JP2010185638A - 加熱調理器 - Google Patents

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【課題】風路上にファンを設けなくとも、制御基板等を冷却する冷却ファンの風の影響を受けることなく、効率よく排煙が行え、構造の簡素化、低コスト化を図ることのできる加熱調理器を得ること。
【解決手段】調理器本体の筐体1内に収納されたグリル5と、グリル5と連通し、該グリルにより加熱された被加熱物からの煙を外部に排出するための排煙ダクト11と、内部に送風ファンである軸流ファン13を有し、該軸流ファン13の回転によって筐体1に設けられた貫通穴9を介して筐体外の空気を吸引する空気吸引口12bと筐体内の空気の圧を低下させるよう空気を取り込む空気取込穴12lとを有し、空気吸引口12bから吸引した空気と空気取込穴12lから取り込んだ空気を排煙ダクト11内に送り込んで外部に排出し、その空気の流れによりグリル5内の煙を誘引して外部に排出させる煙誘引装置12とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば電磁誘導加熱調理器に係り、脱臭・排煙装置を備えたグリルを有する加熱調理器に関するものである。
従来の電磁誘導加熱調理器においては、ロースタ部使用時に、ロースタ内部の煙を外へ排出するために排気ダクトが設けられている。この排気ダクトは、脱臭・排煙性能を向上させるために風路上にシロッコファンなどを設けて強制的に排気を行っている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−208359号公報(第4頁、図1−図5)
前述した従来の電磁誘導加熱調理器では、シロッコファンを風路上に設けているため高温となり、耐熱性を確保するためにシロッコファンをステンレスなどの金属製にする必要があった。
また、金属製のファンを回転させるために、トルクの強いくまとりモーターーが用いられることがある。そのため、必然的に構造も複雑になり、コストも大幅に高くなるという課題がある。
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたもので、風路上にファンを設けなくとも、制御基板等を冷却する冷却ファンの風の影響を受けることなく、効率よく排煙が行え、構造の簡素化、低コスト化を図ることのできる加熱調理器を提供することを目的とする。
本発明に係る加熱調理器は、調理器本体の筐体内に収納されたグリルと、該グリルと連通し、前記グリルにより加熱された被加熱物からの煙を外部に排出するための排煙ダクトと、内部に送風ファンを有し、該送風ファンの回転によって前記筐体に設けられた貫通穴を介して前記筐体外の空気を吸引する空気吸引口と前記筐体内の空気の圧を低下させるよう空気を取り込む空気取込穴とを有し、前記空気吸引口から吸引した空気と前記空気取込穴から取り込んだ空気を前記排煙ダクト内に送り込んで外部に排出し、その空気の流れにより前記グリル内の煙を誘引して外部に排出させる煙誘引装置とを備えて構成されている。
本発明の加熱調理器によれば、排煙ダクトの下側に、送風ファンを内蔵し、排煙ダクトと連通する煙誘引装置を設置し、その煙誘引装置の送風ファンの回転により、筐体外の空気を前記筐体に設けられた貫通穴を介して煙誘引装置に設けた空気吸引口より排煙ダクト内に送り込み、筐体内の空気を煙誘引装置に設けた空気取込穴より排煙ダクト内に取り込んでグリル内の煙を誘引し、排気口から排出させるようにしたので、耐熱性の不要な送風ファンを使用でき、そのため、金属製のファンではなく市販されている安価な送風ファンを用いることが可能になり、低コスト化を図ることができ、さらに筐体内の圧が高まったとしても、空気取込穴より、筐体内の高まった圧が煙誘引装置内に流入し、筐体内の圧が下がるため、筐体の隙間から煙が外部に漏れてしまうことはなくなり、冷却ファンの影響を受けることなく、安定した誘因性能を確保することができるという効果がある。
本発明の実施の形態に係る加熱調理器を側面から見て示す断面図。 同加熱調理器の脱臭・排煙装置を示す斜視図。 同加熱調理器の脱臭・排煙装置の煙誘引装置を示す断面図。 同加熱調理器の脱臭・排煙装置の煙誘引装置を示す上面図。
図1は本発明の実施の形態に係る加熱調理器を側面から見て示す断面図、図2は同加熱調理器の脱臭・排煙装置を示す斜視図、図3は同加熱調理器の脱臭・排煙装置の煙誘引装置を示す断面図、図4は同加熱調理器の脱臭・排煙装置の煙誘引装置を示す上面図である。
本発明の実施の形態の加熱調理器は、図1に示すように、調理器本体の筐体1の上部に耐熱強化ガラスより形成された天板2が取り付けられている。この天板2には、鍋やフライパンなどの載置位置を示す例えば3口の加熱部が配置されている。
各加熱部は、筐体1に収納された2個の誘導加熱コイル4a、その誘導加熱コイル4aより径の小さい誘導加熱コイル4b又はラジエントヒータと対向している。
天板2の前端側には、グリル5や加熱部の操作、動作状態などを表示するための上面操作・表示部が配置され、後端側には、排気口3が設けられている。
また、筐体1の前面側には、筐体1に収納されたグリル5の扉6が開閉可能に設けられ、この扉6に隣接して前面操作・表示部が配置されている。この前面操作・表示部には、本調理器の電源スイッチ、各加熱部の火力調節用のダイヤルなどが配置されている。
前述のグリル5は、前面開口の金属製の筐体により構成された加熱室7を有している。この加熱室7の上部には上ヒータ8aが配置され、下部には下ヒータ8bが配置されている。
また、グリル5の背面には、被加熱物である魚などの調理中に発生する煙や臭いなどを除去する脱臭・排煙装置10が設けられている。
この脱臭・排煙装置10は、一端である吸込口11a側がグリル5の筐体の背面に接合され、排出口11b側が前述の排気口3に連結された排煙ダクト11と、排煙ダクト11内に配置された触媒ヒータ(例えばシーズヒータ)および脱臭触媒(例えばパラジウム触媒)と、排煙ダクト11の下面の下側に設置された煙誘引装置12とを備えている。
排煙ダクト11は、図1及び図2に示すように、立体形状がほぼL字状に形成され、板金によって構成されている。
その排煙ダクト11の下面11cは、吸込口11aの中心軸方向に水平に延びて上方に鈍角を有して折れ曲がっており、排煙ダクト11の上面11dは、同一中心軸方向に延びるに従って上方に傾斜し、さらに、排出口11bが吸込口11aより小さくなるように下面11cと同様に上方に鈍角を有して折れ曲がっている。
また、排煙ダクト11の排出口11b側の下面11cには、三角形状の通風口11eが設けられている。
煙誘引装置12は、図2及び図3に示すように、例えば、樹脂材により一体に成形され、内部にほぼS字状の風路(矢印で示す)が形成されたケース12aと、このケース12aの風路内のほぼ中央に防振部材(図示せず)を介在して嵌合された軸流ファン13(送風ファン)と、板金よりなるスペーサ12dとを備えている。
ケース12aの風路の入口は四辺形に形成され(以下、「空気吸引口12b」という)、ケース12aの風路の出口は、前記と同様に四辺形に形成されている(以下、「開口部12c」という)。
このケース12aは、空気吸引口12b側の両側壁の外側に設けられた取付部12kによって筐体1の底部に固定されている。この場合、ケース12aの空気吸引口12bの中心と筐体1の底部に設けられた貫通穴9の中心とがほぼ同じ軸上にある。前述の軸流ファン13は、一般に市販されているファンモーターで、DCモーターが使用されている。
また、ケース12aの開口部12c側の下方の底部には、ケース12aの幅方向に延びてなる板状の水流出防壁部12f及び溝部12iが設けられ、その溝部12iには、水抜き用穴12jが設けられている。さらに、ケース12aの開口部12c側の両側壁には、内側から外方に凹んで形成された凸状リブ12gが設けられている。
この凸状リブ12gのグリル5側の面には、それぞれ空気誘引穴12hが設けられている。この空気誘引穴12hは、加熱調理器の使用時に誘導加熱コイル4a、4bやグリル5、回路基板から発生する熱で温められた筐体1内の空気を吸い込むための穴である。
さらに、ケース12aの空気吸引口12b側の両側壁の下側には、それぞれ空気取込穴12lが設けられている。この空気取込穴12lは、調理器本体の筐体1内に設けられた回路基板(図示省略)等を冷却するための冷却ファン(図示省略)により高められた筐体1内の圧を下げるために空気を取り込むための穴である。
また、ケース12aの開口部12c側の両側壁には、その開口部12cを覆うスペーサ12dを支持する支持片部12mが設けられている。スペーサ12dには、排煙ダクト11の下面11cに設けられた通風口11eと同じサイズの三角形状の通風口12eが設けられている。
スペーサ12dに排煙ダクト11を載せて所定位置に設置した場合、双方の通風口11e、12eが対向する。
図4において、通風口11e、12eの形状が手前から奧に行くに従って一方の辺が他方の辺に斜めに接近して小さくなっているのは、軸流ファン13の回転方向(グリル5側から見て反時計方向)によるものである。
即ち、その方向に回転する軸流ファン13からの風量をバラツキなく効率よく通過させるためである。なお、排煙ダクト11は、スペーサ12d上に接着剤で固定されている。
加熱調理器の使用時に鍋から吹き溢れたお湯などや、何らかの原因で多量の水が排気口3に流れ込んだ場合、排煙ダクト11から通風口11e、12eを介してケース12内に流入するが、ケース12内に設けられた水抜き用穴12jにより筐体1内に排水され、ケース12内の水流出防壁部12fによって軸流ファン13への流出が防止される。
なお、筐体1内に流れた水は、筐体1の底部に設けられた貯留用の凹みに流れ込み自然乾燥する。
次に、本発明の実施の形態の加熱調理器が、グリル内の煙を外部に排出させるときの動作について説明する。
グリル5使用時に、例えば脱臭・排煙装置10の触媒ヒータによって脱臭触媒が所定の高温になると、煙誘引装置12の軸流ファン13が回転する。この軸流ファン13の回転により、筐体1外の空気が筐体1の貫通穴9及びケース12の下部の空気吸引口12bから流入し、ケース12内の風路内に流れ込む。そのケース12内の風路に導かれた空気は、ケース12上部のスペーサ12dに設けられた三角形状の通風口12e及び排煙ダクト11の下面に設けられた三角形状の通風口11eを抜けて排煙ダクト11内に流入し、上方の排気口3から排出される。
このとき、ケース12の風路内を流れる空気により、加熱調理器の筐体1内の温かい空気が、ケース12の凸状リブ12gにそれぞれ設けられた空気誘引穴12hに流入し、風路内を流れる空気と共に、三角形状の通風口12e、11eを通って上方の排気口3から排出される。
このような誘引排気では、筐体1内の空気が排煙ダクト11から筐体1外に排気されず、制御基板等を冷却する冷却ファンにより筐体1内の圧が高まり、筐体1の隙間、例えばグリル5の扉の隙間から煙が外部に漏れてしまうことがあった。
このように冷却ファンにより筐体1内の空気の圧が高まった場合には、ケース12の両側壁にそれぞれ設けられた空気取込穴12lより、筐体1内の空気の高まった圧がケース12内に流入し、筐体1内の空気の圧が下がるため、筐体1の隙間から煙が外部に漏れてしまうことはなくなり、冷却ファンの影響を受けることなく、安定した誘因性能を確保することができる。
また、排煙ダクト11内に流入して排気口3側に流れる空気により、排煙ダクト11内の脱臭触媒側の空気が誘引されて排気口3側に流れ、さらに、この空気の流れによりグリル5内の煙が誘引され、脱臭触媒を介して排煙ダクト11内に流入する。そして、前記と同様に上方の排気口3から排出される。
以上のように実施の形態によれば、排煙ダクト11の下側に、軸流ファン13を内蔵し、排煙ダクト11と連通する煙誘引装置12を設置して、その誘引装置12の軸流ファン13より下流側に筐体1外の空気を吸引する空気吸引口12bと筐体1内の空気を取り込む空気取込穴12lとを設け、その軸流ファン13により、筐体1外の空気を空気吸引口12bより排煙ダクト11内に送り込み、筐体1内の空気を空気取込穴12lより排煙ダクト11内に取り込んで加熱室7内の煙を誘引し、排気口3から排出させるようにしたので、耐熱性の不要な軸流ファン13を使用でき、そのため、金属製のファンではなく市販されている安価な軸流ファン13を用いることが可能になり、低コスト化を図ることができ、さらに筐体1内の圧が高まったとしても、空気取込穴12lより、筐体1内の空気の高まった圧が煙誘引装置12内に流入し、筐体1内の空気の圧が下がるため、筐体1の隙間から煙が外部に漏れてしまうことはなくなり、冷却ファンの影響を受けることなく、安定した誘因性能を確保することができる。
さらに、煙誘引装置12のケース12aを樹脂材で一体成形しているので、気密性が向上し、部品点数を抑えることができ、そのため、部品点数の削減による構造の簡素化が可能になっている。
また、ケース12aの風路出口側の両側壁に、軸流ファン13の回転による風路内を流れる空気により筐体1内の空気を誘引する空気誘引穴12hを設けているので、加熱調理器内を冷却することが可能になる。
なお、上記実施の形態では、煙誘引装置12のケース12aの両側壁にそれぞれ空気取込穴12lを設けているが、筐体1内の圧を下げることができるように空気を取り込むことができれば側壁に1つでもよく、複数設けてもよい。
また、この空気取込穴12lの形成はプレス加工によるが、金型簡素化のためには押し切り穴として形成してもよい。さらに、この空気取込穴12lを設ける位置は、側壁のできるだけ下の方が冷たい空気も吸い込むことができるので望ましい。
1 調理器本体の筐体、2 天板、3 排気口、5 グリル、6 扉、7 加熱室、8a 上ヒータ、8b 下ヒータ、9 貫通穴、10 脱臭・排煙装置、11 排煙ダクト、11a 吸込口、11b 排出口、11c 下面、11d 上面、11e 通風口、12 煙誘引装置、12a ケース、12b 空気吸引口、12c 開口部、12d スペーサ、12e 通風口、12f 水流出防壁部、12g 凸状リブ、12h 空気誘引穴、12i 溝、12j 水抜き用穴、12k 取付部、12l 空気取込穴、12m 支持片部、13 軸流ファン。

Claims (6)

  1. 調理器本体の筐体内に収納されたグリルと、
    該グリルと連通し、前記グリルにより加熱された被加熱物からの煙を外部に排出するための排煙ダクトと、
    内部に送風ファンを有し、該送風ファンの回転によって前記筐体に設けられた貫通穴を介して前記筐体外の空気を吸引する空気吸引口と前記筐体内の空気の圧を低下させるよう空気を取り込む空気取込穴とを有し、前記空気吸引口から吸引した空気と前記空気取込穴から取り込んだ空気を前記排煙ダクト内に送り込んで外部に排出し、その空気の流れにより前記グリル内の煙を誘引して外部に排出させる煙誘引装置と、
    を備えたことを特徴とする加熱調理器。
  2. 前記煙誘引装置は、
    ほぼS字状の風路が形成され、その風路の入口である前記空気吸引口が前記貫通穴と接合され、前記風路の出口が前記排煙ダクトの下面に通風可能に接合され、前記風路の途中に前記空気取込穴を設けたケースを備え、
    前記送風ファンは、前記ケースの風路内に設けられていることを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
  3. 前記ケースに設けられる空気取込穴は、少なくとも1つであることを特徴とする請求項2記載の加熱調理器。
  4. 前記ケースに設けられる空気取込穴は、該ケースの側壁の下方に位置していることを特徴とする請求項2又は3記載の加熱調理器。
  5. 前記ケースは、前記風路の出口側の側壁に、前記送風ファンの回転による前記風路内を流れる空気により前記筐体内の空気を誘引する空気誘引穴を設けていることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の加熱調理器。
  6. 前記ケースは、樹脂材より一体成形されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の加熱調理器。
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