JP2012203212A - 位相差板、並びにそれを有する偏光板、3d表示装置及び3d表示システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】位相差領域A及びBが交互に配置されたパターニング位相差領域を含む位相差板であって、前記位相差領域A及びBは、互いに異なる方向に面内遅相軸を有する、又は、互いに異なる面内レターデーションを有する位相差領域であり、
前記位相差領域Aの波長550nmにおける厚み方向レターデーションRth(550)がRth(550)<25nmを満足し、且つ前記位相差領域BのRth(550)が25nm≦Rth(550)を満足する位相差板である。
【選択図】図1
Description
また、本発明は、観察者の顔の傾斜によって生じる白表示時の色味変化が軽減された、パターニング位相差板を利用した3D表示装置及び3D表示システムを提供することを課題とする。
[1] 位相差領域A及びBが交互に配置されたパターニング位相差領域を含む位相差板であって、前記位相差領域A及びBは、互いに異なる方向に面内遅相軸を有する、又は、互いに異なる面内レターデーションを有する位相差領域であり、
前記位相差領域Aの波長550nmにおける厚み方向レターデーションRth(550)がRth(550)<25nmを満足し、且つ前記位相差領域BのRth(550)が25nm≦Rth(550)を満足する位相差板。
[2] 前記位相差領域A及びBの少なくとも一方の面内レターデーションReが、可視光域において順波長分散性又はフラット波長分散性を示す[1]の位相差板。
[3] 前記位相差領域A及びBがそれぞれ、|Rth(550)|≦160nmを満足する[1]又は[2]の位相差板。
[4] 前記位相差領域A及びBの波長550nmの面内レターデーションRe(550)がそれぞれλ/4、且つ前記位相差領域A及びBの面内遅相軸αa及びαbが互いに直交する[1]〜[3]のいずれかの位相差板。
[5] 前記位相差領域A及びBそれぞれの面内遅相軸αa及びαbの少なくとも一方が、パターニングの周期方向と平行又は直交している[1]〜[4]のいずれかの位相差板。
[6] 前記位相差領域A及びBがそれぞれ、配向状態に固定された液晶化合物を含有する位相差層からなる、又は配向状態に固定された液晶化合物を含有する位相差層を含む[1]〜[5]のいずれかの位相差板。
[7] 前記位相差領域Aが、配向状態に固定された円盤状液晶化合物を含有する位相差層からなる、又は配向状態に固定された円盤状液晶化合物を含有する位相差層を含む[1]〜[6]のいずれかの位相差板。
[8] 前記位相差領域Bが、配向状態に固定された棒状液晶化合物を含有する位相差層からなる、又は配向状態に固定された棒状液晶化合物を含有する位相差層を含む[1]〜[7]のいずれかの位相差板。
[9] 前記位相差領域A及びBがそれぞれ、複屈折ポリマーフィルムからなる、又は複屈折ポリマーフィルムを含む[1]〜[8]のいずれかの位相差板。
[10] 前記位相差領域AのRth(550)が、Rth(550)≦−25nmを満足する[1]〜[9]のいずれかの位相差板。
[11] 最表面に反射防止層を有する[1]〜[10]のいずれかの位相差板。
[12] 紫外線吸収剤を含む[1]〜[11]のいずれかの位相差板。
[14] 前記位相差領域A及びBの波長550nmの面内レターデーションRe(550)がそれぞれλ/4、前記位相差領域A及びBそれぞれの面内遅相軸αa及びαbが互いに直交し、且つαa及びαbのそれぞれと前記直線偏光膜の吸収軸θとの角度が45°である[13]の偏光板。
[15] 画像表示素子、及びその表示面側に、[13]又は[14]の偏光板を有する3D表示装置。
[16] 前記偏光板に含まれる位相差板の位相差領域A及びBのRe(550)がそれぞれλ/4、該位相差領域A及びBの面内遅相軸αa及びαbが互いに直交し、且つαa及びαbのそれぞれと、前記偏光板に含まれる直線偏光膜の吸収軸θとの角度が45°である[15]の3D表示装置。
[17] 前記偏光板の吸収軸が45°又は135°であり、
前記偏光板に含まれる位相差板のパターン周期方向が、表示面上下方向である場合は、位相差領域Aの面内遅相軸αaが、90°であり;又は
前記偏光板に含まれる位相差板のパターン周期方向が、表示面左右方向である場合は、位相差領域Aの面内遅相軸αaが、0°である;
[16]の3D表示装置。
[18] 前記画像表示素子が、液晶セルを含む液晶パネルである[15]〜[17]のいずれかの3D表示装置。
[19] 前記液晶セルが、TN、OCB又はECBモード液晶セルである[18]の3D表示装置。
[20] 前記偏光板に含まれる直線偏光膜が、前記画像表示素子の画像表示機能のためにも利用される[15]〜[19]のいずれかの3D表示装置。
[21] [15]〜[20]のいずれかの3D表示装置と、
前記3D表示装置に表示される右眼用及び左眼用の偏光画像のそれぞれを、観察者の右眼及び左眼にそれぞれ入射させるための第2の偏光板と、
を有する3D表示システム。
[22] 前記3D表示装置が右眼用及び左眼用円偏光画像を表示し、前記第2の偏光板が直線偏光膜とλ/4位相差膜とを有する円偏光板である[21]の3D表示システム。
また、本発明によれば、観察者の顔の傾斜によって生じる白表示時の色味変化が軽減された、パターニング位相差板を利用した3D表示装置及び3D表示システムを提供することができる。
まず、本明細書で用いられる用語について説明する。
Rth(λ)は、前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADH、又はWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合には、フィルム面内の任意の方向を回転軸とする)のフィルム法線方向に対して法線方向から片側50°まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて全部で6点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADH又はWRが算出する。上記において、法線方向から面内の遅相軸を回転軸として、ある傾斜角度にレターデーションの値がゼロとなる方向をもつフィルムの場合には、その傾斜角度より大きい傾斜角度でのレターデーション値はその符号を負に変更した後、KOBRA 21ADH、又はWRが算出する。なお、遅相軸を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合には、フィルム面内の任意の方向を回転軸とする)、任意の傾斜した2方向からレターデーション値を測定し、その値と平均屈折率の仮定値、及び入力された膜厚値を基に、以下の式(A)、及び式(B)よりRthを算出することもできる。
Rth=((nx+ny)/2−nz)×d・・・・・・・・・・・式(B)
なお、屈折率の測定波長は、特に断らない限り、可視光域のλ=550nmでの値であり、Re及びRthの測定波長については、特に断らない限り、550nmとする。
本発明は、位相差領域A及びBが交互に配置されたパターニング位相差領域を含む位相差板であって、前記位相差領域A及びBは、互いに異なる方向に面内遅相軸を有する、又は、互いに異なる面内レターデーションを有する位相差領域であり、前記位相差領域Aの波長550nmにおける厚み方向レターデーションRth(550)がRth(550)<25nmを満足し、且つ前記位相差領域BのRth(550)が25nm≦Rth(550)を満足する位相差板に関する。
本発明は、本発明の位相差板を有する3D表示装置及び3D表示システムにも関する。本発明の位相差板は、表示パネルの視認側に配置され、表示パネルが表示する画像を右眼用及び左眼用の円偏光画像又は直線偏光画像等の偏光画像に変換する機能を有する。観察者は、これらの画像を円偏光又は直線偏光眼鏡等の偏光板を介して観察し、立体画像として認識する。
図3は、3D表示装置1、3D表示装置1と観察者との間に配置される偏光板2とを有し、観察者は偏光板2を介して、3D表示装置1が表示する画像を観察する。3D表示装置1によって表示される画像は、右眼及び左眼用の円偏光画像に分離されていて、偏光板2を介することによって、観察者の右眼には右眼用の画像のみが、左眼には左眼用の画像のみが入射し、観察者は3D画像として認識する。偏光板2は、例えば、偏光眼鏡であり、3D表示装置1が円偏光画像を表示する態様では、円偏光眼鏡が用いられる。
(1)位相差領域A及びB
本発明の位相差板は、Rthが25nm未満の位相差領域Aと、Rthが25nm以上の位相差領域Bとを有する、パターニング位相差板である。位相差領域A及びBの形成には、液晶を利用してもよいし、また複屈折ポリマーフィルムを利用してもよい。また双方を利用しても勿論よい。また使用可能な液晶の例には、ディスコティック液晶及び棒状液晶の双方が含まれる。
D(−L−P)n
式中、Dは円盤状コアであり、Lは二価の連結基であり、Pは重合性基であり、nは1〜12の整数である。前記式中の円盤状コア(D)、二価の連結基(L)及び重合性基(P)の好ましい具体例は、それぞれ、特開2001−4837号公報に記載の(D1)〜(D15)、(L1)〜(L25)、(P1)〜(P18)であり、同公報に記載の内容を好ましく用いることができる。なお、液晶性化合物のディスコティックネマティック液晶相−固相転移温度は、30〜300℃が好ましく、30〜170℃が更に好ましい。
*−(−L21−Q2)n1−L22−L23−Q1
一般式(I−R)中、*は、一般式(I)におけるH1〜H3側と結合する位置を表す;L21は単結合又は二価の連結基を表す;Q2は少なくとも1種類の環状構造を有する二価の基(環状基)を表す;n1は、0〜4の整数を表す;L22は、**−O−、**−O−CO−、**−CO−O−、**−O−CO−O−、**−S−、**−NH−、**−SO2−、**−CH2−、**−CH=CH−又は**−C≡C−を表す;L23は、−O−、−S−、−C(=O)−、−SO2−、−NH−、−CH2−、−CH=CH−及び−C≡C−並びにこれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基を表す;Q1は重合性基又は水素原子を表す。
−O(CnH2n)n1O(CmH2m)m1−CkF2k+1
式中、n及びmはそれぞれ1〜3であり、n1及びm1はそれぞれ1〜3であり、kは1〜10である。
る。
前記組成物は、空気界面においては空気界面のチルト角で配向する。このチルト角は、液晶性組成物に含まれる液晶性化合物の種類や添加剤の種類等で、その程度が異なるため、目的に応じて空気界面のチルト角を任意に制御する必要がある。
また、特開2009−193046号公報等に記載のフルオロ脂肪族基含有ポリマーも同様な作用があるので空気界面配向制御剤として添加することができる。
前記組成物に添加し、該組成物の塗布時のハジキを防止するための材料としては、一般に高分子化合物を好適に用いることができる。
使用するポリマーとしては、前記組成物の傾斜角変化や配向を著しく阻害しない限り、特に制限はない。
ポリマーの例としては、特開平8−95030号公報に記載があり、特に好ましい具体的ポリマー例としてはセルロースエステル類を挙げることができる。セルロースエステルの例としては、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、ヒドロキシプロピルセルロース及びセルロースアセテートブチレートを挙げることができる。
前記組成物の配向を阻害しないように、ハジキ防止目的で使用されるポリマーの添加量は、前記組成物に対して一般に0.1〜10質量%の範囲にあり、0.1〜8質量%の範囲にあることがより好ましく、0.1〜5質量%の範囲にあることがさらに好ましい。
前記組成物は、重合開始剤を含有しているのが好ましい。重合開始剤を含有する前記組成物を用いると、液晶相形成温度まで加熱した後、重合させ冷却することによって液晶状態の配向状態を固定化して、各位相差領域を形成することもできる。重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応と電子線照射による重合反応が含まれるが、熱により支持体等が変形、変質するのを防ぐためにも、光重合反応又は電子線照射による重合反応が好ましい。
光重合開始剤の使用量は、前記組成物の0.01〜20質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることがさらに好ましい。
前記組成物には、重合性のモノマーを添加してもよい。本発明で使用できる重合性モノマーとしては、併用される液晶化合物と相溶性を有し、液晶性組成物の配向阻害を著しく引き起こさない限り、特に限定はない。これらの中では重合活性なエチレン性不飽和基、例えばビニル基、ビニルオキシ基、アクリロイル基及びメタクリロイル基などを有する化合物が好ましく用いられる。上記重合性モノマーの添加量は、併用される液晶化合物に対して一般に0.5〜50質量%の範囲にあり、1〜30質量%の範囲にあることが好ましい。また反応性官能基数が2以上のモノマーを用いると、配向膜との密着性を高める効果が期待できるため、特に好ましい。
まず、重合性液晶性化合物を少なくとも含有する組成物を支持体の表面上(配向膜を有する場合は配向膜表面)に塗布する。所望により加熱等して、所望の配向状態で配向させる。次に、重合反応等を進行させて、その状態を固定して、各位相差領域を形成する。この方法に用いられる前記組成物に添加可能な添加剤の例としては、前記した空気界面配向制御剤、ハジキ防止剤、重合開始剤、重合性モノマー等が挙げられる。
本発明の位相差板は、表面に、種々の機能の表面層を有していてもよい。目的に応じて必要な表面層を単独又は複数層設けてもよい。好ましい態様としては、前記位相差領域A及びBの上にハードコート層が積層された態様、前記位相差領域A及びBの上に反射防止層が積層された態様、前記位相差領域A及びBの上にハードコート層が積層され、その上に更に反射防止層が積層された態様、等が挙げられる。
反射防止層は、光学干渉によって反射率が減少するように屈折率、膜厚、層の数、層順等を考慮して設計された,少なくとも一層以上の層からなる層である。
反射防止層は、最も単純な構成では、フィルムの最表面に低屈折率層のみを塗設した構成である。更に反射率を低下させるには、屈折率の高い高屈折率層と、屈折率の低い低屈折率層を組み合わせて反射防止層を構成することが好ましい。構成例としては、下側から順に、高屈折率層/低屈折率層の2層のものや、屈折率の異なる3層を、中屈折率層(下層よりも屈折率が高く、高屈折率層よりも屈折率の低い層)/高屈折率層/低屈折率層の順に積層されているもの等があり、更に多くの反射防止層を積層するものも提案されている。中でも、耐久性、光学特性、コストや生産性等から、ハードコート層上に、中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層の順に有することが好ましく、例えば、特開平8−122504号公報、特開平8−110401号公報、特開平10−300902号公報、特開2002−243906号公報、特開2000−111706号公報等に記載の構成が挙げられる。また、膜厚変動に対するロバスト性に優れる3層構成の反射防止フィルムは特開2008−262187号公報記載されている。上記3層構成の反射防止フィルムは、画像表示装置の表面に設置した場合、反射率の平均値を0.5%以下とすることができ、映り込みを著しく低減することができ、立体感に優れる画像を得ることができる。また、各層に他の機能を付与させてもよく、例えば、防汚性の低屈折率層、帯電防止性の高屈折率層、帯電防止性のハードコート層、防眩性のハードコート層としたもの(例、特開平10−206603号公報、特開2002−243906号公報、特開2007−264113号公報等)等が挙げられる。
・−*/ハードコート層、
・−*/低屈折率層、
・−*/防眩層/低屈折率層
・−*/ハードコート層/低屈折率層、
・−*/ハードコート層/防眩層/低屈折率層
・−*/ハードコート層/高屈折率層/低屈折率層
・−*/ハードコート層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層
・−*/ハードコート層/防眩層/高屈折率層/低屈折率層
・−*/ハードコート層/防眩層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層
・−*/防眩層/高屈折率層/低屈折率層
・−*/防眩層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層
上記の各構成のなかでも、前記位相差領域A及びBの上にハードコート層、防眩層、反射防止層等の表面層を直接形成することが好ましい。また、前記位相差領域A及びBを含む光学フィルムと、別途、支持体上にハードコート層、防眩層、反射防止層等の層を設けた光学フィルムとを貼合積層して製造してもよい。
保護部材に設ける表面フィルムには、フィルムの物理的強度を付与するために、ハードコート層を設けることができる。本発明においては、ハードコート層を設けなくてもよいが、ハードコート層を設けた方が鉛筆引掻き試験などの耐擦傷性面が強くなり、好ましい。
好ましくは、ハードコート層上に低屈折率層が設けられ、更に好ましくはハードコート層と低屈折率層の間に中屈折率層、高屈折率層が設けられ、反射防止フィルムを構成する。ハードコート層は、二層以上の積層から構成されてもよい。
ハードコート層の強度は、鉛筆硬度試験で、H以上であることが好ましく、2H以上であることが更に好ましく、3H以上であることが最も好ましい。更に、JIS K5400に従うテーバー試験で、試験前後の試験片の摩耗量が少ないほど好ましい。
防眩層は、表面散乱による防眩性と、好ましくは表面フィルムの硬度、耐擦傷性を向上するためのハードコート性をフィルムに寄与する目的で形成される。
防眩層については特開2009−98658号公報の段落[0178]〜[0189]に記載されており、本発明においても同様である。
高屈折率層の屈折率は、1.70〜1.74であることが好ましく、1.71〜1.73であることがより好ましい。中屈折率層の屈折率は、低屈折率層の屈折率と高屈折率層の屈折率との間の値となるように調整される。中屈折率層の屈折率は、1.60〜1.64であることが好ましく、1.61〜1.63であることが更に好ましい。
高屈折率層及び中屈折率層の形成方法は化学蒸着(CVD)法や物理蒸着(PVD)法、特に物理蒸着法の一種である真空蒸着法やスパッタ法により、無機物酸化物の透明薄膜を用いることもできるが、オールウェット塗布による方法が好ましい。
上記高屈折率層は、無機微粒子、3官能以上の重合性基を有する硬化性化合物(以下、「バインダー」と称する場合もある)、溶媒及び重合開始剤を含有する塗布組成物を塗布し、溶媒を乾燥させた後、加熱、電離放射線照射あるいは両手段の併用により硬化して形成されたものであるのが好ましい。硬化性化合物や開始剤を用いる場合は、塗布後に熱及び/又は電離放射線による重合反応により硬化性化合物を硬化させることで、耐傷性や密着性に優れる中屈折率層や高屈折率層が形成できる。
本発明における低屈折率層は、屈折率が1.30〜1.47であることが好ましい。表面フィルムが多層薄膜干渉型の反射防止フィルム(中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層)の場合の低屈折率層の屈折率は1.33〜1.38であることが望ましく、更に望ましくは1.35〜1.37が望ましい。上記範囲内とすることで反射率を抑え、膜強度を維持することができ、好ましい。低屈折率層の形成方法も化学蒸着(CVD)法や物理蒸着(PVD)法、特に物理蒸着法の一種である真空蒸着法やスパッタ法により、無機物酸化物の透明薄膜を用いることもできるが、低屈折率層用組成物を用いてオールウェット塗布による方法を用いることが好ましい。
低屈折率層は、含フッ素硬化性ポリマー、含フッ素硬化性モノマー、非含フッ素硬化性モノマー、低屈折率粒子などを構成成分として形成することができる。これら化合物は、特開2010−152311号公報[0018]〜[0168]段落に記載のものを用いることができる。
低屈折率層まで形成した反射防止フィルムの強度は、500g荷重の鉛筆硬度試験でH以上であることが好ましく、2H以上であることが更に好ましく、3H以上であることが最も好ましい。
また、反射防止フィルムの防汚性能を改良するために、表面の水に対する接触角が95゜以上であることが好ましい。更に好ましくは102゜以上である。特に、接触角が105°以上であると、指紋に対する防汚性能が著しく良化するため、特に好ましい。また、水の接触角が102°以上で、かつ、表面自由エネルギーが25dyne/cm以下であることがより好ましく、23dyne/cm以下であることが特に好ましく、20dyne/cm以下であることが更に好ましい。最も好ましくは、水の接触角が105°以上で、かつ、表面自由エネルギーが20dyne/cm以下である。
本発明の位相差板は、紫外線吸収剤を含有しているのが好ましい。位相差板を構成している少なくとも1つの層が、紫外線吸収剤を含有しているのが好ましい。例えば、透明支持体、前記位相差領域A及びB、反射防止層、又はそれらを接着する接着剤を有する態様では、これらのいずれかに紫外線吸収剤を含有させることが好ましい。また、表面フィルムのハードコート層及び/又は反射防止層には、紫外線吸収剤を含有させることができる。紫外線吸収剤としては、紫外線吸収性を発現できるもので、公知のものがいずれも使用できる。そのような紫外線吸収剤のうち、紫外線吸収性が高く、電子画像表示装置で用いられる紫外線吸収能(紫外線カット能)を得るためにベンゾトリアゾール系又はヒドロキシフェニルトリアジン系の紫外線吸収剤が好ましい。また、紫外線の吸収幅を広くするために、最大吸収波長の異なる紫外線吸収剤を2種以上併用することができる。
本発明の3D表示システムでは、特に3D映像とよばれる立体画像を視認者に認識させるため、偏光板を通して画像を認識する。偏光板の一態様は、偏光眼鏡である。前記位相差板によって右眼用及び左眼用の円偏光画像を形成する態様では、円偏光眼鏡が用いられ、直線偏光画像を形成する態様では、直線眼鏡が用いられる。位相差板の位相差領域A及びBのいずれか一方から出射された右眼用画像光が右眼鏡を透過し、且つ左眼鏡で遮光され、前記第1及び第2の位相差領域の他方から出射された左眼用画像光が左眼鏡を透過し、且つ右眼鏡で遮光されるように構成されていることが好ましい。
前記偏光眼鏡は、位相差機能層と直線偏光子を含むことで偏光眼鏡を形成している。なお、直線偏光子と同等の機能を有するその他の部材を用いてもよい。
更に、一度前記パターニング位相差フィルムにおいて円偏光として画像光を出射し、偏光眼鏡により偏光状態を元に戻す観点からは、上記の例の場合の右眼鏡の固定する遅相軸の角度は正確に水平方向45度に近いほど好ましい。また、左眼鏡の固定する遅相軸の角度は正確に水平135度(又は−45度)に近いほど好ましい。
また、前記液晶表示パネルのフロント側偏光板の吸収軸方向と、前記パターニング位相差フィルムの奇数ライン位相差領域と偶数ライン位相差領域の各遅相軸は、偏光変換の効率上、45度をなすことが好ましい。
なお、このような偏光眼鏡と、パターニング位相差フィルム及び液晶表示装置の好ましい配置については、例えば特開2004−170693号公報に開示がある。
《セルロースアシレートフィルムT1の作製》
(セルロースアシレートの調製)
アセチル置換度2.94のセルロースアシレートを調製した。触媒としての硫酸(セルロース100質量部に対し7.8質量部)とカルボン酸無水物との混合物を−20℃に冷却してからパルプ由来のセルロースに添加し、40℃でアシル化を行った。この時、カルボン酸無水物の種類及びその量を調整することで、アシル基の種類及びその置換比を調整した。またアシル化後に40℃で熟成を行って全置換度を調整した。
1)セルロースアシレート
調製したセルロースアシレートを120℃に加熱して乾燥し、含水率を0.5質量%以下とした後、30質量部を溶媒と混合させた。
2)溶媒
ジクロロメタン/メタノール/ブタノール(81/15/4質量部)を溶媒として用いた。なお、これらの溶媒の含水率は、いずれも0.2質量%以下であった。
3)添加剤
全ての溶液調製に際し、トリメチロールプロパントリアセテート0.9質量部を添加した。また、全ての溶液調製に際し、二酸化ケイ素微粒子(粒径20nm、モース硬度 約7)0.25質量部を添加した。
4)膨潤、溶解
攪拌羽根を有し外周を冷却水が循環する400リットルのステンレス製溶解タンクに、上記溶媒、添加剤に加え、下記UV吸収剤Aを1.2%、下記Rth低減剤Bを11%投入して撹拌、分散させながら、上記セルロースアシレートを徐々に添加した。投入完了後、室温にて2時間撹拌し、3時間膨潤させた後に再度撹拌を実施し、セルロースアシレート溶液を得た。
なお、攪拌には、15m/sec(剪断応力5×104kgf/m/sec2)の周速で攪拌するディゾルバータイプの偏芯攪拌軸及び中心軸にアンカー翼を有して周速1m/sec(剪断応力1×104kgf/m/sec2)で攪拌する攪拌軸を用いた。膨潤は、高速攪拌軸を停止し、アンカー翼を有する攪拌軸の周速を0.5m/secとして実施した。
上記で得られたセルロースアシレート溶液を、絶対濾過精度0.01mmの濾紙(#63、東洋濾紙(株)製)で濾過し、更に絶対濾過精度2.5μmの濾紙(FH025、ポール社製)にて濾過してセルロースアシレート溶液を得た。
上記セルロースアシレート溶液を30℃に加温し、流延ギーサー(特開平11−314233号公報に記載)を通して15℃に設定したバンド長60mの鏡面ステンレス支持体上に流延した。流延スピードは15m/分、塗布幅は200cmとした。流延部全体の空間温度は、15℃に設定した。そして、流延部から50cm手前で、流延して回転してきたセルロースアシレートフィルムをバンドから剥ぎ取り、45℃の乾燥風を送風した。次に110℃で5分、更に140℃で10分乾燥して、セルロースアシレートフィルムT1を得た。
得られたセルロースアシレートフィルムT1のRe(550)は0nm、Rth(550)は−1nmであった。ここで、Re(550)及びRth(550)は自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて波長550nmにおいて測定した値を用いた。
Re(550)が138nmであり、且つ遅相軸の向きが、282μm周期で0度、90度となるように、下記の棒状液晶性化合物(RLC)と円盤状液晶性化合物(DLC)をそれぞれ交互にパターニングした位相差層をガラス基板上に作製した。DLCの円盤面のフィルム面に対する平均傾斜角は90°であり、DLCがフィルム面に対して垂直に配向していることを確認した。またRLCの長軸のフィルム面に対する平均傾斜角は0°であり、RLCがフィルム面に対して水平に配向していることを確認した。形成した位相差層の状態を調べ、塗布ムラ(塗布液が配向膜にはじかれて生じたムラ)や配向の乱れがないことを確認した。これをセルロースアシレートフィルムT1上に転写して、パターニング位相差フィルム1を作製した。また位相差フィルム全体のRth(550)は、RLC塗工部が70nm(即ち位相差領域B)、DLC塗工部が−45nm(即ち位相差領域A)であった。位相差フィルム全体のRe波長分散は、RLC塗工部もDLC塗工部も順分散であった。ここで、Re(550)及びRth(550)、Re波長分散は自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて波長550nmにおいて測定した値を用いた。
(ハードコート層用塗布液の調製)
下記組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して、孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過してハードコート層用塗布液(固形分濃度58質量%)とした。
溶剤
酢酸メチル 36.2質量部
メチルエチルケトン 36.2質量部
(a)モノマー:PETA 77.0質量部
(b)モノマー:ウレタンモノマー 20.0質量部
光重合開始剤(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)
3.0質量部
レベリング剤(SP−13) 0.02質量部
PETA:新中村化学工業(株)製、下記構造の化合物。質量平均分子量は325で、1分子中の官能基の数は3.5(平均値)。
各成分を下記のように混合し、MEK/MMPG−ACの85/15混合物(質量比)に溶解して固形分5質量%の低屈折率層塗布液を調製した。
下記のパーフルオロオレフィン共重合体 15質量部
DPHA 7質量部
ディフェンサMCF−323 5質量部
下記の含フッ素重合性化合物 20質量部
中空シリカ粒子固形分として 50質量部
イルガキュア127 3質量部
ディフェンサMCF−323:フッ素系界面活性剤、大日本インキ化学工業(株)製
イルガキュア127:光重合開始剤、チバ・ジャパン(株)製
中空シリカ:中空シリカ粒子分散液(平均粒子サイズ45nm、屈折率1.25、表面をアクリロイル基を有するシランカップリング剤で表面処理、MEK分散液濃度20%)
MEK:メチルエチルケトン
MMPG−Ac:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
パターニング位相差フィルム1の液晶性化合物を含む層を塗設していない側の支持体表面上に、前記ハードコート層用塗布液をダイコーターを用いて塗布した(固形分塗布量:12g/m2)。100℃で60秒乾燥した後、酸素濃度が0.1体積%の雰囲気になるように窒素パージしながら160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm2、照射量150mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、ハードコート層付き光学フィルムを作製した。このハードコート層の上に、上記低屈折率層用塗布液を塗布した。低屈折率層の乾燥条件は70℃、60秒とし、紫外線硬化条件は酸素濃度が0.1体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度600mW/cm2、照射量300mJ/cm2の照射量とした。低屈折率層の屈折率は1.34、膜厚は95nmであった。
《セルロースアシレートフィルムT2の作製》
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、固形分濃度22質量%のセルロースアセテート溶液(ドープA)を調製した。
酢化度60.7〜61.1%のセルロースアセテート 100質量部
トリフェニルホスフェート(可塑剤) 7.8質量部
ビフェニルジフェニルホスフェート(可塑剤) 3.9質量部
紫外線吸収剤(チヌビン328 チバ・ジャパン製) 1.8質量部
紫外線吸収剤(チヌビン326 チバ・ジャパン製) 0.4質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 336質量部
メタノール(第2溶媒) 29質量部
1−ブタノール(第3溶媒) 11質量部
パターニング位相差フィルム1の製造において、セルロースアシレートフィルムT1をセルロースアシレートフィルムT2に変更した以外はパターニング位相差フィルム1の製造方法と同様にしてパターニング位相差フィルム2を作製した。位相差フィルム全体のRth(550)は、RLC塗工部が90nm(即ち位相差領域B)、DLC塗工部が−25nm(即ち位相差領域A)であった。位相差フィルム全体のRe波長分散は、RLC塗工部もDLC塗工部も順分散であった。ここで、Re(550)及びRth(550)、Re波長分散は自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて波長550nmにおいて測定した値を用いた。
《セルロースアシレートフィルムT3の作製》
セルロースアシレートフィルムT1の作製において、原料となるセルロースを全置換度2.97(内訳:アセチル置換度0.45、プロピオニル置換度2.52)のものに変更し、前記UV吸収剤Aの添加量を3.0%に変更し、前記Rth低減剤Bを添加しなかった以外は、セルロースアシレートフィルムT1の製造方法と同様にしてセルロースアシレートフィルムT3を作製した。
パターニング位相差フィルム1の製造において、セルロースアシレートフィルムT1をセルロースアシレートフィルムT3に変更した以外はパターニング位相差フィルム1の製造方法と同様にしてパターニング位相差フィルム3を作製した。位相差フィルム全体のRth(550)は、RLC塗工部が25nm(即ち位相差領域B)、DLC塗工部が−90nm(即ち位相差領域A)であった。位相差フィルム全体のRe波長分散は、RLC塗工部もDLC塗工部も順分散であった。ここで、Re(550)及びRth(550)、Re波長分散は自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて波長550nmにおいて測定した値を用いた。
《セルロースアシレートフィルムT7の作製》
セルロースアシレートフィルムT3の作製において、厚みを変更した以外は、セルロースアシレートフィルムT3の製造方法と同様にしてセルロースアシレートフィルムT7を作製した。
パターニング位相差フィルム4の製造において、セルロースアシレートフィルムT7をセルロースアシレートフィルムT1に変更し、さらに水平配向DLC層の厚みを4.0倍にした以外はパターニング位相差フィルム4の製造方法と同様にしてパターニング位相差フィルム5を作製した。位相差フィルム全体のRth(550)は、RLC塗工部が110nm(即ち位相差領域B)、DLC塗工部が−45nm(即ち位相差領域A)であった。位相差フィルム全体のRe波長分散は、RLC塗工部もDLC塗工部も順分散であった。ここで、Re(550)及びRth(550)、Re波長分散は自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて波長550nmにおいて測定した値を用いた。
(パターニング位相差フィルム6Aの作製)
Re(550)が138nmであり、且つ遅相軸の向きが、282μm周期で0度、90度となるように、前記RLCと前記DLCを交互にパターニングした位相差層を、ガラス基板上に作製した。DLCの円盤面のフィルム面に対する平均傾斜角は90°であり、DLCがフィルム面に対して垂直に配向していることを確認した。また、RLCの長軸のフィルム面に対する平均傾斜角は0°であり、RLCがフィルム面に対して水平に配向していることを確認した。形成した位相差層の状態を調べ、塗布ムラ(塗布液が配向膜にはじかれて生じたムラ)や配向の乱れがないことを確認した。これをセルロースアシレートフィルムT1上に転写して、パターニング位相差フィルム6Aを作製した。また位相差フィルム全体のRth(550)は、RLC塗工部が70nm(即ち位相差領域B)、DLC塗工部が−45nm(即ち位相差領域A)であった。位相差フィルム全体のRe波長分散は、RLC塗工部もDLC塗工部も順分散であった。ここで、Re(550)及びRth(550)、Re波長分散は自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて波長550nmにおいて測定した値を用いた。
(ハードコート層用塗布液の調製)
下記組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して、孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過してハードコート層用塗布液(固形分濃度58質量%)とした。
溶剤
酢酸メチル 36.2質量部
メチルエチルケトン 36.2質量部
(a)モノマー:PETA 77.0質量部
(b)モノマー:ウレタンモノマー 20.0質量部
光重合開始剤(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)
3.0質量部
レベリング剤(SP−13) 0.02質量部
PETA:新中村化学工業(株)製、下記構造の化合物。質量平均分子量は325で、1分子中の官能基の数は3.5(平均値)。
各成分を下記のように混合し、MEK/MMPG−ACの85/15混合物(質量比)に溶解して固形分5質量%の低屈折率層塗布液を調製した。
下記のパーフルオロオレフィン共重合体 15質量部
DPHA 7質量部
ディフェンサMCF−323 5質量部
下記の含フッ素重合性化合物 20質量部
中空シリカ粒子固形分として 50質量部
イルガキュア127 3質量部
ディフェンサMCF−323:フッ素系界面活性剤、大日本インキ化学工業(株)製
イルガキュア127:光重合開始剤、チバ・ジャパン(株)製
中空シリカ:中空シリカ粒子分散液(平均粒子サイズ45nm、屈折率1.25、表面をアクリロイル基を有するシランカップリング剤で表面処理、MEK分散液濃度20%)
MEK:メチルエチルケトン
MMPG−Ac:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
セルロースアシレートフィルムT1上に、前記ハードコート層用塗布液をダイコーターを用いて塗布した(固形分塗布量:12g/m2)。100℃で60秒乾燥した後、酸素濃度が0.1体積%の雰囲気になるように窒素パージしながら160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm2、照射量150mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、ハードコート層付き光学フィルムを作製した。このハードコート層の上に、上記低屈折率層用塗布液を塗布し、表面層(反射防止層)付き光学フィルム6Bとして使用した。低屈折率層の乾燥条件は70℃、60秒とし、紫外線硬化条件は酸素濃度が0.1体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度600mW/cm2、照射量300mJ/cm2の照射量とした。低屈折率層の屈折率は1.34、膜厚は95nmであった。得られた表面層(反射防止層)付き光学フィルム6BのRe(550)は−1nm、Rth(550)は−1nmであった。ここで、Re(550)及びRth(550)は自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて波長550nmにおいて測定した値を用いた。
パターニング位相差フィルム6Aの支持体層側に易接着層を介して表面層(反射防止層)付き光学フィルム6Bの支持体面を貼合し、パターニング位相差フィルム6を作製した。
(パターニング位相差フィルム7Aの作製)
パターニング位相差フィルム6Aの製造において、セルロースアシレートフィルムT1をセルロースアシレートフィルムT7に変更した以外はパターニング位相差フィルム6Aの製造方法と同様にしてパターニング位相差フィルム7Aを作製した。位相差フィルム全体のRth(550)は、RLC塗工部が50nm(即ち位相差領域B)、DLC塗工部が−65nm(即ち位相差領域A)であった。位相差フィルム全体のRe波長分散は、RLC塗工部もDLC塗工部も順分散であった。ここで、Re(550)及びRth(550)、Re波長分散は自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて波長550nmにおいて測定した値を用いた。
表面層(反射防止層)付き光学フィルム6Bの製造において、セルロースアシレートフィルムT1を「TD80UL」(富士フイルム社製)に変更した以外は表面層(反射防止層)付き光学フィルム6Bの製造方法と同様にして表面層(反射防止層)付き光学フィルム7Bを作製した。
パターニング位相差フィルム7Aの支持体層側に易接着層を介して表面層(反射防止層)付き光学フィルム7Bの支持体面を貼合し、パターニング位相差フィルム7を作製した。位相差フィルム全体のRth(550)は、RLC塗工部が90nm(即ち位相差領域B)、DLC塗工部が−25nm(即ち位相差領域A)であった。位相差フィルム全体のRe波長分散は、RLC塗工部もDLC塗工部も順分散であった。ここで、Re(550)及びRth(550)、Re波長分散は自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて波長550nmにおいて測定した値を用いた。
《セルロースアシレートフィルムT4の作製》
室温において、平均酢化度59.7%のセルロースアセテート120質量部、トリフェニルホスフェート9.36質量部、ビフェニルジフェニルホスフェート4.68質量部、レターデーション上昇剤(A)1.00質量部、メチレンクロリド543.14質量部、メタノール99.35質量部及びn−ブタノール19.87質量部を混合して、溶液(ドープ)を調製した。
ガラス基板上に、Re(550)=275nm、遅相軸の向きが90度の前記円盤状液晶性化合物(DLC)の塗工部と未塗工部とを、282μm周期で交互にパターニングした位相差層をガラス基板上に作製した。DLCの円盤面のフィルム面に対する平均傾斜角は90°であり、DLCがフィルム面に対して垂直に配向していることを確認した。形成した位相差層の状態を調べ、塗布ムラ(塗布液が配向膜にはじかれて生じたムラ)や配向の乱れがないことを確認した。これをセルロースアシレートフィルムT4上に転写して、Re(550)=138nm、遅相軸の向きが282μm周期で0度、90度で交互にパターニングされたパターニング位相差フィルム8を作製した。さらに、パターニング位相差フィルム1と同様の手順で表面層(反射防止層)を形成した。位相差フィルム全体のRth(550)は、DLC塗工部が−25nm(即ち位相差領域A)、DLC未塗工部が85nm(即ち位相差領域B)であった。位相差フィルム全体のRe波長分散は、DLC塗工部が順分散、DLC未塗工部が逆分散であった。ここで、Re(550)及びRth(550)、Re波長分散は自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて波長550nmにおいて測定した値を用いた。
《ノルボルネン系フィルムN1の作製》
市販のノルボルネン系ポリマーフィルム「ZEONOR ZF14」((株)オプテス製)を、温度156℃にて、延伸倍率45%で自由端一軸延伸を行いうことで、ノルボルネン系フィルムN1を作製した。ノルボルネン系フィルムN1のRe(550)は138nm、Rth(550)は85nmであった。ここで、Re(550)及びRth(550)は自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて波長550nmにおいて測定した値を用いた。
ガラス基板上に、Re(550)が275nmであり、且つ遅相軸の向きが90度の前記円盤状液晶性化合物(DLC)の塗工部と未塗工部とを、282μm周期で交互にパターニングした位相差層をガラス基板上に作製した。DLCの円盤面のフィルム面に対する平均傾斜角は90°であり、DLCがフィルム面に対して垂直に配向していることを確認した。形成した位相差層の状態を調べ、塗布ムラ(塗布液が配向膜にはじかれて生じたムラ)や配向の乱れがないことを確認した。これをノルボルネン系フィルムN1上に転写して、Re(550)=138nm、遅相軸の向きが282μm周期で0度、90度で交互にパターニングされたパターニング位相差フィルム9Aを作製した。
パターニング位相差フィルム1の作製に使用した表面層をガラス基板上に作製した後、表面層を剥離し、接着剤でパターニング位相差フィルム9Aの塗工層がない側に貼合しパターニング位相差フィルム9を作製した。また位相差フィルム全体のRth(550)は、DLC塗工部が−25nm(即ち位相差領域A)、DLC未塗工部が85nm(即ち位相差領域B)であった。位相差フィルム全体のRe波長分散は、DLC塗工部が順分散、DLC未塗工部がフラット分散であった。ここで、Re(550)及びRth(550)、Re波長分散は自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて波長550nmにおいて測定した値を用いた。
(パターニング位相差フィルム10の作製)
パターニング位相差フィルム9Aの塗工層がない側に易接着層を介して表面層(反射防止層)付き光学フィルム6Bの支持体面を貼合し、パターニング位相差フィルム10を作製した。位相差フィルム全体のRth(550)は、DLC塗工部が−25nm(即ち位相差領域A)、DLC未塗工部が85nm(即ち位相差領域B)であった。位相差フィルム全体のRe波長分散は、DLC塗工部が順分散、DLC未塗工部がフラット分散であった。ここで、Re(550)及びRth(550)、Re波長分散は自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて波長550nmにおいて測定した値を用いた。
(パターニング位相差フィルム11の作製)
Re(550)が138nmであり、且つ遅相軸の向きが、282μm周期で0度、90度となるように、前記円盤状液晶性化合物(DLC)を交互にパターニングした位相差層をガラス基板上に作製した。DLCの円盤面のフィルム面に対する平均傾斜角は90°であり、DLCがフィルム面に対して垂直に配向していることを確認した。形成した位相差層の状態を調べ、塗布ムラ(塗布液が配向膜にはじかれて生じたムラ)や配向の乱れがないことを確認した。これを「TD80UL」(富士フイルム社製)上に転写して、パターニング位相差フィルム11を作製した。さらに、パターニング位相差フィルム1と同様の手順で表面層(反射防止層)の形成した。位相差フィルム全体のRth(550)は、いずれの領域でも−5nmであった。位相差フィルム全体のRe波長分散は、いずれの領域でも順分散であった。ここで、Re(550)及びRth(550)、Re波長分散は自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて波長550nmにおいて測定した値を用いた。
(パターニング位相差フィルム12の作製)
パターニング位相差フィルム11の製造において、前記円盤状液晶性化合物(DLC)を前記棒状液晶性化合物(RLC)に、「TD80UL」(富士フイルム社製)をセルロースアシレートフィルムT1に変更した以外はパターニング位相差フィルム11の製造方法と同様にしてパターニング位相差フィルム12を作製した。位相差フィルム全体のRth(550)は、いずれの領域でも70nmであった。位相差フィルム全体のRe波長分散は、いずれの領域でも順分散であった。ここで、Re(550)及びRth(550)、Re波長分散は自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて波長550nmにおいて測定した値を用いた。
《セルロースアシレートフィルムT6の作製》
セルロースアシレートフィルムT3の作製において、主流の厚みを調節した以外は。セルロースアシレートフィルムT3の製造方法と同様にしてセルロースアシレートフィルムT6を作製した。面内レターデーションRe(550)は0nm、厚み方向のレターデーションRth(550)は−25nmであった。ここで、Re(550)及びRth(550)は自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて波長550nmにおいて測定した値を用いた。
パターニング位相差フィルム12の製造において、セルロースアシレートフィルムT1をセルロースアシレートフィルムT6に変更した以外はパターニング位相差フィルム12の製造方法と同様にしてパターニング位相差フィルム13を作製した。位相差フィルム全体のRth(550)は、いずれの領域でも45nmであった。位相差フィルム全体のRe波長分散は、いずれの領域でも順分散であった。ここで、Re(550)及びRth(550)、Re波長分散は自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて波長550nmにおいて測定した値を用いた。
《セルロースアシレートフィルムT5の作製》
セルロースアシレートフィルムT2の作製において、主流が47μmになるように流量を調節した以外は。セルロースアシレートフィルムT2の製造方法と同様にして厚さ53μmのセルロースアシレートフィルムT5を作製した。面内レターデーションRe(550)は1nm、厚み方向のレターデーションRth(550)は25nmであった。ここで、Re(550)及びRth(550)は自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて波長550nmにおいて測定した値を用いた。
パターニング位相差フィルム1の製造において、セルロースアシレートフィルムT1をセルロースアシレートフィルムT5に変更した以外はパターニング位相差フィルム1の製造方法と同様にしてパターニング位相差フィルム14を作製した。位相差フィルム全体のRth(550)は、RLC塗工部が95nm(即ち位相差領域B)、DLC塗工部が−20nm(即ち位相差領域A)であった。位相差フィルム全体のRe波長分散は、RLC塗工部もDLC塗工部も順分散であった。ここで、Re(550)及びRth(550)、Re波長分散は自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて波長550nmにおいて測定した値を用いた。
(パターニング位相差フィルム15の作製)
パターニング位相差フィルム1の製造において、セルロースアシレートフィルムT1をセルロースアシレートフィルムT6に変更した以外はパターニング位相差フィルム1の製造方法と同様にしてパターニング位相差フィルム15を作製した。位相差フィルム全体のRth(550)は、RLC塗工部が45nm、DLC塗工部が−70nmであった。位相差フィルム全体のRe波長分散は、RLC塗工部もDLC塗工部も順分散であった。ここで、Re(550)及びRth(550)、Re波長分散は自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて波長550nmにおいて測定した値を用いた。
(パターニング位相差フィルム16の作製)
パターニング位相差フィルム1の製造において、前記棒状液晶性化合物(RLC)と前記円盤状液晶性化合物(DLC)の配向方向を90度回転させた以外はパターニング位相差フィルム1の製造方法と同様にしてパターニング位相差フィルム16を作製した。位相差フィルム全体のRth(550)は、RLC塗工部が70nm(即ち位相差領域B)、DLC塗工部が−45nm(即ち位相差領域A)であった。位相差フィルム全体のRe波長分散は、RLC塗工部もDLC塗工部も順分散であった。ここで、Re(550)及びRth(550)、Re波長分散は自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて波長550nmにおいて測定した値を用いた。
(パターニング位相差フィルム17Aの作製)
市販のセルロースアシレートフィルムTD80UL(富士フイルム社製)を用意した。TD80ULを、温度60℃の誘電式加熱ロールを通過させ、フィルム表面温度を40℃に昇温した後に、フィルムの片面に下記に示す組成のアルカリ溶液を、バーコーターを用いて塗布量14mL/m2で塗布し、110℃に加熱した(株)ノリタケカンパニーリミテド製のスチーム式遠赤外ヒーターの下に、10秒間搬送した。続いて、同じくバーコーターを用いて、純水を3mL/m2塗布した。次いで、ファウンテンコーターによる水洗とエアナイフによる水切りを3回繰り返した後に、70℃の乾燥ゾーンに10秒間搬送して乾燥した。
<アルカリ溶液組成>
────────────────────────────────────
アルカリ溶液組成(質量部)
────────────────────────────────────
水酸化カリウム 4.7質量部
水 15.8質量部
イソプロパノール 63.7質量部
界面活性剤
SF−1:C14H29O(CH2CH2O)20H 1.0質量部
プロピレングリコール 14.8質量部
────────────────────────────────────
上記作製した支持体の、鹸化処理を施した面に、下記の組成のラビング配向膜塗布液を#8のワイヤーバーで連続的に塗布した。60℃の温風で60秒、さらに100℃の温風で120秒乾燥し、配向膜を形成した。次に、透過部の横ストライプ幅285μm、遮蔽部の横ストライプ幅285μmのストライプマスクをラビング配向膜上に配置し、室温空気下にて、UV−C領域における照度2.5mW/cm2の空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて紫外線を4秒間照射して、光酸発生剤を分解し酸性化合物を発生させることにより第1の位相差領域用配向層を形成した。その後に、ストライプマスクのストライプに対して0°の角度を保持して500rpmで一方向に1往復、ラビング処理を行い、ラビング配向膜付透明支持体を作製した。なお、配向膜の膜厚は、0.5μmであった。
<配向膜形成用塗布液の組成>
配向膜用ポリマー材料 3.9質量部
(PVA103、クラレ(株)製ポリビニルアルコール)
光酸発生剤(S−2) 0.1質量部
メタノール 36質量部
水 60質量部
下記の光学異方性層用塗布液を、バーコーターを用いて塗布量4mL/m2で塗布した。次いで、膜面温度110℃で2分間加熱熟成した後、80℃まで冷却し空気下にて20mW/cm2の空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて紫外線を20秒間照射して、その配向状態を固定化することによりパターン光学異方性層Aを形成した。マスク露光部分(第1の位相差領域)は、ラビング方向に対し遅相軸方向が平行にディスコティック液晶が垂直配向しており、未露光部分(第2の位相差領域)は直交に垂直配向していた。なお、光学異方性層の膜厚は、0.95μmであった。形成した位相差層の状態を調べ、塗布ムラ(塗布液が配向膜にはじかれて生じたムラ)や配向の乱れがないことを確認した。
ディスコティック液晶E−1 100質量部
配向膜界面配向剤(II−1) 3.0質量部
空気界面配向剤(P−1) 0.4質量部
光重合開始剤 3.0質量部
(イルガキュア907、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)
増感剤(カヤキュア−DETX、日本化薬(株)製) 1.0質量部
メチルエチルケトン 400質量部
作製した光学異方性層を透明支持体から剥離した後、DLCの平均傾斜角を測定したところ、DLCの円盤面のフィルム面に対する平均傾斜角は90°であり、DLCがフィルム面に対して垂直に配向していることを確認した。また、第1および第2の位相差領域のRe(550)はいずれも138nmであり、且つ遅相軸の向きは282μm周期で0度、90度が交互にパターニングされていた。また、Re波長分散はいずれも順分散であった。
第1および第2の位相差領域のRth(550)はいずれも−69nmであった。ここで、Re(550)及びRth(550)、Re波長分散は自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて波長550nmにおいて測定した値を用いた。
この結果から、ディスコティック液晶を、ピリジニウム塩化合物、及びフルオロ脂肪族基含有共重合体の存在下で、光酸発生剤を含有したPVA系ラビング配向膜にマスク露光した後、一方向にラビング処理した該配向膜上で配向させることによって、垂直配向であるとともに、遅相軸が直交した第1の位相差領域と第2の位相差領域を有するパターン化された光学異方性層が得られることが理解できる。
表面層(反射防止層)付き光学フィルム6Bの製造において、セルロースアシレートフィルムT1をセルロースアシレートフィルムT2に変更した以外は表面層(反射防止層)付き光学フィルム6Bの製造方法と同様にして表面層(反射防止層)付き光学フィルム17Bを作製した。
パターニング位相差フィルム17Aの支持体層側に易接着層を介して表面層(反射防止層)付き光学フィルム17Bの支持体面を貼合し、パターニング位相差フィルム17を作製した。パターニング位相差フィルム17全体のRth(550)は、第1の位相差領域(位相差領域A)が20nm、第2の位相差領域(位相差領域B)が60nmであった。第1および第2の位相差領域のRe(550)はいずれも138nmであり、且つ遅相軸の向きは282μm周期で0度、90度が交互にパターニングされていた。また、Re波長分散はいずれも順分散であった。ここで、Re(550)及びRth(550)、Re波長分散は自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて波長550nmにおいて測定した値を用いた。
厚さ80μmのポリビニルアルコール(PVA)フィルムを、ヨウ素濃度0.05質量%のヨウ素水溶液中に30℃で60秒浸漬して染色し、次いでホウ酸濃度4質量%濃度のホウ酸水溶液中に60秒浸漬している間に元の長さの5倍に縦延伸した後、50℃で4分間乾燥させて、厚さ20μmの直線偏光膜を得た。
アルカリ鹸化処理した「WV−EA」(富士フイルム社製))を用意し、片面を「WV−EA」で、もう片面をパターニング位相差フィルム1〜17のいずれか1枚で直線偏光膜を挟んで、粘着剤を用いて貼り合せ、偏光板1〜17を作製した。組み合わせについては下記表に示す。
パターンドリターダー方式の3Dモニター W220S(Hyundai製)に使用されているパターン位相差板とフロント偏光板をはがし、偏光板1〜16のそれぞれを貼合して、図3と同様の構成の3D表示装置を作製した。各偏光板を、その直線偏光膜を液晶セル側にして、及びその表面層を視認側の外側にして貼合した。直線偏光膜の吸収軸、及び各位相差フィルムの位相差領域A及びBの遅相軸の関係を下記表にまとめる。なお、下記表の軸の角度は、表示面左右方向を0°、及び観察者側から見た反時計回りを正として特定される角度である。下記表中の実施例1〜12および14、及び比較例1〜4はいずれも、図1(a)に示す配置例と同様の配置を採用した例である。また実施例13は、図1(d)に示す配置例と同様の配置を採用した例である。
◎:白表示のv’変化が0.010未満(色味付が全く視認されず、許容)
○:白表示のv’変化が0.010以上0.015未満(ごくわずかな色味付が視認される程度で許容できる。)
△:白表示のv’変化が0.015以上0.020未満(わずかな色味付が視認される程度で許容できる。)
△△:白表示のv’変化が0.020以上0.025未満(色味付が視認されるが許容できる。)
×:白表示のv’変化が0.025以上(色味つきが激しく、許容できない。)
一方、比較例1〜3では、位相差板の位相差領域AのRth<25nm、及び位相差領域BのRth≧25nmのいずれか一方を満足していないため、眼鏡を回転すると、画面左右方向において白表示時に顕著な色味変化が生じていることが理解できる。Rthの絶対値としては同等であるか、又はより小さい(例えば比較例1ではRthは−5nmである)パターニングλ/4を使用している比較例と比較して、本発明の実施例では、顕著に色味変化を軽減できたことは、予期せぬ効果である。
なお、実施例1〜12および14は、図1(a)の配置を採用した実施例であるが、直線偏光膜の吸収軸角度を135°にし、図1(c)の配置を採用した実施例も同様に作製し、評価したところ、実施例1〜12および14と同様の効果が得られた。
但し、パターニング位相差フィルムのパターニング周期が横方向の場合、横方向の3D表示におけるクロストーク性能は原理的に悪くなるため、上下方向の視野角性能高めることが重要になる。よって、方位角90度・極角60度における白表示における色味v’の最小値と最大値の差をもとに、上記と同様の基準で評価した。
一方、位相差板の位相差領域AのRth<25nm、及び位相差領域BのRth≧25nmのいずれか一方を満足していない比較例については、眼鏡を回転すると、画面上下方向において白表示時に顕著な色味変化が生じた。Rthの絶対値としては同等であるか、又はより小さい(例えばRthが−5nmである)パターニングλ/4を使用している比較例と比較して、本発明の実施例では、顕著に色味変化を軽減できたことは、予期せぬ効果である。
2 偏光板(偏光眼鏡)
10 液晶セル
12、14 直線偏光膜
16、18 光学補償フィルム
19 保護フィルム
20 位相差板(本発明の位相差板)
21 位相差層(位相差領域A及びB)
22 表面層
24 λ/4板
26 直線偏光膜
BL バックライト
Claims (22)
- 位相差領域A及びBが交互に配置されたパターニング位相差領域を含む位相差板であって、
前記位相差領域A及びBは、互いに異なる方向に面内遅相軸を有する、又は、互いに異なる面内レターデーションを有する位相差領域であり、
前記位相差領域Aの波長550nmにおける厚み方向レターデーションRth(550)がRth(550)<25nmを満足し、且つ前記位相差領域BのRth(550)が25nm≦Rth(550)を満足する位相差板。 - 前記位相差領域A及びBの少なくとも一方の面内レターデーションReが、可視光域において順波長分散性又はフラット波長分散性を示す請求項1に記載の位相差板。
- 前記位相差領域A及びBがそれぞれ、|Rth(550)|≦160nmを満足する請求項1又は2に記載の位相差板。
- 前記位相差領域A及びBの波長550nmの面内レターデーションRe(550)がそれぞれλ/4、且つ前記位相差領域A及びBの面内遅相軸αa及びαbが互いに直交する請求項1〜3のいずれか1項に記載の位相差板。
- 前記位相差領域A及びBそれぞれの面内遅相軸αa及びαbの少なくとも一方が、パターニングの周期方向と平行又は直交している請求項1〜4のいずれか1項に記載の位相差板。
- 前記位相差領域A及びBがそれぞれ、配向状態に固定された液晶化合物を含有する位相差層からなる、又は配向状態に固定された液晶化合物を含有する位相差層を含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の位相差板。
- 前記位相差領域Aが、配向状態に固定された円盤状液晶化合物を含有する位相差層からなる、又は配向状態に固定された円盤状液晶化合物を含有する位相差層を含む請求項1〜6のいずれか1項に記載の位相差板。
- 前記位相差領域Bが、配向状態に固定された棒状液晶化合物を含有する位相差層からなる、又は配向状態に固定された棒状液晶化合物を含有する位相差層を含む請求項1〜7のいずれか1項に記載の位相差板。
- 前記位相差領域A及びBがそれぞれ、複屈折ポリマーフィルムからなる、又は複屈折ポリマーフィルムを含む請求項1〜8のいずれか1項に記載の位相差板。
- 前記位相差領域AのRth(550)が、Rth(550)≦−25nmを満足する請求項1〜9のいずれか1項に記載の位相差板。
- 最表面に反射防止層を有する請求項1〜10のいずれか1項に記載の位相差板。
- 紫外線吸収剤を含む請求項1〜11のいずれか1項に記載の位相差板。
- 請求項1〜12のいずれか1項に記載の位相差板と、直線偏光膜とを少なくとも有する偏光板。
- 前記位相差領域A及びBの波長550nmの面内レターデーションRe(550)がそれぞれλ/4、前記位相差領域A及びBそれぞれの面内遅相軸αa及びαbが互いに直交し、且つαa及びαbのそれぞれと前記直線偏光膜の吸収軸θとの角度が45°である請求項13に記載の偏光板。
- 画像表示素子、及びその表示面側に、請求項13又は14に記載の偏光板を有する3D表示装置。
- 前記偏光板に含まれる位相差板の位相差領域A及びBのRe(550)がそれぞれλ/4、該位相差領域A及びBの面内遅相軸αa及びαbが互いに直交し、且つαa及びαbのそれぞれと、前記偏光板に含まれる直線偏光膜の吸収軸θとの角度が45°である請求項15に記載の3D表示装置。
- 前記偏光板の吸収軸が45°又は135°であり、
前記偏光板に含まれる位相差板のパターン周期方向が、表示面上下方向である場合は、位相差領域Aの面内遅相軸αaが、90°であり;又は
前記偏光板に含まれる位相差板のパターン周期方向が、表示面左右方向である場合は、位相差領域Aの面内遅相軸αaが、0°である;
請求項16に記載の3D表示装置。 - 前記画像表示素子が、液晶セルを含む液晶パネルである請求項15〜17のいずれか1項に記載の3D表示装置。
- 前記液晶セルが、TN、OCB又はECBモード液晶セルである請求項18に記載の3D表示装置。
- 前記偏光板に含まれる直線偏光膜が、前記画像表示素子の画像表示機能のためにも利用される請求項15〜19のいずれか1項に記載の3D表示装置。
- 請求項15〜20のいずれか1項に記載の3D表示装置と、
前記3D表示装置に表示される右眼用及び左眼用の偏光画像のそれぞれを、観察者の右眼及び左眼にそれぞれ入射させるための第2の偏光板と、
を有する3D表示システム。 - 前記3D表示装置が右眼用及び左眼用円偏光画像を表示し、前記第2の偏光板が直線偏光膜とλ/4位相差膜とを有する円偏光板である請求項21に記載の3D表示システム。
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