JP2007165937A - 発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】LEDチップの温度上昇を抑制でき光出力の高出力化を図れる発光装置を提供する。
【解決手段】LEDチップ10と、LEDチップ10が一面側に搭載される導電性プレート(伝熱板)71および当該導電性プレート71の上記一面側に絶縁部72を介して設けられLEDチップ10と電気的に接続される導体パターン73,73を有するチップ搭載部材70と、チップ搭載部材70を保持する金属部材である器具本体90に対して導電性プレート71を接合するために導電性プレート71の他面側に配設されるシート状の接合用部材80とを備えている。接合用部材80として、フィラーからなる充填材を含有し且つ加熱時に低粘度化する樹脂シートを採用しており、接合用部材80が、電気絶縁性を有し且つ導電性プレート71と器具本体90とを熱結合させる機能を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、発光装置に関するものである。
従来から、LEDチップとLEDチップから放射された光によって励起されてLEDチップとは異なる発光色の光を放射する波長変換材料としての蛍光体(蛍光顔料、蛍光染料など)とを組み合わせてLEDチップの発光色とは異なる色合いの光を出す発光装置の研究開発が各所で行われている。この種の発光装置としては、例えば、青色光あるいは紫外光を放射するLEDチップと蛍光体とを組み合わせて白色の光(白色光の発光スペクトル)を得る白色発光装置(一般的に白色LEDと呼ばれている)の商品化がなされている。
また、最近の白色LEDの高出力化に伴い、白色LEDを照明用途に展開する研究開発が盛んになってきているが、上述の白色LEDを一般照明などのように比較的大きな光出力を必要とする用途に用いる場合、1つの白色LEDでは所望の光出力を得ることができないので、複数個の白色LEDを1枚の回路基板上に搭載したLEDユニット(発光装置)を構成し、LEDユニット全体で所望の光出力を確保するようにしているのが一般的である(例えば、特許文献1)。
また、従来から、LEDチップとLEDチップを実装する回路基板とを備える発光装置において、LEDチップのジャンクション温度の上昇を抑制して入力電力を大きくすることで光出力の高出力化を図るために、LEDチップの発光部で発生した熱を効率良く外部に放熱させるための構造が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
上記特許文献2に開示された発光装置では、図12に示すように、LEDチップ10’を実装する回路基板200として、金属板201上に絶縁樹脂層202を介して導体パターン203が形成された金属基板を採用しており、各LEDチップ10’で発生した熱が熱伝達部材210を介して金属板201に伝熱されるようになっている。ここにおいて、各LEDチップ10’は、GaN系化合物半導体材料からなる発光部が絶縁体であるサファイア基板からなる結晶成長用基板の一表面側に形成されたGaN系青色LEDチップであり、回路基板200にフリップチップ実装されており、結晶成長用基板の他表面が光取り出し面となっている。
特開2003−59332号公報 特開2003−168829号公報(段落〔0030〕、および図6)
ところで、図12に示した構成の発光装置を照明器具に用いる場合、LEDチップ10’が搭載されている回路基板200を保持する器具本体を金属製として、発光装置の回路基板200における金属板201を器具本体に熱的に結合させることで発光装置の熱をより効率的に放熱させることが考えられるが、耐雷サージ性を確保するために、器具本体と回路基板200の金属板201との間にシート状の絶縁層として例えばサーコン(登録商標)のようなゴムシート状の放熱シートを介在させる必要があり、各LEDチップ10’の発光部から発光装置を保持する金属製の部材である器具本体までの熱抵抗が大きくなってしまい、各LEDチップ10’のジャンクション温度が最大ジャンクション温度を超えないように各LEDチップ10’への入力電力を制限する必要があり、光出力の高出力化が難しかった。
また、金属板201と器具本体との間に上述の放熱シートを介在させた場合には、金属板201と放熱シートとの密着不足により、両者の間に空隙が発生して熱抵抗が増大したり、発光装置ごとに器具本体までの熱抵抗がばらついていた。
また、上記特許文献2に開示された発光装置では、LEDチップ10’の発光部で発生した熱をLEDチップ10’のサイズよりも小さな熱伝達部材210を介して金属板201へ伝熱させるのでLEDチップ10’から金属板201までの熱抵抗が比較的大きく、結晶成長用基板であるサファイア基板を金属板201に熱結合させるように実装した場合には、サファイア基板の熱抵抗が大きくなってしまうという不具合もあった。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、LEDチップの温度上昇を抑制でき光出力の高出力化を図れる発光装置を提供することにある。
請求項1の発明は、LEDチップと、LEDチップが一面側に搭載される熱伝導性材料からなる伝熱板および当該伝熱板の前記一面側に絶縁部を介して設けられLEDチップと電気的に接続される導体パターンを有するチップ搭載部材と、チップ搭載部材を保持する金属部材に対して伝熱板を接合するために伝熱板の他面側に配設されてなり電気絶縁性を有し且つ伝熱板と金属部材とを熱結合させるシート状の接合用部材とを備えることを特徴とする。
この発明によれば、チップ搭載部材を保持する金属部材に対して伝熱板を接合するために伝熱板の他面側に配設されてなり電気絶縁性を有し且つ伝熱板と金属部材とを熱結合させるシート状の接合用部材を備えているので、ゴムシート状の放熱シートを金属部材との間に介在させる形で配置する場合に比べて、LEDチップの発光部からチップ搭載部材を保持する金属部材までの熱抵抗を小さくできて放熱性が向上するとともに熱抵抗のばらつきを低減でき、LEDチップのジャンクション温度の温度上昇を抑制できるから、入力電力を大きくでき、光出力の高出力化を図れる。また、従来と同じ光出力で使用する場合には従来に比べてLEDチップのジャンクション温度を低減できてLEDチップの寿命が長くなるという利点がある。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記LEDチップは、SiC基板もしくはGaN基板からなる導電性基板の主表面側にGaN系化合物半導体材料により形成された発光部を備えたものであることを特徴とする。
この発明によれば、前記LEDチップの結晶成長用基板の格子定数をGaN系化合物半導体材料の格子定数に近づけることができ、且つ、結晶成長用基板が導電性を有するので結晶成長用基板への電極の形成が可能になる。また、結晶成長用基板としてサファイア基板を用いる場合に比べて結晶成長用基板の伝熱性が良く、結晶成長用基板の熱抵抗を低減することができるので、放熱性が向上する。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記LEDチップのチップサイズよりも大きく且つ前記LEDチップと前記伝熱板との間に介在して両者の線膨張率の差に起因して前記LEDチップに働く応力を緩和するサブマウント部材を備えることを特徴とする。
この発明によれば、前記LEDチップの前記導電性基板と前記伝熱板との線膨張率の差に起因して前記LEDチップが破損するのを防止することができ、信頼性を高めることができる。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3の発明において、前記接合用部材は、フィラーからなる充填材を含有し且つ加熱時に低粘度化する樹脂シートからなることを特徴とする。
この発明によれば、前記チップ搭載部材と前記接合用部材との密着不足により前記チップ搭載部材と前記接合用部材との間に空隙が発生して熱抵抗が増大したり、前記接合用部材の経年変化により前記チップ搭載部材と前記接合用部材との間に間隙が発生して熱抵抗が増大するのを防止することができる。
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4の発明において、前記接合用部材は、前記伝熱板よりも平面サイズが大きく設定されてなることを特徴とする。
この発明によれば、前記接合用部材と前記伝熱板とが同じ平面サイズに形成されている場合に比べて、前記伝熱板と前記金属部材との間の沿面距離を長くすることができ、照明器具用の光源として用いる場合の耐雷サージ性を高めることができる。
請求項1の発明では、LEDチップの発光部からチップ搭載部材を保持する金属部材までの熱抵抗を小さくできて放熱性が向上するとともに熱抵抗のばらつきを低減でき、LEDチップのジャンクション温度の温度上昇を抑制できるから、入力電力を大きくでき、光出力の高出力化を図れるという効果がある。
(実施形態1)
以下、本実施形態の発光装置について図1〜図4を参照しながら説明する。
本実施形態の発光装置(LEDチップユニット)1は、照明器具の光源として用いるものであり、矩形板状のLEDチップ10と、LEDチップ10のチップサイズよりも大きな矩形板状に形成されLEDチップ10が一面側に搭載される矩形板状の導電性プレート71および当該導電性プレート71の上記一面側に絶縁部72を介して設けられLEDチップ10と電気的に接続される導体パターン(リードパターン)73,73を有するチップ搭載部材70と、導電性プレート71とLEDチップ10との間に介在して両者の線膨張率の差に起因してLEDチップ10に働く応力を緩和するサブマウント部材30と、チップ搭載部材70の一表面側においてLEDチップ10を囲むように配置されLEDチップ10の側面から放射された光をLEDチップ10の前方(図1における上方)へ反射させるリフレクタ(反射器)50と、LEDチップ10を覆う形でリフレクタ50の前面側に取り付けられる保護カバー60と、チップ搭載部材70を保持する金属製の器具本体90に対して導電性プレート71を接合するために導電性プレート71の他面側に配設されてなり電気絶縁性を有し且つ導電性プレート71と器具本体90とを熱結合させるシート状の接合用部材80とを備えている。なお、本実施形態では、器具本体90がチップ搭載部材70を保持する金属部材を構成しているが、チップ搭載部材70を保持する金属部材は器具本体90以外でもよい。また、金属部材の材料としては、Al、Cuなどの熱伝導率の高い材料を採用すればよい。また、本実施形態では、チップ搭載部材70とリフレクタ50と保護カバー60とでLEDチップ10のパッケージを構成している。また、本実施形態では、導電性プレート71が、LEDチップ10が一表面側に搭載される熱伝導性材料からなる伝熱板を構成している。
本実施形態における照明器具は、例えばスポットライトとして用いられるものであり、支持台100上に固定された回転基台110に一端部が軸ねじ111を用いて結合されたアーム112に対して器具本体90が結合ねじ113を用いて結合されている。
また、本実施形態における照明器具は、図3および図4に示すように、器具本体90の形状を一面が開口した有底筒状の形状としてあり、器具本体90内に複数個の発光装置1が収納されている。ここで、本実施形態における照明器具は、器具本体90の底壁90aに各発光装置1が接合用部材80を介して実装され、器具本体90の開口部分が前カバー91により閉塞されている。前カバー91は、円板状のガラス板からなる透光板91aと、透光板91aを保持する円環状の窓枠91bとからなり、窓枠91bが器具本体90に対して取り付けられている。なお、透光板91aは、ガラス基板に限らず、透光性を有する材料により形成されていればよく、また、透光板91aに各発光装置1から放射された光の配光を制御するレンズを一体に設けてもよい。
器具本体90内に収納された複数個の発光装置1は、複数のリード線93(図1および図3参照)により直列接続されており、複数個の発光装置1の直列回路の両端のリード線93が器具本体90の底壁90aに貫設された挿通孔90cに挿通され、図示しない電源回路から電力が供給されるようになっている。なお、電源回路としては、例えば、商用電源のような交流電源の交流出力を整流平滑するダイオードブリッジからなる整流回路と、整流回路の出力を平滑する平滑コンデンサとを備えた構成のものを採用すればよい。また、本実施形態では、器具本体90内の複数個の発光装置1を直列接続しているが、複数個の発光装置1の接続関係は特に限定するものではなく、例えば、並列接続するようにしてもよいし、直列接続と並列接続とを組み合わせてもよい。
LEDチップ10は、青色光を放射するGaN系青色LEDチップであり、結晶成長用基板としてサファイア基板に比べて格子定数や結晶構造がGaNに近く且つ導電性を有するn形のSiC基板からなる導電性基板11を用いており、導電性基板11の主表面側にGaN系化合物半導体材料により形成されて例えばダブルへテロ構造を有する積層構造部からなる発光部12がエピタキシャル成長法(例えば、MOVPE法など)により成長され、導電性基板11の裏面に図示しないカソード電極(n電極)が形成され、発光部12の表面(導電性基板11の主表面側の最表面)に図示しないアノード電極(p電極)が形成されている。要するに、LEDチップ10は、一表面側にアノード電極が形成されるとともに他表面側にカソード電極が形成されている。上記カソード電極および上記アノード電極は、Ni膜とAu膜との積層膜により構成してあるが、上記カソード電極および上記アノード電極の材料は特に限定するものではなく、良好なオーミック特性が得られる材料であればよく、例えば、Alなどを採用してもよい。
ここにおいて、LEDチップ10は、アノード電極がボンディングワイヤ14(図1における左側のボンディングワイヤ14)を介してチップ搭載部材70の一方の導体パターン73の一端部(インナリード部)に電気的に接続され、カソード電極がサブマント部材30およびボンディングワイヤ14(図1における右側のボンディングワイヤ14)を介してチップ搭載部材70の他方の導体パターン73の一端部(インナリード部)に電気的に接続され、各導体パターン73の他端部がそれぞれリード線93に半田からなる接合部95を介して電気的に接続されている。
チップ搭載部材70は、導電性プレート71の材料として、例えば、Cu、リン青銅などの導電性を有し熱伝導率が比較的高い材料を採用すればよく、導体パターン73,73の材料として、例えば、Cuを採用すればよい。また、チップ搭載部材70の絶縁部72の材料としては、例えば、FR4のようなガラスエポキシ樹脂、ポリイミド系樹脂、フェノール樹脂などの絶縁性を有する樹脂を採用すればよい。ここにおいて、チップ搭載部材70は、絶縁部72の中央部に導電性プレート71の一面の一部を露出させる窓孔75が形成されており、LEDチップ10が窓孔75の内側に配置されたサブマウント部材30を介して導電性プレート71に搭載されている。なお、導電性プレート71は、リードフレームと同様の厚みを有していればよいから、厚み寸法を上記特許文献1,2に開示された発光装置における回路基板の厚み寸法に比べて小さくすることができる。
なお、本実施形態では、LEDチップ10の発光部12が導電性基板11よりも導電性プレート71から離れた側となるように導電性プレート71に搭載されているが、LEDチップ10の発光部12が導電性基板11よりも導電性プレート71に近い側となるように導電性プレート71に搭載するようにしてもよい。光取り出し効率を考えた場合には、発光部12を導電性プレート71から離れた側に配置することが望ましいが、本実施形態では導電性基板11と発光部12とが同程度の屈折率を有しているので、発光部12を導電性プレート71に近い側に配置しても光の取り出し損失が大きくなりすぎることはない。
また、リフレクタ50は、円形状に開口した枠状の形状であって、LEDチップ10の厚み方向においてLEDチップ10から離れるに従って開口面積が大きくなる形状に形成されており、絶縁性を有するシート状の接着フィルムからなる固着材55によりチップ搭載部材70と固着されている。
リフレクタ50の材料としては、LEDチップ10から放射される光(ここでは、青色光)に対する反射率が比較的大きな材料(例えば、Alなど)を採用すればよい。なお、固着材55には、リフレクタ50の開口部に対応する円形状の開口部55aが形成されている。また、リフレクタ50の内側には、LEDチップ10を封止する透明な封止樹脂(例えば、シリコーン樹脂など)をポッティングすることが望ましい。
保護カバー60は、LEDチップ10の厚み方向に沿った中心線上に中心が位置するように配置されるドーム状のカバー部62と、カバー部62の開口部の周縁から側方に連続一体に突出したフランジ部61とを備え、フランジ部61におけるリフレクタ50側の面の周部に環状の位置決めリブ61aが突設されており、リフレクタ50に対して安定して位置決めすることができるようになっている。なお、保護カバー60は、リフレクタ50に対して、例えば接着剤(例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂など)を用いて接着すればよい。
また、保護カバー60は、シリコーンのような透光性材料とLEDチップ10から放射された青色光によって励起されてブロードな黄色系の光を放射する粒子状の黄色蛍光体とを混合した混合物の成形品により構成されている。したがって、本実施形態の発光装置1は、保護カバー60が、LEDチップ10から放射された光によって励起されてLEDチップ10の発光色とは異なる色の光を発光する色変換部を兼ねており、当該発光装置1全体として、LEDチップ10から放射された青色光と黄色蛍光体から放射された光との合成光からなる白色の光を出力する白色LEDを構成している。なお、保護カバー60の材料として用いる透光性材料は、シリコーンに限らず、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ガラスなどを採用してもよい。また、保護カバー60の材料として用いる透光性材料に混合する蛍光体も黄色蛍光体に限らず、例えば、赤色蛍光体と緑色蛍光体とを混合しても白色光を得ることができる。また、LEDチップ10の発光色が発光装置1の所望の発光色と同じ場合には透光性材料に蛍光体を混合する必要はない。
ところで、本実施形態では、LEDチップ10として、上述のように発光色が青色の青色LEDチップを採用しており、導電性基板11としてSiC基板を採用しているが、SiC基板の代わりにGaN基板を用いてもよく、SiC基板やGaN基板を用いた場合には下記表1から分かるように、上記特許文献2のように結晶成長用基板として絶縁体であるサファイア基板を用いている場合に比べて、結晶成長用基板の熱伝導率が高く熱抵抗が小さい。また、LEDチップ10の発光色は青色に限らず、例えば、赤色、緑色などでもよい。すなわち、LEDチップ10の発光部12の材料はGaN系化合物半導体材料に限らず、LEDチップ10の発光色に応じて、GaAs系化合物半導体材料やGaP系化合物半導体材料などを採用してもよい。また、導電性基板11もSiC基板に限らず、発光部12の材料に応じて、例えば、GaAs基板、GsP基板などから適宜選択すればよい。
Figure 2007165937
また、LEDチップ10は、上述のように、LEDチップ10のチップサイズよりも大きなサイズの矩形板状に形成されLEDチップ10と導電性プレート71との線膨張率の差に起因してLEDチップ10に働く応力を緩和するサブマウント部材30を介して導電性プレート71に搭載されている。サブマウント部材30は、上記応力を緩和する機能だけでなく、LEDチップ10で発生した熱を導電性プレート71においてLEDチップ10のチップサイズよりも広い範囲に伝熱させる熱伝導機能を有しており、導電性プレート71におけるLEDチップ10側の表面の面積はLEDチップにおけるチップ搭載部材70側の表面の面積よりも十分に大きいことが望ましい。例えば、0.3〜1.0mm角のLEDチップ10から廃熱を効率良く行うためには、導電性プレート71と接合用部材80との接触面積を大きくし、且つ、LEDチップ10の熱が広範囲に亘って均一に熱伝導するようにして熱抵抗を小さくすることが好ましく、導電性プレート71におけるLEDチップ10側の表面の面積をLEDチップ10における導電性プレート71側の表面の面積の10倍以上とすることが望ましい。ここにおいて、サブマウント部材30は、上記応力を緩和する機能を有していればよく、厚み寸法を上記特許文献1,2に開示された発光装置における回路基板の厚み寸法に比べて小さくすることができるから、熱伝導率が比較的大きな材料を採用することにより、熱抵抗を小さくすることができる。
なお、本実施形態では、サブマウント部材30の材料としてCuWを採用しており、LEDチップ10は、上述のように、アノード電極がボンディングワイヤ14を介して一方の導体パターン73と電気的に接続され、カソード電極がサブマウント部材30およびボンディングワイヤ14を介して他方の導体パターン73と電気的に接続されている。
サブマウント部材30の材料はCuWに限らず、例えば下記表2から分かるように、線膨張率が導電性基板11の材料である6H−SiCに比較的近く且つ熱伝導率が比較的高い材料であればよく、例えば、W、AlN、複合SiC、Siなどを採用してもよい。ただし、サブマウント部材30としてAlNや複合SiCのような絶縁体を採用する場合には、例えば、サブマウント部材30におけるLEDチップ10側の表面にカソード電極と接合される適宜の電極パターンを設けておき、当該電極パターンと上記他方の導体パターン83とをボンディングワイヤ14を介して電気的に接続すればよい。
Figure 2007165937
ここにおいて、導電性プレート71の材料がCuである場合、サブマウント部材30として、CuWもしくはWを採用すれば、サブマウント部材30と導電性プレート71とを直接接合することが可能なので、例えば下記表3に示すように、サブマウント部材30と導電性プレート71とをろう材を用いて接合する場合に比べて、サブマウント部材30と導電性プレート71との接合面積を大きくできてサブマウント部材30と導電性プレート71との接合部の熱抵抗を低減できる。なお、LEDチップ10とサブマウント部材30とは、AuSn、SnAgCuなどの鉛フリー半田を用いて接合すればよいが、AuSnを用いて接合する場合には、サブマウント部材30における接合表面にあらかじめAuまたはAgからなる金属層を形成する前処理が必要である。
Figure 2007165937
また、サブマウント部材30の材料としてWを採用してサブマウント部材30と導電性プレート71とを直接接合した場合、下記表4から分かるように、サブマウント部材30と導電性プレート71とを銀ろうを用いて接合した場合に比べて熱伝導率が大きくなり、熱抵抗を低減できる。なお、導電性プレート71の材料がCuであり、サブマウント部材30の材料としてAlN、複合SiCなどを採用した場合には、導電性プレート71とサブマウント部材30とは、AuSn、SnAgCuなどの鉛フリー半田を用いて接合すればよいが、AuSnを用いて接合する場合には、導電性プレート71における接合表面にあらかじめAuまたはAgからなる金属層を形成する前処理が必要である。
Figure 2007165937
ところで、本実施形態の発光装置1は、上述のように、チップ搭載部材70を保持する金属製の器具本体90に対して導電性プレート71を接合するために導電性プレート71の他面側に配設されてなり電気絶縁性を有し且つ導電性プレート71と器具本体90とを熱結合させるシート状の接合用部材80を備えており、当該接合用部材80を介して器具本体90に接合されている。すなわち、本実施形態における照明器具では、各発光装置1のチップ搭載部材70の導電性プレート71と金属部材である器具本体90との間にシート状の接合用部材80が介在しており、接合用部材80が、導電性プレート71と器具本体90との両者を電気的に絶縁し且つ熱結合させる機能を有している。
ここにおいて、導電性プレート71と器具本体90との間に従来のような放熱シートを介在させた場合には、導電性プレート71と放熱シートとの密着不足により、両者の間に空隙が発生して熱抵抗が増大したり、発光装置1ごとに器具本体90までの熱抵抗がばらついてしまう。
これに対して、本実施形態の発光装置1では、シート状の接合用部材80として、シリカやアルミナなどのフィラーからなる充填材を含有し且つ加熱時に低粘度化する樹脂シート(例えば、溶融シリカを高充填したエポキシ樹脂シートのような有機グリーンシート)を採用しており、電気絶縁性を有するとともに熱伝導率が高く加熱時の流動性が高く凹凸面への密着性が高いので、導電性プレート71を金属製の器具本体90に接合用部材80を介して接合する(チップ搭載部材70の導電性プレート71と器具本体90との間に接合用部材80を介在させた後で接合用部材80を加熱することで導電性プレート71と器具本体90とを接合する)際に接合用部材80と導電性プレート71および器具本体90との間に空隙が発生するのを防止することができて、密着不足による熱抵抗の増大やばらつきの発生を防止することができ、従来のようにLEDチップ10を回路基板に実装して回路基板と器具本体90との間にサーコン(登録商標)のようなゴムシート状の放熱シートなどを挟む場合に比べて、LEDチップ10から器具本体90までの熱抵抗を小さくすることができて放熱性が向上するとともに熱抵抗のばらつきが小さくなり、LEDチップ10のジャンクション温度の温度上昇を抑制できるから、入力電力を大きくでき、光出力の高出力化を図れる。なお、接合用部材80に関して、例えば、器具本体90への熱伝達のための有効接触面積を25mm、接合用部材80の厚みを0.1mmとした場合、接合用部材80の熱抵抗を1K/W以下に抑制するには、接合用部材80の熱伝導率が4W/m・K以上である条件を満足する必要があるが、上述の溶融シリカを高充填したエポキシ樹脂シートを採用すれば、この条件を満足することもできる。
なお、LEDチップ10と導電性プレート71との間に介在させているサブマウント部材30は、LEDチップ10と導電性プレート71との線膨張率の差が比較的小さい場合には必ずしも設ける必要はなく、LEDチップ10と導電性プレート71との間にサブマウント部材30を介在させない場合の方が、LEDチップ10と金属製の器具本体90の底壁90aとの間の距離が短くなって、LEDチップ10の発光部12から器具本体90までの熱抵抗をより小さくすることができ、放熱性がさらに向上するので、光出力のより一層の高出力化を図れる。
(実施形態2)
以下、本実施形態の発光装置について図5〜図11を参照しながら説明する。
本実施形態の発光装置1の基本構成は実施形態1と略同じであり、LEDチップ10から放射された光の配光を制御するドーム状の光学部材であってチップ搭載部材70との間にLEDチップ10を収納する形でチップ搭載部材70の一表面側(図5における上面側)に固着された透光性材料からなる光学部材160と、光学部材160とチップ搭載部材70とで囲まれた空間でLEDチップ10および当該LEDチップ10に電気的に接続された複数本(本実施形態では、4本)のボンディングワイヤ14を封止した封止樹脂からなり透光性および弾性を有する封止部150と、LEDチップ10から放射され封止部150および光学部材160を透過した光によって励起されてLEDチップ10の発光色とは異なる色の光を放射する蛍光体を透光性材料とともに成形した成形品であってチップ搭載部材70の上記一表面側で光学部材160の光出射面160bとの間に空気層180が形成される形で配設されるドーム状の色変換部材170とを備えている点などが相違する。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
また、本実施形態におけるチップ搭載部材70は、LEDチップ10がサブマウント部材30を介して搭載される矩形板状の導電性プレート71と、導電性プレート71の一面側にポリオレフィン系の固着シート79(図6参照)を介して固着された矩形板状のフレキシブルプリント配線板からなる配線基板74とで構成されている。ここにおいて、チップ搭載部材70は、配線基板74における導電性プレート71の一面側に絶縁性基材からなる絶縁部72を介して設けられLEDチップ10と電気的に接続される導体パターン73,73を有しており、絶縁部72の中央部に導電性プレート71の一面の一部を露出させる窓孔75が形成されており、LEDチップ10が窓孔75の内側に配置されたサブマウント部材30を介して導電性プレート71に搭載されている。なお、配線基板74の絶縁部72としては、ポリイミドフィルムを用いており、各導体パターン73,73は、Cu膜とNi膜とAu膜との積層膜により構成されている。
また、配線基板74は、導電性プレート71側とは反対の表面側に、LEDチップ10から放射された光を反射する白色系の樹脂からなるレジスト層76が積層されている。
また、本実施形態では、サブマウント部材30の材料として熱伝導率が比較的高く且つ絶縁性を有するAlNを採用しており、LEDチップ10として一表面側において四隅のうちの隣り合う2箇所にアノード電極13a(図7および図8(a)参照)が形成され、残りの2箇所にカソード電極13b(図7および図8(a)参照)が形成されたものを用いており、各アノード電極13aそれぞれがボンディングワイヤ14を介して一方の導体パターン73と電気的に接続され、各カソード電極13bそれぞれがボンディングワイヤ14を介して他方の導体パターン73と電気的に接続されている。ここにおいて、配線基板74のレジスト層76は、窓孔75の近傍において各導体パターン73の2箇所が露出し、配線基板74の周部において各導体パターン73の1箇所が露出するようにパターニングされており、各導体パターン73は、窓孔75近傍において露出した2つの部位が、ボンディングワイヤ14が接続される端子部73aを構成し、レジスト層76の周部において露出した円形状の部位が外部接続用の電極部73bを構成している。なお、2つの電極部73bのうちLEDチップ10の各アノード電極13aが電気的に接続される電極部73b(図7における右側の電極部73b)には「+」の表示が形成され、LEDチップ10の各カソード電極13bが電気的に接続される電極部73b(図7における左側の電極部73b)には「−」の表示が形成されているので、発光装置1における両電極部73a,73bの極性を視認することができ、誤接続を防止することができる。
ここにおいて、本実施形態では、配線基板74における窓孔75が矩形状であり、図8(a)に示すように、当該矩形状の窓孔75の各辺の中央部近傍に端子部73aが設けられているが、図8(b)に示すように、窓孔75の各辺の一端近傍に端子部73aを設けることにより、ボンディングワイヤ14の全長を長くすることができ、信頼性が向上する。
なお、LEDチップ10とサブマウント部材30とは、例えば、SnPb、AuSn、SnAgCuなどの半田や、銀ペーストなどを用いて接合すればよいが、AuSn、SnAgCuなどの鉛フリー半田を用いて接合することが好ましい。
上述の封止部150の材料である封止樹脂としては、シリコーン樹脂を用いているが、シリコーン樹脂に限らず、例えばアクリル樹脂などを用いてもよい。
光学部材160は、透光性材料(例えば、シリコーンなど)の成形品であってドーム状に形成されている。ここで、本実施形態では、光学部材160をシリコーンの成形品により構成しているので、光学部材160と封止部150との屈折率差および線膨張率差を小さくすることができる。なお、封止部150の材料がアクリル樹脂の場合には、光学部材160もアクリル樹脂により形成することが好ましい。
また、光学部材160は、光出射面160bが、光入射面160aから入射した光を光出射面160bと上述の空気層180との境界で全反射させない凸曲面状に形成されており、LEDチップ10と光軸が一致するように配置されている。したがって、LEDチップ10から放射され光学部材160の光入射面160aに入射された光が光出射面160bと空気層180との境界で全反射されることなく色変換部材170まで到達しやすくなり、全光束を高めることができる。なお、LEDチップ10の側面から放射された光は封止部150および光学部材160および空気層180を伝搬して色変換部材170まで到達し色変換部材170の蛍光体を励起したり蛍光体には衝突せずに色変換部材170を透過したりする。また、光学部材160は、位置によらず法線方向に沿って肉厚が一様となるように形成されている。
色変換部材170は、シリコーンのような透光性材料とLEDチップ10から放射された青色光によって励起されてブロードな黄色系の光を放射する粒子状の黄色蛍光体とを混合した混合物の成形品により構成されている(つまり、色変換部材170は、蛍光体を含有している)。したがって、本実施形態の発光装置1は、LEDチップ10から放射された青色光と黄色蛍光体から放射された光とが色変換部材170の外面170bを通して放射されることとなり、白色光を得ることができる。なお、色変換部材170の材料として用いる透光性材料は、シリコーンに限らず、例えば、アクリル樹脂、ガラスなどを採用してもよい。また、色変換部材170の材料として用いる透光性材料に混合する蛍光体も黄色蛍光体に限らず、例えば、赤色蛍光体と緑色蛍光体とを混合しても白色光を得ることができる。
ここで、色変換部材170は、内面170aが光学部材160の光出射面160bに沿った形状に形成されている。したがって、光学部材160の光出射面160bの位置によらず法線方向における光出射面160bと色変換部材170の内面170aとの間の距離が略一定値となっている。なお、色変換部材170は、位置によらず法線方向に沿った肉厚が一様となるように成形されている。
本実施形態における発光装置1では、色変換部材170と光学部材160との間に空気層180が形成されているので、色変換部材170に外力が作用したときに色変換部材170が変形して光学部材160に当接する可能性が低くなって上記外力により色変換部材170に発生した応力が光学部材160および封止部150を通してLEDチップ10や各ボンディングワイヤ14に伝達されるのを抑制でき、上記外力によるLEDチップ10の発光特性の変動や各ボンディングワイヤ14の断線が起こりにくくなるから、信頼性が向上するという利点がある。また、色変換部材170と光学部材160との間に上記空気層180が形成されていることにより、外部雰囲気中の水分がLEDチップ10に到達しにくくなるという利点や、LEDチップ10から放射され封止部150および光学部材160を通して色変換部材170に入射し当該色変換部材170中の黄色蛍光体の粒子により散乱された光のうち光学部材160側へ散乱されて光学部材160を透過する光の光量を低減できて発光装置1全体としての外部への光取り出し効率を向上できるという利点がある。
なお、本実施形態の発光装置1では、サブマウント部材30の厚み寸法を、当該サブマウント部材30の表面が配線基板74の上記一表面(レジスト層76の表面)よりも導電性プレート21から離れるように設定してあり、LEDチップ10から側方に放射された光が配線基板74の窓孔75の内周面を通して配線基板74に吸収されるのを防止することができる。
ところで、上述の発光装置1の製造方法にあたっては、例えば、LEDチップ10と各導体パターン73,73とをそれぞれ2本のボンディングワイヤ14を介して電気的に接続した後、図7に示すようにディスペンサ400のノズル401の先端部を配線基板74の窓孔75に連続して形成されている樹脂注入孔78に合わせてサブマウント部材30と配線基板74との隙間に封止部150の一部となる液状の封止樹脂(例えば、シリコーン樹脂)を注入してから硬化させ、その後、ドーム状の光学部材160の内側に上述の封止部150の残りの部分となる液状の封止樹脂(例えば、シリコーン樹脂)を注入してから、光学部材160をチップ搭載部材70における所定位置に配置して封止樹脂を硬化させることにより封止部150を形成するのと同時に光学部材160をチップ搭載部材70に固着し、その後、色変換部材170をチップ搭載部材70に固着するような製造方法が考えられるが、このような製造方法でも、製造過程において封止部150に気泡(ボイド)が発生する恐れがあるので、光学部材160に液状の封止樹脂を多めに注入する必要がある。しかしながら、このような製造方法を採用した場合、光学部材160をチップ搭載部材70における上記所定位置に配置する際に液状の封止樹脂の一部が光学部材160とチップ搭載部材70とで囲まれる空間から溢れ出てレジスト層76の表面上に広がってしまい、当該溢れ出た封止樹脂からなる不要部での光吸収や当該不要部の凹凸に起因した光の乱反射などにより、発光装置1全体としての光取り出し効率が低下してしまう。
そこで、本実施形態の発光装置1では、チップ搭載部材70の上記一表面において光学部材160のリング状の端縁に重なる部位と色変換部材170のリング状の端縁に重なる部位との間に、光学部材160とチップ搭載部材70とで囲まれる空間から溢れ出た封止樹脂を溜める複数の樹脂溜め用穴77を光学部材160の外周方向に離間して形成してある。ここで、樹脂溜め用穴77は、配線基板74に形成した貫通孔77aと導電性プレート71において貫通孔77aに対応する部位に形成された凹部77bとで構成されている。また、本実施形態の発光装置1は、チップ搭載部材70の上記一表面側において光学部材160のリング状の端縁に重なる部位と色変換部材170のリング状の端縁と重なる部位との間に配置されて各樹脂溜め用穴77を覆うリング状の光吸収防止用基板40を備えており、各樹脂溜め用穴77内に溜まって硬化した封止樹脂からなる樹脂部による光吸収を、光吸収防止用基板40によって防止することができる。ここにおいて、光吸収防止用基板40は、チップ搭載部材70側とは反対の表面側にLEDチップ10や色変換部材170などからの光を反射する白色系のレジスト層が設けられているので、上記光の吸収を防止することができる。なお、光吸収防止用基板40は、光学部材160をチップ搭載部材70における所定位置に配置する際に溢れ出た封止樹脂が各樹脂溜め用穴77内に充填された後で、チップ搭載部材70の上記一表面側に載置すればよく、その後で封止樹脂を硬化させる際に封止樹脂によりチップ搭載部材70に固着されることとなる。ここで、リング状の光吸収防止用基板40には、各樹脂溜め用穴77の微小領域を露出させる複数の切欠部42が形成されており、樹脂溜め用穴77内の封止樹脂を硬化させる際にボイドが発生するのを防止することができる。
以上説明した本実施形態の発光装置1では、実施形態1と同様に、チップ搭載部材70を保持する金属部材である器具本体90に対して導電性プレート71を接合するために導電性プレート71の他面側に配設されてなり電気絶縁性を有し且つ導電性プレート71と器具本体90とを熱結合させるシート状の接合用部材80を備えているので、ゴムシート状の放熱シートを器具本体90との間に介在させる形で配置する場合に比べて、LEDチップ10の発光部からチップ搭載部材を保持する金属部材までの熱抵抗を小さくできて放熱性が向上するとともに熱抵抗のばらつきを低減でき、LEDチップのジャンクション温度の温度上昇を抑制できるから、入力電力を大きくでき、光出力の高出力化を図れる。
また、本実施形態の発光装置1では、接合用部材80の平面サイズを導電性プレート71の平面サイズよりも大きく設定してあるので、接合用部材80と導電性プレート71とが同じ平面サイズに形成されている場合に比べて、導電性プレート71と金属部材である器具本体90との間の沿面距離を長くすることができ、照明器具用の光源として用いる場合の耐雷サージ性を高めることができる(ただし、一般的に屋内用の照明器具と屋外用の照明器具とで要求される発光装置と金属部材との沿面距離は異なり、屋外用の照明器具の方がより長い沿面距離を要求される)。ここにおいて、シート状の接合用部材80の厚みについては、耐雷サージ性の要求耐圧に応じて厚みを設計する必要があるが、熱抵抗を低減する観点からはより薄く設定することが望ましい。したがって、接合用部材80に関しては、厚みを設定した上で、沿面距離の要求を満足できるように平面サイズを設定すればよい。
ところで、実施形態1で説明した照明器具では、各発光装置1をリード線93(図1および図4参照)により適宜接続してあるが、本実施形態における照明器具は、図10および図11に示すように、各発光装置1の接続関係を規定する配線パターン302が絶縁性基材301の一表面側に形成された回路基板300を備えている。なお、本実施形態では、複数の発光装置1を直列接続しているが、複数の発光装置1の接続関係は特に限定するものではなく、例えば、並列接続するようにしてもよいし、直列接続と並列接続とを組み合わせてもよい。
回路基板300は、器具本体90内において当該器具本体90の底壁90aから離間して配置されるものであり、各発光装置1それぞれに対応する部位に各発光装置1の一部を通す開孔窓304が形成されている。なお、回路基板300の絶縁性基材301の材料としては、例えば、FR4のようなガラスエポキシ樹脂を採用すればよいが、ガラスエポキシ樹脂に限らず、例えば、ポリイミド系樹脂、フェノール樹脂などでもよい。
上述の回路基板300は、器具本体90の底壁90aに貫設されている挿通孔90cに挿通された給電用のリード線が挿通される電線挿通孔306が貫設されており、電線挿通孔306に挿通された一対の電線が電気的に接続されるようになっている。また、回路基板300は、器具本体90の底壁90a側とは反対の表面側に白色系のレジスト層からなる光反射層303が形成されており、配線パターン302の大部分が光反射層303により覆われている。
また、回路基板300は、各開口窓304の開口サイズが発光装置1におけるチップ搭載部材70の平面サイズよりもやや大きく設定されている。ここにおいて、本実施形態の発光装置1では、チップ搭載部材70の平面視における四隅に面取り部を形成して丸みをもたせてあるが、各電極部73b近傍の面取り部(図7における左右の面取り部)に比べて残りの2つの面取り部(図7における上下の面取り部)の曲率半径を大きくしてあるので、回路基板300の上記一表面側において配線パターン302の形成可能な領域の面積を大きくすることができる。なお、回路基板300には、発光装置1のLEDチップ10へ過電圧が印加されるのを防止するために、過電圧防止用の表面実装型のツェナダイオード331(図11参照)および表面実装型のセラミックコンデンサ332(図11参照)が各開口窓304の近傍で実装されている。
ところで、本実施形態の発光装置1は、チップ搭載部材70の各電極部73bが端子板310を介して回路基板300の配線パターン302と電気的に接続されている。ここにおいて、端子板310は、細長の金属板の一端部をL字状に曲成することにより配線パターン302に厚み方向が重なる形で接合される端子片311を形成するとともに、他端部をJ字状に曲成することにより電極部73bに厚み方向が一致する形で接合される端子片312を形成したものであり、器具本体90と回路基板300との線膨張率差に起因して接続端子310と電極部73bおよび配線パターン302それぞれとの接合部に発生する応力を緩和可能となっており、各発光装置1と回路基板300との間の接続信頼性を高めることができる。
なお、上述の各実施形態では、各発光装置1それぞれが接合用部材80を備えているが、接合用部材80の平面サイズを大きくして、1枚の接合用部材80を複数個の発光装置1で共用してもよい。
実施形態1の発光装置を照明器具の器具本体に実装した状態の要部概略断面図である。 同上における発光装置の概略分解斜視図である。 同上における照明器具の一部破断した概略側面図である。 同上における照明器具の要部概略斜視図である。 実施形態2の発光装置の概略断面図である。 同上の発光装置を用いた照明器具の要部概略分解斜視図である。 同上の発光装置の製造方法の説明図である。 同上の発光装置の要部説明図である。 同上の発光装置の概略分解斜視図である。 同上の発光装置を用いた照明器具の要部概略分解斜視図である。 同上の発光装置を用いた照明器具の要部概略斜視図である。 従来例を示す発光装置(LEDユニット)の概略断面図である。
符号の説明
1 発光装置
10 LEDチップ
11 導電性基板
12 発光部
30 サブマウント部材
70 チップ搭載部材
71 導電性プレート(伝熱板)
72 絶縁部
73 導体パターン
80 接合用部材
90 器具本体(金属部材)

Claims (5)

  1. LEDチップと、LEDチップが一面側に搭載される熱伝導性材料からなる伝熱板および当該伝熱板の前記一面側に絶縁部を介して設けられLEDチップと電気的に接続される導体パターンを有するチップ搭載部材と、チップ搭載部材を保持する金属部材に対して伝熱板を接合するために伝熱板の他面側に配設されてなり電気絶縁性を有し且つ伝熱板と金属部材とを熱結合させるシート状の接合用部材とを備えることを特徴とする発光装置。
  2. 前記LEDチップは、SiC基板もしくはGaN基板からなる導電性基板の主表面側にGaN系化合物半導体材料により形成された発光部を備えたものであることを特徴とする請求項1記載の発光装置。
  3. 前記LEDチップのチップサイズよりも大きく且つ前記LEDチップと前記伝熱板との間に介在して両者の線膨張率の差に起因して前記LEDチップに働く応力を緩和するサブマウント部材を備えることを特徴とする請求項1または請求項2記載の発光装置。
  4. 前記接合用部材は、フィラーからなる充填材を含有し且つ加熱時に低粘度化する樹脂シートからなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の発光装置。
  5. 前記接合用部材は、前記伝熱板よりも平面サイズが大きく設定されてなることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の発光装置。
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