回転軸とを含むことと、
    前記コンプレッサより下流の前記吸気通路と前記コンプレッサより上流の前記吸気通路との間をバイパスする吸気バイパス通路と、
    前記吸気バイパス通路を開閉するための吸気バイパス弁と、
    前記吸気バイパス弁は、前記吸気通路における吸気圧力の導入により作動する圧力作動式弁であって、ハウジングと、前記ハウジングを区画し圧力室を容量可変に形成する作動体と、前記吸気バイパス通路上に設けられた弁座と、前記作動体と一体的に設けられ、前記弁座に着座可能に設けられた弁体と、前記弁体を前記弁座へ着座する方向へ付勢するスプリングとを含むことと、
    前記圧力室に吸気圧力を導入するための圧力通路と、
    前記吸気通路における吸気量を調節するために設けられたスロットル弁と、
    前記圧力通路は、前記スロットル弁より下流の前記吸気通路に連通することと
    を備えたエンジンの過給装置において、
    前記コンプレッサより下流の前記吸気通路と前記圧力室とを連通させる連通孔を前記弁体に設けたことを特徴とするエンジンの過給装置。
  2. 前記圧力通路を開閉するための開閉手段を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載のエンジンの過給装置。
  3. 前記開閉手段は、逆止弁であることを特徴とする請求項2に記載のエンジンの過給装置。
  4. 前記開閉手段は、電動弁であり、前記エンジンの運転状態に応じて前記電動弁を制御する制御手段を更に備えたことを特徴とする請求項2に記載のエンジンの過給装置。
  5. 前記スロットル弁の開度をスロットル開度として検出するためのスロットル開度検出手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記検出されたスロットル開度からスロットル開閉速度を求め、前記スロットル開度と前記スロットル開閉速度に基づいて前記電動弁の開弁を制御する
    ことを特徴とする請求項4に記載のエンジンの過給装置。
  6. 前記エンジンの燃焼室から前記排気通路へ排出される排気の一部を排気還流ガスとして前記吸気通路へ流して前記燃焼室へ還流させる排気還流通路と、前記排気還流通路における排気還流ガスの流れを調節するための排気還流弁とを更に備え、
    前記制御手段は、前記排気還流弁が開かれて前記排気還流通路に前記排気還流ガスが流れるときに前記電動弁を閉弁する
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載のエンジンの過給装置。
  7. 前記圧力室を前記圧力通路に連通させるために前記ハウジングに連通口が形成され、前記連通口の開口面積が、前記連通孔の開口面積よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のエンジンの過給装置。
  8. 前記圧力作動式弁はダイアフラム式弁であって、前記作動体はダイアフラムであり、前記弁体が前記ダイアフラムと一体的に設けられたことを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載のエンジンの過給装置。
  9. 前記圧力作動式弁はピストン式弁であって、前記作動体は前記ハウジングをシリンダとして作動するピストンであり、前記弁体が前記ピストンと一体的に設けられたことを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載のエンジンの過給装置。
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