JP2009111180A - Ledユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】光出力の向上を図れるとともに温度サイクルに対する信頼性の高いLEDユニットを提供する。
【解決手段】LEDユニットAは、伝熱板2と、伝熱板2の一表面側に突設されたサブマウント部3と、サブマウント部3が内側に離間して配置される窓孔43を有し伝熱板2の上記一表面側に配置された配線基板4と、LEDチップ11を収納したパッケージ12の外部接続用電極13,13が配線基板4の配線パターン42,42に第1の接合部6,6を介して接合されるとともにパッケージ12の裏面側に設けられた放熱用導体部15がサブマウント部3に第2の接合部7を介して接合された表面実装型LED1とを備え、伝熱板2と配線基板4との間に介在して両者を接合し、且つ、伝熱板2と配線基板4およびパッケージ12それぞれとの線膨張率差に起因して各接合部6,6,7それぞれに働く応力を緩和する熱可塑性樹脂からなる応力緩和部8を設けてある。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面実装型LEDを配線基板に実装したLEDユニットに関するものである。
従来から、LEDチップと、LEDチップを収納したパッケージとを備えた表面実装型LEDにおいて、LEDチップで発生した熱を効率良く外部へ放熱させるためにパッケージの裏面側に放熱用導体部が設けられたものが提案されている(例えば、特許文献1,2)。
ここにおいて、上記特許文献1に記載された表面実装型LEDは、外部接続用電極を構成するアウターリード電極がパッケージの側面から突設されており、パッケージの中央部に埋設されLEDチップが搭載されたヒートシンク(放熱用コア)が放熱用導体部を構成している。また、上記特許文献2に記載された表面実装型LEDは、外部接続用電極がパッケージの裏面と側面とに跨って形成されており、パッケージの中央部に埋設されLEDチップが搭載された金属部材が放熱用導体部を構成している。
ところで、上述の表面実装型LEDを例えば一般照明などのように比較的大きな光出力を必要とする用途に用いる場合、表面実装型LEDの放熱性を向上させて光出力の向上を図るために、複数個の表面実装型LEDを1枚の金属ベースプリント配線板に実装してLEDユニットを構成することが考えられる。このようなLEDユニットでは、表面実装型LEDの外部接続用電極が金属ベースプリント配線板の配線用の導体パターンに半田からなる第1の接合部を介して接合されるとともに、放熱用導体部が金属ベースプリント配線板の放熱用の導体パターンに半田からなる第2の接合部を介して接合される。ここにおいて、金属ベースプリント配線板は、Cu製の金属板上に絶縁樹脂層が形成され当該絶縁樹脂層上に各導体パターンが形成されている。
特開2003−332634号公報(段落〔0028〕,〔0041〕−〔0046〕、および図1) 特開2001−148514号公報(段落〔0016〕−〔0027〕,〔0058〕−〔0063〕、および図1−4,9−12)
ところで、上述のLEDユニットでは、表面実装型LEDのLEDチップのジャンクション温度の上昇を抑制して入力電力を大きくすることで光出力の高出力化を図るために放熱性を高めてあるが、表面実装型LEDの放熱用導体部と金属ベースプリント配線板の金属板との間に絶縁樹脂層が介在しているので、放熱経路の熱抵抗が大きくなってしまい、光出力の高出力化が難しかった。
また、上述のLEDユニットでは、通電のオンオフなどによる温度サイクルに起因した熱ストレスがかかると、表面実装型LEDのパッケージと金属ベースプリント配線板との線膨張率差に起因して接合部に応力がかかり、接合部にクラックが発生して通電不良や放熱性低下などの原因になることがあった。また、上述のLEDユニットでは、放熱用導体部と金属ベースプリント配線板の放熱用の導体パターンとの第2の接合部が投影視においてパッケージの外周線よりも内側に位置するので、金属ベースプリント配線板への実装後に第2の接合部の接合状況を目視確認することができず、X線装置などの大掛かりな設備を利用しなければ、第2の接合部の接合状況を確認することができないから、第2の接合部の接合状況を容易に確認することができなかった。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、光出力の向上を図れるとともに温度サイクルに対する信頼性の高いLEDユニットを提供することにある。
請求項1の発明は、第1の熱伝導性材料からなる伝熱板と、伝熱板の一表面側に突設された第2の熱伝導性材料からなるサブマウント部と、絶縁性基材の一表面側に配線パターンが形成されるとともにサブマウント部が内側に離間して配置される窓孔が厚み方向に貫設されてなり伝熱板の前記一表面側に配置された配線基板と、LEDチップを収納したパッケージに設けられた外部接続用電極が配線基板の前記一表面側の配線パターンに第1の接合材料からなる第1の接合部を介して接合されるとともにパッケージの裏面側に設けられた放熱用導体部がサブマウント部に第2の接合材料からなる第2の接合部を介して接合された表面実装型LEDとを備え、伝熱板と配線基板との間に介在して両者を接合し、且つ、伝熱板と配線基板およびパッケージそれぞれとの線膨張率差に起因して各接合部それぞれに働く応力を緩和する熱可塑性樹脂からなる応力緩和部を設けてなることを特徴とする。
この発明によれば、第1の熱伝導性材料からなる伝熱板の一表面側に突設された第2の熱伝導性材料からなるサブマウント部と、絶縁性基材の一表面側に配線パターンが形成されるとともにサブマウント部が内側に離間して配置される窓孔が厚み方向に貫設されてなり伝熱板の前記一表面側に配置された配線基板とを備え、表面実装型LEDにおいてLEDチップを収納したパッケージに設けられた外部接続用電極が配線基板の前記一表面側の配線パターンに第1の接合材料からなる第1の接合部を介して接合されるとともにパッケージの裏面側に設けられた放熱用導体部がサブマウント部に第2の接合材料からなる第2の接合部を介して接合されているので、LEDチップで発生した熱がパッケージの裏面側に設けられた放熱用導体部から第2の熱伝導性材料により形成されたサブマウント部および第1の熱伝導性材料により形成された伝熱板を通して放熱されることとなり、従来のように放熱経路に絶縁樹脂層が介在している場合に比べて、放熱経路の熱抵抗を小さくできるから、LEDチップの温度上昇が抑制されることとなり、光出力の向上を図れる。また、配線基板に形成された窓孔の内周面とサブマウント部とが離間しており、伝熱板と配線基板との間に、両者を接合し、且つ、伝熱板と配線基板およびパッケージそれぞれとの線膨張率差に起因して各接合部それぞれに働く応力を緩和する熱可塑性樹脂からなる応力緩和部が介在しているので、伝熱板と配線基板とが熱硬化性樹脂により接合されている場合に比べて、温度サイクルに起因して各接合部にかかる応力を緩和することができ、温度サイクルに対する信頼性を高めることができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記第2の熱伝導性材料が電気絶縁性を有する材料であることを特徴とする。
この発明によれば、前記表面実装型LEDと前記伝熱板とを前記サブマウント部により電気的に絶縁することができ、例えば、前記伝熱板の他表面側に金属製部材を配置するような場合に前記伝熱板と金属製部材との間に電気絶縁性を有する部材を必ずしも配置しなくてもよくなり、また、前記伝熱板と前記伝熱板の他表面側に配置する金属製部材との間に熱伝導性が高く且つ電気絶縁性を有する有機グリーンシートを介在させるような場合でも、当該有機グリーンシートの電気絶縁性のレベルを低くできて安価なものを用いることが可能となる。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記第1の熱伝導性材料と前記第2の熱伝導性材料とが同一材料であり、前記サブマウント部が、前記伝熱板から連続一体に突設されてなることを特徴とする。
この発明によれば、部品点数を削減でき、製造が容易になるとともに低コスト化を図れる。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3の発明において、前記サブマウント部は、平面視において前記パッケージを横切る形で形成されてなることを特徴とする。
この発明によれば、前記サブマウント部が、平面視において前記パッケージを横切る形で形成されているので、前記パッケージの裏面側に設けられた前記放熱用導体部と前記サブマウント部との前記第2の接合部の一部を平面視において前記パッケージの外周線の外側まで形成することが可能となり、前記第2の接合部の接合状況を目視で容易に確認することが可能となる。
請求項1の発明では、光出力の向上を図れるとともに温度サイクルに対する信頼性を高めることができるという効果がある。
(実施形態1)
本実施形態のLEDユニットAは、図1および図2に示すように、第1の熱伝導性材料(例えば、Cuなど)からなる伝熱板2と、伝熱板2の一表面側に突設された第2の熱伝導性材料(例えば、AlNなど)からなるサブマウント部3と、絶縁性基材41の一表面側に配線パターン42,42が形成されるとともにサブマウント部3が内側に離間して配置される窓孔43が厚み方向に貫設されてなり伝熱板2の上記一表面側に配置された配線基板4と、LEDチップ11を収納したパッケージ12に設けられた外部接続用電極13,13が配線基板4の上記一表面側の配線パターン42,42に第1の接合材料(例えば、半田など)からなる第1の接合部6,6を介して接合されるとともにパッケージ12の裏面側に設けられた放熱用導体部15がサブマウント部3に第2の接合材料(例えば、半田など)からなる第2の接合部7を介して接合された表面実装型LED1とを備え、伝熱板2と配線基板4との間に介在して両者を接合し、且つ、伝熱板2と配線基板4およびパッケージ12それぞれとの線膨張率差に起因して各接合部6,6,7それぞれに働く応力を緩和する熱可塑性樹脂からなる応力緩和部8を設けてある。
本実施形態のLEDユニットAを例えば照明器具の光源として用いる場合には、図1に示すように、シリカやアルミナなどのフィラーからなる充填材を含有し且つ加熱時に低粘度化し当該加熱時の流動性が高いエポキシ樹脂シート(例えば、溶融シリカを高充填したエポキシ樹脂シートのような有機グリーンシート)110により、Alなどの熱伝導率の高い金属からなる金属製部材(例えば、金属板、金属製の器具本体など)100と伝熱板2とを接合させ且つ熱結合させればよい。ここにおいて、上述の有機グリーンシート110は、電気絶縁性を有するとともに熱伝導率が高く加熱時の流動性が高く凹凸面への密着性が高いので、伝熱板2を金属製部材100に有機グリーンシート110を介して接合する(伝熱板2と金属製部材100との間に有機グリーンシート110を介在させた後で有機グリーンシート110を加熱することで伝熱板2と金属製部材100とを接合する)際に有機グリーンシート110と伝熱板2および金属製部材100との間に空隙が発生するのを防止することができて、密着不足による熱抵抗の増大やばらつきの発生を防止することができ、従来のように表面実装型LEDを金属ベースプリント配線板に実装して金属ベースプリント配線板と金属製部材との間にサーコン(登録商標)のようなゴムシート状の放熱シートなどを挟む場合に比べて、LEDチップ11から金属製部材100までの熱抵抗を小さくすることができて放熱性が向上するとともに熱抵抗のばらつきが小さくなり、LEDチップ11のジャンクション温度の温度上昇を抑制できるから、入力電力を大きくでき、光出力の高出力化を図れる。
また、本実施形態のLEDユニットAを照明器具の光源として用いる場合には、1つの金属製部材100に対して複数個のLEDユニットAを搭載して、各LEDユニットAの接続関係を規定する配線パターン202が絶縁性基材201の一表面側に形成され且つLEDユニットAが内側に離間して配置される開口窓203が貫設された回路基板200を金属製部材100に対して上述の有機グリーンシート110により接合すればよい。なお、複数個のLEDユニットAの接続関係は特に限定するものではなく、例えば、直列接続するようにしてもよいし、並列接続するようにしてもよいし、直列接続と並列接続とを組み合わせてもよい。また、回路基板200の絶縁性基材201の材料としては、例えば、FR4のようなガラスエポキシ樹脂を採用すればよいが、ガラスエポキシ樹脂に限らず、例えば、ポリイミド系樹脂、フェノール樹脂などでもよい。
一方、LEDユニットAは、配線基板4の配線パターン42における各外部接続用電極部42bがジャンパーピン220を介して回路基板200の回路パターン202と電気的に接続されている。ここにおいて、ジャンパーピン220は、一端部が外部接続用電極部43bに半田からなる第3の接合部9を介して接合され、他端部が回路基板200の回路パターン202に半田からなる第4の接合部230を介して接合されるが、中間部がU字状に曲成されており、温度サイクルに起因して第3の接合部9および第2の接合部230それぞれに発生する応力を緩和することができるので、各LEDユニットAと回路基板200との間の接続信頼性を高めることができる。
以下、LEDユニットAの各構成要素について詳細に説明する。
表面実装型LED1は、上述のLEDチップ11と、上述のパッケージ12と、LEDチップ11から放射される光によって励起されてLEDチップ11の発光色とは異なる色の光を放射する蛍光体を含有した透光性材料により形成された色変換部材16とを備えている。
上述の表面実装型LED1は、LEDチップ11として、青色光を放射するGaN系の青色LEDチップを用い、色変換部材16の蛍光体として、LEDチップ11から放射された青色光によって励起されてブロードな黄色系の光を放射する粒子状の黄色蛍光体を用いており、LEDチップ11から放射され色変換部材16を透過した青色光と、色変換部材16の黄色蛍光体から放射された黄色光とが色変換部材16の光出射面から拡散した配光となって出射されることとなり、白色光を得ることができる。なお、上述の表面実装型LED1では、LEDチップ11として青色LEDチップを用い、色変換部材16における蛍光体として、1種類の黄色蛍光体を採用することで、混色光として白色光を得るようにしているが、蛍光体の発光色は所望の混色光に応じて適宜選択すればよく、1種類の黄色蛍光体に限らず、例えば、発光ピーク波長の異なる2種類の黄色蛍光体を採用してもよいし、赤色蛍光体と緑色蛍光体とを採用してもよい。また、LEDチップ11の発光色も青色光に限定するものではない。また、色変換部材16の透光性材料としては、シリコーン樹脂を採用しているが、シリコーン樹脂に限らず、例えば、アクリル樹脂、ガラス、有機成分と無機成分とがnmレベルもしくは分子レベルで混合、結合した有機・無機ハイブリッド材料などを採用してもよい。
上述のLEDチップ11は、一表面側(図1おける上面側)に各電極(図示せず)が形成されており、パッケージ12は、LEDチップ11を収納する収納凹所12aが一表面に設けられたセラミック基板であり、LEDチップ11の各電極それぞれとボンディングワイヤ17,17を介して電気的に接続される2つの導体パターン14,14が形成されており、各導体パターン14,14がパッケージ12の側面と他表面(裏面)とに跨って形成されている外部接続用電極13,13まで延設され電気的に接続されている。なお、パッケージ12は、平面視における外周形状が矩形状である。
また、パッケージ12は、上記他表面側に導電性材料(例えば、Cuなど)からなる放熱用導体部15が設けられているが、放熱用導体部15は、LEDチップ11がマウントされるマウント部15bが中央部から連続一体に突設されている。ここで、LEDチップ11は、放熱用導体部15のマウント部15bに対して半田(例えば、AuSn半田など)などにより接合されている。また、放熱用導体部15は、パッケージ12の上記他表面を含む平面から、外部接続用電極13,13よりも突出している。
また、表面実装型LED1は、投影視における放熱用導体部15の外周線がLEDチップ11の外周線の外側に位置している。要するに、放熱用導体部15の投影領域内にLEDチップ11が配置されている。したがって、LEDチップ11で発生した熱がLEDチップ11よりも広い放熱用導体部15へ伝熱されて放熱されるので、LEDチップ11の温度上昇が抑制され、光出力の向上を図れるとともに、寿命および信頼性の向上を図れる。なお、LEDチップ11は、LEDチップ11と放熱用導体部15との線膨張率差に起因してLEDチップ11に働く応力を緩和する機能およびLEDチップ11で発生した熱をマウント部15bにおいてLEDチップ11のチップサイズよりも広い範囲に伝熱させる熱伝導機能を有するサブマウント部材を介してマウント部15bに搭載するようにしてもよい。
上述のパッケージ12の材料はアルミナなどのセラミックに限らず、絶縁性の高いガラスエポキシ樹脂や液晶ポリマーなどの耐熱性樹脂でもよい。また、放熱用導体部15の材料は、Cuに限らず、例えば、CuWなどでもよい。また、放熱用導体部15は、必ずしもマウント部15bを備えている必要はなく、パッケージ12の収納凹所12aの内底面にLEDチップ11をダイボンディングするダイパッド部を設けてもよい。
また、パッケージ12における収納凹所12aは、円形状に開口され且つ内底面から離れるにつれて開口面積が徐々に大きくなっており、収納凹所12aの開口面付近に段部12bが形成されている。ここで、表面実装型LED1は、平面視における外周形状が円形状であるシート状の色変換部材16の周部を段部12bに対して接着剤を用いて封着することによって、パッケージ12の収納凹所12aが色変換部材16により閉塞されている。なお、パッケージ12と色変換部材16とで囲まれた空間には、LEDチップ11およびボンディングワイヤ17,17を封止した透光性の封止材(例えば、シリコーン樹脂、ガラスなど)からなる封止部(図示せず)が充実されているが、上記空間を空気雰囲気や不活性ガス雰囲気や真空雰囲気としてもよいし、LEDチップ11からの光の配向を制御したり光取り出し効率を高める適宜の光学部材を収納してもよい。また、色変換部材16は、シート状に限らず、例えば、ドーム状の形状としてもよい。
上述の第1の熱伝導性材料からなる伝熱板2は、矩形板状に形成されており、上記一表面側に熱可塑性樹脂からなる応力緩和部8を介して配線基板4が接合されている。ここで、熱可塑性樹脂としては、例えば、APAS(住友スリーエム株式会社の商品名)を用いればよい。なお、本実施形態では、第1の熱伝導性材料としてCuを採用しているが、Cuに限らず、例えば、Alなどを採用してもよい。
配線基板4は、伝熱板2と同様に矩形板状に形成されており、上述のサブマウント部4が内側に離間して配置される長方形状の窓孔43が中央部に形成されている。
上述の配線基板4は、ポリイミドフィルムからなる絶縁性基材41の一表面側に、表面実装型LED1への給電用の一対の配線パターン42,42が設けられるとともに、各配線パターン42,42および絶縁性基材41において配線パターン42,42が形成されていない部位を覆う白色系のレジスト(樹脂)からなる保護層44が積層されている。ここにおいて、保護層44は、各配線パターン42,42において表面実装型LED1の外部接続用電極13,13が接合されるランド部42a,42aおよびジャンパーピン220の上記一端部が接合される電極部42b,42bそれぞれが露出するようにパターニングされている。また、配線基板4の配線パターン42,42は、Cuにより形成されている。なお、絶縁性基材41の材料としては、FR4、FR5、紙フェノールなどを採用してもよい。
サブマウント部3の材料である第2の熱伝導性材料としては、電気絶縁性を有するAlNを採用しており、表面実装型LED1の放熱用導体部15とサブマウント部3とは、AuSnを用いて接合しており、サブマウント部3および放熱用導体部15それぞれにおける接合表面にあらかじめAuからなる金属層31,19が形成されている。なお、放熱用導体部15とサブマウント部3とを接合する材料はAuSnに限らず、例えば、AuSn、SnPb、SnAgCuなどの半田や、銀ペーストなどを用いて接合すればよい。
また、サブマウント部3と伝熱板2とは、AuSnからなる第4の接合部34を介して接合しており、サブマウント部3および伝熱板2それぞれにおける接合表面にあらかじめAuからなる金属層32,22が形成されている。なお、サブマウント部3と伝熱板2とを接合する材料はAuSnに限らず、例えば、AuSn、SnPb、SnAgCuなどの半田や、銀ペーストなどを用いて接合すればよい。
上述のサブマウント部3は、表面実装型LED1のLEDチップ11などで発生した熱を伝導させる熱伝導機能を有しており、サブマウント部3における放熱用導体部15側の表面の面積は放熱用導体部15におけるサブマウント部3側の表面の面積よりも大きくなっている。要するに、サブマウント部3は、表面実装型LED1の放熱用導体部15の平面サイズよりも大きなサイズの長方形状に形成されており、サブマウント部3における放熱用導体部15側の金属層31は、サブマウント部3の平面サイズよりもやや小さな平面サイズに形成されている。ここにおいて、本実施形態のLEDユニットAでは、サブマウント部3が、平面視において表面実装型LED1のパッケージ12を横切る形で形成されており、パッケージ12の上記他表面側に設けられた放熱用導体部15とサブマウント部3との第2の接合部7の一部を平面視においてパッケージ12の外周線の外側まで形成することが可能となり、第2の接合部7の半田フィレットの形成の有無を目視で確認することができるので、第2の接合部7の接合状況を目視で容易に確認することが可能となる。なお、外部接続用電極13,13と配線パターン42,42との第1の接合部6,6については、外部接続用電極13,13がパッケージ12の上記他表面(裏面)と側面とに跨って形成されており、半田フィレットの形成の有無を目視で確認することができるので、第1の接合部6,6の接合状況を目視で容易に確認することができる。
なお、サブマウント部3の材料である第2の熱伝導性材料はAlNに限らず、伝熱板2の材料である第1の熱伝導性材料(例えば、Cuなど)と同一材料でもよく、この場合には、サブマウント部3を伝熱板2から連続一体に突設させることにより、部品点数を削減でき、製造が容易になるとともに低コスト化を図れる。ただし、この場合は、伝熱板2と金属製部材100とを電気的に絶縁するために有機グリーンシート110を設けることがより望ましい。
以上説明した本実施形態のLEDユニットAでは、第1の熱伝導性材料からなる伝熱板2の上記一表面側に突設された第2の熱伝導性材料からなるサブマウント部3と、絶縁性基材41の上記一表面側に配線パターン42,42が形成されるとともにサブマウント部3が内側に離間して配置される窓孔43が厚み方向に貫設されてなり伝熱板2の上記一表面側に配置された配線基板4とを備え、表面実装型LED1においてLEDチップ11を収納したパッケージ12に設けられた外部接続用電極13,13が配線基板4の上記一表面側の配線パターン42,42に第1の接合材料(半田など)からなる第1の接合部6,6を介して接合されて電気的に接続されるとともにパッケージ12の上記他表面側(裏面側)に設けられた放熱用導体部15がサブマウント部3に第2の接合材料(半田など)からなる第2の接合部7を介して接合されているので、LEDチップ11で発生した熱がパッケージ12の裏面側に設けられた放熱用導体部15からサブマウント部3および伝熱板2を通して放熱されることとなり、従来のように放熱経路に絶縁樹脂層が介在している場合に比べて、放熱経路の熱抵抗を小さくできるから、LEDチップ11の温度上昇が抑制されることとなり、光出力の向上を図れる。なお、第1の接合材料と第2の接合材料とは同じ材料を用いることが好ましい。
また、本実施形態のLEDユニットAは、配線基板4に形成された窓孔43の内周面とサブマウント部3とが離間しており、伝熱板2と配線基板4との間に、両者を接合し、且つ、伝熱板2と配線基板4およびパッケージ3それぞれとの線膨張率差に起因して各接合部6,6,7それぞれに働く応力を緩和する熱可塑性樹脂からなる応力緩和部8が介在しているので、伝熱板2と配線基板4とが熱硬化性樹脂により接合されている場合に比べて、温度サイクルに起因して各接合部6,6,7にかかる応力を緩和することができ、温度サイクルに対する信頼性を高めることができる。
また、本実施形態のLEDユニットAでは、サブマウント部3が熱伝導性および電気絶縁性を有する材料により形成されているので、表面実装型LED1と伝熱板2とをサブマウント部3により熱的に結合する一方で電気的に絶縁することができ、例えば、伝熱板2の上記他表面側に金属製部材100を配置するような場合に伝熱板2と金属製部材100との間に電気絶縁性を有する部材を必ずしも配置しなくてもよくなり、また、例えば、上述のように、伝熱板2と伝熱板2の上記他表面側に配置する金属製部材100との間に熱伝導性が高く且つ電気絶縁性を有する有機グリーンシート110を介在させるような場合でも、当該有機グリーンシート110の電気絶縁性のレベル(要求性能)を低くできて安価なものを用いることが可能となる。
ところで、本実施形態のLEDユニットAは、図2に示すように、配線基板4の平面視における四隅に面取り部を形成して丸みをもたせてあるが、各電極部42b近傍の面取り部(図2における左下および右上の面取り部)に比べて残りの2つの面取り部(図2における左上および右下の面取り部)の曲率半径を大きくし、一対の外部接続用電極13,13の並設方向が配線基板4の一対の電極部42b,42bの並設方向と一致するようにランド部42a、42aを配置してあるが、ランド部42a,42aの配置は特に限定するものではなく、例えば、図3(a)に示すように、一対のランド部42a,42aの並設方向が一対の電極部42b,42bの並設方向と略45度の角度をなすように配置してもよいし、同図(b)に示すように、一対のランド部42a,42aの並設方向が一対の電極部42b,42bの並設方向と略90度の角度をなすように配置してもよいし、同図(c)に示すように、一対のランド部42a,42aの並設方向が一対の電極部42b,42bの並設方向と略60度の角度をなすように配置してもよい。
(実施形態2)
本実施形態のLEDユニットAの基本構成は実施形態1と略同じであって、図4および図5に示すように、配線基板4に複数個(図示例では、4個)の表面実装型LED1が実装されて、これら複数個の表面実装型LED1が直列接続されている点が相違する。要するに、配線基板4には、複数個の表面実装型LED1が直列接続されるように配線パターン42が形成されている。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
しかして、本実施形態のLEDユニットAでは、照明器具などの光源として用いる場合に、実施形態1にて説明した回路基板200が不要となるので、低コスト化を図れるとともに、信頼性を高めることが可能となる。
なお、上記各実施形態における表面実装型LED1の構造は特に限定するものではなく、また、LEDチップ11の構造や数、LEDチップ11の実装形態も特に限定ものではない。また、LEDチップ11として厚み方向の両面に電極が形成されたものを用い、LEDチップ11を放熱用導体部15のマウント部15bに搭載する場合には、2つの外部接続用電極13,13のうちの一方と放熱用導体部15とを連続一体に形成したり、ボンディングワイヤなどの配線で繋ぐことにより、電気的に接続された構造とすればよい。
実施形態1を示す概略断面図である。 同上を示す概略平面図である。 同上の他の構成例の説明図である。 実施形態2を示す概略断面図である。 同上を示す概略平面図である。
符号の説明
A LEDユニット
1 表面実装型LED
2 伝熱板
3 サブマウント
4 配線基板
6 第1の接合部
7 第2の接合部
8 応力緩和部
11 LEDチップ
12 パッケージ
13 外部接続用電極
15 放熱用導体部
41 絶縁性基材
42 配線パターン
43 窓孔

Claims (4)

  1. 第1の熱伝導性材料からなる伝熱板と、伝熱板の一表面側に突設された第2の熱伝導性材料からなるサブマウント部と、絶縁性基材の一表面側に配線パターンが形成されるとともにサブマウント部が内側に離間して配置される窓孔が厚み方向に貫設されてなり伝熱板の前記一表面側に配置された配線基板と、LEDチップを収納したパッケージに設けられた外部接続用電極が配線基板の前記一表面側の配線パターンに第1の接合材料からなる第1の接合部を介して接合されるとともにパッケージの裏面側に設けられた放熱用導体部がサブマウント部に第2の接合材料からなる第2の接合部を介して接合された表面実装型LEDとを備え、伝熱板と配線基板との間に介在して両者を接合し、且つ、伝熱板と配線基板およびパッケージそれぞれとの線膨張率差に起因して各接合部それぞれに働く応力を緩和する熱可塑性樹脂からなる応力緩和部を設けてなることを特徴とするLEDユニット。
  2. 前記第2の熱伝導性材料が電気絶縁性を有する材料であることを特徴とする請求項1記載のLEDユニット。
  3. 前記第1の熱伝導性材料と前記第2の熱伝導性材料とが同一材料であり、前記サブマウント部が、前記伝熱板から連続一体に突設されてなることを特徴とする請求項1記載のLEDユニット。
  4. 前記サブマウント部は、平面視において前記パッケージを横切る形で形成されてなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のLEDユニット。
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