JP2015048537A - ミシン - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザが被縫製物を保持する刺繍枠の保持部の姿勢を容易に切り替えることができるミシンを提供する。【解決手段】切替枠の保持部の姿勢が第一姿勢のときに縫製される模様である第一模様の縫製を行うためのデータである第一模様データと、第一模様の縫製後に縫製される模様である第二模様の縫製を行うためのデータである第二模様データとが取得される(S5)。第一模様データに基づき、切替枠に保持された被縫製物に第一模様が縫製される(S30、S70)。第一模様の縫製後、移送機構により、保持部の姿勢を第一姿勢から第二姿勢に切り換え可能な退避位置に切替枠が移送される(S40、S75)。その後、第二模様データに基づき、被縫製物に第二模様が縫製される(S55、S100)。【選択図】図13
Description
本発明は、被縫製物に刺繍縫製を行うことが可能なミシンに関する。
従来、刺繍縫製が可能なミシンは、針落ち点の座標を指定する刺繍データに基づいて、刺繍枠に保持された被縫製物と縫針とを相対的に移動させながら刺繍縫製を行う。また、被縫製物の面に沿った通常縫目と、面から突出するループ状縫目とからなる模様を縫製可能なミシンが知られている(例えば、特許文献1参照)。このミシンでは、刺繍枠の上下を逆にして、刺繍枠をミシンに取り付けることが可能である。
上記従来のミシンは、被縫製物の上面に通常縫目を形成し、被縫製物の下面にループ状縫目を形成する。従って、通常縫目とループ状縫目を被縫製物の同じ面に形成する場合には、通常縫目とループ状縫目との一方が形成された後、被縫製物を保持する刺繍枠の上下を反転させる必要がある。この場合、ユーザが刺繍枠をミシンから取り外し、刺繍枠の上下を反転させ、再び刺繍枠をミシンに取り付ける必要があり、ユーザの作業が煩雑である。
本発明の目的は、ユーザが被縫製物を保持する刺繍枠の保持部の姿勢を容易に切り替えることができるミシンを提供することである。
本発明の一態様に係るミシンは、針棒と、針板とを含み、被縫製物に縫製を行うことが可能な縫製手段と、前記被縫製物を保持可能な切替枠と、前記切替枠を装着して移送する移送機構とを備え、前記切替枠は、前記被縫製物を保持する保持部と、前記保持部を支持するベース部と、前記ベース部が前記移送機構に装着された状態で、前記保持部の第一面が前記針棒側に配置され、前記第一面とは反対側の第二面が前記針板側に配置される第一姿勢と、前記第二面が前記針棒側に配置され、前記第一面が前記針板側に配置される第二姿勢とに前記保持部の姿勢を切り替え可能な切替部とを備えており、前記保持部の姿勢が前記第一姿勢のときに縫製される模様である第一模様の縫製を行うためのデータである第一模様データを取得する第一取得手段と、前記第一模様の縫製後に縫製される模様である第二模様の縫製を行うためのデータである第二模様データを取得する第二取得手段と、前記第一取得手段によって取得された前記第一模様データに基づいて、前記移送機構に、前記切替枠を移送させ、前記縫製手段に、前記第一模様を前記被縫製物に縫製させる第一縫製制御手段と、前記第一模様の縫製後、前記移送機構に、前記保持部の姿勢を前記第一姿勢から前記第二姿勢に切り替え可能な退避位置に前記切替枠を移送させる移送制御手段と、前記移送機構が前記切替枠を前記退避位置に移送した後、前記第二取得手段によって取得された前記第二模様データに基づいて、前記移送機構に、前記切替枠を移送させ、前記縫製手段に、前記第二模様を前記被縫製物に縫製させる第二縫製制御手段とを備える。
本態様に係るミシンは、第一模様の縫製後、自動的に切替枠を退避位置に移送することができる。従って、ユーザは、第二模様の縫製前に、退避位置にある切替枠の保持部の姿勢を容易に切り替えることができる。
以下、第一実施形態及び第二実施形態について、図面を参照して説明する。図1から図3を参照して、ミシン1の物理的構成について説明する。図1及び図2の上下方向、右下側、左上側、左下側、右上側が、各々、ミシン1の上下方向、前方、後方、左方、右方である。つまり、後述の液晶ディスプレイ15が配置された面がミシン1の前面である。ベッド部11及びアーム部13の長手方向がミシン1の左右方向であり、脚柱部12が配置されている側が右側である。脚柱部12の伸長方向がミシン1の上下方向である。第一実施形態と第二実施形態とにおいて、ミシン1の物理的構成及び電気的構成は同一である。
図1及び図2に示すように、ミシン1は、ベッド部11、脚柱部12、アーム部13、及び頭部14を備える。ベッド部11は、左右方向に延びるミシン1の土台部である。脚柱部12は、ベッド部11の右端部から上方へ立設されている。アーム部13は、ベッド部11に対向して脚柱部12の上端から左方へ延びる。頭部14は、アーム部13の左先端部に連結する部位である。
ベッド部11は、ベッド部11の上面に針板21を備える。針板21は、針穴(図示略)を有する。ミシン1は、針板21の下側(つまり、ベッド部11内)に、送り歯23、送り機構(図示略)、及び釜機構等を備える。送り歯23は、刺繍縫製ではない通常の縫製時に、送り機構によって駆動され、被縫製物(例えば、加工布)を所定の送り量で移送する。釜機構は、針板21の下方において上糸(図示略)を下糸(図示略)に絡ませる。釜機構は、図示しないが外釜及び内釜を有する公知の水平釜を備える。外釜は、主軸(図示略)の回転に同期して回転駆動される。内釜は、外釜内に着脱可能、且つ、回転不能に設けられている。内釜の内部に、下糸が巻回された下糸ボビン(図示略)が着脱可能に装着される。針板21は、下糸を収容する釜(水平釜)の上側を開閉可能に覆う蓋部材である針板カバー22を備える。ユーザは、針板カバー22を針板21から取り外して、内釜及び下糸ボビンを交換することができる。なお、詳しくは後述するが、ミシン1には、ボビンワーク模様専用の内釜が別途用意されている。
ミシン1は更に刺繍枠移送機構(以下、「移送機構」という)40を備える。移送機構40は、ミシン1のベッド部11に対して着脱可能である。図1及び図2は、ミシン1に移送機構40が装着された状態を示す。移送機構40がミシン1に装着されると、移送機構40とミシン1とは電気的に接続される。移送機構40は、本体部41及びキャリッジ42を備える。キャリッジ42は、本体部41の上側に設けられている。キャリッジ42は、前後方向に長い直方体形状である。キャリッジ42は、枠ホルダ43、Y軸移送機構(図示略)、及びY軸モータ(図示略)を備える。枠ホルダ43は、キャリッジ42の右側面に設けられている。枠ホルダ43は、複数種類の刺繍枠を択一的に着脱可能である。刺繍枠50は、刺繍枠50をキャリッジ42に取り付けた状態で、保持部51の上下方向の向きを変更可能に構成されており、本発明の切替枠に相当する。刺繍枠50の詳細は後述する。ミシン1は、刺繍枠50の他に、内枠と外枠とで被縫製物を挟持して保持する周知構成の刺繍枠(図示略)を備えており、刺繍枠50の代わりに装着可能である。キャリッジ42には、キャリッジ42に取り付けられた刺繍枠の種類を検出する、公知の検出器36(図11参照)が設けられている。検出器として、例えば、特開2002−52283号公報に記載の機構を採用することができる。刺繍枠50に保持された被縫製物3(図2参照)は、刺繍枠50が図1に例示する縫製位置に移送された場合、針板21の上側、且つ、後述の針棒6及び押え足9の下方に配置される。Y軸移送機構は、枠ホルダ43を前後方向(Y軸方向)に移送する。刺繍枠50は、枠ホルダ43が前後方向に移送されることにより、被縫製物3を前後方向に移送する。Y軸モータは、Y軸移送機構を駆動する。
本体部41は、図示しないX軸移送機構及びX軸モータを内部に備える。X軸移送機構は、キャリッジ42を左右方向(X軸方向)に移送する。刺繍枠50は、キャリッジ42が左右方向に移送されることによって、被縫製物3を左右方向に移送する。X軸モータは、X軸移送機構を駆動する。移送機構40は、キャリッジ42に装着された刺繍枠を、固有のXY座標系(刺繍座標系)で示される位置に移送可能である。
脚柱部12の前面には、液晶ディスプレイ(以下、LCDという)15が設けられている。LCD15には、コマンド、イラスト、設定値、及びメッセージ等の様々な項目を含む画像が表示される。LCD15の前面側には、押圧された位置を検知可能なタッチパネル26が設けられている。ユーザが、指又はスタイラスペン(図示略)を用いてタッチパネル26の押圧操作を行うと、タッチパネル26によって、押圧された位置が検知される。ミシン1のCPU61(図11参照)は、検知された押圧位置に基づき、画像中で選択された項目を認識する。以下、ユーザによるタッチパネル26の押圧操作を、パネル操作と言う。ユーザは、パネル操作によって、縫製したい模様及び実行すべきコマンド等を選択できる。脚柱部12は、内部にミシンモータ81(図11参照)を備える。
アーム部13の上部には、開閉可能なカバー16が設けられている。図1及び図2では、カバー16は閉じられた状態である。図示しないが、カバー16の下方、つまりアーム部13の内部には、糸収容部が設けられている。糸収容部は、上糸が巻回された糸駒(図示略)を収容可能である。アーム部13内部には、左右方向に延びる主軸(図示略)が設けられている。主軸は、ミシンモータ81により回転駆動される。アーム部13の前面左下部には、スタート/ストップスイッチ29を含む各種スイッチが設けられている。スタート/ストップスイッチ29は、ミシン1の運転を開始又は停止させる、即ち、縫製開始又は停止の指示を入力するのに使用される。
図3に示すように、頭部14には、針棒6、押え棒8、及び針棒上下動機構34等が設けられている。針棒6及び押え棒8は、頭部14の下端部から下方に延びる。針棒6の下端には、縫針7が着脱可能に装着される。押え棒8の下端部には、押え足9が着脱可能に取り付けられている。針棒6は、針棒上下動機構34の下端に設けられる。針棒上下動機構34は、主軸の回転により針棒6を上下方向に駆動させる。ミシン1は、縫製部33として、針棒6、針板21、針棒上下動機構34、及びミシンモータ81(図11参照)を備える。
頭部14の内部には、イメージセンサ35が設けられている。イメージセンサ35は、例えば、周知のCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサである。イメージセンサ35は、所定の撮影範囲の画像を撮影し、その画像データを出力する。出力された画像データはRAM63(図11参照)の所定の記憶エリアに記憶される。本実施形態のイメージセンサ35は、刺繍枠50が初期位置に配置された場合、縫製可能領域(後述)よりも大きい矩形範囲を撮影可能である。第一実施形態の模様縫製処理(後述)では画像の撮影は行われないため、第一実施形態のミシン1は、イメージセンサ35を備えていなくてもよい。
ミシン1の動作を簡単に説明する。刺繍縫製時には、刺繍枠50が移送機構40によって左右方向(X軸方向)、及び前後方向(Y軸方向)に移動されるのと併せて、針棒上下動機構34及び釜機構(図示略)が駆動される。これにより、針棒6に装着された縫針7によって、刺繍枠50に保持された被縫製物3に対して刺繍模様が縫製される。刺繍模様ではない通常の実用模様の縫製時には、ベッド部11から移送機構40が取り外された状態で、送り歯23により被縫製物3が移動されながら縫製が行われる。
図4から図10を参照して、刺繍枠50の構成を説明する。図4に示すように、刺繍枠50は、保持部51、ベース部52、及び切替部53を主に備える。保持部51は、被縫製物3(図2参照)を保持可能である。保持部51の前後方向及び上下方向の中心位置を通る仮想線を中心線Mとすると、保持部51の形状は、中心線Mを含む鉛直面について対称形状である。図4から図8に示すように、保持部51は、第一部材511、第二部材512、枢支部515及び516、磁石521から524、連結板部525及び526、並びに挿入板部527及び528を主に備える。第二部材512は、第一部材511とともに、被縫製物3を挟持可能である。第一部材511は、第一面57を有する。第二部材512は、第二面58を有する。第二面58は、保持部51における第一面57の反対側の面である。第一部材511及び第二部材512は各々、平面視矩形状の孔513及び514を有する枠状である。枢支部515及び516は各々、第一部材511及び第二部材512の右端部に設けられ、第一部材511と、第二部材512とを開閉可能に枢支する。図4及び図6は、第二部材512に対して第一部材511が閉じた状態である閉状態を示す。第一部材511及び第二部材512は、厚みが互いに同じである。故に、第一部材511及び第二部材512に挟まれた被縫製物3は、中心線Mを含む水平面上に配置される。閉状態では、第一部材511と、第二部材512とは、上下方向に被縫製物3を保持可能である。刺繍縫製は、保持部51が閉状態で実行される。図5は、第二部材512に対して第一部材511が開いた状態である開状態を示す。ユーザは、保持部51に新たな被縫製物3を保持させる場合、又は保持部51に保持された被縫製物3を取り外す場合に、保持部51を開状態にする。
磁石521及び522は、第一部材511の左部に設けられる。磁石523及び524は各々、第二部材512の左部の磁石521及び522と対向する位置に設けられる。磁石521から524は、第一部材511と、第二部材512とが閉じる方向、つまり、第一部材511の左部と、第二部材512の左部とが近づく方向に磁力(引力)を作用させる。連結板部525及び526は、前後方向に延びる平面視矩形状の板状部位である。連結板部526は、第二部材512と一体に形成されている。連結板部525は、連結板部526の上面に、固定部材533及び534によって固定されている。図4に示すように、連結板部525及び526の前後方向中央部には、平面視左右方向に長い矩形状の、上下方向に貫通する孔535が設けられている。孔535の左壁546には、左右方向に貫通する孔547が設けられている。図8に示すように、挿入板部527及び528は各々、連結板部526の左前部及び左後部に連結された平面視矩形の板状の部位である。挿入板部527の両面には係合部517が形成されている。挿入板部528の両面には係合部518が形成されている。図7に示すように、係合部517は、挿入板部527について対称な形状を有する凸部である。図9に示すように、係合部518は、挿入板部528について対称な形状を有する凸部である。
ベース部52は、保持部51を支持する。ベース部52は、ミシン1の移送機構40のキャリッジ42に着脱可能に装着される。ベース部52の形状に応じて、検出器36により刺繍枠50の種類が検出される。
切替部53は、ベース部52がキャリッジ42に装着された状態で、保持部51の姿勢を第一姿勢と第二姿勢とに切り替え可能である。第一姿勢は、保持部51の第一面57がミシン1の針棒6側に配置され、第一面57とは反対側の第二面58がミシン1の針板21側に配置される姿勢である。第二姿勢は、第二面58が針棒6側に配置され、第一面57が針板21側に配置される姿勢である。本実施形態では、ミシン1の針棒6側は上側であり、ミシン1の針板21側は下側である。
切替部53は、支持部536、固定部537及び538、連結部54、並びに係止部55及び56を主に備える。支持部536は、前後方向に長い直方体の右面に、左方に凹んだ凹部539及び一対の凹部540が設けられた形状を有する。凹部539は、右側面視前後方向の中央に上下方向に延設されている。一対の凹部540は、右側面視凹部539を挟んで前後方向に延設されている。支持部536は、上下方向に延設された孔529及び530を有する。固定部537及び538は各々、支持部536の前部及び後部と連結する。固定部537及び538は各々、ネジ531及び532によってベース部52に固定されている。
連結部54は、ベース部52に対して、保持部51を回転可能に連結する。本実施形態の連結部54は、第一支持部541及び第二支持部542を主に備える。第一支持部541は、自身の前部及び後部に軸549及び550を備える。軸549及び550は、第一支持部541が第一方向に回転可能に支持部536に支持されている。本実施形態の第一方向は、図7及び図9の矢印31に示すように、第一支持部541の軸549及び550を中心に回転する、正面視時計回り及び反時計回りの方向である。第一支持部541は、ナット548を備える。ナット548は、後述のようにボルト544の先端を固定する。第一支持部541は、ボルト544を介して保持部51と連結する。故に、第一支持部541は、保持部51を、ベース部52に対して第一方向に回転可能に支持する。
第二支持部542は、保持部51を第二方向に回転可能に支持する。第二方向は、第一方向と交差する方向である。本実施形態の第二方向は、図8の矢印32で示すように、ボルト544の軸中心線を回転中心として保持部51が回転する方向である。ボルト544の軸中心線は、前述した中心線Mと一致する。第二支持部542は、バネ543、ボルト544、及びワッシャー545を主に備える。ボルト544は、バネ543及びワッシャー545を挿通させた状態で、右側から孔547に挿通されている。孔547の内径はボルト544の外径よりもわずかに大きい。ボルト544の先端は、第一支持部541の右端部に設けられた孔(図示略)に挿通された後、ナット548によって固定されている。ボルト544は、第一支持部541によって支持される。
係止部55及び56は、保持部51の姿勢が第一姿勢及び第二姿勢の何れかにある状態で、ベース部52に対する保持部51の回転を規制可能である。係止部55は、板バネ551を備える。板バネ551の後部は、支持部536の凹部540に差し込まれている。板バネ551の前部は、支持部536の前端よりも前側にある。板バネ551の後部は孔529に挿通されたネジ555によって支持部536に固定されている。板バネ551は上下方向に貫通する孔553を有する。同様に、係止部56は、板バネ552を備える。板バネ552の前部は、支持部536の凹部540に差し込まれている。板バネ552の後部は、支持部536の後端よりも後ろ側にある。板バネ552の前部は孔530に挿通されたネジ556によって支持部536に固定されている。板バネ552は上下方向に貫通する孔554を有する。保持部51の姿勢が第一姿勢及び第二姿勢の何れかにある場合、挿入板部527及び528は、板バネ551及び552の下方に配置可能である。このとき、係合部517及び518は、保持部51の姿勢に応じて、孔553又は554と係合する。挿入板部527及び528が、板バネ551及び552と支持部536とによって挟持されるため、ベース部52に対する保持部51の回転が規制される。
図6から図10を参照にして、刺繍枠50の保持部51の姿勢を図6に示す第一姿勢から図10に示す第二姿勢に変更する方法について説明する。保持部51の姿勢を変更する操作は、刺繍枠50が図2に示す退避位置に移送された状態で実行される。退避位置は、保持部51の姿勢を変更可能な位置である。本実施形態では、退避位置は、保持部51の姿勢を変更する操作をした場合に、保持部51が、ミシン1が備える針棒6及び押え棒8の下端部に装着された押え足9等の他の部材と接触しない位置である。詳細には、退避位置は、ミシン1の針棒6側から針板21側に向かって見たときに、保持部51の外縁より内側の領域が、針板カバー22に重ならない位置である。退避位置では、刺繍枠50をキャリッジ42に装着した状態で、針板カバー22が開閉可能であり、内釜及び下糸ボビンを交換することができる。具体的には、キャリッジ42を最も左側、且つ最も前側に移送させた位置を、退避位置とする。
図6に示すように保持部51が第一姿勢にある状態において、ユーザは、板バネ551の前端及び板バネ552の後端を各々指でつまんで上方に押し上げる。すると、係合部517及び係止部55の係合と、係合部518及び係止部56の係合との各々が解除される。ユーザは、バネ543の付勢力に抗して保持部51を右方に移動させる。すると、図7に示すように、挿入板部527及び528が凹部540から引き出され、保持部51が軸549及び550(図4参照)を中心に第一方向に回転可能になる。ユーザは、板バネ551及び552の操作を終了し、保持部51を軸549及び550を中心に正面視反時計回りに回転させて、保持部51が水平面に対して傾斜した状態にする。その後、ユーザは、図8に示すように、保持部51を第二方向に回転させる。ユーザは、図9に示すように、保持部51を第二方向に180度回転させた後、保持部51を軸549及び550を中心に正面視時計回りに回転させて、保持部51が水平面に対して傾斜した状態から元の水平状態に戻す。その後、ユーザは、板バネ551の前端及び板バネ552の後端を各々指でつまんで上方に押し上げた状態で、バネ543の付勢力を利用して保持部51を左方に移動させる。すると、挿入板部527及び528は、挿入板部527及び528が各々板バネ551及び板バネ552の下方に配置するように凹部540に挿入される。ユーザは、板バネ551及び552に対する操作を終了させる。すると、図10に示すように、板バネ551の前端及び板バネ552の後端は各々、付勢力によって下方に移動し、係合部517及び518の各々が係止部56及び55と係合する。刺繍枠50の保持部51の姿勢を第二姿勢から第一姿勢に変更する場合も同様な操作となる。本実施形態では、第一姿勢と、第二姿勢とでは、保持部51の内側に設定される縫製可能領域が互いに同じ位置となる。縫製可能領域は、刺繍枠の種類に応じて、枠状の保持部の内側となる位置に自動的に設定される、縫目を形成可能な矩形状の領域である。縫製可能領域の中心点を刺繍座標系の原点とする。
図11を参照して、ミシン1の電気的構成について説明する。図11に示すように、ミシン1は、CPU61と、バス65によって各々CPU61に接続されたROM62、RAM63、フラッシュメモリ64、及び入出力インターフェイス(I/O)66とを備えている。
CPU61は、ミシン1の主制御を司り、ROM62に記憶された各種プログラムに従って、縫製に関わる各種演算及び処理を実行する。ROM62は、図示しないが、プログラム記憶エリアと、模様記憶エリアとを含む複数の記憶エリアを備える。プログラム記憶エリアには、ミシン1を動作させるための各種プログラムが記憶されている。記憶されたプログラムには、例えば、後述する模様縫製処理をミシン1に実行させるためのプログラムがある。模様記憶エリアには、各種の模様の縫製を行うための模様データが記憶されている。各種の模様とは、例えば、実用模様及び刺繍模様である。
RAM63には、CPU61が演算処理した演算結果等を収容する記憶エリアが必要に応じて設けられる。フラッシュメモリ64には、ミシン1が各種処理を実行するための各種パラメータ等が記憶されている。I/O66には、駆動回路71から74、タッチパネル26、スタート/ストップスイッチ29、イメージセンサ35、及び検出器36が接続されている。
駆動回路71には、ミシンモータ81が接続されている。駆動回路71は、CPU61からの制御信号に従って、ミシンモータ81を駆動する。ミシンモータ81の駆動に伴い、ミシン1の主軸(図示略)を介して針棒上下動機構34が駆動され、針棒6が上下動される。駆動回路72には、X軸モータ83が接続されている。駆動回路73には、Y軸モータ84が接続されている。駆動回路72及び73は、各々、CPU61からの制御信号に従って、X軸モータ83及びY軸モータ84を駆動する。X軸モータ83及びY軸モータ84の駆動に伴い、制御信号に応じた移動量だけ、刺繍枠50が左右方向(X軸方向)及び前後方向(Y軸方向)に移送される。駆動回路74は、CPU61からの制御信号に従ってLCD15を駆動することで、LCD15に画像を表示させる。
本実施形態のミシン1で縫製可能な刺繍模様である組み合わせ模様について説明する。刺繍模様は複数の縫目によって表される模様である。本実施形態のミシン1は、刺繍枠50を使用して、通常刺繍模様と、ボビンワーク模様と、これらの模様を組み合わせた組み合わせ模様を縫製可能である。通常刺繍模様は、通常の刺繍糸又はミシン糸を用いて縫製される。通常刺繍模様は、被縫製物3の仕上がり面を針棒6側に配置した状態で形成される。即ち、通常刺繍模様の仕上がり面は、被縫製物3に刺繍模様が形成される面であり、被縫製物3の上面である。ボビンワーク模様は、縫針7の目孔には挿通不能な太さの糸又は紐状素材を下糸として用いて縫製される。以下、ボビンワーク模様を縫製するときは、下糸として紐状素材を用いるものとする。紐状素材は、例えば、飾り紐、毛糸、又はリボン等である。また、ボビンワーク模様を縫製するときに使用する上糸は、例えば、紐状素材と同系色のミシン糸又は透明糸を用いればよい。ボビンワーク模様は、被縫製物3の仕上がり面を針板21側に配置した状態で形成される。即ち、ボビンワーク模様の仕上がり面は、被縫製物3の下面である。このように、通常刺繍模様と、ボビンワーク模様とでは、針棒6に対する仕上がり面が異なる。従って、ミシン1は、組み合わせ模様を縫製するときには、縫製の途中で、被縫製物3の上下の面を反転させるために、刺繍枠50の保持部51の姿勢を第一姿勢から第二姿勢に変更することをユーザに報知する。
本実施形態では、複数の通常刺繍模様データと、複数のボビンワーク模様データと、複数の組み合わせ模様データとが用意されており、夫々のデータはROM62に記憶されている。ユーザは、ROM62に記憶された複数の模様の中から、所望の模様を選択することができる。通常刺繍模様データは、ミシン1で通常刺繍模様の縫製を行うための模様データである。ボビンワーク模様データは、ミシン1でボビンワーク模様の縫製を行うための模様データである。組み合わせ模様データは、ミシン1で通常刺繍模様とボビンワーク模様とを組み合わせた組み合わせ模様の縫製を行うための模様データである。夫々の模様データは、少なくとも、刺繍枠50を移送させるための針落ち点を示す座標データと、模様番号を示すデータを含む。ここで、針落ち点とは、縫針7(図3参照)が被縫製物3に刺さる点である。本実施形態では、針落ち点を示す座標データは、X軸モータ83とY軸モータ84とが刺繍枠50を移動させるときのXY座標系(以下、刺繍座標系という)の座標で表される。ところで、ボビンワーク模様は、仕上がり面が被縫製物3の下面なので、ボビンワーク模様データは、予め、それが考慮されたデータになっている。
通常刺繍模様、ボビンワーク模様、及び組み合わせ模様は、当該模様全体を囲う最小矩形の中心点が、模様の中心点として設定されている。ミシン1の初期設定状態では、模様の中心点が、縫製可能領域の中心点と一致するよう配置されて縫製される。そして、縫製可能領域の中心点は、刺繍座標系の原点と一致するように設定されている。また、詳しくは後述するが、通常刺繍模様、ボビンワーク模様、及び組み合わせ模様は、縫製位置の変更などの編集を行うことが可能である。
模様番号は、複数の模様を識別するための番号である。例えば、通常刺繍模様は、1番から50番の模様番号が夫々付与され、ボビンワーク模様は、51番から70番の模様番号が夫々付与され、組み合わせ模様は、71番から90番の模様番号が付与されているとする。この場合、ユーザが所望する模様を選択したとき、CPU61は、当該模様に付与された模様番号を参照することにより、その模様の種類を識別することができる。
図12に示す模様200を説明する。図12の左右方向及び上下方向は、各々、刺繍座標系のX軸方向及びY軸方向に対応する。模様200は、アルファベットの大文字で「LOVE」を表す通常刺繍模様210と、通常刺繍模様210を囲むように配置されたハート形状のボビンワーク模様220とを組み合わせた組み合わせ模様である。このとき、通常刺繍模様210の中心点と、ボビンワーク模様220の中心点は一致している。また、通常刺繍模様210は、例えばサテンステッチで被縫製物3に形成される。
ミシン1が、模様200を被縫製物3に縫製するとき、通常刺繍模様210とボビンワーク模様220とのどちらを先に縫製してもよいが、先に通常刺繍模様210を縫製し、次にボビンワーク模様220を縫製する場合を説明する。
ユーザは、被縫製物3の仕上がり面が第一部材511の第一面57(図6参照)側になるように、保持部51に被縫製物3を保持させる。ユーザは、保持部51の姿勢が第一姿勢(図6参照)の状態で、キャリッジ42に刺繍枠50を装着する。これにより、被縫製物3の仕上がり面がミシン1の針棒6側になる。ユーザが、スタート/ストップスイッチ29を操作してミシン1を動作させることで、通常刺繍模様210が被縫製物3の仕上がり面(上面)に縫製される。次に、ユーザは、ボビンワーク模様220を縫製するため、保持部51の姿勢を第一姿勢から第二姿勢(図10参照)に変更する。これにより、被縫製物3の仕上がり面がミシン1の針板21側になる。ユーザは、上糸を通常の刺繍糸から透明糸等に交換するとともに、内釜及び下糸ボビンをボビンワーク専用内釜と紐状素材を巻回した下糸ボビンに交換し、スタート/ストップスイッチ29を操作してミシン1を動作させることで、ボビンワーク模様220が被縫製物3の仕上がり面(下面)に縫製される。
このように、保持部51を第一姿勢から第二姿勢に変更しても、上述したように、刺繍枠50をキャリッジ42から取り外さないので、キャリッジ42に対する枠ホルダ43の位置が変わらない。更に、保持部51の姿勢が第一姿勢から第二姿勢に変更されても、縫製可能領域は同じ位置にある。従って、通常刺繍模様210が縫製される位置と、ボビンワーク模様220が縫製される位置とがずれることなく縫製される。
図13を参照して、第一実施形態の模様縫製処理について説明する。一例として、ユーザが、パネル操作によって模様200を選択し、模様縫製処理を開始する開始指示を入力した場合について説明する。CPU61は、模様縫製処理の開始指示の入力を検知すると、ROM62(図11参照)に記憶された模様縫製処理を実行するためのプログラムをRAM63に読み出し、プログラムに含まれる指示に従って、以下に説明する各ステップの処理を実行する。ユーザは、開始指示を入力する前に、被縫製物3を保持した刺繍枠50を、保持部51の姿勢が第一姿勢の状態でキャリッジ42に装着する。
図13に示すように、模様縫製処理では、CPU61はまず、模様縫製処理の開始時に選択された模様200の模様データを取得する(S5)。詳細には、CPU61は、模様縫製処理の開始時に、ユーザが選択した模様200を縫製するための組み合わせ模様データをROM62から取得し、RAM63に記憶させる。このとき、ユーザは、模様200に含まれる通常刺繍模様210とボビンワーク模様220とのどちらを先に縫製するのかを指定する。指定された方の模様に対してフラグが設定され、RAM63に記憶される。CPU61は、検出器36による検出結果に基づいて、キャリッジ42に取り付けられた刺繍枠が刺繍枠50であるか否かを判断する(S10)。キャリッジ42に取り付けられた刺繍枠が刺繍枠50でない場合(S10:NO)、CPU61は、LCD15に、キャリッジ42に刺繍枠50を装着するよう促すメッセージを含む画面(図示略)を表示させ(S15)、S10の処理に戻る。ユーザは、LCD15に表示されたメッセージを確認して、キャリッジ42に刺繍枠50を装着する。
キャリッジ42に取り付けられた刺繍枠が刺繍枠50である場合(S10:YES)、CPU61は、模様200のうち一つ目の模様がボビンワーク模様220か否かを、設定されたフラグに基づき判断する(S20)。一つ目の模様は通常刺繍模様210で、ボビンワーク模様220でない場合(S20:NO)、CPU61は、通常刺繍模様210を縫製する処理を行う(S30)。一つ目の模様は、保持部51が第一姿勢である状態で縫製される。詳細には、CPU61は、S5で取得した通常刺繍模様データに従ってX軸モータ83及びY軸モータ84を駆動し、移送機構40により刺繍枠50を移送させる。CPU61は、刺繍枠50の移送と併せてミシンモータ81を駆動させ、縫針7が装着された針棒6を上下動させることで、刺繍枠50に保持された被縫製物3の針棒6側の面に通常刺繍模様210を形成させる。
次に、CPU61は、X軸モータ83及びY軸モータ84を駆動し、移送機構40で刺繍枠50を退避位置(図2参照)に移送させる(S40)。その後、CPU61は、LCD15に、刺繍枠50の保持部51の姿勢を第一姿勢から第二姿勢に変更するよう促すメッセージを含む画面(図示略)を表示させる(S45)。ユーザは、LCD15に表示されたメッセージを確認して、刺繍枠50の保持部51の姿勢を第一姿勢から第二姿勢に変更する。また、ユーザは、針板カバー22を開いて、内釜及び下糸ボビンを、ボビンワーク模様専用内釜及び紐状素材が巻回された下糸ボビンに交換するとともに、上糸を刺繍糸から透明糸等に交換する。
CPU61は、スタート/ストップスイッチ29から指示が入力されたか否かに基づいて、縫製開始の指示を取得したか否かを判断する(S50)。CPU61は、縫製開始の指示を取得しない間は(S50:NO)、S50の処理を繰り返す。CPU61は、縫製開始の指示を取得した場合(S50:YES)、ボビンワーク模様220を縫製する処理を行う(S55)。このときには、保持部51が第二姿勢である状態で縫製される。詳細には、CPU61は、S5で取得したボビンワーク模様データに従ってX軸モータ83及びY軸モータ84(図11参照)を駆動し、移送機構40により刺繍枠50を移送させる。CPU61は、刺繍枠50の移送と併せてミシンモータ81を駆動させ、縫針7が装着された針棒6を上下動させることで、刺繍枠50に保持された被縫製物3の針板21側の面にボビンワーク模様220を形成させる。このようにして、被縫製物3の仕上がり面に、通常刺繍模様210とボビンワーク模様220とが形成される。ボビンワーク模様220の縫製が終了すると、CPU61は模様縫製処理を終了させる。
一方、一つ目の模様がボビンワーク模様220である場合(S20:YES)、CPU61は、LCD15に、被縫製物3の仕上がり面が針板21側になっていることを確認するよう促すメッセージを含む画面(図示略)を表示させる(S60)。ユーザは、LCD15に表示されたメッセージを確認して、被縫製物3の仕上がり面が針板21側になっていることを確認する。LCD15に表示された画面は「OK」ボタンを含む。CPU61は、パネル操作による「OK」ボタンの選択を検知したか否かを判断する(S65)。CPU61は、「OK」ボタンの選択を検知しない間は(S65:NO)、S65の処理を繰り返す。CPU61は、「OK」ボタンの選択を検知した場合(S65:YES)、S55の処理と同様に、ボビンワーク模様220を縫製する処理を行う(S70)。
CPU61は、S40の処理と同様に、刺繍枠50を退避位置に移送させる(S75)。CPU61は、LCD15に、刺繍枠50の保持部51の姿勢を第一姿勢から第二姿勢に変更するよう促すメッセージを含む画面(図示略)を表示させる(S80)。ユーザは、LCD15に表示されたメッセージを確認して、刺繍枠50の保持部51の姿勢を第一姿勢から第二姿勢に変更する。ユーザは、針板カバー22を開いて、内釜を、ボビンワーク模様専用内釜から通常の内釜に交換するとともに、下糸ボビンも通常のミシン糸を巻回した下糸ボビンに交換する。
CPU61は、スタート/ストップスイッチ29から指示が入力されたか否かに基づいて、縫製開始の指示を取得したか否かを判断する(S90)。CPU61は、縫製開始の指示を取得しない間は(S90:NO)、S90の処理を繰り返す。CPU61は、縫製開始の指示を取得した場合(S90:YES)、S30の処理と同様に、通常刺繍模様210を縫製する処理を行う(S100)。このようにして、被縫製物3の仕上がり面に、通常刺繍模様210とボビンワーク模様220とが形成される。通常刺繍模様210の縫製が終了すると、CPU61は模様縫製処理を終了させる。
上記ミシン1において、移送機構40、針棒6、針板21、押え足9、及び針板カバー22は各々、本発明の移送機構、針棒、針板、押え足、及び蓋部材に相当する。刺繍枠50、保持部51、ベース部52、及び切替部53は、本発明の切替枠、保持部、ベース部、及び切替部に相当する。縫製部33は本発明の縫製手段に相当する。S5の処理を実行するCPU61は、本発明の第一取得手段及び第二取得手段として機能する。S30及びS70の処理を実行するCPU61は、本発明の第一縫製制御手段として機能する。S40及びS75の処理を実行するCPU61は、本発明の移送制御手段として機能する。LCD15は、本発明の第一報知手段及び第二報知手段に相当する。S45及びS80の処理を実行するCPU61は、本発明の第一報知制御手段として機能する。検出器36は、本発明の検出手段に相当する。S20の処理を実行するCPU61は、本発明の判断手段として機能する。S60の処理を実行するCPU61は、本発明の第二報知制御手段として機能する。
本実施形態のミシン1は、選択された模様200に含まれる通常刺繍模様210とボビンワーク模様220のうち、一つ目の模様を縫製後(S30、S70)、自動的に刺繍枠50を退避位置に移送する(S40、S75)。退避位置は、保持部51の姿勢を変更可能な位置である。故に、ユーザは、二つ目の模様の縫製前に、退避位置にある刺繍枠50の保持部51の姿勢を容易に切り替えることができる。
退避位置は、具体的には、保持部51の姿勢を変更する操作をする場合に、保持部51が、針棒6及び押え足9等の他の部材と接触しない位置である。従って、ユーザは、退避位置にある刺繍枠50の保持部51の姿勢をより容易に変更することができる。また、退避位置は、詳細には、ミシン1の上側から見たときに、保持部51の外縁より内側の領域が、針板カバー22に重ならない位置である。従って、ユーザは、針板カバー22を開いて、内釜及び釜に収容される下糸を容易に交換することができる。本実施形態では、退避位置は、具体的には、キャリッジ42を最も左側、且つ最も前側に移送させた位置である。従って、刺繍枠50は、針棒6及び押え足9等のミシン1の部材や針板カバー22から離れる。よって、ユーザは、保持部51の姿勢を変更したり、内釜及び釜に収容される下糸を交換したりする作業を行い易い。
刺繍枠50が退避位置に移送された後、CPU61は、LCD15に、刺繍枠50の保持部51の姿勢を第一姿勢から第二姿勢に変更するよう促すメッセージを含む画面を表示させる(S45、S80)。従って、ユーザは、LCD15に表示されたメッセージを確認することにより、保持部51の姿勢変更が必要であることを容易に把握することができる。よって、ユーザは、操作を間違うことなく保持部51の姿勢を変更することができる。
移送機構40のキャリッジ42には、複数種類の刺繍枠を択一的に着脱可能である。CPU61は、キャリッジ42に設けられた検出器36による検出結果に基づいて、キャリッジ42に取り付けられた刺繍枠の種類が刺繍枠50であると判断した場合(S10:YES)、刺繍枠50を退避位置に移送する(S40、S75)。従って、ミシン1は、移送機構40に切替枠である刺繍枠50が装着されている場合には、一つ目の模様を縫製後、自動的に刺繍枠50を退避位置に移送することができる。
ミシン1は、被縫製物3の同じ仕上がり面に通常刺繍模様とボビンワーク模様とを組み合わせて容易に縫製することができる。更に、本実施形態では、保持部51の姿勢が第一姿勢から第二姿勢に変更されても、縫製可能領域が同じ位置にあるので、通常刺繍模様が縫製される位置と、ボビンワーク模様が縫製される位置とがずれることなく縫製することができる。
模様縫製処理の開始後、一つ目の模様がボビンワーク模様である場合(S20:YES)、CPU61は、LCD15に、被縫製物3の仕上がり面が針板21側になっていることを確認するよう促すメッセージを含む画面を表示させる(S60)。従って、ユーザは、一つ目の模様としてボビンワーク模様が縫製される前に、LCD15に表示されたメッセージを確認して、被縫製物3の仕上がり面が針板21側になっているか否かを確認することができる。よって、被縫製物3の、ユーザが所望しない面にボビンワーク模様が縫製されることを防止することができる。
図14を参照して、第二実施形態の模様縫製処理について説明する。第二実施形態では、模様縫製処理を開始して一つ目の模様が縫製された後、縫製された一つ目の模様がイメージセンサ35により撮影される。そして、撮影された模様とともに二つ目の模様の中心点を示すマークがLCD15に表示され、二つ目の模様の編集の指示が受け付けられる。
第二実施形態の模様縫製処理は、第一実施形態と略同じであるので、図13に示すフローチャートと同じ処理のステップには同じステップ番号を付して説明を省略し、異なる処理の内容について主に説明する。一例として、ユーザが、パネル操作によって模様200を選択し、模様縫製処理を開始する開始指示を入力した場合について説明する。
図14に示すように、CPU61が、模様縫製処理の開始時に選択された模様200の模様データを取得し、一つ目の模様がボビンワーク模様220か否かを判断するまでの処理(S5からS20)の内容は、第一実施形態と同じである。一つ目の模様は通常刺繍模様210で、ボビンワーク模様220でない場合(S20:NO)、CPU61は、第一実施形態の処理と同様、通常刺繍模様210を縫製する処理を行う(S30)。その後、CPU61は、二つ目の模様であるボビンワーク模様220の編集を行うか否かを判断する(S32)。詳細には、CPU61は、LCD15に、二つ目の模様であるボビンワーク模様220の位置を変更するか否かを選択するよう促すメッセージと、「YES」ボタンと、「NO」ボタンとを含む画面(図示略)を表示させる。そして、CPU61は、パネル操作による「YES」ボタン及び「NO」ボタンの何れかの選択を検知したかを判断する。CPU61は、「NO」ボタンの選択を検知した場合には、ボビンワーク模様220の編集を行わないと判断する(S32:NO)。CPU61は、第一実施形態の処理と同様、刺繍枠50を退避位置に移送させ、ボビンワーク模様220を縫製するまでの処理(S40からS55)を行う。ボビンワーク模様220の縫製が終了すると、CPU61は模様縫製処理を終了させる。
CPU61は、S32において「YES」ボタンの選択を検知した場合には、ボビンワーク模様220の編集を行うと判断する(S32:YES)。CPU61は、刺繍枠50が初期位置にある状態で、イメージセンサ35に、縫製された通常刺繍模様210を撮影させ、イメージセンサ35から出力された画像データを、RAM63の所定の記憶エリアに取得する(S34)。本実施形態では、イメージセンサ35の撮影範囲は、針穴を中心とした矩形状の領域である。CPU61は、図15に示すように、LCD15に、取得された画像データによって表される画像(以下、「撮影画像」という)を含む画面300を表示させる。CPU61は、パネル操作によるボビンワーク模様220の編集の指示を受け付ける。CPU61は、受け付けた指示を、ボビンワーク模様データと画面300の画像表示欄301における表示内容とに反映させる(S36)。
画面300は、例えば、画像表示欄301と、4方向の方向キーを含む移動キー群302と、「OK」ボタン303とを含む。画面300の上側に、画像表示欄301が表示される。画面300における画像表示欄301の右下に、移動キー群302が表示される。画面300の右下側に、「OK」ボタン303が表示される。画像表示欄301の中心点は、刺繍座標系の原点に対応する。画像表示欄301の左右方向、上下方向は、各々、刺繍座標系のX軸方向、Y軸方向に対応する。画像表示欄301には、縫製された一つ目の模様(図15の例では、通常刺繍模様210)を含む撮影画像が、二つ目の模様(図15の例では、ボビンワーク模様220)の中心点を示すマーク221とともに表示される。マーク221は、例えば、図15に示すように十字形状であり、十字の交点は二つ目の模様の中心点を示す。撮影画像が表示された時点では、撮影画像に含まれる一つ目の模様(通常刺繍模様210)の中心点が画像表示欄301の中心点に位置するように、撮影画像が表示される。また、マーク221の十字の交点が画像表示欄301の中心点に位置するように、マーク221が表示される。つまり、一つ目の模様の中心点とマーク221の十字の交点が重なるように、撮影画像とマーク221とが表示される。
ユーザは、移動キー群302に含まれる4つの方向キーの何れかをパネル操作することで、二つ目の模様を初期位置から所望の移動量だけ移動させることができる。4つの方向キーの何れかがパネル操作されると、画像表示欄301に表示されたマーク221が、パネル操作された方向キーの示す方向に、操作された移動量分だけ移動する。ユーザは、画像表示欄301に表示された一つ目の模様の画像とマーク221との位置を確認しながら、一つ目の模様に対する二つ目の模様の位置を変更することができる。また、CPU61は、二つ目の模様の模様データ(ボビンワーク模様データ)の針落ち点を示す座標値を、方向キーのパネル操作により指示された移動量分だけ補正し、RAM63に記憶させる。このようにして、方向キーのパネル操作により指示された移動量分だけ二つ目の模様の位置が移動するよう、模様データが補正される。
CPU61は、パネル操作による「OK」ボタンの選択を検知したか否かを判断する(S38)。CPU61は、「OK」ボタンの選択を検知しない場合(S38:NO)、S36の処理に戻る。「OK」ボタンの選択を検知した場合(S38:YES)、第一実施形態の処理と同様、刺繍枠50を退避位置に移送させ、二つ目の模様であるボビンワーク模様220を縫製するまでの処理(S40からS55)を行う。ボビンワーク模様220の縫製は、S36において補正されたボビンワーク模様データに従い行われる。ボビンワーク模様220の縫製が終了すると、CPU61は模様縫製処理を終了させる。
一方、一つ目の模様がボビンワーク模様220である場合(S20:YES)、第一実施形態の処理と同様、CPU61は、LCD15に、被縫製物3の仕上がり面が針板21側になっていることを確認するよう促すメッセージを含む画面を表示させる(S60)。そして、CPU61は、LCD15に、保持部51の姿勢を変更するよう促すメッセージを含む画面を表示させるまでの処理(S65からS80)を行う。第二実施形態において、S80でLCD15に表示された画面は「OK」ボタンを含む。CPU61は、パネル操作による「OK」ボタンの選択を検知したか否かを判断する(S82)。CPU61は、「OK」ボタンの選択を検知しない間は(S82:NO)、S82の処理を繰り返す。CPU61は、「OK」ボタンの選択を検知した場合(S82:YES)、二つ目の模様である通常刺繍模様210の編集を行うか否かを判断する(S84)。詳細には、CPU61は、LCD15に、二つ目の模様である通常刺繍模様210の位置を変更するか否かを選択するよう促すメッセージと「YES」ボタンと「NO」ボタンとを含む画面(図示略)を表示させる。そして、CPU61は、パネル操作による「YES」ボタン及び「NO」ボタンの何れかの選択を検知したかを判断する。CPU61は、「NO」ボタンの選択を検知した場合には、通常刺繍模様210の編集を行わないと判断する(S84:NO)。CPU61は、第一実施形態の処理と同様、模様縫製処理の開始時に選択された模様200のうち通常刺繍模様210を縫製する処理を行う(S100)。通常刺繍模様210の縫製が終了すると、CPU61は模様縫製処理を終了させる。
CPU61は、S84において「YES」ボタンの選択を検知した場合には、通常刺繍模様210の編集を行うと判断する(S84:YES)。CPU61は、S34の処理と同様に、イメージセンサ35に縫製されたボビンワーク模様220を撮影させ、イメージセンサ35から出力された画像データを、RAM63の所定の記憶エリアに取得する(S86)。CPU61は、S36の処理と同様に、パネル操作による通常刺繍模様210の編集の指示を受け付ける。CPU61は、受け付けた指示を、通常刺繍模様データと画面300の画像表示欄301における表示内容とに反映させる(S88)。
CPU61は、パネル操作による「OK」ボタンの選択を検知した否かに基づいて、縫製開始の指示を取得したたか否かを判断する(S90)。CPU61は、縫製開示の指示を取得しない場合(S90:NO)、S88の処理に戻る。CPU61は、縫製開始の指示を取得した場合(S90:YES)、第一実施形態の処理と同様、二つ目の模様である通常刺繍模様210を縫製する処理を行う(S100)。通常刺繍模様210の縫製は、S88において補正された通常刺繍模様データに従い行われる。通常刺繍模様210の縫製が終了すると、CPU61は模様縫製処理を終了させる。
上記ミシン1において、イメージセンサ35及びLCD15は各々、本発明の撮影手段及び表示手段に相当する。S34及びS86の処理を実行するCPU61は、本発明の撮影制御手段として機能する。S36及びS88の処理を実行するCPU61は、本発明の表示制御手段、指示受付手段、及び補正手段として機能する。
本実施形態のミシン1は、イメージセンサ35により一つ目の模様を撮影し(S34、S86)、撮影画像を含む画面300をLCD15に表示させることができる。また、ミシン1は、パネル操作による二つ目の模様の編集(位置の変更)の指示を受け付け(S36、S88)、受け付けた指示に基づき、二つ目の模様の模様データを補正することができる。ミシン1は、補正された模様データに基づいて、二つ目の模様を縫製することができる(S55、S100)。従って、ユーザは、LCD15に表示された一つ目の模様の撮影画像を見ながら、一つ目の模様に対する二つ目の模様を容易に所望の位置に配置することができ、利便性が向上する。
本発明のミシンは、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更が加えられてもよい。例えば、以下の(A)から(K)までの変形が適宜加えられてもよい。
(A)ミシン1の構成は適宜変更してよい。ミシン1が備える針棒の数は1以上であればよい。ミシン1は1種類以上の刺繍枠を装着可能であればよい。ミシン1は検出器36を備えていなくてもよい。この場合、模様縫製処理のS10及びS15の処理を省略すればよい。
(B)保持部51の構成は適宜変更されてよい。保持部51は、中心線Mを通る鉛直面について対称ではなく非対称であってもよい。保持部51は、中心線Mを通る水平面に被縫製物が配置される構成でなくてもよい。保持部51は、磁石、粘着剤、又は面ファスナー等を利用して第二部材512のみで被縫製物を保持してもよい。保持部51に対する枢支部515及び516の位置は、適宜変更されてよい。保持部51の平面形状は、円又は楕円の枠形状等適宜変更されてよい。保持部51が備える磁石の数及び配置は適宜変更されてよい。第一部材511に磁石を配置し、第二部材512に磁性体(金属板)を配置して、第一部材511と、第二部材512とが閉じる方向に磁力を作用させてもよい。
(C)切替部53の構成は適宜変更されてよい。切替部53は、第一姿勢と第二姿勢とで、縫製可能領域の位置が異なるように、保持部51の姿勢を切り替える構成であってもよい。この場合、ミシン1は保持部51の姿勢に応じて縫製可能領域を変更又は設定する処理を実行可能であることが好ましい。係合部517及び518の構成は適宜変更されてよい。支持部536を例えばクリップ状に形成し、保持部51の姿勢が第一姿勢及び第二姿勢である場合に、支持部536によって挿入板部527及び528を挟持してもよい。
(D)各種模様の模様データは、ミシン1のROM62以外の記憶機器(例えば、フラッシュメモリ64)に記憶されていてもよい。また、ミシン1がメモリカード等の媒体を接続可能な構成を有する場合、ミシン1は、媒体に記憶された模様データを取得して、ミシン1の記憶機器(例えば、フラッシュメモリ64)に記憶させてもよい。ミシン1が有線又は無線で外部機器と接続可能な構成を有する場合、ミシン1は、外部機器に記憶された模様データを取得して、記憶機器に記憶させてもよい。
(E)イメージセンサ35の種類及び配置は適宜変更されてよい。例えば、イメージセンサ35は、CCDカメラ等、画像を撮影してその画像データを出力可能な機器であればよい。また、刺繍枠50の縫製可能領域よりもイメージセンサ35の撮影範囲が小さい場合、縫製可能領域全体を複数のブロックに分け、刺繍枠50を各ブロックに対応する位置に順に移動させて、模様を撮影する処理が行われてもよい。
(F)通常刺繍模様とボビンワーク模様とを組み合わせた組み合わせ模様は、予め用意されていなくてもよい。通常刺繍模様が模様縫製処理の開始時に選択され、縫製された後に、ボビンワーク模様が選択され縫製されてもよい。ボビンワーク模様が模様縫製処理の開始時に選択され、縫製された後に、通常刺繍模様が選択され縫製されてもよい。また、第一姿勢で縫製される模様及び第二姿勢で縫製される模様は、双方とも、通常刺繍模様でもよいし、ボビンワーク模様でもよい。CPU61は、第一姿勢で縫製される模様の模様データと第二姿勢で縫製される模様データとを別々のタイミングで取得してもよい。
(G)模様縫製処理において、一つ目の模様がボビンワーク模様か否かを判断しなくてもよい。この場合、例えば、模様縫製処理において、通常刺繍模様及びボビンワーク模様の何れかが先に縫製されればよい。
(H)ミシン1にスピーカを設け、模様縫製処理のS15、S45、S60、及びS80の少なくとも一つの処理において、メッセージを音声にて報知してもよい。模様縫製処理のS15、S45、S60、及びS80の少なくとも一つの処理を省略してもよい。
(J)第二実施形態のS36及びS88で表示される画面300には、移動キー群302の他、例えば、回転キー、拡縮キー等が設けられてもよい。回転キーは、二つ目の模様を初期位置から所望の角度だけ回転させるためのキーである。拡縮キーは、二つ目の模様の大きさを初期状態の大きさから拡大又は縮小させるためのキーである。ミシン1は、これらの二つ目の模様を編集するためのキーを介して、二つ目の模様の位置の変更を少なくとも含む、二つ目の模様の編集の指示を受け付ければよい。
(K)模様縫製処理は、CPU61以外の電子部品(例えば、ASIC)によって実行されてもよい。模様縫製処理は、複数の電子機器(つまり、複数のCPU)によって分散処理されてもよい。
1 ミシン
3 被縫製物
6 針棒
9 押え足
15 液晶ディスプレイ
21 針板
22 針板カバー
33 縫製部
35 イメージセンサ
36 検出器
40 移送機構
50 刺繍枠
51 保持部
52 ベース部
53 切替部
61 CPU
210 通常刺繍模様
220 ボビンワーク模様
3 被縫製物
6 針棒
9 押え足
15 液晶ディスプレイ
21 針板
22 針板カバー
33 縫製部
35 イメージセンサ
36 検出器
40 移送機構
50 刺繍枠
51 保持部
52 ベース部
53 切替部
61 CPU
210 通常刺繍模様
220 ボビンワーク模様
Claims (8)
- 針棒と、針板とを含み、被縫製物に縫製を行うことが可能な縫製手段と、
前記被縫製物を保持可能な切替枠と、
前記切替枠を装着して移送する移送機構とを備え、
前記切替枠は、前記被縫製物を保持する保持部と、前記保持部を支持するベース部と、前記ベース部が前記移送機構に装着された状態で、前記保持部の第一面が前記針棒側に配置され、前記第一面とは反対側の第二面が前記針板側に配置される第一姿勢と、前記第二面が前記針棒側に配置され、前記第一面が前記針板側に配置される第二姿勢とに前記保持部の姿勢を切り替え可能な切替部とを備えており、
前記保持部の姿勢が前記第一姿勢のときに縫製される模様である第一模様の縫製を行うためのデータである第一模様データを取得する第一取得手段と、
前記第一模様の縫製後に縫製される模様である第二模様の縫製を行うためのデータである第二模様データを取得する第二取得手段と、
前記第一取得手段によって取得された前記第一模様データに基づいて、前記移送機構に、前記切替枠を移送させ、前記縫製手段に、前記第一模様を前記被縫製物に縫製させる第一縫製制御手段と、
前記第一模様の縫製後、前記移送機構に、前記保持部の姿勢を前記第一姿勢から前記第二姿勢に切り替え可能な退避位置に前記切替枠を移送させる移送制御手段と、
前記移送機構が前記切替枠を前記退避位置に移送した後、前記第二取得手段によって取得された前記第二模様データに基づいて、前記移送機構に、前記切替枠を移送させ、前記縫製手段に、前記第二模様を前記被縫製物に縫製させる第二縫製制御手段と
を備えることを特徴とするミシン。 - 前記被縫製物を押圧する押え足を更に備え、
前記退避位置は、前記保持部の姿勢が前記第一姿勢から前記第二姿勢に切り替えられるとき、前記保持部が、前記針棒及び前記押え足に接触しない位置であることを特徴とする請求項1に記載のミシン。 - 前記針板は、下糸を収容する釜の上側を開閉可能に覆う蓋部材を更に備え、
前記退避位置は、前記針棒側から前記針板側に向かって見たときに、前記保持部の外縁より内側の領域が前記蓋部材に重ならない位置であることを特徴とする請求項1又は2に記載のミシン。 - 少なくとも縫製に関する情報を報知する第一報知手段と、
前記移送機構が前記切替枠を前記退避位置に移送させた後、前記保持部の姿勢を前記第一姿勢から前記第二姿勢に切り替えることを促すメッセージを前記第一報知手段に報知させる第一報知制御手段と
を更に備えることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のミシン。 - 画像を撮影可能な撮影手段と、
前記第一模様が前記被縫製物に縫製された後、縫製された前記第一模様を前記撮影手段に撮影させる撮影制御手段と、
画像を表示する表示手段と、
前記撮影手段によって撮影された前記第一模様を含む画像である模様画像を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
前記表示手段に表示された前記模様画像に含まれる前記第一模様に対する前記第二模様の位置の変更を少なくとも含む、前記第二模様の編集の指示を受け付ける指示受付手段と、
前記指示受付手段によって受け付けられた前記指示に基づき、前記第二模様データを補正する補正手段とを更に備え、
前記第二縫製制御手段は、前記補正手段によって補正された前記第二模様データに基づき、前記移送機構に、前記切替枠を移送させ、前記縫製手段に、前記第二模様を前記被縫製物に縫製させることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載のミシン。 - 前記移送機構は、前記切替枠を含む複数種類の刺繍枠を択一的に装着可能であって、
前記移送機構に装着された刺繍枠の種類を検出する検出手段を更に備え、
前記移送制御手段は、前記検出手段によって前記切替枠が検出されたことに応じて、前記移送機構に、前記切替枠を前記退避位置に移送させることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載のミシン。 - 前記第一模様又は前記第二模様は、前記針棒に着脱可能に装着される縫針の目孔に挿通不能な太さの糸又は紐状素材を下糸として用いて縫製されることを特徴とする請求項1から6の何れかに記載のミシン。
- 前記第一模様が、前記糸又は前記紐状素材を用いて縫製される模様であるか否かを判断する判断手段と、
情報を報知する第二報知手段と、
前記判断手段によって前記第一模様が前記糸又は前記紐状素材を用いて縫製される模様であると判断されたことに応じて、前記被縫製物の前記第一模様が形成される側の面を前記第二面側とすることを促すメッセージを前記第二報知手段に報知させる第二報知制御手段と
を更に備えることを特徴とする請求項7に記載のミシン。
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